JP2008075492A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力トルク変動を効果的に抑制しつつ、触媒を早期暖機することが可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は、触媒を暖機させるための制御を行う。具体的には、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ空燃比がリッチに設定された際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁及び排気弁におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御を行う。オーバーラップ量を変化させることにより、吸気の吹き抜けを調整することができ、触媒に対してO2とCOとを適切に供給することが可能となる。また、上記の制御では、オーバーラップ量を変化させる制御を行っているので、ほとんど出力トルク変動が発生しないと言える。したがって、上記の内燃機関の制御装置によれば、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、触媒を早期に暖機させることが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】内燃機関の制御装置は、触媒を暖機させるための制御を行う。具体的には、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ空燃比がリッチに設定された際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁及び排気弁におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御を行う。オーバーラップ量を変化させることにより、吸気の吹き抜けを調整することができ、触媒に対してO2とCOとを適切に供給することが可能となる。また、上記の制御では、オーバーラップ量を変化させる制御を行っているので、ほとんど出力トルク変動が発生しないと言える。したがって、上記の内燃機関の制御装置によれば、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、触媒を早期に暖機させることが可能となる。
【選択図】図4
Description
本発明は、触媒を早期暖機させるための制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
従来から、内燃機関の始動後などにおけるエミッショを低減するために、排出ガス浄化用の触媒を活性化温度にまで暖機させる触媒暖機制御などが行われている。特許文献1には、気筒間で吸入空気量を増減させて触媒にリッチガスとリーンガスとを交互に供給することで、触媒暖機を行う技術が記載されている。また、特許文献2には、燃料量を補正して所定時間毎に空燃比をリッチとリーンとに切り替える燃料供給制御装置において、リッチ気筒における燃料噴射をバルブオーバーラップ期間中に実施することによって、触媒暖機を行う技術が記載されている。その他にも、本発明に関連のある技術が特許文献3に記載されている。
しかしながら、上記した特許文献1及び2に記載された技術では、気筒間で吸入空気量を増減させたり、リッチとリーンとを切り替えたりして触媒暖機制御を行っているため、出力トルク変動が発生してしまう場合があった。そのため、触媒暖機制御時に、ドライバビリティーが悪化してしまう可能性があった。また、特許文献3に記載された技術においても、このような出力トルク変動を適切に抑制することが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、出力トルク変動を効果的に抑制しつつ、触媒を早期暖機することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、過給機を有する内燃機関に対して、排気通路上に設けられた触媒を暖機させるための制御を行う内燃機関の制御装置は、前記過給機における過給圧を、気筒内における吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇させる制御を行う過給圧制御手段と、空燃比をリッチに維持する制御を行う空燃比制御手段と、前記過給圧制御手段により前記過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ前記空燃比制御手段により前記空燃比がリッチに設定された際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁及び排気弁におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御を行うバルブタイミング制御手段と、を備えることを特徴とする。
上記の内燃機関の制御装置は、触媒を暖機させるための制御を行うために好適に利用される。具体的には、過給圧制御手段は、気筒内における吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで過給圧を上昇させる制御を行い、空燃比制御手段は空燃比をリッチに維持する制御を行う。また、バルブタイミング制御手段は、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ空燃比がリッチに設定された際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁及び排気弁におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御を行う。このようにオーバーラップ量を変化させることにより、吸気の吹き抜けを調整することができる。これにより、触媒に対してO2及びCOの両方を適切に供給することが可能となる。
また、バルブタイミング制御手段による制御では、空燃比や燃料噴射量などを変化させる制御(例えば空燃比をリッチ、リーンに振る制御など)を行わずに、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量を変化させる制御を行っているので、ほとんど出力トルク変動が発生しないと言える。したがって、上記の内燃機関の制御装置によれば、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、触媒を早期に暖機させることが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置の一態様では、前記バルブタイミング制御手段は、前記オーバーラップ量が概ね「0」と所定量とに交互に変化するように制御を行う。
この態様では、バルブタイミングがオーバーラップしているときには、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇しているので、気筒内の吸気が排気系に吹き抜け、触媒にO2が供給されることとなる。一方、バルブタイミングがオーバーラップしていないときには、吸気の吹き抜けがほとんど生じない。この場合、空燃比が予めリッチに設定されているので、燃焼によるCOが触媒に供給されることとなる。以上より、触媒に対してO2とCOとを適切に供給することが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置において好適には、前記バルブタイミング制御手段は、前記触媒に対してO2を供給すべき際に前記オーバーラップ量を概ね「0」に設定し、前記触媒に対してCOを供給すべき際に前記オーバーラップ量を前記所定量に設定することができる。
好ましくは、前記バルブタイミング制御手段は、前記触媒に対して供給すべきO2量に基づいて、前記オーバーラップ量を設定する。即ち、触媒に対して供給するO2量を、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量で調整する制御を行う。これにより、触媒に対して所望の量のO2を供給することが可能となる。
更に好ましくは、前記空燃比制御手段は、前記触媒に対して供給すべきCO量に基づいて、前記空燃比をリッチにする度合いを設定する。即ち、触媒に対して供給するCO量を、空燃比によって調整する制御を行う。これにより、触媒に対して所望の量のCOを供給することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
まず、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用されたシステムの全体構成について説明する。
まず、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用されたシステムの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の構成を示す概略図である。なお、図1では、実線矢印がガスの流れを示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
車両は、主に、エアクリーナ(AC)2と、吸気通路3と、ターボ過給機4と、インタークーラ(IC)5と、スロットルバルブ6と、サージタンク7と、エンジン(内燃機関)8と、排気通路18と、バイパス通路19と、ウエストゲートバルブ20と、三元触媒21と、吸気圧センサ31と、水温センサ32と、酸素センサ33と、アクセル開度センサ34と、ECU(Engine Control Unit)50と、を備える。
エアクリーナ2は、外部から取得された空気(吸気)を浄化して、吸気通路3に供給する。吸気通路3中には、ターボ過給機4のコンプレッサ4aが配設されており、吸気はコンプレッサ4aの回転によって圧縮される(過給される)。更に、吸気通路3中には、吸気を冷却するインタークーラ5と、エンジン8に供給する吸気量を調整するスロットルバルブ6が設けられている。
スロットルバルブ6を通過した吸気は、吸気通路3上に形成されたサージタンク7内に一旦貯蔵された後、エンジン8が有する複数の気筒(不図示)内に流入する。エンジン8は、供給された吸気と燃料とを混合した混合気を気筒内で燃焼することによって動力を発生する。エンジン8は、例えばガソリンエンジンやデーゼルエンジンなどによって構成される。エンジン8内における燃焼により発生した排気ガスは、排気通路18に排出される。なお、エンジン8は、ECU50から供給される制御信号によって、点火時期の制御や、燃料噴射量の制御や、燃料の噴射時期の制御などが行われる。
ここで、図2を参照してエンジン8の具体的な構成について説明する。エンジン8は、主に、気筒(シリンダ)8aと、燃料噴射弁10と、点火プラグ12と、吸気弁13と、排気弁14と、アクチュエータ13a、14aと、を有する。なお、図2においては、説明の便宜上、1つの気筒8aのみを示しているが、実際にはエンジン8は複数の気筒8aを有している。
燃料噴射弁10は、気筒8aに設けられており、気筒8aの燃焼室8b内に直接燃料を噴射(筒内噴射)するインジェクタである。燃料噴射弁10は、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、ECU50によって、燃料の噴射制御が実行される。なお、筒内噴射(直噴)を行う燃料噴射弁10によってエンジン8を構成することに限定されず、ポート噴射を行う燃料噴射弁によってエンジン8を構成しても良い。
気筒8aの燃焼室8bには、吸気通路3より吸気が供給されると共に、燃料噴射弁10から燃料が供給される。燃焼室8b内では、点火プラグ12の点火により着火されることによって、供給された吸気と燃料との混合気が燃焼される。この場合、燃焼によってピストン8cが往復運動し、この往復運動がコンロッド8dを介してクランク軸(不図示)に伝達され、クランク軸が回転する。なお、点火プラグ12は、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、ECU50によって、点火時期の制御が実行される。
更に、気筒aには、吸気弁13と排気弁14とが配設されている。吸気弁13は、開閉することによって、吸気通路3と燃焼室8bとの導通/遮断を制御する。また、排気弁14は、開閉することによって、排気通路18と燃焼室8bとの導通/遮断を制御する。詳しくは、吸気弁13はアクチュエータ13aによって開閉が制御され、排気弁14はアクチュエータ14aによって開閉が制御される。これらのアクチュエータ13a、14aは、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、吸気弁13及び排気弁14は、アクチュエータ13a、14aを介してECU50によって制御される。このように、アクチュエータ13a、14aなどは、吸気弁13及び排気弁14のバルブタイミングを可変とする可変動弁機構として構成されている。
図1に戻って、車両が有する他の構成要素について説明を行う。
エンジン8より排出された排気ガスは、排気通路18に設けられたターボ過給機4のタービン4bを回転させる。このようなタービン4bの回転トルクが、過給機4内のコンプレッサ4aに伝達されて回転することによって、ターボ過給機4を通過する吸気が圧縮される(過給される)。
排気通路18には、ターボ過給機4の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路19が接続されている。このバイパス通路19上には、ウエストゲートバルブ20が設けられている。ウエストゲートバルブ20が閉であるときには、排気ガスは過給機4に流入し、バイパス通路19には流れない。逆に、ウエストゲートバルブ20が開であるときには、排気ガスはバイパス通路19にも流れる。そのため、コンプレッサ4aの回転数の上昇が抑制される。即ち、ターボ過給機4による過給が抑えられる。このようなウエストゲートバルブ20の開度などの制御は、ECU50によって行われる。
また、排気通路18上には、排気ガスを浄化する機能を有する三元触媒21が設けられている。具体的には、三元触媒21は、白金やロジウムなどの貴金属を活性成分とした触媒であり、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などを除去する機能を有する。また、三元触媒21は、その温度に応じて排気ガスの浄化能力が変化する。詳しくは、三元触媒21が活性温度付近の温度にあるときに排気ガスの浄化能力が高くなる。そのため、冷間始動時などにおいては、三元触媒21の温度を活性温度にまで上昇させる必要がある。なお、排気ガスを浄化するための装置として、三元触媒21を用いることに限定はされない。
吸気圧センサ31は、サージタンク7に設けられており、吸気圧を検出する。水温センサ32は、エンジン8を冷却する冷却水の温度(以下、「エンジン水温」と呼ぶ。)を検出し、酸素センサ33は、排気通路18上に設けられており、排気ガス中の酸素濃度を検出する。また、アクセル開度センサ34は、運転者によるアクセル開度を検出する。これらのセンサが検出した検出値は、検出信号としてECU50に供給される。
ECU50は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成される。ECU50は、車両内の各種センサから供給される出力に基づいて、車両内の制御を行う。本実施形態では、ECU50は、三元触媒21を早期暖機させるための制御を行う。具体的には、ECU50は、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ空燃比がリッチに設定されている際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁13及び排気弁14におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御(以下、この制御を「バルブタイミングディザ制御」と呼ぶ。)を行う。具体的には、ECU50は、気筒ごと又は所定時間ごとに、オーバーラップ量が概ね「0」と所定量とに交互に変化するように制御を行う。この場合、ECU50は、アクチュエータ13a、14aに制御信号を供給することで吸気弁13及び排気弁14のバルブタイミングを調整することによって、バルブタイミングディザ制御を実行する。
以上のように、ECU50は、本発明における内燃機関の制御装置として機能する。具体的には、ECU50は、過給圧制御手段、空燃比制御手段、及びバルブタイミング制御手段として動作する。
[バルブタイミングディザ制御]
次に、本実施形態に係るバルブタイミングディザ制御について具体的に説明する。
次に、本実施形態に係るバルブタイミングディザ制御について具体的に説明する。
本実施形態では、冷間始動時などにおいて、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、三元触媒21を暖機させることを目的としてバルブタイミングディザ制御を実行する。詳しくは、ECU50は、バルブタイミングディザ制御を実行する前に、気筒8a内の吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで過給圧を上昇させる制御、及び空燃比をリッチに維持する制御を行う。そして、ECU50は、上記した制御の実行後、即ち過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ空燃比がリッチに設定された後に、バルブタイミングディザ制御を実行する。
具体的には、ECU50は、気筒ごと又は所定時間ごとに、オーバーラップ量が概ね「0」と所定量とに交互に変化するように制御を行う。つまり、ECU50は、オーバーラップさせる期間とオーバーラップさせない期間とが交互に切り替わるように、バルブタイミングの制御を行う。詳しくは、ECU50は、三元触媒21に対してO2(酸素)を供給すべき際にオーバーラップ量を概ね「0」に設定し、三元触媒21に対してCO(一酸化炭素)を供給すべき際にオーバーラップ量を所定量に設定する。なお、以下では、三元触媒21のことを単に「触媒」とも呼ぶ。
上記のバルブタイミングディザ制御を行うことにより、触媒を暖機することができる理由は以下の通りである。バルブタイミングがオーバーラップしている状況においては、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇しているので、気筒8a内の吸気が排気系に吹き抜ける。そのため、触媒にO2が供給されることとなる。一方、バルブタイミングがオーバーラップしていない状況においては、吸気の吹き抜けがほとんど生じない。この場合、空燃比が予めリッチに設定されているので、燃焼により排気ガス中のCO濃度が増加し、触媒がCO雰囲気となる。そのため、触媒にCOが供給されることとなる。このようにオーバーラップさせる期間とオーバーラップさせない期間とを切り替えることにより、吸気の吹き抜けを調整することができ、触媒に対するO2及びCOの供給を切り替えることが可能となる。
以上より、バルブタイミングディザ制御を実行することにより、触媒に対して適切にO2とCOとを供給することができる。よって、触媒内におけるCOとO2との反応(酸化反応)を増加させることができ、この酸化反応による発熱で触媒を加熱することができる。したがって、触媒の暖機を促進させることが可能となる。また、バルブタイミングディザ制御では、空燃比や燃料噴射量などを変化させる制御(例えば空燃比をリッチ、リーンに振る制御など)を行わずに、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量を変化させる制御を行っているので、ほとんど出力トルク変動が発生しないと言える。したがって、本実施形態に係るバルブタイミングディザ制御によれば、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、触媒を早期に暖機させることが可能となる。また、バルブタイミングディザ制御によれば、リーン気筒で発生し得る失火を適切に防止することが可能となる。
なお、エンジン8がV型エンジンで構成される場合には、バンク毎に、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量を変化させることによってバルブタイミングディザ制御を行うことができる。
ここで、図3を参照して、バルブタイミングディザ制御について具体的に説明する。図3は、本実施形態に係るバルブタイミングディザ制御の基本的な流れを示す図である。図3(a)は空燃比(A/F)の時間変化を示しており、図3(b)は過給圧の時間変化を示し、図3(c)はバルブタイミングの時間変化を示し、図3(d)は触媒温度の時間変化を示している。
この場合、時刻t1でバルブタイミングディザ制御の要求が発せられる。そのため、図3(a)に示すように、ECU50は、時刻t1から、空燃比をリッチに設定する。これにより、触媒をCO雰囲気にすることが可能となる。また、図3(b)に示すように、ECU50は、時刻t1から、過給圧を上昇させる制御を行う。具体的には、ECU50は、吸気の吹き抜けが発生する程度の過給圧まで負荷を上昇させる制御を行う。
ECU50は、空燃比が所望の値に設定され、且つ過給圧が吸気の吹き抜けが発生する程度の圧力に達した際に(時刻t2)、図3(c)に示すように、バルブタイミングのオーバーラップ量を変化させる制御を開始する。即ち、バルブタイミングディザ制御を開始する。具体的には、ECU50は、オーバーラップ量が概ね「0」と所定量とに交互に変化するように、バルブタイミングの制御を行う。言い換えると、ECU50は、気筒ごと又は所定時間ごとに、オーバーラップさせる期間とオーバーラップさせない期間とが交互に切り替わるように制御を行う。
図3(c)においては、符号81で示すバルブタイミングのときにオーバーラップが生じており、符号82で示すバルブタイミングのときにはオーバーラップは生じていない。この場合、バルブタイミングがオーバーラップしているときには、過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇しているので、気筒8a内の吸気が排気系に吹き抜け、触媒にO2が供給されることとなる。一方、バルブタイミングがオーバーラップしていないときには、吸気の吹き抜けがほとんど生じない。この場合、空燃比が予めリッチに設定されているので、燃焼によるCOが触媒に供給されることとなる。以上より、触媒にO2とCOとが適切に供給されることとなる。
図3(d)は、上記のようなバルブタイミングディザ制御を実行した場合の結果(グラフ84で示す)と、バルブタイミングディザ制御を実行しない場合の結果(グラフ85で示す)とを重ねて示している。これより、バルブタイミングディザ制御を実行した場合には、バルブタイミングディザ制御を実行しない場合と比較すると、触媒の温度が上昇する速度が速いことがわかる。即ち、本実施形態に係るバルブタイミングディザ制御によれば、触媒を効果的に暖機することができると言える。
[触媒暖機処理]
次に、本実施形態に係る触媒暖機処理について、図4及び図5を参照して説明する。
次に、本実施形態に係る触媒暖機処理について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、触媒暖機処理を示すフローチャートである。この処理は、冷間始動時などにおいて、触媒を早期に暖機するために行われる。具体的には、前述したバルブタイミングディザ制御などが実行される。なお、触媒暖機処理は、前述したECU50が所定の周期で繰り返し実行する。
まず、ステップS101では、ECU50は、冷間始動時においてアイドル運転が行われているか否かを判定する。この場合、ECU50は、水温センサ32からエンジン水温を取得し、このエンジン水温が所定温度以下であるか否かを判定する。エンジン水温が所定温度以下である場合、冷間始動時においてアイドル運転が行われていると言える。この場合(ステップS101;Yes)、触媒を暖機するために、処理はステップS102に進む。これに対して、エンジン水温が所定温度より高い場合、冷間始動時においてアイドル運転が行われていないと言える。この場合(ステップS101;No)、触媒を暖機する必要がないので、処理は当該フローを抜ける。
ステップS102では、ECU50は、バルブタイミングディザ制御の実行の要求があるか否かを判定する。具体的には、ECU50は、触媒が暖機しているか否かなどを判定する。バルブタイミングディザ制御の要求がある場合(ステップS102;Yes)、処理はステップS103に進み、バルブタイミングディザ制御の要求がない場合(ステップS102;No)、処理は当該フローを抜ける。
ステップS103及びステップS104の処理は、バルブタイミングディザ制御の前準備をするために実行される。詳しくは、バルブタイミングディザ制御を行った際に、触媒に適切にCOとO2とが供給されるようにするために、ステップS103及びステップS104の処理を行う。
ステップS103では、ECU50は、吸気の吹き抜けが発生する程度の過給圧まで負荷を上昇させる制御を行う。このような制御を行うのは、バルブタイミングディザ制御においてバルブタイミングをオーバーラップさせた際に、気筒8a内の吸気を適切に吹き抜けさせて、触媒に対してO2が供給されるようにするためである。以上の処理が終了すると、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、ECU50は、空燃比をリッチに設定する制御を行う。このような制御を行うのは、バルブタイミングディザ制御においてバルブタイミングをオーバーラップさせないときに、触媒に対して適切にCOが供給されるようにするためである。以上の処理が終了すると、処理はステップS105に進む。
ステップS105では、ECU50は、バルブタイミングディザ制御を実行する。この制御で行われる処理の詳細は後述する。バルブタイミングディザ制御が終了すると、処理はステップS106に進む。ステップS106では、ECU50は、触媒の暖機が完了したか否かを判定する。例えば、ECU50は、触媒の温度(検出値又は推定値など)が所定温度以上となったか否かなどを判定する。触媒の暖機が完了している場合(ステップS106;Yes)、処理は当該フローを抜ける。一方、触媒の暖機が完了していない場合(ステップS106;No)、処理はステップS105に戻る。この場合には、バルブタイミングディザ制御を再度実行する。即ち、触媒の暖機が完了するまで、バルブタイミングディザ制御を繰り返し実行する。
次に、前述したステップS105の処理で実行するバルブタイミングディザ制御について、図5を用いて説明する。図5は、バルブタイミングディザ制御を示すフローチャートである。この制御においては、ECU50は、触媒にCOを供給すべき要求があるか、或いはO2を供給すべき要求があるかに応じて、バルブタイミングをオーバーラップさせる期間とオーバーラップさせない期間とを切り替える制御を行う。また、ECU50は、触媒に対して供給すべきO2量に基づいて、オーバーラップ量を設定する。更に、ECU50は、触媒に対して供給すべきCO量に基づいて、空燃比をリッチにする度合いを設定する。
まず、ステップS201では、ECU50は、触媒にCOを供給すべき要求があるか、或いはO2を供給すべき要求があるかを判定する。触媒にCOを供給すべき要求がある場合には、処理はステップS202に進む。一方、触媒にO2を供給すべき要求がある場合には、処理はステップS204に進む。
ステップS202では、触媒にCOを供給すべき要求があるので、ECU50は、触媒に対してCOを供給するために、バルブタイミングをオーバーラップさせない。具体的には、ECU50は、オーバーラップが生じないように、アクチュエータ13a、14aに対して制御信号を供給することで吸気弁13、排気弁14のバルブタイミングを調整する。そして、処理はステップS203に進む。
ステップS203では、ECU50は、触媒に対して供給するCO量を、空燃比によって調整する制御を行う。言い換えると、ECU50は、触媒に対して供給すべきCO量に基づいて、空燃比をリッチにする度合いを設定する。これにより、触媒に対して所望の量のCOを供給することが可能となる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS204では、触媒にO2を供給すべき要求があるので、ECU50は、触媒に対してO2を供給するために、バルブタイミングをオーバーラップさせる。具体的には、ECU50は、オーバーラップが生じるように、アクチュエータ13a、14aに対して制御信号を供給することで吸気弁13、排気弁14のバルブタイミングを調整する。そして、処理はステップS205に進む。
ステップS205では、ECU50は、触媒に対して供給するO2量を、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量で調整する制御を行う。言い換えると、ECU50は、触媒に対して供給すべきO2量に基づいて、オーバーラップ量を設定する。これにより、触媒に対して所望の量のO2を供給することが可能となる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、本実施形態に係る触媒暖機処理によれば、触媒に対して適量のO2とCOとを供給することが可能となる。よって、触媒内におけるCOとO2との反応(酸化反応)を増加させることができ、触媒の暖機を促進させることが可能となる。また、触媒暖機処理では、空燃比や燃料噴射量などを変化させる制御を行わずに、バルブタイミングにおけるオーバーラップ量を変化させる制御(バルブタイミングディザ制御)を行っているので、ほとんど出力トルク変動が発生しないと言える。したがって、本実施形態に係る触媒暖機処理によれば、出力トルク変動の発生を抑制しつつ、触媒を早期に暖機させることが可能となる。
3 吸気通路
4 ターボ過給機
8 エンジン
8a 気筒
10 燃料噴射弁
12 点火プラグ
13 吸気弁
14 排気弁
13a、14a アクチュエータ
18 排気通路
21 三元触媒
50 ECU
4 ターボ過給機
8 エンジン
8a 気筒
10 燃料噴射弁
12 点火プラグ
13 吸気弁
14 排気弁
13a、14a アクチュエータ
18 排気通路
21 三元触媒
50 ECU
Claims (5)
- 過給機を有する内燃機関に対して、排気通路上に設けられた触媒を暖機させるための制御を行う内燃機関の制御装置であって、
前記過給機における過給圧を、気筒内における吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇させる制御を行う過給圧制御手段と、
空燃比をリッチに維持する制御を行う空燃比制御手段と、
前記過給圧制御手段により前記過給圧が吸気の吹き抜けが生じる程度の圧力まで上昇し、且つ前記空燃比制御手段により前記空燃比がリッチに設定された際に、気筒ごと又は所定時間ごとに、吸気弁及び排気弁におけるバルブタイミングのオーバーラップ量が変化するように制御を行うバルブタイミング制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記バルブタイミング制御手段は、前記オーバーラップ量が概ね「0」と所定量とに交互に変化するように制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記バルブタイミング制御手段は、前記触媒に対してO2を供給すべき際に前記オーバーラップ量を概ね「0」に設定し、前記触媒に対してCOを供給すべき際に前記オーバーラップ量を前記所定量に設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記バルブタイミング制御手段は、前記触媒に対して供給すべきO2量に基づいて、前記オーバーラップ量を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記空燃比制御手段は、前記触媒に対して供給すべきCO量に基づいて、前記空燃比をリッチにする度合いを設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006253820A JP2008075492A (ja) | 2006-09-20 | 2006-09-20 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006253820A JP2008075492A (ja) | 2006-09-20 | 2006-09-20 | 内燃機関の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008075492A true JP2008075492A (ja) | 2008-04-03 |
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ID=39347831
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017072049A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 内燃機関の排気浄化制御装置 |
JP2019035334A (ja) * | 2017-08-10 | 2019-03-07 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
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2006
- 2006-09-20 JP JP2006253820A patent/JP2008075492A/ja active Pending
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