JP2009276153A - 胃癌の判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便かつ迅速に胃癌の判定を行う方法や、胃癌の判定用キット等を提供すること。
【解決手段】本発明者らは、KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合するポリクローナル抗体を用いて、ウエスタンブロット法で胃癌患者血漿中のKIAA1199タンパクを癌特異的に検出できることを見い出すとともに、ELISA法を確立し、胃癌患者又は正常人から採取した血液サンプル中のKIAA1199ポリペプチドを測定した。その結果、胃癌患者の血液サンプルでは、正常人と比較して有意に高い値が得られたことから、上記ウエスタンブロット法及びELISAを用いてKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することにより胃癌の判定が可能になった。
【選択図】なし

Description

本発明は、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする胃癌の判定方法や、KIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することができる胃癌判定用キット等に関する。
日本と東南アジアでは、胃癌は消化管の悪性腫瘍の中で最も多く、また、世界でも、癌死亡率では第2位を占めている。胃癌の予後は、診断技術や治療法の発達により改善しているが、進行胃癌の場合の予後は良いとはいえず、胃漿膜にまで浸潤した胃癌の予後は、5年生存率で35%と低い。また、進行癌の治癒的切除の後に起こる再発の主原因は腹膜播種である。この腹膜播種再発においてはいまだに有効な治療法がなく、5年生存率は5%以下と報告されている。胃癌細胞の悪性な特性のうち、腹膜への転移は特に複雑な現象であり、多くのステップと多くの遺伝子が関与している。これまでの報告によれば、胃癌の腹膜播種には、接着分子関連遺伝子、アポトーシス関連遺伝子や他の遺伝子が深く関与しているとされており、胃癌の腹膜播種を始めとする胃癌の転移のメカニズム解明には、さらなる研究が必要であるとされている。
胃癌を始めとする癌の検出・診断方法として、血中の腫瘍マーカーを計測する方法が挙げられる。腫瘍マーカーは、腫瘍細胞が産生する物質、又は腫瘍に対する反応により正常細胞が産生する物質であり、これらの物質のうち、血中や尿中で増加する物質を計測することによって、腫瘍の診断を簡便な体外診断により行うことができる。
腫瘍マーカーとしては、乳癌患者の胸部組織と正常人の胸部組織で差異的に発現する遺伝子を使用した悪性腫瘍、特に乳癌を予想、診断、予後判定、予防および処置するための新規な組成物、方法および使用や(例えば、特許文献1参照。)や、肝炎ウイルスの感染に起因し慢性肝炎又は肝硬変を発症した患者に対し、肝炎ウイルスに感染した患者のミトコンドリアDNAの塩基配列を評価することによって肝臓癌の発癌リスクを評価する方法(例えば、特許文献2参照。)や、その遺伝子産物がCLL細胞及び前立腺癌細胞の新生物性又は腫瘍形成性増殖を抑制するmiR15及びmiR16のコピー数、変異状態又は遺伝子発現を検出することによる慢性リンパ性白血病又は前立腺癌の診断方法(例えば、特許文献3参照。)や、無症候性期又は初期段階の患者における発癌過程の存在を検出するのに適当な迅速な癌の診断方法や、癌患者の血清中に存在する炭酸脱水酵素IIの活性化化合物(腫瘍マーカー)、前記癌の診断方法によって、無症候性期または初期段階の患者の癌を検出することを特徴とする癌の処置方法;ならびに該癌の診断方法を行うためのキット(例えば、特許文献4参照。)等が知られている。
また、胃癌に関しては、既知のI型コラーゲンのC端非3重鎖テロペプチド(ICTP)の発現量の変動をマーカーにすることを特徴とする、進行胃癌、特にスキルス胃癌の適切な診断マーカー(例えば、特許文献5参照。)や、従来のRLGS法に比較して少量のDNAサンプルを用い簡便で、迅速、安価に癌患者の予後が良好か否かを診断することのできる技術を確立するものであって、癌部または非癌部組織検体より得られたDNA繰り返し配列中に存在する脱メチル化DNA数を測定し、その割合に基づいて胃癌をはじめ、種々の癌疾患の予後が良好か否かを判断する方法(例えば、特許文献6参照。)や、転移性結腸直腸癌あるいは原発性及び/又は転移性の胃癌又は食道癌をスクリーニング・診断するための試薬、キット及び方法や、その患者を処置するためにインビボでイメージングするための化合物や組成物、その治療や予防のための薬物、遺伝子療法薬およびアンチセンス化合物を運搬するための組成物、ワクチンおよび方法(例えば、特許文献7参照。)や、細胞の生体エネルギー的指数を作成するため、構造タンパク質及びミトコンドリアの呼吸(それぞれ例えば、hsp60やチトクロームオキシダーゼのサブユニットIおよびIV)に関して、ミトコンドリアの生体エネルギー的機能のタンパク質(H+−ATP合成酵素のβ−触媒サブユニットなど)の発現についての研究を使用すること、そしてグリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素及びピルビン酸キナーゼMなどの細胞の解糖経路のタンパク質の発現に関連する前記ミトコンドリア生体エネルギー指数(β−ATPase/hsp60比;β−ATPase/COXI比;β−ATPase/COXIV比)を使用することからなる、細胞の代謝性マーカーの研究に基づいて、癌の検出、進行の解析、および悪性腫瘍を予後診断するための方法(例えば、特許文献8参照。)等が提案されている。
特開2004−159640号公報 特開2004−121029号公報 特表2006−506469号公報 特表2001−524815号公報 特開2001−33460号公報 特開2002−112799号公報 特表2003−532389号公報 特表2005−526980号公報
本発明の課題は、被験試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することにより、簡便かつ迅速に胃癌の判定を行う方法や、胃癌の判定用キット等を提供することにある。
本発明者らは、胃癌患者の胃の癌部位(胃癌組織)と非癌部位(胃正常組織)における遺伝子の発現量を網羅的に比較検討し、KIAA1199遺伝子を含む120の遺伝子が、胃癌組織において著しく強く発現していることを既に見いだしている(特願2006−306057)。そこで、KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合するポリクローナル抗体を用いたELISA法を確立し、胃癌患者及び正常人から採取した血液サンプル中のKIAA1199ポリペプチドを測定したところ、胃癌患者の血液サンプルでは、正常人と比較して有意に高い測定値が得られた。さらに、上記ポリクローナル抗体を用いたウエスタンブロット法により、血液サンプル中のKIAA1199ポリペプチドの発現を調べた結果、胃癌患者の血液サンプルに強いシグナルが検出された。以上の結果から、上記ELISA法及びウエスタンブロット法を用いて、血液中のKIAA1199ポリペプチドの検出又は定量することにより簡便かつ迅速に胃癌の判定が可能であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする胃癌の判定方法や、(2)被検試料が、血液、又は血清若しくは血漿であることを特徴とする上記(1)記載の胃癌の判定方法や、(3)KIAA1199ポリペプチドと特異的に結合する分子を用いて、KIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の胃癌の判定方法や、(4)KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子が、抗体又はアプタマーであることを特徴とする上記(3)記載の胃癌の判定方法や、(5)ELISA法又はウエスタンブロット法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項4記載の胃癌の判定方法や、(6)直接ELISA法又はサンドウィッチELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする上記(4)又は(5)記載の胃癌の判定方法や、(7)(A)生体から採取した血液から血液サンプルを調製する工程と、(B)血液サンプルをマイクロプレートに分注し、血液サンプル固相化プレートを作製する工程と、(C)血液サンプル固相化プレートに、KIAA1199ポリペプチドを特異的に認識する抗体を反応させた後、標識二次抗体を反応させる工程とを含む直接ELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする上記(4)〜(6)いずれか記載の胃癌の判定方法に関する。
また本発明は、(8)KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子を備えたことを特徴とする胃癌の判定用キットや、(9)KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子が、抗体及び/又はアプタマーであることを特徴とする上記(8)記載の胃癌の判定用キットや、(10)ELISA法又はウエスタンブロット法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする上記(9)記載の胃癌の判定用キットや、(11)直接ELISA法又はサンドウィッチELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする上記(9)又は(10)記載の胃癌の判定用キットや、(12)(A)生体から採取した血液から血液サンプルを調製する工程と、(B)血液サンプルをマイクロプレートに分注し、血液サンプル固相化プレートを作製する工程と、(C)血液サンプル固相化プレートに、KIAA1199ポリペプチドを特異的に認識する抗体を反応させた後、標識二次抗体を反応させる工程とを含む直接ELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することができるように、さらにマイクロプレート及び標識二次抗体を備えたことを特徴とする上記(9)〜(11)いずれか記載の胃癌の判定用キットに関する。
本発明の方法によれば、血液サンプルの胃癌マーカーポリペプチドKIAA1199を検出又は定量することにより、血液サンプルの採取源が胃癌患者であるかどうかを非常に簡便かつ迅速に判定することができる。
本発明の胃癌の判定方法としては、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量する方法であれば特に制限されるものではなく、例えば、KIAA1199ポリペプチドと特異的に結合する分子を用いて、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量する方法を挙げることができ、上記被検試料としては、血液、血清、血漿等の血液由来のサンプルや、リンパ液、尿、唾液等を例示することができ、なかでも、血液、血清、血漿等の血液由来のサンプルを好適に例示することができる。また、本発明の胃癌の判定用キットとしては、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量するための、KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子を備えたキットであれば特に制限されるものではない。そして、上記KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子としては、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるKIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する抗体や、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるKIAA1199ポリペプチドに特異的に結合するアプタマー(核酸分子)等を好適に例示することができる。
上記KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する抗体としては、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、一本鎖抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、2つのエピトープを同時に認識することができる二機能性抗体等のほか、これら抗体のFab断片やF(ab’)2断片等を例示することができるが、配列番号1に示されるKIAA1199ポリペプチドの全部又はその一部を抗原として、ウサギに免疫することより作製されたポリクローナル抗体KIAA−A2を好例として具体的に示すことがきる。また、上記KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する抗体を用いて、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量する方法としては、RIA法、ELISA法、蛍光方法法、プラーク法、スポット法、血球凝集反応法、オクタロニー法、ウエスタンブロット法等の公知の免疫学的測定方法であれば特に制限されないが、なかでもELISA法、又はウエスタンブロット法を好例として挙げることができ、さらに好ましい方法としてELISA法を挙げることができる。また、上記ELISA法としては、直接ELISA法、間接ELISA法、サンドウィッチELISA法等の既知のELISA法であれば得に制限されるものではないが、なかでも、(A)生体から採取した血液から血液サンプルを調製する工程と、(B)血液サンプルをマイクロプレートに分注し、血液サンプル固相化プレートを作製する工程と、(C)血液サンプル固相化プレートに、KIAA1199ポリペプチドを特異的に認識する抗体を反応させた後、標識二次抗体を反応させる工程とを含む直接ELISA法など、KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する抗体を一次抗体として用いる直接ELISA法を好例として挙げることができる。また、上記ELISA法に用いる標識二次抗体としては、Cy3,Cy5,FITC,ローダミン等の蛍光標識二次抗体や、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ等の酵素標識二次抗体等を例示することができ、なかでもHRP標識二次抗体を好例として挙げることができる。
上記KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合するアプタマーとしては、KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合するDNAやRNA等の核酸アプタマーを好適に例示することができるが、これら核酸アプタマーの作製・探索方法としては種々の公知方法を用いることができるが、中でもSELEX法(S.D. Jayasena, 1999, Clin. Chem., 45: 1628-1650)やin vitro selection法(Ellington AD, Szostak JW, "In vitro selection of RNA molecules that bind specific ligands.", Nature, 1990 Aug 30;346(6287):818-22.)を好適に例示することができる。例えば、インビトロでの選択および増幅の反復法によってオリゴヌクレオチドの非常に大きなコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングするための方法であるSELEX法によってKIAA1199ポリペプチドに結合する核酸アプタマーは、容易に選択することができる。ライブラリーは典型的には、2つの固定された配列領域がフランキングした1014〜1015のランダムDNA配列を含み、固体支持体に固定されている標的分子に結合する配列は、簡単な洗浄工程によって結合していない配列から分離することができ、標的に結合した配列の集団を、2つの固定された配列領域に対するプライマーを使用してPCRにより増幅する。この濃縮されたライブラリーを、次の選択/増幅サイクルに使用することができ、より濃縮されたライブラリーから標的核酸の配列情報を得るために、クローニングした後、配列を決定することによって、目的とする核酸アプタマーを同定することができる。
本発明の胃癌の判定方法においては、上記KIAA1199ポリペプチドを検出又は定量する方法により、被検試料中にKIAA1199ポリペプチドの存在が検出された場合や、被検試料中のKIAA1199ポリペプチド発現量が正常対照試料と比較して高い場合に、被検試料の採取源が胃癌患者であると評価できる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(KIAA1199ポリペプチドに結合する抗体の作製)
KIAA1199タンパクを示す配列番号1に記載のアミノ酸配列におけるアミノ酸番号202〜220のアミノ酸配列のN末端にシステインを付加したアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号2)、アミノ酸番号612〜627のアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号3)、及びアミノ酸番号1159〜1176のアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号4)の計3つのペプチドを合成した。これらのペプチドに対するポリクローナル抗体の作製を株式会社免疫生物研究所に依頼したところ、各々のペプチドを免疫した3羽のウサギから抗血清が得られた。抗血清を段階的に希釈した希釈液と、各々のペプチドを固定したプレートとを用いてアッセイを行ったところ、抗血清中の抗体と各々のペプチドとの反応が確認された。なお、抗血清中の抗体と各々のペプチドとの反応は、抗血清を204800倍に水で希釈した希釈液を用いた場合にも確認された。
(ELISA法によるKIAA1199ポリペプチド測定系の確立)
実施例1で作製したポリクローナル抗体を用いて、ELISA法によるKIAA1199ポリペプチド測定系を確立した。プラスミドベクターに全長KIAA1199とGFPの融合遺伝子を組み込み、HEK293細胞に遺伝子導入を行った。KIAA1199を過剰発現する細胞株(293KIAAGFP)を培養し、その培養上清を回収した。回収した培養上清を100μl〜0.001μl含むように固相化用サンプルを調製し、マイクロプレート(polystyrene microplate、R&D社製)に分注し、4℃で12時間インキュベートした。0.05%tween20を含むPBSで、3回洗浄したのち、バッファー(1%アルブミンを含むPBS )で100倍希釈した抗KIAA1199ポリペプチド抗体KIAA−A2を加え、室温で2時間インキュベートした。次に、0.05%tween20を含むPBSで、3回洗浄した後、バッファー(PBS+1%アルブミン)で200倍希釈したHRP標識抗ウサギIgG抗体を加え、室温で2時間インキュベートした。0.05%tween20を含むPBSで、3回洗浄した後、Substrate solutionを加え、室温で20分インキュベートした。O.D.値(570nm)を、吸光度計(日本モレキュラーデバイス社製)により測定した。図1に結果を示すように、固相化した培養上清の量に依存して、吸光度が高くなった。
(血液の採取と保存)
原発性の切除不能胃癌、又は転移性の切除不能胃癌に対し5−FU(TS−1,メソトレキセート/5−FUを含む)若しくはシスプラチン・イリノテカン併用療法が行われた患者で、かつ、文書でインフォームド・コンセントの得られた患者2例を検体の採取源とした。採取した血液検体を遠心し、血漿に分離し、−80度で保存した。
(ELISA法によるKIAA1199ポリペプチドの測定)
凍結血漿検体を氷上で融解し、5倍希釈してマイクロプレートに50mlづつ分注し、4度で12時間静置した。血液サンプルを固相化したプレートを用い、実施例2と同様の方法でELISAを行い、KIAA1199ポリペプチドを測定した。測定の結果を図2に示す。バックグラウンドで補正すると、5倍程度癌の検体で上昇していた。
また、抗KIAA1199ポリペプチド抗体KIAA−A2を用いたウエスタンブロット法により、凍結血漿検体中のKIAA1199ポリペプチドを検出した。1レーンにつきタンパク量30μgとなるように血漿サンプルを調製し、一次抗体として500倍希釈したKIAA−A2を、二次抗体として1000倍希釈した抗ウサギIgG抗体をそれぞれ用い、シグナルの検出にはECL western blotting detection system(GE healthcare社)使用した。その結果、図3に示すように、胃癌患者由来の血漿において、予想されるKIAA1199ポリペプチドの分子量(153kDa)とほぼ一致する位置に強いシグナルが検出されたことから、ウエスタンブロット法でもKIAA1199ポリペプチドの検出が可能であることが示された。
本発明の胃癌の測定法により、生体から採取された血液サンプル中のKIAA1199ポリペプチドを測定した結果を示す図である。 本発明の胃癌の測定法の概略を示すとともに、293KIAAGFP細胞株培養上清中のKIAA1199ポリペプチドをELISAを用いて測定した結果を示す図である。 健常人および胃癌患者の血漿中のKIAA1199ポリペプチドを、ウエスタンブロット法を用いて測定した結果を示す図である。

Claims (12)

  1. 被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする胃癌の判定方法。
  2. 被検試料が、血液、又は血清若しくは血漿であることを特徴とする請求項1記載の胃癌の判定方法。
  3. KIAA1199ポリペプチドと特異的に結合する分子を用いて、KIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項1又は2記載の胃癌の判定方法。
  4. KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子が、抗体又はアプタマーであることを特徴とする請求項3記載の胃癌の判定方法。
  5. ELISA法又はウエスタンブロット法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項4記載の胃癌の判定方法。
  6. 直接ELISA法又はサンドウィッチELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項4又は5記載の胃癌の判定方法。
  7. 以下の(A)〜(C)の工程を含む直接ELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項4〜6いずれか記載の胃癌の判定方法。
    (A)生体から採取した血液から血液サンプルを調製する工程;
    (B)血液サンプルをマイクロプレートに分注し、血液サンプル固相化プレートを作製する工程;
    (C)血液サンプル固相化プレートに、KIAA1199ポリペプチドを特異的に認識する抗体を反応させた後、標識二次抗体を反応させる工程;
  8. KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子を備えたことを特徴とする胃癌の判定用キット。
  9. KIAA1199ポリペプチドに特異的に結合する分子が、抗体及び/又はアプタマーであることを特徴とする請求項8記載の胃癌の判定用キット。
  10. ELISA法又はウエスタンブロット法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項9記載の胃癌の判定用キット。
  11. 直接ELISA法又はサンドウィッチELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することを特徴とする請求項9又は10記載の胃癌の判定用キット。
  12. 以下の(A)〜(C)の工程を含む直接ELISA法により、被検試料中のKIAA1199ポリペプチドを検出又は定量することができるように、さらにマイクロプレート及び標識二次抗体を備えたことを特徴とする請求項9〜11いずれか記載の胃癌の判定用キット。
    (A)生体から採取した血液から血液サンプルを調製する工程;
    (B)血液サンプルをマイクロプレートに分注し、血液サンプル固相化プレートを作製する工程;
    (C)血液サンプル固相化プレートに、KIAA1199ポリペプチドを特異的に認識する抗体を反応させた後、標識二次抗体を反応させる工程;
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