JP2009275872A - ハイブリッド建設機械の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可変容量型の複数のメインポンプMP1,MP2と、これら複数のメインポンプMP1,MP2に接続するとともにアクチュエータを制御するための複数の操作弁を設けた回路系統とを備えたハイブリッド建設機械の制御装置において、可変容量型であって2つの吐出ポートを設けた2フロータイプのサブポンプSPと、このサブポンプを回転させる電動モータMGとを備えるとともに、上記サブポンプの吐出ポートを上記複数のメインポンプの吐出側に接続している。
【選択図】図1
Description
この発明の目的は、電動モータでサブポンプを回転させて第1,2メインポンプをアシストさせ、アシスト系の構造を単純化したハイブリッド建設機械の制御装置を提供することである。
また、2フロータイプの可変容量型のサブポンプを用いたので、サブポンプの吐出量を第1,2メインポンプへ分流させる制御弁等が不要になり、その分、コストダウンを図ることができる。
第2の発明によれば、第1,2回路系統のアクチュエータの作動状況や、エンジンの回転数に応じて、サブポンプによるアシストをするかどうかを決められるので、エネルギーロスも少なくなる。
第3の発明によれば、アシストモータの駆動力をサブポンプに作用させることができるので、アシストモータの回転力の分だけ、電動モータの消費電力を少なくすることができる。
上記第1回路系統には、その上流側から順に、旋回モータRMを制御する旋回モータ用の操作弁1、図示していないアームシリンダを制御するアーム1速用の操作弁2、ブームシリンダBCを制御するブーム2速用の操作弁3、図示していない予備用アタッチメントを制御する予備用の操作弁4および図示していない左走行用である第1走行用モータを制御する第1走行モータ用操作弁5を接続している。
上記中立流路6であって、第1走行モータ用操作弁5の下流側にはパイロット圧生成機構8を設けている。このパイロット圧生成機構8はそこを流れる流量が多ければ高いパイロット圧を生成し、その流量が少なければ低いパイロット圧を生成するものである。
また、上記中立流路6は、上記操作弁1〜5のすべてが中立位置もしくは中立位置近傍にあるとき、第1メインポンプMP1から吐出された流体の全部または一部をタンクに導くが、このときにはパイロット圧生成機構8を通過する流量も多くなるので、上記したように高いパイロット圧が生成される。
ただし、操作弁1〜5の操作量によっては、ポンプ吐出量の一部がアクチュエータに導かれ、一部が中立流路6からタンクに導かれることになるので、パイロット圧生成機構8は、中立流路6に流れる流量に応じたパイロット圧を生成する。言い換えると、パイロット圧生成機構8は、操作弁1〜5の操作量に応じたパイロット圧を生成することになる。
上記中立流路16であって、アーム2速用の操作弁15の下流側にはパイロット圧生成機構18を設けているが、このパイロット圧生成機構18は、先に説明したパイロット圧生成機構8と全く同様に機能するものである。
上記のようにしたパイロット流路19には第2圧力センサー21を接続するとともに、この第2圧力センサー21で検出した圧力信号をコントローラCに入力するようにしている。そして、パイロット流路19のパイロット圧は、操作弁の操作量に応じて変化するので、第2圧力センサー21が検出する圧力信号は、第2回路系統の要求流量に比例することになる。
しかも、このエンジンEには、ジェネレータ22を設け、エンジンEの余剰出力でジェネレータ22を回して発電できるようにしている。そして、ジェネレータ22が発電した電力は、バッテリーチャージャー23を介してバッテリー24に充電される。
なお、上記バッテリーチャージャー23は、通常の家庭用の電源25に接続した場合にも、バッテリー24に電力を充電できるようにしている。つまり、このバッテリーチャージャー23は、当該装置とは別の独立系電源にも接続可能にしたものである。
上記の状態から旋回モータ用の操作弁1を例えば図面右側位置に切り換えると、一方の通路26が第1メインポンプMP1に接続され、他方の通路27がタンクに連通する。したがって、通路26から圧力流体が供給されて旋回モータRMが回転するとともに、旋回モータRMからの戻り流体が通路27を介してタンクに戻される。
旋回モータ用の操作弁1を上記とは逆に左側位置に切り換えると、今度は、通路27にポンプ吐出流体が供給され、通路26がタンクに連通し、旋回モータRMは逆転することになる。
反対に、ブーム1速用の操作弁14を図面左側位置に切り換えると、第2メインポンプMP2からの圧力流体は、通路33を経由してブームシリンダBCのロッド側室32に供給されるとともに、そのピストン側室31からの戻り流体は通路30を経由してタンクに戻され、ブームシリンダBCは収縮することになる。なお、ブーム2速用の操作弁3は、上記ブーム1速用の操作弁14と連動して切り換るものである。
上記のようにしたブームシリンダBCのピストン側室31とブーム1速用の操作弁14とを結ぶ通路30には、コントローラCで開度が制御される比例電磁弁34を設けている。なお、この比例電磁弁34はそのノーマル状態で全開位置を保つようにしている。
上記可変容量型のサブポンプSPは、1つのシリンダブロックに2つの吐出ポート37a,37bを設け、これら両吐出ポートからは、等分された流量が吐出されるものである。そして、このサブポンプSPは、発電機兼用の電動モータMGの駆動力で回転するが、この電動モータMGの駆動力によって、可変容量型のアシストモータAMも同軸回転する構成にしている。そして、上記電動モータMGにはインバータIを接続するとともに、このインバータIをコントローラCに接続して、このコントローラCで電動モータMGの回転数等を制御できるようにしている。
また、上記のようにしたサブポンプSPおよびアシストモータAMの傾転角は傾角制御器35,36で制御されるが、この傾角制御器35,36は、コントローラCの出力信号で制御されるものである。
また、2フロータイプの上記サブポンプSPは、両吐出ポートから吐出される流量を等しく保ちながら、傾転角に応じてその吐出量を変化させるものである。
なお、この実施形態では、サブポンプSPの吐出ポート37a、37bと第1,2メインポンプMP1,MP2とを1対1で対応させたが、メインポンプは、サブポンプSPの吐出ポートの数よりも多くあってもよい。メインポンプの台数をサブポンプSPの吐出ポート37a、37bよりも多くしたときには、上記2つの吐出ポート37a、37bに接続した第1,2合流通路38,39を複数の通路に分岐させ、それら分岐した通路を所定のメインポンプに接続すればよい。
ただし、メインポンプの台数がサブポンプSPの吐出ポート37a、37bより多くても、それら全てのメインポンプにサブポンプSPの吐出量を供給しなくてもよいことは当然である。
そして、上記ブームシリンダBCと上記比例電磁弁34との間には、接続用通路42に連通する通路49を設けるとともに、この通路49にはコントローラCで制御される電磁開閉弁50を設けている。
上記第1,2圧力センサー11,21からコントローラCに相対的に高い圧力信号が入力すると、コントローラCは、第1,2メインポンプMP1,MP2が最小吐出量を維持しているものと判定して傾角制御器35,36を制御し、サブポンプSPおよびアシストモータAMの傾転角をゼロもしくは最小にする。
なお、コントローラCが、上記のように第1,2メインポンプMP1,MP2の吐出量が最小である旨の信号を受信したとき、コントローラCが電動モータMGの回転を停止してもよいし、その回転を継続させてもよい。
したがって、パイロット流路9あるいは19のパイロット圧に応じて、第1,2回路系統の要求流量が決まることになる。例えば、パイロット圧が高ければ高いほど、当該回路系統の要求流量が少なく、パイロット圧が低ければ低いほど、当該回路系統の要求流量が多くなる。
コントローラCは、第1,2圧力センサー11,21からの圧力信号を読み取る(ステップS1)とともに、エンジンEの回転数信号を読み取る(ステップS1,S2)。
そして、上記圧力信号が予め定めた設定圧よりも低く、第1,2回路系統の要求流量が多い状態にあって、かつ、エンジンEの回転数が予め定めた設定回転数よりも高いときには、コントローラCは、サブポンプSPによるアシストが必要であると判断してステップS4,S5,S6に移行し、電動モータMGのパワー制御値およびトルク制御値を設定する。ただし、このときの上記パワー制御値およびトルク制御値のそれぞれは、あらかじめ設定されているものである。
いずれにしても、上記の場合に、サブポンプSPの両吐出ポート37a,37bから等しい流量が吐出されるが、それは、第1,2合流通路38,39を介して第1,2メインポンプMP1,MP2の吐出側に合流する。
そして、圧力センサー47は上記旋回圧あるいはブレーキ圧を検出するとともに、その圧力信号をコントローラCに入力する。コントローラCは、旋回モータRMの旋回あるいはブレーキ動作に影響を及ぼさない範囲内であって、ブレーキ弁28,29の設定圧よりも低い圧力を検出したとき、電磁切換弁46を閉位置から開位置に切り換える。このように電磁切換弁46が開位置に切り換れば、旋回モータRMに導かれた圧力流体は、導入通路43に流れるとともに安全弁48および接続用通路42を経由してアシストモータAMに供給される。
すなわち、通路26あるいは27の圧力は、旋回動作あるいはブレーキ動作に必要な圧力に保たれていなければ、旋回モータRMを旋回させたり、あるいはブレーキをかけたりできなくなる。
そこで、上記通路26あるいは27の圧力を、上記旋回圧あるいはブレーキ圧に保つために、コントローラCはアシストモータAMの傾転角を制御しながら、この旋回モータRMの負荷を制御するようにしている。つまり、コントローラCは、圧力センサー47で検出される圧力が上記旋回モータRMの旋回圧あるいはブレーキ圧とほぼ等しくなるように、アシストモータAMの傾転角を制御する。
また、上記アシストモータAMの回転力でサブポンプSPの回転力をアシストすることもできるが、このときには、アシストモータAMとサブポンプSPとが相まって圧力変換機能を発揮する。
すなわち、上記アシストモータAMの出力は、1回転当たりの押しのけ容積Q1とそのときの圧力P1の積で決まる。また、サブポンプSPの出力は1回転当たりの押しのけ容積Q2と吐出圧P2の積で決まる。そして、この実施形態では、アシストモータAMとサブポンプSPとが同軸回転するので、Q1×P1=Q2×P2が成立しなければならない。そこで、例えば、アシストモータAMの上記押しのけ容積Q1を上記サブポンプSPの押しのけ容積Q2の3倍すなわちQ1=3Q2にしたとすれば、上記等式が3Q2×P1=Q2×P2となる。この式から両辺をQ2で割れば、3P1=P2が成り立つ。
ただし、アシストモータAMの傾転角は、上記したように通路26,27の圧力を旋回圧あるいはブレーキ圧に保つように制御される。したがって、旋回モータRMからの流体を利用する場合には、アシストモータAMの傾転角は必然的に決められることになる。このようにアシストモータAMの傾転角が決められた中で、上記した圧力変換機能を発揮させるためには、サブポンプSPの傾転角を制御することになる。
また、接続用通路42に流体の漏れが生じたときには、安全弁48が機能して通路26,27の圧力が必要以上に低くならないようにして、旋回モータRMの逸走を防止する。
ブームシリンダBCを作動させるために、ブーム1速用の操作弁14およびそれに連動するブーム2速用の操作弁3を切り換えると、センサー14aによって、上記ブーム1速用の操作弁14の操作方向とその操作量が検出されるとともに、その操作信号がコントローラCに入力される。
上記のように比例電磁弁34を閉じて電磁開閉弁50を開位置に切り換えれば、ブームシリンダBCの戻り流体の全量がアシストモータAMに供給される。しかし、アシストモータAMで消費する流量が、オペレータが求めた下降速度を維持するために必要な流量よりも少なければ、ブームシリンダBCはオペレータが求めた下降速度を維持できない。このようなときには、コントローラCは、上記操作弁14の操作量、アシストモータAMの傾転角や電動モータMGの回転数などをもとにして、アシストモータAMが消費する流量以上の流量をタンクに戻すように比例電磁弁34の開度を制御し、オペレータが求めるブームシリンダBCの下降速度を維持する。
一方、電動モータMGに対して電力を供給せず、上記アシストモータAMの回転力だけで、サブポンプSPを回転させることもできるが、このときには、アシストモータAMおよびサブポンプSPが、上記したのと同様にして圧力変換機能を発揮する。
上記のように旋回モータRMを旋回させながら、ブームシリンダBCを下降させるときには、旋回モータRMからの流体と、ブームシリンダBCからの戻り流体とが、接続用通路42で合流してアシストモータAMに供給される。
また、前記したように導入通路43側の圧力が旋回圧あるいはブレーキ圧よりも低くなれば、コントローラCは、圧力センサー47からの圧力信号に基づいて電磁切換弁46を閉じる。
いずれにしても、アシストモータAMの出力で、サブポンプSPの出力をアシストできるとともに、サブポンプSPから吐出された流量を、チェック弁40,41を介して、第1,2回路系統に供給することができる。
一方、アシストモータAMを駆動源として電動モータMGを発電機として使用するときには、サブポンプSPの傾転角をゼロにしてほぼ無負荷状態にし、アシストモータAMには、電動モータMGを回転させるために必要な出力を維持しておけば、アシストモータAMの出力を利用して、電動モータMGに発電機能を発揮させることができる。
MP2 第2メインポンプ
1 旋回モータ用の操作弁
2 アーム1速用の操作弁
3 ブーム2速用の操作弁
4 予備用の操作弁
5 第1走行モータ用の操作弁
9 パイロット流路
10 レギュレータ
11 第1圧力センサー
C コントローラ
12 第2走行モータ用の操作弁
13 バケット用の操作弁
14 ブーム1速用の操作弁
15 アーム2速用の操作弁
19 パイロット流路
20 レギュレータ
21 第2圧力センサー
SP サブポンプ
35,36 傾角制御器
MG (発電機兼用の)電動モータ
Claims (3)
- 可変容量型の複数のメインポンプと、これら複数のメインポンプに接続するとともにアクチュエータを制御するための複数の操作弁を設けた回路系統とを備えたハイブリッド建設機械の制御装置において、可変容量型であって2つの吐出ポートを設けた2フロータイプのサブポンプと、このサブポンプを回転させる電動モータとを備えるとともに、上記サブポンプの吐出ポートを上記複数のメインポンプの吐出側に接続したハイブリッド建設機械の制御装置。
- 可変容量型の第1,2メインポンプに第1,2回路系統を接続し、これら第1,2メインポンプの駆動源であるエンジンを連係し、このエンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサーを設けるとともに、この回転数センサーをコントローラに接続する一方、上記第1,2回路系統のそれぞれには、アクチュエータを操作する操作弁の操作状況に応じて圧力を変化させるパイロット流路を設け、このパイロット流路を第1,2メインポンプの傾転角を制御するレギュレータに接続するとともに、上記パイロット流路に第1,2圧力センサーを設け、これら第1,2圧力センサーをコントローラに接続してなり、コントローラは、上記第1,2圧力センサーからの圧力信号及びエンジンの回転数に応じて2フロータイプの上記サブポンプでアシストするかどうかを判定する機能と、この判定に応じてサブポンプの傾転角を制御する機能とを備えた請求項1記載のハイブリッド建設機械の制御装置。
- 上記電動モータの駆動力によって、上記サブポンプと同軸回転する可変容量型のアシストモータを設け、このアシストモータは、アクチュエータの供給流体の一部あるいは戻り流体を導いて回転可能にするとともに、このアシストモータの回転力を上記サブポンプに作用させる構成にした請求項1又は2記載のハイブリッド建設機械の制御装置。
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