JP2010223180A - 内燃機関の燃焼状態制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気触媒装置の排気浄化率の低下に起因して排気還流装置による排気還流が等空燃比に対する着火性の変化に応じた燃焼状態制御を行う内燃機関の燃焼状態制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の燃焼状態制御装置は、排気通路17内に設けられた排気触媒装置18と、この排気触媒装置18の排気を吸気通路12に還流する排気還流装置20とを備えている。そして、排気触媒装置18の劣化度合に基づいて排気触媒装置18のCO浄化率CPが算出されるとともに、このCO浄化率CPに基づいて噴射時期AT及び点火時期BTの少なくとも一方が補正される。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路内に設けられた排気触媒装置と、同排気触媒装置の排気を吸気通路に還流する排気還流装置とを備える内燃機関について、その燃焼状態を制御する内燃機関の燃焼状態制御装置に関する。
機関出力の向上、排気エミッションの低減等を実現するために、内燃機関には、排気通路の排気を再び燃焼室に導入する排気還流装置が設けられている。このような排気還流装置としては、特許文献1に示されるように、排気通路内に設けられた排気触媒装置の下流側と吸気通路とを連結する連通路を設けることにより、同触媒装置を経た排気を再び吸気通路を介して燃焼室に導入する構造が知られている。
特開2000−257473号公報
ところで、排気触媒装置の触媒の劣化に伴い、例えば一酸化炭素の浄化率が低下したときには、触媒の劣化が生じていないときと比較して排気触媒装置を通過した後の排気に含まれる酸素及び一酸化炭素の量が増大するようになる。そしてこの場合には、排気還流装置を通じて吸気通路への排気の還流が行われたとき、燃焼室内の酸素及び一酸化炭素の量が変化することにより、等空燃比に対する着火性が変化してしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気触媒装置の排気浄化率の低下に起因して排気還流装置による排気還流が等空燃比に対する着火性の変化に応じた燃焼状態制御を行う内燃機関の燃焼状態制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、排気通路内に設けられた排気触媒装置と、同排気触媒装置の排気を吸気通路に還流する排気還流装置とを備える内燃機関について、その燃焼状態を制御する内燃機関の燃焼状態制御装置において、前記排気触媒装置の劣化度合に基づいて前記排気触媒装置の排気浄化率が算出されるとともに、この排気浄化率に基づいて燃料噴射時期及び点火時期の少なくとも一方が補正されることを要旨とする。
この発明によれば、排気触媒装置の触媒の劣化による排気浄化率の低下が生じたとき、即ち同浄化率の低下が生じていないときと比較して排気還流装置を介して吸気通路に還流される排気に含まれる特定成分の量が多くなるとき、燃料噴射時期及び点火時期の少なくとも一方の補正が行われるため、排気浄化率の低下に起因して等空燃比に対する着火性が変化したときに、その変化に応じて燃料噴射時期または点火時期の制御を行うことができる。即ち、排気触媒装置の排気浄化率の低下に起因して排気還流装置による排気還流が等空燃比に対する着火性の変化に応じた燃焼状態制御を行うことができる。その結果、燃焼室内において適切な燃焼を行うことができるようになる。
本発明の内燃機関の燃焼状態制御装置を具体化した一実施形態について、同制御装置を備える内燃機関の構成を示す模式図。 同実施形態の排気触媒装置について、触媒温度とCO浄化率との関係を示すグラフ。 同実施形態の内燃機関について、点火時期及び燃料噴射時期により規定される燃焼安定領域を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、触媒総受熱量に対して触媒温度とCO浄化率との関係の推移を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、CO浄化率と点火時期補正項との関係を示すグラフ。 同実施形態の燃料噴射時期制御について、CO浄化率と噴射時期補正項との関係を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、点火時期算出処理の具体的な実行手順を示すフローチャート。 同実施形態の燃料噴射時期制御について、燃料噴射時期算出処理の具体的な実行手順を示すフローチャート。
以下、図1〜図8を参照して、本発明の内燃機関の燃焼状態制御装置を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、内燃機関10の燃焼室11では、吸気通路12のスロットルバルブ19を介して供給された空気と燃料噴射弁13により噴射された噴射燃料との混合気に対して点火プラグ14による点火が行われる。そして、混合気の燃焼によりピストン15が往復運動し、この往復運動がクランクシャフト16の回転運動に変換される。燃焼後の混合気は排気として燃焼室11から排気通路17に送り出される。本実施形態の内燃機関10では、燃料噴射弁13が直接燃焼室11内に燃料を噴射することにより直噴ガソリン成層燃焼を行っている。
排気通路17には、排気を浄化する排気触媒装置18と、排気を吸気通路12に還流する排気還流装置20とが設けられている。この排気還流装置20には、排気通路17の排気触媒装置18より排気下流側と吸気通路12とを連通する連通路21と、この連通路21の排気の流量を調整するEGRバルブ22とが設けられている。
内燃機関10には、機関運転状態を制御するための各種制御を実行する電子制御装置30が設けられている。この電子制御装置30には、各種制御に関係する各種の演算処理を実行する中央処理装置、その演算に必要なプログラムやデータが記憶された不揮発性メモリ、中央演算装置の演算結果が一時的に記憶される揮発性メモリ、外部との間で信号を入力及び出力するための入力ポート及び出力ポート等が設けられている。
電子制御装置30の入力ポートには各種のセンサ類が接続されている。これらセンサ類としては、例えば、アクセルペダル40の踏み込み量(以下、「アクセル踏込量AC」)を検出するアクセルセンサ31、スロットルバルブ19の開度(以下、「スロットル開度TA」)を検出するスロットルセンサ32、クランクシャフト16の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)と回転角度を検出するクランクセンサ33、及び吸気通路12内を通過する空気量(以下、「通路吸気量GA」)を検出する吸気量センサ34が設けられている。また、内燃機関10におけるノッキングの発生を検出するノックセンサ35、排気触媒装置18の温度(以下、「触媒温度TP」)を検出する触媒温度センサ36、及びEGRバルブ22の開度を検出するEGRセンサ37が設けられている。
電子制御装置30は、上記センサ類の出力信号に基づいて、機関回転速度NE及び機関負荷KL等の機関運転状態を把握する。なお、機関負荷KLは、アクセル踏込量AC、スロットル開度TA及び通路吸気量GA及び機関回転速度NEに基づいて算出される。電子制御装置30は、上述のように把握した内燃機関10の運転状態に応じて、出力ポートに接続された各種の駆動回路に指令信号を出力する。このような電子制御装置30により行われる制御としては、スロットルバルブ19の開度を調整するスロットル制御、燃料噴射弁13の噴射量を調整する燃料噴射制御、燃料噴射弁13の燃料噴射時期(以下、「噴射時期AT」)を調整する燃料噴射時期制御、点火プラグ14の点火時期(以下、「点火時期BT」)を調整する点火時期制御、及びEGRバルブ22の開度を調整するEGRバルブ制御等が挙げられる。
ところで、排気触媒装置18の触媒の劣化により一酸化炭素の還元能力(以下、「CO浄化率CP」)が低下したときには、触媒の劣化が生じていないときと比較して排気触媒装置18を通過した後の排気に含まれる酸素及び一酸化炭素の量が増大するようになる。そしてこの場合には、排気還流装置20を通じて吸気通路12への排気の還流が行われたとき、燃焼室11内の酸素及び一酸化炭素の量が変化することにより、等空燃比に対する着火性が変化してしまう。
そこで、本実施形態の燃料噴射時期制御及び点火時期制御では、そのときどきの排気触媒装置18のCO浄化率CPに基づいて噴射時期AT及び点火時期BTの補正を行うことにより、排気触媒装置18の劣化に起因した等空燃比に対する着火性の変化に応じた噴射時期AT及び点火時期BTの制御を行っている。
点火時期制御では、機関運転状態に基づいて点火プラグ14に対して送信する点火時期BTの指令値(以下、「点火時期指令値ST」)を算出する。実際の点火時期BTは、この点火時期指令値STが大きくなるにつれて進角される。また、点火時期BTは、機関運転状態に基づいて基本点火時期BBTを算出し、その基本点火時期BBTに排気触媒装置18のCO浄化率CPに基づいて設定される点火時期補正量である点火時期補正項SAを加算することにより算出される。
噴射時期ATは、機関運転状態に基づいて基本噴射時期BNTを算出し、その基本噴射時期BNTに排気触媒装置18のCO浄化率CPに基づいて設定される噴射時期補正量である噴射時期補正項NAを加算することにより算出される。
図2及び図3を参照して、排気触媒装置18の劣化に伴うCO浄化率CPの変化傾向及び燃焼安定領域RXの変化傾向について説明する。なお図2は、触媒温度TPとCO浄化率CPとの関係(浄化率曲線G)を示すグラフであり、実線の浄化率曲線G1は排気触媒装置18の劣化が生じていない条件のもとでの触媒温度TPに対するCO浄化率CPの変化傾向を示し、破線の浄化率曲線G2は排気触媒装置18に劣化が生じている条件のもとでの触媒温度TPに対するCO浄化率CPの変化傾向を示す。また図3は、噴射時期AT及び点火時期BTにより定められる燃焼安定領域RXについて、排気触媒装置18の劣化に伴う変化傾向を示す。
図2の浄化率曲線G1に示されるように、排気触媒装置18の劣化が生じていない場合、触媒温度TPが活性開始温度TP1を超えてから触媒温度TPの上昇に伴いCO浄化率CPが増大する。そして、触媒温度TPが触媒活性温度TP2に達したときにCO浄化率CPは最大の浄化率(以下、「最大浄化率CPM」)となり、排気触媒装置18は十分に活性化した状態に維持される。
図2の浄化率曲線G2に示されるように、排気触媒装置18の劣化が生じていないバイ、触媒温度TPが活性開始温度TP1よりも高い活性開始温度TP3を超えてから触媒温度TPの上昇に伴いCO浄化率CPが増大する。そして、触媒温度TPが触媒活性温度TP2よりも高い触媒活性温度TP4に達したときにCO浄化率CPは最大浄化率CPMとなり、排気触媒装置18は十分に活性化した状態に維持される。
浄化率曲線G2にて示される触媒温度TPとCO浄化率CPとの関係は、排気触媒装置18の劣化度合が所定の度合にあるときについての一例であり、劣化度合がここで例示したものと異なる場合には浄化率曲線Gもそれに応じて浄化率曲線G2とは異なったものとなる。また、排気触媒装置18の劣化度合が大きくなるにつれて浄化率曲線G1からの剥離量が増大する方向に推移する。
以上のように、浄化率曲線G2は排気触媒装置18のCO浄化率CPは触媒温度TPの上昇に伴い増加する傾向を示すものの、浄化率曲線G1よりも排気触媒装置18の劣化度合が大きくなるにつれてCO浄化率CPの開始が始まる触媒温度TP及び最大浄化率CPMに達する触媒温度TPが高温側に変化するようになる。
図3に示されるように、噴射時期AT及び点火時期BTにより定められる燃焼安定領域RX、即ち燃焼室11での燃焼状態が安定する噴射時期AT及び点火時期BTの組み合わせの領域RXは、排気触媒装置18の劣化度合に応じて、即ち等空燃比に対する着火性の変化度合に応じて変化する。排気触媒装置18の劣化が生じていない場合の燃焼安定領域RXは、実線にて示される領域R1となり、これに対して排気触媒装置18に劣化が生じている場合の燃焼安定領域RXは、一点鎖線にて示される領域R2となる。
燃焼安定領域R2は、排気触媒装置18の劣化度合が所定の度合にあるときについての一例であり、劣化度合がここで例示したものと異なる場合には燃焼安定領域R2もそれに応じて異なったものとなる。また、排気触媒装置18の劣化が生じている場合の燃焼安定領域R2は、基本的には燃焼安定領域R1と相似形をなし、排気触媒装置18の劣化度合が大きくなるにつれて燃焼安定領域R1からの剥離量が増大する方向に推移する。
そして、排気触媒装置18の劣化が生じていないことによりCO浄化率CPが図2の浄化率曲線G1にしたがって変化する状況のもとでは、機関運転状態に基づいて設定される噴射時期AT及び点火時期BTの組み合わせが燃焼安定領域R1内に属するとき、噴射時期AT及び点火時期BTが燃焼状態に及ぼす影響については燃焼状態が安定する範囲内のものとなる。一方、排気触媒装置18の劣化が生じていることによりCO浄化率CPが図2の浄化率曲線G2にしたがって変化する状況のもとでは、機関運転状態に基づいて設定される噴射時期AT及び点火時期BTの組み合わせが燃焼安定領域R2内に属するとき、噴射時期AT及び点火時期BTが燃焼状態に及ぼす影響については燃焼状態が安定する範囲内のものとなる。
ところで、排気触媒装置18の劣化が生じていないことにより燃焼安定領域RXが領域R1にある場合に、機関運転状態に基づいて噴射時期AT及び点火時期BTのそれぞれが噴射時期AT1及び点火時期BT1に設定されたとき、燃焼状態に影響を及ぼす他の機関運転パラメータが燃焼状態を悪化させるものでない限りは安定した燃焼状態が維持される。一方、排気触媒装置18の劣化が生じていることにより燃焼安定領域RXが領域R2にある場合に、機関運転状態に基づいて噴射時期AT及び点火時期BTのそれぞれが上記のケースと同様の噴射時期AT1及び点火時期BT1に設定されたとき、燃焼状態に影響を及ぼす他の機関運転バラメータ(排気還流装置20の排気流量を除く)が燃焼状態を悪化させないものであり、また排気還流装置20の排気流量として排気触媒装置18の劣化が生じていないときには燃焼状態を悪化させないものが設定されていたとしても、上記排気流量の供給に伴い燃焼状態の悪化が生じるようになる。
この点、当該噴射時期制御及び点火時期制御においては先に説明したとおり、そのときどきの排気触媒装置18のCO浄化率CPに基づいて噴射時期AT及び点火時期BTの補正を行うようにしているため、即ち排気触媒装置18の劣化度合を反映したCO浄化率CPに基づいて噴射時期AT及び点火時期BTの補正を行うようにしているため、排気触媒装置18の劣化に起因して噴射時期AT及び点火時期BTの組み合わせが燃焼安定領域RXの外側に設定されることは抑制されるようになる。
図4〜図6を参照して、上述したCO浄化率CPに基づく噴射時期制御及び点火時期制御の詳細について説明する。
図4に示されるように、排気触媒装置18は受熱することにより劣化するため、触媒温度TPに対するCO浄化率CPの関係である浄化率曲線G1の触媒総受熱量TRに対する推移は、触媒総受熱量TRが増加するにつれてCO浄化率CPの活性開始温度が上昇し、CO浄化率CPの最大浄化率が低下するようになる。
例えば、触媒総受熱量TRが「TRX」のときには、浄化率曲線Gは浄化率曲線GTRとなる。この浄化率曲線GTRは、浄化率曲線G1と比較してCO浄化率CPの活性開始温度が「TP1」からより高温側の「TPX」に推移し、CO浄化率CPの最大浄化率は、「CPM」からより低い側の「CPZ」に推移する。また、触媒温度TPが「TPY」のときには、浄化率曲線G1のCO浄化率CPが「CPX」であるのに対して、浄化率曲線GTRでは「CPX」より小さい値である「CPY」となる。
なお、触媒総受熱量TRは、機関運転が初めて行われてから現在までに排気触媒装置18の排気から受けた熱の総量を示すものであり、例えば機関運転が初めて行われてから現在までの機関運転時間の積算値に基づいて算出することができる。
図5に示されるように、図4のグラフに基づいて算出されるCO浄化率CPに対する点火時期補正項SAの関係は、CO浄化率CPが「0」のとき、点火時期補正項SAが「最大遅角量SAM」となり、CO浄化率CPの上昇に伴い点火時期補正項SAは減少する。そして、CO浄化率CPが「最大浄化率CPM」のとき、点火時期補正項SAが「0」となる。
上述のように、排気触媒装置18の劣化度合に応じてCO浄化率CPが低下することに伴い、燃焼安定領域RXは、点火時期BTが遅角側及び噴射時期ATが進角側に推移する(図3参照)。したがって、燃焼室11内の燃焼安定性を維持するためには、CO浄化率CPの低下度合に応じて噴射時期ATを進角する必要がある。
そこで、図6に示されるように、図4のグラフに基づいて算出されるCO浄化率CPに対して噴射時期ATを進角側に補正する噴射時期補正項NAの関係は、CO浄化率CPが「0」のとき、噴射時期補正項NAは最大値である「最大進角量NAM」となり、CO浄化率CPが増大するに伴い、噴射時期補正項NAの値が小さくなる。そして、CO浄化率CPが「最大浄化率CPM」のとき、噴射時期補正項NAは「0」となる。
以上により、点火時期補正項SA及び噴射時期補正項NAが排気触媒装置18の劣化度合に応じたCO浄化率CPに基づいてそれぞれ算出されるため、点火時期補正項SA及び噴射時期補正項NAが実情に即した値となり、この点火時期補正項SA及び噴射時期補正項NAにてそれぞれ補正された点火時期指令値ST及び噴射時期ATが実情に即した値となる。
図7を参照して、最終の点火時期を算出する「点火時期指令値算出処理」の具体的な実行手順について説明する。同処理は、電子制御装置30によって機関運転中に所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
ステップS100において、基本点火時期BBTを設定する。具体的には、充填効率と機関回転速度NEとの関係を示すマップを用意する。そして、同マップに基づいて、そのときどきの機関運転状態に応じた基本点火時期BBTを設定する。そして、ステップS101において、触媒温度TPを検出する。具体的には、触媒温度センサ36により排気触媒装置18の温度を検出する。
ステップS102において、触媒総受熱量TRとステップS101において検出された触媒温度TPとからCO浄化率CPを算出する。具体的には、図3の浄化率曲線Gの触媒総受熱量TRに対する推移を示すグラフから触媒総受熱量TRに応じた浄化率曲線Gを設定する。
即ち、排気触媒装置18に劣化が生じている場合、例えば触媒総受熱量TRが「TRX」のときには、浄化率曲線GTRを設定する。そして、ステップS101において検出された触媒温度TPに基づいて、設定された浄化率曲線GTRからCO浄化率CPを算出する。この場合では、検出された触媒温度TPの値が「TPY」のときには、CO浄化率CPの値「CPY」を算出する。
一方、排気触媒装置18に劣化が生じていない場合、即ち排気触媒装置18の触媒総受熱量TRが「0」の場合には、図4の浄化率曲線Gを浄化率曲線G1に基づいて触媒温度TPに対するCO浄化率CPのグラフからCO浄化率CPを算出する。具体的には、浄化率曲線G1に基づいて、ステップS101において検出された触媒温度TPYのときのCO浄化率CPの値「CPX」を算出する。
次いで、ステップS103において、図5に示すCO浄化率CPに対する点火時期補正項SAのグラフから算出されたCO浄化率CPのときの点火時期補正項SAの値を算出する。ここで、触媒総受熱量TRが「TRX」のときには、CO浄化率CPが「CPY」であるため、図5のグラフから点火時期補正項SAの値「SA1」を算出する。一方、触媒総受熱量TRが「0」のときには、CO浄化率CPが「CPX」であるため、図5のグラフから点火時期補正項SAの値「SA2」を算出する。これにより、排気触媒装置18の劣化度合に即した点火時期補正項SAを得ることができる。そして、ステップS104において、CO浄化率CPに基づいて算出した点火時期補正項SAを基本点火時期BBTに加算することにより点火時期指令値STを算出する。
図8を参照して、最終の噴射時期ATを算出する「燃料噴射時期算出処理」について説明する。同処理は、電子制御装置30によって機関運転中に一定時間毎に繰り返し実行される。
図8に示すように、ステップS200において、機関運転状態から基本噴射時期BNTを算出する。具体的には、現在の機関回転速度NE、機関負荷KL等に基づいて基本噴射時期BNTを算出する。そして、ステップS201において、触媒温度TPを検出する。具体的には、触媒温度センサ36により排気触媒装置18の温度を検出する。
ステップS202において、触媒総受熱量TRとステップS201において検出された触媒温度TPとからCO浄化率CPを算出する。具体的には、図4の浄化率曲線Gの触媒総受熱量TRに対する推移を示すグラフから触媒総受熱量TRに応じた浄化率曲線Gを設定する。
即ち、排気触媒装置18に劣化が生じている場合、例えば触媒総受熱量TRが「TRX」のときには、浄化率曲線GTRを設定する。そして、ステップS201において検出された触媒温度TPに基づいて、設定された浄化率曲線GTRからCO浄化率CPを算出する。この場合では、検出された触媒温度TPの値が「TPY」のときには、CO浄化率CPの値「CPY」を算出する。
一方、排気触媒装置18に劣化が生じていない場合、即ち排気触媒装置18の触媒総受熱量TRが「0」の場合には、図4の浄化率曲線Gを浄化率曲線G1に基づいて触媒温度TPに対するCO浄化率CPのグラフからCO浄化率CPを算出する。具体的には、浄化率曲線G1に基づいて、ステップS201において検出された触媒温度TPYのときのCO浄化率CPの値「CPX」を算出する。
次いで、ステップS203において、図6のグラフであるCO浄化率CPに対する噴射時期補正項NAの関係のグラフからCO浄化率CPに対する噴射時期補正項NAの値を算出する。ここで、触媒総受熱量TRが「TRX」のときには、CO浄化率CPが「CPY」であるため、図6のグラフから噴射時期補正項NAの値「NA1」を算出する。一方、触媒総受熱量TRが「0」のときには、CO浄化率CPが「CPX」であるため、図6のグラフから噴射時期補正項NAの値「NA2」を算出する。これにより、排気触媒装置18の劣化度合に即した噴射時期補正項NAを得ることができる。そして、ステップS204において、CO浄化率CPに基づいて算出した噴射時期補正項NAを基本噴射時期BNTに加算することにより燃料噴射時期指令値NTを算出する。
本実施形態の内燃機関10の制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、排気触媒装置18の触媒の劣化によるCO浄化率CPの低下が生じたとき、即ちCO浄化率CPの低下が生じていないときと比較して排気還流装置20を介して吸気通路12に還流される排気に含まれる特定成分である一酸化炭素の量が多くなるとき、燃焼室内の酸素及び一酸化炭素の量が変化するため、この変化に応じて噴射時期AT及び点火時期BTの補正が行われる。したがって、CO浄化率CPの低下に起因して等空燃比に対する着火性の変化に応じて、噴射時期AT及び点火時期BTの制御を行うことができる。即ち、排気触媒装置18のCO浄化率CPの低下に起因して等空燃比に対する着火性が変化したときに、その変化に応じて燃焼状態制御を行うことができる。その結果、燃焼室内において適切な燃焼を行うことができるようになる。
(その他の実施形態)
本発明の内燃機関の燃焼状態制御装置は、上記実施形態に限定されることなく、以下の変更が可能である。
・上記実施形態では、排気触媒装置18の劣化度合に応じたCO浄化率CPの低下に伴い、点火時期BT及び噴射時期ATを共に補正したが、点火時期BTのみの補正、または噴射時期ATの補正のみを行ってもよい。この場合において、上記実施形態の効果(1)に準じた効果を奏することはできる。
・上記実施形態では、排気触媒装置18の排気浄化率として、CO浄化率CPを用いたが、排気触媒装置18の排気浄化率はこれに限定されることはない。例えば、排気触媒装置18の浄化率として、窒化化合物等の排気に含有される他の物質であってもよい。
10…内燃機関、11…燃焼室、12…吸気通路、13…燃料噴射弁、14…点火プラグ、15…ピストン、16…クランクシャフト、17…排気通路、18…排気触媒装置、19…スロットルバルブ、20…排気還流装置、21…連通路、22…EGRバルブ、30…電子制御装置(燃焼状態制御装置)、31…アクセルセンサ、32…スロットルセンサ、33…クランクセンサ、34…吸気量センサ、35…ノックセンサ、36…触媒温度センサ、37…EGRセンサ、40…アクセルペダル。

Claims (1)

  1. 排気通路内に設けられた排気触媒装置と、同排気触媒装置の排気を吸気通路に還流する排気還流装置とを備える内燃機関について、その燃焼状態を制御する内燃機関の燃焼状態制御装置において、
    前記排気触媒装置の劣化度合に基づいて前記排気触媒装置の排気浄化率が算出されるとともに、この排気浄化率に基づいて燃料噴射時期及び点火時期の少なくとも一方が補正される
    ことを特徴とする内燃機関の燃焼状態制御装置。
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