JP2009281216A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高負荷時に、アルコール濃度に応じて燃料噴射量を補正することにより、エンジントルク差の発生を適切に抑制する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は、アルコールを含んでなる燃料を使用可能な内燃機関に対して制御を行う。燃料噴射量補正手段は、アルコール濃度に基づいて燃料噴射量の補正を行う。詳しくは、燃料噴射量補正手段は、高負荷時において、アルコール濃度が高いほど、燃料噴射量を増量する量を減らす補正を行う。これにより、高負荷時に、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を抑制することができる。また、高負荷時における燃料噴射量を適切に減少させることができ、エンジン熱効率が向上して、燃費を向上させることが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、アルコールを含んでなる燃料を使用可能な内燃機関の制御装置に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、アルコール濃度に応じて燃料供給量(燃料噴射量)を補正して空燃比を制御したり、点火時期を制御したりする技術が提案されている。具体的には、理論空燃比になるように、アルコール濃度が高いときは燃料噴射量を多くすることなどが提案されている。
特公平8−33129号公報
しかしながら、上記した特許文献1には、エンジンの高負荷時に、アルコール濃度に応じて適切に燃料噴射量を補正していなかった。そのため、アルコール濃度の違いによって、高負荷時に出力されるトルクに差が生じてしまう場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高負荷時に、アルコール濃度に応じて燃料噴射量を補正することにより、エンジントルク差の発生を適切に抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、アルコールを含んでなる燃料を使用可能な内燃機関の制御を行う制御装置は、前記燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、前記アルコール濃度検出手段が検出したアルコール濃度に基づいて、前記内燃機関における燃料噴射量の補正を行う燃料噴射量補正手段と、を備え、前記燃料噴射量補正手段は、前記内燃機関の高負荷時において、アルコール濃度が高いほど、前記燃料噴射量を増量する量を減らす補正を行う。
上記の内燃機関の制御装置は、ガソリンにメタノールやエタノールなどの各種アルコールを混合したアルコール混合燃料を使用可能な内燃機関に対して制御を行う。この場合、燃料噴射量補正手段は、アルコール濃度に基づいて燃料噴射量の補正を行う。具体的には、燃料噴射量補正手段は、高負荷時において、アルコール濃度が高いほど、燃料噴射量を増量する量を減らす補正を行う。即ち、高負荷時において、高負荷時でない際に用いる基本燃料噴射量に対して燃料噴射量を増量する量を、アルコール濃度が高いほど減らす。これにより、高負荷時に、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を抑制することができる。また、高負荷時における燃料噴射量を適切に減少させることができ、エンジン熱効率が向上して、燃費を向上させることが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置の一態様では、前記燃料噴射量補正手段は、前記内燃機関の高負荷時に、前記アルコール濃度が概ね0%であるときのトルクと同等のトルクが出力されるように、前記燃料噴射量の補正を行う。これにより、高負荷時において、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を効果的に抑制でき、駆動力を同等にすることが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記燃料噴射量補正手段は、前記内燃機関の高負荷時に、理論空燃比よりもリーンとならないように、前記燃料噴射量の補正に対して制限を設定する。例えば、燃料噴射量補正手段は、補正後の燃料噴射量が所定値(理論空燃比よりもリーンとなるような噴射量)未満とならないようにガードを設けて補正を行う。これにより、燃焼悪化や燃費悪化などの発生を適切に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両50の構成を示す概略図である。なお、図1では、実線矢印がガスの流れを示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
車両50は、主に、吸気通路3と、スロットルバルブ4と、燃料噴射弁5と、エンジン(内燃機関)6と、点火プラグ9と、排気通路10と、エアフロメータ11と、スロットル開度センサ12と、回転数センサ13と、酸素(O)センサ14と、アルコール濃度センサ15と、ECU(Electronic Control Unit)20と、を有する。エンジン6は、気筒6aや吸気弁7や排気弁8や点火プラグ9などを備えて構成されると共に、ガソリンにアルコールを混合したアルコール混合燃料(アルコール含有燃料)にて運転される。なお、図1においては、説明の便宜上、1つの気筒6aのみを示しているが、実際にはエンジン6は複数の気筒6aを有する。
吸気通路3には外部から導入された吸気(空気)が通過し、スロットルバルブ4は吸気通路3を通過する吸気の流量を調整する。この場合、スロットルバルブ4は、ECU20から供給される制御信号によって開度が制御される。吸気通路3を通過した吸気は、エンジン6における燃焼室6bに供給される。また、燃焼室6bには、燃料噴射弁(インジェクタ)5によって噴射された燃料が供給される。具体的には、燃焼室6bには、ガソリンにメタノールやエタノールなどの各種アルコールを混合したアルコール混合燃料が、燃料噴射弁5より供給される。この場合、燃料噴射弁5は、ECU20から供給される制御信号に応じて、燃料噴射量が制御される。更に、エンジン6の燃焼室6bには、吸気弁7と排気弁8とが設けられている。吸気弁7は、開閉することによって、吸気通路3と燃焼室6bとの導通/遮断を制御する。排気弁8は、開閉することによって、排気通路10と燃焼室6bとの導通/遮断を制御する。
燃焼室6b内では、上記のように供給された吸気と燃料との混合気が、点火プラグ9によって点火されることで燃焼される。この場合、燃焼によってピストン6cが往復運動し、当該往復運動がコンロッド6dを介してクランク軸(不図示)に伝達され、クランク軸が回転する。エンジン6には排気通路10が接続されており、このような燃焼によって生じた排気は排気通路10から排出される。なお、排気通路10上には、排気ガスを浄化可能な触媒(不図示)が設けられている。
車両50に設けられた各センサは、以下のように機能する。エアフロメータ11は、吸気通路3を通過する吸入空気量を検出し、検出した吸入空気量に対応する検出信号をECU20に供給する。スロットル開度センサ12は、スロットルバルブ4の開度を検出し、検出した開度に対応する検出信号をECU20に供給する。回転数センサ13は、エンジン6の回転数(エンジン回転数)を検出し、検出したエンジン回転数に対応する検出信号をECU20に供給する。酸素センサ14は、排気ガス中の酸素濃度を検出し、検出した酸素濃度に対応する検出信号をECU20に供給する。アルコール濃度センサ15は、燃料供給通路(不図示)などに設けられ、燃料噴射弁5から噴射されることとなる燃料中のアルコール濃度を検出し、検出したアルコール濃度に対応する検出信号をECU20に供給する。アルコール濃度センサ15は、本発明におけるアルコール濃度検出手段に相当する。
ECU20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えて構成される。ECU20は、車両50内に設けられた各種センサから信号などを取得し、車両50内の構成要素に対して種々の制御を行う。本実施形態では、ECU20は、主として、アルコール濃度センサ15が検出したアルコール濃度に基づいて、燃料噴射弁5から噴射させる燃料噴射量の補正を行う。つまり、ECU20は、本発明における燃料噴射量補正手段として機能する。
[燃料噴射量補正方法]
次に、本実施形態に係る燃料噴射量補正方法について、具体的に説明する。本実施形態では、ECU20は、エンジン6の運転状態が高負荷である場合に、アルコール濃度が高いほど、燃料噴射量を増量する量を減らす補正を行う。具体的には、ECU20は、高負荷時において、高負荷時でない際に用いる燃料噴射量(以下、「基本燃料噴射量」と呼ぶ。)に対して燃料噴射量を増量する量を、アルコール濃度が高いほど減らす。つまり、通常、高負荷時にはエンジントルクを上昇させるために、基本燃料噴射量に対して燃料噴射量の増量(以下、「高負荷増量」とも呼ぶ。)を行うが、本実施形態では、高負荷時においてアルコール濃度が高い場合には、このような高負荷増量がアルコール濃度に応じて減量されるように燃料噴射量の補正を行う。より詳しくは、ECU20は、アルコール濃度が概ね0%であるとき(つまりガソリンのみで燃料が構成される場合)のトルクと同等のトルクが出力されるように、燃料噴射量の補正を行う。
このような本実施形態によれば、高負荷時において、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を抑制することができる、つまり駆動力を同等にすることができる。更に、高負荷時における燃料噴射量を適切に減少させることができ、エンジン熱効率が向上して、燃費を向上させることが可能となる。
ここで、図2を参照して、上記したような燃料噴射量補正方法を行う理由などについて説明する。
図2は、アルコール濃度が異なる場合に出力されるエンジントルク(詳しくは、最大トルク)の違いの一例を示している。具体的には、図2は、横軸にエンジン回転数を示し、縦軸にエンジントルクを示している。また、破線A1は、アルコール濃度が比較的高い場合における高負荷時のエンジントルクの一例を示し、実線A2は、アルコール濃度が概ね0%である場合(言い換えると、ガソリンのみで燃料が構成される場合)における高負荷時のエンジントルクの一例を示している。なお、これらのエンジントルクは、高負荷時においてエンジントルクを上昇させるために、理論空燃比よりもリッチ側になるように燃料噴射量を補正した際に出力されるトルクである。つまり、高負荷増量が行われた際に出力されるトルクである。また、この高負荷増量は、空燃比をリッチ側にするための噴射量増量分に相当する。
図2に示すように、アルコール濃度が比較的高い場合のエンジントルク(破線A1参照)が、アルコール濃度が概ね0%である場合のエンジントルク(実線A2参照)よりも高いことがわかる。つまり、アルコール濃度の違いに起因して、エンジントルク差が発生していることがわかる。これは、高負荷時には、アルコール濃度が高いほど、ノッキングしにくくなり点火時期を進められるために、エンジントルクが増加するからであると考えられる。このようなアルコール濃度の違いによるエンジントルク差は、ドライバビリティの悪化に繋がると言える。つまり、ドライバが同じようにアクセルを踏んだにも関わらず、異なる加速力(駆動力)が出力されてしまい、ドライバビリティの悪化が生じてしまうと考えられる。
更に、アルコール濃度が高い場合には、空燃比がリッチ側にあり、燃料噴射量が多くなる傾向にあるため、燃費の悪化が発生してしまうことが考えられる。これは、燃料特性により、アルコール濃度が高いほど、理論空燃比がリッチ側になるからである。なお、ガソリン100%の場合には理論空燃比は「14.7」程度であり、アルコール100%の場合には理論空燃比は「9.0」程度である。
本実施形態では、上記のような不具合を解消するために、高負荷時に燃料噴射量の補正を行う。具体的には、図2中の白抜き矢印で示すように、高負荷時に、アルコール濃度が概ね0%であるときのトルクと同等のトルクが出力されるように、燃料噴射量の補正を行う。即ち、アルコール濃度が高い場合には、高負荷増量を減量する補正を行う。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る燃料噴射量補正方法をより具体的に説明する。ここでは、エンジン6の高負荷時において、燃料噴射量を増量するために基本燃料噴射量に対して用いる補正係数(以下、「高負荷増量係数」と呼ぶ。)を、アルコール濃度などに基づいて変更する例について説明する。なお、高負荷増量は、基本燃料噴射量に対して高負荷増量係数を積算することで行われる。また、高負荷増量係数は1以上の値が用いられる。そのため、高負荷増量された燃料噴射量は、基本燃料噴射量以上の値となる。
より具体的には、本例では、前述したようにアルコール濃度が概ね0%であるときのトルクと同等のトルクが出力されるように、高負荷増量係数を求める。詳しくは、現在のアルコール濃度と、アルコール濃度の違いに起因するトルク差(より詳しくは、アルコール濃度が概ね0%である際に出力されるエンジントルクと、現在のアルコール濃度で高負荷増量係数の補正前において出力されるエンジントルクとの差)と、に基づいて高負荷増量係数を変更する。つまり、アルコール濃度が高いほど、及びトルク差が大きいほど、高負荷増量係数を小さな値に変更する。
更に、本例では、理論空燃比よりもリーン側とならないように、燃料噴射量の補正に対して制限を設定する。具体的には、理論空燃比よりもリーン側になるほど高負荷増量係数が小さくなりすぎないように、高負荷増量係数に対してガードを設ける。即ち、高負荷増量係数に対して下限値(理論空燃比よりもリーンとなるような値)を設け、高負荷増量係数が当該下限値未満とならないようにする。こうするのは、理論空燃比よりもリーン側になると、燃焼悪化や燃費悪化が発生する可能性があるからである。したがって、本例では、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生、及び燃焼悪化や燃費悪化の発生の両方を適切に抑制するために、高負荷増量係数に対してガードを設ける。
図3は、アルコール濃度及びトルク差から、上記したような方法により決定される高負荷増量係数の一例を示している。具体的には、図3は、横軸にアルコール濃度を示し、縦軸に高負荷増量係数を示している。破線C1は、トルク差(アルコール濃度が概ね0%である際に出力されるエンジントルクと、現在のアルコール濃度で高負荷増量係数の補正前において出力されるエンジントルクとの差)が比較的小さい場合に、アルコール濃度に応じて決定される高負荷増量係数の一例を示しており、実線C2は、当該トルク差が比較的大きい場合に、アルコール濃度に応じて決定される高負荷増量係数の一例を示している。また、高負荷増量係数B1は、アルコール濃度が概ね0%である際に設定される値であり、高負荷増量係数B2は、前述したような高負荷増量係数に対して用いるガード(下限値)に対応する値である(B1>B2)。高負荷増量係数B1は例えば「1.164」であり、高負荷増量係数B2は例えば「1.0」である。
破線C1及び実線C2に示すように、アルコール濃度が高いほど、及びトルク差が大きいほど、高負荷増量係数として小さな値が決定されることがわかる。具体的には、B2よりも小さな値が高負荷増量係数として決定される。また、実線C2に示すように、高負荷増量係数がB2に達した際に当該B2に維持されていることがわかる、つまりB2未満まで高負荷増量係数を低下させていないことがわかる。なお、高負荷増量係数B2として「1.0」を用いた場合において、実線C2に示すようにして高負荷増量係数を変更することにより当該B2に設定された際には、基本燃料噴射量が用いられることとなる(即ち高負荷増量が行われないこととなる)。この場合には、アルコール濃度が概ね0%である際に出力されるエンジントルク以上のトルクが出力されることとなるが、高負荷増量係数を変更しない場合(つまり高負荷増量係数をB1に固定した場合)と比較すると、エンジントルク差の発生を大きく抑制することができると言える。
このようにして決定された高負荷増量係数より、例えば以下の式(1)を用いることで、燃料噴射弁5から最終的に噴射させる燃料噴射量が決定される。
Ti=Tp×COEF×α×KALC+Ts 式(1)
式(1)において、「Ti」は燃料噴射弁5から最終的に噴射させる燃料噴射量を示し、「Tp」はエンジン回転数及び吸入空気量から求められる噴射量(例えば、吸入空気量をエンジン回転数で除算した値に対して、所定の定数を積算することで得られる)を示し、「COEF」は各種の補正係数(高負荷増量係数も含む)を示し、「α」は酸素センサ14による空燃比補正係数を示し、「KALC」はアルコール補正係数を示し、「Ts」はインジェクタ無駄時間補正分を示している。なお、前述した基本燃料噴射量は、式(1)に基づき、噴射量Tpに対して、「COEF=1」と、「α」と、「KALC」とを積算して、これに「Ts」を加算することで得られる。
以上説明した燃料噴射量補正方法によれば、高負荷時において、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を抑制することができる。よって、駆動力を同等にすることが可能となる。更に、高負荷時においてアルコール濃度が高い場合に燃料噴射量を適切に減少させることができ、エンジン熱効率が向上し、燃費を向上させることが可能となる。
[燃料噴射量補正処理]
次に、図4を参照して、本実施形態に係る燃料噴射量補正処理について説明する。図4は、本実施形態に係る燃料噴射量補正処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU20によって繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU20は、アルコール濃度センサ15から、燃料噴射量中のアルコール濃度を取得する。そして、処理はステップS102に進む。ステップS102では、ECU20は、回転数センサ13からエンジン回転数を取得すると共に、スロットル開度センサ12からスロットル開度を取得する。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、ECU20は、ステップS102で取得されたエンジン回転数やスロットル開度などから、エンジン6の運転状態が高負荷増量を行うべき運転域(高負荷増量域)にあるか否かを判定する。例えば、ECU20は、エンジン6における負荷が所定以上である場合に、高負荷増量域であると判定する。高負荷増量域である場合(ステップS103;Yes)、処理はステップS104に進み、高負荷増量域でない場合(ステップS103;No)、処理は当該フローを抜ける。
ステップS104では、ECU20は、アルコール濃度が概ね0%である際に出力されるエンジントルクを算出する。そして、処理はステップS105に進む。ステップS105では、ECU20は、現在のアルコール濃度で高負荷増量係数の補正前(高負荷増量の減量前)に出力されるエンジントルクを算出する。そして、処理はステップS106に進む。
ステップS106では、ECU20は、ステップS104で算出されたエンジントルクと、ステップS105で算出されたエンジントルクとの差(トルク差)を算出する。そして、処理はステップS107に進む。
ステップS107では、ECU20は、ステップS101で得られたアルコール濃度、及びステップS106で得られたトルク差などに基づいて、高負荷増量を減少させる量を算出する。具体的には、ECU20は、アルコール濃度及びトルク差などに基づいて、高負荷増量係数を補正する。例えば、ECU20は、図3に示した方法により、アルコール濃度及びトルク差に基づいて高負荷増量係数を求める。そして、処理はステップS108に進む。
ステップS108では、ECU20は、ステップS107で得られた高負荷増量係数に基づいて、燃料噴射量を算出する。例えば、ECU20は、上記した式(1)より、燃料噴射量を算出する。そして、処理は当該フローを抜ける。この後、ECU20は、ステップS108で算出された燃料噴射量が燃料噴射弁5から噴射されるように、当該燃料噴射量に対応する制御信号を燃料噴射弁5へ供給する。
以上説明した燃料噴射量補正処理によれば、高負荷時において、アルコール濃度の違いに起因するエンジントルク差の発生を抑制することができる。また、高負荷時において燃料噴射量を適切に減少させることができ、エンジン熱効率が向上して、燃費を向上させることが可能となる。
本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の概略構成図を示す。 アルコール濃度が異なる場合に出力されるエンジントルク例を示す。 本実施形態に係る燃料噴射量補正方法を具体的に説明するための図を示す。 本実施形態に係る燃料噴射量補正処理を示すフローチャートである。
符号の説明
3 吸気通路
4 スロットルバルブ
5 燃料噴射弁
6 エンジン
10 排気通路
12 スロットル開度センサ
13 回転数センサ
15 アルコール濃度センサ
20 ECU
50 車両

Claims (3)

  1. アルコールを含んでなる燃料を使用可能な内燃機関の制御を行う制御装置であって、
    前記燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
    前記アルコール濃度検出手段が検出したアルコール濃度に基づいて、前記内燃機関における燃料噴射量の補正を行う燃料噴射量補正手段と、を備え、
    前記燃料噴射量補正手段は、前記内燃機関の高負荷時において、アルコール濃度が高いほど、前記燃料噴射量を増量する量を減らす補正を行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射量補正手段は、前記高負荷時に、前記アルコール濃度が概ね0%であるときのトルクと同等のトルクが出力されるように、前記燃料噴射量の補正を行う請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射量補正手段は、前記高負荷時に、理論空燃比よりもリーンとならないように、前記燃料噴射量の補正に対して制限を設定する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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