JP2009277476A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の起動処理にかかる時間とエネルギの消費を少なくできる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1は、燃料電池10の起動処理中に、アノードガスを供給するとともにパージ弁351を開弁して、アノードガス流路内のガスを置換する第1ガス置換処理を実行し、燃料電池10が所定の発電開始条件を満たしたか否かを判断する。ここで、第1ガス置換処理を実行しても発電開始条件が満たされなかった場合には、希釈器50に希釈アシスト弁241を開弁して希釈ガスを導入し、この希釈器内のガスの希釈を促進した後に、アノードガスを供給するとともにドレイン弁361を開弁して、アノードガス流路内のガスをさらに置換する第2ガス置換処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。詳しくは、燃料電池の起動処理において、アノードガス流路内のガスを置換する燃料電池システムに関する。
近年、自動車の新たな動力源として燃料電池システムが注目されている。燃料電池システムは、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス流路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置とを備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陽極)及びカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極にアノードガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極にカソードガスとしてのエアを供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池システムが注目されている。
このような燃料電池システムにおいて、アノードガス及びカソードガスの供給を止めて発電を停止した状態では両電極間で差圧が生じ、カソード電極側に供給されたカソードガスに含まれる不純物がアノード電極側へ流入し、アノードガス流路内のアノードガス濃度が低下する。このため、燃料電池による発電を開始する前の起動処理として、パージ弁を開弁してアノードガス流路内の不純物を含むガスをシステム外に排出しつつ、アノードガス流路内にアノードガスを新規に供給することで、アノードガス流路内のガスを新規に供給したアノードガスで置換する起動パージ処理が行われる。このような起動パージ処理を実行した後、燃料電池のセル電圧が所定値に達することを条件として、燃料電池による発電を許可する。
しかしながら、発電停止後の燃料電池システムにおいて、アノードガス流路の内部には、発電中に生成された水分が残留する場合がある。このような状態では、残留した水分により燃料電池による発電が阻害されてしまい、起動パージ処理を実行するだけでは燃料電池のセル電圧が所定値まで達せず、発電を許可できない状態が長く続いてしまう場合がある。
そこで、例えば特許文献1には、起動パージ処理を実行してもセル電圧が所定値に達しない場合には、アノードガス流路内にアノードガスを新規に供給するとともに、上述のパージ弁とは別に設けられたドレイン弁を開弁することにより、燃料電池のセル電圧を上昇させる燃料電池システムが示されている。
特開2007−35436号公報
ところで、燃料電池システムには、アノードガス濃度の高いガスが排出されるのを防止するために希釈器が設けられる。上述のパージ弁及びドレイン弁を介して排出されるガスは、希釈器内に導入され、この希釈器内でカソードオフガスにより希釈された後に排出される。
しかしながら、希釈器は、その容積、カソードオフガスの流量、及び希釈器内に残留するアノードガスの量等に応じて、単位時間当たりに希釈できるガスの量に限りがある。このため、例えば、希釈器内に大量のアノードガスが残留した状態でパージ弁やドレイン弁を開くと、希釈器内に残留するガスが十分に希釈されず、高いアノードガス濃度のガスが希釈器外へ押し出されてしまう。このため、起動処理を実行する場合、希釈器内の状態に応じて適切な時期にパージ弁やドレイン弁を開弁する必要がある。
図6は、従来の燃料電池システムで起動処理を実行した場合において、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度の時間変化を示す図である。
図6に示す制御例では、時刻tにおいて起動処理を開始し、時刻tにおいてパージ弁を開弁する。その後、このパージ弁を開弁するのみでは燃料電池のセル電圧が所定値に達しなかったことに応じて、時刻tにおいてドレイン弁を開弁し、これにより時刻tにおいてセル電圧が所定値に達し発電が許可された例を示す。
図6に示すように、時刻tにおいてパージ弁を開弁すると、アノードガス流路から希釈器内に高いアノードガス濃度のガスが流入するため、希釈器から排出されるアノードガス濃度が急激に上昇し、時刻tにおいてピークに達する。その後、時刻tにおいて希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が十分に低下したことに応じてドレイン弁を開弁する。ここで、時刻t〜tは、希釈器内に残留するガスを希釈するための希釈待ち時間となる。
以上のように、特許文献1に示された燃料電池システムにおいて、起動処理時にドレイン弁を開弁するには、希釈器内のアノードガス濃度が十分に低下するまで待つ必要があるため、起動処理にかかる時間が長くなり、また、起動処理にかかるエネルギの消費も増大する。特に、燃料電池の起動処理を実行する間はバッテリに蓄電された電力を動力源として走行する燃料電池車両では、このように起動処理にかかる時間が長くなると、走行できなくなる虞もある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池の起動処理にかかる時間とエネルギの消費を少なくできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)は、アノードガス(例えば、後述の水素ガス)及びカソードガス(例えば、後述の空気)の反応により発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、アノードガス及びアノードオフガスが流通するアノードガス流路(例えば、後述のアノード電極流路13、水素供給路33、及び水素還流路34)と、前記アノードガス流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段(例えば、後述の水素タンク31、エゼクタ32、及び遮断弁331)と、前記アノードガス流路から分岐した第1排出路(例えば、後述の水素排出路35)及び第2排出路(例えば、後述のドレイン流路36)と、前記第1排出路及び前記第2排出路をそれぞれ開閉する第1バルブ(例えば、後述のパージ弁351)及び第2バルブ(例えば、後述のドレイン弁361)と、前記第1排出路及び前記第2排出路のうち前記第1バルブ及び第2バルブよりも下流側が接続され、前記第1排出路及び前記第2排出路を流通して前記アノードガス流路から排出されたアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈して排出する希釈器(例えば、後述の希釈器50)と、前記燃料電池の起動処理中に、当該燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたか否かを判断する発電開始条件判断手段(例えば、後述のセル電圧センサ41、ECU40、及び図3のステップS3の実行に係る手段)と、前記燃料電池の起動処理中に、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第1バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスを置換する第1ガス置換処理を実行する第1ガス置換手段(例えば、後述のECU40、及び図3のステップS1の実行に係る手段)と、前記第1ガス置換処理を実行しても前記発電開始条件が満たされなかった場合には、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第2バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスをさらに置換する第2ガス置換処理を実行する第2ガス置換手段(例えば、後述のECU40、及び図3のステップS11の実行に係る手段)と、を備える燃料電池システムであって、前記第1ガス置換処理の実行を完了してから前記第2ガス置換処理の実行を開始するまでの間に、前記希釈器に希釈ガスを導入し、当該希釈器内のガスの希釈を促進する希釈アシスト手段(例えば、後述の希釈換気通路24、希釈アシスト弁241、ECU40、及び図3のステップS8の実行に係る手段)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、第1ガス置換処理を実行しても燃料電池の発電開始条件が満たされなかった場合には、希釈アシスト手段により希釈器内のガスの希釈を促進した後に、第2ガス置換処理を実行する。
第1ガス置換処理を実行すると、すなわち第1バルブを開弁して希釈器内にアノードガス流路内のアノードオフガスを導入すると、希釈器内のアノードガス濃度が上昇する。このため、第1ガス置換処理の実行後、第2ガス置換処理を実行する場合、希釈器内のガスの希釈が完了するまで待つ必要がある。この発明によれば、第1ガス置換処理の実行後、希釈アシスト手段により希釈器内のガスの希釈を促進することにより、希釈器内のガスの希釈が完了するまでの時間を短縮することができる。これにより、燃料電池の起動処理にかかる時間とエネルギの消費を少なくできる。
この場合、前記希釈アシスト手段は、希釈ガスを前記希釈器に導入する希釈ガス流路(例えば、後述の希釈換気通路24)と、当該希釈ガス流路を開閉するアシストバルブ(例えば、後述の希釈アシスト弁241)と、前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度に基づいて前記アシストバルブを開閉制御するアシストバルブ開閉制御手段(例えば、後述のECU40、及び図3のステップS8の実行に係る手段)と、を含むことが好ましい。
ところで、希釈器内に希釈ガスを導入すると、希釈器内全体のアノードガス濃度を低下できるものの、希釈ガスを導入する前に希釈器内に残留していたアノードガス濃度の高いガスの一部が、希釈器外に押し出されてしまい、高濃度のガスがシステム外に排出される場合がある。
この発明によれば、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度に基づいてアシストバルブを開閉制御し、希釈器に導入する希釈ガスの流量を調整する。これにより、希釈器からアノードガス濃度の高いガスを排出することなく、速やかに希釈器内のガスの希釈を完了することができる。したがって、燃料電池の起動処理にかかる時間とエネルギの消費をさらに少なくできる。
この場合、前記アシストバルブ開閉制御手段は、前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が所定の第1判定濃度(例えば、後述の図5の第1判定濃度)以下となった場合には、前記アシストバルブを開弁し、その後、前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が、前記第1判定濃度よりも大きい所定の第2判定濃度(例えば、後述の図5の第2判定濃度)となった場合には、前記アシストバルブを閉弁することが好ましい。
この発明によれば、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となった場合にアシストバルブを開弁し、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第2判定濃度となった場合にアシストバルブを閉弁する。これにより、希釈器から第2判定濃度を超えるアノードガス濃度のガスを排出することなく、希釈器内のガスの希釈を効率的に行うことができる。
この場合、前記アシストバルブ開閉制御手段は、前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が所定の第1判定濃度(例えば、後述の図5の第1判定濃度)以下となった場合には、前記アシストバルブを開弁し、その後、所定の開弁時間(例えば、後述の図4の開弁時間)が経過した場合には、前記アシストバルブを閉弁することが好ましい。
この発明によれば、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となった場合にアシストバルブを開弁し、その後、所定の開弁時間が経過した場合にアシストバルブを閉弁する。これにより、希釈器から高いアノードガス濃度のガスを排出することなく、希釈器内のガスの希釈を効率的に行うことができる。
本発明の燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)の制御方法は、アノードガス(例えば、後述の水素ガス)及びカソードガス(例えば、後述の空気)の反応により発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、アノードガス及びアノードオフガスが流通するアノードガス流路(例えば、後述のアノード電極流路13、水素供給路33、及び水素還流路34)と、前記アノードガス流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段(例えば、後述の水素タンク31、エゼクタ32、及び遮断弁331)と、前記アノードガス流路から分岐した第1排出路(例えば、後述の水素排出路35)及び第2排出路(例えば、後述のドレイン流路36)と、前記第1排出路及び前記第2排出路をそれぞれ開閉する第1バルブ(例えば、後述のパージ弁351)及び第2バルブ(例えば、後述のドレイン弁361)と、前記第1排出路及び前記第2排出路のうち前記第1バルブ及び第2バルブよりも下流側が接続され、前記第1排出路及び前記第2排出路を流通して前記アノードガス流路から排出されたアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈して排出する希釈器(例えば、後述の希釈器50)と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池の起動処理中に、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第1バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスを置換する第1ガス置換処理を実行する第1ガス置換工程(例えば、後述の図3のステップS1に示す工程)と、前記燃料電池の起動処理中に、当該燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたか否かを判断する発電開始条件判断工程(例えば、後述の図3のステップS3に示す工程)と、前記第1ガス置換処理を実行しても前記発電開始条件が満たされなかった場合には、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第2バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスをさらに置換する第2ガス置換処理を実行する第2ガス置換工程(例えば、後述の図3のステップS11に示す工程)と、前記第1ガス置換処理の実行を完了してから前記第2ガス置換処理の実行を開始するまでの間に、前記希釈器に希釈ガスを導入し、当該希釈器内のガスの希釈を促進する希釈アシスト工程(例えば、後述の図3のステップS8に示す工程)と、を備えることを特徴とする。
この燃料電池システムの制御方法は、上述の燃料電池システムを、方法の発明として展開したものであり、上述の燃料電池システムと同様の効果を奏する。
この発明によれば、第1ガス置換処理の実行後、希釈アシスト手段により希釈器内のガスの希釈を促進することにより、希釈器内のガスの希釈が完了するまでの時間を短縮することができる。これにより、燃料電池の起動処理にかかる時間とエネルギの消費を少なくできる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、この燃料電池10にアノードガスやカソードガスを供給する供給装置20と、これら燃料電池10及び供給装置20を制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)40とを有する。この燃料電池システム1は、例えば、燃料電池10により発電された電力を動力源とする図示しない燃料電池車両に搭載される。
燃料電池10は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陽極)及びカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。
このような燃料電池10は、アノード電極(陽極)側に形成されたアノード電極流路13にアノードガスとしての水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に形成されたカソード電極流路14に酸素を含むカソードガスとしての空気(エア)が供給されると、これらの電気化学反応により発電する。
供給装置20は、カソード電極流路14にエアを供給するカソードガス供給手段としてのエアコンプレッサ21及び加湿器25と、燃料電池10のアノード電極流路13に水素ガスを供給するアノードガス供給手段としての水素タンク31及びエゼクタ32と、を含んで構成される。
エアコンプレッサ21は、エア供給路22及び加湿器25を介して、カソード電極流路14の一端側に接続されている。カソード電極流路14の他端側には、エア排出路23が接続され、このエア排出路23の先端側には、加湿器25を介して後述の希釈器50が接続されている。この他、エア排出路23には、図示しない背圧弁が設けられている。
加湿器25は、燃料電池10から排出される空気に含まれる水分で、エアコンプレッサ21から供給される空気を加湿する。
また、エア供給路22には、エアコンプレッサ21により圧縮されたエアを、希釈器50に希釈ガスとして導入する希釈ガス流路としての希釈換気通路24が分岐して設けられている。希釈換気通路24の先端側は、希釈器50に接続されている。希釈換気通路24には、この希釈換気通路24を開閉するアシストバルブとしての希釈アシスト弁241と、この希釈アシスト弁241の上流側と下流側をバイパスするバイパス通路242と、が設けられている。また、このバイパス通路242は希釈換気通路24よりも細い。
希釈アシスト弁241を閉じた状態では、エア供給路22と希釈器50は、バイパス通路242を介して接続される。したがって、希釈アシスト弁241を閉じた状態では、エアコンプレッサ21により圧縮されたエアは、このバイパス通路242を介して希釈器に希釈ガスとして供給される。
また、希釈アシスト弁241を開いた状態では、エア供給路22と希釈器50は、希釈換気通路24により接続される。後述の希釈アシスト処理を実行する際には、この希釈アシスト弁241を開弁し、エアコンプレッサ21により圧縮されたエアを、希釈換気通路24を介して希釈器50に希釈ガスとして供給し、希釈器50における水素ガスの希釈を促進する。
本実施形態では、燃料電池10のカソード電極流路14、エア供給路22、エア排出路23、及び希釈換気通路24により、カソードガス及び燃料電池10から排出されたカソードオフガスが流通するカソードガス流路が構成される。
水素タンク31は、水素供給路33を介して、アノード電極流路13の一端側に接続されている。この水素供給路33には、エゼクタ28が設けられている。また、水素供給路33のうち水素タンク31とエゼクタ32との間には、水素供給路33を開閉する遮断弁331と、水素タンク31から供給される水素ガスを減圧する図示しないレギュレータが設けられている。
アノード電極流路13の他端側には、水素還流路34が接続される。この水素還流路34の先端側は、エゼクタ32に接続されている。エゼクタ32は、水素還流路34を流通する水素ガスを回収し、水素供給路33に還流する。
水素還流路34には、アノード電極流路13から排出されたアノードオフガス中の水分を分離する図示しない分離プレートと、この分離プレートにより分離された水分を貯蔵するキャッチタンク341が設けられている。
この他、水素還流路34には、キャッチタンク341の下流側から分岐する第1排出路としての水素排出路35と、キャッチタンク341から分岐する第2排出路としてのドレイン流路36と、が設けられている。これらドレイン流路36及び水素排出路35の先端側には、希釈器50が接続されている。
水素排出路35には、この水素排出路35を開閉する第1バルブとしてのパージ弁351が設けられている。後述の第1ガス置換処理を実行する際には、このパージ弁351を開き、水素還流路34を流通するアノードオフガスを希釈器50に導入する。
ドレイン流路36には、このドレイン流路36を開閉するドレイン弁361が設けられている。後述の第2ガス置換処理を実行する際には、このドレイン弁361を開き、水素還流路34を流通するアノードオフガスとともにキャッチタンク341に貯蔵された水分を希釈器50に導入する。また、このドレイン流路36は、水素排出路35よりも太い。したがって、ドレイン弁361を開弁した際に希釈器50に導入されるガスの量は、パージ弁351を開弁した際に希釈器50に導入されるガスの量よりも多い。
本実施形態では、燃料電池10のアノード電極流路13、水素供給路33、及び水素還流路34により、アノードガス及び燃料電池10から排出されたアノードオフガスが流通するアノードガス流路が構成される。
図2は、希釈器50の構成を示す断面図である。
希釈器50は、略箱状の筐体51と、仕切り板52と、を備える。
仕切り板52は筐体51内部に設けられ、これにより、筐体51の内部は、希釈室53と混合室54とに分割される。また、仕切り板52には、希釈室53と混合室54とを連通する連通孔521が形成されている。
筐体51には、水素排出路35のうちパージ弁351(図1参照)よりも下流側が接続されるアノードオフガス導入配管55と、希釈換気通路24のうち希釈アシスト弁241(図1参照)よりも下流側が接続される希釈ガス導入配管56と、ドレイン流路36のうちドレイン弁361(図1参照)よりも下流側が接続されるドレイン配管58と、が設けられている。
アノードオフガス導入配管55は、水素排出路35から排出されたアノードガス流路内のアノードオフガスを、希釈室53内に導入する。
希釈ガス導入配管56は、希釈換気通路24を介してエアコンプレッサから供給されたカソードガスを、希釈室53内に希釈ガスとして導入する。
ドレイン配管58は、ドレイン流路36から排出されたアノードガス流路内のアノードオフガスとともに、キャッチタンクに貯蔵された水分を希釈室53内に導入する。
また、筐体51には、混合室54内を貫通するカソードオフガス配管57が設けられている。このカソードオフガス配管57の基端側は、エア排出路23に接続され、先端側は大気に開放されている。すなわち、燃料電池10から排出されたカソードオフガスは、カソードオフガス配管57を流通し、大気に排出される。また、このカソードオフガス配管57のうち混合室54内部には、希釈室53のガスを、混合室54を介してカソードオフガス配管57内に吸入する孔部571が形成されている。
以上のように構成された希釈器50は、以下のように動作し、アノードオフガスをカソードガス及びカソードオフガスで希釈して大気に排出する。
先ず、希釈ガス導入配管56を介してカソードガスを希釈室53内に導入し続けた状態で、アノードオフガス導入配管55又はドレイン配管58から希釈室53内にアノードオフガスを導入し、このアノードオフガスを希釈室53内で攪拌、希釈する。希釈室53内で希釈されたアノードオフガスは、連通孔521を通って混合室54に押し出される。
混合室54に押し出されたアノードオフガスは、孔部571からカソードオフガス配管57内に流入し、このカソードオフガス配管57内を流通するカソードオフガスとともに大気に排出される。
図1に戻って、上述のエアコンプレッサ21、背圧弁、希釈アシスト弁241、遮断弁331、パージ弁351、及びドレイン弁361は、ECU40に電気的に接続されており、ECU40により制御される。
ECU40は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU40は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エアコンプレッサ21、背圧弁、希釈アシスト弁241、遮断弁331、パージ弁351、及びドレイン弁361等に制御信号を出力する出力回路とを備える。
また、ECU40には、燃料電池10のセル電圧を検出するセル電圧センサ41と、希釈器50のカソードオフガス配管57(図2参照)から排出されたガスのアノードガス濃度すなわち水素濃度を検出する水素濃度センサ42と、運転者からの燃料電池の起動要求及び停止要求を検出する図示しないイグニッションスイッチと、が接続されている。これらセル電圧センサ41及び水素濃度センサ42の検出信号は、ECU40に供給される。
イグニッションスイッチは、燃料電池システム1が搭載された燃料電池車両の運転席に設けられており、運転者による操作に応じて、起動を指令するオン信号又は停止を指令するオフ信号をECU40に送信する。ECU40は、イグニッションスイッチから出力されたオン/オフ信号に従い、燃料電池10の発電を開始するための起動処理を実行したり、燃料電池10の発電を停止するための停止処理を実行したりする。
以下では、ECU40による燃料電池10の起動処理について、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、ECUによる燃料電池の起動処理の手順を示すフローチャートである。
この起動処理は、イグニッションスイッチがオンにされたことに応じて実行される。また、以下に示すように、本実施形態の起動処理は、パージ弁を開弁することでアノードガス流路内のガス置換を実行する第1ガス置換処理工程(ステップS1)と、希釈器におけるアノードオフガスの希釈を促進する希釈アシスト処理工程(ステップS8)と、ドレイン弁を開弁することでアノードガス流路内のガス置換を実行する第2ガス置換処理工程(ステップS12)と、燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたかを判断する発電開始条件判断工程(ステップS3)と、を含む。
ステップS1では、第1ガス置換処理を実行し、パージ実行フラグPURFLGに「1」をセットする(ステップS2)。具体的には、第1ガス置換処理では、遮断弁を開弁することによりアノードガス流路内にアノードガスを新規に供給するとともにパージ弁を開弁して、アノードガス流路内のガスを置換する。また、エアコンプレッサをオンにし、希釈器にカソードオフガス及び希釈ガスを供給し、アノードガス流路内からパージ弁を介して排出されたガスを希釈する。また、この第1ガス置換処理を実行する際には、内蔵のタイマによりパージ弁の開弁時間を計測する。
パージ実行フラグPURFLGは、第1ガス置換処理を実行中であることを示すフラグであり、起動処理を実行する前は、「0」にセットされる。
ステップS3では、燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたかを判断する。ここで、発電開始条件とは燃料電池による発電の開始を許可するための条件であり、本実施形態では、燃料電池のセル電圧が所定電圧より大きくなることを条件とする。この判別がYESの場合には、ステップS13に移り、NOの場合には、ステップS4に移る。
ステップS4では、パージ実行フラグPURFLGが「1」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS5に移り、NOの場合には、ステップS7に移る。
ステップS5では、パージ弁を開弁してから所定時間T1経過したか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS6に移り、NOの場合には、ステップS3に移る。
ステップS6では、パージ弁を閉弁し、第1ガス置換処理を終了する。またこの際、パージ実行フラグPURFLGに「0」をセットするとともに、希釈アシスト実行フラグASSFLGに「1」をセットする。
希釈アシスト実行フラグASSFLGは、後述の希釈アシスト処理を実行中であることを示すフラグであり、起動処理を実行する前は、「0」にセットされる。
ステップS7では、希釈アシスト実行フラグASSFLGが「1」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS8に移り、NOの場合には、ステップS12に移る。
ステップS8では、後に図4を参照して詳述する希釈アシスト処理を実行し、ステップS9に移る。この希釈アシスト処理では、希釈アシスト弁を開閉制御することで、希釈器に希釈ガスを供給し、この希釈器内のガスの希釈を促進する。
ステップS9では、希釈器内のアノードガスの希釈が完了したか否かを判別する。具体的には、水素濃度センサからの出力、すなわち、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が所定の完了判定濃度(後述の図5参照)以下になったか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS10に移り、希釈アシスト実行フラグASSFLGに「0」をセットし、ステップS11に移り、NOの場合には、ステップS3に移る。したがって、希釈アシスト処理は、希釈器内のアノードガスの希釈が完了するまで継続される。
ステップS11では、第1ガス置換処理を実行しても発電開始条件が満たされなかったことに応じて、第2ガス置換処理を実行し、ステップS12に移る。具体的には、第2ガス置換処理では、アノードガスをアノードガス流路内に新規に供給するとともに、ドレイン弁を開弁して、アノードガス流路内のガスをさらに置換する。また、この第2ガス置換処理を実行する際には、内蔵のタイマによりドレイン弁の開弁時間を計測する。
ステップS12では、ドレイン弁を開弁してから所定時間T2経過したか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS13に移り、NOの場合には、ステップS3に移る。
ステップS13では、発電開始条件を満たしたこと、又は、上述の第1ガス置換処理、希釈アシスト処理、及び第2ガス置換処理を実行しても、発電開始条件が満たされなかったことに応じて、燃料電池による発電を許可する。
ステップS14では、パージ弁又はドレイン弁が開弁した状態であるか否かを検出し、開いた状態であれば、所定時間T1又はT2が経過した後に、これらパージ弁又はドレイン弁を閉弁する。
ステップS15では、全てのフラグをリセットし、この起動処理を終了する。より具体的には、全てのフラグPURFLG及びASSFLGに「0」をセットする。
図4は、ECUによる希釈アシスト処理の手順を示すフローチャートである。
希釈アシスト処理では、希釈アシスト弁を開閉制御することにより、希釈器に希釈ガスを供給し、希釈器内に残留するアノードガスの希釈を促進する。ところで、希釈器内に希釈ガスを導入すると、希釈器内全体のアノードガス濃度を低下できるものの、希釈ガスを導入する前に残留していたアノードガス濃度の高いガスの一部が、希釈器外に押し出されてしまい、高濃度のガスがシステム外に排出される場合がある。この点に鑑みて、本実施形態の希釈アシスト処理では、希釈器からアノードガス濃度の高いガスが排出されないように、希釈アシスト弁を開閉制御する。その具体的な手順は、以下のようになっている。
ステップS21では、水素濃度センサからの出力、すなわち、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度に基づいて、希釈アシスト弁を開弁可能であるか否かを判別する。具体的には、検出したアノードガス濃度が所定の第1判定濃度(後述の図5参照)以下となったか否かを判別する。ここで、アノードガス濃度が第1判定濃度以下である場合には希釈アシスト弁を開弁できる状態であると判定して、ステップS22に移る。また、アノードガス濃度が第1判定濃度より大きい場合には希釈アシスト弁を開弁できる状態ではないと判定して、図3のステップS9に移る。
ステップS22では、希釈アシスト弁の開弁時間を設定し、ステップS23に移る。この希釈アシスト弁の開弁時間は、例えば、希釈アシスト弁を開弁した場合に、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が、上述の第1判定濃度よりも大きい第2判定濃度を超えないような時間に設定される。
ステップS23では、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となったことに応じて希釈アシスト弁を開弁し、ステップS24に移る。ステップS24では、希釈アシスト弁を開弁してから、設定された開弁時間が経過したか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS25に移り、NOの場合には、ステップS23に移る。ステップS25では、希釈アシスト弁を閉弁し、図3のステップS9に移る。
図5は、ECUによる燃料電池の起動処理の一例を示すタイムチャートである。
図5に示す制御例では、時刻t11において図3に示す起動処理を開始し、その後、時刻t21において燃料電池のセル電圧が所定値に達し発電が許可された例を示す。
先ず、時刻t12〜t14の間において、第1ガス置換処理を実行する(図3のステップS1参照)。より具体的には、時刻t12から所定の時間が経過するまでパージ弁を開弁する。ここで、パージ弁を開弁すると、アノードガス流路内のガスが希釈器内に導入され、希釈器内のアノードガス濃度が上昇する。これにより希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が急激に上昇し、時刻t13においてピークに達する。
次に、時刻t14〜t19おいて、第1ガス置換処理を実行しても燃料電池が発電開始条件(図3のステップS3参照)を満たさなかったことに応じて、希釈アシスト処理(図4参照)を実行する。具体的には、時刻t14,t15,t16,t17,t18において、複数回数に亘り希釈アシスト弁を開閉する制御を実行する。
これら希釈アシスト弁の開閉制御では、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となったことに応じて希釈アシスト弁を開弁し(図4のステップS23参照)、その後、設定された開弁時間(図4のステップS22参照)が経過すると、この希釈アシスト弁を閉弁する(図4のステップS25参照)。上述のように、希釈アシスト弁の開弁時間は、アノードガス濃度が第2判定濃度を超えないように設定される。これにより、図5に示すように、希釈アシスト処理を実行する間において、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が、第2判定濃度を上回ることはない。
また、このように希釈アシスト弁を開閉制御することにより、希釈器内には希釈ガスが導入される。これにより、希釈器内のアノードガス濃度は徐々に低下する。このため、図5に示すように、希釈器内のアノードガス濃度が低下するに従い、希釈アシスト弁の開弁時間をより長く設定することができる。
次に、時刻t19において、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が完了判定濃度以下となったことに応じて(図3のステップS9参照)、希釈アシスト処理を終了し、第2ガス置換処理を開始する。またここで、時刻t13〜t19は、希釈器内のガスの希釈が完了するまでの希釈待ち時間となっている。
次に、時刻t20から所定の時間が経過するまでドレイン弁を開弁し、キャッチタンク内に貯蔵された水分とともに、アノードガス流路内のガスを希釈器に導入する。これにより、時刻t21において、燃料電池のセル電圧が所定電圧に達し(図3のステップS3参照)、燃料電池の発電が許可される(図3のステップS13参照)。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)第1ガス置換処理を実行しても燃料電池10の発電開始条件が満たされなかった場合には、希釈アシスト弁241を開弁して希釈器50内のガスの希釈を促進した後に、第2ガス置換処理を実行する。
第1ガス置換処理を実行すると、希釈器50内のアノードガス濃度が上昇する。このため、第1ガス置換処理の実行後、第2ガス置換処理を実行する場合、希釈器50内のガスの希釈が完了するまで待つ必要がある。本実施形態によれば、第1ガス置換処理の実行後、希釈アシスト弁241を開弁して希釈器50内のガスの希釈を促進することにより、希釈器50内のガスの希釈が完了するまでの時間、すなわち、図5に示す希釈待ち時間を短縮することができる。これにより、燃料電池10の起動処理にかかる時間とエネルギの消費を少なくできる。
(2)希釈器50から排出されるガスのアノードガス濃度に基づいて希釈アシスト弁241を開閉制御し、希釈器50に導入する希釈ガスの流量を調整する。これにより、希釈器50からアノードガス濃度の高いガスを排出することなく、速やかに希釈器50内のガスの希釈を完了することができる。したがって、燃料電池10の起動処理にかかる時間とエネルギの消費をさらに少なくできる。
(3)希釈器50から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となった場合に希釈アシスト弁241を開弁し、その後、所定の開弁時間が経過した場合に希釈アシスト弁241を閉弁する。これにより、希釈器50から高いアノードガス濃度のガスを排出することなく、希釈器50内のガスの希釈を効率的に行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度を、水素濃度センサにより直接検出したが、これに限らない。例えば、パージ弁の開弁時間等に基づいて間接的に検出してもよい。
また、上記実施形態では、希釈器から排出されるガスの水素濃度を検出したが、これに限らない。希釈器内に残留するガスの水素濃度を検出してもよい。
また、上記実施形態の希釈アシスト処理では、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となった場合に希釈アシスト弁を開弁し、所定の開弁時間が経過した後に閉弁したが、これに限らない。例えば、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が第1判定濃度以下となった場合に希釈アシスト弁を開弁し、その後、アノードガス濃度が第1判定濃度よりも大きい第2判定濃度となった場合に希釈アシスト弁を閉弁してもよい。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。 上記実施形態に係る希釈器の構成を示す断面図である。 上記実施形態に係るECUによる燃料電池の起動処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る希釈アシスト処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るECUによる燃料電池の起動処理の一例を示すタイムチャートである。 従来の燃料電池システムで起動処理を実行した場合において、希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度の時間変化を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池システム
10…燃料電池
13…アノード電極流路(アノードガス流路)
24…希釈換気通路(希釈アシスト手段、希釈ガス流路)
241…希釈アシスト弁(希釈アシスト手段、アシストバルブ)
31…水素タンク(アノードガス供給手段)
32…エゼクタ(アノードガス供給手段)
33…水素供給路(アノードガス流路)
331…遮断弁(アノードガス供給手段)
34…水素還流路34(アノードガス流路)
35…水素排出路(第1排出路)
351…パージ弁(第1バルブ)
36…ドレイン流路(第2排出路)
361…ドレイン弁(第2バルブ)
40…ECU(第1ガス置換手段、第2ガス置換手段、希釈アシスト手段、発電開始条件判断手段)
41…セル電圧センサ(発電開始条件判断手段)
50…希釈器

Claims (5)

  1. アノードガス及びカソードガスの反応により発電する燃料電池と、
    アノードガス及びアノードオフガスが流通するアノードガス流路と、
    前記アノードガス流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段と、
    前記アノードガス流路から分岐した第1排出路及び第2排出路と、
    前記第1排出路及び前記第2排出路をそれぞれ開閉する第1バルブ及び第2バルブと、
    前記第1排出路及び前記第2排出路のうち前記第1バルブ及び第2バルブよりも下流側が接続され、前記第1排出路及び前記第2排出路を流通して前記アノードガス流路から排出されたアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈して排出する希釈器と、
    前記燃料電池の起動処理中に、当該燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたか否かを判断する発電開始条件判断手段と、
    前記燃料電池の起動処理中に、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第1バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスを置換する第1ガス置換処理を実行する第1ガス置換手段と、
    前記第1ガス置換処理を実行しても前記発電開始条件が満たされなかった場合には、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第2バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスをさらに置換する第2ガス置換処理を実行する第2ガス置換手段と、を備える燃料電池システムであって、
    前記第1ガス置換処理の実行を完了してから前記第2ガス置換処理の実行を開始するまでの間に、前記希釈器に希釈ガスを導入し、当該希釈器内のガスの希釈を促進する希釈アシスト手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記希釈アシスト手段は、
    希釈ガスを前記希釈器に導入する希釈ガス流路と、
    当該希釈ガス流路を開閉するアシストバルブと、
    前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度に基づいて前記アシストバルブを開閉制御するアシストバルブ開閉制御手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記アシストバルブ開閉制御手段は、
    前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が所定の第1判定濃度以下となった場合には、前記アシストバルブを開弁し、その後、前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が、前記第1判定濃度よりも大きい所定の第2判定濃度となった場合には、前記アシストバルブを閉弁することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記アシストバルブ開閉制御手段は、
    前記希釈器から排出されるガスのアノードガス濃度が所定の第1判定濃度以下となった場合には、前記アシストバルブを開弁し、その後、所定の開弁時間が経過した場合には、前記アシストバルブを閉弁することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. アノードガス及びカソードガスの反応により発電する燃料電池と、
    アノードガス及びアノードオフガスが流通するアノードガス流路と、
    前記アノードガス流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段と、
    前記アノードガス流路から分岐した第1排出路及び第2排出路と、
    前記第1排出路及び前記第2排出路をそれぞれ開閉する第1バルブ及び第2バルブと、
    前記第1排出路及び前記第2排出路のうち前記第1バルブ及び第2バルブよりも下流側が接続され、前記第1排出路及び前記第2排出路を流通して前記アノードガス流路から排出されたアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈して排出する希釈器と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池の起動処理中に、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第1バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスを置換する第1ガス置換処理を実行する第1ガス置換工程と、
    前記燃料電池の起動処理中に、当該燃料電池が所定の発電開始条件を満たしたか否かを判断する発電開始条件判断工程と、
    前記第1ガス置換処理を実行しても前記発電開始条件が満たされなかった場合には、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給するとともに前記第2バルブを開弁して、前記アノードガス流路内のガスをさらに置換する第2ガス置換処理を実行する第2ガス置換工程と、
    前記第1ガス置換処理の実行を完了してから前記第2ガス置換処理の実行を開始するまでの間に、前記希釈器に希釈ガスを導入し、当該希釈器内のガスの希釈を促進する希釈アシスト工程と、を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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