JP2009280662A - カラーフィルタ用インクジェットインキ - Google Patents

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真由子 岡本
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Abstract

【課題】
カラーフィルタ工程において、高い吐出安定性を提供し、結果、生産効率の極めて高いカラーフィルタを製造すること。そして、それに用いるインクジェット法により形成される、カラー液晶ディスプレイ用カラーフィルタ用インキを提供すること。
【解決手段】
バインダーとしてジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基を全バインダー重量中3〜70重量%含むことを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
また、上記溶剤として、溶剤として、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット法により形成される、カラー液晶ディスプレイ用カラーフィルタ用インキに関する。
液晶ディスプレイは従来のモニター用途から、テレビ用途へ需要が急速に広がりつつある。テレビ用途での需要が急増すると共に、コントラスト、色再現、動画表示性能等に代表される画質の更なる向上が求められてきており、カラーフィルタに対しては高コントラスト化への要求が高まってきている(例えば、非特許文献1参照)。
一般的に、カラーフィルタの製造方法では、スピンコート法が用いられていたが、インキを必要以上に塗布する必要があり、インキコストがかさむ問題があった。
この問題を改良するために、近年では、スピンレスコート法として、ダイコート法に代表されるインキ使用量を削減する塗工方法が主流になっている。
しかし、このスピンレスコート法においても更なる歩留まりの向上が検討されている。
カラーフィルタ作成時の外周膜厚差の改良方法として、特許文献1に記載される発明が挙げられる。概発明においては、動的表面張力をシリコーン系の添加剤を用いて改良を行っている。一般にスピンレスによる塗工方法においても、一旦ガラス全面にインキを塗工した後、UV露光や、アルカリ洗浄の工程によりパターン化される技術である点においては、スピン法と同じといえる。このため、各ブラックマトリックス(以下BM)間のピクセルへは、インキは強制的に塗工され、ピクセル内の濡れ性の点から言うと、以下説明するインクジェット式の塗工方法と比較して重要ではない。
さらに近年、本発明で記述されるインクジェット方式を用いたカラーフィルタ製造方法は、インキを必要な量のみピクセル内に吐出させ、カラーフィルタを形成させるため、インキ使用量の低減だけでなく、UV露光、アルカリ洗浄のフォトレジスト工程を削減することが可能であり、製造時間や、設備投資削減の点から大幅なコストダウンが期待されている。
近年インクジェット印刷手法は、産業用途のオンデマンド印刷だけでなく、パーソナルユースの印刷機としても定着するほど普及している。しかしながら、インクジェット方式でカラーフィルタを製造するためには、幾つもの解決すべき技術的課題が存在した。一つはヘッドの吐出精度である。従来のグラフィックアーツ用に比べ、高い着弾精度を要求されるため、各ノズルの吐出速度を均一にコントロールする必要があり、さらに吐出後、着弾位置精度を高めるヘッドを構成する必要があった。これらの課題は、ノズル毎の電圧を制御することにより、吐出速度を均一にする、さらにはMEMS技術を駆使してヘッドモジュール構成を行うことにより解決されつつあるなど、ヘッドメーカーの多大な努力により、カラーフィルタや電子材料用途へ向けたヘッド設備の環境が整備され始めている。
ところで、前述したようにカラーフィルタに対しては高コントラスト化への要求が高まってきているが、コントラスト低下の要因の中で、主要なものとしてカラーフィルタ中の顔料粒子による光散乱を挙げることが出来る。このことから、高コントラスト化を実現するためには、顔料粒子の微細化が有効であることが知られている(例えば、特許文献2参照)。このような微細顔料粒子は、その表面積が大きいために凝集、増粘しやすく、分散安定化させることが難しい。この問題に対しては、公知の高分子分散剤を使用することが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、より微細化された粒子を安定化させるためには、微細化に伴う総表面積の増大のため、より多量の高分子分散剤を使用する必要がある。公知の高分子分散剤をより微細化された粒子を安定化させるために多量に使用しても、十分な安定性は得られないことに加え、粘度にせん断速度依存性(所謂チキソトロピー性)が生じてしまうのが現状である。
インクジェットの噴射方式はピエゾ方式、サーマル方式等のオンデマンド法、荷電制御方式の連続噴射法等があげられるが、いずれもインキは吐出にあたって一時的に大きなシェアを受ける。そのためせん断速度依存性を持つインキの場合、吐出速度の制御が非常に困難となることが考えられる。インクジェットインキは前述した通り高い着弾精度を必要とするため、粘度などのインキの諸物性の変化により生産性は大きく低下してしまう可能性がある。またインキを安定して射出するためには、インキの粘度は低粘度であることが好ましく、具体的には15mPas以下であることが好ましい。
以上のようにカラーフィルタをインクジェット方式により作成する方法においては、現在も各社検討を進めている。
前述した着弾精度の向上にあたり、インキ側での取り組みとしてあげられるのは、吐出に適した粘度にするためのインキの低粘度化、および連続で吐出した場合の着弾精度(吐出安定性)の改良である。
本発明では、高コントラストインキの作製において、インクジェット方式により吐出を行うのに適した低粘度なインキを作製し、且つ吐出安定性を向上させることにより、結果として生産効率の極めて高いカラーフィルタを製造することを目的としている。さらには経時粘度安定性良好なインキを作製することにより、インクジェットインキとして必要な高品質・高品位なインキを提供することも合わせて目的とする。
2003FPDテクノロジー大全、電子ジャーナル 特開2006−215160号公報 特開平9−197118号公報 特開2001−335717号公報
本発明は、インクジェット方式によるカラーフィルタ製造において、高コントラストを発現し、且つ低粘度で経時での粘度安定性に優れ、吐出安定性の向上した、長期品質安定性の保証されたインクジェット用インキを提供するものである。
すなわち本発明は、バインダーとしてジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基を全バインダー重量中3〜70重量%含むことを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記記載の溶剤として、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記記載の溶剤として、常圧における沸点が200℃〜300℃である(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記記載の溶剤として、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートであることを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
また本発明は、上記インキに用いるバインダーとして、フェニル基を樹脂比率3〜70%含むことを特徴とする請求項1〜4記載のカラーフィルタ用インクジェットインキに関する。
本発明のインクジェットインキは、カラーフィルタ工程において、高い吐出安定性を提供し、結果、生産効率の極めて高いカラーフィルタを製造することができる。
さらに、高コントラストを発現しうる上に、低粘度で安定性の高いインクジェット用インキを提供できる。
本発明に係るカラーフィルタ用インクジェットインクは、少なくともバインダー成分、顔料、顔料分散剤、架橋剤、及び、溶剤からなり、前期バインダーがジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基を全バインダー重量中3〜70%含むことを特徴とする。
本発明に係るカラーフィルタ用インクジェットインクは、カラーフィルタにおける画素を、インクジェット方式により形成するのに適したインクである。
本発明に係るインクジェットインクは、インクジェット方式に用いるインクであるため、所定のパターンを形成するためには、所定のパターン形成領域にのみインクを選択的に付着させて固化すれば形成することができ、露光及び現像を行なうことによりパターンを形成する必要がない。従って、バインダー成分としては、それ自体は重合反応性のない樹脂のみから構成されるような単に乾燥固化するバインダー成分を用いてもよい。しかしながら、塗工膜に十分な強度、耐久性、密着性を付与するためには、インクジェット方式により基板上にインク層(塗工膜)のパターンを形成後、当該インク層を重合反応により硬化させることのできるバインダー成分を用いるのが好ましく、例えば、可視光線、紫外線、電子線等により重合硬化させることができる光硬化性のバインダー成分や、加熱により重合硬化させることができる熱硬化性のバインダー成分のような、重合硬化可能なバインダー成分を用いることができる。
上記バインダーはジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基を全バインダー重量中3〜70重量%含むことが好ましい。ジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基含有率が3%未満であるとインキの粘度が高粘度になってしまい、インクジェットインキとして吐出可能な粘度領域にインキを調製した場合、顔料濃度が非常に低くなってしまうため生産性が極めて低下してしまう。また、70%を超えると、低粘度化には良好であるが、顔料の分散が不安定になってしまい、安定性が悪化してしまう。さらに好ましくは、5〜65%含むことがインキの低粘度化および経時での粘度安定化に好ましい。
上記バインダーの重量平均分子量は、6000〜20000であることが好ましい。上記バインダー分子量が6000未満であるとカラーフィルタとして要求される強度や耐溶剤性などの物性が低下してしまう。当該分子量が20000を超えると粘度上昇が起こりやすくなり、吐出ヘッドから吐出する時の吐出量の安定性や吐出方向の直進性が悪くなる恐れや、長期保存の安定性が悪くなる恐れがあるからである。さらには分子量は7000〜12000であることが、上記耐性と低粘度という点からカラーフィルタ用インクジェットインキとして好ましい。
上記バインダーはフェニル基を樹脂比率3〜70%含むことが好ましい。上記バインダーにフェニル基が含まれていると、分散安定性が向上し、経時粘度安定性がより良好となる。長期安定性が望まれるインクジェットインキにおいて、良好な経時安定性は重要な要素であると言える。さらに好ましくは、フェニル基をモノマー比率5〜65%含むことがバインダー自体の粘度を抑え分散体の高粘度化防止と、分散体の経時粘度安定性との両立のために好ましい。
また、本発明にて用いられる溶剤として、樹脂に対する溶解性、装置部材に対する膨潤作用、粘度、及びノズルにおけるインキの乾燥性の点から選択され、例えば、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤等の1種類を単独で、又は2種類以上を混合して使用することができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、アミルアルコール等が挙げられる。
グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1−ブトキシエトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、乳酸エチル、乳酸プロパン、乳酸ブチル等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケトン、イソホロン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。
中でも、顔料の分散性能と、インクジェットインキの吐出性の点から、常温における沸点が200℃〜300℃である(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することが好ましい。さらに好ましくは、当主溶剤の常温における沸点が200℃〜280℃であることが、適度な乾燥性を持つために生産性を高くすることが可能であり好ましい。
さらに良好な顔料分散性や吐出性を得るためには、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを好適に用いることができる。
さらに、顔料分散剤として樹脂を添加してもよい。顔料分散樹脂の選定は、インクジェット適性や、カラーフィルタ適性から選択することができる。たとえば、国際公開番号WO2007/60790に記載されるリン酸基を含有する顔料分散樹脂を用いることにより、顔料分散性や、分散ペーストの低粘度化効果が得られ、好適に用いることができる。また、さらに、上記顔料分散樹脂に加え、上記エステル変性された樹脂を併用することにより、さらに低粘度化、高コントラスト化を実現可能となり、カラーフィルタ用インクジェットインキにより好適に用いることができる。低粘度化は、インキ中の顔料濃度を向上させることができるため、インクジェット吐出工程での時間を短縮できることから、生産性を向上させることができるため、好ましい。
その他、単官能又は多官能モノマー、オリゴマー、プレポリマーなどの不飽和結合を有する原料や、オイル、レベリング剤などを適宜含有することができる。
とくにカラーフィルタ用として用いる場合、各種耐性を付与させるため、例えば、エポキシ系モノマー、オキセタン環を有するモノマーなどを用いることができる。これらにより活性エネルギー線による架橋も可能となる。また、紫外線などのエネルギー線を用いる場合は、その反応に準じた開始剤も用いることができる。
本発明のインクジェット用インキは、熱架橋剤を含有することが好ましい。UV露光工程を必要とせず、タクトタイムの低減につながるためである。熱架橋剤としては具体的にはメラミン化合物やベンゾグアナミン化合物、エポキシ化合物、多官能不飽和モノマー、アルキル化メラミン樹脂、ジアリルフタレート、イソシアネート化合物などが挙げられ、これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。中でもメラミンまたはメラミン誘導体を含有することが好ましい。
メラミン化合物としては、例えば、イミノ基、メチロール基、及び/又はアルコキシメチル基を有するものが挙げられ、特にアルコキシメチル基のみを含有するメラミン化合物が好ましい。アルコキシメチル基含有メラミン化合物の具体例としては、ヘキサメトキシメチロールメラミン、又はヘキサブトキシメチロールメラミン等を挙げることができる。
メラミン化合物の市販品の具体例としては、以下のものを挙げることができる。但し、必ずしもこれらに限定されるものではない。三和ケミカル社製ニカラックMW−30M、MW−30、MW−22、MS−21、MX−45、MX−500、MX−520、MX−43、MX−302、日本サイテックスインダストリー社製サイメル300、301、303、350、285、232、235、236、238、マイコート506、508などである。
本発明におけるインキ中には着色剤として染料または顔料を用いることができる。染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応性染料、分散染料、含金属染料等が挙げられ、本発明の目的に反しない限り単独で、または混合して使用することができる。
また、顔料としては、顔料としては一般的に用いられているものや、特に耐光性、耐候性が求められる場合は、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料やニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無機顔料が挙げられる。またメタリック感やパール感を出すためにはアルミニウム等の金属微紛マイカ微紛が用いられる。染料としては、アゾ系、キノリン系、スチルベンゼン系、チアゾール系、インジゴイド系、アントラキノン系、オキサジン系等が挙げられる。カラーインデックスで記載すると、例えば、C.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272、または、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、または、C.I.Pigment orange 36、43、51、55、59、61、C.I.Pigment Green 7、10、36、37、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の顔料を挙げることができるがこれに限定されない。
本発明のインクジェット用インキは、上記の顔料を1種単独で含有するか、あるいは2種以上を混合して含有することができる。
また、耐光性や、耐水性などの点から顔料を用いることが好ましい。
また、上記顔料を安定に分散するために、顔料誘導体を用いることができる。顔料誘導体は、例えば、一般式(2):
−(E) (2)
(式中、Gは、色素原型化合物残基であり、Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は中性置換基である)
で表される化合物であり、本発明を達成するために必要であれば、単独で、または複数の顔料誘導体を混合して使用することができる。
またインキ中に界面活性剤、ハレーション防止剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤などの添加剤を適宜混合して使用することも可能である。
[実施例]
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は、「重量部」を表す。
・顔料分散剤の合成
国際公開番号WO2007/00765に記載される実施例1に従い、顔料分散用のエステル変性樹脂を合成した。
具体的にはガス導入管、温度計、コンデンサー、及び攪拌機を備えた反応容器に、1−ドデカノール62.6部、ε−カプロラクトン287.4部、及び触媒として、モノブチルスズ(IV)オキシド0.1部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で4時間加熱下に撹拌した。固形分測定により、98%が反応したことを確認し、第一の工程を終了した。この反応生成物にピロメリット酸二無水物36.6部を追加し、100℃で5時間反応させた。酸価の測定で97%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認して、第二の工程を終了し顔料分散用のエステル変性樹脂を作成した。得られたエステル変性樹脂を分散剤Aとした。
・バインダー樹脂の合成
国際公開番号WO2007/60790の実施例中に<R1>と記載される製造方法に従い、バインダー樹脂を合成した。
具体的には、セパラブル4ロフラスコに温度制御用レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて、溶剤(CBAc)100部を仕込み、100℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管より表1記載の各原料を添加し、5時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液(固形分50%)を得た。
得られたバインダー樹脂を樹脂A〜Jとした。
バインダー樹脂の分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
Figure 2009280662
・顔料分散ペースト作成
以下記載の表2の原料と配合量を用いて顔料分散ペーストを作成した。
具体的には、分散剤と分散樹脂を溶剤に溶解させた後、顔料を充分混合し、同溶剤で固形分35%に希釈したのち、サンドミルで湿式分散を行い、顔料分散ペーストを作成した。
Figure 2009280662
・インクジェットインキ作成
以下記載の表3の原料と配合量を用いて、インクジェットインキを作成した。
具体的には、顔料分散ペーストに、記載されている原料を撹拌しながらゆっくり投入し、インキを作成した。
Figure 2009280662
本発明に用いられたインキは、一律に評価を行うため固形分濃度を25%に揃えて作製した。このようにして得られたインキは、1μmのフィルターを用いて濾過を行い調整した。
以下に、本発明で行った評価項目および評価方法を示す。
・粘度
得られたインキの粘度をE型粘度計(東機産業株式会社製TV-20形粘度計)を用いて測定した。粘度の単位はmPasである。
・経時粘度安定性
得られたインキを25℃で保管し6か月後の粘度を測定し、初期粘度との粘度の差をとることで経時粘度安定性の評価を行った。評価基準は以下の通り。
○:初期粘度からの粘度変化幅が±1mPas以下
△:初期粘度からの粘度変化幅が±1mPas〜±2mPas
×:初期粘度からの粘度変化幅が±2mPas以上
・コントラスト比
分散性を評価する点から、カラーフィルタの代表値であるコントラスト比の評価を行った。目標色度のインキが塗工されたガラス基板を得るために、適した回転速度においてスピンコーターでガラスに塗工したのち、100℃で5分乾燥させ、さらに230℃で30分焼き付けを行った。このようにして、コントラスト測定用のガラス基板を得た。各インキの色度は、CIE色度図上におけるNTSC方式で定められるRGBの三角形の色再現エリアを100%とした場合、テレビ用途として色再現性の基準と言える72%、できればそれ以上達成する色度を設定した。ただし、各色色バランスを考慮して72%を満たすことが好ましく、ターゲット色度は、特開2005−49791に記載されている色度を目安としてRed:x=0.63,Green:y=0.58、Blue:y=0.085をターゲットと設定した。
コントラスト比は、コントラスト計(CT−1:壷坂電機社製)により、ハロゲン光源を用いて測定を行った。また、測定の条件は、偏光板が完全に平行になった時の輝度を1000になるように光源電圧を調整し最大輝度とし、また、輝度が0.1となる、殆ど90°近くに偏光板を交差させたときを最小輝度として、
コントラスト比=最大輝度/最小輝度
がブランク状態で10000になるように調整した状態で、偏光板の間に前記の通りに準備したガラス基板を挟み測定した。
ただし、このコントラスト比の絶対値はCFの色度や、用いる偏光板、光源により異なるため、本発明においても、同じ色、同じ色度における相対的な比較として用いた。
・吐出安定性
得られたインキをSII社512ヘッド(公称12pl/1drop)に充填し、電圧15Vで、連続吐出安定性評価を行った。
この評価は、128ノズル全部から吐出を連続で行い、5分ごとに普通紙に印字を行い、印字の様子を観察した。評価内容は、印字間隔にバラツキがでた場合、液滴が偏飛行していると判断した。また印字抜けがあった場合、ノズル詰まりと判断した。評価は30分まで継続して行った。評価基準は以下の通り。
◎:30分間偏飛行、ノズル詰まりともになし
○:一部のノズルで偏飛行あり
△:一部のノズルに詰まりあり
×:偏飛行、ノズル詰まりともにあり
評価結果も、表3に併せて記載した。
実施例1〜15で作成したインキは、全て低粘度で経時粘度安定性が良好であり、且つ高コントラスト比を発現した。中でも実施例1〜10に関しては偏飛行やノズル詰まりもなく安定吐出が可能であり、以上の条件を満たすことによりカラーフィルタとして用いるインクジェットインキに好適であると考えられる。さらには、実施例2、4、6、7、9、11、13、15は経時粘度安定性が極めて良好であり高品質であると言える。
これに対し、比較例1〜8では、経時安定性が悪く、長期的に使用が見込まれるインクジェットインキとしての性能は悪かった。また、比較例1、2、5、6では、インキは低粘度であるものの、分散安定性が悪く、測定時にインキに熱をかけることによりコントラスト値は大きく低下してしまった。また、比較例3、4、7、8では、加えて粘度が15mPas以上と高粘度になってしまい吐出安定性悪化の原因にもなってしまった。

Claims (5)

  1. バインダーとしてジシクロペンタニル基またはジシクロペンテニル基を全バインダー重量中3〜70重量%含むことを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
  2. 請求項1記載の溶剤として、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
  3. 請求項1または2記載の溶剤として、常圧における沸点が200℃〜300℃である(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート系溶剤を1種類の単独または2種類以上の混合溶剤として70%以上使用することを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の溶剤として、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートであることを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインキ。
  5. 上記インキに用いるバインダーとして、フェニル基を樹脂比率3〜70%含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のカラーフィルタ用インクジェットインキ。
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