JP2009282878A - 制御装置および温度調節器 - Google Patents

制御装置および温度調節器 Download PDF

Info

Publication number
JP2009282878A
JP2009282878A JP2008136268A JP2008136268A JP2009282878A JP 2009282878 A JP2009282878 A JP 2009282878A JP 2008136268 A JP2008136268 A JP 2008136268A JP 2008136268 A JP2008136268 A JP 2008136268A JP 2009282878 A JP2009282878 A JP 2009282878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
model
order
distributed constant
controlled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008136268A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Minamino
郁夫 南野
Yosuke Iwai
洋介 岩井
Masahito Tanaka
政仁 田中
Takaaki Yamada
隆章 山田
Mamoru Egi
守 恵木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2008136268A priority Critical patent/JP2009282878A/ja
Publication of JP2009282878A publication Critical patent/JP2009282878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

【課題】制御部が制御する制御対象の特性と制御部が想定する制御対象との特性を一致させることにより、高精度な制御を可能にする。
【解決手段】制御対象を一次遅れ系として制御するPID制御部3と、制御対象2の分布定数系の特性を一次遅れ系の特性に変換する変換部4とを備えており、変換部4では、制御対象2の分布定数系のモデルの逆モデル5によって制御対象2の分布定数系の特性を打ち消す一方、制御対象2の一次遅れ系のモデル6に置き換えており、これによって、PID制御3は、制御対象2、制御対象2の分布定数系のモデルの逆モデル5、および、制御対象2の一次遅れ系のモデル6からなる一次遅れ系の拡大制御対象7を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御対象の温度や圧力などの物理状態を制御する制御装置、および、制御対象の温度を制御する温度調節器に関する。
従来の制御、例えば、PID制御では、制御対象の特性を、一次遅れ系の特性と想定し、そのステップ応答波形などからジグラー&ニコルスの調整則などでPIDパラメータを決定している(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−168604号公報
しかしながら、実際の制御対象の殆どは、分布定数系であるために、想定から外れて誤差が生じることになり、ジグラー&ニコルスの調整則などで決定されるPIDパラメータでは、所望の制御性能を得ることができず、試行錯誤的な手調整によって、PIDパラメータを決定しなければならず、調整に手間取る場合があるといった課題がある。
図11は、一次遅れ系と分布定数系の制御時のステップ応答波形のシミュレーション比較を示す図である。
このステップ応答波形は、図12に示す比例制御の閉ループのステップ応答波形を、MATLABを用いてシミュレーション比較したものである。
先ず、分布定数系の制御対象13のステップ応答波形からむだ時間Lと最大傾きRを計測して、ジグラー&ニコルスの調整則で比例ゲインKp(=1/RL)を設計し、制御対象を一次遅れ+むだ時間、すなわち、一次遅れ系の制御対象14としてシミュレーションした比例制御時のステップ応答波形が、図11の実線である。同じ比例ゲインKpで、制御対象を分布定数系の制御対象13としてシミュレーションした比例制御時のステップ応答波形が図11の破線である。
制御対象が一次遅れ系であれば、ジグラー&ニコルスの調整則で決定した比例ゲインKpで比例制御したときの応答波形は、実線で示されるようになるのに対して、実際の制御対象は、一次遅れ系ではなく、分布定数系であるために、破線で示されるように、大きく異なることになる。このように、制御部は、制御対象の特性を一次遅れ系として想定しているのに対して、実際の制御対象の特性が分布定数系であり、特性が一致しないために、PIDパラメータを求めるオートチューニングに誤差が発生することになり、試行錯誤による手調整にならざるを得ない場合がある。
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、制御部が想定する制御対象の特性と制御部が実際に制御する制御対象の特性とを一致させることにより、高精度な制御を可能にすることを目的とする。
(1)本発明の制御装置は、制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換して、前記制御対象を制御するものである。
制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換するには、制御対象の分布定数の特性を打ち消して、低次の遅れ系の特性に置き換えるのが好ましい。
分布定数系の特性は、完全に打ち消す必要はなく、少なくとも前記低次の遅れ系よりも次数の高い分布定数系の特性を抑制できればよく、例えば、低次の遅れ系が、一次遅れ系である場合には、少なくとも二次の分布定数系の特性を抑制できればよい。
低次の遅れ系は、当該制御装置が制御対象として扱える次数の遅れ系であるのが好ましい。
本発明の制御装置によると、分布定数系の制御対象の特性を、当該制御装置が制御対象の特性として想定する低次の遅れ系の特性に変換することができる、すなわち、制御対象の特性と当該制御装置が想定する制御対象の特性とを一致させることができる。これによって、従来、制御対象の特性と当該制御装置が想定する制御対象の特性とが異なっていたために生じていた誤差を低減することが可能となり、高精度の制御が可能となる。
(2)本発明の制御装置は、制御対象を低次の遅れ系として制御する制御部と、前記制御対象の分布定数系の特性を前記低次の遅れ系の特性に変換する変換部とを備えている。
制御部は、制御対象を低次の遅れ系、例えば、一次遅れ系として制御する比例制御部などのPID制御部やモデル予測制御部などが好ましい。
本発明の制御装置によると、変換部によって、分布定数系の制御対象の特性を、制御部が制御対象の特性として想定する低次の遅れ系の特性に変換するので、制御部が制御する制御対象の特性と制御部が想定する制御対象の特性とを一致させることができ、これによって、高い精度の制御が可能となる。
(3)上記(2)の実施形態では、前記制御部を、制御対象を一次遅れ系として制御するPID制御部とし、前記変換部を、制御対象の分布定数系の特性を一次遅れ系の特性に変換するものとしてもよい。
PID制御部は、比例(P)、積分(I)、微分(D)のすべての制御動作を行なうのが好ましいが、少なくとも比例制御を行うものであればよい。
この実施形態によると、制御対象の分布定数系の特性を、PID制御部が扱える一次遅れ系の特性に変換して制御するので、制御対象の特性とPID制御部が想定する制御対象の特性とが一致することになり、高精度の制御が可能となる。
(4)本発明の一つの実施形態では、前記制御対象の分布定数系のモデルと、該モデルの次数よりも低い前記低次の遅れ系のモデルとに基づいて、前記制御対象の特性を変換するものである。
分布定数系あるいは低次の遅れ系のモデルは、例えば、多項式の伝達関数の数式モデルなどである。
変換部は、制御対象の分布定数系のモデルを用いて制御対象の分布定数系の特性を打ち消し、低次の遅れ系のモデルで置き換えるのが好ましい。
この実施形態によると、制御対象の分布定数系のモデルを用いて制御対象の分布定数系の特性を打ち消し、低次の遅れ系のモデルで置き換えることによって、制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換することができる。
(5)本発明の温度調節器は、制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換して、前記制御対象の温度を制御するものである。
本発明の温度調節器によると、分布定数系の制御対象の特性を、当該温度調節器が制御対象の特性として想定する低次の遅れ系の特性に変換することができる、すなわち、制御対象の特性と当該温度調節器が想定する制御対象の特性とを一致させることができる。これによって、従来、制御対象の特性と当該温度調節器が想定する制御対象の特性とが異なっていたために生じていた誤差を低減することが可能となり、高精度の制御が可能となる。
(6)本発明の温度調節器は、制御対象を低次の遅れ系として制御する制御部と、前記制御対象の分布定数系の特性を前記低次の遅れ系の特性に変換する変換部とを備えている。
本発明の温度調節器によると、変換部によって、分布定数系の制御対象の特性を、制御部が制御対象の特性として想定する低次の遅れ系の特性に変換するので、制御部が制御する制御対象の特性と制御部が想定する制御対象の特性とを一致させることができ、これによって、高い精度の制御が可能となる。
(7)上記(6)の実施形態では、前記制御部を、制御対象を一次遅れ系として制御するPID制御部とし、前記変換部を、制御対象の分布定数系の特性を一次遅れ系の特性に変換するものとしてもよい。
この実施形態によると、制御対象の分布定数系の特性を、PID制御部が扱える一次遅れ系の特性に変換して制御するので、制御対象の特性とPID制御部が想定する制御対象の特性とが一致することになり、高精度の制御が可能となる。
(8)上記(6)または(7)の実施形態では、前記制御対象からの複数の制御量に基づいて、操作量をそれぞれ出力する複数の前記制御部と、各制御部に個別的に対応する複数の前記変換部と、各制御部による制御が、他の制御部による制御に与える影響をなくす又は低減するように、操作量を処理して前記制御対象に対して出力する非干渉化部とを備える構成としてもよい。
この実施形態によると、干渉のある制御対象であっても、非干渉化を図って、制御部が制御する制御対象の特性と制御部が想定する制御対象の特性とを一致させることができる。
(9)本発明の温度調節器の一つの実施形態では、前記制御対象の分布定数系のモデルと、該モデルの次数よりも低い前記低次の遅れ系のモデルとに基づいて、前記制御対象の特性を変換するものである。
この実施形態によると、制御対象の分布定数系のモデルを用いて制御対象の分布定数系の特性を打ち消し、低次の遅れ系のモデルで置き換えることによって、制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換することができる。
(10)上記(9)の実施形態では、前記分布定数系のモデルを、前記制御対象を複数のセルでモデル化してセル間の干渉を表現したモデルとしてもよい。
このモデルは、1入力1出力であるのが好ましく、複数のセルの間の出力の差を、入力側にフィードバックする構造であるのが好ましい。
セルの数は、要求される制御性能に応じた数とするのが好ましい。
この実施形態によると、制御対象を複数のセルでモデル化してセル間の干渉を表現したモデルを用いて、制御対象の分布定数系の特性を打ち消すことができる。
(11)上記(10)の実施形態では、前記分布定数系のモデルの前記セルの数を設定可能としてもよい。
この実施形態によると、所望の制御性能が得られないときには、セルの数を増やして制御性能を高めることができる。
(12)上記(10)または(11)の実施形態では、前記分布定数系のモデルのパラメータを調整可能としてもよい。
この実施形態によると、所望の制御性能が得られないときには、パラメータを調整して制御性能を高めることができる。
本発明によれば、分布定数系の制御対象の特性を、制御装置が制御対象として想定する低次の遅れ系の特性に変換することができるので、制御対象の特性と制御装置が想定する制御対象の特性とを一致させることができ、これによって、高精度の制御が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る温度調節器を用いた温度制御システムの構成図である。
この実施の形態の温度調節器1は、制御対象2の温度を制御するものであり、制御対象2からの検出温度と目標温度との偏差に基づいて操作量を出力するPID制御部3と、制御対象2の分布定数系の特性を打ち消して一次遅れ系の特性に変換する変換部4とを備えており、PID制御部3および変換部4等は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
変換部4では、制御対象の分布定数系のモデルである、後述の温度差モデルの逆モデル5および一次遅れ系のモデル6を用いて、制御対象2の特性を変換している。
ここで、この実施形態で用いる分布定数系のモデルについて詳細に説明する。
熱系は、一般に分布定数系であることが知られているが、制御対象を有限の次数で線形近似することで、様々な制御系設計手法を適用することができる。ここでは、微小体積で記述されたセルモデルを用いて熱系の線形近似モデルを求める。先ず、議論を簡単にするために、2つの微小体積で構成される熱板を考える。この場合、均質な各セルにおいて、温度分布が一様とみなすことができ、熱板を2つの集中熱容量モデルとして扱うことができる。そこで、制御対象23は、図2に示すように、2つの同体積のセル23−1,23−2に分割されており、それぞれのヒータ28−1,28−2が接続されているものとする。
対象の熱的な動特性は、各セルの内部エネルギーの変化、セル間の熱伝導、セルと外界との熱伝達で決定される。まず、セルが体積Vの均質な物体であると仮定すると、セルの内部エネルギーの変化は、エネルギー保存の法則から次式で記述される。
cρV(dθ/dt)=−Qi∞−Qij+H …(1)
ここで、Qi∞[W]はセルiの表面から空気への熱伝達などによる熱流、Qij[W]はセルiからセルjへの熱流であり、θ[K]はセルiの温度、c[J/(Kg・K)]とρ[Kg/m]はそれぞれセルの比熱と密度、u[%]はヒータへの入力、H[W/%]はuからヒータ発熱量への変換係数である。
次に、セルiからセルjへの熱流Qij[W]は、フーリエの法則より、
ij=−Asλ{(θ−θ)/d} …(2)
となる。ここで、λ[W/(m・K)]は熱伝導率、As[m]は断面積、d[m]はヒータ間の距離である。
また、セルiの表面から空気への熱伝達Qi∞[W]は、ニュートンの冷却法則より、
i∞=−A(θ−θ) …(3)
となる。ここで、A[m]およびh[W/(m・K)]はそれぞれセルiの表面積および熱伝達率である。また、θ[K]はセルの周辺温度である。
上記(1)〜(3)より、制御対象のブロック線図は、図3で表される。
同図において、
=cρV、β=λAs/d、α=h
であり、E[J/K]は熱容量を表し、β[W/K]はセル間の熱抵抗の逆数を、α[W/K]はセルから周囲温度への熱抵抗の逆数を表す。
さらに、セルの周辺温度θは、0℃としても一般性を失わない。したがって、図3は、図4に簡略化され、図中の伝達関数は以下となる。
si=K/(1+sT) …(4)
=1/α=1/h …(5)
=E/α=ρcV/h …(6)
β=λAs/d …(7)
図4は、出力温度の差(温度差)を、干渉項βを介してフィードバックする構造を有しており、熱系における熱的干渉を陽に含むモデルである。このモデルは、本件出願人が、例えば、特開2004−94939号公報で既に提案しているフィードバック構造型のモデルである。このモデルは、セルモデルにおいて、温度差を陽にフィードバックするモデルであることから、以降「温度差モデル」ともいう。
図4を入出力間の伝達関数行列で表すと、
Figure 2009282878
となる。ただし、
Figure 2009282878
Figure 2009282878
上式に式(4)を代入すると、伝達関数は次式となる。
Figure 2009282878
以上のように、温度差モデルは、熱系を均質な小セルで構成されているとみなし、物理的エネルギー保存則に基づき内部の熱干渉を陽に表現したモデルであり、温度差をフィードバックする構造を有する。
この温度差モデルは、分布定数系の特性を表現できるモデルである。
この実施形態の温度調節器1は、上述の図1に示される制御対象2を温度差モデルで近似したときに、この温度差モデルの逆モデル5および制御対象2を一次遅れ系で近似した一次遅れ系のモデル6とを備え、PID制御部3は、図1に示すように、制御対象2、温度差モデルの逆モデル5、および、一次遅れ系のモデル6を、拡大制御対象7としてPID制御を行うものである。
この拡大制御対象7は、温度差モデルの逆モデル5によって、制御対象2の分布定数系の特性を打ち消し、制御対象2の一次遅れ系のモデルで置き換えたものとなり、これによって、一次遅れ系の制御対象を想定するPID制御部3は、分布定数系の制御対象2を、一次遅れ系の拡大制御対象7に置き換えて制御することになる。すなわち、PID制御部3が制御対象として想定する一次遅れ系と、実際にPID制御部3が制御する拡大制御対象7の特性である一次遅れ系とを一致させることができる。
図1の温度制御システムは、1ch(チャンネル)であって、温度差モデルは、例えば、図5に示すように2セルと想定している。この図5の温度差モデルは、上述の図4の温度差モデルを、1入力(u)1出力(θ)としたものである。
かかる温度差モデルのパラメータは、例えば、ARXモデルを用いたシステム同定を行ない、得られたARXモデルのパラメータから温度差モデルのパラメータへの変換を行うことによって求めることができる。
このパラメータの変換の手順について説明する。
2セルを想定すると、ARXモデルも二次となり、一般的な方法で同定したARXモデルの数式とパラメータa、a、bとは、1サンプリング遅れ(シフトオペレータ)q−1を省くと次のようになる。
y(q)/u(q)=(b−1)/(1+a−1+a−2
={b/(1+a−1+a−2)}q−1
≒b/(1+a−1+a−2
=P(q)
次に、この離散システムのARXモデルP(q)を、例えば、後進差分近似によって、下記の連続システムP(s)に変換する。
P(s)=bs0/(1+as1s+as2
ここで、変換式は、
s1=−[{(a+a)ΔT}/(1+a+a)]
s2=(aΔT)/(1+a+a
s0=b/(1+a+a
但し、ΔTはサンプリング時間である。
一方、2セルの温度差モデルは、上述の式(12)において、
i=2、j=1、Ki=Kj=1/α、Ti=Tj=E/α、Hj=1とすると、
21
=(β/α)/[(E/α)+{2(1+β/α)E/α}s+2β/α+1]
=β/{E+2(α+β)Es+(2β+α)α}
=[β/{(2β+α)α}]/
[1+〔{2(α+β)E}/(2β+α)α〕s+{E/(2β+α)α}s
ここで、熱伝導が、熱伝達よりも大きい、すなわち、β>>αとすると、
≒{β/(2βα)}/{1+(2βE/2βα)s+(E/2βα)s
=(1/2α)/{1+(E/α)s+(E/2αβ)s
ここで、上述の連続システムP(s)=bs0/(1+as1s+as2)と係数を比較すると、
s0=1/(2α)
∴ α=1/(2bs0
s1=E/α
∴ E= as1α= as1/(2bs0
s2=E/(2αβ)
∴ β=E/(2αas2)=as1 /(4as2s0
となる。
以上のようにして、ARXモデルを用いたシステム同定によって得られたARXモデルのパラメータから温度差モデルのパラメータα、β、Eを求めるこができる。
この実施形態では、上述の図1に示すように、二次の温度差モデルの逆モデル5、すなわち、システム同定およびパラメータの変換によって得られた二次の温度差モデルの伝達関数の分子と分母とを入れ替えた伝達関数を用いる。
また、この実施形態では、制御対象の一次遅れ系のモデル6として、温度差モデルのラプラス演算子sに対する二次以上の項を省略した伝達関数を用いる。
したがって、変換部4の伝達関数は、二次の温度差モデルの伝達関数の分子と分母とを入れ替えた伝達関数に、一次の温度差モデルの伝達関数を乗算したものとなる。
この実施形態では、制御対象2に対する入力を変化させたときの制御対象2の出力を計測して上述のようにシステム同定によって、温度差モデルの逆モデル5および一次遅れ系のモデル6を求める同時に、従来と同様に、ジグラー&ニコルスの調整則などを用いてPID制御パラメータを併せて算出する。
この実施形態によれば、変換部4によって制御対象2の特性を、一次遅れ系の特性に変換するので、PID制御部3が実際に制御する拡大制御対象7の特性と、PID制御部3が想定する制御対象の特性とを、共に一次遅れ系として一致させることができるので、例えば、上述の図11に示される誤差を低減することが可能となり、PID制御パラメータを求めるチューニングが容易になるとともに、高精度な制御、例えば、オーバーシュートを抑制して短時間で整定させるといったことが可能となる。
この実施形態では、図1に示すように、制御対象2に、制御対象2の分布定数系のモデルである温度差モデルの逆モデル5および一次遅れ系のモデル6を乗算して、制御対象2の分布定数系の特性を打ち消して一次遅れ系に変換したけれども、本発明の他の実施形態として、例えば、図6に示すように、制御対象2に対して並列に分布定数系のモデルである温度差モデル8を接続して減算する一方、一次遅れ系のモデル6を加算して変換するようにしてもよい。
この実施形態では、温度差モデルは、2セルを想定した、すなわち、制御対象を、二次の分布定数系として打ち消したけれども、要求される性能を満たすことができない場合は、3セル以上を想定してもよく、ユーザが、この想定するセルの数を設定できるようにしてもよい。
また、ステップ応答波形に基づいて、温度差モデルのパラメータ、例えば、セルから周囲温度への熱抵抗の逆数を表すαを調整して所望の特性が得られるようにしてもよい。温度差モデルの各パラメータα、β、Eは、上述のように、それぞれ物理的な意味を持っているので、その物理的な意味を理解して調整することができ、調整が容易となる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の他の実施形態の温度制御システムの構成図であり、図1に対応する部分には、対応する参照符号を付す。
この実施形態は、2chの温度制御システムであって、ch間の干渉を抑制するための非干渉化部9を備えている。
この実施形態の温度調節器は、各chに対応して、上述の実施形態と同様に、PID制御部3−1,3−2と、一次遅れ系のモデル6−1,6−2および温度差モデルの逆モデル5−1,5−2からなる変換部4−1,4−2とを備えている。
また、制御対象2は、各chに対応して、上述の実施形態と同様の温度差モデル2−1,2−2を有するとともに、各ch間の温度差を、干渉項βを介してフィードバックするフィードバック構造型のモデルで近似される。
この制御対象2のモデルは、2入力2出力の熱干渉系の制御対象の熱モデルであり、上述の実施の形態1の温度差モデルと同様のモデルである。すなわち、図7の制御対象2の二つの温度差モデル2−1,2−2が、図1の制御対象2の温度差モデルの二つのセルに相当する。
この制御対象2のモデルは、2出力の差を、干渉項βを介して2入力に、正負を異ならせてそれぞれフィードバックするものである。
このモデルは、温度差を、干渉の度合い等に対応する干渉項βを介して入力である熱量に対応する操作量に、正負を異ならせてそれぞれフィードバックするものであり、温度差によって、一方のchから他方のchへ熱量の移動が生じ、一方のchは熱量が奪われ(負)、他方のchには熱量が足される(正)という熱干渉の現象をブロック線図で表したものである。
非干渉化部9は、制御対象2の二つの出力の差を算出する減算器10と、この減算器10の出力を、制御対象2のモデルの干渉項βに対応する補償要素β’と、この補償要素β’の出力を、入力される操作量に、加算または減算する加算器11および減算器12を備えており、この非干渉化部9は、干渉を打ち消すように構成されている。
各PID制御部3−1,3−2、変換部4−1,4−2および非干渉化部9等は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
次に、非干渉化部9の補償項β’、すなわち、制御対象2の干渉項βの算出について説明する。
この干渉項βは、本件出願人が先に提案して国際公開されている、例えば、WO2006/088072に示されるように、定常特性から得ることができ、例えば、各chに順番にステップ状の入力を与えたときの各chの定常状態での出力の変化を計測することにより、求めることができる。
ここで、上記国際公開された出願の内容を引用して干渉項βの導出の概要を説明する。
図8は、図7の制御対象2のモデルを複数chに適用したものであり、図7の温度差モデル2−1,2−2が、図8のモデル要素60〜60に対応し、干渉項βが、フィードバック要素6112〜61(n−1)nに対応する。また、図8および後述の図9では、θは熱抵抗を示している。
複数(n)のモデル要素60〜60は、定常ゲインK1〜および時定数T1〜を用いた一次遅れ系とし、複数(n−1)のフィードバック要素6112〜61(n−1)nは、熱抵抗θ12〜θ(n−1)nによる定値としている。また、入力をP〜P、出力をT〜Tとしている。
ここでは、定常特性を考え、定常状態からパラメータを求める。
熱系の制御対象の伝達関数G(s)を、一次遅れ系とすると、
G(s)=K/(1+Ts)
となる。ここで、Kは定常ゲイン、Tは時定数、sはラプラス変換の演算子である。
定常状態では、s=0なので、
G(s)=K
となる。
定常ゲインKは、一定値の熱流(入力)Pと定常温度(出力)Tとを使って
K=T/P
と表すことができる。
一方、熱抵抗θは、オームの法則に似せて、熱流Pと温度Tとを用いて
θ=T/P
と表すことができる。
したがって、定常状態では、
K=θ
と表すことができる。
したがって、図8のモデルにおいて、定常特性(s=0)のみを考えると、モデル要素60〜60nは、時定数T1〜の項が消えるとともに、定常ゲインK1〜を熱抵抗θ1〜θに置き換えることができ、図9に示すように、1入力1出力の熱抵抗θ〜θをそれぞれ有する複数(n)のモデル要素60〜60と、モデル要素60〜60の出力の差を入力側にフィードバックする熱抵抗θ12〜θ(n−1)nをそれぞれ有する複数(n−1)のフィードバック要素6112〜61(n−1)nとを備えるモデルとなる。
図9のモデルの各要素のパラメータである熱抵抗θ〜θ,θ12〜θ(n−1)nを、次のようにして求めるものである。
すなわち、第1の入力Pにステップ入力P11を入力したときに、定常状態で計測される各出力T〜Tの変化を、T11〜T1nとし、第2の入力Pにステップ入力P22を入力したときに、定常状態で計測される各出力T〜Tの変化を、T21〜T2nとし、同様に、第nの入力Pにステップ入力Pnnを入力したときに、定常状態で計測される各出力T〜Tの変化を、Tn1〜Tnnとすると、各要素の熱抵抗θ〜θ,θ12〜θ(n−1)nは、下記の数5,数6の式で算出することができる。
なお、制御対象を熱処理盤とすると、ステップ入力P11〜Pnnとしては、熱処理盤を加熱するヒータ出力を想定することができ、定常状態で計測される各出力T〜Tの変化であるT11〜Tnnとしては、温度変化を想定することができる。
Figure 2009282878
Figure 2009282878
上記式によって、各要素の熱抵抗が算出できる理由について、上記国際公開された出願に詳述している。
以上のようにして、各chに順番にステップ状の入力を与えたときの各chの定常状態での出力の変化を計測することにより、フィードバック要素、すなわち、図7の干渉項βの熱抵抗を求めることができる。
以上のようにして干渉項β、従って、補償項β’が求まり、非干渉化部9を構成することができる。
この非干渉化部9を構成した状態で、上述の実施形態1と同様にして、ch毎に入力を変化させてその出力を計測して、各chの制御対象のシステム同定を行って、上述のように温度差モデルのパラメータに変換することによって、温度差モデルの逆モデル5−1,5−2を算出する一方、温度差モデルの一次の項以外を省略して、一次遅れ系のモデル6−1,6−2を算出する。
このようにして、ch間に干渉がある場合には、非干渉化して各chの制御対象の特性を、一次遅れ系に変換する。
なお、ch間の干渉が比較的小さい場合、すなわち、上述の干渉項βが小さいときは、ch毎に入力を変化させてその出力を計測してシステム同定するのではなく、干渉項βを求めるために計測した入力および出力を用いてシステム同定を行なうようにしてもよい。
(その他の実施形態)
上述の各実施形態では、各PID制御部は、一次遅れ系の制御対象を想定したものであったけれども、例えば、PID制御部を、図10に示すように、比例(P)、積分(I)および微分(D)の各回路16,17,18に加えて、2階微分(D’)回路19を備える構成とし、制御対象を、二次遅れ系と想定する制御部とし、変換部では、制御対象の、例えば、三次の分布定数系の特性を打ち消し、二次遅れ系の特性に変換するようにしてもよい。
上述の各実施形態では、制御対象の温度の制御に適用して説明したけれども、本発明は、温度に限らず、圧力、流量、液位などの他の物理量の制御にも適用できるものである。
本発明は、制御対象の温度を制御する温度調節器などの制御装置に有用である。
本発明の一つの実施の形態に係る温度制御システムの構成図である。 モデルについての理論的な説明に供する図である。 図2の制御対象のブロック線図である。 図3を簡略化したブロック線図である。 図1の温度差モデルのブロック線図である。 本発明の他の実施形態の図1に対応する構成図である。 本発明の他の実施形態の温度制御システムの構成図である。 複数チャンネルのモデルのブロック線図である。 定常状態に対応する図8のブロック線図である。 本発明の他の実施形態の制御部の構成図である。 制御時のステップ応答波形を示す図である。 図11に対応する閉ループの構成図である。
符号の説明
1,1a 温度調節器
2 制御対象
3 PID制御部
4,4−1,4−2 変換部
5 温度差モデルの逆モデル
6 一次遅れ系のモデル
7,7a 拡大制御対象
8 温度差モデル

Claims (12)

  1. 制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換して、前記制御対象を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 制御対象を低次の遅れ系として制御する制御部と、前記制御対象の分布定数系の特性を前記低次の遅れ系の特性に変換する変換部とを備えることを特徴とする制御装置。
  3. 前記制御部が、制御対象を一次遅れ系として制御するPID制御部であり、前記変換部が、制御対象の分布定数系の特性を一次遅れ系の特性に変換する請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制御対象の分布定数系のモデルと、該モデルの次数よりも低い前記低次の遅れ系のモデルとに基づいて、前記制御対象の特性を変換する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 制御対象の分布定数系の特性を低次の遅れ系の特性に変換して、前記制御対象の温度を制御することを特徴とする温度調節器。
  6. 制御対象を低次の遅れ系として制御する制御部と、前記制御対象の分布定数系の特性を前記低次の遅れ系の特性に変換する変換部とを備えることを特徴とする温度調節器。
  7. 前記制御部が、制御対象を一次遅れ系として制御するPID制御部であり、前記変換部が、制御対象の分布定数系の特性を一次遅れ系の特性に変換する請求項6に記載の温度調節器。
  8. 前記制御対象からの複数の制御量に基づいて、操作量をそれぞれ出力する複数の前記制御部と、各制御部に個別的に対応する複数の前記変換部と、各制御部による制御が、他の制御部による制御に与える影響をなくす又は低減するように、操作量を処理して前記制御対象に対して出力する非干渉化部とを備える請求項6または7に記載の温度調節器。
  9. 前記制御対象の分布定数系のモデルと、該モデルの次数よりも低い前記低次の遅れ系のモデルとに基づいて、前記制御対象の特性を変換する請求項5ないし8のいずれか一項に記載の温度調節器。
  10. 前記分布定数系のモデルが、前記制御対象を複数のセルでモデル化してセル間の干渉を表現したモデルである請求項9に記載の温度調節器。
  11. 前記分布定数系のモデルの前記セルの数を設定可能である請求項10に記載の温度調節器。
  12. 前記分布定数系のモデルのパラメータを調整可能である請求項10または11に記載の温度調節器。
JP2008136268A 2008-05-26 2008-05-26 制御装置および温度調節器 Pending JP2009282878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008136268A JP2009282878A (ja) 2008-05-26 2008-05-26 制御装置および温度調節器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008136268A JP2009282878A (ja) 2008-05-26 2008-05-26 制御装置および温度調節器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009282878A true JP2009282878A (ja) 2009-12-03

Family

ID=41453245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008136268A Pending JP2009282878A (ja) 2008-05-26 2008-05-26 制御装置および温度調節器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009282878A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013001844A1 (ja) * 2011-06-28 2013-01-03 三菱重工業株式会社 内燃機関の制御装置および方法
CN108983602A (zh) * 2018-06-26 2018-12-11 华北电力大学 一种用于快堆功率和冷却剂出口温度的自抗扰控制方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05265511A (ja) * 1992-03-19 1993-10-15 Hitachi Ltd 制御システム
JPH06266408A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Hitachi Ltd プロセスの適応制御方法およびプロセスの制御システム
JPH07168604A (ja) * 1993-12-15 1995-07-04 Matsushita Electric Works Ltd Pidパラメータのオートチューニング方式
JPH11267451A (ja) * 1998-03-25 1999-10-05 Hitachi Zosen Corp 脱硝装置のアンモニア注入量制御方法
JP2004094939A (ja) * 2002-08-09 2004-03-25 Omron Corp モデル構造、制御装置、温度調節器および熱処理装置
WO2006088072A1 (ja) * 2005-02-18 2006-08-24 Omron Corporation モデル構造のパラメータ決定方法、パラメータ決定装置、制御装置および温度調節器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05265511A (ja) * 1992-03-19 1993-10-15 Hitachi Ltd 制御システム
JPH06266408A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Hitachi Ltd プロセスの適応制御方法およびプロセスの制御システム
JPH07168604A (ja) * 1993-12-15 1995-07-04 Matsushita Electric Works Ltd Pidパラメータのオートチューニング方式
JPH11267451A (ja) * 1998-03-25 1999-10-05 Hitachi Zosen Corp 脱硝装置のアンモニア注入量制御方法
JP2004094939A (ja) * 2002-08-09 2004-03-25 Omron Corp モデル構造、制御装置、温度調節器および熱処理装置
WO2006088072A1 (ja) * 2005-02-18 2006-08-24 Omron Corporation モデル構造のパラメータ決定方法、パラメータ決定装置、制御装置および温度調節器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013001844A1 (ja) * 2011-06-28 2013-01-03 三菱重工業株式会社 内燃機関の制御装置および方法
CN103518051A (zh) * 2011-06-28 2014-01-15 三菱重工业株式会社 内燃机的控制装置及方法
US9689348B2 (en) 2011-06-28 2017-06-27 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Control apparatus and control method for internal combustion engine
CN108983602A (zh) * 2018-06-26 2018-12-11 华北电力大学 一种用于快堆功率和冷却剂出口温度的自抗扰控制方法
CN108983602B (zh) * 2018-06-26 2021-04-27 华北电力大学 一种用于快堆功率和冷却剂出口温度的自抗扰控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Deutscher A backstepping approach to the output regulation of boundary controlled parabolic PDEs
WO2014185141A1 (ja) シミュレーション方法、シミュレーションプログラムを格納した記録媒体、シミュレーション装置、および、システム
US10267512B2 (en) Multi-variable state closed-loop control for a steam generator of a thermal power plant
CN108508870B (zh) 一种锅炉汽包水位控制系统性能评估及参数优化的方法
JP4626650B2 (ja) モデル構造のパラメータ決定方法、パラメータ決定装置、制御装置および温度調節器
JP4380260B2 (ja) 制御装置および温度調節器
Morishima et al. Thermal displacement error compensation in temperature domain
JP2009282878A (ja) 制御装置および温度調節器
Wang et al. Adaptive Sliding Mode Fixed‐Time Tracking Control Based on Fixed‐Time Sliding Mode Disturbance Observer with Dead‐Zone Input
JP2010066852A (ja) 制御パラメータのチューニング方法
CN108594643A (zh) 一种针对全状态受限严格反馈系统的保性能控制方法
JP3911953B2 (ja) 制御装置および温度調節器
Farkh et al. Robust PI/PID controller for interval first order system with time delay
Rauh et al. Design and experimental validation of control strategies for commercial gas preheating systems
JP2008217317A (ja) 温度調節器
JP4737233B2 (ja) 温度調節器および熱処理装置
JP6097170B2 (ja) 制御装置および制御方法
CN115032892A (zh) 基于Smith-PID的电磁感应加热控制方法及系统
Rauh et al. Interval Methods for Real-Time Capable Robust Control of Solid Oxide Fuel Cell Systems
Rauh et al. A sensitivity-based approach for the control of repetitive processes
Zennir et al. New Smith Predictor Controller Design for Time Delay System.
US11431011B2 (en) Regulation of a controlled variable of a conditioning unit of a reactant of a fuel cell with ascertainment of an actual value of the controlled variable
Nanno et al. A new model with feedback structure for thermal process and its application to decoupling control
JP5342435B2 (ja) 適応制御装置
Rauh et al. Observer-based predictive temperature control for distributed heating systems based on the method of integrodifferential relations

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130702