JP2009279715A - 微細形状切削加工方法および微細形状切削加工装置。 - Google Patents

微細形状切削加工方法および微細形状切削加工装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】被加工物の表面に微細形状を高精度にかつ能率的に加工することができる微細形状切削加工方法および加工装置を提供する。
【解決手段】ワークの表面に加工する目標形状および送り速度を入力する入力ステップST1と、これら目標形状および送り速度によって決まる切削工具の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析ステップST2と、周波数解析結果から加工条件を決定する加工条件決定ステップST2と、決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成ステップST3と、加工プログラムに従って加工を実行する加工ステップST4とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、切削工具を用いて、被加工物の表面に微細な凹凸などを加工する微細形状切削加工方法および微細形状切削加工装置に関する。
切削工具を用いて、被加工物の表面に微細な凹凸などを加工する装置や方法として、特許文献1に開示された「微細表面形状切削加工装置および微細切削加工方法」が知られている。
これは、被加工物を搭載し、往復運動をする第1のスライド機構と、この第1のスライド機構の運動方向と直角方向に間欠位置決め運動をする第2のスライド機構と、これら第1および第2のスライド機構の運動軸とそれぞれ直角な方向に切削工具の切込み量を高速かつ微細に制御する工具切込み機構と、第1のスライド機構の運動に従ってパルス信号を発生する位置検出器とを備えて構成されている。
被加工物の表面に微細表面形状を加工するには、第1のスライド機構の正方向の運動時に、位置検出器から発生するパルス信号に同期して工具切込み機構により切削工具の切込み量を高速に変化させ、第1のスライド機構の逆方向の運動時には、切削工具を被加工物から退避させ、かつ、第1のスライド機構が一往復する毎に第2のスライド機構を一定量送る。これによって、被加工物の表面に微細表面形状を加工することができる。
特開2006−123085号公報
上述した特許文献1に開示された加工装置や加工方法において、加工条件を決定するには、通常、加工しようとする目標形状に対して、加工に必要な時間などを参考にして、送り速度を試行錯誤的に選択し決定する方法がとられている。
しかしながら、上述したような方法では、加工条件の決定に時間がかかる。しかも、工具切込み機構により切削工具の切込み量を高速に変化させる動的特性により、図10に示すように、切削工具の目標軌跡に対して、切削工具の実際の運動軌跡の振幅が減少したり、あるいは、位相遅れが起こる。また、スライド機構をもつ装置の固有振動数により共振現象が生じる場合がある。
そのため、切削工具の運動軌跡と目標軌跡とを一致させることができないため、切削加工誤差が大きくなるという問題がある。
本発明の目的は、このような課題を解消し、被加工物の表面に微細形状を高精度にかつ能率的に加工することができる微細形状切削加工方法および微細形状切削加工装置を提供することにある。
本発明の微細加工切削方法は、切削工具の切込量を高速で変化させる往復動ステージと、前記切削工具と被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させる相対移動機構とを有し、前記被加工物の表面に微細形状を切削加工する微細形状切削加工方法であって、前記被加工物の表面に加工する目標形状および送り速度を入力する入力ステップと、前記入力ステップによって入力された目標形状および送り速度によって決まる前記切削工具の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析ステップと、前記周波数解析ステップによって得られた結果から加工条件を決定する加工条件決定ステップと、前記加工条件決定ステップによって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成ステップと、前記プログラム作成ステップで作成された加工プログラムに従って加工を実行する加工ステップとを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、最初に、被加工物の表面に加工する目標形状および送り速度を入力すると、この入力された目標形状および送り速度によって決まる切削工具の目標軌跡の周波数解析が行われる。すると、切削工具の目標軌跡の周波数成分が得られるから、この周波数成分から最適な加工条件を決定することができる。その結果、これによって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成されたのち、この加工プログラムに従って加工が実行される。
本発明では、予め、目標形状および送り速度によって決まる切削工具の目標軌跡の周波数解析が行われ、この周波数解析結果によって最適な送り速度などの加工条件が決定されるため、被加工物の表面に微細形状を効率的にかつ高精度に加工することができる。つまり、加工条件を試行錯誤的に決定しなくてもよいから、加工条件の決定を効率的に行え、しかも、切削工具の実際の運動軌跡の振幅減少、あるいは、位相遅れなどを少なくできるから、被加工物の表面に微細形状を高精度に加工することができる。
本発明の微細形状切削加工方法において、前記加工条件決定ステップでは、前記往復動ステージおよび前記相対移動機構を含む装置の固有振動数に対して、前記周波数解析ステップによって得られた目標軌跡の周波数成分が一致しない送り速度を選択して決定する、ことが好ましい。
この構成によれば、加工条件決定ステップでは、往復動ステージや相対移動機構を含む装置の固有振動数に対して、周波数解析ステップによって得られた目標軌跡の周波数成分が一致しない送り速度に選択されるため、共振現象が起きない条件下で加工を行うことができる。
本発明の微細形状切削加工方法において、前記往復動ステージおよび相対移動機構の伝達関数を測定する伝達関数測定ステップと、前記伝達関数測定ステップによって測定された伝達関数を用いて、前記目標軌跡に対する前記切削工具の運動軌跡をシミュレーションするシミュレーションステップとを備え、前記加工条件決定ステップでは、前記シミュレーションステップによって得られたシミュレーション結果に基づいて加工条件を決定することが好ましい。
この構成によれば、往復動ステージおよび相対移動機構の伝達関数が測定され、この伝達関数を用いて、入力ステップによって入力された目標軌跡に対する切削工具の運動軌跡がシミュレーションされるから、このシミュレーション結果に基づいて誤差の少ない加工条件を決定することができる。
本発明の微細形状切削加工方法において、前記周波数解析ステップは、フーリエ変換またはウェーブレット変換を用いた周波数解析であることが好ましい。
本発明の微細形状切削加工装置は、切削工具の切込量を高速で変化させるとともに、前記切削工具と被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させながら、前記被加工物の表面に微細形状を切削加工する微細形状切削加工装置であって、前記切削工具の切込量を高速で変化させる往復動ステージと、前記切削工具と前記被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させる相対移動機構と、前記被加工物の表面に加工する目標形状および加工条件を入力する入力装置と、前記往復動ステージおよび前記相対移動手段を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記入力装置によって入力された目標形状および送り速度によって決まる前記切削工具の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析手段と、前記周波数解析手段によって得られた結果を基に前記入力装置によって入力された情報から加工条件を決定する加工条件決定手段と、前記加工条件決定手段によって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成手段と、前記プログラム作成ステップで作成された加工プログラムに従って前記往復動ステージおよび前記相対移動機構を制御する加工制御手段とを備える、ことを特徴とする。
この構成によれば、前述の微細形状切削加工方法と同様、加工条件の決定を効率的に行え、しかも、振幅減少や位相遅れなどが少なく微細形状を高精度に加工できるという効果が期待できる。
本発明の微細形状切削加工装置において、前記往復動ステージは、複数の圧電素子を積層した圧電素子積層体によって構成されていることが好ましい。
この構成によれば、往復動ステージに、複数の圧電素子を積層した圧電素子積層体を用いたので、切削工具の切込量を高速で制御することができる。従って、被加工物の表面に微細な形状を高精度にかつ高い仕上げ精度に加工できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<図1の説明>
図1は、本発明の微細形状切削加工装置の実施形態を示す正面図である。同微細形状切削加工装置は、ベース1と、このベース1の上面にY軸方向(図1の紙面に対して直交する方向)へ移動可能に設けられ上面に被加工物としてのワークWを載置したテーブル2と、ベース1の両側に立設されたコラム3と、このコラム3の上端間に掛け渡されたクロスレール4と、このクロスレール4に沿ってX軸方向(図1中左右方向)へ移動可能に設けられたスライダ5と、このスライダ5にZ軸方向(図1中上下方向)へ移動可能に設けられた切込軸6と、この切込軸6に往復動ステージ7を介して取り付けられた切削工具8とを備える。
ベース1とテーブル2との間には、テーブル2をY軸方向へ移動させるY軸移動機構11が設けられている。クロスレール4とスライダ5との間には、スライダ5をX軸方向へ移動させるX軸移動機構12が設けられている。スライダ5と切込軸6との間には、切込軸6を含みこの切込軸6をZ軸方向へ移動させるZ軸移動機構13が設けられている。つまり、ワークWを載置したテーブル2と切削工具8とを、互いに直交する3軸(X,Y,Z軸)方向へ相対移動させる相対移動機構としてのX軸移動機構12,Y軸移動機構11、Z軸移動機構13を備えている。なお、これらの移動機構11,12,13は、ボールねじ送り機構などによって構成されているが、これに限られない。
往復動ステージ7は、切込軸6と切削工具8との間に設けられ、切削工具8の切込量、つまり、Z軸方向への進退量を高速で変化させることができるものあればいずれでもよい。例えば、複数の圧電素子を積層した圧電素子積層体によって構成することができる。このほか、リニアモータやボイスコイルなどを用いて構成することもできる。
<図2の説明>
図2は、微細形状切削加工装置の制御システムを示している。同システムには、X軸移動機構12、Y軸移動機構11、Z軸移動機構13などを制御する制御装置21と、到達時間演算手段22と、経過時間判定手段23と、往復動ステージ駆動手段24と、入力装置25と、表示装置26とを備える。
入力装置25からは、ワークWの表面に加工する目標形状や加工条件などが入力される。
表示装置26には、入力装置25によって入力された各種データや条件などのほかに、周波数解析結果やシミュレーション結果などが表示される。
制御装置21は、X軸移動機構12、Y軸移動機構11、Z軸13の駆動を制御する駆動プログラムを記憶し、この駆動プログラムに従ってX軸移動機構12、Y軸移動機構11、Z軸移動機構13の駆動を制御するともに、この駆動プログラムに基づいて駆動プログラム開始時にタイマーカウント開始指令(例えば、M80コード)を出力する。
具体的には、制御装置21は、入力装置25によって入力された目標形状および送り速度(移動機構11または移動機構12の送り速度)によって決まる切削工具8の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析手段としての周波数解析部21Aと、周波数解析部21Aによって得られた結果を基に入力装置25によって入力された情報から加工条件を決定する加工条件決定手段としての加工条件決定部21Bと、加工条件決定部21Bによって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成手段としてのプログラム作成部21Cと、プログラム作成部21Cで作成された加工プログラムに従って往復動ステージ7および各移動機構11,12,13を制御する加工制御手段としての加工制御部21Dとを備える。
到達時間演算手段22は、予めX軸移動機構12およびY軸移動機構11の少なくとも一方の相対移動速度情報(送り速度情報および加速度情報)と、ワークWの加工形状つまり加工開始位置情報とから、タイマーカウント開始指令が出力されてから切削工具8がワークWの加工開始位置に到達するまでの到達時間T1を演算する。
経過時間判定手段23は、カウンタを有し、そのカウンタで制御装置21からタイマーカウント開始指令が出力されてからの経過時間T2を計測する。そして、この経過時間T2が到達時間演算手段22で演算された到達時間T1に一致したか否か判定し、両者が一致したときにトリガー信号を出力する。
往復動ステージ駆動手段24は、経過時間判定手段23からのトリガー信号を受けて、予め設定した切込量で切削工具8が進退するように往復動ステージ7を駆動させる。具体的には、ワークWの表面加工形状を加工するための往復動ステージ7の駆動データを記憶し、経過時間判定手段23からのトリガー信号を受けたとき、記憶した駆動データをアナログ電圧に変換して往復動ステージ7に与える。
<図3〜図6の説明>
図3は、ワークWに微細加工を切削加工する際のフローチャートを示している。
まず、ST1(入力ステップ)において、ワークWの表面に加工する目標形状および送り速度を入力する。
ST2において、入力された目標形状および送り速度の確認が行われたのち、波形解析、加工条件決定の処理が行われる。具体的には、目標形状および送り速度の確認が行われたのち、(1)まず、これらによって決まる切削工具8の目標軌跡の周波数解析が行われる(周波数解析ステップ)。ここでは、フーリエ変換またはウェーブレット変換を用いた周波数解析が行われる。例えば、図4に示す画面(表示装置26の画面)において、FFT(高速フーリエ変換)解析を指定すると、図5に示すように、目標形状と送り速度とから決まる切削工具8の目標軌跡がFFT解析され、切削工具8の目標軌跡の周波数成分が表示される。
従って、この周波数解析によって得られた解析結果から加工条件を決定する(加工条件決定ステップ)。例えば、図5において、往復動ステージ7および移動機構11〜13の固有振動数に対して、周波数解析によって得られた目標軌跡の周波数成分が一致しない送り速度を選択して決定することにより、共振現象を回避できる。
次に、(2)伝達関数による出力シミュレーションを行う。例えば、往復動ステージ7および移動機構11〜13の伝達関数が測定され(伝達関数測定ステップ)、この測定された伝達関数を用いて、切削工具8の目標軌跡に対する切削工具8の運動軌跡をシミュレーションすれば(シミュレーションステップ)、誤差の少ない加工が実現できる。
このとき、加工条件決定ステップでは、シミュレーションステップによって得られたシミュレーション結果に基づいて目標形状や加工条件(送り速度)を決定することができる。例えば、図6に示すように、深さ2μmまでの高周波成分が一致していないときなどは、B部を切込軸6のオフセット量として設定して、実際加工する部分をA部のみとするという判断をすることもできる。
ST3において、往復動ステージ7の運転準備が行われるととともに、ST2によって決定された加工条件に従って加工プログラムが作成(プログラム作成ステップ)・送出される。
ST4において、作成された加工プログラムに従って加工が実行される(加工実行ステップ)。
<図7の説明>
図7は、制御装置21によって制御される切削工具8とワークWとの相対移動軌跡を示している。
制御装置21によって駆動プログラムが開始されると、この駆動プログラムに従って、X軸移動機構12、Y軸移動機構11およびZ軸移動機構13の駆動が制御されるとともに、駆動プログラム開始時にタイマーカウント開始指令が出力される。
まず、X軸移動機構12の駆動制御により、切削工具8がX軸方向の第1の位置P1から第2の位置P2へ相対移動される(フィード動作)。次に、Z軸移動機構13の駆動制御により、切削工具8が第2の位置P2からZ軸方向でかつテーブル2から退避する方向の第3の位置P3へ移動される(退避動作)。次に、X軸移動機構12の駆動制御により、切削工具8が第3の位置P3からX軸方向でかつフィード動作とは逆方向の第4の位置P4へ移動される(リターン動作)。最後に、Z軸移動機構13の駆動制御により、切削工具8が第4の位置P4から第1の位置P1へ移動される(接近動作)。つまり、切削工具8がワークWに対して、トラバース運動を行う。
また、この駆動プログラム開始時に、つまり、フィード動作開始時において、NC装置21からはタイマーカウント開始指令が出力される。
<図8および図9の説明>
図8および図9は、制御装置21によって駆動プログラムが開始されてから、切削工具8がワークWに対して切削加工を行う過程を示している。ここでは、ワークWの表面に半球状の溝加工を行う例を示している。
まず、制御装置21による駆動プログラムの開始前に、到達時間演算手段22において、X軸移動機構12の相対移動速度情報とワークWの加工開始位置情報などから、制御装置21からタイマーカウント開始指令が出力されてから切削工具8がワークWの加工開始位置に到達するまでの到達時間T1が演算される。つまり、図8に示すように、制御装置21からタイマーカウント開始指令が出力されたときの切削工具8の位置からワークWの加工開始位置までのX軸方向の距離、送り速度、加速度情報などを基に、制御装置21からタイマーカウント開始指令が出力されてから、切削工具8がワークWの加工開始位置に到達するまでの到達時間T1が演算される。
制御装置21によって駆動プログラムが開始されると、経過時間判定手段23において、制御装置21からタイマーカウント開始指令が出力されてから切削工具8がワークWの加工開始位置に到達するまでの経過時間T2が計測され、この経過時間T2が到達時間演算手段22で演算された到達時間T1に一致したか否か判定される。経過時間判定手段23で計測された経過時間T2と到達時間演算手段22で演算された到達時間T1とが一致すると、トリガー信号が出力される。
往復動ステージ駆動手段24は、経過時間判定手段23からのトリガー信号を受けて、予め設定した切込量で切削工具8が進退するように、往復動ステージ7を駆動させる。例えば、図9に示すように、一定周期毎に、切削工具8の切込量が次第に大きくなったのち小さくなり、こののち一定に維持されるように制御される。これにより、ワークWの表面に深さhの凹部31が一定ピッチ間隔で加工される。つまり、ワークWの表面に微細な凹凸形状が加工される。
このようにして、ワークWの表面に、X軸方向に沿って微細な凹凸形状を加工したのち、Y軸移動機構11を一定ピッチ移動させて位置決めし、この位置において、上記の動作を繰り返せば、ワークWの表面全面にわたって微細な凹凸形状を加工することができる。
<実施形態の効果>
本実施形態では、予め、切削工具8の目標軌跡の周波数解析が行われ、この周波数解析結果によって最適な送り速度などの加工条件が決定されるため、ワークWの表面に微細形状を高精度に加工することができる。つまり、切削工具8の実際の運動軌跡の振幅減少、あるいは、位相遅れなどを少なくできるから、ワークWの表面に微細形状を高精度に加工することができる。
また、加工条件決定ステップでは、往復動ステージ7や各移動機構11〜13を含む装置の固有振動数に対して、周波数解析ステップによって得られた目標軌跡の周波数成分が一致しない送り速度に選択されるため、共振現象が起きない条件で加工を行うことができる。
また、往復動ステージ7などの伝達関数を測定し(伝達関数測定ステップ)、この測定された伝達関数を用いて、入力装置25によって入力された目標形状および送り速度によって決まる切削工具8の目標軌跡に対する切削工具8の運動軌跡をシミュレーションするようにしたので(シミュレーションステップ)、誤差の少ない加工が実現できる。
このとき、加工条件決定ステップでは、シミュレーションステップによって得られたシミュレーション結果に基づいて加工条件を決定することができる。
また、駆動プログラム開始時にタイマーカウント開始指令が出力されてからの経過時間T2を計測し、この経過時間T2が予め到達時間演算手段22で演算された到達時間T1に一致したときに出力されるトリガー信号をトリガーとして、往復動ステージ7が駆動されるから、ワークWの表面に高精度な微細形状を加工することができる
例えば、従来のように、位置情報を位置検出器で検出し、この位置検出器からのパルス信号をカウントし、カウント値が設定した値に一致したか否かを判定し、両者が一致したときのトリガー信号で、工具切込み機構により切削工具の切込み量を高速に変化させるものではないから、被加工物の表面に高精度な微細形状を加工することができる。従って、ワークの表面に微細な球面状凹部を一定ピッチ間隔で配列したマイクロレンズ成形用金型などを加工することができる。
また、切削工具8が、第1の位置P1から第2の位置P1へフィード動作され、次に、第2の位置P2から第3の位置P3へ退避動作され、次に、第3の位置P3から第4の位置P4へリターン動作され、最後に、第4の位置P4から第1の位置P1へ接近動作される。この矩形の相対移動動作のうち、第1の位置P1から第2の位置P2へのフィード動作において、往復動ステージ7の駆動が制御され、切削工具8が予め設定した切込量でワークWの表面に対して進退され、その結果、ワークWの表面に高精度な微細形状が加工されるから、移動機構の制御も比較的簡単に行える。
また、往復動ステージ7に、複数の圧電素子を積層した圧電素子積層体を用いたので、切削工具8の切込量を高速で制御することができる。従って、ワークWの表面に微細な形状を高精度にかつ高い仕上げ精度に加工できる。
<変形例>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記実施形態では、テーブル2をY軸方向へ移動可能に構成するとともに、切削工具8をX軸方向へ移動可能に構成したが、これとは逆方向な構成でもよい。つまり、テーブル2をX軸方向へ移動可能に構成するとともに、切削工具8をY軸方向へ移動可能に構成してもよい。あるいは、テーブル2および切削工具8のいずれか一方を、X軸方向およびY軸方向へ移動可能に構成してもよい。
上記実施形態では、X軸移動機構12によって切削工具8をX軸方向へ移動させながら、往復動ステージ7を駆動して切削工具8の切込量を制御するようにしたが、Y軸移動機構11によって切削工具8をY軸方向へ移動させながら、往復動ステージ7を駆動して切削工具8の切込量を制御するようにしてもよい。
あるいは、X軸移動機構12およびY軸移動機構11によって、切削工具8をXおよびY軸方向へ同時に移動させながら、往復動ステージ7を駆動して切削工具8の切込量を制御するようにしてもよい。
上記実施形態では、ワークWの表面に凹部31を一定ピッチ間隔で加工する加工方法について説明したが、これに限られない。例えば、ワークWの表面に凹部や溝を不規則に加工する場合にも適用できる。
本発明は、例えば、ワークの表面に微細な球面状凹部を一定ピッチ間隔で配列したマイクロレンズ成形用金型などの加工に利用できる。
本発明の微細形状切削加工装置の一実施形態を示す正面図。 同上実施形態の制御システムを示すブロック図。 同上実施形態において、ワークに微細加工を行う際のフローチャート。 同上実施形態において、周波数解析時の画面例を示す図。 同上実施形態において、周波数解析結果の画面例を示す図。 同上実施形態において、運動軌跡のシミュレーション結果を示す図。 同上実施形態において、切削工具の移動軌跡を示す図。 同上実施形態において、切削工具とワークとの関係を示す図。 同上実施形態において、切削工具がワークを加工している状態を示す図。 従来例において、切削工具の目標軌跡に対する運動軌跡を示す図。
符号の説明
6…切込軸、
7…往復動ステージ、
8…切削工具、
11…Y軸移動機構、
12…X軸移動機構、
13…Z軸移動機構、
21…制御装置、
W…ワーク(被加工物)。

Claims (6)

  1. 切削工具の切込量を高速で変化させる往復動ステージと、前記切削工具と被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させる相対移動機構とを有し、前記被加工物の表面に微細形状を切削加工する微細形状切削加工方法であって、
    前記被加工物の表面に加工する目標形状および送り速度を入力する入力ステップと、
    前記入力ステップによって入力された目標形状および送り速度によって決まる前記切削工具の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析ステップと、
    前記周波数解析ステップによって得られた結果から加工条件を決定する加工条件決定ステップと、
    前記加工条件決定ステップによって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成ステップと、
    前記プログラム作成ステップで作成された加工プログラムに従って加工を実行する加工ステップとを備えたことを特徴とする微細形状切削加工方法。
  2. 請求項1に記載の微細形状切削加工方法において、
    前記加工条件決定ステップでは、前記往復動ステージおよび前記相対移動機構を含む装置の固有振動数に対して、前記周波数解析ステップによって得られた目標軌跡の周波数成分が一致しない送り速度を選択して決定する、ことを特徴とする微細形状切削加工方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微細形状切削加工方法において、
    前記往復動ステージおよび前記相対移動機構の伝達関数を測定する伝達関数測定ステップと、
    前記伝達関数測定ステップによって測定された伝達関数を用いて、前記目標軌跡に対する前記切削工具の運動軌跡をシミュレーションするシミュレーションステップとを備え、
    前記加工条件決定ステップでは、前記シミュレーションステップによって得られたシミュレーション結果に基づいて加工条件を決定することを特徴とする微細形状切削加工方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の微細形状切削加工方法において、
    前記周波数解析ステップは、フーリエ変換またはウェーブレット変換を用いた周波数解析であることを特徴とする微細形状切削加工方法。
  5. 切削工具の切込量を高速で変化させるとともに、前記切削工具と被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させながら、前記被加工物の表面に微細形状を切削加工する微細形状切削加工装置であって、
    前記切削工具の切込量を高速で変化させる往復動ステージと、
    前記切削工具と前記被加工物とを前記切削工具の切込方向に対して略直交する方向へ相対移動させる相対移動機構と、
    前記被加工物の表面に加工する目標形状および加工条件を入力する入力装置と、
    前記往復動ステージおよび前記相対移動手段を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記入力装置によって入力された目標形状および送り速度によって決まる前記切削工具の目標軌跡の周波数解析を行う周波数解析手段と、前記周波数解析手段によって得られた結果を基に前記入力装置によって入力された情報から加工条件を決定する加工条件決定手段と、前記加工条件決定手段によって決定された加工条件に従って加工プログラムを作成するプログラム作成手段と、前記プログラム作成ステップで作成された加工プログラムに従って前記往復動ステージおよび前記相対移動機構を制御する加工制御手段とを備える、ことを特徴とする微細形状切削加工装置。
  6. 請求項5に記載の微細形状切削加工装置において、
    前記往復動ステージは、複数の圧電素子を積層した圧電素子積層体によって構成されていることを特徴とする微細形状切削加工装置。
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