JP2009274003A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Hiroshi Otsuki
寛 大月
Takamitsu Asanuma
孝充 浅沼
Kohei Yoshida
耕平 吉田
Hiromasa Nishioka
寛真 西岡
Yuka Nakata
有香 中田
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Abstract

【課題】内燃機関の排気浄化装置において、吸着剤による効果をより高めることができる技術を提供する。
【解決手段】基材31に、排気を浄化する排気浄化触媒32と、排気中の所定成分が吸着して発熱することにより温度が上昇する吸着剤33と、を担持する。吸着剤33で所定成分を吸着したときに発生する熱で、触媒32の温度を速やかに上昇させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
排気中に含まれる水を吸着する吸着剤を酸化触媒よりも上流側に備え、該吸着剤に水が吸着されるときの発熱により酸化触媒の温度を上昇させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−138824号公報 特開平5−31359号公報
ところで、吸着剤と触媒との相対的な位置関係や、触媒の種類を考慮して夫々の配置を決定すれば、吸着剤の効果をより高めることができる。しかし、従来技術ではこれらについて一部しか言及されていない。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置において、吸着剤による効果をより高めることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
基材に、排気を浄化する排気浄化触媒と、排気中の所定成分が吸着して発熱することにより温度が上昇する吸着剤と、を担持することを特徴とする。
排気浄化触媒は、ある程度温度が高くならないと排気中の有害物質を浄化することができない。例えば内燃機関の始動時または始動直後では、排気浄化触媒の温度が低い。ここで、吸着剤に所定成分が吸着されると発熱するので、排気に熱を与える。これにより、排気の温度が上昇するので、該排気が排気浄化触媒を通過することにより該排気浄化触媒の温度が上昇する。
吸着剤に吸着される所定成分は、内燃機関からの排気に元々含まれていた成分であっても良く、外部から排気中に供給した成分であってもよい。なお、以下において「排気中に含まれる成分」といった場合には、内燃機関からの排気に元々含まれていた成分と、外部から排気中に供給した成分と、の両方を含むものとする。吸着剤は、排気中に含まれる成分を吸着するものであれば良く、例えばゼオライトを挙げることができる。所定成分には、例えば水、HC等を挙げることができる。
この吸着剤と排気浄化触媒とを基材に担持することにより、吸着剤に所定成分が吸着されるときの発熱で、該排気浄化触媒の温度を上昇させることができる。また、吸着剤からの熱が排気浄化触媒へすぐに伝わるため、排気と共に流れたり外部へ放出されたりする熱を少なくすることができる。すなわち、排気浄化触媒と接している吸着剤から熱が供給されるため、該排気浄化触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
本発明においては、排気の流れの上流側よりも下流側のほうが前記吸着剤の担持量が多くても良い。
ここで、排気の温度により排気浄化触媒の温度が上昇されるが、この温度の上昇は、該触媒の上流側から始まる。その後、徐々に下流側の温度が上昇していく。つまり、下流側の温度はすぐには上昇しない。これに対し、上流側の吸着剤の担持量をより少なくすることにより、該上流側で所定成分が吸着されるのが抑制されるため、より多くの所定成分を下流側へ到達させることができる。そして、下流側により多くの吸着剤を担持することにより、該下流側でより多くの熱が発生することになるため、下流側の温度を速やかに上昇させることができる。このように、昇温が緩慢となり得る触媒の下流側を積極的に昇温させることができる。そのため、排気浄化触媒の全体の温度を速やかに上昇させることができる。
なお、上流側から下流側へ向かって担持量を徐々に多くしても良く、段階的に多くしても良い。また、下流側のみに吸着剤を担持しても良い。
本発明においては、排気の流れの下流側よりも上流側のほうが前記吸着剤の担持量が多くても良い。
このようにすることで、排気浄化触媒の上流側の温度を速やかに活性温度の下限値まで上昇させることができる。これにより、排気中に含まれるHC等の還元剤が排気浄化触媒の上流側で酸化されるため、該上流側の温度がより上昇すると共に、下流側へ多くの熱を供給することができる。その結果、下流側の温度を上昇させることもできる。このようにして、排気浄化触媒の全体の温度を速やかに上昇させることができる。
なお、上流側から下流側へ向かって担持量を徐々に少なくしても良く、段階的に少なくしても良い。また、上流側のみに吸着剤を担持しても良い。
本発明においては、前記吸着剤はアルミノシリケートを含んで構成され、排気の流れの下流側よりも上流側のほうがSi/Al比が大きくても良い。
ここで、Si/Al比が5以下のゼオライト等では、酸強度がSi/Al比に依存することが知られており、Si/Al比が小さくなるほど、酸強度が小さくなる。すなわち、所定成分の吸着点が多いほど、所定成分の保持力が小さくなる。これは、所定成分の吸着点が多いほど、所定成分を吸着するときに発生する熱が小さくなったり、所定成分を保持可能な上限温度が低くなったりすることを意味する。
つまり、排気の流れの下流側よりも上流側のSi/Al比を大きくすると、排気中の所定成分の量が少ない場合であっても、上流側での発熱量を多くすることができ、さらに、上流側で所定成分が脱離し易くなるため、下流側へも所定成分を供給することができる。そして、下流側では、所定成分を多量に吸着することができるため、多くの熱が発生して排気浄化触媒を昇温させることができる。
本発明においては、前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
前記吸着剤から所定成分が脱離する温度が、前記排気浄化触媒の活性温度の下限値近傍であっても良い。
ここで、吸着剤は触媒とは異なり、吸着による温度上昇には上限がある。この上限温度までは所定成分を吸着することにより発熱するが、上限温度を過ぎると吸着していた所定成分が脱離することにより吸熱する。つまり、この上限温度を過ぎると、吸着剤の温度が
下降する。
また、吸着剤に吸着可能な所定成分の量には限りがある。つまり、排気浄化触媒の温度を上昇させようとしても、吸着剤に多くの所定低分が吸着されている状態では、熱が発生しないために排気浄化触媒の温度を上昇させることが困難となる。これに対し、吸着剤からの熱の供給が必要のないときに、該吸着剤から所定成分を脱離させておけば、次回に排気浄化触媒の温度上昇が必要なときに所定成分を吸着させることが可能となる。また、別途吸着剤から所定成分を脱離させる必要がなくなる。
そして、吸着剤から脱離した所定成分(例えばHO)が排気中のHCと反応することにより、COを生成することができる。このCOはHCよりも、吸蔵還元型NOx触媒に
てNOxを還元させる力が強い。つまり、HCを還元剤として使用するよりもCOを還元
剤として使用したほうが、NOxの還元が速やかに行われる。これにより、吸蔵還元型N
Ox触媒に吸蔵されているNOxを還元するときに、より少ないHCの供給によりNOxを
還元することができる。
そして、吸着剤から所定成分が脱離する温度を、排気浄化触媒の活性温度の下限値近傍とすることにより、吸着剤から所定成分が脱離してもNOxを還元させることができる。
また、活性温度に達していれば、排気中に含まれる成分が排気浄化触媒で酸化されるため、吸着剤による温度上昇も必要ない。
本発明においては、前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
前記吸着剤上に前記吸蔵還元型NOx触媒の一部である吸蔵剤を担持しないことができ
る。
「吸着剤上」とは、基材から層を成して吸着剤と吸蔵還元型NOx触媒とが担持されて
いるときに、吸着剤よりも上層ということである。つまり、「吸着剤上」とは、吸着剤の排気に臨む側であり、基材側とは逆になる。吸蔵還元型NOx触媒は、アルミナ(担体)
、貴金属(例えばPt)および吸蔵剤を含んで構成される。吸蔵剤には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属を挙げることができる。そして、「吸着剤上に吸蔵還元型NOx触媒の一部である吸蔵剤を担持しない」とは、吸蔵剤を吸着剤上ではなくア
ルミナ等の担体上に担持させることを意味する。ここで、吸着剤上に吸蔵剤を担持させると、吸着剤の細孔が吸蔵剤で閉塞されることにより所定成分の吸着が妨げられるため、発熱量が少なくなってしまう。これに対し、吸着剤上に吸蔵剤を担持しなければ、吸着剤により多くの所定成分を吸着させることができるため、発熱量をより多くすることができる。なお、アルミナの大きさは、吸着剤の細孔径と比較して十分に大きいため、該アルミナが吸着剤上に存在していても該吸着剤の細孔を閉塞させることは殆どない。
本発明においては、前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
前記吸着剤から所定成分が脱離する温度を、排気浄化装置が過熱する温度以下とすることができる。
例えば排気浄化装置にパティキュレートフィルタが含まれる場合、パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質(PM)が酸化することにより、温度が急激に上昇することがある。ここで、排気浄化触媒は過熱することにより劣化が進行し、排気の浄化能力が低下する。また、パティキュレートフィルタが粒子状物質を捕集する能力も過熱により低下し得る。つまり、「排気浄化装置が過熱する」ということには、排気浄化触媒またはパティキュレートフィルタの劣化を含んでいる。
一方、吸着剤では、所定成分を保持できる上限温度を超えると、吸着されていた所定成分が脱離することにより、吸熱する。これにより排気浄化装置の温度が低下する。つまり、排気浄化装置において過熱する温度となったときに、吸着剤から所定成分を脱離させることにより、該排気浄化装置の温度を低下させることができるため、排気浄化装置が過熱しないようにすることができる。また、このときには排気浄化触媒の温度が十分に高いため、吸着剤に所定成分を吸着させる必要もない。
なお、排気浄化触媒が過熱する温度に変えて、排気浄化触媒の浄化ウィンドーの上限値としても良く、吸蔵還元型NOx触媒においてNOxの吸蔵及び還元が可能な温度の上限値としても良い。このようにすることで、排気浄化触媒の温度を排気の浄化可能な範囲に維持することができる。
本発明においては、前記排気浄化触媒および吸着剤は選択還元型NOx触媒を含んで構
成され、
前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
前記吸着剤から所定成分が脱離する温度を所定温度とすることができる。
吸着剤は選択還元型NOx触媒としても働き得る。そのため、吸着剤から所定成分が脱
離すると、その分、NOxの吸着点を確保することができる。つまり、選択還元型NOx触媒としてNOxを吸着できるようになるので、より多くのNOxを浄化することができる。吸着剤は、上限温度までは所定成分を吸着することが可能であるが、この温度を超えると所定成分が脱離する。すなわち、吸着剤の温度が上限温度を超えると、NOxを吸着可能
となる。ここで、所定温度とは、選択還元型NOx触媒においてNOxを吸着可能とする温度である。この所定温度を低く設定すると、早い段階からNOxの吸着点を確保すること
ができるが、該選択還元型NOx触媒の温度が低いとNOxは還元されない。そのため、選択還元型NOx触媒の温度上昇と、NOxの吸着点の確保と、のバランスをとりながら所定温度を設定しても良い。つまり、所定成分を吸着することにより、選択還元型NOx触媒
の温度をNOxの還元が可能な温度まで速やかに上昇させることができる。そして、その
後にNOxを吸着することにより該NOxを選択的に還元させることが可能となる。
本発明においては、前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
前記吸蔵還元型NOx触媒よりも上層に前記吸着剤を担持することができる。
つまり、吸着剤と排気とがより接触し易くなるため、より多くの所定成分を吸着させることができる。これにより、速やかに発熱させることができる。
本発明においては、前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
前記吸蔵還元型NOx触媒よりも下層に前記吸着剤を担持することができる。
吸着剤にHCが吸着される場合には、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されているNOxの還元を妨げることになる。これに対し、吸着剤にHCが吸着され難くなるように吸蔵還元型NOx触媒よりも基材側へ吸着剤を配置することで、HCが吸着されることを抑制できる
。これにより、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されているNOxを速やかに還元させることができる。
本発明においては、前記排気浄化触媒に含まれる貴金属成分を、前記吸着剤の外表面に担持することができる。
このようにすることで、吸着剤に所定成分が吸着した際に発生する熱を速やかに貴金属
成分に伝えることができる。これにより、速やかに貴金属成分を活性化させることができる。なお、外表面には、吸着剤の細孔内の表面は含まない。つまり、細孔内には貴金属成分を担持させない。
本発明においては、前記吸着剤を排気浄化装置の中心軸側よりも外周側に多く担持することができる。
つまり、基材の中心軸側では、吸着剤の担持量が少なくなる。このようにすることで、基材の中心軸側では、排気中の成分が吸着されることが抑制されるため、該成分を排気浄化触媒へ供給することができる。つまり、排気の浄化性能の低下を抑制できる。一方、基材の外周側では所定成分の吸着により熱が発生する。この熱は、基材の中心軸側へ伝わるため、排気浄化触媒の温度を上昇させることができる。
本発明においては、前記基材の少なくとも一部に吸着剤を含むことができる。
つまり、基材が吸着剤の機能を有することにより、該基材から排気浄化触媒へ熱が供給されるので、該排気浄化触媒の温度を上昇させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、吸着剤による効果をより高めることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒を有する水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。
内燃機関1には、排気通路2が接続されている。この排気通路2の途中には、排気浄化装置3が備えられている。
図2は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
排気浄化装置3は、骨格となる基材31と、該基材31に担持される触媒32及び吸着剤33と、を含んで構成されている。
触媒32には、例えば酸化触媒、三元触媒、吸蔵還元型NOx触媒、選択還元型NOx触媒等を用いることができる。例えば吸蔵還元型NOx触媒は、温度が浄化ウィンドーの範
囲内にあるときであって、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し
、流入する排気の酸素濃度が低く且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元
する機能を有する。なお、本実施例においては触媒32が、本発明における排気浄化触媒に相当する。
吸着剤33は、排気中に含まれる水を吸着する機能を有し、例えばNa/Y型ゼオライト、またはK/A型ゼオライトを用いることができる。なお、本実施例における吸着剤33では水を吸着するが、排気中に含まれる他の成分(排気中に供給される成分を含む)を吸着する性質のものであっても良い。そして、本実施例においては水が、本発明における
所定成分に相当する。
ここで、水の凝縮熱(44kJ/mol)と比較して、アルミノシリケートの水の吸着熱は55kJ・mol−1(β,X,Y型ゼオライト)から65kJ・mol−1(A型ゼ
オライト)と大きいため、水の沸点を超える温度まで水を吸着させておくことができる。
そのため、触媒32の温度を100℃以上まで昇温させることができる。一方、触媒に使用される基材31(例えばモノリス基材)の熱容量は、一般的に1kJ・kg−1・K−1(コージェライト:2MgO・2Al・5SiO)、1.5kJ・kg−1・K−1(ステンレス鋼担体:Cr20%、Al15%)である。例えば、排気等による触媒32の下流への持ち去り熱量等を考慮しなければ、吸着剤33に水が18g(1mol)吸着すると、1kgの触媒を65℃程度昇温可能となる。
そして本実施例では、図2に示すように、触媒32と吸着剤33とが基材31上に混在している。なお、基材31は細孔を有していても良く、図2は細孔内部としても良い。
本実施例では、内燃機関1の始動時等において、たとえば触媒32の温度を速やかに上昇させるための触媒昇温制御を実行する。ここで、排気中には水が含まれるため、該水が吸着剤33に吸着される。このときに、発熱反応が起こる。この熱が触媒32へ伝わるため、該触媒32の温度を上昇させることができる。例えば、内燃機関1からより多くの水が排出されるように、該内燃機関1の燃料噴射量を増加させることにより触媒昇温制御が実行される。
触媒32の温度が活性温度の下限値まで上昇すると、該触媒32で酸化反応が可能となる。例えばCOやHを供給すると、これらは触媒32にて酸化されるが、このときに発熱するため、該触媒32の温度が上昇される。そして、触媒32の温度が浄化ウィンドー内に入るまでCOやHの供給を続ければ、排気の浄化をより早く行なうことが可能となる。
なお、CO等の触媒32で反応させる成分は、内燃機関1の負荷を調節することにより、該内燃機関1から排出させることができる。また、触媒32へ供給する成分を以下「還元剤」という。この還元剤は、外部から排気中へ直接供給しても良い。還元剤にはHCを用いることもできる。
ところで、吸着剤33は水を吸着することにより発熱するが、吸着可能な最大量は、温度が上昇するに従い少なくなる。吸着剤33の温度が上昇するに従って、最大吸着量は減少していき、ある温度に達すると0となる。すなわち、吸着剤33の温度がある温度に達すると、水を吸着することができなくなるため、該吸着剤33の温度は水の吸着によっては上昇しなくなる。しかも、その後に吸着剤33から水が離脱し始めるため、該吸着剤33の温度が下降する。つまり、吸着剤33における水の吸着により上昇される温度には上限がある。このような温度を以下、「上限温度」と称する。
内燃機関1の始動直後では、吸着剤33及び触媒32の温度は外気温度と等しくなっている。そして、吸着剤33を排気が通過するに従って、排気中に含まれる水が吸着剤33に吸着されることにより、該吸着剤33の温度が上昇する。これにより、触媒32の温度も上昇する。
そして、吸着剤33が上限温度に達すると、吸着剤33から水の脱離が始まるため、このときの吸熱により吸着剤33の温度が低下する。しかし、吸着剤33からの水の脱離が完了し、さらに吸着剤33に流入する排気の温度が上昇すると、これにより吸着剤33の温度も再び上昇を始める。
ここで、本実施例では、基材31上に触媒32及び吸着剤33が混在している。このようにすることで、吸着剤33から触媒32へ速やかに熱を供給することができるので、内燃機関1の冷間始動時等において、該触媒32の温度を速やかに活性温度の下限値まで上昇させることができる。そうすると、排気の浄化が早期から可能となる。
図3は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。図3(A)は排気浄化装置3の上流側(すなわち内燃機関1側)を示し、図3(B)は図3(A)よりも下流側を示している。
本実施例では、排気浄化装置3の上流側よりも下流側により多くの吸着剤33を担持している。これは、下流側のほうが吸着剤33の比率が高いとしても良い。例えば触媒32と吸着剤33との比率が異なる2種類のスラリーを用意し、基材31の下流側を吸着剤33の比率が高いほうのスラリーに浸し、上流側を他方のスラリーに浸して排気浄化装置3を製造する。
そして、排気浄化装置3の上流側から下流側へ向かって徐々に(無段階に)吸着剤33の量を多くしても良く、段階的に多くしても良い。さらに、排気浄化装置3を2つに分けて、上流側よりも下流側のほうの吸着剤33の量をより多くしても良い。この2つに分けた排気浄化装置3は、接していても、離れていても良い。それ以外は前記実施例と同じため説明を省略する。
ここで、内燃機関1が始動されて排気が流通すると、まず排気浄化装置3の上流側のほうから温度が上昇する。そして、排気浄化装置3の上流側の温度を上昇させた排気自体は温度が低下するため、該排気浄化装置3の下流側にはより温度の低い排気が流れる。そのため、排気浄化装置3の下流側の温度上昇は上流側よりも緩慢となる。
これに対し本実施例に係る排気浄化装置3では、上流側における吸着剤33の担持量が少ないために、該上流側における水の吸着量が少ない。そのため上流側では、水の吸着時に発生する熱による温度上昇はあまりないが、排気の熱により温度が上昇される。
そして、上流側での水の吸着量が少ないことにより、下流側へより多くの水を供給することができる。つまり下流側では、排気の熱による温度上昇はあまりないが、多くの水を吸着することができるため、このときに発生する熱により温度が上昇する。このようにして、排気浄化装置3の上流側と下流側とで温度上昇するため、排気浄化装置3全体の温度を上昇させることができる。これにより、触媒32の温度を全体的に速やかに上昇させることができるので、早期に排気の浄化が可能となる。
図4は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。図4(A)は排気浄化装置3の上流側(すなわち内燃機関1側)を示し、図4(B)は図4(A)よりも下流側を示している。
本実施例では、実施例2とは逆に、排気浄化装置3の下流側よりも上流側により多くの吸着剤33を担持している。これは、上流側のほうが吸着剤33の比率が高いとしても良い。例えば触媒32と吸着剤33との比率が異なる2種類のスラリーを用意し、基材31の上流側を吸着剤33の比率が高いほうのスラリーに浸し、下流側を他方のスラリーに浸して排気浄化装置3を製造する。
そして、排気浄化装置3の上流側から下流側へ向かって徐々に(無段階に)吸着剤33の量を少なくしても良く、段階的に少なくしても良い。さらに、排気浄化装置3を2つに分けて、上流側よりも下流側のほうの吸着剤33の量をより少なくしても良い。この2つに分けた排気浄化装置3は、接していても、離れていても良い。それ以外は前記実施例と同じため説明を省略する。
ここで、排気浄化装置3の上流側では、排気の熱により温度が速やかに上昇する。そして、この上流側へより多くの吸着剤33を担持させることにより、上流側の温度はさらに早く上昇することになる。そのため、すぐに活性温度の下限値まで上昇することができる。そうすると、排気中に含まれるHCやCOといった成分が触媒32で反応するため、更に上流側の温度が上昇する。そして、上流側で温度上昇した排気は、下流へと流れて下流側の温度も上昇させる。
つまり、上流側の温度を速やかに上昇させることにより、下流側の温度も早期に温度上昇させることができる。このようにして、排気浄化装置3の上流側と下流側とで温度が上昇するため、排気浄化装置3全体の温度を上昇させることができる。これにより、触媒32の温度を全体的に速やかに上昇させることができるので、早期に排気の浄化が可能となる。なお、HCはポスト噴射や排気中への燃料添加により供給することができる。
図5は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。
本実施例では、排気浄化装置3の下流側よりも上流側の吸着剤33のSi/Al比を大きくしている。この場合、排気浄化装置3の上流側から下流側へ向かって徐々に(無段階に)Si/Al比を小さくしても良く、段階的に小さくしても良い。さらに、排気浄化装置3を2つに分けて、上流側よりも下流側のほうの吸着剤33のSi/Al比をより小さくしても良い。この2つに分けた排気浄化装置3は、接していても、離れていても良い。例えばSi/Al比が異なる2種類のスラリーを用意し、基材31の上流側をSi/Al比が大きいほうのスラリーに浸し、下流側を他方のスラリーに浸して排気浄化装置3を製造する。
そして、本実施例では、吸着剤33にSi/Al比が5以下のゼオライトを採用している。Si/Al比が5以下のゼオライトでは、Si/Al比が小さくなるほど酸強度が小さくなる。つまり、水の吸着点が多いほど、水の保持力が小さくなる。そして、水の吸着点が多いほど、発熱が小さくなり、且つ水を保持可能な温度が低くなる。それ以外は前記実施例と同じため説明を省略する。
つまり、上流側の吸着剤33のSi/Al比を大きくすることにより、少ない水でもより大きな発熱が可能となる。また、上流側では水が脱離し易くなるため、早期に水の脱離が始まる。このようにして脱離した水は、下流側の吸着剤33に吸着される。つまり、早期から下流側へ水を供給することができる。そして、下流側では、吸着剤33のSi/Al比が小さいために、より多くの水を吸着することができるので、発熱量がより多くなる。つまり、下流側で速やかに温度が上昇される。このようにして、排気浄化装置3の全体の温度を速やかに上昇させることができる。
図6は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。図6(A)は水の吸着時を示し、図6(B)は水の脱離時を示している。本実施例では、触媒32に吸蔵還元型NOx触媒を採用している。本実施例による触媒32は、アルミナ321、
貴金属322、および吸蔵剤323を含んで構成されている。貴金属322には、例えば白金(Pt)を採用することができる。また、吸蔵剤323には、例えばバリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、アルカリ金属、または希土類金属を採用することができる。
ここで、吸着剤33は触媒32とは異なり、吸着による温度上昇には上限がある。この上限温度までは水を吸着することにより発熱するが、上限温度を過ぎると吸着していた水が脱離することにより吸熱する。
そして、吸着剤33から脱離した水が貴金属322で排気中のHCと反応することにより、COを生成することができる。このCOはHCよりも、吸蔵還元型NOx触媒にてN
Oxを還元させる力が強い。つまり、HCを還元剤として使用するよりもCOを還元剤と
して使用したほうが、NOxの還元が速やかに行われる。これにより、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されているNOxを還元するときに、より少ないHCの供給によりNOxを還元することができる。
そして、吸着剤33から水が脱離する温度が、触媒32の活性温度の下限値近傍とすることにより、該活性温度の下限値まで速やかに触媒32の温度を上昇させることができる。また、活性温度に達していれば、排気中に含まれる成分が触媒32で酸化されるため、吸着剤33による温度上昇も必要ない。
ところで、吸着剤33に吸着可能な水の量には限りがある。つまり、触媒32の温度を上昇させようとしても、吸着剤33に多くの水が吸着されている状態では、熱が発生しないために触媒32の温度を上昇させることが困難となる。これに対し、吸着剤33からの熱の供給が必要のないときに、該吸着剤33から水を脱離させておけば、次回に触媒32の温度上昇が必要なときに水を吸着させることが可能となる。また、別途吸着剤33から水を脱離させる必要がなくなる。なお、吸着剤33が水を保持可能な温度は、Si/Al比を変更することにより調節可能である。
図7は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
本実施例では、触媒32に吸蔵還元型NOx触媒を採用している。そして、吸着剤33
上に吸蔵剤323が担持されないようにしている。つまり、吸蔵剤323は、担体であるアルミナ321上に多く存在するようにする。例えば、排気浄化装置3の製造時に、最初に基材31をアルミナ321のスラリーに浸し、その後に吸着剤33のスラリーに浸す。この後に基材31を、貴金属322の溶液および吸蔵剤323の溶液に浸す。このときの吸蔵剤323の溶液は、吸着剤33の細孔径よりも十分に大きな例えば酢酸バリウム等の状態としておく。つまり、細孔内へ酢酸バリウムが進入することを抑制できる。そして、熱を加えて酢酸を除去すれば、略そのままの形でバリウムが固まる。このようにすることで、吸着剤33上に吸蔵剤323が担持されることを抑制できる。
図8は、吸着剤33上に吸蔵剤323が存在する場合の概略図である。
ここで、吸着剤33は、ナノスケールの細孔331を有しており、該細孔331内に水の吸着点を有している。ここで、この細孔331の入り口を塞ぐようにして吸蔵剤323が担持されると、細孔331が閉塞することがある。これにより、水の吸着が阻害される虞がある。
これに対し、吸着剤33上に吸蔵剤323が存在しないようにすると、吸着剤33で水がより吸着されるようになるため、排気浄化装置3の温度がより上昇するようになる。つ
まり、速やかに排気浄化装置3の温度を上昇させることができる。
図9は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
本実施例では、触媒32に吸蔵還元型NOx触媒を採用している。また、基材31は、
パティキュレートフィルタであり、触媒32及び吸着剤33は該パティキュレートフィルタに担持されている。
そして本実施例では、吸着剤33が水を保持可能な上限温度が、排気浄化装置3の過熱する温度の下限値以下となるようにしている。排気浄化装置3の過熱とは、たとえば触媒32の熱劣化が許容値以上となったり、またはパティキュレートフィルタが毀損したりすることをいう。
パティキュレートフィルタに捕集されているPM等が酸化すると、排気浄化装置3の温度が上昇することにより、過熱する虞がある。このような虞のある温度に達したときに、吸着剤33から水が脱離するように設定しておくと、水が脱離する際に排気浄化装置3から熱を奪うため、該排気浄化装置3の温度を下降させることができる。つまり、排気浄化装置3の過熱を抑制することができる。
図10は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。図10(A)は水が吸着されている場合を示し、図10(B)は水が吸着されていない場合を示している。
本実施例では、触媒32に選択還元型NOx触媒を採用している。この選択還元型NOx触媒は、NOxを吸着することも、水を吸着することもできる。NOx及び水は、同じ吸着点で吸着される。
そして本実施例では、選択還元型NOx触媒が水を保持可能な上限温度が、該選択還元
型NOx触媒の活性温度となるように設定しておく。なお、吸着剤33(すなわち、選択
還元型NOx触媒)が水を保持可能な温度は、Si/Al比を変更することにより調節可
能である。このようにすることで、初めは水を吸着することにより排気浄化装置3の温度を上昇させるが、すぐに水が脱離するので、NOxを吸着させることが可能となる。つま
り、選択還元型NOx触媒が活性温度に達してNOxの浄化が可能となるのと同時にNOx
を吸着させる。このように選択還元型NOx触媒の活性温度に達するまでは水を吸着させ
ることにより速やかに温度を上昇させ、活性温度に達した後はNOxを吸着させることが
できるので、NOxが大気中へ放出されることを抑制できる。
なお、選択還元型NOx触媒が水を保持可能な上限温度は、排気浄化装置3の温度をど
れ位上昇させるのか、及びNOxの排出をどれだけ抑える必要があるのかによって決定す
ることもできる。これは、排気浄化装置3の熱容量等にも関係するため、予め実験等により最適値を求めておいても良い。
図11は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
本実施例では、吸着剤33が触媒32よりも上層に担持されている。例えば、最初に基材31を触媒32のスラリーに浸し、その後に吸着剤33のスラリーに浸して排気浄化装置3を製造する。このようにすることで、吸着剤33が上層に配置され、触媒32が下層
に配置される。これにより、吸着剤33のほうが触媒32よりも排気と接触する確率が高くなる。すなわち、吸着剤33は排気が流通する側(つまり、基材31とは逆側)に配置されているので、多くの排気が吸着剤33の周りを通過する。しかし触媒32の周りに到達する排気は、吸着剤33の間をすり抜けてくる排気である。そのため、触媒32の周りでは排気の流速が遅くなるため、該触媒32の周りを通過する排気の量は少ない。
つまり本実施例によれば、吸着剤33と排気とが接触する確率をより高くすることができるため、排気中の水をより吸着することができる。これにより、排気浄化装置3の温度をより速やかに上昇させることができる。また、吸着剤33からの伝熱により触媒32の温度が上昇するため、該触媒32の温度を活性温度の下限値まで速やかに上昇させることができる。
図12は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
本実施例では、触媒32に吸蔵還元型NOx触媒を採用している。また、吸着剤33は
、アルミノシリケートである。そして、吸着剤33よりも上層に触媒32が存在している。例えば、最初に基材31を吸着剤33のスラリーに浸し、その後に触媒32のスラリーに浸して排気浄化装置3を製造する。このようにすることで、吸着剤33が下層に配置され、触媒32が上層に配置される。これにより、吸着剤33よりも触媒32のほうが排気と接触する確率が高くなる。
ここで、アルミノシリケートは、水以外にもHCを吸着する。このHCは、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤として供給されることがある。しかし、HCが吸着剤33に吸着され
ると、吸蔵還元型NOx触媒へ到達する還元剤量が減少してしまい、燃費の悪化やNOx浄化率の低下が起こり得る。
これに対し、吸着剤33上に触媒32が存在すれば、吸着剤33にHCが吸着されることが抑制される。そして、吸蔵還元型NOx触媒と排気との接触確率が高くなるため、該
吸蔵還元型NOx触媒へより多くのHCを供給することができる。これにより、燃費の悪
化を抑制することができ、NOx浄化率を向上させることができる。
図13は、本実施例に係る排気浄化装置3の一部を簡略化して示した図である。
本実施例では、吸着剤33の外表面上に触媒32の一部である貴金属322(例えばPt)を担持している。例えば、最初に基材31を吸着剤33のスラリーに浸し、その後に貴金属の溶液に浸して排気浄化装置3を製造する。ここで、吸着剤33は一般に電気的に正(+)の性質を有しており、アルミナ321は一般に電気的に中性の性質を有している。そこで、貴金属322に電気的にマイナス(−)の性質を持たせておけば、貴金属322が吸着剤33に引き寄せられるので、該吸着剤33上に貴金属322を担持させることができる。
このようにすることで、吸着剤33に水が吸着されたときに発生する熱が、すぐに貴金属に伝わるため、該貴金属の温度を速やかに上昇させることができる。
ここで、吸着剤33として、Si/Al比が5以下の比較的親水性の高いゼオライトを用いることで、貴金属322(例えば、Pt)を担持し易くなる。そして、例えばPtの薬液を、数十個のPt原子で構成されたクラスターイオンとすることで、ゼオライトの細孔径よりも大きくする。これにより、Ptがゼオライトの細孔内に担持されることを抑制
できる。このようにして、Ptと排気との接触確率を高くすると共に、吸着剤33の能力も向上させることができる。
図14は、本実施例に係る排気浄化装置3の概略構成を示した図である。
本実施例では、吸着剤33が排気浄化装置3の外周側にのみ担持されている。つまり、排気の流れの中心軸から離れた位置に吸着剤33が担持されている。なお、触媒32は、排気浄化装置3の全体に担持されている。
そして、排気浄化装置3の中心軸側から外周側へ向かって徐々に(無段階に)吸着剤33の量を多くしても良く、段階的に多くしても良い。さらに、排気浄化装置3を中心軸側と外周側との2つに分けて、中心軸側よりも外周側のほうの吸着剤33の量をより多くしても良い。
このようにすることで、排気の流れの中心軸付近では、ゼオライトにHCを吸着されることがないため、触媒32へHCを多く供給することができる。また、冷間始動時には、外周側の吸着剤33で発生した熱が中心軸側へ伝わるため、排気浄化装置3全体の温度を上昇させることができる。
吸着剤33を担持させる位置は、触媒32へのHCの供給と、排気浄化装置3の昇温とを考慮して決定する。これには、排気浄化装置3の熱容量等も関係する。これらを考慮して実験等により最適値を求めても良い。
図15は、本実施例に係る排気浄化装置3の概略構成を示した図である。
本実施例では、基材31の少なくとも一部が吸着剤33の機能を有している。そして、この基材31に触媒32が担持されている。なお、吸着剤33を担持していても良い。これにより、基材31から熱が発生するため、触媒32の温度を速やかに上昇させることができる。
実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 実施例1に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 実施例2に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。図3(A)は排気浄化装置の上流側(すなわち内燃機関側)を示し、図3(B)は図3(A)よりも下流側を示している。 実施例3に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。図4(A)は排気浄化装置の上流側(すなわち内燃機関側)を示し、図4(B)は図4(A)よりも下流側を示している。 実施例4に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 実施例5に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。図6(A)は水の吸着時を示し、図6(B)は水の脱離時を示している。 実施例6に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 吸着剤上に吸蔵還元型NOx触媒が存在する場合の概略図である。 実施例7に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 実施例8に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。図10(A)は水が吸着されている場合を示し、図10(B)は水が吸着されていない場合を示している。 実施例9に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 実施例10に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 実施例11に係る排気浄化装置の一部を簡略化して示した図である。 実施例12に係る排気浄化装置の概略構成を示した図である。 実施例13に係る排気浄化装置の概略構成を示した図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 排気通路
3 排気浄化装置
31 基材
32 触媒
33 吸着剤

Claims (13)

  1. 基材に、排気を浄化する排気浄化触媒と、排気中の所定成分が吸着して発熱することにより温度が上昇する吸着剤と、を担持することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 排気の流れの上流側よりも下流側のほうが前記吸着剤の担持量が多いことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 排気の流れの下流側よりも上流側のほうが前記吸着剤の担持量が多いことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記吸着剤はアルミノシリケートを含んで構成され、排気の流れの下流側よりも上流側のほうがSi/Al比が大きいことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
    前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
    前記吸着剤から所定成分が脱離する温度が、前記排気浄化触媒の活性温度の下限値近傍であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
    前記吸着剤上に前記吸蔵還元型NOx触媒の一部である吸蔵剤を担持しないことを特徴
    とする請求項1から5の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
    前記吸着剤から所定成分が脱離する温度を、排気浄化装置が過熱する温度以下とすることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記排気浄化触媒および吸着剤は選択還元型NOx触媒を含んで構成され、
    前記吸着剤は上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
    前記吸着剤から所定成分が脱離する温度を所定温度とすることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
    前記吸蔵還元型NOx触媒よりも上層に前記吸着剤を担持することを特徴とする請求項
    1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 前記排気浄化触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、
    前記吸蔵還元型NOx触媒よりも下層に前記吸着剤を担持することを特徴とする請求項
    1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. 前記排気浄化触媒に含まれる貴金属成分を、前記吸着剤の外表面に担持することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  12. 前記吸着剤を排気浄化装置の中心軸側よりも外周側に多く担持することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  13. 前記基材の少なくとも一部に吸着剤を含むことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013119845A (ja) * 2011-12-09 2013-06-17 Toyota Motor Corp アルコール混合燃料を使用する内燃機関の排気ガス浄化方法、及び当該方法を使用する排気ガス浄化装置

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