JP2009279702A - カッティング方法、カッティング装置、その制御プログラムおよびこれを記憶した記憶媒体 - Google Patents

カッティング方法、カッティング装置、その制御プログラムおよびこれを記憶した記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】カッティングプロッタによるカッティング加工において、加工結果物に余分な切り込みが入ることがなく、且つ、効率良くカッティング加工を行う。
【解決手段】カッティング加工を行うステップにおいては、線の一端部に刃先点43aが位置するとともに他端部に延びる方に向かって刃先線43bが向くようにしてカッター刃43を被加工媒体に押しつけ、カッター刃を線に沿って移動させてカッティング加工を開始する。そして、仮想延長ラインLb1、Lb2が加工結果物の外側に延びるときには、刃先点が少なくとも他端部に達するまでカッター刃を移動させてカッティング加工を完了する。一方、仮想延長ラインが加工結果物の内側に延びるときには、途中までカッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、カッター刃を他端部から逆方向に向けて分割カッティング加工部と重なるまで移動させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、カッティングヘッドに支持されたカッター刃を被加工媒体に押しつけて相対移動させながらこの被加工媒体から所望形状の加工結果物を得るようにカッティング加工を行うカッティング方法および装置等に関する。
このようなカッティング作業(カッティング加工)を行う装置は、一般にカッティングプロッタと称されて従来から知られている。例えば、シート状の被加工媒体を駆動ローラと従動ローラ(ピンチローラ)とで挟持し、駆動ローラを正逆回転させることにより被加工媒体を前後方向(X軸方向)に移動させるとともに、左右方向(Y軸方向)に移動可能に設けられたカッティングヘッドとこのカッティングヘッドに取り付けられた被加工媒体に対して押し付けもしくは離隔するカッター刃を移動させることにより、カッター刃を被加工媒体に対して2次元方向に移動させるとともに選択的に押し付けもしくは離隔させ、被加工媒体を所望の形状にカットする被加工媒体駆動型のカッティングプロッタが知られている。
また、平板状の載置テーブル上にシート状の被加工媒体を載置保持し、この載置テーブルに対して前後方向(X軸方向)に移動可能に支持されるガイドバーと、このガイドバー上で摺動することにより左右方向(Y軸方向)に移動可能に支持されるカッティングヘッドと、このカッティングヘッドに載置テーブル上の被加工媒体に押し付けもしくは離隔するように設けられたカッター刃とを有し、ガイドバー及びカッティングヘッドを移動制御するとともにカッター刃を被加工媒体に対して選択的に押し付けもしくは離隔させることにより、被加工媒体を所望の形状にカットするフラットベッド型のカッティングプロッタも知られている。
このようなカッティングプロッタを用いてカッティング加工を行って被加工媒体から所望の形状の加工結果物を得る場合に、この所望形状が連続した一本の線(例えば、曲線)からなる形状であれば、カッター刃をこの一本の線に沿って移動させるだけでカッティング作業が完了するが、所望形状が複数の線(直線、曲線)を繋いで形成される場合には、各線毎にカッター刃を移動させてカッティング加工を行う必要があり、その作業をできる限り効率良くすることが求められている。このため、従来からカッティング作業の制御手法に関して種々の提案がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平8−267392号公報 特開平6−155382号公報 特開平5−309597号公報
ところで、一般的に、カッター刃はその刃先部が先端の刃先点から基端側に斜め側方に延びた刃先線を有した平板形状に構成されており、上記所望形状を構成する一つの線に対応するカッティング加工を行うときに、この線の一端に刃先点を位置させるとともにこの線に沿って刃先線が他端の方に向くようにしてカッター刃をカッティング対象物に押しつけ、カッター刃をこの線に沿って移動させて切り込みを入れてカッティング加工が行われる。この場合に、被加工媒体にこの線に対応する切り込みを入れるには、刃先点が他端に到達するまでカッター刃を移動させる必要があるが、このように刃先点が他端に到達した状態で刃先線(すなわち、カッター刃の刃先部)は線の他端を超えて外側にはみ出す。このはみ出し量は、このはみ出す部分(すなわち、この線がその他端を超えて延びる仮想延長ライン部分)が加工結果物の内側に位置するときには、加工結果物にこのはみ出す部分に対応する切り込みが残ることとなり好ましくないという問題がある。なお、このように残される切り込み量は、被加工媒体の厚さ寸法が大きいほど大きくなる。
本発明はこのような問題に鑑みたもので、被加工媒体に所望形状の切り込みを入れるもしくは所望形状の切り抜きを行って加工結果物を得るカッティング加工時に、加工結果物に余分な切り込みが入ることがなく、且つ、できる限り効率良くカッティング加工を行えるようなカッティング方法を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明は、カッター刃を被加工媒体に押しつけて前記被加工媒体に対して相対移動させ、前記被加工媒体から所望の形状の加工結果物を得るようにカッティング加工をカッティングプロッタに行わせるカッティング方法であって、前記カッター刃の刃先部が先端の刃先点から基端側に斜め側方に延びた刃先線を有した平板形状に構成され、前記所望の形状が複数の線を繋げて形成されている。そしてこの方法が、まず前記線の一方の端部に前記刃先点が位置するとともに前記線の他方の端部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけたまま、前記カッター刃を前記線に沿って移動させてカッティング加工を開始し、次に、前記線が前記他方の端部を超えて延びる仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記刃先点が少なくとも前記他方の端部に達するまで前記カッター刃を移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了する。一方、前記仮想延長ラインが前記加工結果物の内側に延びるときには、前記刃先点が前記他方の端部に達する途中まで前記カッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、前記カッター刃を前記被加工媒体から離し、前記他方の端部に前記刃先点が位置するとともに前記一方の端部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけ、前記カッター刃を前記線に沿って前記一方の端部に向かって前記分割カッティング加工を行った部分と重なるまで移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了する。
なお、上記カッティング方法において、前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインおよび前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインのいずれもが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記一方もしくは前記他方の端部のいずれかに前記刃先点を位置させて前記カッター刃を前記線に沿って反対側端部まで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うのが好ましい。
また、上記カッティング方法において、前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインが前記加工結果物の内側に延び、前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記一方の端部に前記刃先点を位置させて前記カッター刃を前記線に沿って前記他方の端部まで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うのが好ましい。
さらに、上記カッティング方法において、前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインおよび前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインのいずれもが前記加工結果物の内側に延びるときには、前記一方もしくは前記他方の端部のいずれかを加工開始部としてこの加工開始部に前記刃先点を位置させて前記線に沿って前記刃先点が前記加工開始部に対して反対側に位置する端部に達する途中まで前記カッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、前記カッター刃を前記被加工媒体から離し、前記反対側の端部に前記刃先点が位置するとともに前記加工開始部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけ、前記カッター刃を前記線に沿って前記加工開始部に向かって前記分割カッティング加工を行った部分と重なるまで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うのが好ましい。
なお、上記カッティング加工を行うステップにおいて、前記線が前記他方の端部を超えて延びる仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるか内側に延びるかの判断を、前記線が、前記加工結果物の外周形状を特定する線であるか前記加工結果物の内部にくり抜き形成される内部形状を特定する線であるかということと、前記線に続く次の線の折れ曲がり方向とに基づいて行うのが好ましい。
また、本発明に係るカッティング装置は、上述のカッティング方法によるカッティング作業を行う装置であって、前記カッター刃を移動自在に支持したカッティングヘッドと、前記被加工媒体を前記カッティングヘッドに対向させて支持する媒体支持手段と、前記カッティングヘッドに支持された前記カッター刃を前記媒体支持手段により支持された被加工媒体に押しつけて前記カッティングヘッドを前記被加工媒体に対して相対移動させる相対移動手段と、前記カッティングヘッドにより前記カッター刃を前記被加工媒体に押し付け離隔させる制御および前記相対移動手段による移動制御を行わせる制御手段とから構成される。
本発明に係る制御プログラムは、カッター刃を被加工媒体に押しつけて前記被加工媒体に対して相対移動させ、前記被加工媒体から所望の形状の加工結果物を得るようにカッティング加工を行う装置に用いられる制御プログラムであって、上述のいずれかのカッティング方法をコンピュータに実行させるように構成される。そして、この制御プログラムを記憶して本発明に係る記憶媒体が構成される。
上記のように構成された本発明に係るカッティング方法によれば、所望の切り抜き形状を形成する線の一方の端部に刃先点が位置するとともにこの線の他方の端部に延びる方に向かって刃先線が向くようにしてカッター刃を被加工媒体に押しつけ、このカッター刃を前記線に沿って移動させて切り込みを入れるカッティング加工を開始するのであるが、前記線が前記他方の端部を超えて延びる仮想延長ラインが加工結果物の外側に延びるときには、この仮想延長ライン上に切り込みが入っても加工結果物に影響がなく切り込みが残ることも無いので、刃先点が少なくとも他方の端部に達するまでカッター刃を移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了するようになっており、これによりカッティング加工が容易に行え、カッティング加工工程を自動化することも容易である。
一方、前記仮想延長ラインが加工結果物の内側に延びるときには、上記と同様なカッティング加工を行うと加工結果物に切り込みが残されることとなるため、刃先点が他方の端部に達する途中までカッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、カッター刃を被加工媒体から離し、次に、他方の端部に刃先点が位置するとともに一方の端部に延びる方に向かって刃先線が向くようにしてカッター刃を被加工媒体に押しつけ、カッター刃を前記線に沿って一方の端部に向かって分割カッティング加工を行った部分と重なるまで移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了するようになっており、これにより、加工結果物に不必要な切り込みが残されることもなく、且つカッティング加工を容易に行え、カッティング加工工程を自動化することも容易である。
なお、仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるか内側に延びるかの判断を、前記線が、前記加工結果物の外周形状を特定する線であるか前記加工結果物の内部にくり抜き形成される内部形状を特定する線であるかということと、前記線に続く次の線の折れ曲がり方向とに基づいて行うのが好ましく、このようにすれば、カッティング加工を自動化するのが容易となる。
また、本発明に係るカッティング装置は、カッティングヘッドと、媒体支持手段と、カッター刃を被加工媒体に押しつけて相対移動させる相対移動手段と、これらの制御を行う制御手段とから構成されており、制御手段がカッティングヘッドによりカッター刃を被加工媒体に押し付け離隔させる制御および相対移動手段による移動制御を行わせるので、この制御手段による制御により上述したカッティング方法を簡単に行うことができる。
また、本発明に係る記憶媒体を用いれば、ここに記憶された制御プログラムを用いてカッティング加工装置により上述の加工方法をそのまま実施させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明のカッティング方法が適用されるカッティングプロッタ(カッティング装置)の一例として、加工テーブルに固定保持したシート状の被加工媒体に対してカッター刃を水平面内の直交二軸(X軸‐Y軸)方向に移動させ、及び上下(Z軸)方向に昇降させて被加工媒体を所望の形状にカッティング加工する、いわゆるX‐Yプロッタタイプ(もしくはフラットベッドタイプ)のカッティングプロッタ1の概略構成を図1に示すとともに、制御構成の概要を示すブロック図を図2に示している。なお、説明の便宜上、図1中に付記する上、前および左と書いた矢印の方向を以下の説明において、上方、前方、左方として説明する。
カッティングプロッタ1は、加工テーブル20を水平に支持するとともに各機構の取り付けベースとなる本体フレーム10と、載置された被加工媒体2を固定保持する加工テーブル20と、加工テーブル20の上方に前後方向(X軸方向)に移動自在に支持されX軸駆動機構35により前後に移動されるX軸キャリッジ30と、X軸キャリッジ30に左右方向(Y軸方向)に移動可能に支持されY軸駆動機構45により左右に移動されるカッティングヘッド40と、X軸駆動機構35,Y軸駆動機構45,及びカッティングヘッド40に設けられたカッタ駆動機構46(図2参照)等の作動を制御することによりX軸キャリッジ30及びカッティングヘッド40の水平移動並びにカッター刃43の上下移動等を制御し、これにより加工テーブル20に固定保持された被加工媒体2のカッティング加工を制御するコントロールユニット50とを備えて構成される。
加工テーブル20は、上下貫通する微細な吸着孔が多数形成された平坦な支持盤21と、この支持盤21の下面側に設けられた減圧室22と、減圧室22の空気を排気して負圧に設定する真空ブロア23とを備えて構成される。支持盤21の上面には、シート状の被加工媒体2が加工基準となる原点位置に正しい姿勢で配置されるように、被加工媒体2を案内するX軸およびY軸のワークガイドが設けられており、ワークガイドを利用して被加工媒体2を原点位置に位置決めし、真空ブロア23により減圧室22を負圧に設定することで被加工媒体2が支持盤21に真空吸着されて固定保持されるようになっている。
X軸キャリッジ30は、加工テーブル20の上部に支持盤21を挟んで前後方向に平行に延びて左右一対のガイドレール31,31が固定され、これらのガイドレール31,31に左右に延びる角筒状のガイドバー32が前後に移動自在に支持される。ガイドレール31は、直動ガイドあるいはリニアガイドとも称される直動軸受の支持レールが用いられ、左右のガイドレール31,31にそれぞれ嵌合されたスライドブロック33,34にガイドバー32の左端部および右端部が固定され、これによりガイドバー32が支持盤21の上方を跨いだ状態で前後にスライド移動自在に支持される。X軸駆動機構35は公知の種々の駆動機構を用いることができるため、本明細書においては詳細図示を省略するが、例えば加工テーブル20の下面側にガイドレール31と平行に前後に延びて配設されたボールネジ及びこのボールネジを回転駆動するサーボモータと、ボールネジに嵌合支持されX軸キャリッジ30に固定されたボールナットとにより構成することができる。
カッティングヘッド40は、図3に詳しく示すように、ガイドバー32の前面に左右に延びて固定されたガイドレール32aに嵌合され左右にスライド移動自在に支持されたスライダ41と、スライダ41の前面側に着脱可能に支持されたカッタホルダ42とを有して構成される。カッタホルダ42には、カッター刃43が取り付けられカッター刃43の下端に形成されたブレード(刃)により被加工媒体2のカッティングが可能になっている。このブレード部は、カッター刃43の図3における左端下端に位置する刃先点43aから基端側(上方)に斜め右方に延びた刃先線43bを有した平板形状を有している。
カッター刃43はカッタホルダ42に取り付けられた状態で一体として取り扱われ、カッタ駆動機構46により、後述するように、カッターホルダ42を上下移動させてカッター刃43を上下移動させることができ、カッターホルダ42を垂直に延びる軸を中心として回転させてカッター刃43の向き(刃先点43aから刃先線43bの延びる方向)を任意の方向に可変設定することができるようになっている。。また、カッタホルダ42を着脱交換することによって種々のカッター刃をカッティングヘッド40(スライダ41)に装着できるように構成されている。
なお、Y軸駆動機構45についてもX軸駆動機構35と同様に詳細図示を省略するが、例えば、ガイドバー32の左端側と右端側にそれぞれ回転自在に設けた駆動プーリ及び従動プーリと、駆動プーリを回転駆動するサーボモータと、駆動プーリと従動プーリとに掛け回された無端ベルト状の駆動ベルトとからなり、駆動ベルトの中間部にカッティングヘッド40(スライダ41)を固定して構成することができる。なお、駆動ベルトには内周面に多数の歯が形成されたタイミングベルト、駆動プーリ及び従動プーリにはタイミングプーリを用いることでカッティングヘッド40の移動(移動方向、移動速度、左右方向位置等)を微細に制御することができる。
カッティングヘッド40には、カッタホルダ42に取り付けられたカッター刃43を支持盤21上に吸着保持された被加工媒体2に加工プログラムに基づいて所定の切り込み深さで押接させる加工位置および被加工媒体2から離隔させた離間位置に上下移動させるカッタ昇降機構(Z軸駆動機構という)と、加工プログラムの加工方向に合わせて上下鉛直に延びるカッタホルダ42の中心軸(θ軸)廻りにカッター刃43を回動させるカッタ回動機構(θ軸駆動機構という)とが設けられている。なお、Z軸駆動機構およびθ軸駆動機構を合わせてカッタ駆動機構46という。
コントロールユニット50は、カッティングプロッタ1の各軸駆動機構を含む装置全体の作動を制御する駆動制御部51を有し、所定の加工プログラムに基づいて、X軸駆動機構35,Y軸駆動機構45,及びカッティングヘッド40に設けられたカッタ駆動機構46等の作動を制御することによりX軸キャリッジ30及びカッティングヘッド40の水平移動並びにカッター刃43の上下移動及び回動を制御し、これにより加工テーブル20に固定保持された被加工媒体2に対するカッティング加工を制御するように構成される。
なお、コントロールユニット50には、カット形状データ読み込み部57、カット手順設定部55、入力部56および表示部58も設けられている。カット形状データ読み込み部57はカッティング加工を施す形状データを読み込み、このデータがカット手順設定部55に送られて、読み込んだデータに基づくカット形状のカッティング加工をカッター刃43により行うときに、最も効率的な順序を設定する。入力部56はカット手順の補助的な指示(例えば、時計回りもしくは反時計回りにカッティング加工を行わせる指示や、カット速度、押し付け力等のカッティング条件の指示)を行うためのものであり、このような入力条件やカット形状等が表示部58に表示される。
以下、コントロールユニット50による制御の下で被加工媒体2に対するカッティング加工が行われるのであるが、本願発明は、このときのカッター刃43によるカッティング順序および方法の設定に特徴を有しており、これについて以下に説明する。
ます、カッター刃43は、上述したように、図3における左端下端に位置する刃先点43aから基端側(上方)に斜め右方に延びた刃先線43bを有した平板形状の構成であるため、ある加工線(カッティングライン)に沿ってカッティング加工を行うときには、刃先点43aをカッティングライン上の加工開始点に位置させるとともに刃先線43bがこのカッティングラインに沿って加工終了点に延びる方に向いた状態で、カッター刃43を被加工媒体に押し付け、この状態のままカッター刃43をこのカッティングラインに沿って移動させる制御が行われる。そして、刃先点43aが加工終了点に到達した時点でこのカッティングラインに沿った加工が終了する。このとき、刃先点43aは加工終了点に位置するが刃先線43bは加工終了点を超えて延びた状態にあり、この刃先線43bに対応する部分が被加工媒体をカットする部分の扱いに注意を払ってカッティング手順が設定される。
このことについて、図4に示すように、被加工媒体となる厚手のシート材Sから「凹」という形状の部材P(ハッチング施した部材であり、これを加工結果物Pと称する)を切り抜くカッティング加工を行う場合において、そのカッティングラインの内の、線A、BおよびCに沿ったカッティング加工をこの順に行う場合を例にして、基本的な上記カッティング手順の設定方法もしくは考え方をまず説明する。
まず、線Aに沿ったカッティング加工を行う場合を、図5も併せて参照して説明する。このカッティングラインAは両方の端部A1,A2間を繋ぐラインであり、カッティングラインAの各端部A1,A2を超えて延びる仮想延長ラインLa1,La2はいずれも加工結果物Pの外側に延びる。このため、仮想延長ラインLa1,La2の部分にカッター刃43による切り込みが入っても加工結果物Pの品質が損なわれることがない。この場合には、例えば、端部A1を加工開始点として、刃先点43aを端部A1(もしくは仮想延長ラインLa1の上)に位置させるとともに、刃先線43bがこのカッティングラインAに沿って加工終了点A2に延びる方に向けた状態で、カッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインAに沿って矢印で示す方向に移動させる。刃先点43aが加工終了点A2(もしくはこれを超えた仮想延長ラインLa2上の点)に到達した時点でこのカッティング加工が終了し、シート材SにおけるラインAの部分に切り込みが入れられる。(以下、この加工方法を加工方法Aと称する)
次に、線Bに沿ったカッティング加工を行う場合を、図6も併せて参照して説明する。このカッティングラインBは両方の端部B1,B2間を繋ぐラインであり、カッティングラインBの端部B1を超えて延びる仮想延長ラインLb1は加工結果物Pの外側に延びるが、端部B2を超えて延びる仮想延長ラインLb2は加工結果物Pの内側に延びる。この場合には、仮想延長ラインLb1側にカッター刃43による切り込みが入っても加工結果物Pの品質が損なわれることがないが、仮想延長ラインLb2側にカッター刃43による切り込みが入ると加工結果物Pに余分な切り込みが入ることとなり、その品質が損なわれる。また、カッティングラインAの加工を終わった時点でカッター刃43の刃先はほぼ端部A2に位置しており、カッティングラインBについては端部B1からカッティング加工を開始するのが効率的である。
このようなことから、カッティングラインBの加工は、端部B1を加工開始点として、刃先点43aをこの端部B1の上に位置したままで、刃先線43bがこのカッティングラインBに沿って反対側端部B2(以下に説明するように、この端部B2は加工終了点ではない)に延びる方に向けた状態で、カッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインBに沿って矢印b1で示すように加工終了点B2に向かって移動させる。但し、このときに、刃先点43aがカッティングラインB上の途中点B3に到達するまで移動させたときに移動を停止して、カッター刃43を上動させてシート材Sから離す。
そして、カッター刃43の刃先点43aを反対側の端部B2の上に正確に位置させるとともに、その向きを逆転させ、刃先線43bがカッティングラインBに沿って加工開始点B1に延びる方向を向け、この状態でカッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインBに沿って矢印b2で示すように加工開始点B1に向かって移動させる。そして、刃先点43aが上記途中点B3に到達した(もしくはこれを若干超した)ときにカッティング加工が終了し、シート材SにおけるラインBの部分に切り込みが入れられる。なお、ラインBの部分の切り込みはラインAの部分の切り込みと端部A2,B1において繋がり、且つ端部B2において加工結果物Pの側に切り込みは形成されない。この場合のカッター刃43の移動距離もしくは時間を短縮するために、途中点B3は反対側の端部B2に近づけて設定するのが好ましい。(以下、この加工方法を加工方法B1と称する)
なお、カッティングラインBに沿ったカッティング加工を以下のようにして行うことも可能であり、この加工方法を、図7を参照して説明する。このカッティング加工の場合には、切り込みが入ると問題となる側の端部B2を加工開始点として、刃先点43aをこの端部B2の上に正確に位置させるとともに、刃先線43bがこのカッティングラインBに沿って加工終了点B1に延びる方に向けた状態で、カッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインBに沿って矢印で示すように加工終了点B1に向かって移動させる。そして刃先点43aが加工終了点B1(もしくはこれを超えた仮想延長ラインLb1上の点)に到達した時点でこのカッティング加工が終了し、シート材SにおけるラインBの部分に切り込みが入れられる。この場合にも、ラインBの部分の切り込みはラインAの部分の切り込みと端部A2,B1において繋がり、且つ端部B2において加工結果物Pの側に切り込みは形成されない。(以下、この加工方法を加工方法B2と称する)
次に、線Cに沿ったカッティング加工を行う場合を、図8も併せて参照して説明する。このカッティングラインCは両方の端部C1,C2間を繋ぐラインであり、カッティングラインCの各端部C1,C2を超えて延びる仮想延長ラインLc1,Lc2はいずれも加工結果物Pの内側に延びる。このため、仮想延長ラインLc1,Lc2上の部分にカッター刃43による切り込みが入ると加工結果物Pにこの切り込みが入ることとなり、その品質が損なわれるという問題がある。
そこで、カッティングラインCに沿ったカッティング加工の場合には、例えば、端部C1を加工開始点として、刃先点43aをこの端部C1の上に正確に位置するところまで移動させるとともに、刃先線43bがこのカッティングラインCに沿って反対側端部C2(以下に説明するように、この端部C2は加工終了点ではない)に延びる方に向けた状態で、カッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインCに沿って矢印d1で示すように加工終了点C2に向かって移動させる。但し、このときに、刃先点43aがカッティングラインC上の途中点C3に到達するまで移動させたときに移動を停止して、カッター刃43を上動させてシート材Sから離す。
そして、カッター刃43の刃先点43aを反対側の端部C2の上に正確に位置させるとともに、その向きを逆転させ、刃先線43bがカッティングラインCに沿って加工開始点C1に延びる方向を向け、この状態でカッター刃43をシート材Sに押し付け、この状態のままカッター刃43をカッティングラインCに沿って矢印d2で示すように加工開始点C1に向かって移動させる。そして、刃先点43aが上記途中点C3に到達した(もしくはこれを若干超した)ときにカッティング加工が終了し、シート材SにおけるラインCの部分に切り込みが入れられる。上記の説明から分かるように、ラインCの部分の切り込みはラインBの部分の切り込みと端部B2,C1において繋がり、且つ端部C1,C2において加工結果物Pに切り込みは形成されない。(以下、この加工方法を加工方法Cと称するが、上記説明から分かるように、加工方法B1とCとは同一である)
次に、線Dに沿ったカッティング加工を行う場合を説明する。このカッティングラインDは両方の端部D1,D2間を繋ぐラインであり、カッティングラインDの端部D1を超えて延びる仮想延長ラインLd1は加工結果物Pの内側に延びるが、端部D2を超えて延びる仮想延長ラインLd2は加工結果物Pの外側に延びる。この場合には、仮想延長ラインLd2側にカッター刃43による切り込みが入っても加工結果物Pの品質が損なわれることがなく、且つカッティングラインCの加工を終わった時点でカッター刃43の刃先はほぼ端部C2(すなわち、端部D1)に位置している。このため、カッティングラインDについては端部D1からカッティング加工を開始し、以下、上述の加工方法B1と同様な加工が行われる。(以下、この加工方法を加工方法Dと称するが、上記説明から分かるように、カッティングラインの一端から他端まで連続して加工するという構成において、加工方法AおよびD(さらにB2)は同一である)
以下、同様にして、図4に示す「凹」形状の加工結果物Pが切り抜き形成される。
以上説明した加工方法に基づいて、実際の加工を行う制御プログラムについて以下に説明する。ここでは図9に示すように、シート材Sから図においてハッチングを施した形状の加工結果物Pを切り抜く場合を説明するが、加工結果物Pは内部にくり抜き部Qを有しており、このくり抜き部Qのカッティング加工も行われる。なお、この制御プログラムでは、カッター刃43の刃先点43aをカッティングラインの加工開始側端部に位置させて反対側端部に向けて加工を行うように設定され、これを各ラインに沿って順番に行うものであるため、上述した加工方法AおよびDの方法と、加工方法B1およびCの方法のいずれかがカッティングライン毎に選択されて用いられる。すなわち、加工方法B2のように、反対側の端部にカッター刃43を移動させて元に戻る方向に加工する手法は用いない。
まず、加工結果物Pの外形形状のカッティング加工を説明する。このカッティング加工は、点O1を加工開始点として、各頂点G1〜G7を通って点O1に戻る反時計回りにカッティング加工が行われるように制御プログラムが構成される。まず、開始点O1から点G1に至るラインLG1に沿ったカッティング加工が行われるのであるが、この加工方法の種別が次の加工ラインLG2の折れ曲がり方向、すなわち加工ラインLG2が右折れか左折れかということに基づいて決められる。具体的には、図10に示すように、カッティングラインが外形線であり、反時計回り(左回り)にカッティング加工が行われる場合に、次のカッティングラインが現在のカッティングラインに対して右折れの場合には、加工方法B1もしくはCが用いられ、左折れの場合には、加工方法AもしくはDが用いられる。
ここで、開始点O1から点G1に至るラインLG1に沿ったカッティング加工の場合には、次の加工ラインLG2の折れ曲がり方向が左折れであるので、カッティングラインLG1は加工方法A(これは加工方法Dと同じである)に基づく加工が行われる。次に、カッティングラインLG2の加工を行うときには、次のラインLG3が右折れであるので、加工方法B1(これは加工方法Cと同じである)に基づく加工が行われる。同様にして、ラインLG3については加工方法C(これは加工方法B1と同じ)、ラインLG4については加工方法D(加工方法Aと同じ)というように加工方法が設定され、以下同様にして、ラインLG8までカッティング加工が完了した時点が外形形状のカッティング加工が完了する。なお、以上においては反時計回りにカッティング加工を行う場合を説明したが、これと逆に時計回りに加工を行う場合には、図10に示すように、これとは逆の方法が設定される。
次に、加工結果物Pの内形形状Qのくり抜きのためのカッティング加工を説明する。このカッティング加工は、点O2を加工開始点として、各頂点U1〜U7を通って点O2に戻る反時計回りにカッティング加工が行われるように制御プログラムが構成される。まず、開始点O2から点U1に至るラインLU1に沿ったカッティング加工が行われるのであるが、ここでも次の加工ラインLU2の折れ曲がり方向、すなわち加工線LG2が右折れか左折れかということに基づいて、図10に示すように決められる。なお、内径形状の加工の場合には、外形形状と逆の設定となり、反時計回り(左回り)にカッティング加工が行われる場合に、次のカッティングラインが現在のカッティングラインに対して右折れの場合には、加工方法AもしくはDが用いられ、左折れの場合には、加工方法B1もしくはCが用いられる。
このため、開始点O2から点U1に至る線LU1に沿ったカッティング加工の場合には、次の加工線LU2の折れ曲がり方向が左折れであるので、カッティングラインLU1は加工方法C(これは加工方法B1と同じである)に基づく加工が行われる。次に、カッティングラインLU2の加工を行うときには、次のラインLU3が右折れであるので、加工方法D(これは加工方法Aと同じである)に基づく加工が行われる。以下同様にして、ラインLU8までカッティング加工が完了した時点が外形形状のカッティング加工が完了する。なお、以上においては反時計回りにカッティング加工を行う場合を説明したが、これと逆に時計回りに加工を行う場合には、図10に示すように、これとは逆の方法が設定される。
なお、以上説明したカッティング加工を行う場合、時計回りの加工か反時計回りの加工かということは、作業時に作業者が入力して設定されるのであるが、これに応じて各加工線の折れ曲がり方向が右折れか左折れかは、カッティング加工して得られる加工対象物Pの形状データ(この形状データは外部入力される)に基づいて制御プログラム上で判断するようになっており、この制御プログラムについて以下に説明する。
例えば、図9にハッチングを施して示す形状の加工対象物Pを切り抜き加工するカッティング加工を行わせる場合、加工対象物PのCADデータをイメージデータに展開し、その上で線分とパスとを設定する。ここで「パス」は線分の集合体であり、無端状の閉じた線分の集合体を意味する。例えば、円は1本の線分で形成される一つの「パス」であり、正方形は4本の直角に曲がった等長線分で形成されるパスである。図9に示す形状の場合には、外形形状が線分LG1〜LG8で形成される一つのパス(以下、これをパス1と称する)からなり、内部のくり抜き部Qの形状が線分LU1〜LU8で形成される一つのパス(以下、これをパス2と称する)からなる。
次に、X軸(横軸)に平行な線分を作成する。X軸は任意に設定され、例えば、図9の横軸をX軸として設定するが、以下これを便宜上、「基準線分」と称する。このため、図9に示す加工対象物Pの場合には、線分LG7,LU7等が基準線分と平行である。そして、この基準線分を図9の下部から上方に移動させていき、このときにパス1、パス2を構成する各線分との交差点を抽出する。但し、線分LG7のように、基準線分と交差するのではなく重なる場合には、交差点は検出されないため、ここでの検出処理は行わずにそのまま通過させる。
例えば、図9の場合には、基準線分が線分LG7と重なるため、この位置での検出処理は行われず、基準線分がこれより上側に移動すると線分LG6およびLG8と交差し、この交差箇所の座標をパス1における交差点として抽出する。パス1については基準線分と分LG2,LG4との交差点も抽出される。なお、各線分について、交差点の中で最もX座標が小さい点が選択される。さらに、パス2についても同様に交差点が抽出され、その内の最もX座標が小さい点が選択される。この結果、各線分毎の変数(交差点の座標、パス名)のデータ群が線分毎に取得される。
全領域について上記処理を実行した後、X座標値に着目し、これを小さい順に並べる。これにより、図9の場合には、線分LG6(パス1),線分LU6(パス2),線分LG4(パス1),線分LU4(パス2),線分LU2(パス2),線分LG2(パス1),線分LU8(パス2),線分LG8(パス1)と並ぶ。そして、このように並べた線分に対して、順に、「外側」、「内側」、「外側」、「内側」・・・と交互に属性を関連づけて付与する。この結果、図9の場合には、線分LG6(パス1)「外側」,線分LU6(パス2)「内側」,線分LG4(パス1)「外側」,線分LU4(パス2)「内側」,線分LU2(パス2)「外側」,線分LG2(パス1)「内側」,線分LU8(パス2)「外側」,線分LG8(パス1)「内側」という属性が付けられる。
但し、この場合、各線分については既にパス名も属性として付いており、2回目以降に現れる同一パス名については、「外側」,「内側」という属性付けを行わず、一回目に付けられた「外側」および「内側」のいずれかの属性と同一の属性が付けられる。この結果、最終的には、線分LG6(パス1)「外側」,線分LU6(パス2)「内側」,線分LG4(パス1)「外側」,線分LU4(パス2)「内側」,線分LU2(パス2)「内側」,線分LG2(パス1)「外側」,線分LU8(パス2)「内側」,線分LG8(パス1)「外側」という属性が付けられ、図9から分かるように正しい属性となる。
以上のようにしてX軸に平行な基準線分を用いて各線分の属性付けが完了すると、次にY軸(縦軸)に平行な線分を基準線分として作成し、この基準線分を図9の左側から右側に移動させて、上記と同様にして各線分の属性付けを行う。なお、以上においては線分は全て直線の場合を説明したが、円弧のような曲線を有する形状もあり、このような場合には、円弧を複数の直線線分により近似することにより同様な属性付けを行う。
以上の属性付けの結果、全ての線分について、線分の始点および終点位置座標、パス名および外側か内側かの属性が求められるので、これに基づいて、予め設定された時計回りの加工か反時計回りの加工か条件の下で、各加工線分の折れ曲がり方向が右折れか左折れかを制御プログラム上で判断する。この判断は、例えば、図11に示す、始点aから終点bに至る線分L1に対してこの終点に繋がって始点bから終点cに至る線分L2の折れ曲がり方向は、線分a−bのベクトルA(始点aから終点bに向かうベクトル)と、線分a−cのベクトルB(始点bから終点cに向かうベクトル)とを用いて、下記式(1)によりsinθを演算することにより行われる。
(Ax*By−Ay*Bx)/|A||B| = sinθ ・・・(1)
但し、 Ax,Ay : ベクトルAのX軸およびY軸方向成分
Bx,By : ベクトルBのX軸およびY軸方向成分
|A| : ベクトルAの大きさ
|B| : ベクトルBの大きさ
以上のようにして演算されたsinθの値が正の値であれば、θは0〜180度であり線分L1に対して線分L2は右折れであり、sinθの値が負の値であれば、θは180〜360度であり線分L1に対して線分L2は左折れであると判断される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、他の種々な変形例を含むことは無論である。例えば、被加工媒体駆動型のカッティングプロッタに本発明の方法を適用しても良い。なお、本発明に係る記憶媒体は、上述の制御プログラムを記憶した、各種記憶媒体である。
本発明のカッティング方法が適用されるカッティングプロッタを示す斜視図である。 上記カッティングプロッタによるカッティング加工制御構成を示すブロック図である。 上記カッティングプロッタのカッティングヘッド部分を取り出して示す正面図である。 シート材Sから「凹」という形状の部材を切り抜くカッティング加工を行う場合の例を示す模式図である。 シート材Sから「凹」という形状の部材を切り抜くカッティング加工を行う場合のカッティングラインAに沿ったカッティング加工を示す説明図である。 シート材Sから「凹」という形状の部材を切り抜くカッティング加工を行う場合のカッティングラインBに沿ったカッティング加工を示す説明図である。 シート材Sから「凹」という形状の部材を切り抜くカッティング加工を行う場合のカッティングラインBに沿った上記とは異なるカッティング加工を示す説明図である。 シート材Sから「凹」という形状の部材を切り抜くカッティング加工を行う場合のカッティングラインCに沿ったカッティング加工を示す説明図である。 本発明に係る制御プログラムに基づいてシート材からカッティング加工を行う具体的な加工結果物の例を示す模式図である。 上記制御プログラムにおける加工方法の設定内容を示す表図である。 線分L1に対する線分L2の折れ曲がり方向を演算するモデルを示す概略説明図である。
符号の説明
1 カッティングプロッタ 2 被加工媒体
10 本体フレーム 20 加工テーブル
21 支持盤 23 真空ブロア
30 X軸キャリッジ 32 ガイドバー
35 X軸駆動機構 40 カッティングヘッド
41 スライダ 42 カッタホルダ
43 カッター刃 43a 刃先点
43b 刃先線 50 コントローラ

Claims (8)

  1. カッター刃を被加工媒体に押しつけて前記被加工媒体に対して相対移動させ、前記被加工媒体から所望の形状の加工結果物を得るようにカッティング加工をカッティングプロッタに行わせるカッティング方法であって、
    前記カッター刃の刃先部が先端の刃先点から基端側に斜め側方に延びた刃先線を有した平板形状に構成され、前記所望の形状が複数の線を繋げて形成されており、
    前記線の一方の端部に前記刃先点が位置するとともに前記線の他方の端部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけたまま、前記カッター刃を前記線に沿って移動させてカッティング加工を開始し、
    前記線が前記他方の端部を超えて延びる仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記刃先点が少なくとも前記他方の端部に達するまで前記カッター刃を移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了し、
    前記仮想延長ラインが前記加工結果物の内側に延びるときには、前記刃先点が前記他方の端部に達する途中まで前記カッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、前記カッター刃を前記被加工媒体から離し、前記他方の端部に前記刃先点が位置するとともに前記一方の端部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけ、前記カッター刃を前記線に沿って前記一方の端部に向かって前記分割カッティング加工を行った部分と重なるまで移動させて前記線に対応するカッティング加工を完了するように構成されたことを特徴とするカッティング方法。
  2. 前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインおよび前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインのいずれもが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記一方もしくは前記他方の端部のいずれかに前記刃先点を位置させて前記カッター刃を前記線に沿って反対側端部まで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うことを特徴とする請求項1に記載のカッティング方法。
  3. 前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインが前記加工結果物の内側に延び、前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるときには、前記一方の端部に前記刃先点を位置させて前記カッター刃を前記線に沿って前記他方の端部まで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うことを特徴とする請求項1に記載のカッティング方法。
  4. 前記線が前記一方の端部を超えて延びる一方側仮想延長ラインおよび前記線が前記他方の端部を超えて延びる他方側仮想延長ラインのいずれもが前記加工結果物の内側に延びるときには、前記一方もしくは前記他方の端部のいずれかを加工開始部としてこの加工開始部に前記刃先点を位置させて前記線に沿って前記刃先点が前記加工開始部に対して反対側に位置する端部に達する途中まで前記カッター刃を移動させて分割カッティング加工を行った後、前記カッター刃を前記被加工媒体から離し、前記反対側の端部に前記刃先点が位置するとともに前記加工開始部に延びる方に向かって前記刃先線が向くようにして前記カッター刃を前記被加工媒体に押しつけ、前記カッター刃を前記線に沿って前記加工開始部に向かって前記分割カッティング加工を行った部分と重なるまで移動させて前記線に対応するカッティング加工を行うことを特徴とする請求項1に記載のカッティング方法。
  5. 前記カッティング加工を行うステップにおいて、前記線が前記他方の端部を超えて延びる仮想延長ラインが前記加工結果物の外側に延びるか内側に延びるかの判断を、
    前記線が、前記加工結果物の外周形状を特定する線であるか前記加工結果物の内部にくり抜き形成される内部形状を特定する線であるかということと、前記線に続く次の線の折れ曲がり方向とに基づいて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカッティング方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカッティング方法によるカッティング加工を行う装置であって、
    前記カッター刃を移動自在に支持したカッティングヘッドと、前記被加工媒体を前記カッティングヘッドに対向させて支持する媒体支持手段と、前記カッティングヘッドに支持された前記カッター刃を前記媒体支持手段により支持された被加工媒体に押しつけて前記カッティングヘッドを前記被加工媒体に対して相対移動させる相対移動手段と、前記カッティングヘッドにより前記カッター刃を前記被加工媒体に押し付け離隔させる制御および前記相対移動手段による移動制御を行わせる制御手段とから構成されることを特徴とするカッティング装置。
  7. カッター刃を被加工媒体に押しつけて前記被加工媒体に対して相対移動させ、前記被加工媒体から所望の形状の加工結果物を得るようにカッティング加工を行う装置に用いられる制御プログラムであって、請求項1〜5のいずれかに記載のカッティング方法をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
  8. 請求項7に記載の制御プログラムを記憶した記憶媒体。
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