JP2009283872A - プリント配線基板およびプリント配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁樹脂フィルムAの少なくとも一方の表面に接着剤を介さずに順に積層される、ニッケル、又はニッケルを70mass%以上、クロムを15mass%未満含むニッケル−クロム合金からなる金属層B、ニッケルを含み、クロムを15mass%以上含有する合金からなる金属層C、膜厚10nm〜35μmの銅被膜層Dからなる金属膜の不要部分を化学エッチング処理により選択的に除去して導体配線が形成されたプリント配線基板。
【選択図】 図1
Description
この2層絶縁樹脂フィルム金属積層基板は、絶縁樹脂フィルム上に均一な厚みの銅被覆層が形成されるが、その手段としては、通常電気めっき法が採用される。そして、電気めっきを行うために、電気めっきの形成前に絶縁樹脂フィルム上に薄い金属層を形成して表面全面に導電性を付与し、その上に電気めっきを行うのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。尚、絶縁樹脂フィルム上に形成される薄い金属層は、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの乾式めっき法を用いて形成される。
この化学エッチング処理は、化学エッチング液により不要となる金属膜の侵食と、化学エッチング液の除去のための水洗により構成され、化学エッチング処理では、化学エッチング液や水をシャワーなどで噴射したり、化学エッチング液などに浸漬して行うことが一般的である。
これらの化学エッチング液を用いた化学エッチング法では、下地金属層として耐食性の観点からクロム含有量の高いニッケル−クロム合金が用いられると、化学エッチングが十分になされず、導体配線の縁や導体配線間に下地金属層が溶け残り、エッチング残渣である金属残渣を発生させ、充分なエッチング成果が得られない場合があった。
一方、クロム含有量の低い下地金属層を有する2層樹脂フィルム金属積層基板ではエッチング残渣の発生は無いが、下地金属層の耐食性が確保できないのでHHBT試験における絶縁信頼性の確保ができない。従って、下地金属層にはエッチング性と耐食性の相反した特性が求められている。
そこで、耐食性の観点からニッケル−クロム合金のクロム含有量が高い下地層を設ける傾向が見られるが、結果的に化学エッチング処理で導体配線間に下地金属層の成分が溶け残るエッチング残渣の発生が高まる傾向となっている。
本発明の第1の発明は、絶縁樹脂フィルムAの少なくとも一方の表面に接着剤を介さずに金属膜を積層した樹脂フィルム金属膜積層基板の前記金属膜の不要部分を化学エッチング処理により選択的に除去して導体配線が形成されたプリント配線基板であって、前記導体配線を構成する金属膜が、前記絶縁樹脂フィルムAの表面に積層された、ニッケル、又はニッケルを70mass%以上、クロムを15mass%未満含むニッケル−クロム合金からなる金属層Bと、前記金属層Bの表面に積層された、ニッケルを含み、クロムを15mass%以上含有する合金からなる金属層Cと、前記金属層Cの表面に積層された、膜厚10nm〜35μmの銅被膜層Dとからなり、前記銅被膜層Dをエッチングする化学エッチング液のみを用いて、前記金属膜の不要部分を選択的に除去したことを特徴とするプリント配線基板である。
本発明のプリント配線基板に用いる樹脂フィルム金属膜積層体は、絶縁樹脂フィルムAの少なくとも一方の面に、接着剤を介さずに金属層B、金属層C、銅被膜層Dの順に積層した金属膜が形成されている。
図1に本発明のプリント配線基板に用いる樹脂フィルム金属膜積層体の断面を示す。金属層B及び金属層Cは、2層樹脂フィルム金属積層基板の下地金属層に該当する。又、この樹脂フィルム金属膜積層体は、絶縁樹脂フィルムAと各金属層が積層されてなり、接着剤層が存在しないことから、2層樹脂フィルム金属積層基板に該当する。
(金属層B)
金属層Bは、樹脂フィルムAの表面に接着剤を介さずに積層されるもので、ニッケル、又はニッケルを70mass%以上含み、クロムが15mass%未満含まれる合金からなる。この金属層Bのクロム含有量は、望ましくは14.5mass%以下であり、さらに望ましくは14mass%以下である。クロムの含有量が15mass%以上となると、塩化第2鉄水溶液または塩酸酸性塩化第2銅水溶液による化学エッチングで金属層Bを取り除くことができず絶縁信頼性を維持することができない。
これらバナジウム、チタン、モリブデンの含有は、その選ばれた1種類の元素を金属層Bに加えても良いし、複数の元素を加えても良い。即ち、金属層Bは、ニッケルとバナジウム、チタン、モリブデン選ばれた1種類の元素からなる合金としても良く、ニッケルとバナジウム、チタン、モリブデンの中から選ばれた2種類以上の元素からなる合金でも良い。更には、ニッケル及びクロム、並びにバナジウム、チタン、モリブデンの中から選ばれた1種類の元素からなる合金でも良く、ニッケル、クロム、並びにバナジウム、チタン、モリブデンの中から選ばれた2種類以上の元素からなる合金であっても良い。
このように、金属層Bには耐熱性や耐食性を向上する目的で遷移金属元素を目的特性に合わせて適宜添加することが可能である。尚、金属層Bには、これらの合金以外に、ターゲット作製時に取り込まれるなどして含まれる1mass%以下の不可避不純物が存在していても良い。
尚、金属層Bの膜厚は、形成条件から推定されるもので、例えば、スパッタリング法を用いる場合、スパッタリングカソードへの投入電力や、スパッタリンング時間など形成条件により、その膜厚は直線的に変化することが知られており、条件から金属層Bの膜厚を求めることができる。
金属層Cは、絶縁樹脂フィルムA上の金属層Bの表面に接着剤を介さずに形成されるものである。
金属層Cは、ニッケルとクロムを主成分とする合金であるが、そのクロム含有量が15mass%未満では、配線加工後の耐食性が十分に保たれず、金属層C或いは銅の溶出により絶縁信頼性が低下する。一方、クロム含有量が70%を超えると、クロムが粒界に析出してくる可能性があり好ましくなく、更に金属層CをCrのみで構成すると、塩酸で溶解するため、耐酸性が低下するのでエッチング工程やめっき工程を経ると、絶縁信頼性の低下につながるため、15から70mass%が望ましい。
又、金属層Cには、モリブデンを0.01〜40mass%以下まで含むこともできる。その場合、ニッケル、クロム及び不可避不純物の含有量と合わせて、100mass%に調整されているのは言うまでもない。
モリブデンも、耐食性を高める効果を有し、モリブデンの含有量が40mass%を超えると、耐熱ピール強度が極端に低下する傾向にあるため好ましくない。
なお、金属層Cの膜厚は、形成条件から求められ、例えば、スパッタリング法を用いる場合には、スパッタリングカソードへの投入電力、スパッタリング時間などの条件により膜厚が、直線的に変化することが知られており、その条件から膜厚が求められる。
次に、銅被膜層Dは、比較的薄く銅被膜層を形成する場合には乾式めっき法を用いて形成する。一方、乾式めっき法で薄い銅被膜層を形成した後に、その薄い銅被膜層の上に湿式めっき法を用いてより厚みのある銅被膜層を積層して形成しても良い。
この銅被膜層の膜厚は10nm〜35μmの厚みが望ましく、膜厚が、10nm未満であると、配線部の電気導電性に問題が発生し易くなったり、強度上の問題が現れたりする可能性がある。一方、膜厚が35μmを超えて厚くなると、ヘヤークラックや反りなどを生じて密着強度が低下する場合があり好ましくない。
絶縁樹脂フィルムは、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンテレナフタレート(PEN)等のポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、もしくは液晶ポリマー系フィルムから選ばれた絶縁樹脂フィルムを耐熱性、誘電体特性、電気絶縁性やプリント配線基板の製造工程や次工程での耐薬品性等を考慮し用途に応じて適宜選択できる。
なお、本発明のプリント配線基板は、絶縁樹脂フィルムAの片面に導体配線が形成されたプリント配線基板の他、絶縁樹脂フィルムAの両面に導体配線が形成されたプリント配線基板にも用いることができる。更に、本発明のプリント配線基板を複数積層し、多層プリント配線基板として用いることもできる。
次に、絶縁樹脂フィルムA上に残留する金属残渣量について説明する。
配線間に金属原子からなる層が残留すれば、HHBT試験では、経時的に配線間の短絡につながり絶縁信頼性を大きく低下させる原因となる。局所的に偏って残留する部分もあるが、絶縁樹脂フィルムの表面全面が金属原子1層で覆われた場合の金属残渣量は約0.15μg/cm2に相当することが知られている。
又、金属層B、金属層C、銅被膜層Dが積層された導体配線を除去すると、絶縁樹脂フィルムAの表面が露出すると共にエッチングによる金属残渣も絶縁樹脂フィルムAの表面に現れる。この表面が露出した絶縁樹脂フィルムAに残留する金属量を測定することで、エッチング後の金属残渣量が求められ、従って、絶縁信頼性が推定される。
プリント配線基板の導体配線を塩化第二鉄水溶液または塩酸酸性塩化第二銅水溶液で化学エッチング処理して不要部分を除去し、絶縁樹脂フィルムAの表面を露出させ、必要に応じて洗浄ないし後処理を行う。次に、導体配線が除去されたプリント配線基板の表層部、即ち露出した絶縁樹脂フィルムAの表層部に残留している金属成分を溶解して、残留金属成分の溶解液を得る。
本発明で用いる化学エッチング液は、銅被膜層をエッチングする化学エッチング液であり、塩化第二鉄水溶液又は塩酸酸性塩化第二銅水溶液のいずれかの化学エッチング液が望ましい。塩化第二鉄水溶液又は塩酸酸性塩化第二銅水溶液は、銅を酸化しエッチングすると共に、本発明の金属膜の積層構造において、金属層Bおよび金属層Cを除去するものである。
次に、本発明に係るプリント配線基板の製造方法について詳細する。
樹脂フィルム金属膜積層基板をサブトラクティブ法またはセミアディティブ法を用いた加工によりプリント配線基板を製造する。即ち、この樹脂フィルム金属膜積層基板表面の銅被膜層D、金属層C及び金属層Bからなる金属膜が、その不要部分を化学エッチングなどによる除去されて導体配線となるものである。
この選択的な除去は、銅被膜層をエッチングする化学エッチング液のみの1種類の化学エッチング液で金属膜への化学エッチング処理が可能なので、新たにエッチング処理工程が増加することがなく、設備を新規に導入する必要があり設備コストや液管理コストや工数の増加がない。
尚、マンガンやシアン化合物が含まれないとは不可避不純物としてのマンガンやシアン化合物は除外するものである。
セミアディティブ法とは、絶縁樹脂フィルム金属膜積層基板の金属膜の表面に、配線を形成したい箇所に金属膜を付着させて、配線としての膜厚を確保した後に、絶縁樹脂フィルムの表面の不要となる金属膜を除去してプリント配線基板を製造する方法である。
ここで用いるレジストは、銅のめっき液に耐えればよく公知のレジストを用いることができる。又、不要な金属膜の除去は、表面が銅被膜層であるので、銅に対応する化学エッチング液で除去しているサブトラクティブ法と同じ方法で行なわれる。
絶縁樹脂フィルムAに膜厚38μmのポリイミドフィルム(東レ・デユポン社製、製品名「カプトン150EN」)を用い、金属層B、金属層C、銅被膜層Dを順に積層して樹脂フィルム金属膜積層体基板を作製した。得られた樹脂フィルム金属膜積層体基板について初期ピール強度、耐熱ピール強度、エッチング性、エッチング後の金属残渣量、絶縁信頼性を評価した。各特性に供する試料は特に定めない限りは、以下の(a)、(b)、(c)に述べる試料を用いている。
初期ピール強度は、IPC−TM−650、NUMBER2.4.9に準拠した測定方法で行った。その測定条件は、ピールの角度を90°としている。試料は、リード幅は1mmとし、樹脂フィルム金属膜積層体基板の銅被膜層Dの表面に感光性レジスト(東京応化(株)製 PMER P−RH30 PM)を塗布し巾1mmのパターンを形成するよう露光し、濃度0.3mass%の炭酸ナトリウム水溶液で現像し、塩化第2鉄溶液(比重40°ボーメ、温度43℃)に2分間浸漬後、水洗し、乾燥するサブトラクティブ法で形成した。レジストの剥離は濃度4mass%の水酸化ナトリウム水溶液を用いた。
又、耐熱ピール強度は、初期ピール強度と同じ形状の試料を150℃で168時間保持後、取り出し、室温になるまで冷却した後、初期ピール強度と同じく、ピールの角度を90°として、そのピール強度を測定した
初期ピール強度で、600N/m以上、耐熱試験後のピール強度(耐熱ピール強度)で400N/m以上あれば良好と判断した。
エッチング性の評価は、樹脂フィルム金属膜積層体基板を3cm×3cmに切り出し、化学エッチング液に2分間浸漬後、水洗し、乾燥した。絶縁樹脂フィルム上に金属層が溶け残っているかどうかを目視確認し、明らかに残っている場合は前記化学エッチング液のみでの配線加工は不可と判断した。一方、目視確認での判断が困難な場合および溶け残りが確認できない場合は、エッチング後の金属残渣量を測定するため、金属層を除去し表面が露出させられた絶縁樹脂フィルムAをマイクロウェーブ分解装置にて硝酸5mlと過酸化水素1mlからなる溶液で溶解し、得られた溶液中の金属成分をICP−MS(高周波誘導プラズマ発光分光/質量分析)で定量分析し、金属残渣量(金属層Bおよび金属層Cの合計量)を測定した。
絶縁信頼性の評価は、JPCA-ET04規格に準じた。
測定試料は、樹脂フィルム金属膜積層体基板について図3に示す40μmピッチ(ライン幅20μm、スペース幅20μm)の櫛型配線をピール強度測定と同様にサブトラクティブ法で形成した。櫛型配線は櫛歯状導体の重ね代(10)の長さが20mm、櫛歯状導体の先端とショートバーの間隙(11a、11b)が5mmとした。配線間に電位差DC60Vを印可し、温度85℃、相対湿度 85%に時間放置し絶縁抵抗値をマイグレーションテスター(IMV社製、商品名:MIG−87)で測定した。抵抗値が106Ω以下になった時点をショート不良と判断し、1000時間経過後も106Ω以上あれば合格と判断した。
得られた樹脂フィルム金属膜積層体基板1からピール強度測定試料および絶縁信頼性測定試料を作製し、各試験に供した。
エッチング性の評価は、樹脂フィルム金属膜積層体基板1を3cm×3cmに切り出し、化学エッチング液として塩化第2鉄溶液(比重40°ボーメ、温度43℃)で2分間エッチングしたところ目視観察では絶縁樹脂フィルム上の金属層はすべて溶解していた。更に絶縁樹脂フィルム表層部にわずかに残留している金属成分をマイクロウェーブ分解装置を用いて硝酸5mlと過酸化水素1mlからなる溶液で溶解し、得られた溶液中の金属成分をICP−MSで定量分析したところ0.034μg/cm2と少なく良好であった。
その結果をまとめて表1に示す。
(比較例1)
(比較例2)
(比較例3)
(比較例4)
(比較例5)
(比較例6)
金属層Bを膜厚5nmのNi−7mass%Cr合金とし、金属層Cに膜厚100nmのNi−20mass%Crを用いて金属膜を形成して得た絶縁樹脂フィルム金属積層体基板19を用いること以外は実施例1と同様に試料を作製しエッチング性の試験を実施し、その結果を表1に示す。
B 金属層B
C 金属層C
D 銅被膜層D
1a、1b ショートバー
2a、2b 櫛歯状導体
10a、10b 櫛型配線
Claims (12)
- 絶縁樹脂フィルムAの少なくとも一方の表面に接着剤を介さずに金属膜を積層した樹脂フィルム金属膜積層基板の前記金属膜の不要部分を化学エッチング処理により選択的に除去して導体配線が形成されたプリント配線基板であって、
前記導体配線を構成する金属膜が、前記絶縁樹脂フィルムAの表面に積層された、ニッケル、又はニッケルを70mass%以上、クロムを15mass%未満含むニッケル−クロム合金からなる金属層Bと、
前記金属層Bの表面に積層された、ニッケルを含み、クロムを15mass%以上含有する合金からなる金属層Cと、
前記金属層Cの表面に積層された、膜厚10nm〜35μmの銅被膜層Dとからなり、
前記銅被膜層Dをエッチングする化学エッチング液のみを用いて、前記金属膜の不要部分を選択的に除去したことを特徴とするプリント配線基板。 - 前記金属層B、金属層Cおよび銅被膜層Dを順に積層した前記金属膜からなる導体配線を、塩化第二鉄水溶液又は塩酸酸性塩化第二銅水溶液で化学エッチング処理した後の前記絶縁樹脂フィルムA上に残留する金属の残渣量が、前記絶縁樹脂フィルムAの単位面積当たり、0.13μg/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
- 前記金属層Bが、バナジウムを13mass%以下、チタンを8mass%以下、モリブデンを20mass%以下含み、残部ニッケル又はニッケルを70mass%以上、且つクロムを15mass%未満含むニッケル−クロム合金と1mass%以下の不可避不純物とからなり、膜厚が3〜20nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線基板。
- 前記金属層Cが、クロムを15mass%以上、ニッケルを0.01〜85mass%を含み、1mass%以下の不可避不純物からなる合金、或いはクロムを15mass%以上、ニッケルを0.01〜85mass%、モリブデンを0.01〜40mass%以下含み、1mass%以下の不可避不純物からなる合金であり、膜厚5〜37nm、又は膜厚は5nm以上且つ金属層Bとの合計が40nm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリント配線基板。
- 前記化学エッチング液が、マンガン及びシアン化合物を含まないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリント配線基板。
- 前記化学エッチング液が、塩化第2鉄水溶液又は酸性塩化第二銅水溶液であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリント配線基板。
- 前記絶縁体フィルムAが、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線基板。
- 絶縁樹脂フィルムAの少なくとも一方の表面に接着剤を介さずに金属膜が積層された樹脂フィルム金属膜積層基板の前記金属膜を化学エッチングにより前記金属膜の不要部分を選択的に除去して導体配線を形成したプリント配線基板の製造方法であって、
前記樹脂フィルム金属膜積層基板が、前記絶縁樹脂フィルムAの表面にニッケル又はニッケルを主成分とする金属層Bを乾式めっき法により形成し、次いで、前記金属層Bの表面に15mass%以上のクロムとニッケルからなる合金、或いは15mass%以上のクロム、ニッケル及びモリブデンからなる合金で構成される金属層Cを乾式めっき法により形成した後、前記金属層Cの表面に、膜厚10nm〜35μmの銅被膜層Dを積層した金属膜を形成し、前記金属膜を一種類のエッチング液で選択的に除去して導体配線を形成することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。 - 前記化学エッチング液が、マンガン及びシアン化合物を含まないことを特徴とする請求項8に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記化学エッチング液が、塩化第2鉄水溶液又は酸性塩化第二銅水溶液であることを特徴とする請求項8に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記銅被膜層Dが、乾式めっき法で形成した銅層の表面に電気めっき法で銅層を形成することを特徴とする請求項8に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記乾式めっき法が、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであることを特徴とする請求項8又は11に記載のプリント配線基板の製造方法。
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