JP4982712B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特開2005−90280号公報には、内燃機関において、燃焼騒音の悪化し易い運転状況にあると判定された場合に、燃料噴射圧力を低減する装置が開示されている。
特開2005−90280号公報 特開2002−188489号公報 特開2002−235587号公報
ところで、車両用内燃機関には、例えばエアコン、ラジエータファン駆動用モータ、オーディオなどの電気機器を作動させるための電力を発電するオルタネーターが接続されている。内燃機関のアイドル時に、それらの電気機器の負荷が増大すると、オルタネーターの駆動負荷が増大するため、燃料噴射量の増量が行われる。燃料噴射量が増量されると、燃焼騒音も増加する。
上記のようにしてアイドル時に燃料噴射量が増量され、燃焼騒音が増加すると、ドライバーは、自分の操作とは無関係に燃焼騒音が増加したと感じ易いため、違和感を覚える場合が多い。また、アイドル時は、車両が停止しており、ロードノイズなどの他の騒音が低いため、燃焼騒音の僅かな増加であっても、ドライバーが違和感を感じ易い。このようなことから、アイドル時の燃焼騒音が増加することは、より確実に防止することが望まれている。この点において、上記従来の技術は、未だ改良の余地を残すものであった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、アイドル時に補機駆動負荷が増大した場合であっても、燃焼騒音が増加することを確実に回避することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関のアイドル時に、補機駆動負荷の増大に応じて、燃料噴射量を通常のアイドル時噴射量より増量するアイドル時噴射量増量手段と、
前記アイドル時噴射量増量手段によりアイドル時の燃料噴射量が増量される場合に、燃料噴射量以外の所定の運転条件を、燃焼騒音が抑制される方向に補正する燃焼騒音抑制手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記燃焼騒音抑制手段は、
燃料噴射圧力を通常のアイドル時噴射圧力より小さくする噴射圧力抑制手段と、
筒内温度を上昇させる筒内温度上昇手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記筒内温度上昇手段は、内部EGR量を通常のアイドル時より多くする内部EGR量増大手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第2の発明において、
前記筒内温度上昇手段は、吸気弁の開弁特性を、通常のアイドル時と比べてポンプ損失が増大する方向に補正する吸気弁制御手段を含むことを特徴とする。
また、第5の発明は、第1の発明において、
前記燃焼騒音抑制手段は、メイン噴射に先立って行われるパイロット噴射の回数を、通常のアイドル時と比べて多くするパイロット噴射回数増加手段を含むことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
前記アイドル時噴射量増量手段によるアイドル時の燃料噴射量の増量に伴う燃焼騒音増加量を推定する推定手段を更に備え、
前記燃焼騒音抑制手段は、前記推定手段により推定される燃焼騒音増加量が相殺されるように、前記所定の運転条件の補正量を設定することを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関のアイドル時に、補機駆動負荷の増大に応じて燃料噴射量が増量される場合に、燃料噴射量以外の所定の運転条件を、燃焼騒音が抑制される方向に補正することができる。これにより、燃料噴射量増量に伴う燃焼騒音の増加を相殺することができるので、アイドル時に補機駆動負荷が増大した場合であっても、燃焼騒音が増加することを確実に回避することができる。
第2の発明によれば、燃料噴射圧力を通常のアイドル時噴射圧力より小さくすることと、筒内温度を上昇させることとを組み合わせて、アイドル状態における補機駆動負荷増大時の燃焼騒音を抑制することができる。燃料噴射圧力を低下させると、噴霧の粒径が大きくなって蒸発しにくくなるため、燃焼が悪化する傾向があるが、第2の発明によれば、筒内温度を上昇させることで蒸発を促進することができるので、燃焼悪化を回避することができる。このため、第2の発明によれば、燃焼騒音をより効果的に抑制することができる。また、アイドル状態であり、絶対的な燃料噴射量が少ないので、燃料噴射圧力を低下させても、エミッションの悪化も少ない。
第3の発明によれば、内部EGR量を通常のアイドル時より多くすることで、筒内温度を上昇させることができる。このため、簡単かつ効果的に筒内温度を上昇させることができる。
第4の発明によれば、吸気弁の開弁特性を、通常のアイドル時と比べてポンプ損失が増大する方向に補正することで、筒内温度を上昇させることができる。このため、簡単かつ効果的に筒内温度を上昇させることができる。
第5の発明によれば、パイロット噴射の回数を、通常のアイドル時と比べて多くすることによって、アイドル状態における補機駆動負荷増大時の燃焼騒音を抑制することができる。このため、燃焼騒音を効果的に抑制することができ、また、弊害も少ない。
第6の発明によれば、アイドル時の燃料噴射量の増量に伴う燃焼騒音増加量を推定(予測)し、その推定される燃焼騒音増加量が相殺されるように、燃焼騒音を抑制するための所定の運転条件の補正量を設定することができる。これにより、アイドル時に燃料噴射量が増量された場合における燃焼騒音の変化をより小さくすることができるので、ドライバーが違和感を抱くことをより確実に防止することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、4サイクルのディーゼル機関(圧縮着火内燃機関)10を備えている。ディーゼル機関10は、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。本実施形態のディーゼル機関10は、直列4気筒型であるが、本発明における気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
ディーゼル機関10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ12が設置されている。各気筒のインジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。コモンレール14内には、サプライポンプ16によって加圧された高圧の燃料が貯留されている。そして、コモンレール14内から、各インジェクタ12へ、燃料が供給される。本実施形態のディーゼル機関10では、コモンレール14内の燃料の圧力(以下、「レール圧」と称する)が、インジェクタ12からの燃料噴射圧力に相当する。
インジェクタ12は、1サイクル中に複数回、燃料を筒内に噴射することができる。すなわち、インジェクタ12は、1サイクル中に、メイン噴射に先立って、パイロット噴射を1回または複数回実施することができる。また、メイン噴射の後に、アフター噴射、ポスト噴射などを更に実施してもよい。
ディーゼル機関10の排気通路18は、排気マニホールド20により枝分かれして、各気筒の排気ポート22(図2参照)に接続されている。本実施形態のディーゼル機関10は、ターボ過給機24を備えている。排気通路18は、ターボ過給機24の排気タービンに接続されている。
排気通路18の、ターボ過給機24より下流側には、排気ガスを浄化するための触媒(排気浄化装置)26が設けられている。触媒26としては、例えば、酸化触媒、吸蔵還元型または選択還元型のNOx触媒、DPF(Diesel Particulate Filter)、DPNR(Diesel Particulate-NOx-Reduction system)のうちの一つ、またはこれらの組み合わせなどを用いることができる。
ディーゼル機関10の吸気通路28の入口付近には、エアクリーナ30が設けられている。エアクリーナ30を通って吸入された空気は、ターボ過給機24の吸気圧縮機で圧縮された後、インタークーラ32で冷却される。インタークーラ32を通過した吸入空気は、吸気マニホールド34により、各気筒の吸気ポート35(図2参照)に分配される。
吸気通路28の、インタークーラ32と吸気マニホールド34との間には、吸気絞り弁36が設置されている。また、吸気通路28の、エアクリーナ30の下流近傍には、吸入空気量を検出するエアフローメータ38が設置されている。
吸気通路28の吸気マニホールド34の近傍には、外部EGR通路40の一端が接続されている。外部EGR通路40の他端は、排気通路18の排気マニホールド20近傍に接続されている。本システムでは、この外部EGR通路40を通して、排気ガス(既燃ガス)の一部を吸気通路28に還流させること、つまり外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うことができる。
外部EGR通路40の途中には、外部EGRガスを冷却するためのEGRクーラ42が設けられている。外部EGR通路40におけるEGRクーラ42の下流には、EGR弁44が設けられている。このEGR弁44の開度を変えることにより、外部EGR通路40を通る排気ガス量、すなわち外部EGR量を調整することができる。
本実施形態のシステムは、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ48と、ECU(Electronic Control Unit)50とを更に備えている。ECU50には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが接続されている。ECU50は、各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを作動させることにより、ディーゼル機関10の運転状態を制御する。
また、ECU50は、車両のバッテリーやエアコンの状態などに基づいて、オルタネーター(発電機)70に対し、発電電圧を指示する。オルタネーター70は、ディーゼル機関10によって駆動され、ECU50により指示された電圧で発電を行う。
図2は、図1に示すシステムにおけるディーゼル機関10の一つの気筒の断面を示す図である。以下、ディーゼル機関10について更に説明する。図2に示すように、ディーゼル機関10のクランク軸60の近傍には、クランク軸60の回転角度を検出するクランク角センサ62が取り付けられている。このクランク角センサ62は、ECU50に接続されている。クランク角センサ62によれば、エンジン回転数を検出することができる。
また、ディーゼル機関10には、吸気弁52の開弁特性(開き時期、閉じ時期、リフト量、作用角のうちの少なくとも一つ。以下同じ。)を可変とする吸気可変動弁機構54と、排気弁56の開弁特性を可変とする排気可変動弁機構58とが備えられている。吸気可変動弁機構54および排気可変動弁機構58は、それぞれ、ECU50に接続されている。
吸気可変動弁機構54および排気可変動弁機構58の具体的な構造は、特に限定されず、例えば、カムシャフトの位相を連続可変とする機構や、リフト量や作用角を機械的に連続可変とする機構、あるいは任意の時期に開閉可能な電磁駆動弁などを利用することができる。
また、ディーゼル機関10には、冷却水の温度を検出する冷却水温センサ68が設置されている。この冷却水温センサ68は、ECU50に接続されている。
[実施の形態1の特徴]
ディーゼル機関10のアイドル時に、例えばエアコン、ラジエータファン駆動用モータ、オーディオなどが作動され、電力消費量が増大した場合には、その電力を賄うため、ECU50はオルタネーター70に対して発電指令を発する。オルタネーター70が発電を開始すると、オルタネーター70の駆動負荷が増大する。このため、ECU50は、オルタネーター70の駆動負荷(以下「電気負荷」という)を賄うため、燃料噴射量を通常のアイドル時噴射量より増量する制御を実施する。また、燃料噴射量の増量に伴って、エンジン回転数(アイドル回転数)がアップされる場合もある。
図3は、ディーゼル機関10の燃焼騒音と、エンジン回転数および燃料噴射量との関係を示す図である。この図に示すように、燃焼騒音は、燃料噴射量が多くなるほど大きくなり、また、エンジン回転数が高くなるほど大きくなる。図3中、点Aは通常のアイドル時の条件を示しており、点Bは電気負荷がある場合のアイドル時(以下、単に「電気負荷時」とも言う)の条件を示している。このように、アイドル状態における電気負荷時には、通常のアイドル時より、燃焼騒音が増加する。
一方、図4は、燃焼騒音と燃料噴射圧力(レール圧)との関係を示す図である。一般に、燃料噴射圧力が高いほど、燃焼が急激となり、燃焼騒音が大きくなる。逆に、燃料噴射圧力を下げれば、燃焼が緩慢となり、燃焼騒音を低下させることができる。そこで、本実施形態では、アイドル状態における電気負荷時には、燃料噴射圧力を通常のアイドル時噴射圧力よりも低くすることとした。
なお、燃料噴射圧力を低下させると、エミッションが悪化する場合があるが、本発明では、絶対的な燃料噴射量が少ないアイドル状態において燃料噴射圧力を低下させるので、エミッションの悪化も少ない。
ただし、燃料噴射圧力を低下させると、噴霧の粒径が大きくなり、燃料の蒸発が遅くなるため、燃焼が悪化する傾向がある。つまり、燃料噴射圧力を低くし過ぎると、図4中の破線で示すように、燃料の蒸発悪化のため、燃焼が不安定となって着火遅れが長くなり、燃焼騒音が逆に増加する。
そこで、本実施形態では、電気負荷時に燃料噴射圧力を通常のアイドル時噴射圧力より低くするに際して、内部EGR量を増加させる操作を併せて行うこととした。内部EGRガスは、高温の既燃ガスであるため、内部EGR量を増加させると、筒内温度を上昇させることができる。筒内温度が上昇すると、燃料の蒸発が促進されるので、燃料噴射圧力の低下に伴う蒸発悪化や燃焼悪化を回避することができる。図4中の実線は、内部EGR量を通常のアイドル時よりも増加させた場合のグラフである。そして、図4中の点Aは通常のアイドル時の条件を示しており、点Cは電気負荷時の条件を示している。このように、燃料噴射圧力の低下と内部EGR量の増加とを組み合わせることにより、燃焼騒音を更に低減することができる。
内部EGR量を増加させる方法としては、例えば次のような方法が挙げられる。第1の方法は、吸気弁52および排気弁56の正のバルブオーバーラップを設ける方法である。吸気弁52の開き時期を早くするか、排気弁56の閉じ時期を遅くするか、あるいはその両者を組み合わせることにより、正のバルブオーバーラップを設けることができる。これらの場合、吸気弁52や排気弁56の作用角を固定としても、吸気弁52の閉じ時期や排気弁56の開き時期を固定としても、何れでも良い。図5は、吸気弁52を、作用角固定で開弁位相を早くすることにより、正のバルブオーバーラップを設けた場合のバルブリフト線図である。
内部EGR量を増加させる第2の方法は、排気弁56の開き時期を固定したまま、排気弁56の閉じ時期を早くする方法である。
内部EGR量を増加させる第3の方法は、吸気弁52および排気弁56の負のバルブオーバーラップを設ける方法である。つまり、排気弁56が閉じた後、吸気弁52が開くまでの間、吸気弁52および排気弁56が共に閉じている期間を設ける方法である。負のバルブオーバーラップを設けるには、吸気弁52の開き時期を遅くするか、排気弁56の閉じ時期を早くするか、あるいはその両者を組み合わせればよい。これらの場合、吸気弁52や排気弁56の作用角を固定としても、吸気弁52の閉じ時期や排気弁56の開き時期を固定としても、何れでも良い。
[実施の形態1における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンによれば、まず、ディーゼル機関10がアイドル状態であるか否かが判別され(ステップ100)、アイドル状態であると判別された場合には、次に、電気負荷がオンされているか否か、つまりオルタネーター70に対する発電指令が発せられているか否かが判別される(ステップ102)。そして、電気負荷がオンされていると判別された場合には、電気負荷モード運転が行われる(ステップ104)。
上記ステップ104の電気負荷モード運転では、燃料噴射量を通常のアイドル時噴射量より多くする制御が実施される。これに加えて、前述したように、レール圧(燃料噴射圧力)を通常のアイドル時噴射圧力より低くすると共に、吸気弁52および排気弁56の一方または両方の開弁特性を変化させることにより、内部EGR量を多くする制御が実施される。これにより、燃料噴射量の増量に伴う燃焼騒音の増加が、燃料噴射圧力低下および内部EGR量増大によって相殺される。よって、アイドル時に電気負荷が発生した場合であっても、燃焼騒音の増加を回避することができる。
また、上記ステップ104では、レール圧低下量および内部EGR増加量(吸気弁52、排気弁56の開閉時期)を次のように設定することが好ましい。まず、図3に示すようなマップに基づいて、燃料噴射量の増量に伴う燃焼騒音増加量CN1を推定(予測)する。次いで、この燃焼騒音増加量CN1と同等の燃焼騒音低下量CN2が得られるように、図4に示すようなマップに基づいて、レール圧低下量および内部EGR増加量を設定する。なお、燃料の蒸発のし易さは冷却水温、吸気温、潤滑油温等に応じて変化するため、図4に示すマップも冷却水温、吸気温、潤滑油温等に応じて変化する。この影響を考慮するため、冷却水温、吸気温、潤滑油温の少なくとも一つに基づいて、図4に示すマップを補正した上で、レール圧低下量および内部EGR増加量を設定することが好ましい。上記のような方法でレール圧低下量および内部EGR増加量を設定することにより、燃焼騒音増加量CN1を燃焼騒音低下量CN2によって精度良く相殺することができる。このため、アイドル状態で電気負荷が発生した場合の燃焼騒音の変化をより少なくすることができ、ドライバーがアイドル時の燃焼騒音の変化に違和感を抱くことをより確実に防止することができる。
あるいは、上記ステップ104では、レール圧低下量および内部EGR増加量を次のように設定してもよい。前述したように、レール圧を低下させていくと、燃焼が不安定になる傾向がある。この傾向は内部EGR量の増加によって改善することができるが、それにも限界がある。燃焼が不安定になると、エンジン回転変動が生じ、振動などの原因になり易い。そこで、クランク角センサ62の信号に基づいて得られるエンジン回転速度または角加速度からエンジン回転変動を検出し、そのエンジン回転変動が許容範囲内となるように、レール圧低下量および内部EGR増加量をフィードバック制御するようにしてもよい。これにより、エンジン回転変動に起因する振動などを発生させることなく、本実施形態の効果を得ることができる。
(変形例1)
次に、本実施形態の変形例について説明する。上述した実施の形態では、内部EGR量を増加させることで筒内温度を上昇させることとしているが、これに代えて、吸気弁52の開き時期を遅くすることにより、ポンプ損失(吸気弁絞り損失)を通常のアイドル時より増加させるようにしてもよい。ポンプ損失を増加させると、その損失エネルギーの分だけ筒内温度を高くすることができる。よって、内部EGR量の増量と同様に、筒内温度を上昇させて、燃料蒸発を促進する効果が得られる。この場合、吸気弁52の開き時期を遅らせることと併せて、吸気弁52のリフト量を小さくしてもよい。
(変形例2)
ディーゼル機関10では、メイン噴射に先立って、パイロット噴射を1回または複数回実施することができる。一般に、パイロット噴射の回数を多くするほど、燃焼騒音を小さくすることができる。このことを利用して、電気負荷時の燃焼騒音増加を抑制するようにしてもよい。すなわち、上述した実施の形態において燃料噴射圧力低下と筒内温度の上昇とを併せて実行することに代えて、パイロット噴射回数を通常のアイドル時より増加する(例えば1回を2回にする)こととしてもよい。
また、上述した実施の形態では、アイドル状態における電気負荷時の燃焼騒音増加を抑制する場合を例に説明したが、電気負荷以外の補機駆動負荷(例えばエアコンコンプレッサー等)が増大する場合にも本発明を同様に適用することが可能である。
以上説明した実施の形態1においては、ディーゼル機関10が前記第1の発明における「内燃機関」に、レール圧および内部EGR量が前記第1の発明における「所定の運転条件」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、図6に示すルーチンの処理を実行することにより前記第1の発明における「アイドル時噴射量増量手段」および「燃焼騒音抑制手段」が、レール圧を低下させることにより前記第2の発明における「噴射圧力抑制手段」が、内部EGR量を増加させることにより前記第2の発明における「筒内温度上昇手段」および前記第3の発明における「内部EGR量増大手段」が、上記変形例1の処理を行うことにより前記第4の発明における「吸気弁制御手段」が、上記変形例2の処理を行うことにより前記第5の発明における「パイロット噴射回数増加手段」が、図3に示すマップに基づいて燃焼騒音増加量CN1を推定(予測)することにより前記第6の発明における「推定手段」が、燃焼騒音増加量CN1および図4に示すマップに基づいてレール圧低下量および内部EGR増加量を設定することにより前記第6の発明における「燃焼騒音抑制手段」が、それぞれ実現されている。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 図1に示すディーゼル機関の一つの気筒の断面を示す図である。 燃焼騒音と、エンジン回転数および燃料噴射量との関係を示す図である。 燃焼騒音と燃料噴射圧力(レール圧)との関係を示す図である。 吸気弁を、作用角固定で開弁位相を早くすることにより、正のバルブオーバーラップを設けた場合のバルブリフト線図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 ディーゼル機関
12 インジェクタ
14 コモンレール
18 排気通路
20 排気マニホールド
22 排気ポート
24 ターボ過給機
26 触媒
28 吸気通路
34 吸気マニホールド
35 吸気ポート
36 吸気絞り弁
38 エアフローメータ
40 外部EGR通路
44 EGR弁
48 アクセル開度センサ
50 ECU
52 吸気弁
54 吸気可変動弁機構
56 排気弁
58 排気可変動弁機構
62 クランク角センサ
64 ピストン
68 冷却水温センサ

Claims (2)

  1. 内燃機関のアイドル時に、補機駆動負荷の増大に応じて、燃料噴射量を通常のアイドル時噴射量より増量するアイドル時噴射量増量手段と、
    前記アイドル時噴射量増量手段によりアイドル時の燃料噴射量が増量される場合に、燃料噴射量以外の所定の運転条件を、燃焼騒音が抑制される方向に補正する燃焼騒音抑制手段と、
    を備え、
    前記燃焼騒音抑制手段は、
    燃料噴射圧力を低下させる方向に補正する噴射圧力抑制手段と、
    筒内温度を上昇させる筒内温度上昇手段と、
    を含み、
    前記筒内温度上昇手段は、吸気弁の開弁特性をポンプ損失が増大する方向に補正する吸気弁制御手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記アイドル時噴射量増量手段によるアイドル時の燃料噴射量の増量に伴う燃焼騒音増加量を推定する推定手段を更に備え、
    前記燃焼騒音抑制手段は、前記推定手段により推定される燃焼騒音増加量が相殺されるように、前記所定の運転条件の補正量を設定することを特徴とする請求項記載の内燃機関の制御装置。
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