JP2009273827A - 線状体操作制御装置 - Google Patents

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    • A61B2017/12068Details concerning the detachment of the occluding device from the introduction device detachable by heat

Abstract

【課題】線状体の操作を簡単化する。
【解決手段】マスタ10は、カテーテル50およびデリバリワイヤ70を操作する操作部123の外部からの操作量を検出すると、検出した操作量をスレーブ20に送信する。スレーブ20は、与えられる駆動量に従いデリバリワイヤ70などに長手軸方向の力を加えて移動させるアクチュエータ124を有する。操作部123は、マスタ10の筐体表面に近接して配置されたカテーテル50およびデリバリワイヤ70を個別に操作するためのカテーテル操作部およびワイヤ操作部を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、脳動脈瘤のコイル塞栓治療において、そのコイルとコイルを脳動脈瘤に誘導するためのカテーテルを操作する装置に関する。
くも膜下出血の主な原因である脳動脈瘤の破裂を防止する手術として、最近では低侵襲であるカテーテルを使用した治療が行われている。その治療方法はコイル塞栓術と呼ばれ、一般に次の手順で行われる。(1)大腿部の動脈に2本のカテーテル(親カテーテルと子カテーテル)とガイドワイヤを挿入する。親カテーテルの中に子カテーテルを入れ、ガイドワイヤは子カテーテルの中に挿入されており、子カテーテルの先端はガイドワイヤに誘導されて脳動脈瘤の中におかれる。(2)ガイドワイヤを子カテーテルから引き抜き、先端に白金コイル(以下、コイルという)のついたデリバリワイヤをガイドワイヤに代って子カテーテルの中に挿入する。(3)コイルを脳動脈瘤内に留置した後、デリバリワイヤに電極を接続し、人体に予め穿刺した針にも電極を接続して、その後、これら電極を介してデリバリワイヤと人体の間に電流を流す。コイルとデリバリワイヤは電気分解する材料で接続されているので、通電によってコイルとデリバリワイヤは分離され、その結果、コイルが脳動脈瘤内に留置される。その後、(4)デリバリワイヤを子カテーテルから引き抜き、別のコイルのついたデリバリワイヤを子カテーテルの中に挿入する。(5)コイルが脳動脈瘤内に密に充填されるまで(3)から(4)を繰り返す。
コイル塞栓術では、脳動脈瘤の中にコイルをなるべく密に詰め込む必要があるが、コイルの挿入操作に際しては、図9に示すように、Yコネクタの入り口で、子カテーテルとデリバリワイヤを操作して、子カテーテルの先端とコイルの位置を制御する。ここで、Yコネクタは、たとえば、カテーテルとデリバリワイヤとの摩擦を低減するための生理食塩水が外部から注入し、また、血管の中に挿入したカテーテルを人体外部から目的部位まで誘導した後に、外部から血管造影剤を注入して、血管造影剤を体内の目的部位に注入するためなどに用いられる。
コイルの挿入に要するデリバリワイヤの挿入力(線状体に作用する長手軸方向の圧縮力)はコイルが充填されていくとともに大きくなっていくが、挿入力を大きくすると脳動脈瘤の破裂の危険性が上がるために、挿入力を所定のレベル以上に上げることはできない。
この場合は、子カテーテルを前後に移動させるように操作させることにより、子カテーテルの先端の位置を、詰めたコイル間の隙間のあるところに移動させる。コイルは隙間に挿入することができるため、コイル挿入に要するデリバリワイヤの挿入力を小さくすることができる。コイルの挿入力が増加したら、子カテーテルの先端の移動操作を再度行い、なるべく小さい挿入力で脳動脈瘤の中に十分にコイルが充填できるようにする。
子カテーテルの前後の移動操作に際しては、デリバリワイヤの前後の移動操作との連携が必要である。医師は、子カテーテル先端とコイルの動きをX線透視画像で確認しながら、子カテーテルとデリバリワイヤを操作することになるが、一般的には子カテーテルとデリバリワイヤの操作による移動方向は逆方向になる。子カテーテル先端部を脳動脈瘤から引き出すように移動させるときは、脳動脈瘤の中に挿入したコイルが子カテーテルとともに脳動脈瘤から出てこないように、医師は、デリバリワイヤに対して、コイルを脳動脈瘤に挿入するような力を加える。また、子カテーテル先端を脳動脈瘤内の奥の方向に移動させるときは、子カテーテル先端から出ているコイルが子カテーテルの中に移動するように、子カテーテルを挿入しながら、デリバリワイヤを引く操作をする。この操作は、子カテーテルを操作する医師とデリバリワイヤを操作する医師の二人で行われる。各医師はYコネクタを左手で把持し、右手の指先で子カテーテルまたはデリバリワイヤを操作する。
このような治療に対して、マスタスレーブシステムを使用することが知られている。たとえば、特許文献1(特開2000−42116号公報)には、医師が患者の体内に挿入されたカテーテル、ワイヤ等の医療器具を微細に操作できるようにしたの医療器具操作装置が示される。特許文献1では、医師の操作するマスタ側において、カテーテルおよびワイヤに見立てた筒状あるいはワイヤ等の線状体を医師が操作し、その線状体の移動量あるいは回転量を主アクチュエータで検出する。スレーブ側においては、人体に挿入するカテーテルやワイヤを駆動する従アクチュエータを備えて、主従制御プログラムが位置整合タイプの制御を行うことで、マスタスレーブシステムを構成している。
特開2000−42116号公報
上述したように、従来の手術は、医師二人で連携して治療を行っているが、二人のどちらか一人の手技が異なる場合や手技のレベルに差がある場合などでは十分な連携をとるのに時間がかかることがある。また、連携をとるために医師にストレスがかかることがある。
次に特許文献1の2つ課題について述べる。
第1の課題は、特許文献1では、カテーテルとワイヤに見立てた線状体の操作は、上述の従来の手術と変わらないために、線状体を2人の医師で操作する必要がある。
第2の課題は、マスタスレーブシステムにおいて操作性を向上させるスケール機能にある。スケール機能は、微細な操作を行うときにマスタ側の操作量に対するスレーブ側の線状体の移動量の比率を変化させ、人間の扱いやすいスケールにするものである。スケール値をN倍とすれば、マスタ側の操作に対してスレーブ側の移動量はスケール値の逆数の1/N倍となるが、このときにマスタ側の線状体の操作部の長さは、スレーブ側の線状体のそれのN倍となる。そのため、最悪の場合、最大スケール値に比例した長さを持つ操作部を用意する必要があるが、カテーテルとワイヤは1mから2mの長さがあるために、これは非現実的である。さらに、操作される線状体同士は同心で重ねているため、内側の線状体は、外側の線状体がない部分で操作しなくてはならず、操作する2人の医師間の距離がスケール値に比例して長くなることになり、医師間の連携がますます難しくなる。
それゆえに、この発明の目的は、線状体の操作を簡単化する線状体操作制御装置を提供することである。
この発明のある局面に従うと、外部から操作される操作部を含むマスタと、前記操作部における操作に基づき体内に挿入される線状体に長手軸方向の力を加えて前記体内を移動させるスレーブとを備え、前記マスタと前記スレーブとは通信により接続される線状体操作制御装置は、以下の特徴を備える。
マスタは、操作部の外部からの操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出手段により検出した操作量をスレーブに送信する操作量送信手段と、を含み、スレーブは、与えられる駆動量に従い線状体に長手軸方向の力を加える線状体駆動手段と、操作量送信手段から操作量を受信する操作量受信手段と、操作量受信手段により受信した操作量を前記駆動量に変換し、線状体駆動手段に出力する変換手段と、を含み、線状体は、カテーテルとカテーテル中に挿入されるワイヤとを含み、操作部は、マスタの筐体表面に近接して配置されたカテーテルおよびワイヤを個別に操作するためのカテーテル操作部およびワイヤ操作部を含む。
好ましくは、マスタは、操作部に、スレーブから受信する駆動量に従う負荷を与える負荷付与部、をさらに含み、スレーブの前記変換手段は、操作量受信手段により受信した操作量を前記駆動量に変換し、線状体駆動手段とマスタとに出力する。
好ましくは、マスタは、スレーブから受信する駆動量を外部に報知する報知手段を、さらに含む。
好ましくは、マスタは携帯可能である。
好ましくは、マスタは、筐体表面において、操作部の操作を有効または無効に切換えるために外部操作される切換部を、さらに含む。
好ましくは、カテーテル操作部およびワイヤ操作部のそれぞれは、筐体表面において外部から自在に回転操作される回転子を有し、線状体駆動手段は、与えられる駆動量に従い回転する回転体を有し、線状体には、回転体の回転に連動して長手軸方向の力が加えられ、そして、駆動量は、回転子の回転操作量に比例する。
好ましくは、通信は、有線または無線の通信である。
好ましくは、マスタは、操作量および対応する駆動量を関連付けて記憶する記憶手段を、さらに含む。
本発明によれば、カテーテル操作部とワイヤ操作部はマスタの筐体表面において近接して配置されるので、カテーテル操作部とワイヤ操作部を1人で操作することが可能となり、カテーテルとワイヤの移動を1人で遠隔操作することができる。その結果、従来のような医師2名による連携操作が不要となり、カテーテル操作を伴う手術時間が短縮されるとともに、連携に伴う医師のストレスを軽減することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1には、本実施の形態に係る線状体操作制御装置の一例である医療用線状体の操作装置の全体的な概略構成が示される。医療用線状体の操作装置は、スレーブ20、スレーブ20とは遠隔に設置されるマスタ10、スレーブ20とマスタ10の間を通信により接続するための通信部300を備える。スレーブ20とマスタ10は、ケーブルを介して通信部300の中継により通信する。スレーブ10とマスタ20の間に設けられる通信路は、図1に示されるような有線に限定されず、無線であってもよい。
さらに、医療用線状体の操作装置は、デリバリワイヤ70およびカテーテル50が体内に挿入される患者41の患部を透視するためにX線44を患部に照射するX線照射装置42およびX線透視装置43を備え、さらにX線透視装置43によって出力された画像信号を、通信部300を介して受信し、外部に画像を表示するためのディスプレイ40を備える。
スレーブ20は、カテーテル50およびデリバリワイヤ70を患者41の体内に挿入/引抜くための駆動機構であるアクチュエータ124、およびアクチュエータ124の動作を制御するためのスレーブ制御部51を含む。
マスタ10はデリバリワイヤ70の挿入/引抜きを行なうために医師が操作する操作部123、操作部123に関連して外部操作に対し負荷を与えるためのアクチュエータ122、マスタ10の各部を制御するマスタ制御部11、およびイネーブルスイッチ12を含む。操作部123は、子カテーテルを操作するための子カテーテル操作部14およびデリバリワイヤを操作するためのデリバリワイヤ操作部13を含む。イネーブルスイッチ12は操作部123の操作を有効にするために操作される。
医師はデリバリワイヤ70の動きを、ディスプレイ40の画面で確認しながら、操作部123を操作することができる。デリバリワイヤ70はX線不透過材料からなるので画像で確認できる。また、カテーテル50は、その材質が樹脂のために、それ自身はX線透視画像に写らないが、カテーテル50の中にデリバリワイヤ70が入っているときは、そのワイヤ70がX線透視画像に写るために、カテーテル50の位置がわかる。カテーテル50の先端位置はわからないが、カテーテル50の先端あるいは途中の一部にX線不透過の金属製マーカーがつけられており、X線透視画像に写ったマーカーの位置を確認することで、カテーテル50の先端の位置を確認することができる。
柔軟な樹脂材料からなるカテーテル50を目的部位であるたとえば脳動脈瘤に誘導するとき、デリバリワイヤ70に代えてガイドワイヤを使用する。ガイドワイヤは一般的にカテーテル50よりも剛性が高いX線不透過材料からなる。ガイドワイヤの先端部は血管を傷つけないように柔軟になっている。ガイドワイヤを先に進めること、およびガイドワイヤが挿通された状態のカテーテル50を先に進めることができて、カテーテル50を目的部位に誘導することができる。
また、デリバリワイヤ70は塞栓用の白金からなるコイル75を目的部位である脳動脈瘤内に留置するためにも用いられる。デリバリワイヤ70の先端にはコイル75が接続されている。コイル75とデリバリワイヤ70とは、接続部154により接続されている。
図2には、本実施の形態に係るスレーブ20とマスタ10の間の信号の授受とそれに関連する部分が示される。図2を参照して、マスタ10のマスタ制御部11と、スレーブ20のスレーブ制御部51は、マイクロコンピュータからなり、両者の間は、有線または無線による通信路1によって接続される。通信路1においては通信部300が設けられるが、ここではその図示を略している。
マスタ制御部11は、マスタ10の動作を集中的に制御および監視するためのCPU(Central Processing Unit)28、プログラムおよびデータを格納するメモリ29、マスタ10内の他の各部との入出力を制御するための入出力I/F(Interface)31、通信路1との通信を制御するための通信I/F(Interface)30、外部に設けられた報知部27との入出力を制御するための外部I/F(Interface)32および記憶部33を備える。記憶部33はメモリ29に比較し、大きな記憶容量を有し、画像データなどを記憶することができる。報知部27は、音または光を出力する部分からなり、与えられる信号に従い、光または音を出力する。入出力I/F31には、イネーブルスイッチ12が接続され、デリバリワイヤ操作部13および子カテーテル操作部14のそれぞれに関連する回路が接続される。
デリバリワイヤ操作部13に関連して、モータ15、アンプ(増幅回路)16および18、D/A(Digital/Analog)コンバータ17、およびA/D(Analog/Digital)コンバータ19が接続される。CPU28によって入出力I/F31を介し出力されたデジタル信号は、D/Aコンバータ17によりアナログ信号にされた後に、アンプ16に与えられ、アンプ16によって増幅された後に、モータ15に与えられる。
モータ15は与えられる信号に従い回転する。この回転によって、デリバリワイヤ操作部13の回転操作に対し、この回転操作をし難くするように作用する負荷(以下、回転負荷という)が与えられる。
モータ15は直流モータであって、モータ15に与えられる電流信号は、電流センサなどにより検出される。検出された電流信号は、アンプ18に与えられる。アンプ18によって、増幅された後に電流信号はA/Dコンバータ19を介してデジタル信号に変換されて、入出力I/F31を介して、CPU28に与えられる。
子カテーテル操作部14に関連して、モータ21、アンプ(増幅回路)22および24、D/A(Digital/Analog)コンバータ23、およびA/D(Analog/Digital)コンバータ25が接続される。CPU28によって入出力I/F31を介し出力されたデジタル信号は、D/Aコンバータ23によりアナログ信号に変換された後に、アンプ22に与えられ、アンプ22によって増幅された後に、モータ21に与えられる。
モータ21は与えられる信号に従い回転する。この回転によって、子カテーテル操作部14の回転操作に対し、この回転操作をし難くするように作用する上述の回転負荷が与えられる。
モータ21は直流モータであって、モータ21に与えられる電流信号は、電流センサなどにより検出される。検出された電流信号は、アンプ24に与えられる。アンプ24は、与えられる電流信号を増幅し、A/Dコンバータ25に出力する。A/Dコンバータ25は、アンプ24から入力した信号を、デジタル信号に変換した後に、入出力I/F31を介してCPU28に出力する。
ここでは、デリバリワイヤ操作部13と子カテーテル操作部14の両方に対して回転負荷を与えるようにしているが、必ずしも両方に与える必要はなく、少なくとも、より正確な操作が必要とされるデリバリワイヤ操作部13に対してだけ回転負荷を与える構成としてもよい。
デリバリワイヤ操作部13の医師の手動操作により操作量(回転量(回転角)と回転方向)は、エンコーダ34により検出されて、検出された操作量を指す位置信号RS2は入出力I/F31を介して、CPU28に与えられる。同様に、子カテーテル操作部14の操作量(回転量(回転角)と回転方向)は、エンコーダ26によって検出されて、検出された操作量を指す位置信号LS2は入出力I/F31を介して、CPU28に与えられる。
スレーブ20側について説明する。スレーブ20においては、スレーブ制御部51は、スレーブ20の各部を集中的に制御および監視するためのCPU(Central Processing Unit)66、データおよびプログラムが予め格納されるメモリ67、通信路1との通信を制御するための通信I/F(Interface)69およびスレーブ20の他の各部との入出力を制御するための入出力I/F(Interface)68を備える。
入出力I/F68には、デリバリワイヤ駆動部52との間で信号を入出力するためにD/A(Digital/Analog)コンバータ56、A/D(Analog/Digital)コンバータ57、アンプ(増幅回路)55および58ならびにエンコーダ59が接続される。同様に、子カテーテル駆動部53との間で信号を入出力するためにD/A(Digital/Analog)コンバータ62、A/D(Analog/Digital)コンバータ63、アンプ(増幅回路)61および64ならびにエンコーダ65が接続される。
デリバリワイヤ駆動部52を駆動するための信号は、CPU66によって入出力I/F68を介してD/Aコンバータ56に与えられる。D/Aコンバータ56は、入力した信号をアナログ信号に変換し、アンプ55に与える。アンプ55は、与えられる信号を増幅し、モータ54に与える。モータ54はたとえば直流モータであって、与えられる信号である電流信号に従い回転動作を行ない、この回転に連動して、デリバリワイヤ駆動部52が回転するように駆動される。
モータ54に与えられる電流信号は、電流センサなどにより検出されて、検出された電流信号はアンプ58に与えられる。アンプ58は、与えられる電流信号を増幅した後にA/Dコンバータ57に出力する。A/Dコンバータ57は、与えられる電流信号をデジタル信号に変換した後に、入出力I/F68を介してCPU66に与える。
デリバリワイヤ駆動部52のモータ54に連動した駆動量(回転量(回転角)と回転方向)はエンコーダ59によって検出されて、検出された駆動量を指す位置信号RS1は入出力I/F68を介してCPU66に与えられる。
子カテーテル駆動部53を駆動するための信号は、CPU66によって入出力I/F68を介してD/Aコンバータ62に与えられる。D/Aコンバータ62は、入力した信号をアナログ信号に変換し、アンプ61に与える。アンプ61は、与えられる信号を増幅し、モータ60に与える。モータ60はたとえば直流モータであって、与えられる信号である電流信号に従い回転動作を行ない、この回転に連動して、子カテーテル駆動部53が回転するように駆動される。
モータ60に与えられる電流信号は、電流センサなどにより検出されて、検出された電流信号はアンプ64に与えられる。アンプ64は、与えられる電流信号を増幅した後にA/Dコンバータ63に出力する。A/Dコンバータ63は、与えられる信号をデジタル信号に変換した後に、入出力I/F68を介してCPU66に与える。
子カテーテル駆動部53のモータ60に連動した駆動量(回転量(回転角)と回転方向)はエンコーダ65によって検出されて、検出された駆動量を指す位置信号LS1は入出力I/F68を介してCPU66に与えられる。
図3には、マスタ10の外観が示される。マスタ10の筐体の表面には、イネーブルスイッチ12、デリバリワイヤ操作部13および子カテーテル操作部14が配置されて設けられる。操作においては、1人の医師がデリバリワイヤ操作部13および子カテーテル操作部14それぞれを左右の手で操作可能なように、両者は近接または隣接して配置されている。デリバリワイヤ操作部13のマスタ10の筐体表面に配された回転子は、医師による回転操作に連動して、軸131を中心に、同心円状に矢印方向に自在に回転する。同様に子カテーテル操作部14の回転子も医師による回転操作に連動して、軸141を中心に、同心円状に矢印方向に自在に回転する。
図4には、スレーブ20側におけるカテーテルとデリバリワイヤの駆動機構が概略的に示される。スレーブ20には、線状体である子カテーテル72とデリバリワイヤ70に対し挿入力(線状体に作用する長手軸方向の圧縮力)を与えることで移動させるための回転体式のアクチュエータ124(図1参照)を備える。アクチュエータ124の回転制御は、マスタ10のデリバリワイヤ操作部13および子カテーテル操作部14の回転子の回転操作に連動して行われる。なお、図4の親カテーテル74と、その内部に挿通される子カテーテル72とは、図1のカテーテル50に対応する。
具体的には、スレーブ制御部51に接続されるアクチュエータ124は、デリバリワイヤ70のためのアクチュエータ12Aと子カテーテル72のためのアクチュエータ12Bからなる。アクチュエータ12Aは、モータ54の回転に連動して回転するローラであるデリバリワイヤ駆動部52と、デリバリワイヤ駆動部52のローラ面上にあるデリバリワイヤ70をデリバリワイヤ駆動部52側に押さえるためのローラからなる。この押さえローラは、デリバリワイヤ駆動部52の回転に連動して回転する。
アクチュエータ12Bは、モータ60の回転に連動して回転するローラである子カテーテル駆動部53と、このローラ上にある子カテーテル72を押さえるための押さえローラからなる。この押さえローラは、子カテーテル駆動部53の回転に連動して回転する。
アクチュエータ12Aおよび12Bのデリバリワイヤ駆動部52および子カテーテル駆動部53が図中矢印方向に回転するように駆動されることにより、その回転に連動してデリバリワイヤ70および子カテーテル72に挿入力が加わり、デリバリワイヤ70および子カテーテル72は人体内に挿入される方向に移動したり、人体内から引抜かれる方向に移動したりする。
デリバリワイヤ駆動部52に関連して設けられたエンコーダ59と、カテーテル駆動部53に関連して設けられたエンコーダ65とは、同様の構成にて、デリバリワイヤ駆動部52とカテーテル駆動部53の駆動量(回転角および回転方向)を検出するので、エンコーダ59について説明をする。
エンコーダ59はたとえば一般的な光学式ロータリエンコーダであって、光学式センサを用いてデリバリワイヤ駆動部52のローラの回転角をパルス列に変換し、パルス数をカウンタ回路などで計数することにより回転角を測定するとともに、光学式センサの出力波形の位相に基づきローラの回転方向(正転/逆転)を検出する。なお、光学式に限定されず磁気式ロータリエンコーダを用いてもよい。
アクチュエータ12Aの出力段にはYコネクタ71が設けられ、アクチュエータ12Bの出力段にはYコネクタ73が設けられる。Yコネクタ71と73は図9で説明した機能を有する。アクチュエータ12Aから出力されるデリバリワイヤ70は、Yコネクタ71を介して子カテーテル72内に挿通される。アクチュエータ12Bから出力される子カテーテル72(デリバリワイヤ70が挿通された子カテーテル72)は、Yコネクタ73を介して、Yコネクタ73に接続される親カテーテル74内に挿通される。ここで、親カテーテル74は、予め患者の人体内に挿入されている。この親カテーテル74内を進む子カテーテル72は、アクチュエータ12Bの子カテーテル駆動部53の回転に連動して、そして、デリバリワイヤ70はアクチュエータ12Aのデリバリワイヤ駆動部52の回転に連動して、人体内を移動する。この移動により、デリバリワイヤ70の先端部は目的部位である脳動脈瘤にまで達し、デリバリワイヤ70の先端に接続されているコイル75を、脳動脈瘤内に装填することが可能となる。
図5には、スレーブ20による子カテーテル72への挿入力(線状体に作用する長手軸方向の圧縮力)を、マスタ10の子カテーテル操作部14に対して回転負荷として与えるための回路構成が模式的に示される。図6には、スレーブ20によるデリバリワイヤ70の人体内への挿入力(線状体に作用する長手軸方向の圧縮力)を、マスタ10のデリバリワイヤ操作部13に対して回転負荷として与えるための回路構成が模式的に示される。
図5では、カテーテル駆動部53の動作を制御するための系として、エンコーダ26と65、所定比に従い入力信号を増幅して出力する比例アンプ(増幅回路)82、与えられる両信号の差分を検出して出力する減算器84、制御器80、およびカテーテル駆動部53を回転させるためのモータ60を備える。制御器80はCPU66に相当のマイコン(マイクロコンピュータ)に対応する。
また、図5では、子カテーテル操作部14に回転負荷を与えるための系として、比例アンプ(増幅回路)81、与えられる両信号の差分を検出して出力する減算器85、制御器83およびモータ21を備える。制御器83はCPU28に相当のマイコン(マイクロコンピュータ)に対応する。
動作において、子カテーテル操作部14の操作量は、エンコーダ26により検出されて、操作量を示す位置信号LS2が比例アンプ82に出力される。比例アンプ82は、与えられる位置信号LS2を所定比に従い増幅した後、減算器84に出力する。減算器84は、エンコーダ65から与えられる位置信号LS1の成分から比例アンプ82から与えられる位置信号LS2の成分を引き算処理することにより、両信号成分の差分を検出する。検出した差分信号は制御器80に与える。
制御器80は、減算器84から与えられる位置信号LS1とLS2の差分信号に応じた電流レベルを有する駆動信号A1を生成して出力する。たとえば差分信号レベルのそれぞれに対応した電流レベルのデータを格納したテーブルをメモリ67に予め記憶しておき、CPU66は差分信号のレベルに基づきメモリ67のテーブルを検索して対応する電流レベルにデータを読出す(決定する)。
駆動電流A1は、モータ60に与えられる。モータ60は、駆動電流A1に従う方向および量(角度)だけ回転し、その回転に連動してカテーテル駆動部53が回転する。これにより、カテーテル53は、カテーテル駆動部53の駆動量に従う挿入力が加わり体内へ挿入/引抜きするいずれかの方向に移動する。
子カテーテル駆動部53の駆動量(回転角と回転方向)は、エンコーダ65によって検出されて、位置信号LS1として減算器84に与えられる。これに並行して、モータ60の入力段に設けられた電流センサ86により、駆動電流A1が検出されて、検出された駆動電流A1は電流信号A2として比例アンプ81に与えられる。比例アンプ81は、所定比に従い電流信号A2を増幅し、減算器85に与える。減算器85は、比例アンプ81から与えられる電流信号から、入力する電流信号A3を引いた差分を検出し、検出した差分信号を制御器83に与える。
制御器83は、与えられる差分信号に応じたレベルの電流信号である駆動信号を生成する。たとえば差分信号レベルのそれぞれに対応した電流レベルのデータを格納したテーブルをメモリ29に予め記憶しておき、CPU28は差分信号のレベルに基づきメモリ29のテーブルを検索して対応する電流レベルにデータを読出す(決定する)。そして読出したレベルの電流信号を生成し出力する。
制御器83から出力された駆動信号はモータ21に出力される。モータ21は、与えられる駆動信号に応じた回転角および回転方向に従い回転するので、これに連動して子カテーテル操作部14に、回転負荷が与えられる。モータ21の入力段には、電流センサ87が備えられ、電流センサ87は、モータ21に制御器与えられる電流信号を検出し、電流信号A3として減算器85に与える。
ここで、比例アンプ82に関して設定される所定の比率は、子カテーテル駆動部53の単位回転角と、この単位回転角を与えるための子カテーテル操作部14の回転角との比を表わす。
図5に示されるように、カテーテル駆動部53は減算器84の出力する差分に応じた駆動量に従い、差分がゼロとなるように駆動されるので、カテーテル駆動部53の駆動量は子カテーテル操作部14の操作量にリニアに追従する。また、子カテーテル操作部14に対し回転負荷を与えるためのモータ21は減算器85の出力する差分に応じた駆動量に従い駆動されるので、言い換えると差分がゼロとなるように駆動されるので、モータ21の回転量により与えられる回転負荷は、カテーテル駆動部53の駆動量にリニアに追従する。ここで、子カテーテル72に作用する挿入力はカテーテル駆動部53の駆動量に従うので、医師は操作する子カテーテル操作部14に対して与えられる回転負荷を操作抵抗として感覚することにより、子カテーテル72に作用している挿入力の大きさを感覚することができる。子カテーテル72に作用する挿入力と医師に与える操作抵抗の比は、比例アンプ81に設定される所定比で決定される。
同様に、図6では、デリバリワイヤ駆動部52の動作を制御するための系として、エンコーダ34と59、所定比に従い入力信号を増幅して出力する比例アンプ(増幅回路)92、与えられる両信号の差分を検出して出力する減算器94、制御器90、およびデリバリワイヤ駆動部52を回転させるためのモータ54を備える。制御器90はCPU66に相当のマイコン(マイクロコンピュータ)に対応する。
また、図6では、デリバリワイヤ操作部13に回転負荷を与えるための系として、比例アンプ(増幅回路)91、与えられる両信号の差分を検出して出力する減算器95、制御器93およびモータ15を備える。制御器93はCPU28に相当のマイコン(マイクロコンピュータ)に対応する。
動作において、デリバリワイヤ操作部13の操作量は、エンコーダ34により検出されて、操作量を示す位置信号RS2が比例アンプ92に出力される。比例アンプ92は、与えられる位置信号RS2を所定比に従い増幅した後、減算器94に出力する。減算器94は、エンコーダ59から与えられる位置信号RS1の成分から比例アンプ92から与えられる増幅後の位置信号RS2の成分を引き算処理することにより、両信号成分の差分を検出する。検出した差分信号は制御器90に与えられる。
制御器90は、減算器94から与えられ差分信号が指す差分に応じた電流レベルを有する駆動電流B1の信号を生成して出力する。たとえば、CPU66は、上述のようにメモリ67に予め格納したテーブルを差分信号のレベルに基づき検索して対応する電流レベルのデータを読出(決定)し、読出したレベルの駆動電流B1の信号を生成して出力する。
駆動電流B1の信号は、モータ54に与えられる。モータ54は、駆動電流B1に従う駆動量に従い回転し、その回転に連動してデリバリワイヤ駆動部52が回転する。これにより、デリバリワイヤ70は、駆動電流B1に従う駆動量に従う挿入力が与えられて、体内へ挿入/引抜きする方向に移動する。
デリバリワイヤ駆動部52の駆動量(回転角と回転方向)は、エンコーダ59によって検出されて、位置信号RS1として減算器94に与えられる。これに並行して、モータ54の入力段に設けられた電流センサ96により、駆動電流B1が検出されて、検出された駆動電B1は電流信号B2として比例アンプ91に与えられる。比例アンプ91は、所定比に従い電流信号B2を増幅し、減算器85に与える。減算器95は、比例アンプ91から与えられる電流信号から、入力する電流信号B3を引いた差分を検出し、検出した差分信号を制御器93に与える。
制御器93は、与えられる差分信号に応じた駆動信号を生成する。たとえば、CPU28は、上述のようにメモリ29に予め格納したテーブルを差分信号のレベルに基づき検索して対応する電流レベルのデータを読出(決定)し、読出したレベルの電流信号を駆動信号として生成し出力する。
この駆動信号はモータ15に出力される。モータ15は、与えられる駆動信号に応じた駆動量に従い回転するので、これに連動してデリバリワイヤ操作部13に、回転負荷が与えられる。モータ15の入力段には、電流センサ97が備えられ、電流センサ97は、モータ51に与えられる電流信号を検出し、電流信号B3として減算器85に与える。
比例アンプ92に関して設定される所定の比率は、デリバリワイヤ駆動部52の単位回転角と、この単位回転角を与えるための子カテーテル操作部14の回転角との比を表わす。
図6に示されるように、デリバリワイヤ駆動部52は減算器94の出力する差分に応じた駆動量に従い差分がゼロとなるように駆動されるので、デリバリワイヤ駆動部52の駆動量はデリバリワイヤ操作部13の操作量にリニアに追従する。また、デリバリワイヤ操作部13に対し回転負荷を与えるためのモータ15は減算器95の出力する差分に応じた駆動量に従い駆動されるので、言い換えると差分をゼロにするように駆動されるので、モータ15の回転により与えられる回転負荷は、デリバリワイヤ駆動部52の駆動量にリニアに追従する。ここで、デリバリワイヤ70に作用する挿入力はデリバリワイヤ駆動部52の駆動量に従うので、医師は操作するデリバリワイヤ操作部13に対して与えられる回転負荷を操作抵抗として感覚することにより、デリバリワイヤ70に作用している挿入力の大きさを感覚することができる。デリバリワイヤ70に作用する挿入力と医師に与える操作抵抗の比は、比例アンプ91に設定される所定比で決定される。
図7には、マスタ10の他の構成が示される。マスタ10の筐体には、操作部を回転軸に対して90°傾けて設けてもよい。マスタ10は図7に示すようにハンディ型であると、非常に操作がしやすく、イネーブルスイッチ12は人指し指等で押すことができる構造、デリバリワイヤ操作部13と子カテーテル操作部14の回転操作部は、それぞれ親指で操作できる構造が望ましい。図2と図7ではイネーブルスイッチ12は1つであるが、2つ設け、デリバリワイヤ操作部13と子カテーテル操作部14にそれぞれのイネーブルスイッチとしてもよい。
図8(A)と(B)には、図7のマスタ10の筐体を上面から見た図と、筐体の内部構造が示される。図8(B)を参照して、デリバリワイヤ操作部13に対し回転負荷を与えるための機構について説明する。この機構は、子カテーテル操作部14に対し回転負荷を与えるための機構にも同様に適用できるので、ここでは、デリバリワイヤ操作部13の機構を代表して説明する。
図8(B)を参照して、デリバリワイヤ操作部13には、マスタ10の筐体内部において回転軸131は筐体表面から延長して設けられており、回転軸131には一体的に円盤状の部材132が取り付けられている。部材132の円盤の上面および下面それぞれの中心を貫通するように回転軸131が延びている。
動作においては、デリバリワイヤ操作部13の操作に連動して回転軸131が回転すると、回転軸131に一体的に設けられた円盤状の部材132は、デリバリワイヤ操作部13の操作量に一致して回転する。部材132の回転方向と回転角は、マスタ10の内部に設けられた回転センサ201によって検出される。回転センサ201はたとえば光学式のものを適用することができる。回転センサ201の検出結果はエンコーダ34に与えられる。エンコーダ34は入力した検出結果をエンコード処理して回転量および回転方向を指示する前述した位置信号RS2に変換して(生成して)出力する。回転センサ201とエンコーダ34の機能は、前述した光学式ロータリエンコーダと同様である。
さらに、マスタ10の筐体内部においては、デリバリワイヤ操作部13に対して回転負荷を与えるために力覚用のモータ15と、円盤状の部材152が設けられる。部材152の円盤には、当該円盤の上面および下面それぞれの中心を貫通するようにモータ15から延びているモータ軸151が取り付けられる。したがって、モータ軸151を介して、部材152の円盤は、モータ15の回転方向に一致した方向に、且つモータ15の回転角に従う角度だけ回転する。
ここで、部材152は、円盤の側面(円盤の上面と下面に挟まれた面)が、部材132の円盤の側面と接するようにして取付けられている。動作においては、モータ15の駆動量(モータ15へ供給する電流レベル)を制御することで、デリバリワイヤ操作部13に発生させるトルクを制御する。
つまり、回転する部材152の円盤の接線方向に生じる速度ベクトルの方向に対し、回転する部材132の円盤の接線方向に生じる速度ベクトルの方向は反対を指す。これにより、部材152の回転は部材132の円盤の回転速度を減じるように作用することになり、この結果、デリバリワイヤ操作部13の医師による回転操作に対してモータ15の駆動量およびデリバリワイヤ70の挿入力に応じた回転負荷が与えられることになる。
上述の動作においては、マスタ10側のCPU28は、常に、イネーブルスイッチ12がON操作されているか否かを、入出力I/F31を介してイネーブルスイッチ12から入力する信号に基づき検出する。医師は線状体操作制御を意識的に行うときにイネーブルスイッチ12を押すON操作をする。また、医師は線状体操作制御を強制停止させようとする場合には、イネーブルスイッチ12を離してOFF操作する。CPU28はイネーブルスイッチ12がON操作されていると検出する間は線状体操作制御を強制的に停止する。すなわち、操作部123からの信号を入力するのを停止する。これにより操作部123の操作は無効化されるので、デリバリワイヤ駆動部52とカテーテル駆動部53には駆動信号は与えられず、デリバリワイヤ70および子カテーテル72の移動は停止する。
なお、イネーブルスイッチ12がON状態からOFF操作されると、ON操作の信号は、CPU28に対し外部割込み信号としても与えられるので、CPU28は、線状体操作制御を実施中であっても、外部割込み信号に応答して処理を強制的に停止する。
このようにイネーブルスイッチ12がOFF操作される(たとえば、離している)ときは、マスタ10の操作部123の操作は有効状態から無効化されるので操作信号はスレーブ20に送信されない。その結果、スレーブ20のアクチュエータ124の動作は停止し、デリバリワイヤ70および子カテーテル72の移動は停止する。これにより、意図しない操作部123の操作によってデリバリワイヤ70および子カテーテル72が移動してしまうことが回避できて、安全性は向上する。
制御動作中において、CPU28は通信部300を介してX線透視装置43からX線透視画像を受信し、受信した画像とスレーブ20から受信したアクチュエータ124の駆動量のデータとを関連付けて記憶部33に格納してもよい。このように、アクチュエータ124の駆動量と手術中のX線透視画像データを関連付けて記録しておき、後日、記録内容を読出し再生して分析することにより手術中の医師の手技の分析を行うことができる。さらには、マスタ10の操作部123の操作量も関連付けて記録するようにしてもよい。
また、CPU28は、アクチュエータ124の駆動量を報知部27を介して外部に音・光りなどで出力する。これにより、医師は、回転負荷を感覚とともに、視覚的にも確認することができる。
また、マスタ10とスレーブ20のための通信路1は、電気、赤外光などの電磁波や、ネットワーク回線を適用できる。たとえば、有線での通信あるいは、赤外線を使って、医師はハンディ型のマスタ10を持ってスレーブ20の制御をし、あるいは、手術中のX線透視画像も通信路1を経由してディスプレイ40に表示することで、画像を確認しながら遠隔手術などができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係る線状体操作制御装置の一例である医療用線状体の操作装置の全体的な概略構成を示す図である。 本実施の形態に係るスレーブとマスタの間の信号の授受とそれに関連する部分を示す図である。 本実施の形態に係るマスタの概観を示す図である。 本実施の形態に係るスレーブ側におけるカテーテルとデリバリワイヤの駆動機構を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る子カテーテル操作部に対して回転負荷を与えるための回路構成を模式的に示す図である。 本実施の形態に係るデリバリワイヤ操作部に対して回転負荷を与えるための回路構成を模式的に示す図である。 本実施の形態に係るマスタの他の構成を示す図である。 (A)と(B)は、図7のマスタの筐体を上面から見た図と、筐体の内部構造を示す図である。 従来のコイル塞栓術におけるコイルの挿入操作を説明するための図である。
符号の説明
1 通信路、10 マスタ、12 イネーブルスイッチ、13 デリバリワイヤ操作部、14 子カテーテル操作部、20 スレーブ、70 デリバリワイヤ、72 子カテーテル、300 通信部。

Claims (8)

  1. 外部から操作される操作部を含むマスタと、前記操作部における操作に基づき体内に挿入される線状体に長手軸方向の力を加えて前記体内を移動させるスレーブとを備え、前記マスタと前記スレーブとは通信により接続される線状体操作制御装置であって、
    前記マスタは、
    前記操作部の外部からの操作量を検出する操作量検出手段と、
    前記操作量検出手段により検出した操作量を前記スレーブに送信する操作量送信手段と、を含み、
    前記スレーブは、
    与えられる駆動量に従い前記線状体に長手軸方向の力を加える線状体駆動手段と、
    前記操作量送信手段から前記操作量を受信する操作量受信手段と、
    前記操作量受信手段により受信した前記操作量を前記駆動量に変換し、前記線状体駆動手段に出力する変換手段と、を含み、
    前記線状体は、カテーテルと前記カテーテル中に挿入されるワイヤとを含み、
    前記操作部は、前記マスタの筐体表面に近接して配置された前記カテーテルおよび前記ワイヤを個別に操作するためのカテーテル操作部およびワイヤ操作部を含む、線状体操作制御装置。
  2. 前記マスタは、
    前記操作部に、前記スレーブから受信する駆動量に従う負荷を与える負荷付与部、をさらに含み、
    前記スレーブの前記変換手段は、
    前記操作量受信手段により受信した前記操作量を前記駆動量に変換し、前記線状体駆動手段と前記マスタとに出力する、請求項1に記載の線状体操作制御装置。
  3. 前記マスタは、
    前記スレーブから受信する駆動量を外部に報知する報知手段を、さらに含む、請求項1または2に記載の線状体操作制御装置。
  4. 前記マスタは携帯可能である、請求項1から3のいずれかに記載の線状体操作制御装置。
  5. 前記マスタは、
    筐体表面において、前記操作部の操作を有効または無効に切換えるために外部操作される切換部を、さらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の線状体操作制御装置。
  6. 前記カテーテル操作部および前記ワイヤ操作部のそれぞれは、前記筐体表面において外部から自在に回転操作される回転子を有し、
    前記線状体駆動手段は、与えられる前記駆動量に従い回転する回転体を有し、
    前記線状体には、前記回転体の回転に連動して前記長手軸方向の力が加えられ、
    前記駆動量は、前記回転子の回転操作量に比例する、請求項1から5のいずれかに記載の線状体操作制御装置。
  7. 前記通信は、有線または無線の通信である、請求項1から6のいずれかに記載の線状体操作制御装置。
  8. 前記マスタは、
    前記操作量および対応する前記駆動量を関連付けて記憶する記憶手段を、さらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の線状体操作制御装置。
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