JP2009276313A - 基板表裏面パターン位置測定方法及びその方法を用いた測定装置 - Google Patents

基板表裏面パターン位置測定方法及びその方法を用いた測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フォトマスク基板の法線が、測定用ステージの回転軸(線O―O’)に対してずれているような場合においても、精度よくフォトマスク基板の表面および裏面のマーク等の位置ずれを測定することができる基板表裏面パターン位置測定方法・測定装置を提供する。
【解決手段】本発明は、フォトマスク基板1の表面に形成されたパターンと、該フォトマスク基板1の裏面に形成されたパターンとの位置ずれを測定するフォトマスク基板1表裏面パターン位置測定方法において、回転可能な測定用ステージ10上で、該測定用ステージ10の180°回転前後の2回の測定により該フォトマスク基板1の表面のパターンと裏面のパターンの位置ずれ量を求める位置ずれ量測定ステップと、該フォトマスク基板1の法線と該測定用ステージ10の回転軸との角度差を求める角度差測定ステップと、前記位置ずれ量と前記角度差とから真の位置ずれ量を算出する真値位置ずれ量算出ステップと、からなることを特徴とするフォトマスク基板1表裏面パターン位置測定方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスク基板の表裏面のマーク等の位置ずれを測定する基板表裏面パターン位置測定方法及びその方法を用いた測定装置に関する。
近年、半導体集積回路における高集積化および微細化に伴い、半導体基板(以下、単にウェハと称する)上に形成される回路パターンの微細化も急速に進んできている。このような半導体集積回路の高集積化・微細化技術においては、フォトリソグラフィ技術の寄与が大きい。このフォトリソグラフィ技術とは、ウェハ上に塗布されたフォトレジストにフォトマスク(原画)上のパターンを転写し、その転写されたフォトレジストを用いて下層の被エッチング膜をパターニングする技術である。
フォトリソグラフィ技術において用いられるフォトマスクには通常一方の面にのみ原画パターンが形成されるが、特殊なものにはフォトマスク表面および裏面の両方にパターンが形成さているものがある。このようなフォトマスクとしては、特許文献1(特開2003−156832号公報)ものがある。特許文献1のものは、レンズの収差を計測できる収差計測用フォトマスクであり、収差計測を行うために、フォトマスク基板の表面には複数の計測用開口パターンが形成され、フォトマスク基板の裏面には複数の計測用開口パターンの各々への露光光の各入射角度を実質的に異ならせるための裏面開口パターンを有する遮光膜が形成された構成となっている。
特許文献1に記載されているような表面および裏面の両方にパターンが形成されるフォトマスク基板においては、表面のパターンと裏面のパターンの位置ずれを測定する、というニーズが発生する。ここで、図面を参照しつつ従来行われていたフォトマスク基板の表裏面の位置ずれを測定する方法について説明する。
図11は、従来のフォトマスクやウエハ等の平行平面基板の表裏面のマークやパターン等の位置ずれを測定する方法の原理を説明するための図である。図11は、フォトマスク基板の測定の様子を側面からみたものであり、1はフォトマスク基板、2は上面側対物レンズ、3は下面側対物レンズ、10は測定用ステージをそれぞれ示している。フォトマスク基板1の表面の点Pと、裏面の点Qの画像は、画像取得装置で取得し、モニター画面に表示されるが、これらの点P、点Qの位置ずれを測定する場合を例に説明する。
フォトマスク基板1は、測定用ステージ10上に載置されて、フォトマスク基板1上面から上面側対物レンズ2によって、また、フォトマスク基板1下面から下面側対物レンズ3によって、観測されることによって、モニター上で位置が測定される。測定用ステージ10は、フォトマスク基板1を載置したまま線O―O’を中心として回転可能に構成されている。また、図中、線T―T’は、上面側対物レンズ2の光軸、線B―B’は下面側対物レンズ3の光軸をそれぞれ示している。
図12は、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図12(A)は上面側対物レンズ2で点Pを測定している様子であり、図12(B)は下面側対物レンズ3で点Qを測定している様子である。ここで、図12におけるx軸、y軸の原点は、測定用ステージ10の回転軸である線O―O’が通過する点であり、図11において、x軸方向は図面左から右への方向と定義するものとし、y軸方向は紙面表面から裏面への方向と定義する。図12の状態において、任意の点を原点として測定された点Pの位置を(Xt0,Yt0)、点Qの位置を(Xb0,Y
b0)とする。座標の添え字中、tはtopの略であり、bはbottomの略であり、0は0°の略である。
測定用ステージ10の回転軸である線O―O’や、上面側対物レンズ2の光軸である線T―T’や下面側対物レンズ3の光軸である線B―B’は厳密に精度あわせがしてあれば、図12の状態において測定された点Pや点Qの位置から、それぞれの点の位置のずれが測定できるが、実際には、これらの線の精度を合わせることは困難である。
そこで、次に、点Pおよび点Qのそれぞれを、測定用ステージ10を180°回転した状態で測定する。図13は、測定用ステージ10を180°回転して、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図13(A)は上面側対物レンズ2で点P180を測定している様子であり、図13(B)は下面側対物レンズ3で点Q180を測定している様子である。図13においては、点P180、点Q180それぞれはxy座標の原点を中心に180°回転した状態となる。ここで、図13の状態において測定された点P180の位置を(Xt180,Yt180)、点Q180の位置を(Xb180,Yb180)とする。
上面側対物レンズ2による点Pの観測において、測定用ステージ10を回転する前後のx軸方向の位置ずれをΔXt、y方向の位置ずれをΔYt、回転軸を原点とした時の位置を(Xtr,Ytr)とすると、次の(1)、(2)式が成立する。
ΔXt=Xt0−Xt180=2・Xtr (1)
ΔYt=Yt0−Yt180=2・Ytr (2)
また、下面側対物レンズ3による点Qの観測において、測定用ステージ10を回転する前後のx軸方向の位置ずれをΔXb、y方向の位置ずれをΔYb、回転軸を原点とした時の位置を(Xbr,Ybr)とすると、次の(3)、(4)式が成立する。
ΔXb=Xb0−Xt180=2・Xbr (3)
ΔYb=Yb0−Yb180=2・Ybr (4)
この操作をする事により図15に示すように、表裏同一の回転中心からの位置ずれ量に置き換える事ができる。
点Pと点Qの位置ずれは、もともと次の(5)、(6)式である。
ΔX=Xbr−Xtr (5)
ΔY=Ybr−Ytr (6)
本測定原理においては、(Xt0,Yt0)および(Xb0,Yb0)を厳密に測定する代わりに、(1)〜(4)の式を用いて、点Pと点Qの位置ずれ量を、ΔXt、ΔYt、ΔXb、ΔYbの測定結果を用いて次の(7)、(8)式のように計算する。
(点Pと点Qの位置ずれ量)
ΔX=Xbr−Xtr=(ΔXb−ΔXt)/2 (7)
ΔY=Ybr−Ytr=(ΔYb−ΔYt)/2 (8)
すなわち、本測定方法によれば、測定用ステージ10を回転する前後のx軸方向の位置ずれ量、y軸方向の位置ずれ量を用いることにより、光軸等の位置あわせ、精度あわせを不要として、フォトマスク基板1の両面の各ポイント間の位置ずれ量を測定することが可能となる。
特開2003−156832号公報
ところで、上記のような従来のフォトマスク基板の表裏面の位置ずれを測定する方法によれば、次の図14に示されるような場合に問題が発生する。図14は、フォトマスク基板1の表裏面のマークやパターン等の位置ずれを測定する方法において、測定用ステージ
10上のフォトマスク基板1の法線が測定用ステージ10回転軸(線O―O’)からずれた場合を示す図である。なお、図14において、図11における参照符号と同一の参照符号が付されているものは、図11と同一の構成であるので説明については省略する。
図14は、例えば、測定用ステージ10上面の平滑性などに問題があり、図のようにフォトマスク基板1の法線が測定用ステージ10回転軸(線O―O’)に対してφずれたような場合である。このような場合、例えば、フォトマスク基板1の厚さが6350μmで、φが0.0045°でると、上記のフォトマスク基板の表裏面の位置ずれを測定する方法によれば、0.5μmの誤差を生じることとなり、大きな問題となっていた。
本発明は以上のような課題を解決するためのもので、請求項1に係る発明は、基板の表面に形成されたパターンと、該基板の裏面に形成されたパターンとの位置ずれを測定する基板表裏面パターン位置測定方法において、回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の2回の測定により該基板の表面のパターンと裏面のパターンの位置ずれ量を求める位置ずれ量測定ステップと、該基板の法線と該ステージの回転軸との角度差を求める角度差測定ステップと、前記位置ずれ量と前記角度差とから真の位置ずれ量を算出する真値位置ずれ量算出ステップと、からなることを特徴とする基板表裏面パターン位置測定方法である。
また、請求項2に係る発明は、厚さTの基板の表面に形成された表面パターンと、該基板の裏面に形成された裏面パターンとの位置ずれを測定する基板表裏面パターン位置測定方法において、回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の表面パターンのx軸方向の位置ずれΔXt、y方向の位置ずれΔYtを測定するステップと、回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の裏面パターンのx軸方向の位置ずれΔXb、y方向の位置ずれΔYbを測定するステップと、該基板の法線と該ステージの回転軸との角度差(θx,θy)を測定するステップと、真の位置ずれ量(dX,dY)を
dX=(ΔXb−ΔXt)/2+Ttanθx
dY=(ΔYb−ΔYt)/2+Ttanθy
により算出するステップと、からなることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の基板表裏面パターン位置測定方法を用いた測定装置である。
本発明の実施の形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法によれば、フォトマスク基板の法線が、測定用ステージの回転軸(線O―O’)に対してずれているような場合においても、精度よくフォトマスク基板の表面および裏面のマークやパターン等の位置ずれを測定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1に、本発明の実施の形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法における測定原理を示す図である。図1は、フォトマスク基板の測定の様子を側面からみたものであり、1はフォトマスク基板、2は上面側対物レンズ、3は下面側対物レンズ、10は測定用ステージ、20はオートコリメータをそれぞれ示している。
フォトマスク基板1は、測定用ステージ10上に載置されて、フォトマスク基板1上面から上面側対物レンズ2によって、また、フォトマスク基板1下面から下面側対物レンズ3によって、観測されることによって、位置が測定される。測定用ステージ10は、フォ
トマスク基板1を載置したまま線O―O’を中心として回転可能に構成されている。また、図中、線T―T’は、上面側対物レンズ2の光軸、線B―B’は下面側対物レンズ3の光軸をそれぞれ示している。
本発明の実施の形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法における主要となる考え方は、背景技術の欄で説明したものと大きく相違するものではないが、本発明の基板表裏面パターン位置測定方法においては、フォトマスク基板1の法線が測定用ステージ10回転軸(線O―O’)に対してずれているような場合、所謂、角度ずれが生じているような場合の補正も考慮された基板表裏面パターン位置測定方法となっている。
上記の補正を行うために、本実施形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法においては、オートコリメータ20が設けられており、このオートコリメータ20によって、フォトマスク基板1の放線と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)との角度差を測定する構成となっている。
このオートコリメータ20は、フォトマスク基板1上面に対して入射光を射出し、フォトマスク基板1上面からの反射光を観測することによって、後述のように定義される(θx,θy)を求めるものである。オートコリメータ20には、不図示のチルト機構が設けられており、フォトマスク基板1に対する入射光の入射角を調整することができるようになっている。
図2は、本発明の基板表裏面パターン位置測定方法におけるフォトマスク基板1の角度ずれの定義を示す図である。図2におけるx軸、y軸の原点は、測定用ステージ10の回転軸である線O―O’が通過する点であり、図1において、x軸方向は図面左から右への方向と定義するものとし、y軸方向は紙面表面から裏面への方向と定義する。このようなx軸、y軸の定義については、背景技術の欄で説明した事項と相違するものではない。フォトマスク基板1の角度ずれの定義は、図2に示すように、上記のように定義されたy軸の周りの角度ずれをθx、x軸周りの角度ずれをθyとする。オートコリメータ20は、この(θx,θy)、すなわち、フォトマスク基板1の放線と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)との角度差を観測することができるようになっている。
本発明の実施形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法を実現するためには、オートコリメータ20からの入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とが一致している必要がある。そこで、次に、オートコリメータ20からの入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とを一致させるための方策について、図3乃至図7を参照しつつ具体的に説明する。
図3乃至図5は、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とが一致していない状態の例を示す図である。また、図6及び図7は、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とが一致している状態の例を示す図である。なお、図3乃至図7それぞれに示された状態は、誇張的表現されており、実際にはこのような顕著な光軸−回転軸等のずれがあるわけではない。
図3乃至図7のいずれの図においても、(A)は測定用ステージ10を回転していない状態(この状態を回転0°などと称する)を示しており、(B)は(A)の状態におけるオートコリメータ20側での反射光の観察像を示しており、(C)は測定用ステージ10を180°回転した状態を示しており、(D)は(C)の状態におけるオートコリメータ20側での反射光の観察像を示している。前記光軸及び前記回転軸とを一致させるために、観測することが可能なのは、いずれの図の(B)及び(D)である。
図3は、測定用ステージ10を回転していない状態と測定用ステージ10を180°回転した状態で観察される反射光の観察像とがいずれも、同一の位置で観察される場合を示している。このような場合には、図3(A)及び(C)に示されるように、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とは一致していない状態であるので、不図示のチルト機構を調整することによって前記光軸と前記回転軸とを合わせるようにする。
図4は、測定用ステージ10を回転していない状態で観察される反射光の観察像は入射光が射出される位置となるが、測定用ステージ10を180°回転した状態で観察される反射光の観察像は当該位置とは異なる場合を示している。このような場合には、図4(A)及び(C)に示されるように、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とは一致していない状態であるので、不図示のチルト機構を調整することによって前記光軸と前記回転軸とを合わせるようにする。
図5は、測定用ステージ10を回転していない状態で観察される反射光の観察像と、測定用ステージ10を180°回転した状態で観察される反射光の観察像とが、入射光の射出位置(原点)を間に置くような配置となる場合を示している。このような場合には、図5(A)及び(C)に示されるように、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とは一致していない状態であるので、不図示のチルト機構を調整することによって前記光軸と前記回転軸とを合わせるようにする。
図6は、測定用ステージ10を回転していない状態で観察される反射光の観察像と、測定用ステージ10を180°回転した状態で観察される反射光の観察像との中点が入射光の射出位置(原点)となる場合を示している。このような場合には、図6(A)及び(C)に示されるように、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とは一致している状態であるので、不図示のチルト機構を調整することなく、本発明の基板表裏面パターン位置測定方法を実施することができる。
図7は、測定用ステージ10を回転していない状態と測定用ステージ10を180°回転した状態で観察される反射光の観察像とがいずれも、入射光の射出位置(原点)となる場合を示している。このような場合には、図7(A)及び(C)に示されるように、オートコリメータ20の入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とは一致している状態であるので、不図示のチルト機構を調整することなく、本発明の基板表裏面パターン位置測定方法を実施することができる。
以上に示すようにして、オートコリメータ20からの入射光の光軸と測定用ステージ10回転軸(線O―O’)とが一致するようにチルト機構を調整するなどを行った上で、基板表裏面パターン位置測定方法を実施する。
図8は、本発明の基板表裏面パターン位置測定方法において、フォトマスク基板1に(θx,θy)の角度ずれが生じた場合を示す図である。ここで、簡単のために位置ずれのないフォトマスク基板1の表面上の点Pと、裏面上の点Qについて考える。なお、(θx,θy)については、前述の通りオートコリメータ20の測定によって求めるものである。
図8に示す(θx,θy)の角度ずれによって、上面側対物レンズ2からの観測、および、下面からの下面側対物レンズ3による観測がずれることとなり、そのずれ量は、図面からも分かるとおり、Ttanθx、Ttanθyとなる。(なお、以下、簡単のために、線O―O’がP点を通るものと仮定する。)
図9は、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図9(A)は上面側対物レンズ2で点Pを測定してい
る様子であり、図9(B)は下面側対物レンズ3で点Qを測定している様子であり、上記のようにフォトマスク基板1に(θx,θy)の角度ずれが生じた場合の点Pおよび点Qの測定は図9に示すとおりである。
次に、点Pおよび点Qのそれぞれを、測定用ステージ10を180°回転した状態で測定する。この方法についても、背景技術において記載したとおりである。図10は、測定用ステージ10を180°回転して、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図10(A)は上面側対物レンズ2で点P180を測定している様子であり、図10(B)は下面側対物レンズ3で点Q180を測定している様子である。図10においては、背景技術において記載したとおり、点P180、点Q180それぞれはxy座標の原点を中心に180°回転した状態となる。
以上からも分かるように、図8に示す(θx,θy)の角度ずれが生じたような場合には、そのずれ量に基づく(Ttanθx、Ttanθy)分を補正する必要がある。
以上に基づいて、一般化を行う。ここでは図8及び、再び図12、図13、図15を利用することによって説明する。
図12は、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図12(A)は上面側対物レンズ2で点Pを測定している様子であり、図12(B)は下面側対物レンズ3で点Qを測定している様子である。図12におけるx軸、y軸の原点は、測定用ステージ10の回転軸である線O―O’が通過する点とする。また、図8において、x軸方向は図面左から右への方向と定義するものとし、y軸方向は紙面表面から裏面への方向と定義する。図12の状態において、任意の点を原点として測定された点Pの位置を(Xt0,Yt0)、点Qの位置を(Xb0,Yb0)とする。座標の添え字中、tはtopの略であり、bはbottomの略であり、0は0°の略である。
また、オートコリメータ20の測定によって図8に示す(θx,θy)の角度ずれが測定されたものとする。
点Pおよび点Qのそれぞれを、測定用ステージ10を180°回転した状態で測定する。図13は、測定用ステージ10を180°回転して、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。図13(A)は上面側対物レンズ2で点P180を測定している様子であり、図13(B)は下面側対物レンズ3で点Q180を測定している様子である。図13においては、点P180、点Q180それぞれはxy座標の原点を中心に180°回転した状態となる。ここで、図13の状態において測定された点P180の位置を(Xt180,Yt180)、点Q180の位置を(Xb180,Yb180)とする。
また、表面を基準とした裏面の位置ずれ(真値)を、
(dX,dY) (9)
上面側対物レンズ2による点Pの観測において、測定用ステージ10を回転する前後のx軸方向の位置ずれをΔXt、y方向の位置ずれをΔYt、回転軸を原点とした時の位置を(Xtr,Ytr)とすると、次の(1)、(2)式が成立する。
ΔXt=Xt0−Xt180=2・Xtr (1)
ΔYt=Yt0−Yt180=2・Ytr (2)
また、下面側対物レンズ3による点Qの観測において、測定用ステージ10を回転する前後のx軸方向の位置ずれをΔXb、y方向の位置ずれをΔYb、回転軸を原点とした時の位置を(Xbr,Ybr)とすると、次の(3)、(4)式が成立する。
ΔXb=Xb0−Xt180=2・Xbr (3)
ΔYb=Yb0−Yb180=2・Ybr (4)
この操作をする事により図15に示すように、表裏同一の回転中心からの位置ずれ量に置き換える事ができる。
点Pと点Qの位置ずれは、もともと次の(5)、(6)式である。
ΔX=Xbr−Xtr (5)
ΔY=Ybr−Ytr (6)
本測定原理においては、(Xt0,Yt0)および(Xb0,Yb0)を厳密に測定する代わりに、(1)〜(4)の式を用いて、点Pと点Qの位置ずれ量を、ΔXt、ΔYt、ΔXb、ΔYbの測定結果を用いて次の(7)、(8)式のように計算する。
(点Pと点Qの位置ずれ量)
ΔX=Xbr−Xtr=(ΔXb−ΔXt)/2 (7)
ΔY=Ybr−Ytr=(ΔYb−ΔYt)/2 (8)
また、フォトマスク基板1の角度ずれを(θx,θy)とすると、角度ずれによって生じるx軸、y軸方向へのシフト量は(α,β)となる。この(α,β)は次式(10)によって求めることができる。
(α,β)=(Ttanθx,Ttanθy) (10)
このx軸、y軸方向へのシフト量を(5)、(6)式に加味することによって、点Pと点Qの位置ずれ量の真値である(dX,dY)を、次式(11)、(12)によって求めることできる。
dX=ΔX+α=Xbr−Xtr+Ttanθx=(ΔXb−ΔXt)/2+Ttanθx (11)
dY=ΔY+β=Ybr−Ytr+Ttanθy=(ΔYb−ΔYt)/2+Ttanθy (12)
このような本発明の実施の形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法によれば、フォトマスク基板の法線が、測定用ステージの回転軸(線O―O’)に対してずれているような場合においても、精度よくフォトマスク基板の表面および裏面のマークやパターン等の位置ずれの真値である(dX,dY)を測定することができる。
実施形態では、表面と裏面をそれぞれ2つの対物レンズで観測する例を示したが、それに限定されるものではない。1つの対物レンズを用い、焦点を表裏両面で合わせながら計測する方法でも良い。
本発明の実施の形態に係る基板表裏面パターン位置測定方法における測定原理を示す図である。 本発明の基板表裏面パターン位置測定方法におけるフォトマスク基板1の角度ずれの定義を示す図である。 オートコリメータの入射光の光軸と測定用ステージの回転軸とが一致していない状態の例を示す図である。 オートコリメータの入射光の光軸と測定用ステージの回転軸とが一致していない状態の例を示す図である。 オートコリメータの入射光の光軸と測定用ステージの回転軸とが一致していない状態の例を示す図である。 オートコリメータの入射光の光軸と測定用ステージの回転軸とが一致している状態の例を示す図である。 オートコリメータの入射光の光軸と測定用ステージの回転軸とが一致している状態の例を示す図である。 本発明の基板表裏面パターン位置測定方法において、フォトマスク基板1に(θx,θy)の角度ずれが生じた場合を示す図である。 フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。 測定用ステージ10を180°回転して、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。 従来のフォトマスク基板の表裏面のマーク等の位置ずれを測定する方法の原理を説明するための図である。 フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。 測定用ステージ10を180°回転して、フォトマスク基板1の表面を上面側対物レンズ2で、裏面を下面側対物レンズ3で観測した様子を示す図である。 フォトマスク基板1の表裏面のマーク等の位置ずれを測定する方法において、測定用ステージ10上のフォトマスク基板1の法線が測定用ステージ10回転軸(線O―O’)からずれた場合を示す図である。 従来のフォトマスク基板の表裏面のマーク等の位置ずれを測定する方法の原理を説明するための図である。
符号の説明
1・・・フォトマスク基板、2・・・上面側対物レンズ、3・・・下面側対物レンズ、10・・・測定用ステージ、20・・・オートコリメータ

Claims (3)

  1. 基板の表面に形成されたパターンと、該基板の裏面に形成されたパターンとの位置ずれを測定する基板表裏面パターン位置測定方法において、
    回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の2回の測定により該基板の表面のパターンと裏面のパターンの位置ずれ量を求める位置ずれ量測定ステップと、
    該基板の法線と該ステージの回転軸との角度差を求める角度差測定ステップと、
    前記位置ずれ量と前記角度差とから真の位置ずれ量を算出する真値位置ずれ量算出ステップと、からなることを特徴とする基板表裏面パターン位置測定方法。
  2. 厚さTの基板の表面に形成された表面パターンと、該基板の裏面に形成された裏面パターンとの位置ずれを測定する基板表裏面パターン位置測定方法において、
    回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の表面パターンのx軸方向の位置ずれΔXt、y方向の位置ずれΔYtを測定するステップと、
    回転可能なステージ上で、該ステージの180°回転前後の裏面パターンのx軸方向の位置ずれΔXb、y方向の位置ずれΔYbを測定するステップと、
    該基板の法線と該ステージの回転軸との角度差(θx,θy)を測定するステップと、
    真の位置ずれ量(dX,dY)を
    dX=(ΔXb−ΔXt)/2+Ttanθx
    dY=(ΔYb−ΔYt)/2+Ttanθy
    により算出するステップと、からなることを特徴とする基板表裏面パターン位置測定方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板表裏面パターン位置測定方法を用いた測定装置。
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