JP2009277658A - 光分解性転写材料、これから形成された絶縁膜および有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁性に優れ、かつ適当な遮光性を満足するブラックミルベースを含有する光分解性転写材料、これを用いてフォトリソグラフィーによって形成された絶縁膜、およびこれを含有する有機発光素子の提供。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂と、ジアジド系感光性化合物と、実質的にブラック色相を発現する顔料混合物およびバインダー樹脂を含有するブラックミルベースとを含有する、光分解性転写材料を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光分解性転写材料、これを用いてフォトリソグラフィーによって形成された絶縁膜、およびこれを含有する有機発光素子に関する。
最も単純な形態の有機電界発光(EL)装置は、正孔注入のための陽極、電子注入のための陰極、およびこれらの両電極の間に挿入されて光の放出をもたらす電荷再結合を支援するための有機媒体から構成される。このような装置は、通常、有機発光ダイオード(organic light emitting diode)またはOLEDと称される。たとえば、テレビジョン、コンピュータモニタ、携帯電話ディスプレイまたはデジタルカメラディスプレイなどの有用な画素化OLED装置を構成するためには、それぞれの有機EL素子がマトリクス状の画素として配列できる。このような画素が同じ色相を放出するように製造し、赤、緑、青(RGB)装置を生産することもできる。有機発光素子は、自体発光型であって、液晶ディスプレイ(LCD)のように光を発するバックライトユニット(backlight unit)が不要なので、厚さと重さを液晶ディスプレイの約30%の水準に減らすことができるという利点を持っている。
最も単純な画素化OLED装置はパッシブマトリクス構造で駆動される。パッシブマトリクスにおいて、有機EL物質は2セットの直交する電極(行と列)の間に挿入される。
ところが、このような画素化装置を生産するための接近方法は、幾つかの欠点を持っている。第一は、与えられた時間にただ一つの行(または列)のみが発光できることである。よって、与えられたビデオフレーム(video frame)に対して所望の平均輝度を得るためには、所望の平均輝度に全体行の数を乗じたものと同一の瞬間輝度(instantaneous brightness)で発光しなければならない。これは画素がフレーム全体にわたって持続的に発光可能な状況に比べて電圧がさらに高く、長期的信頼性が減少する結果をもたらす。第二は、高い抵抗を誘発し、細長い形態の電極と高い瞬間電流とが組み合わされて装置にわたって顕著な電圧降下をもたらすことである。このような表示装置にわたっての電圧変化は輝度の均一性に良くない影響を及ぼす。このような2つの効果は表示装置の大きさおよび行と列の数が増加するほどさらに悪化し、これによりパッシブマトリクスの設計は、相対的に小さく、解像度が低い表示装置に制限される。
かかる問題点を解決し、且つさらに良い性能の装置を生産するために、最近のOLED装置の設計は、一般に、アクティブマトリクス(active matrix、AM)回路で駆動される。アクティブマトリクス構造ではそれぞれの画素がトランジスタ、キャパシタおよび信号配線などの多数の回路素子によって駆動される。このような回路は多数の行の画素が同時に発光状態を維持することを可能にし、これにより各画素に必要な最大輝度を減少させる。
このような有機発光素子を用いてディスプレイを構成する場合、色再現率と共にコントラスト比を向上させることが画質向上の重要な課題である。コントラスト比の向上は特にアクティブマトリクス構造の有機発光素子においてその要求が大きいので、上述したようにアクティブマトリクス構造の有機発光素子(いわゆる、AM−OLED)は、多数の行の画素が同時に発光状態を維持することが可能であるが、光漏れが発生し、これによりコントラスト比が低下する。
かかる点を解消するために、色パターン間の遮光膜の役割を果たして光漏れを防止し、且つコントラスト比を高めるために、ブラックマトリクスと称する黒色フィルター層を設けるなどの試みも行われたが、高開口率の実現が難しく、耐熱性および絶縁抵抗性が弱化するという欠点を持っている。
このため、層間絶縁層を黒色にして、外部から視認可能な非発光領域を黒色にすることにより、高開口率を確保すると同時に、究極的にはコントラスト比を向上させ、視認性を改善しようとした。
ところが、層間絶縁層を黒色にするためには、多量の着色剤が含まれなければならず、着色剤を多量含有すると、絶縁層の固有機能を阻害する恐れがあり、かつフォトレジストの現像性が低下して残渣などが発生するという問題があった。
着色剤であるブラックミルベースに使用される、例えばカーボンブラックなどの無機顔料は、一般に優れた遮光性を持っているが、絶縁抵抗性を低下させるという欠点を持っているため、有機発光素子の絶縁膜における使用が不適である。一方、有機顔料は、ブラック色相を発現する顔料混合物から構成され、無機顔料に比べて絶縁抵抗性には優れるが、同等水準の遮光性を示すためには、フォトレジストに、より多量を投入することが必要とされるので、パターン現像性を阻害する。結局、残渣が発生して有機発光素子内の電流損失を誘発し、発光輝度を低下させる結果をもたらす恐れがある。
これにより、着色剤として使用されるブラックミルベース(millbase)の分散性と現像性を同時に確保することが要求される。
一方、一般に使用される遮光性感放射線性樹脂組成物は、ネガ型といわれる、すなわち露光部が不溶性になる設計によって遮光性硬化膜またはブラックマトリクスを形成している。ところが、このようなネガ型レジストでは、塗膜の内部において硬化反応が表面から底部に向かうにつれて不十分になり易く、その結果、形成されたパターンの形状が逆テーパー状になり易く、遮光性硬化膜形成の後で形成される電極の断線が誘発され、硬化膜の基板への密着性が不十分になり、現像後のパターンに剥離、欠損などが生ずるなどの問題がある。また、従来のネガ型レジストによる遮光性感放射線性樹脂組成物では、未露光部の基板上に残渣または汚染が生じ易いという問題点がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためのもので、その目的とするところは、絶縁性に優れ、かつ適当な遮光性を満足するブラックミルベースを含有する光分解性転写材料を提供することにある。
本発明の他の目的は、フォトリソグラフィーによるパターン形成の際に残渣発生のない遮光性絶縁膜の形成を可能にするブラックミルベースを含有する光分解性転写材料を提供することにある。
本発明の別の目的は、絶縁性に優れ、かつ遮光特性を発現する層間絶縁膜を提供することにある。
本発明の別の目的は、絶縁性に優れ、かつ遮光特性を発現する薄膜の層間絶縁膜を提供することにある。
本発明の別の目的は、コントラスト比を向上させることが可能な有機発光素子を提供することにある。
本発明の別の目的は、コントラスト比が向上して鮮明な画質を提供することが可能なディスプレイ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様では、アルカリ可溶性樹脂、ジアジド系感光性化合物、およびパターン現像性と絶縁抵抗性を向上させたブラックミルベースを含有することにより、パターン形成の際に残渣がなく、低い誘電率を持つ光分解性転写材料を提供する。
本発明の一態様によれば、光分解性転写材料において着色剤としてのブラックミルベースは、実質的にブラック色相を発現する顔料混合物を含んでもよい。この際、実質的に、ブラック色相を発現する顔料混合物はレッド顔料、ブルー顔料およびイエロー顔料の混合物を含んでもよい。また、顔料混合物の他に、バインダー樹脂を含んでもよい。また、更に、顔料分散剤などを含んでもよい。
ブラックミルベースにおいて、顔料分散剤は、ポリエステル系樹脂、ポリアクリルレート系樹脂およびポリリン酸系樹脂から選択される少なくとも1種である。顔料分散剤は、分子量が高いほど少量で顔料分散安定化に寄与することができる一方で、現像性を阻害する恐れがあるので、重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が10,000〜30,000であってもよい。
また、ブラックミルベースは、顔料凝集を防止しながら現像性も維持することができるように、分散剤の種類および分子量を調節すると共に適当なバインダー樹脂を含んでもよい。ブラックミルベースにおいて、バインダー樹脂はポリアクリルレート系樹脂またはポリエステル系樹脂であってもよい。この際、バインダー樹脂は重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が5,000〜20,000であってもよい。
また、バインダー樹脂は、ブラックミルベースの全体組成に対して1〜10重量%であることが好ましい。
ブラックミルベースは、顔料分散後の粒径が100nm以下であってもよい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物中に、メトキシメチルメラミン化合物やヘキサメトキシメチルメラミン化合物などのアルコキシアルキルメラミン化合物、アルコキシアルキルメタノールメラミン化合物、およびカルボキシメチルメラミン化合物から選択される少なくとも1種の熱硬化性樹脂を含んでもよい。
本発明の他の一態様では、上述した光分解性転写材料から形成された有機発光素子の絶縁膜を提供する。絶縁膜は、その厚さが2μm以下であってもよい。絶縁膜は、好ましくは、光透過率が20〜40%である。絶縁膜は、好ましくは、誘電率が6以下である。
また、本発明の別の一態様では、このような絶縁膜を備えた有機発光素子を提供し、特に有機発光素子はアクティブ型マトリクス型有機発光素子であってもよい。
本発明の一態様によれば、遮光性を満足しながら絶縁性を維持することができる点で、遮光性層間絶縁膜の形成に有用な、ブラックミルベースを含有する光分解性転写材料を提供することができる。また、このような光分解性転写材料は、フォトリソグラフィー工程による残渣発生がない。また、このような遮光性層間絶縁膜の形成によって有機発光素子の発光部の光漏れを防止することができ、特にAM−OLEDにおいて隣接画素間の光漏れを防止することができ、コントラスト比を向上させることができる。究極的には鮮明な画質を提供するディスプレイ装置を提供することができる。
実施例1に係る光分解性転写材料を用いてパターンを形成するときの残渣発生を確認するための20μm解像度パターンの光学顕微鏡写真である。 実施例3に係る光分解性転写材料を用いてパターンを形成するときの残渣発生を確認するための20μm解像度パターンの光学顕微鏡写真である。 比較例4に係る光分解性転写材料を用いてパターンを形成するときの残渣発生を確認するための20μm解像度パターンの光学顕微鏡写真である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明は、アルカリ可溶性樹脂、ジアジド系感光性化合物、およびパターン現像性と絶縁抵抗性を向上させたブラックミルベースを含有することにより、パターン形成の際に残渣がなく、低い誘電率を持つ光分解性転写材料に関する。
このような光分解性転写材料を提供するためには、着色剤であるブラックミルベースの遮光性、絶縁抵抗性およびパターン現像性を確保することが特に重要である。
本発明における遮光性は、ブラックミルベースを含んだ光分解性転写材料のコーティングの厚さが1.0〜2.0μmのとき、波長550nmにおける光透過率で示すことができる。光透過率は、好ましくは20〜40%の範囲内であり、より好ましくは25〜35%の範囲内である。
光分解性転写材料の波長550nmにおける光透過率が20%より低い場合には、遮光性に優れるが、フォトリソグラフィー工程において感度が低下して残渣が残る恐れがあり、絶縁性を阻害する恐れがある。一方、光分解性転写材料の波長550nmにおける光透過率が40%より高い場合には、遮光性が小さくて遮光性絶縁膜の形成による画素間の光漏れの防止およびコントラスト比の向上に非効果的である。
一方、本発明における絶縁抵抗性は、ブラックミルベースを含んだ光分解性転写材料のコーティングの厚さが1.0〜2.0μmのときの誘電率で示すことができる。誘電率が6以下のときに絶縁膜として好ましい。
このような要求物性を満足するための要件の一つとして、本発明の光分解性転写材料は、着色剤として、実質的にブラックの色相を発現する顔料混合物を含有する。
この際、実質的にブラック色相を発現する顔料混合物としては、多様な例が挙げられるが、レッド顔料またはバイオレット顔料/イエロー顔料およびオレンジ色顔料/ブルー顔料またはグリーン顔料の組み合わせが挙げられる。他の例としては、レッド顔料とブルー顔料の組み合わせが挙げられる。このような実質的にブラック色相を発現する顔料混合物の中でも、レッド顔料、ブルー顔料およびイエロー顔料の混合物形態が絶縁抵抗性の観点から有利であって層間絶縁膜として有用である。
本発明に求められるパターン現像性を実現するために、着色剤として使用されるブラックミルベースには優れた分散性と現像性が要求される。このような要求物性を満足するブラックミルベースは、好ましくは、固形分7〜60重量%の液体で存在し、具体的には溶媒、顔料混合物、顔料分散剤、バインダー樹脂などを含有する。
溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、エチレングリコール、キシレン、エチレングリコールモノエチルエーテル、およびジエチレングリコールモノエチルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種が用いられる。
実質的にブラック色相を発現する顔料混合物は、上述したように、好ましくは、レッド顔料、ブルー顔料およびイエロー顔料の混合物を含有する。本発明の顔料混合物は、好ましくは、顔料の総重量に対してレッド顔料60〜70重量%、ブルー顔料20〜30重量%、およびイエロー顔料5〜10重量%を含有し、誘電率を阻害しない限度内でブラック顔料を少量含有することもできるが、光透過率を考慮すれば、ブラック顔料添加量は顔料混合物の総重量に対して5重量%以下であることが好ましい。
このような顔料混合物の含量は、上述した光透過率および絶縁抵抗性を満足させながらパターン現像性を低下しないという点からみて、ブラックミルベースの全体組成に対して5〜30重量%であることが好ましく、10〜20重量%がより好ましい。
顔料は特に限定されない。例えば、レッド顔料としては、C.I. PIGMENT RED 3、C.I. PIGMENT RED 23、C.I. PIGMENT RED 97、C.I. PIGMENT RED 108、C.I. PIGMENT RED 122、C.I. PIGMENT RED 139、C.I. PIGMENT RED 149、C.I. PIGMENT RED 166、C.I. PIGMENT RED 168、C.I. PIGMENT RED 175、C.I. PIGMENT RED 177、C.I. PIGMENT RED 180、C.I. PIGMENT RED 185、C.I. PIGMENT RED 190、C.I. PIGMENT RED 202、C.I. PIGMENT RED 214、C.I. PIGMENT RED 215、C.I. PIGMENT RED 220、C.I. PIGMENT RED 224、C.I. PIGMENT RED 230、C.I. PIGMENT RED 235、C.I. PIGMENT RED 242、C.I. PIGMENT RED 254、C.I. PIGMENT RED 255、C.I. PIGMENT RED 260、C.I. PIGMENT RED 262、C.I. PIGMENT RED 264、C.I. PIGMENT RED 272などが挙げられる、
ブルー顔料としては、C.I. PIGMENT BLUE 15、C.I. PIGMENT BLUE 15:1、C.I. PIGMENT BLUE 15:3、C.I. PIGMENT BLUE 15:6、C.I. PIGMENT BLUE 36、C.I. PIGMENT BLUE 71、C.I. PIGMENT BLUE 75などが挙げられる。
イエロー顔料としては、C.I. PIGMENT yellow 13、C.I. PIGMENT yellow 35、C.I. PIGMENT yellow 53、C.I. PIGMENT yellow 83、C.I. PIGMENT yellow 93、C.I. PIGMENT yellow 110、C.I. PIGMENT yellow 120、C.I. PIGMENT yellow 138、C.I. PIGMENT yellow 139、C.I. PIGMENT yellow 150、C.I. PIGMENT yellow 154、C.I. PIGMENT yellow 175、C.I. PIGMENT yellow 180、C.I. PIGMENT yellow 181、C.I. PIGMENT yellow 185、C.I. PIGMENT yellow 194、C.I. PIGMENT yellow 213などが挙げられる。
ブラック顔料としては、カーボンブラックやチタンブラックなどが挙げられるが、前記カーボンブラックの例としては、SAFやISAF、HAF、FEF、SRF、GPFなどのファネースブラック;FTやMTなどのサーマルブラック;アセチルブラックなどが挙げられる。
顔料分散剤は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、およびポリリン酸系樹脂から選択される少なくとも1種であり、本発明の一態様によれば、ポリエステル系樹脂であることが好ましい。この際、顔料分散剤は、重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が10,000〜30,000であることが好ましく、20,000〜25,000がより好ましい。
分子量が10,000未満の場合には、顔料混合物の粒子凝集によってフォトリソグラフィー工程において感度が低下して残渣が残る恐れがある。一方、分子量が30,000超過の場合には、本発明の光分解性転写材料内でブラックミルベースの混合安定性が低下する恐れがある。
このような顔料分散剤の含量は、顔料間の凝集を防いで溶媒分散性を改善するという観点からは、ブラックミルベースの全体組成に対して1〜20重量%であることが好ましく、2〜10重量%がより好ましい。
バインダー樹脂は、例えば、ポリアクリルレート系樹脂またはポリエステル系樹脂から選択される少なくとも1種であり、本発明の一態様によれば、ポリアクリルレート系樹脂が好ましい。この際、バインダー樹脂は、重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が5,000〜20,000であることがよく、好ましくは重量平均分子量が7,000〜13,000である。
この分子量が5,000未満の場合には、顔料混合物と顔料分散剤の使用によるブラックミルベースのアルカリ現像性が低下してフォトリソグラフィー工程において感度が低下して残渣が残る恐れがある。一方、分子量が20,000以上の場合には、ブラックミルベースの安定性が低下して非効果的である。
このようなバインダー樹脂の含量は、顔料混合物の現像性を改善する観点からは、ブラックミルベースの全体組成に対して1〜10重量%であることがよく、好ましくは1〜5重量%である。
ブラックミルベースの製造方法には、分散方法によって、色相別に顔料粒子と分散剤をそれぞれ混合して製造する単独分散方式や、全ての顔料粒子と分散剤を一緒に混合する共分散方式などがある。本発明で用いられるブラックミルベースの粒子安定性と溶媒現像性の観点からは、共分散方式のブラックミルベースの製造がより好ましい。
ブラックミルベースは、パターンの表面粗さおよび顔料分散性を考慮すると、ミルベース分散後の粒径が100nm以下であることが好ましい。
このようなブラックミルベースの含量は、光分解性樹脂組成物全体に対して、固形分含量を基準として、好ましくは4〜30重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。
本発明の一態様に係る光分解性転写材料は、露光の前にはジアジド系感光性化合物の溶解抑制作用によってアルカリ現像液に対して不溶性または難溶性を示し、露光によってジアジド系感光性化合物が変化することにより、アルカリ現像液に対して溶解される特性に変化する、いわゆるポジ型である。
本発明の光分解性転写材料を用いて光透過率および絶縁性を満足させながら残渣の発生を最小化するための要件の他の一例は、アルカリ可溶性樹脂としてノボラック樹脂を使用し、好ましくはクレゾールノボラック樹脂を含有することである。
ノボラック樹脂は、フェノール類単独で、またはフェノール類と、アルデヒド類及び酸性触媒とを組み合わせて、重縮合反応させて得ることができる。
この際、フェノール類は特に限定されない。フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール−キシレノール、4−t−ブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−メチル−2−t−ブチルフェノールなどの1価フェノール類;および2−ナフトール、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、レゾルシノール、ピロカテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、フロログルシノール、ピロガロールなどの多価フェノール類などを挙げることができ、これらから選択して単独であるいは2種以上組み合わせて使用することができる。特に、m−クレゾールとp−クレゾールの組み合わせが好ましい。
アルデヒド類としては、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアセルデヒド、αまたはβ−フェニルプロピルアルデヒド、o−、m−またはp−ヒドロキシベンズアルデヒド、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどを挙げることができ、これらから選択されたいずれか1種または2種以上の組み合わせを使用することができる。
クレゾールノボラック樹脂は、重量平均分子量(GPC測定法に基づいたとき)が2,000〜30,000であることが好ましく、メタ/パラクレゾールの含量比によって感光速度と残膜率などの物性が異なるので、メタ/パラクレゾールが重量を基準として4:6〜6:4の比率で混合されることが好ましい。
クレゾールノボラック樹脂中のメタクレゾールの含量が前記範囲を超過すれば、感光光速度が速くなるとともに、残膜率が急激に低くなり、一方、パラクレゾールの含量が前記範囲を超過すれば、感光速度が遅くなるという欠点がある。
クレゾールノボラック樹脂は、メタ/パラクレゾールの含量が重量を基準として4:6〜6:4であるクレゾールノボラック樹脂を単独で使用することができるが、好ましくは互いに異なる樹脂を混合使用する。この場合、重量平均分子量8,000〜30,000のクレゾールノボラック樹脂と、重量平均分子量2,000〜8,000未満のクレゾールノボラック樹脂を、重量を基準として7:3〜9:1の比率で混合使用することが好ましい。
本明細書において、「重量平均分子量」は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定される、ポリスチレン当量の換算値で定められる。
前述したように、ジアジド系感光性化合物は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリに対する溶解度を減少させる溶解抑制剤として作用し、光が照射されると、アルカリ可溶性物質に変化してアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解度を増加させる役割を果たす。このように光照射による溶解度の変化によって、本発明の光分解性転写材料は露光部位が現像される。
ジアジド系感光性化合物は、ポリヒドロキシ化合物とキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化反応によって合成することができる。ジアジド系感光性化合物を得るためのエステル化反応では、ポリヒドロキシ化合物とキノンジアジドスルホン酸化合物を、ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、N−メチルピロリドン、クロロホルム、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジンまたは4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基性触媒を滴下して縮合させた後、得られた生成物を洗浄、精製および乾燥させて得ることができる。
ここで、キノンジアジドスルホン酸化合物としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸、および1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸などのo−キノンジアジドスルホン酸化合物、およびその他のキノンジアジドスルホン酸誘導体などが挙げられる。
キノンジアジドスルホン酸化合物は、自らはアルカリの中でアルカリ可溶性樹脂の溶解度を低くする溶解阻止剤としての機能を持つが、露光の際に分解されてアルカリ可溶性を示すようになり、それによりむしろアルカリにおいてアルカリ可溶性樹脂の溶解を促進させる特性を有する。
ポリヒドロキシ化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンなどのトリヒドロキシベンゾフェノン類;2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,5−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのテトラヒドロキシベンゾフェノン類;、2,2’,3,4,4’−ベンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノンなどのペンタヒドロキシベンゾフェノン類;2,3,3’,4,4’、5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,3’,4,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンなどのヘキサヒドロキシベンゾフェノン類;没食子酸アルキルエステル類;オキシフラボン類などが挙げられる。
これらから得られたジアジド系感光性化合物の具体的な例としては、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホネート、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホネート、および(1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン)−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホネートから選択される少なくとも1種が挙げられる。
このようなジアジド系感光性化合物の量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して30〜80重量部であることが、現像性または溶解性の観点から有利である。
一方、本発明の一態様に係る光分解性転写材料は、感度増進剤を含有してもよいが、これは感度を向上させるためである。感度増進剤としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、および1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンから選択される少なくとも1種が用いられる。
感度増進剤を含有するとき、その含量はアルカリ可溶性樹脂100重量部を基準として3〜15重量部であることが、感光効果向上およびウィンドウ工程マージンの観点から有利である。
本発明の一態様に係る光分解性転写材料は熱硬化性樹脂を含有してもよい。この熱硬化性樹脂は、架橋反応を起こして耐薬品性および化学耐性を大きく向上させることができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、メトキシメチルメラミン化合物、ヘキサメトキシメチルメラミン化合物などのアルコキシアルキルメラミン化合物、アルコキシアルキルメタノールメラミン化合物、およびカルボキシメチルメラミン化合物から選択される少なくとも1種が用いられる。
熱硬化性樹脂の含量は、ノボラック樹脂100重量部を基準として10〜30重量部であることが好ましい。熱硬化性樹脂の含量がノボラック樹脂100重量部に対して10重量部以上の場合には、本発明の絶縁膜の耐アルカリ性およびメッキ耐性が優秀になる。一方、熱硬化性樹脂の含量がノボラック樹脂100重量部に対して30重量部以下の場合には、現像工程が容易になる。
その他に、本発明の一態様に係る光分解性転写材料は、例えばレベリング剤、充填剤、酸化防止剤などのその他の成分、または添加剤を含有してもよい。
このようなアルカリ可溶性樹脂、ジアジド系感光性化合物、およびブラック色相を発現する物質などを含有する組成物を、一定量の溶媒に分散させると、本発明の一態様に係る光分解性転写材料を得ることができる。
溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエテールアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、エチレングリコール、キシレン、エチレングリコールモノエチルエーテル、およびジエチルグリコールモノエチルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種が用いられる。
このような本発明の一態様に係る光分解性転写材料を用いて有機発光素子の絶縁層を形成する方法は、例えば、次のとおりである。前記の成分を調液して基板の表面に塗布し、予備熱処理(prebake)によって膜を形成させる。コーティングは、スピンコーターを使用し、予備熱処理の条件は組成物の比率によって異なるが、ホットプレートを用いて通常90〜120℃で1〜10分間行う。この際、誘電層の厚さは1.0〜2.0μmの範囲となるように調節する。その後、予備熱処理された塗布膜を、マスクを用いて紫外線照射し、アルカリ水溶液によって不要な部分を除去して現像することにより、パターンを形成する。露光量は解像度によって決定される。現像液は、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類を使用できるが、特に好ましくは、例えば、TMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)2.38%水溶液で60〜180秒間行う。現像方法としては、スプレー法やディーピング法などを使用することができる。このパターンを、ホットプレートを用いて後熱処理することにより、絶縁膜を完成することができる。この際、後熱処理は150〜260℃で4〜60分間加熱することにより行われることが好ましい。
本発明の一態様に係る光分解性転写材料から得られる絶縁膜は、改善されたブラックミルベースによって適当な遮光性を有すると同時に、優れたパターン現像性と絶縁抵抗性を有する。
本発明の一態様に係る有機発光素子の製造方法は、特に限定されないが、次のように製造することができる。
例えばITOなどの透明電極を蒸着した透明基板上にフォトレジストをコーティング、露光、現像、エッチングおよび剥離などの過程を経てパターン化し、上述した方法によって絶縁層を形成し、絶縁層パターン上には隔壁をさらに形成する。前記作業の後、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層および正孔注入層の順に有機薄膜を蒸着し、その上に金属電極層を蒸着する。最終的に封止材を用いて密封した後、モジュールを組み立てて有機発光素子を製作する。
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例を提示するが、下記実施例は本発明の一態様を例示するものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]
顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー139)1重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)4重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量10,000)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。この際、溶媒の使用量は80重量部であった。
ここにノボラック樹脂(クレゾールホルムアルデヒドノボラック樹脂、メタ/パラクレゾールの含量が重量を基準として4:6であり、重量平均分子量8,000のクレゾールノボラック樹脂と重量平均分子量2,000のクレゾールノボラック樹脂が7:3の重量比率で混合されたクレゾールノボラック樹脂)15重量部、感光性化合物(2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホネート)7重量部、溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)74重量部、感度増進剤(2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン)2重量部、熱硬化性樹脂(ヘキサメトキシメチルメラミン)1.5重量部、およびその他の添加剤として、レベリング剤としてのシリコン添加剤0.5重量部を添加して、2時間攪拌することにより、光分解性転写材料を製造した。
評価結果を下記の表1に示した。
<分散後の顔料サイズの評価>
前述したように製造された組成物(溶液)に対して粒度分析機(OTSUKA ELECTRONICS社製、Model Photal ELS−8000)によって550nm波長で顔料粒子の大きさを観察した。
<解像度の評価>
前述したように製造された組成物(溶液)をITO基材上に3.0μmの厚さでスピンコートした後、90℃のホットプレートで60秒間予備熱処理することにより、乾燥後の厚さが1.5±0.05μmのコーティング膜を形成した。前記基材を、フォトマスクを用いて40〜80mJ/cm範囲の紫外線に照射した後、2.38%のTMAHアルカリ現像液で60秒間現像し、40秒間水洗すると、未露光部分は残ることになって回路を形成する。この際の解像度を電子顕微鏡で観察した(最終厚さ1.4μm)。
<残渣の評価>
解像度の評価と同一の方法で回路を形成するが、20μmの解像度パターンにおいて残渣なしで現像が可能なのか否かを電子顕微鏡で観察した。
○:顕著な残渣発生、△:微々たる残渣発生、×:残渣発生なし
<誘電率の評価>
前述したように製造された組成物(溶液)をITO基材上に3.0μmの厚さでスピンコートした後、90℃のホットプレートで60秒間予備熱処理することにより、乾燥後の厚さ1.5±0.05μmのコーティング膜を形成した。前記基材を、フォトマスクを用いて40〜80mJ/cm範囲の紫外線に照射した後、2.38%のTMAHアルカリ現像液で60秒間現像し、40秒間水洗した。そして、230℃のホットプレートで1時間加熱して絶縁膜を形成した(最終厚さ1.4μm)。形成された絶縁膜上に金属電極(AI)を2,000Åの厚さに蒸着した(蒸着装備:Thermal Evaporator Model E306)。誘電率はPrecision Impedance Analyzer(Model:4294A、HP)を用いて測定した。
<遮光性の評価>
前述したように製造された組成物を用いてITO基材上に絶縁層を形成し、絶縁層パターン上には隔壁をさらに形成した。前記作業の後、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層および正孔注入層の順に有機薄膜を蒸着し、その上に金属電極層を蒸着した。前述したように製造された有機発光素子の遮光性を自己分光光度計(SHIMADZU社製、Model UV−3101PC)を用いて測定した。
<漏洩電流の評価>
前述したように製造された有機発光素子の電流流れを用いて漏洩電流量を漏洩電流測定器(ジェイエムテック社製)によって測定した。
<輝度の評価>
前記製造された有機発光素子を用いて輝度を輝度計(ミノルタ社製)によって測定した。
[実施例2]
下記の但し書きの事項を除いては実施例1と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー139)1重量部、顔料分散剤(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量20,000)4重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量10,000)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。この際、溶媒の使用量は80重量部である。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表1に示した。
[実施例3]
下記の但し書きの事項を除いては実施例1と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー139)1重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)4重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量7,500)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。この際、溶媒の使用量は80重量部である。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表1に示した。
[実施例4]
下記の但し書きの事項を除いては実施例1と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、光分解性転写材料の製造において、ノボラック樹脂(クレゾールホルムアルデヒドノボラック樹脂、メタ/パラクレゾールの含量が重量を基準として4:6であり、重量平均分子量8,000のクレゾールノボラック樹脂と重量平均分子量2,000のクレゾールノボラック樹脂が7:3の重量比率で混合されたクレゾールノボラック樹脂)16.5重量部、感光性化合物(2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホネート)7重量部、溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)74重量部、感度増進剤(2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン)2重量部、およびその他の添加剤としてレベリング剤用途でシリコン添加剤0.5重量部を添加して2時間攪拌させることにより製造した。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同一の方法で行った。
評価結果を下記の表1に示した。
[実施例5]
下記の但し書きの事項を除いては実施例1と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー139)1重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)4重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量7,500)9重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。この際、溶媒の使用量は80重量部である。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同一の方法で行った。
評価結果を下記の表1に示した。
[実施例6]
下記の但し書きの事項を除いては実施例1と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するにおいて、バインダー樹脂としてポリアクリルレート系樹脂の代わりにポリエステル系樹脂(重量平均分子量 10,000)を使用した。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表1に示した。
[比較例1]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー139)1重量部、および顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)4重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[比較例2]
顔料混合成分を使用せず、カーボンブラックのみを含んだ固形分20%のブラックミルベースを8重量部使用した以外は、実施例4と同様に光分解性転写材料を製造した。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[比較例3]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、ブラックミルベースを製造するために、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド177)5重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:6)2重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー150)0.5重量部、カーボンブラック3重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)2重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリルレート系樹脂、重量平均分子量10,000)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。この際、分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[比較例4]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、顔料混合成分からブラックミルベースを製造するために、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド254)11重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:3)5重量部、および顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)4重量部をミキサーに入れて共分散混合した。分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[参照例1]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、ブラックミルベースを製造するために、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド177)11重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:6)5重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)2重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリレート系樹脂、重量平均分子量10,000)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。この際、分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[参照例2]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、ブラックミルベースを製造するために、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド177)15重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:6)7重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー150)3重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)2重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリレート系樹脂、重量平均分子量10,000)1重量部をミキサーに入れて共分散混合した。この際、分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[参照例3]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、ブラックミルベースを製造するために、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド177)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:6)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー150)1重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)2重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリレート系樹脂、重量平均分子量10,000)0.2重量部をミキサーに入れて共分散混合した。この際、分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
[参照例4]
下記の但し書きの事項を除いては実施例4と同一の組成および方法で光分解性転写材料を製造した;但し、ブラックミルベースを製造するために、レッド顔料粒子(C.I.ピグメントレッド177)10重量部、ブルー顔料粒子(C.I.ピグメントブルー15:6)4重量部、イエロー顔料粒子(C.I.ピグメントイエロー150)1重量部、顔料分散剤(ポリエステル系樹脂、重量平均分子量25,000)2重量部、およびバインダー樹脂(ポリアクリレート系樹脂、重量平均分子量10,000)12重量部をミキサーに入れて共分散混合した。この際、分散後の顔料サイズは100nm以下であった。
得られた光分解性転写材料を用いた絶縁膜の形成および評価は実施例1と同様の方法で行った。
評価結果を下記の表2に示した。
表1の結果から、光分解性転写材料から得られる絶縁膜は、改善されたブラックミルベースによって適当な遮光性を有すると同時に、優れたパターン現像性と絶縁抵抗性を有することが分かった。実施例1および比較例1によって有機顔料混合物と顔料分散剤に適当な分子量のバインダー樹脂を含んだブラックミルベース組成物が遮光性、絶縁性およびパターン現像性に優れて残渣発生がなくなることが分かった。また、比較例2および3から、カーボンブラックを含んだブラックミルベースは絶縁抵抗性が低下することを確認することができた。
一方、参照例1からは、ミルベースの中にバインダー樹脂を含んでも、顔料混合物がレッド顔料とブルー顔料の場合は、光透過率が増加することにより遮光性が低下し、好適な顔料混合物はレッド顔料、イエロー顔料およびブルー顔料の組み合わせであることが分かる。
また、参照例2からは、ブラックミルベース中の顔料混合物の含量が過多な場合は、光透過率および安定性が低下してパターン現像性および絶縁抵抗性の観点からは不利であることが分かる。
参照例3および4の結果からは、ブラックミルベース中のバインダー樹脂は最小1重量部以上最大10重量%程度含まれることが好ましいことが分かる。
本発明の光分解性転写材料は、フォトリソグラフィー工程による残渣発生がない。また、このような遮光性層間絶縁膜の形成によって有機発光素子の発光部の光漏れを防止することができ、特にAM−OLEDにおいて隣接画素間の光漏れを防止することができ、コントラスト比を向上させることができる。これらにより、例えば、ディスプレイ装置に利用できる。

Claims (16)

  1. アルカリ可溶性樹脂と、
    ジアジド系感光性化合物と、
    実質的にブラック色相を発現する顔料混合物およびバインダー樹脂を含有するブラックミルベースと
    を含有することを特徴とする、光分解性転写材料。
  2. ブラックミルベースは顔料分散剤を更に含有することを特徴とする、請求項1に記載の光分解性転写材料。
  3. ブラックミルベースにおいて、バインダー樹脂はポリアクリレート系樹脂またはポリエステル系樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光分解性転写材料。
  4. バインダー樹脂は、重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が5,000〜20,000であることを特徴とする、請求項3に記載の光分解性転写材料。
  5. バインダー樹脂の含量は、ブラックミルベースの組成全体に対して1〜10重量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光分解性転写材料。
  6. 実質的にブラック色相を発現する顔料混合物は、レッド顔料、ブルー顔料およびイエロー顔料の混合物を含有することを特徴とする、請求項1に記載の光分解性転写材料。
  7. 顔料分散剤は、ポリエステル系樹脂、ポリアクリレート系樹脂およびポリリン酸系樹脂から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項2に記載の光分解性転写材料。
  8. 顔料分散剤は、重量平均分子量(GPCによって測定するとき)が10,000〜30,000であることを特徴とする、請求項2または7に記載の光分解性転写材料。
  9. ブラックミルベースは、顔料分散後の粒子サイズが100nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光分解性転写材料。
  10. アルコキシアルキルメラミン化合物、アルコキシアルキルメタノールメラミン化合物およびカルボキシメチルメラミン化合物から選択される少なくとも1種の熱硬化性樹脂を更に含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の光分解性転写材料。
  11. 請求項1の光分解性転写材料から形成される有機発光素子の絶縁膜。
  12. 厚さが2μm以下であることを特徴とする、請求項11に記載の有機発光素子の絶縁膜。
  13. 光透過率が20〜40%であることを特徴とする、請求項11に記載の有機発光素子の絶縁膜。
  14. 誘電率が6以下であることを特徴とする、請求項11に記載の有機発光素子の絶縁膜。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項に記載の絶縁膜を備えた有機発光素子。
  16. 有機発光素子はアクティブマトリクス型有機発光素子であることを特徴とする、請求項15に記載の有機発光素子。
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