JP2009275099A - ヘテロ環含有ポリマー - Google Patents

ヘテロ環含有ポリマー Download PDF

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Abstract

【課題】屈折率が高く安定性の良い新規な樹脂と、それを用いた光学素子を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー、及びこれを用いた光学素子。
一般式(I)
【化1】
Figure 2009275099

[一般式(I)中、Lは単結合または酸素原子を表す。kは0又は1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、可撓性及び高い屈折性などの光学的性質に優れたヘテロ環含有ポリマーと、それを用いた光学素子に関する。
近年、屈折率の高い透明ポリマーの研究が盛んに行われ、薄型眼鏡レンズや光学接着剤などに用いられている。かかるポリマーとしては、一般に含硫黄ポリマー(特許文献1、特許文献2参照)、含ハロゲン原子ポリマーや芳香族ポリカルボジイミド樹脂が報告されている(特許文献3)。しかしながら、含硫黄ポリマーや含ハロゲン原子ポリマーでは屈折率が充分に大きいとは言えず、また芳香族ポリカルボジイミド樹脂ではジイミド構造をポリマー主鎖に有するため、酸やアルカリ耐性に対しては好ましくないなど、多くの点で改良が求められている。
特開2002−131502号公報 特開平10−298287号公報 特開2004−244444号公報
本発明の目的は、屈折率が高く安定性の良い新規な樹脂を提供することにある。
本発明者らは前記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、芳香族へテロ環にベンゼン環が置換した基を側鎖に有するポリマーにて高屈折率を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は
(1)下記一般式(I)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー、
一般式(I)
Figure 2009275099
[一般式(I)中、Lは単結合または酸素原子を表す。kは0または1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。]
(2)前記一般式(I)において、Lが単結合、kが0である下記一般式(II)で表される繰返し単位を含むテロ環含有ポリマー、
一般式(II)
Figure 2009275099
[一般式(II)中、R1、Het、R、nは、一般式(I)におけると同義である。]
(3)下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有する化合物を含有するモノマーを重合させたことを特徴とする(1)に記載のヘテロ環含有ポリマー、
一般式(III)
Figure 2009275099
[一般式(III)中、R1、Het、R及びnは、一般式(I)におけると同義である。]
(4)上記一般式(III)で表される化合物とともにエチレン性不飽和化合物を全モノマーの60質量%未満の量で含有させて重合させたことを特徴とする(3)に記載のテロ環含有ポリマー、
(5)前記一般式(I)においてLがOである下記一般式(IV)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー、
一般式(IV)
Figure 2009275099
[一般式(IV)中、R11は水素原子、メチル基またはエチル基である。Het1は、窒素原子および酸素原子または硫黄原子を含む芳香族へテロ環を表す。k、R、nは一般式(I)におけると同義である。]
(6)下記一般式(V)で表される化合物を含有するモノマーを重合させたことを特徴とする(5)に記載のヘテロ環含有ポリマー、
一般式(V)
Figure 2009275099
[一般式(V)中、kは0または1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。]
(7)前記一般式(V)および置換もしくは無置換オキシラン化合物、または置換もしくは無置換のオキセタン化合物を全モノマーの60質量%未満の量で含有する組成物を重合させたことを特徴とする(6)に記載のヘテロ環含有ポリマー、
(8)上記(1)、(2)及び(5)のいずれか1項に記載のヘテロ環含有ポリマーを使用してなることを特徴とする光学素子用ポリマー、
及び
(9)上記(8)に記載の光学素子用ポリマーを使用してなることを特徴とする光学素子
である。
本発明により、高屈折率のポリマーが提供できる。また、このポリマーは、光学素子に用いるのに好適である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
まず、本発明の一般式(I)で表される化合物について説明する。
一般式(I)
Figure 2009275099
一般式(I)中、Lは単結合または酸素原子を表す。kは0または1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。
R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基である。
Hetは複素環基を表す。複素環には単環およびベンゼン環等の芳香族環と縮環したものが含まれる。単環としては、好ましくは5員環または6員環の置換もしくは無置換の芳香族ヘテロ環であり、より好ましくは5員環の置換もしくは無置換の芳香族ヘテロ環である。その例として例えば1,2,4−オキサジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−チオジアゾール環、及び1,3,4−チオジアゾール環がある。縮環として好ましくは5員環もしくは6員環とベンゼン環等の芳香族環が縮環したものであり、より好ましくは5員環とベンゼン環が縮環したものである。更に好ましくは酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選択される原子からなる5員環とベンゼン環が縮環したものである。その例として例えばベンゾジチオール環、ベンゾチアゾ−ル環、ベンゾオキサゾ−ル環、ベンゾイミダゾールが挙げられる。
上記一般式(I)で表される繰り返し単位からなるポリマーは透明性を有し、かつ、高屈折率を発現するという優れた効果を奏する。
屈折率には波長依存性があり、屈折率の大きなものは波長依存性が大きいことが知られている。これは一般的に屈折率の大きな有機物は吸収が長波であることに由来しており、屈折率の大きさと波長依存性はトレードオフの関係にある。この状況を打破するには、吸収の短波な有機物であって、かつ単位体積当たりの電子密度の大きい結合が多く存在する分子を設計することである。この観点から、芳香族へテロ環(Het)としては結合するベンゼン環と共鳴していないものが好ましい。ヘテロ原子としてはN、S、Oが好ましい。例えばベンゼン環との結合位置が3位である1,2,4−オキサジアゾール環、ベンゼン環との結合位置が3位である1,2,4−チオジアゾール環が好ましい。
Rは置換基を表す。置換基の例としては下記の例が挙げられる。
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル基)、ビシクロアルケニル基(置換または無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換または無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換または無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜30の5または6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換または無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニルオキシ基、
炭素数6〜30の置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、
アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換または無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6〜30の置換または無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、
ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換または無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換または無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換または無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイルベンゾイル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換または無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換または無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基)を表わす。
上記の置換基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。具体的には、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
nは0以上5以下の整数である。好ましくは0、1または2である。
本発明で用いるモノマー組成物(一般式(III)もしくは(V))は文献既知の方法で合成することができる。
本発明で用いるモノマー組成物(一般式(III)もしくは(V))は、必要に応じて、それから得られるポリマーの物性の改善のために、上述したモノマー組成物化合物と共重合しやすい化合物を全モノマーの60質量%未満の比率で含有させて使用してもよく、好ましくは10〜50質量%である。
例として、エチレン性不飽和化合物が挙げられる。このようなエチレン性不飽和化合物としては、スチレン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ポリエステルジオールの(メタ)アクリル酸エステル、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコールとコハク酸、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の2塩基酸とのポリエステルジオールの(メタ)アクリル酸エステル、前述のジオール類と2塩基酸とε−カプロラクトンからなるラクトン変性ポリエステルジオールの(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。好ましくは、スチレン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムである。これらのエチレン性不飽和化合物は必要に応じて1種又は2種以上を任意の比率で混合して使用することができる。
また、無置換もしくは置換オキシラン化合物または置換もしくは無置換のオキセタン化合物が挙げられる。好ましくは、置換オキシラン化合物、置換オキセタン化合物であり、置換基の例としては前述の置換基Rの例が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、上述の成分の外に種々の添加剤を配合することができる。例えば、重合抑制剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤等を配合することができる。
本発明のヘテロ環含有ポリマーは上述の通り、上記一般式(III)、(V)を含むモノマー組成物を重合させて製造することができる。重合方法は、一般的なラジカル重合法またはイオン重合法を用いることができる。
本発明のヘテロ環含有ポリマーは屈折率が高く、さらに、無色透明であるという特性を有する。これを利用して優れた光学素子を提供することができる。
光学素子としては、例えばレンズ、光学着剤のほか、無彩色の偏向フィルタとして、LCD(液晶素子)やOLED(有機エレクトロルミネッセンス)などの表示素子のフィルタに利用できる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。
[実施例1]
<例示化合物(1)の合成>
Figure 2009275099
化合物(1A)はJournal of Combinatorial Chemistry, 2007, Vol.9 No.3, 513-519に記載の方法にて合成した。なお各実施例における式中、Phはフェニル基、Meはメチル基を表す。
19.4mgの化合物(1B)(0.064mmol)、2.2mgのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(12.8μmol)および3.32gの化合物(1A)(19.3mmol)、トルエン5mlの混合物を凍結脱気操作を3回繰り返すことにより脱気し、その後、系内をアルゴンにて満たした。系内の温度を70℃に保ち、18時間反応させた後、冷却したヘキサンにて再結晶を行うことにより、目的の例示化合物(1)1.89gを得た。得られた例示化合物(1)をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて測定したところ、Mw=68,200であった。
[実施例2]
<例示化合物(2)の合成>
Figure 2009275099
実施例1における例示化合物(1)の合成における化合物(1A)のモル比で半量を化合物(2A)に置き換えた以外は同様の操作にて、例示化合物(2)を合成した(1.38g、収率52%)。得られた例示化合物(2)をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて測定したところ、Mw=56,400であった。
[実施例3]
<例示化合物(3)の合成>
実施例2における例示化合物(2)の合成における化合物(2A)のモル比で等量を化合物(3A)に置き換えた以外は同様の操作にて、例示化合物(3)を合成した(1.21g)。得られた例示化合物(3)をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて測定したところ、Mw=70,500であった。
Figure 2009275099
[比較例1、2]
<比較化合物(1)および比較化合物(2)の合成>
実施例2で用いた(2A)を用いて、ホモポリマーの比較化合物(1)を合成した(Mw=82,300)。同様に(3A)を用いて、ホモポリマーの比較化合物(2)を合成した(Mw=92,800)。
[実施例4]
<キャストフィルムの屈折率測定と折り曲げ評価>
上記の方法で得られた、例示化合物(1)、(2),(3)、比較化合物(1)及び(2)を有機溶剤に溶解させ、キャストフィルムを作成した。これらをそれぞれフィルム(a),(b),(c),(d),(e)とする。これらのフィルムをアッベ屈折率計にて589.3nmでの屈折率を測定した。結果を表1に示す。
また、フィルム(a),(b),(c),(d),(e)に対して、手で折り曲げたときの観察結果も併せて表1に示す。
[表1]
フィルム 屈折率 折り曲げ観察
(589.3)
―――――――――――――――――――――――――――
(a) 実施例 1.689 変化なし
(b) 実施例 1.682 変化なし
(c) 実施例 1.641 変化なし
(d) 比較例 1.682 ひび割れ
(e) 比較例 1.592 ひび割れ
―――――――――――――――――――――――――――
表1より本発明の重合体からなるフィルムは屈折率が高く、また、しなやかであることがわかる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(I)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー。
    一般式(I)
    Figure 2009275099
    [一般式(I)中、Lは単結合または酸素原子を表す。kは0または1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。]
  2. 前記一般式(I)において、Lが単結合、kが0である下記一般式(II)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー。
    一般式(II)
    Figure 2009275099
    [一般式(II)中、R1、Het、R、nは、一般式(I)におけると同義である。]
  3. 下記一般式(III)で表される化合物を含有するモノマーを重合させたことを特徴とする請求項1に記載の繰り返し単位を有するヘテロ環含有ポリマー。
    一般式(III)
    Figure 2009275099
    [一般式(III)中、R1、Het、R及びnは、一般式(I)におけると同義である。]
  4. 上記一般式(III)で表される化合物とともにエチレン性不飽和化合物を全モノマーの60質量%未満の量で含有させて重合させたことを特徴とする請求項3に記載の繰り返し単位を有するヘテロ環含有ポリマー。
  5. 前記一般式(I)においてLがOである下記一般式(IV)で表される繰返し単位を含むヘテロ環含有ポリマー。
    一般式(IV)
    Figure 2009275099
    [一般式(IV)中、R11は水素原子、メチル基またはエチル基である。Het1は、窒素原子および酸素原子または硫黄原子を含む芳香族へテロ環を表す。k、R、nは一般式(I)におけると同義である。]
  6. 下記一般式(V)で表される繰り返し単位を有する化合物を含有するモノマーを重合させたことを特徴とする請求項5に記載のヘテロ環含有ポリマー。
    一般式(V)
    Figure 2009275099
    [一般式(V)中、kは0または1の整数である。R1は水素原子または炭素数1から8までのアルキル基を表す。Hetはヘテロ環基を表す。Rは置換基を表し、複数存在する場合は同じでも異なっていても良く、可能であれば互いに結合し環を形成しても良い。nは0以上5以下の整数を表す。]
  7. 前記一般式(V)および置換もしくは無置換オキシラン化合物、または置換もしくは無置換のオキセタン化合物を全モノマーの60質量%未満の量で含有する組成物を重合させたことを特徴とする請求項6に記載のヘテロ環含有ポリマー。
  8. 上記請求項1、2及び5のいずれか1項に記載のヘテロ環含有ポリマーを使用してなることを特徴とする光学素子用ポリマー。
  9. 上記請求項8に記載の光学素子用ポリマーを使用してなることを特徴とする光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112513139A (zh) * 2018-07-19 2021-03-16 科思创知识产权两合公司 杂环官能聚醚或聚醚碳酸酯及其制备方法

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