JP2009275059A - 樹脂及びその延伸成形体 - Google Patents

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Abstract

【目的】剛性、引張強度、衝撃強度等の諸物性はもとより、表面光沢、表面平滑性に優れる各種の延伸成形体を提供する。
【解決手段】エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体であり、下記(a)〜(d)の特性を有する樹脂を用いた延伸成形体を用いる。
(a)GPCにより求められるMw/Mnが3以下、(b)密度が940〜965kg/m、(c)MFRが0.1g〜5g/10分であり、(d)動的粘弾性の周波数依存性から得られる、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の値が一致する周波数(f)からf/10までの周波数領域におけるG’の傾きS(S=ΔlogG’/Δlogf)が0.70<S<0.90
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体および、それらを使用することで得られる剛性、引張強度、衝撃強度等の諸物性はもとより、表面光沢、表面平滑性に優れる各種の延伸成形体に関する。さらに詳しくは、特定の分子量分布、密度、および動的粘弾性特性を有するエチレン単独重合体又は共重合体を用い、射出延伸ブロー成形して得られる延伸成形体に関する。
エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体は直鎖状の分子構造を有しており、機械的強度に優れるとともに、良好な引張り物性を有するため、中空容器、チューブ、パイプ、フィルム等の原料として広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、二軸延伸ボトル等の延伸成形品は、塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を使用されて製造されている。とりわけ、PETを原料とした射出延伸ブロー容器(PETボトル)が飲料用等で多用されている。しかしながら、PETボトルをリサイクルした場合、物性の低下が著しいという問題点がある。また、性能面でも有機溶剤、酸性溶液等の容器としては使用できないという問題点がある。また、ポリプロピレン等の射出延伸ブロー容器も開発されているが、低温度での衝撃強度が小さく、改良が求められている。そこで、近年、リサイクル性、低温衝撃等の理由でエチレン系樹脂が取り上げられているが、種々の問題があることが指摘されている。
エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体は、二軸延伸しない通常のブロー成形容器には多用されているものの、さらなる高強度化、高剛性化の要求が強まってきている(例えば、特許文献2参照。)。高強度、高剛性が期待できる二軸延伸成形品については、従来から種々検討が行われてきたが、従来のエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体では均一延伸性に乏しく、実用化が困難とされてきた。しかしながら、最近の成形機、金型などの成形技術の進歩によって、ポリエチレン系樹脂の射出延伸ブロー成形が注目されるようになっている。
しかしながら、二軸延伸しない通常のブロー成形用グレードのエチレン単独もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる高密度の共重合体は、中空成形品を成形する場合、溶融パリソンが自重で垂れ下がる現象(ドローダウン)による偏肉や、メルトフラクチャーによる肌荒れを生じやすいので、従来はこれを防止するために、メルトフローレート(MFR)が小さく、分子量分布の広い樹脂が使用されてきた。
しかしながら、これら従来の樹脂を射出延伸ブロー成形した場合、射出成形時の表面に肌荒れが生じやすいという問題があり、改善が求められている。一方で、延伸性についても従来の樹脂は十分でなく、均一な延伸性を付与することも望まれている。
上述したような問題を解決するには、一般にエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体の流動性を大きくする(MFRを大きくする)ことが有効であるが、そうした場合、得られるエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体はMFRが増加しているものの、それに伴って溶融張力が大幅に低下するため延伸性に劣り、また延伸容器とした時に、その機械的強度が低下するという問題がある。
特開平9−100324号公報 特開2006−83370号公報
本発明の目的は、エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体の均一延伸性を改善することで、衝撃強度、剛性等に優れ、かつ表面光沢、表面平滑性にもすぐれる延伸成形体、とくに射出延伸ブロー容器を得ることである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、特定の分子量分布と分岐度分布を有する直鎖状エチレン単独重合体もしくはエチレン・α−オレフィン共重合体を、ゲルが生成しない特定の範囲でラジカル発生剤と反応させ、また酸化防止剤を添加して溶融押出して得られたペレットで延伸成形体とくに射出延伸ブロー容器を製造することにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明者らは、エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンで、(a)GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下、(b)密度が940〜965kg/mの範囲で、(c)190℃,2160gの荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1g〜5g/10分であり、(d)動的粘弾性の周波数依存性から得られる、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の値が一致する周波数(f)からf/10までの周波数領域におけるG’の傾きS(S=ΔlogG’/Δlogf)が0.70<S<0.90であることを特徴とする樹脂または該樹脂と酸化防止剤からなるからなる組成物を射出延伸ブロー成形して得られる中空容器が、表面平滑性に優れ、高剛性、高衝撃強度、高強度となることを見出し本発明に到達した。
本発明に使用されるエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体は、密度が940〜965kg/mの範囲で、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下で、JIS K7210条件4に従って、190℃,2160gの荷重下測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/10分のものである。
本発明でいうMw/Mnは、具体的には以下のごとく求める。ウオーターズ社製 150C ALC/GPC(カラム:東ソー製 GMHHR−H(S)、溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、GPC法によりMwおよびMnを測定し、Mw/Mnを算出した。なお、東ソー製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶出体積は校正した。
このようなエチレン単独重合体もしくは直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体は、例えば、(a)遷移金属化合物、(b)イオン化化合物および/または(c)有機アルミニウム化合物からなるオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンを共重合させる方法によって製造することができる。
(a)遷移金属化合物としては、例えばビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−インデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(b)イオン化化合物としては、例えばジエチルオキソニウムテトラキス(フェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテトラキス(フェニル)ボレート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(フェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、ジメチルオキソニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、ヒドロニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(フェニル)ボレート、リチウムテトラキス(フェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(フェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(フェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(フェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペンタフルオレフェニル)アルミネート等の銀塩、トリチルテトラキス(フェニル)ボレート、トリチルテトラキス(フェニル)アルミネート、トロピリウムテトラキス(フェニル)ボレート、トロピリウムテトラキス(フェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(メチルフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(メチルフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(メチルフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(メチルフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(メチルフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(メチルフェニル)アルミネート等の銀塩、トリチルテトラキス(メチルフェニル)ボレート、トリチルテトラキス(メチルフェニル)アルミネート、トロピリウムテトラキス(メチルフェニル)ボレート、トロピリウムテトラキス(メチルフェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(ジメチルフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(ジメチルフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、リチウムテトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(トリフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(トリフルオロフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(トリフルオロフェニル)アルミネート等の銀塩、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペンタフルオレフェニル)アルミネート等の銀塩、トリフェニルボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリメチルフェニルボラン、トリス(トリフルオロメチルフェニル)ボラン、フェニルビス(トリフルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(メチルテトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(メチルテトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(トリフルオロメチルフェニル)ボラン、フェニルビス(トリフルオロメチルフェニル)ボラン、トリフェニルアルミネート、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミネート、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)アルミネート、トリス(2,3,4,5−テトラフェニルフェニル)アルミネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(c)有機アルミニウム化合物としては、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリアミルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミニウムエトキサイド、ジ−n−プロピルアルミニウムエトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイド、ジ−n−ブチルアルミニウムエトキサイド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドライド、ジベンジルアルミニウムハイドライド、メチルアルミニウムジエトキサイド、エチルアルミニウムジエトキサイド、イソプロピルアルミニウムジエトキサイド、n−プロピルアルミニウムジエトキサイド、イソブチルアルミニウムジエトキサイド、n−ブチルアルミニウムジエトキサイド、ベンジルアルミニウムジエトキサイド、メチルアルミニウムジハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライド、イソプロピルアルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライド、n−ブチルアルミニウムジハイドライド、ベンジルアルミニウムジハイドライド等やアルミノオキサンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記触媒を用いて、エチレン単独もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンを共重合させ、エチレン単独重合体もしくは直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する条件を以下に述べる。
炭素数3〜12のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができる。
重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧重合法、気相重合法、塊状重合法等が用いられるが、以下にその条件の具体例を述べる。
溶液重合法の重合条件は以下のように挙げられる。重合温度は、共重合体が溶融状態であることおよび生産性を上げることを考慮して120℃以上であることが好ましい。重合温度の上限は特に限定されないが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、かつ触媒効率を低下させないために300℃以下が好ましい。また、重合時の圧力は特に限定されないが、生産性を上げるために大気圧以上が好ましい。
高圧重合法の重合条件は以下のように挙げられる。重合温度は、共重合体が溶液状態であることおよび生産性を上げることを考慮して120℃以上であることが好ましい。重合温度の上限は特に限定されないが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、かつ触媒効率を低下させないために300℃以下が好ましい。また、重合時の圧力は特に限定されないが、高圧法プロセスにおいて安定な重合条件が得られる50MPa以上が好ましい。
また気相重合法は、共重合体が粉体状態であることから高温は好ましくなく、100℃以下であることが必要である。重合温度の下限は特に限定されないが、生産性を上げるために50℃以上が好ましい。
本発明で用いるラジカル発生剤としては、有機過酸化物、例えばハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類などが好ましく、中でも1分間の半減期を得るための分解温度が90℃を越えるものが好適である。
具体的な例示として、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート等が挙げられる。
反応させる方法は、いかなる手段を採用してもよいが、具体的な例を示すと以下のような方法が挙げられる。
1)重合終了後、上記エチレン単独もしくは共重合体をペレット化する時点で、ラジカル発生剤を同時にフィードして溶融押出反応させる。
2)ラジカル発生剤を大量に含んだマスターバッチをあらかじめ作っておき、そのマスターバッチと上記エチレン単独重合体もしくは共重合体ペレットをブレンドして押出し、反応させる。
このような方法により得られたエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体は、(a)GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下、(b)密度が940〜965kg/mの範囲で、(c)190℃,2160gの荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1g〜5g/10分であり、(d)動的粘弾性の周波数依存性から得られる、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の値が一致する周波数(f)からf/10までの周波数領域におけるG’の傾きS(S=ΔlogG’/Δlogf)が0.70<S<0.90の特性を有する。
ここで、GPCにより求められるMw/Mnが3を超えと低分子量成分が増加し、延伸後の物性が低下するため好ましくない。また、JIS K7210条件4による190℃,2160g荷重でのメルトフローレートが0.1g/10分未満であると樹脂の粘度が高く、射出成形が困難となり、5g/10分を超えると延伸後の物性が低下するため好ましくない。
また、動的粘弾性の周波数依存性から得られる、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の値が一致する周波数(f)からf/10までの周波数領域におけるG’の傾きS(S=ΔlogG’/Δlogf)が0.70以下の場合は製品中にゲルが発生し、使用不可能となり、0.90以上の場合は延伸後の物性が低下するため好ましくない。
さらに、このような方法で得られたエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体に酸化防止剤を添加して、溶融混練することにより樹脂組成物を得る。
溶融混練する方法としては、いかなる手段を採用してもよいが、具体的な例を示すと以下のような方法が挙げられる。
1)押出機、バンバリーミキサー、ロールミル等の混練機を使用して上記エチレン単独もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体に酸化防止剤を添加する。
2)酸化防止剤を大量に含んだマスターバッチをあらかじめ作っておき、そのマスターバッチと上記エチレン単独もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体ペレットを溶融混練する。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤および燐系酸化防止剤が使用される。フェノール系酸化防止剤としては、モノフェノール系、チオビスフェノール系、トリスフェノール系等の酸化防止剤が挙げられ、さらに具体的に例示すると、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(日本チバガイギー(株)より商品名イルガノックス565として市販されている)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チバガイギー(株)より商品名イルガノックス1076として市販されている)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート(日本チバガイギー(株)より商品名イルガノックス3114として市販されている)などが挙げられ、これらは単独または混合物として用いられる。また、燐系酸化防止剤を具体的に例示すると、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(日本チバガイギー(株)より商品名イルガフォス168として市販されている)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンフォスフォナイト(日本チバガイギー(株)より商品名イルガフォス P−EPQ FFとして市販されている)、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト(旭電化(株)より商品名MARK 1178として市販されている)などが挙げられ、単独またはこれらの混合物として用いられる。
添加する酸化防止剤の量は、樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部であり、好ましくは0.1〜1重量部である。
なお、本発明のエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で他の任意成分を添加することができる。他の任意成分としては、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレン・ブテン共重合体ゴム等のエチレン系共重合体ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合体またはその水素添加物、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、タルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等の充填剤、難燃剤、発泡剤、各種の顔料などを配合することができる。
この様にして得られるエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンおよび、それらからなる組成物は、各種の延伸成形機、特に射出延伸ブロー成形機で容器に成形され、乳製品、化粧品等の容器に使用される。
以上のごとく、本発明によれば、特定のエチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体および、それらを各種の延伸成形、特に射出延伸ブロー成形することにより、均一延伸性を付与することができ、表面光沢、平滑性に優れており、高剛性、高衝撃強度、高強度である容器を成形することが可能であり、特に、従来困難であった乳製品、化粧品等の容器に使用される容器とすることができる。
以下、本発明について実施例により説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の密度、MFR、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)は下記の方法により測定した。
(密度の測定)
JIS K6760(1995)に準拠して密度勾配管法で測定した。
(MFRの測定)
JIS K6922−1(1998)に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定した。
(動的粘弾性の測定)
非共振型強制振動法に基づく測定装置である粘弾性測定アナライザー DVE−V4(レオロジ(株)製)を使用し、スリット型冶具を用いて、測定周波数0.16〜400Hz、測定温度160℃、190℃、220℃の各温度で動的粘弾性の周波数依存性を測定し、190℃を基準温度として貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)のマスターカーブを作成した。なお、歪みは1%以下の線形領域で測定した。この測定から、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)を決定した。
参考例1
溶媒として脂肪族系炭化水素(IPソルベント1620(出光石油化学社製))600mLと1−ヘキセン 5mLを撹拌装置を備えた1lのステンレス製反応器に加え、反応器の温度を140℃に設定した。そして、この反応器に圧力が2MPaとなるようにエチレンを供給し、備え付けの撹拌装置を1500rpmの回転数で稼動した。ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.25μmol、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.3μmol、トリイソプロピルアルミニウム62.5μmolを前記反応器に供給した。そして重合温度を140℃に設定した。エチレンを供給することによって、反応器内圧力を2MPaに保ち、反応器を10分間攪拌し、共重合反応を行った。得られた重合体を減圧下、100℃で10時間乾燥した。その結果、30gのエチレン−1−ヘキセン共重合体が得られた。得られたポリマーは、密度が950kg/m、MFRが1.0g/10分、GPCによるMw/Mnは1.8であった。
参考例2
重合温度を170℃に設定した以外は、参考例1に従って行った。得られたポリマーは、密度が950kg/cm、MFRが2.0g/10分、GPCによるMw/Mnは1.8であった。
参考例3
重合温度を120℃に設定した以外は、参考例1に従って行った。得られたポリマーは、密度が950kg/m、MFRが0.7g/10分、GPCによるMw/Mnは1.8であった。
実施例1
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤として日本油脂社製パーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を25ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。 このペレットに、酸化防止剤としてチバ・ジャパン社製イルガノックス1076を2000ppmとチバ・ジャパン社製PEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、本ペレットを使用して、下記の条件で胴部直径55mm、内容量200mlの丸型ボトルを成形した。
(射出延伸ブロー成形条件)
・成形機:青木固研究所製 SB−III−100LL
・プリフォーム成形温度:220℃
・プリフォーム成形金型温度:インコア、インキャビとも55℃
・予備ブロー:縦1.1倍、横1.4倍
・予備ブローエアー圧力:0.2MPa
・金型温度:20℃
・延伸ブロー圧力:1MPa
(評価項目)
(1)収縮性
プリフォームが適度に収縮し、インコア、インキャビから取り出せるかを目視にて評価した。
○:プリフォームが取り出せる
×:プリフォームの取り出しができない
(2)延伸性
プリフォームが均一に延伸されるか目視で観察した。
○:均一に延伸される
×:不均一に延伸される
(3)ブロー性
均一にブローされるかを目視で観察した。
○:容器の厚さが均一である
×:容器の厚さが不均一である
(4)光沢性
光沢性を目視で観察した。
○:容器全体に光沢がある
△:光沢のある部分とない部分がある
×:容器全体に光沢がない
(5)機械物性
成形された容器からJIS−K6922−2に準拠して、試験片は一号EA型を切り出し、20℃でシャルピー衝撃強度を求めた。
成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例2
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を40ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例3
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を75ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例4
参考例2で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を50ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例5
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を75ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例6
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を90ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例7
参考例3で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を25ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
実施例8
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を50ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。
また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った成形評価の結果、射出、延伸、ブロー成形性に優れ、得られた容器は機械物性に優れ、良好な表面肌を有しており、ゲルなどの発生も見られなかった。結果を表にまとめた。
比較例1
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を100ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。
このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。結果を表にまとめた。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例2
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を125ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例3
参考例1で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を150ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例4
参考例2で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を25ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例5
参考例2で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットに、ラジカル発生剤としてパーブチル−P(1分半減期を与える分解温度176℃)を300ppm添加し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例6
参考例3で得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体ペレットの物性を表1に示した。
このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例7
チーグラー型触媒を用いて重合された、密度が959kg/m、MFRが0.85g/10分、GPCによるMw/Mnが5であるエチレン単独重合体ペレット(東ソー製 ニポロンハード5400)に、実施例1と同様にしてラジカル発生剤を反応させた。
このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例8
チーグラー型触媒を用いて重合された、密度が936kg/m、MFRが2.0g/10分、GPCによるMw/Mnが4であるエチレン−ヘキセン−1共重合体ペレット(東ソー製 ニポロンZ−260)に、実施例2と同様にしてラジカル発生剤を反応させた。
このペレットに、酸化防止剤としてイルガノックス1076を2000ppmとPEP−Qを500ppm添加し、240℃で溶融混練してペレット化した。このときのペレットの物性を表1に示した。また、加工性の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表にまとめた。
比較例9
幾何拘束触媒(コンストレインド・ジオメトリー・キャタリスト)を用いて重合された主鎖に長鎖分岐が選択的に導入された、密度が947kg/m、MFRが5g/10分、GPCによるMw/Mnが5であるエチレン−1−オクテン共重合体ペレット(旭化成ケミカル製 クレオレックスK4750)を使用して、実施例1と同様に加工性の評価を行った。結果を表にまとめた。
Figure 2009275059

Claims (6)

  1. エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体であり、下記(a)〜(d)の特性を有することを特徴とする樹脂。
    (a)GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下、
    (b)密度が940〜965kg/mの範囲で、
    (c)190℃,2160gの荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1g〜5g/10分であり、
    (d)動的粘弾性の周波数依存性から得られる、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の値が一致する周波数(f)からf/10までの周波数領域におけるG’の傾きS(S=ΔlogG’/Δlogf)が0.70<S<0.90
  2. エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体をラジカル発生剤と反応させ、改質して得られた請求項1に記載の樹脂。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂と酸化防止剤からなることを特徴とする樹脂組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の樹脂で構成されていることを特徴とする延伸成形体。
  5. 請求項3に記載の樹脂組成物で構成されていることを特徴とする延伸成形体。
  6. 延伸成形体が射出延伸ブロー成形容器であることを特徴とする請求項4又は5に記載の延伸成形体。
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