JP2009282048A - 燃料集合体の下部タイプレート及び燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体の下部タイプレート及び燃料集合体 Download PDF

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Abstract

【課題】異物フィルタの設置が可能となる低圧損構造の下部タイプレート、並びに該下
部タイプレートを具備した燃料集合体を提供する。
【解決手段】冷却材入口開口より下方の下端部が燃料支持金具の上面開口部に挿入嵌合される円筒構造を有し、前記冷却材入口開口の上部の外周面は冷却材下流側に向かって次第に拡大する形状を有するノズル部21と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、複数の冷却材出口開口を有するウェブ部23と、ノズル部21とウェブ部23とを連結する周囲側壁24とを有し、周囲側壁24により取り囲まれた冷却材受入れ室25が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、
前記ノズル部21の前記外周面が冷却材下流側に向かって次第に拡大する部分と、前記周囲側壁24の少なくとも一部の内面が内側に膨出し、冷却材の2次流れを防止するように流路面積が次第に大きくなる凸曲面39に形成されている
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉用燃料集合体の下部タイプレートに係り、特に下部領域での低圧損化を図った下部タイプレート、及びその下部タイプレートを具備した燃料集合体に関する。
一般に、沸騰水型原子炉の炉心内には、多数の燃料集合体を装荷されている。図13は、沸騰水型原子炉に採用されている燃料集合体10の一例を示す図であって、燃料集合体10は、上部タイプレート11及び下部タイプレート12、これらのタイプレートに両端が保持されている複数の燃料棒13、及びウォータロッド14、これらの燃料棒を束ねる燃料スペーサ15、及び燃料スペーサ15により束ねられた燃料棒束を取り囲み上部タイプレート11に取り付けられたチャンネルボックス16を備えている。燃料棒としてはその一部に高さが上部タイプレート11まで達しない部分長の燃料棒17が採用される場合がある。原子炉の炉心には上記構成の燃料集合体が格子状に装荷され、4本の燃料集合体10の中央部に制御棒が配設されるとともに、中性子束を検出するために複数個の局部出力領域モニタが配置されている。
上記燃料集合体10は、図示しない炉心支持板及び上部格子板で支持され、円筒形のシュラウドに囲まれている。しかして、冷却材は、下方より、燃料支持金具のオリフィス及び各燃料集合体10の下部タイプレート12を経由してチャンネルボックス16内に流入し、燃料集合体により熱せられ、沸騰により蒸気(ボイド)を発生し、気液二相流となる。現在運転されている商用BWRでの燃料集合体有効長さは、約3.7mである。
以上のような沸騰水型原子炉における燃料集合体としては、国内で商用の発電が行われて以来、7×7型、8×8型、改良8×8型、高燃焼度化8×8型、そして、高燃焼度化9×9型が採用されるに至っている。これらの改良により燃料集合体当たりの核分裂性物質の収容量が増加し、燃料集合体内の濃縮度分布の最適化と可燃性毒物の最適配置により、高燃焼度化と長期運転サイクル化が実現され、炉心の経済性が向上されている。高燃焼度化8×8燃料から9×9燃料では、高燃焼度化/長期運転サイクル化に伴うボイド反応度係数絶対値増加による過渡特性と核的要因に基づく安定性の悪化は、2本の太径ウォータロッド14の採用等により防止されている。また、燃料集合体格子の増加に伴う二相流圧損増加による熱水力的要因に基づく安定性の悪化は、スペーサ圧損係数の低減と8本の部分長燃料棒、および、高圧損型下部タイプレートにより防止されている。
また、近年の高性能化された燃料集合体では、燃料集合体内部に異物が侵入することを防ぐことを目的として、燃料棒及び水ロッドの下端を支持する下部タイプレートのウェブ部にフィルタ機能を付加することにより、燃料の健全性の向上が図られている。先述の9×9燃料の下部タイプレートでは、約5mmの小口径の孔を多数開けることにより、流れに対する抵抗を増加(即ち、高圧損化)する設計が採用されており、炉心の安定性の改善が図られているが、これは異物フィルタの役目も果たしている。
燃料集合体に侵入することが予想される異物としては、プラント建設時に原子炉一次系内に僅かに残された金屑、機器洗浄時の金属性ブラシの折れ片、機器損傷時の破片等が想定されている。その形状も、板状、つるまきバネ状(らせん状)、針金状(直線状)、等、多岐にわたることが予想されている。
最近では、異物フィルタ機能をさらに発展させた下部タイプレートも提案され、BWR運転プラントに適用されつつある。図14は、上記9×9燃料用の異物フィルタ付き下部タイプレートの概略構成を示す断面図であり、上記下部タイプレート12は、冷却材入口開口20から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部21と、燃料棒13と水ロッド14の下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口22を有するウェブ部23と、前記ノズル部21とウェブ部23とを連結する周囲側壁24とを有し、前記ノズル部21とウェブ部23との間に周囲側壁24により取り囲まれた冷却材受入れ室25が形成されている。そして、上記ウェブ部23の下面に、数mmの小口径の孔26が数百個設けられた異物フィルタ27が取付けられている。ここで、燃料棒被覆管の下部端栓とウォータロッドの下部端栓は、異物フィルタ27を貫通している。
すなわち、燃料集合体の下部タイプレート12は、図15に示す燃料支持金具30の開口部31に嵌合するように構成されており、その嵌合部から冷却材が漏れないように、下部タイプレート12との接合面を形成する燃料支持金具30の開口部31の内面は、逆載頭円錐状に加工され、一方、下部タイプレート12の下端部は、上記逆載頭円錐状の開口部31に対応するようにその外面が逆載頭円錐状に形成されている。そのため、下部タイプレート12の下端部には冷却材入口開口20から上方に向かって次第に流路が拡大するノズル部21が形成されている。
しかして、冷却材入口開口20から冷却材受入れ室25に流入した冷却材は、下部タイプレート12のノズル部21に開けられたリークホール28からバイパス部への流れを除いて、異物フィルタ27を必ず通過する。従って、大部分の異物は、チャンネルボックス16で囲まれた燃料集合体内に入る前に異物フィルタ27で捕捉される。
特開平7−306284号公報 特開2002−62392号公報
従来より提案されている異物フィルタでは、フィルタ部での異物捕捉の特性向上の観点からは、メッシュサイズの詳細化や複数段数の設置等が有望である。しかしながら、このような異物フィルタでは、メッシュサイズの微細化や複数段数の設置等により圧損が著しく増加し、下部タイプレート全体の圧損が増加するという問題がある。下部タイプレートの圧力損失の増加は、炉心流量の低下や、燃料集合体の流量配分の不均衡、熱的余裕度の低下等を引き起こす懸念がある。
本発明は、このような点に鑑み、異物流入防止の性能が向上した高圧損型の異物フィルタが設置可能となるように、フィルタ部以外の部分で低圧損構造となる下部タイプレート、並びに該下部タイプレートを具備した燃料集合体を得ることを目的とする。
第1の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記ノズル部に冷却材導入用の冷却材入口管を設けるとともに、その冷却材入口管の先端部が上記ノズル部とウェブ部間に形成された冷却材受入れ室内に突出されていることを特徴とする。
下部タイプレートの圧力損失の測定によると、下部タイプレートの型式にもよるが、ノズル部とウェブ部での圧損が大半となり、両者は同程度であることがわかった。そのため、ノズル部の圧損を大幅に低減できると、下部タイプレートの圧損は半減できることがわかる。ところが、下部タイプレートのノズル部は前述したように燃料支持金具との接合性を密にする観点より、前述のように外形が逆載頭円錐形状となっているため、ノズル内部では流路面積が急激に拡大する構造となっている。そのため、流体の高速な領域以外で、2次流れ(渦)の領域が発生し、流動抵抗として作用する。
しかるに、第1の発明では、前記構成によりノズル部での冷却材の流路の拡大が抑制された構造となるため、拡大流(減速)による2次流れの発生が防止でき、2次流れ生成による流動抵抗が低減できる。したがって、ノズル部での圧損が低減され、下部タイプレートの圧損を半減することができる。
第2の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、上記ノズル部の内壁面及びそれに続く周囲側壁の内壁面の一部が、その縦断面において凸曲面に形成され、流路面積が次第に大きくなるように形成されていることを特徴とするものであり、ノズル部の内壁面及びそれに続く周囲側壁の内壁面の一部を上記のように構成することにより、冷却材流路の急激な拡大が抑制される。したがって、拡大流(減速)による2次流れの発生が防止されて2次流れ生成による流動抵抗が低減され、ノズル部での圧損を低減することができる。
第3の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、上記冷却材受入れ室内に、冷却材入口開口を挟んで互いに平行に配設され、周囲側壁の互いに対向する内壁面及びノズル部の内面に固定された2枚の整流板が設けられていることを特徴とするものであり、上記2枚の整流板により、冷却材入口開口部の下流域側での流路面積の拡大が抑制され、ノズル部での圧損の低下を図ることができる。
第4の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記冷却材入口開口の一側部より上記冷却材入口開口の上方に向かって斜め上方に傾斜した偏流板が設けられていることを特徴とするものであり、上記偏流板により、冷却材入口開口部の下流域側での流路面積の拡大が抑制され、ノズル部での圧損の低下を図ることができる。
第5の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記ウェブ部と前記冷却材入口開口部との軸方向距離を前記冷却材入口開口部の流路の等価直径の1/1〜1/4倍の範囲まで低減したことを特徴とするものである。すなわち、本発明は冷却材入口開口から流出する冷却材が冷却材入口開口の仮想的な円管より減速せずに流出する条件を規定したものであり、この構成により冷却材が減速されないので、2次流れ等の発生が防止でき圧損の低減を図ることができる。
第6の発明は、冷却材入口開口から下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記ウェブ部を貫通する燃料棒及び水ロッドの下部端栓の長さを、上記冷却材受入れ室内の周辺部における燃料棒又は水ロッドの下部端栓に対して、中央部における燃料棒又は水ロッドの下部端栓が長くなるように形成し、燃料棒又は水ロッドの下部端栓の下端位置と前記冷却材入口開口との軸方向距離を低減したことを特徴とするものである。
本発明は上述のように構成したので、下部タイプレート、特にノズル部内で発生していた二次流れの発生を防止し、ノズル部内での圧損を低減することができる。さらに、同圧損低下分をフィルタ部に振り向けることにより、異物の捕捉性の向上したフィルターを設置することも可能となる等の効果を奏する。
本発明の下部タイプレートの第1の実施の例形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第2の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第3の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第4の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第5の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第6の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第7の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第8の実施の形態を示す図。 (a)は本発明の下部タイプレートの第9の実施の形態を示す縦断面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図。 本発明の下部タイプレートの第10の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第11の実施の形態を示す図。 本発明の下部タイプレートの第12の実施の形態を示す図。 (a)は従来の燃料集合体の全体立断面図、(b)は(a)のA−A線に沿う拡大断面図。 従来の燃料集合体の下部タイプレート付近の拡大立断面図。 部タイプレートが取付けられる燃料支持金具の鳥瞰図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の燃料集合体の下部タイプレートにおける第1の実施の形態を示す図であり、下部タイプレート12は、従来例で説明したように、上方すなわち冷却材の下流側に向かって次第に流路が拡大するノズル部21と、燃料棒13と水ロッド14の下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口22を有するウェブ部23と、前記ノズル部21とウェブ部23とを連結する周囲側壁24とを有し、前記ノズル部21とウェブ部23との間に周囲側壁24により取り囲まれた冷却材受入れ室25が形成されている。
上記ノズル部21にはその下端部に、円管状の冷却材入口管35が貫挿固着されている。上記冷却材入口管35の下端部はノズル部21の下面から下方に突出して冷却材入口開口35aを形成しており、その冷却材入口管35の先端部が上記ノズル部21とウェブ部23間に形成された冷却材受入れ室25内に挿入突出されている。
しかして、下部タイプレート12に供給される冷却材は、冷却材入口管35の下端部における冷却材入口開口35aから冷却材入口管35に流入し、上記冷却材入口管35内を流れて冷却材受入れ室25内に流入する。そのため、冷却材入口開口35aの直下流域側での流路の拡大が大幅に低減できるため、2次流れ発生が防止され、ノズル部21での圧損が低減できる。また、冷却材入口管35とノズル部21の内壁面との空間36では死水領域となるため、比重が大きい針金等の金属デブリは、この空間36に沈殿し保持される。
ところで、上記第1の実施の形態においては一本の冷却材入口管35をノズル部21の下端部に挿入固着しその先端部を冷却材受入れ室25内に突出させたものを示したが、冷却材入口管35の下端部をノズル部21に形成された冷却材入口開口20に固着することにより上記冷却材入口管の先端部が冷却材受入れ室25内に挿入突出された状態とすることもできる。
図2は、第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様、ノズル部21の下端より冷却材入口管35を挿入固着した例であるが、冷却材受入室25内に突入された冷却材入口管35の先端に、下流方向に向かって流路面積が次第に大きくなる拡開管部35bが形成され、冷却材入口管35の先端部の断面積がウェブ部23における出口開口22の全面積と一致するか、或いはそれより若干大きくなるようにしてある。
しかして、この実施の形態においては、前記第1の実施の形態と同様、冷却材入口開口35aの直下流域側での流路の拡大が大幅に低減できるため、2次流れ発生が防止でき、ノズル部21での圧損が低減できる。さらに、冷却材入口管35の流路断面積とウェブ部23の出口開口22の全面積が一致しているので、冷却材入口管35からの拡大流の発生が抑制され、ノズル部21、しいては下部タイプレート全体での圧損の低減を図ることができる。
図3は第3の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様、ノズル部21下端から冷却材入口管35を挿入固着した例であるが、冷却材入口管35の先端部とウェブ部23との軸方向寸法を規定し、冷却材入口管35の先端位置とウェブ部23の下端位置との間の軸方向距離Aを冷却材入口管35の等価直径の1/1〜1/4倍の範囲としたものである。
この条件は、冷却材入口管35から流出する冷却材が、冷却材入口管35の前方の仮想的な円管部側面より減速せず流出する条件により規定したものである。しかして、冷却材入口管35の先端から流出する冷却材の流速が減速されることがなく、2次流れ等の発生が防止でき、冷却材入口管35の先端での圧損をさらに低減できる。
図4は、本発明の第4の実施の形態を示す図であり、図1に示す下部タイプレート12において、ウェブ23の下面に微細メッシュ口径の異物フィルタ37が設けられている。
しかして、本実施の形態においては冷却材入口管35の設置により、ノズル部21での圧損が低下できるため、微細メッシュ口径の異物フィルタ37を設置することによる下部タイプレート全体での圧損の増加は防止できる。また、下部タイプレートの型式にも依存するが、従来の下部タイプレートではノズル部21とウェブ部23の圧損は同程度であることに着目すると、ノズル部21での大幅圧損の低減により、ウェブ部の圧損は従来の倍程度まで可能となる。そのため、ウェブ部のメッシュ口径は従来の半分程度まで低減でき、デブリの捕捉特性が大幅に向上できる。
図5は第5の実施の形態を示す図であり、図4に示すものにおいて、冷却材受入れ室25内にさらに複数段の異物フィルタ38が設けられている。しかして、本実施の形態は、第1の実施の形態と同様、冷却材入口管35の設置により、ノズル部21での圧損が低下できるため、異物フィルタ38を多段に設置することによる下部タイプレート全体での圧損の増加は防止できる。また、下部タイプレートの型式にも依存するが、従来の下部タイプレートではノズル部21とウェブ部23の圧損は同程度であることに着目すると、ノズル部21での大幅圧損の低減により、ウェブ部23の圧損は従来の倍程度まで可能となる。そのため、異物フィルタ38の段数は従来の倍程度まで増強でき、デブリの捕捉特性が大幅に向上できる。
図6は、本発明の第6の実施の形態を示す図であり、ノズル部21の内壁面及びそのノズル部21に隣接する周囲側壁24の内壁面の一部を内側に移動させた例である。すなわち、ノズル部21の内壁面及びそれに続く周囲側壁24の内壁面の一部が、その縦断面において凸曲面39に形成され、流路面積が次第に大きくなるように形成されている。
しかして、この実施の形態においても前記第1の実施の形態と同様、冷却材入口開口20の下流域側での流路の拡大が大幅に低減できるため、2次流れ発生が防止でき、ノズル部21での圧損を低減できる。
図7は第7の実施の形態を示す図である。本実施の形態では、ノズル部21の内壁面及びそれに続く周囲側壁24の内壁面の一部が、その縦断面において凸曲面39に形成されて肉厚が増大され、さらに内部に中空部40が形成されたものである。この実施の形態では、前記第6の実施の形態と同様、冷却材入口開口20の下流域側での流路の拡大が低減できるため、2次流れ発生が抑制でき、ノズル部21での圧損が低減できる。さらに、厚肉化したノズル部21の壁内及び周囲側壁24の壁内を中空にしたことにより、下部タイプレート12が軽量化し、運搬等に有利となる。
図8は、第8の実施の形態を示す図であり、流路拡大部分の周囲側壁24に多数の吸出し管41を設け、吸出し管41の吐出し口を下部タイプレート12の外側面に設けたものである。
流路拡大部分の周囲側壁24に多数の吸出し管41を設けたことにより、流れの壁面からの剥離が防止でき、2次流れの発生を抑制できるので、ノズル部21での圧損がさらに低下できる。さらに、バイパスホールを廃止し、全て吸出し管に変更できる。その場合には吸出し流量が増加できるため、流れの壁面からの剥離をさらに抑制でき、圧損をさらに低下させることができる。
図9(a)、(b)は、本発明の第9の実施の形態を示す図であり、冷却材受入れ室25内に、冷却材入口開口20を挟んで互いに2枚の整流板42が互いに平行に配設され、周囲側壁24の互いに対向する内壁面及びノズル部21の内面に固定されている。しかして、2枚の整流板42、周囲側壁24の互いに対向する内壁面及びノズル部21の内面により形成される流路が前記冷却材入口開口20と連通されている。
しかして、この実施の形態においても、冷却材入口開口20の下流域側での流路の拡大が低減できるため、2次流れ発生が抑制でき、ノズル部での圧損が低減できる。さらに、整流板42をノズル部21の内壁面および周囲側壁24の内面に固定するため、流体による構造材への振動強度が高まり、信頼性を高くできる。また、整流板42とノズル部21との空間43は死水領域となるため、第1の実施の形態と同様、針金等の金属デブリは比重が大きいので、この空間43に沈殿し保持できる効果もある。
図10は、第10の実施の形態を示す図であり、冷却材入口開口20の一側部より上記冷却材入口開口20の上方に向かって斜め上方に傾斜した偏流板44が設けられており、その偏流板44の両端がノズル部21および周囲側壁24の内面に固定され、偏流板44、ノズル部21及び周囲側壁24の内壁面により形成される流路が冷却材入口開口20と連通されている。
しかして、前記実施の形態と同様、冷却材入口開口20の下流域側での流路の拡大が低減できるため、2次流れの発生が抑制でき、ノズル部21での圧損が低減できる。さらに、偏流板44のノズル部21の内壁及び周囲側壁24への固定により、流体による構造材への振動強度が高まり、信頼性を高くすることができる。また、偏流板44とノズル部21の内壁との空間45は死水領域となり、その空間容積も大きいため、第1の実施の形態と同様、この空間45により沈殿効果を増大させることができる。
図11は第11の実施の形態を示す図であり、前記ウェブ部23と前記冷却材入口開口20との間の軸方向距離Lを前記冷却材入口開口20の等価直径の1/1〜1/4倍の範囲まで低減した構造としてある。しかして、下部タイプレート12の流路が拡大した冷却材受入れ室25の軸方向長さが規定され、図3に示す実施の形態と同様、冷却材入口開口20から流出する冷却材が、冷却材入口開口20の前方の仮想的な円管部側面より、減速せずに流出する条件により規定しているため、冷却材受入れ室25の前方での冷却材の流速は減速されず、2次流れ等の発生が防止できるため、冷却材入口開口の圧損を低減できる。
また、図12は第12の実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、前記ウェブ部23を貫通する燃料棒13の下部端栓13a、水ロッド14の下部端栓14aが冷却材受入室25内に大きく突出されており、それらの下端位置と前記冷却材入口開口20との間の軸方向距離が低減されている。すなわち、上記ウェブ部23を貫通する燃料棒13及び水ロッド14の下部端栓13a、14aの長さを、上記冷却材受入れ室25内の周辺部における燃料棒13又は水ロッド14の下部端栓13a、14aに対して、中央部における燃料棒又は水ロッドの下部端栓が長くなるように形成し、燃料棒13又は水ロッド14の下部端栓13a、14aの下端位置と前記冷却材入口開口20との間の軸方向距離が低減されている。
しかして、上記冷却材受入室25内に突出されている下部端栓14a、13aにより、冷却材主流部での軸方向距離が短くなり、冷却材受入室25内における冷却材の流速の低下が減少され、2次流れの発生が低減される。したがって、上記構成によっても冷却材入口開口の圧損を低減させることができる。
10 燃料集合体
12 下部タイプレート
13 燃料棒
14 水ロッド
20 冷却材入口開口
21 ノズル部
22 出口開口
23 ウェブ部
24 周囲側壁
25 冷却材受入室
27 異物フィルタ
28 リークホール
30 燃料支持金具
35 冷却材入口管
37、38 異物フィルタ
39 突曲面
40 中空部
41 吸出し管
42 整流板
44 偏流板

Claims (5)

  1. 冷却材入口開口より下方の下端部が燃料支持金具の上面開口部に挿入嵌合される円筒構造を有し、前記冷却材入口開口の上部の外周面は冷却材下流側に向かって次第に拡大する形状を有するノズル部と、燃料棒と水ロッドの下端を支持し、冷却材を所定の流れ方向に通すことが可能な複数の出口開口を有するウェブ部と、前記ノズル部とウェブ部とを連結する周囲側壁とを有し、前記ノズル部とウェブ部との間に周囲側壁により取り囲まれた冷却材受入れ室が形成された原子炉用燃料集合体の下部タイプレートにおいて、
    前記ノズル部の前記外周面が冷却材下流側に向かって次第に拡大する部分と、前記周囲側壁の少なくとも一部の内面が、内側に膨出し、冷却材の2次流れを防止するように流路面積が次第に大きくなる凸曲面に形成されていることを特徴とする、原子炉用燃料集合体の下部タイプレート。
  2. 前記ノズル部の前記冷却材下流側に向かって次第に拡大する部分と、前記周囲側壁の外周面と、前記凸曲面に形成された内面の間を中空としたことを特徴とする、請求項1記載の原子炉用燃料集合体の下部タイプレート。
  3. 前記ノズル部の前記冷却材下流側に向かって次第に拡大する部分と、前記周囲側壁の外周面と、前記凸曲面に形成された内面の間の壁体に複数の吸出し管を設け、前記吸出し管の吐出し口を下部タイプレート上部の周囲側壁の側面に設けたことを特徴とする、請求項1または2記載の原子炉用燃料集合体の下部タイプレート。
  4. 前記冷却材受入れ室内に少なくとも1段の微細メッシュ口径の異物フィルタを設けたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の原子炉用燃料集合体の下部タイプレート。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の下部タイプレートを具備したことを特徴とする、燃料集合体。
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