JP2009274856A - プリンタ装置およびそのプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法 - Google Patents

プリンタ装置およびそのプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶剤によって汚染されることなく且つ稼動効率を向上させたプリンタ装置、およびそのプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法を提供する。
【解決手段】プリンタ装置は、シート状に形成されて表面に地張り層を備えた無端状の搬送用ベルト14を有し、印刷媒体8を地張り層に付着させて印刷媒体8を支持しつつ印刷媒体8に印刷を施すように構成される。搬送用ベルト14は、シート状に形成された支持シートおよび裏面に粘着層が形成されたシート状の粘着フィルムを用いて、支持シートの表面に粘着フィルムの粘着層が支持シートから剥離可能に貼付されるとともに、粘着フィルムの表面に地張り剤が塗布されて地張り層が形成されて構成される。搬送用ベルト14は、支持シートから粘着フィルムを剥離させて粘着フィルム自体を交換可能に構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、シート状の印刷媒体にインクを吐出して印刷を施すプリンタ装置に関し、さらに詳細には、印刷媒体を付着させて搬送する搬送部材およびその搬送部材の作成方法に関する。
紙または布等からなるシート状の印刷媒体に対して、印刷ヘッドからインクを吐出させて所望の印刷を施すプリンタ装置の一例として、印刷領域(印刷ヘッドから吐出されたインクを付着させる領域)に印刷媒体を搬送するための搬送装置が設けられているものがある。このような搬送装置には、例えば無端状の搬送用ベルトの表面に地張り剤(接着剤)を塗布することで粘着層を形成し、印刷媒体を搬送用ベルトの粘着層に貼付した状態で搬送するベルト式搬送装置がある(例えば、特許文献1を参照)。このベルト式搬送装置を用いた場合、印刷媒体が搬送用ベルトの表面に形成された粘着層に貼付され、印刷媒体に不均一なテンションがかかることがないので、歪みおよびシワの発生を防止できる。よって、この搬送用ベルトを搬送方向に送ることにより、印刷媒体を印刷領域に精度良く搬送することができ高品質な印刷を施すことが可能となる。
上述のように、印刷媒体を搬送用ベルトに貼付させ、印刷媒体を搬送させながら所望の印刷を長期間にわたって施すと、搬送用ベルトの表面に印刷インクやごみ等が付着して、次第に地張り剤によって形成された粘着層の粘着力が低下することがある。このように、粘着層の粘着力が低下すると、印刷媒体が搬送用ベルトに確実に貼付されにくくなり、搬送用ベルトの表面で印刷媒体が移動してずれたりすることがある。そうすると、印刷媒体の搬送精度が低下して印刷品質に影響を与える場合がある。そのため、粘着層の粘着力が低下した場合には、剥離用の溶剤を用いて搬送用ベルトの表面の粘着層を一旦全て剥がして除去し、その後改めて地張り剤を塗布して粘着層を形成する。具体的には、まず搬送用ベルトの表面に溶剤を塗布して粘着層を除去し易くした後に、粘着層を拭き取って除去する。そして、搬送用ベルトの表面を洗浄して表面に残った溶剤等を除去し、搬送用ベルトの表面が十分に乾燥された後で、新たな地張り剤が塗布されて再び粘着層が形成される。こうすることにより、再び印刷媒体が搬送用ベルトにしっかりと貼付されて所望の印刷が可能となる。
特開2001−130776号公報
しかしながら、上記粘着層の剥離作業は、例えば、搬送用ベルトの幅が1.6mで周長が2〜3mの場合、粘着層の除去におよそ2〜3時間要するとともに、洗浄後の乾燥におよそ2時間を要することがある。このように、一般的に粘着層の剥離作業を行うためには、長時間にわたってプリンタ装置の印刷を中断する必要があるため、プリンタ装置の稼動効率を低下させる虞があった。また、剥離用の溶剤を用いて剥離作業が行われるため、プリンタ装置の内部に溶剤が滴下することによって、プリンタ装置が汚染されやすいという課題もあった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、溶剤によって汚染されることなく且つ稼動効率を向上させたプリンタ装置、およびそのプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプリンタ装置は、シート状に形成されて表面に表側粘着層(例えば、実施形態における地張り層16b)を備えた無端状の搬送部材(例えば、実施形態における搬送用ベルト14)を有し、印刷媒体を前記表側粘着層に付着させて印刷媒体を支持しつつ印刷媒体に印刷を施すように構成される。前記搬送部材は、シート状に形成されたシート部材(例えば、実施形態における支持シート15)および裏面に裏側粘着層(例えば、実施形態における粘着層16a)が形成されたシート状の粘着部材(例えば、実施形態における粘着フィルム16)を用いて、前記シート部材の表面に前記粘着部材の裏側粘着層が前記シート部材から剥離可能に貼付されるとともに、前記粘着部材の表面に粘着剤が塗布されて前記表側粘着層が形成されて構成され、前記搬送部材は、前記シート部材から前記粘着部材を剥離させて前記粘着部材自体を交換可能に構成される。ここで、プリンタ装置が通常運用されている時(印刷時)、前記シート部材に前記粘着部材が貼付された状態となっており、一方で前記粘着部材を交換する時、オペレータによって前記シート部材から前記粘着部材が剥離されて交換される。
上記搬送部材において、前記粘着部材の表面に形成された前記表側粘着層の粘着力は、前記粘着部材の裏面に形成された前記裏側粘着層の粘着力よりも小さくなるような構成が望ましい。また、前記粘着部材は、伸縮可能な材質を用いて形成されることが好ましい。
本発明に係る搬送部材の作成方法は、上述のように構成されたプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法であって、前記シート部材の表面に前記粘着部材の裏側粘着層が貼付される第1のステップと、前記第1のステップにおいて前記シート部材に貼付された前記粘着部材の表面に粘着剤を塗布する第2のステップとを有して構成される。
また、上記搬送部材の作成方法において、ゲル状もしくはミスト状の前記粘着剤が、前記粘着部材の表面に塗布されて前記表側粘着層が形成されることが好ましい。
本発明に係るプリンタ装置において、印刷媒体を付着させて搬送する搬送部材は、シート部材の表面に粘着部材が貼付され、その粘着部材の表面に粘着剤(地張り剤)が塗布されて表側粘着層が形成されて構成される。この構成より、例えば印刷媒体を付着させる表側粘着層の粘着力が低下した場合には、シート部材から粘着部材自体を剥がし、新たな粘着部材をシート部材に貼り付けた上で粘着部材の表面に表側粘着層を再度形成することにより、表側粘着層の粘着力を回復させることができる。よって、例えばシート部材の表面に直接表側粘着層が形成された場合と比較して、溶剤を用いて行う地張り剤の剥離作業、および剥離作業後のシート部材を乾燥させることが不要となって、表側粘着層の粘着力を回復させるための作業時間を大幅に短縮できる。つまり、表側粘着層の粘着力を回復させるためにプリンタ装置の稼動を停止させておく時間を短縮できるので、プリンタ装置の稼動効率を向上させることができる。また、表側粘着層の粘着力を回復させる際に、例えば溶剤を用いて表側粘着層を溶かして除去する必要がないため、プリンタ装置が溶剤によって汚染されることなく清潔な状態に維持することができる。
上記プリンタ装置において、粘着部材の表面に形成された表側粘着層の粘着力は、粘着部材の裏面に形成された裏側粘着層の粘着力よりも小さくなった構成が好ましい。ここで、上述のようなシート状の搬送部材を用いたプリンタ装置では一般的に、印刷媒体は、印刷が施される領域の手前で搬送部材に付着され、印刷後に搬送部材から剥がされるようになっている。そのため、上記のように構成された場合、搬送部材(表側粘着層)に付着されて印刷が施された印刷媒体を搬送部材から剥がすとき、シート部材に粘着部材が貼付されたままの状態で、粘着部材の表面から印刷媒体のみを剥がすことが可能となる。よって、印刷を施しながら、表側粘着層に対して印刷媒体の付着および剥離を繰り返した場合においても、シート部材に対して粘着部材が浮き上がることがないため、印刷媒体の搬送精度を低下させることがなく、印刷品質を向上させることができる。
上記プリンタ装置において、粘着部材は、伸縮可能な材質で形成されることが好ましい。一般的に、シート部材に粘着部材を貼付して無端状に形成すると、粘着部材の厚みに応じて粘着部材の裏面と表面との間に周長差が生じる。そこで、上記のように形成すると、粘着部材の伸縮性によってこの周長差を吸収することができるので、例えば周長の長い表面部分のみが極端に引っ張られた状態となることがない。よって、粘着部材がシート部材に貼付された状態において、粘着部材の全体にほぼ均一な張力が作用しており、そのため、シート部材に対して粘着部材を安定した状態で貼付させることができるとともに、粘着部材に対して印刷媒体を安定した状態で付着させることができる。
本発明に係る搬送部材の作成方法は、上述のように構成されたプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法であって、シート部材に粘着部材が貼付される第1のステップと、粘着部材の表面に粘着剤が塗布される第2のステップとを有して構成される。この構成より、シート部材に粘着部材が貼付された後、粘着部材の表面に粘着剤が塗布されて表側粘着層が形成される。よって、粘着部材はシート部材に貼付される前の保管時において、片面のみに裏側粘着層が形成された状態となっているため、例えば裏面に裏側粘着層、表面に表側粘着層が形成された粘着部材を用いる場合と比較して、保管や管理がしやすく、また、シート部材に貼付する作業を簡易に行うことができる。
上記搬送部材の作成方法において、ゲル状もしくはミスト状の粘着剤を、粘着部材の表面に塗布する構成が好ましい。この方法によれば、例えば液体の粘着剤を粘着部材の表面全体に塗布して表側粘着層を形成する場合と比較して、印刷媒体を付着させるために必要とされる表側粘着層の粘着力を確保しつつ、表側粘着層の剥離作業を大幅に簡略化することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明を適用したプリンタ装置の一例として、一軸を印刷媒体移動、他の一軸を印刷ヘッド移動としたタイプを採り上げて説明する。説明の便宜上、各図に示す矢印方向を上下、左右および前後方向と定義して説明する。
図1に、本発明を適用したプリンタ装置1を斜め前方から見た斜視図を示す。図1に示すように、プリンタ装置1は、外周部がカバーで覆われて略直方体に形成されており、左右に延びて形成された作業部3および左端部近傍の制御部4を主体に構成される。制御部4の前面には、プリンタ装置1の稼働状況等を表示する表示パネル2が設けられている。また、制御部4の内部には、後述するプリンタ装置1の各部の作動を制御するコントロールユニット5が配設されている。ここで、図1中におけるII−II部分の断面図を、図2に示している。作業部3は、図2に示すように、後部に形成された送り出し装置80、前後中央部分に形成された印刷部10および前部に形成された巻き取り装置90を主体に構成される。
送り出し装置80は、例えば布等のシート状の印刷媒体8が巻かれた供給部81および複数のガイドローラー82を主体に構成される。未印刷の印刷媒体8は、供給部81から順次送り出されて複数のガイドローラー82を通過し、シワが取り除かれた状態で印刷部10に搬送される。巻き取り装置90は、印刷部10において印刷が施された印刷媒体8を乾燥させる乾燥部91、乾燥された印刷媒体8を巻き取る巻き取り部92およびガイドローラー93を主体に構成される。
送り出し装置80および巻取り装置90の各構成部材の左右幅は、図1に示す作業部3の左右幅と略同一となっている。また、送り出し装置80および巻取り装置90は、図示しない外枠によって外周部を囲まれて形成されており、各装置80,90の各構成部材は、この外枠によって所定位置に支持されている。さらに、送り出し装置80および巻取り装置90は、印刷部10に対して外枠とともに脱着自在となっている。
ここで、図2に示す印刷部10の断面図をより詳細に示したものが図3である。印刷部10は、図3に示すように搬送部50、洗浄部20および外枠40を主体に構成される。搬送部50は、4つのガイドローラー13a,13b,13c,13d、搬送用ベルト14、印刷ヘッド11およびプラテン12を主体に構成される。4つのガイドローラー13a,13b,13c,13dは、外枠40によって回転自在に支持されおり、例えばガイドローラー13aには、駆動用モーター(図示せず)が連結されている。ガイドローラー13aとガイドローラー13cとは略同一高さに支持され、ガイドローラー13bは、印刷ヘッド11およびプラテン12の下方に位置している。ガイドローラー13cとガイドローラー13dとは、印刷媒体8および搬送用ベルト14を上下に挟持するように配設されている。
プラテン12は、ガイドローラー13aとガイドローラー13cとの中間近傍に配設され、略水平に張持された搬送用ベルト14を下方から支持している。印刷ヘッド11は、プラテン12の上方においてプラテン12と上下に対向するように配設されており、左右に往復移動自在となっている。さらに、印刷ヘッド11は、その下面に複数のノズル(図示せず)を有しており、そのノズルから下方に向けてインクを吐出する構成となっている。
図4(a)に、図3中の2点鎖線で囲んだIV(a)の拡大断面図、図4(b)に、図3中の2点鎖線で囲んだIV(b)の拡大断面図を示す。ここで図中の矢印Aは、各断面図において搬送用ベルト14の搬送方向を示す。搬送用ベルト14は、図4(a)および図4(b)に示すように、支持シート15および粘着フィルム16を主体に構成される。支持シート15は、例えばシート状のゴム材を用いて無端状に形成されており、一定の範囲内で弾性変形自在となっている。粘着フィルム16は、例えば支持シート15と同様にシート状のゴム材を用いて形成され、一定の範囲内で弾性変形自在(伸縮自在)となっている。また、粘着フィルム16は、その裏面(支持シート15と接する面)に粘着層16aが形成されている。そして、搬送用ベルト14は、支持シート15の表面に粘着フィルム16の粘着層16aが貼付されており、支持シート15と粘着フィルム16とが一体となって構成される。このプリンタ装置1が通常運用されている時(印刷時)、支持シート15に粘着フィルム16が貼付された状態となっており、一方で粘着フィルム16を交換する時、後述するようにオペレータによって支持シート15から粘着フィルム16が剥離されて交換される。
さらに、粘着フィルム16は、例えば0.2%以上の伸縮性を有していることが好ましい。このように伸縮性を有していることにより、粘着フィルム16が支持シート15の外側周囲を取り巻くように貼付されたときにおいて、粘着フィルム16が支持シート15の表面の周長と粘着フィルム16の表面の周長との差を吸収できるので、例えば粘着フィルム16の表面だけが極端に引っ張られた状態となることがない。
このように構成される搬送用ベルト14は、3つのガイドローラー13a,13b,13cに巻き掛けられて張持されており、駆動用モーターを駆動させてガイドローラー13aを反時計回りに回転させることにより、搬送用ベルト14は張持された状態で反時計回りに回転する構成となっている(図3を参照)。また、粘着フィルム16の表面には、印刷媒体8を付着させるための地張り剤が塗布されて地張り層16bが形成されており、粘着層16aの粘着力は地張り層16bの粘着力よりも大きくなっている。このため、地張り層16bに付着された印刷媒体8が地張り層16bから剥がされる際に、粘着フィルム16は支持シート15から浮き上がることがなく、安定して支持シート15に貼付された状態を維持することができる。
ここで、地張り剤として例えば油性のものを用いる場合には、粘着フィルム16は耐溶剤性を有した材質のものを用いる必要がある。一方で、地張り剤として例えば水溶性エマルジョンタイプのものを用いる場合には、粘着フィルム16は耐溶剤性を有したものを用いる必要はない。なお、支持シート15に対する粘着フィルム16の貼り付け方法、および地張り剤の塗布方法(地張り層16bの形成方法)については後述する。
洗浄部20は、洗浄水吐出パイプ22、洗浄ブラシ23、洗浄水トレイ24、ワイパーブレード25、吸水ローラー26および固定板27を主体に構成される。洗浄水噴射パイプ22は、ノズル(図示せず)から搬送用ベルト14の表面に洗浄水を噴射する。洗浄ブラシ23は、外周部がブラシとなっており、例えば駆動用モーター(図示せず)によって図3に示す断面図において反時計回りに回転する構成となっている。また、洗浄ブラシ23とガイドローラー13bとは、搬送用ベルト14を上下に挟持しており、搬送用ベルト14の表面と洗浄ブラシ23の外周部とが当接している。洗浄水トレイ24は、洗浄ブラシ23の下方に設置されており、搬送用ベルト14の表面から滴下した洗浄水および印刷インクを捕集するためのトレイである。
ワイパーブレード25は、例えば弾性変形可能なゴム材料を用いて形成されたワイパー
であり、その上端部が搬送用ベルト14の表面に当接している。吸水ローラー26は、例えば樹脂材料を用いてスポンジ状に形成されており、吸水ローラー26の上端部が搬送用ベルト14の表面に当接している。固定板27は、洗浄水吐出パイプ22、洗浄水トレイ24、ワイパーブレード25および吸水ローラー26を載置して固定している。なお、洗浄水トレイ24に溜まった洗浄水および印刷インクは、適宜洗浄水タンク41に流下する。
外枠40は、図3に示すように印刷部10の外周部を形成するとともに、印刷部10を
構成する各構成部材を所定位置に支持している。ここで、印刷部10の各構成部材の左右幅は、図1に示す作業部3の左右幅と略同一となっている。
以上、プリンタ装置1の各構成部材について説明したが、以下において印刷媒体8に印刷を行う際の各構成部材の作動について説明する。
図2に示すように、供給部81から印刷部10に搬送された印刷媒体8は、ガイドローラー13c,ガイドローラー13dによって、地張り剤が塗布された搬送用ベルト14の表面(地張り層16b)に貼付されて、搬送用ベルト14と一体となって後方から前方へと搬送される(図4(a)を参照)。そして、印刷ヘッド11とプラテン12との間に搬送されたとき、左右方向に往復移動しながらノズルより下方に向けて印刷インクを吐出する印刷ヘッド11によって、所望の印刷が施される。そして、印刷が施された印刷媒体8は、ガイドローラー13a付近まで搬送用ベルト14の表面に貼付されたまま搬送された後、搬送用ベルト14から分離して巻取り装置90に送られる。その後、印刷が施された印刷媒体8は、乾燥部91において十分に乾燥されて巻き取り部92において巻き取られることによって、プリンタ装置1における一連の印刷が行われる構成となっている。
上述の印刷時において、洗浄部20の各構成部材は、搬送方向(反時計回り)に回転している搬送用ベルト14の表面に対して、以下のように作用して洗浄を行う。まず、洗浄水噴射パイプ22より、搬送用ベルト14の表面に洗浄水が噴射された後、洗浄ブラシ23が反時計回りに回転しながらブラッシングすることにより、搬送用ベルト14の表面の汚れ等を洗浄する。そして、ワイパーブレード25によってワイピングされ、搬送用ベルト14の表面の水分が除去された後、吸水ローラー26によって細かな水分が吸収されて除去される。このようにして、搬送用ベルト14の表面は洗浄されることにより、ガイドローラー13c,ガイドローラー13dによって再び印刷媒体8が貼付されたとき、印刷媒体8が汚れることがないので高品質な印刷が可能となる。
以上、印刷媒体8に印刷を施す際の各構成部材の作動について説明したが、以下において、粘着フィルム16を張り替えて地張り層16bの粘着力を回復させる手順について説明する。
上述のようにして長期間にわたって印刷を施すことにより、搬送用ベルト14の表面(地張り層16b)は、印刷媒体8の貼付および洗浄部20による洗浄が繰り返されて、次第に印刷媒体8を貼付させて保持する粘着力が低下していく。ここで仮に、粘着力が低下したままの状態で印刷を継続すると、例えば一旦搬送用ベルト14に貼付された印刷媒体8が、搬送用ベルト14の表面上で移動してしまい(ずれてしまい)、印刷媒体8の搬送精度(印刷ヘッド11に対する位置精度)が低下して印刷品質に影響を及ぼすことがある。このような事態を回避するために、地張り層16bの粘着力が低下して印刷品質に影響を及ぼしかねないと判断された場合には、オペレータによって粘着フィルム16の貼り替え作業が行われる。
粘着フィルム16の貼り替え作業を行う際、まずオペレータは、プリンタ装置1の稼動を停止させ、支持シート15の表面に貼付されている粘着フィルム16を剥がして除去する。そして、支持シート15の表面に汚れ等が付着していないことを確認した後、新たな粘着フィルム16の粘着層16aを支持シート15の表面に貼付することにより、支持シート15の表面全体を粘着フィルム16で覆う。そして、支持シート15に対して粘着フィルム16が凹凸なく貼付されたことを確認した後、粘着フィルム16の表面に地張り剤を塗布して地張り層16bを形成する。このようにして、粘着フィルム16の貼り替え作業を行うことによって、搬送用ベルト14の表面に印刷媒体8が再びしっかりと貼付されるようになり、搬送用ベルト14の表面上で貼付された印刷媒体8が移動することなく、高品質な印刷が可能となる。なお、粘着フィルム16の表面に塗布される地張り剤は、液体状のものに限定されず、例えばゲル状のもの、もしくはスプレーから噴射されたミスト状のものを塗布して地張り層16bを形成しても良い。
上述のようにして支持シート15の表面から使用済みの粘着フィルム16を除去する際に、例えば支持シート15の左右端部には、粘着フィルム16の左右端部からはみ出した地張り剤の一部が付着していることがある。このような場合、支持シート15上の地張り剤が付着している箇所のみに例えば灯油等の溶剤を塗布して、付着した地張り剤を溶かして確実に除去することが好ましい。また、粘着フィルム16を除去する際に、後述する粘着フィルム16のつなぎ目17近傍に例えば灯油等の溶剤を塗布することが好ましい。そうすることにより、つなぎ目17の近傍に付着している地張り剤(地張り層16b)、およびつなぎ目17を接着している接着剤を溶かすことができ、粘着フィルム16の端部を引き出し易くなるので、使用済みの粘着フィルム16の除去作業を簡易に行うことができる。
このように、粘着力の低下した地張り層16bを粘着フィルム16ごと除去可能な構成とすることで、例えば支持シート15の表面に直接地張り剤を塗布して地張り層を形成する場合と比較して、地張り剤を剥離させるための溶剤を塗布する必要がない。よって、プリンタ装置1の内部に溶剤が滴下して汚染されることがなく、プリンタ装置1を清潔な状態に維持することができる。
また、粘着力の低下した地張り層16bを除去する作業は、支持シート15から粘着フィルム16を剥がすことにより即座に行えるので、支持シート15の表面に地張り層を形成する場合と比較して、地張り層16bの粘着力を回復させるためにかかる作業時間を大幅に短縮できる。このことについて、以下に具体的に説明する。従来のように、支持シート15の表面に直接地張り剤を塗布して地張り層を形成する構成の場合、地張り層の粘着力を回復させる際には、順に、例えば地張り層の剥離作業、支持シート15の乾燥作業および地張り剤の塗布作業を行い、その後地張り層を約2時間から3時間放置して乾燥させて完了となる。このとき、上記地張り層の剥離作業は2人もしくは3人のオペレータが約1時間かけて行い、上記支持シート15の乾燥作業は2人のオペレータが約1時間かけて行い、上記地張り剤の塗布作業は1人のオペレータが約30分かけて行う。つまり、地張り層の粘着力を回復させるには、複数人のオペレータが約2時間30分作業を行う必要があった。
一方、本発明に係る構成によれば、支持シート15の表面から粘着フィルム16を剥がして除去し、新たな粘着フィルム16を貼付する作業は、1人のオペレータが約30分で行うことができる。その後、粘着フィルム16の表面に地張り剤を塗布する作業は、1人のオペレータが約30分かけて行い、地張り層16bを約2時間から3時間放置して乾燥させて地張り層16bの再形成が完了する。つまり、地張り層16bの粘着力を回復させる作業は、1人のオペレータが約1時間作業を行うことでできる。上記のことから分かるように、本発明に係る構成によれば、地張り層16bの粘着力回復のための作業に要するオペレータの人数および作業時間を大幅に減らすことができる。さらには、地張り層16bの粘着力回復作業を行うために、プリンタ装置1の印刷を停止させておく時間を短縮できるので、プリンタ装置1の稼動効率を向上させることが可能となる。
さらに、片面のみに粘着層16aが形成された粘着フィルム16を用いることにより、
例えば片面に粘着層、反対の面に地張り層が形成された粘着部材を用いる場合と比較して、
粘着フィルム16の粘着層16aを支持シート15の表面に貼付したとき、凹凸なく貼付されたか否かの確認を行いやすくなるとともに、もし凹凸があった場合には確実に把握できる。
上述のようにして、粘着フィルム16が支持シート15の外側周囲を取り巻くように貼付される際、粘着フィルム16の端部(つなぎ目)に接着剤が塗布されて接着固定されるが、この粘着フィルム16のつなぎ目の処理が問題となることがある。なぜならば、印刷中においては、搬送用ベルト14の表面は洗浄部20によって洗浄されることにより外力が作用しているため、この外力の作用によって端部が支持シート15から剥れたりすることがないように処理される必要があるためである。ここで、図3中の2点鎖線で囲んだIV(b)につなぎ目17が位置した状態の拡大断面図を4(b)に示し、この位置の搬送用ベルト14を下方から見た図を図5(a)に示す。
つなぎ目17は、図4(b)に示すように、搬送用ベルト14の搬送方向Aに対して斜めに形成されている。また、つなぎ目17における表面側(地張り層16bが形成された側)に形成された表端部ライン16cは、図5(a)に示すように、前後左右平面において斜めになるように形成されている。さらに、つなぎ目17における裏面側(粘着層16aが形成された側)に形成された裏端部ライン16dは、図5(a)に示すように、前後左右平面において斜めになるように形成されるとともに、表端部ライン16cと略平行になるように形成されている。そして、図4(b)に示すように、表端部ライン16cが裏端部ライン16dよりも搬送方向後方に位置している。このようにつなぎ目17が形成されることにより、反時計回りに回転する洗浄ブラシ23、ワイパーブレード25および吸水ローラー26が当接して外力が作用しても、つなぎ目17における接着固定された部分は剥がれることなく固定された状態を維持できる。
ここで、地張り層16bの粘着力の低下したときには、単純に地張り剤の粘着力が低下した場合以外にも、粘着フィルム16から地張り層16bが部分的に剥がれた場合もあり得る。上述のようにつなぎ目17が形成されることにより、特に粘着フィルム16から地張り層16bが部分的に剥がれた場合においても、つなぎ目17が剥がれることなく固定された状態を維持できる。
上述の実施形態において、地張り層16bの粘着力が低下したとき粘着フィルム16を剥がして再度地張り剤を塗布する構成を示したが、この構成に限定されない。例えば、一旦地張り層16bの粘着力が低下した場合において、その粘着力が低下した地張り層16bの表面に重ねるように地張り剤を塗布して新たな地張り層16bを形成する方法も可能である。このようにすると、粘着フィルム16の貼り替え回数を減らせるので、貼り替え作業の手間を省くことができるとともに、作業時間が短縮できてプリンタ装置1の稼動効率を向上させることができる。
また、上述の実施形態において、搬送用ベルト14は、支持シート15の表面に粘着フィルム16を貼付した後で、粘着フィルム16の表面に地張り剤を塗布して地張り層16bを形成しているが、この構成に限定されない。例えば、粘着フィルム16として、裏面に粘着層が形成されるとともに表面に地張り層が形成された粘着フィルムを用いても良い。
さらに、上述の実施形態において、粘着フィルム16のつなぎ目17の形状は、例えば図5(b)に示すように、それぞれ折曲した表端部ライン16fおよび裏端部ライン16gからなるつなぎ目17´のように形成されても良い。このように形成された場合も同様に、つなぎ目17´に外力が作用しても接着固定された部分は剥がれることなく、固定された状態を維持できる。
本発明に係るプリンタ装置を示した斜視図である。 図1中のII−II部分を示した断面図である。 図2中の印刷部を詳細に示した断面図である。 (a)は図3中のIV(a)部分を詳細に示した断面図であり、(b)は図3中のIV(b)部分を詳細に示した断面図である。 (a)は図3中のV(a)の方向からの搬送用ベルトを示した図であり、(b)は搬送用ベルトのつなぎ目の変形例を示した図である。
符号の説明
1 プリンタ装置
8 印刷媒体
14 搬送用ベルト(搬送部材)
15 支持シート(シート部材)
16 粘着フィルム(粘着部材)
16a 粘着層(裏側粘着層)
16b 地張り層(表側粘着層)

Claims (5)

  1. シート状に形成されて表面に表側粘着層を備えた無端状の搬送部材を有し、印刷媒体を前記表側粘着層に付着させて印刷媒体を支持しつつ印刷媒体に印刷を施すプリンタ装置において、
    前記搬送部材は、シート状に形成されたシート部材および裏面に裏側粘着層が形成されたシート状の粘着部材を用いて、前記シート部材の表面に前記粘着部材の裏側粘着層が前記シート部材から剥離可能に貼付されるとともに、前記粘着部材の表面に粘着剤が塗布されて前記表側粘着層が形成されて構成されており、
    前記搬送部材は、前記シート部材から前記粘着部材を剥離させて前記粘着部材自体を交換可能に構成されたことを特徴とするプリンタ装置。
  2. 前記粘着部材の表面に形成された前記表側粘着層の粘着力は、前記粘着部材の裏面に形成された前記裏側粘着層の粘着力よりも小さくなるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装置。
  3. 前記粘着部材は、伸縮可能な材質を用いて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンタ装置。
  4. 請求項1に記載のプリンタ装置に備えられた搬送部材の作成方法であって、
    前記シート部材の表面に前記粘着部材の裏側粘着層が貼付される第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて前記シート部材に貼付された前記粘着部材の表面に粘着剤を塗布する第2のステップとを有したことを特徴とする搬送部材の作成方法。
  5. ゲル状もしくはミスト状の前記粘着剤が、前記粘着部材の表面に塗布されて前記表側粘着層が形成されることを特徴とする請求項4に記載の搬送部材の作成方法。
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