JP2009271118A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバテープ心線及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各光ファイバ心線の偏波モード分散が確実に低減され、しかも、ハンドリング性が良好な光ファイバテープ心線を提供すること、及びその光ファイバテープ心線を容易に製造することが可能な製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバテープ心線G3は、ガラスファイバG1が被覆H1で覆われた光ファイバ心線G2が複数本並列され、その全周が被覆H2により覆われて一体化されており、光ファイバ心線G2は、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有している。光ファイバ心線G2は、被覆H2による一体化を解除すると、ガラスファイバG1が偏心しており、その偏心位置が長手方向に螺旋状に変化する部分を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数本並列された光ファイバ心線の全周が樹脂により覆われて一体化された光ファイバテープ心線及びその製造方法に関する。
光ファイバで高速・長距離伝送を行う際の信号劣化の要因の一つとして、偏波モード分散(PMD:Polarization Mode Dispersion)がある。PMDは、光ファイバ中を伝搬する光信号の2つの直交する偏波モードの群遅延差によって引き起こされる。
このPMDを低減する技術として、光ファイバ心線の製造時に、揺動ガイドローラの揺動運動により光ファイバ心線を転動させて有効に所定のねじりを付与し、真円形の同心円状である場合と比較して、等価的に光ファイバ心線の偏波分散を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、コア及びクラッドを有するガラス部と、前記ガラス部の周囲に形成された一層以上の被覆層とを備えた光ファイバ心線において、被覆が施された際の長手方向に直角な断面上における前記ガラス部の中心と前記被覆層の中心とが偏心されており、断面上における偏心方向を長手方向に連続的に変化させている光ファイバ心線も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、複数の光ファイバ心線を一体化した光ファイバテープ心線としては、光ファイバ心線のうち、少なくとも2心は単位長さ当たりの捻り量が零でない値で捻られているものも知られている(例えば、特許文献3参照)。この光ファイバテープ心線では、各構成光ファイバ心線の単位長さ当たりの捻り量と、断面内で両端に位置する光ファイバ心線の中心同士を結んだ線の中心から各構成光ファイバ心線中心までの距離との積の総和が実質的に零となっている。
また、複数の光ファイバテープ心線を収容したケーブルとして、同一テープ心線内の光ファイバ心線の曲率半径Rの比率を所定値以下になるようにして、PMDの差を所定の範囲内に収めたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、撚り方向が周期的に反転する螺旋状の溝部が形成された長尺スペーサの前記溝部内に光ファイバ心線が収納されたケーブルにおいて、前記光ファイバ心線を、長手方向に捻回方向を周期的に変えて捻回された状態で前記溝部内に収納してPMDを低減するものも知られている(例えば、特許文献5参照)。
さらに、光ファイバ心線を撚り合わせてなる光ファイバ心線ケーブルにおいて、光ファイバ心線の撚りの捻率を少なくとも部分的に0.0104(rad/mm)以上としてPMDの低減を図る技術も知られている(例えば、特許文献6参照)。
特開平8−295528号公報 特許第3952949号公報 特開平8−43694号公報 特開2005−257961号公報 特開2007−25400号公報 特開2002−122762号公報
上記特許文献1,2のように、光ファイバテープ心線の状態でPMDを低減させたとしても、一方向に捻った光ファイバ心線では、テープ心線化する際に、光ファイバ心線中に円偏波が発生してPMDが悪化してしまう。また、捻り量を大きくすると、ガラスファイバと樹脂との界面で剥離が発生したり、ガラスファイバに非等方的な歪が残留し、光ファイバ心線の曲がりが大きくなってハンドリング性の低下や伝送損失の悪化を招く。
また、特許文献3では、捻りを与えた光ファイバ心線を、捻れが相殺されるようにテープ化しているが、一方向に捻ることによる円偏波が発生してPMDの悪化が避けられない。
また、特許文献4〜6の技術では、ケーブル化した状態でのPMDの低減は図れるものの、光ファイバテープ心線の状態での各光ファイバ心線のPMDの低減を図ることは困難であった。
本発明の目的は、各光ファイバ心線の偏波モード分散が確実に低減され、しかも、ハンドリング性が良好な光ファイバテープ心線を提供すること、及びその光ファイバテープ心線を容易に製造することが可能な製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る光ファイバテープ心線は、ガラスファイバが樹脂で被覆されてなる光ファイバ心線が複数本並列され、その全周がテープ化樹脂により覆われて一体化された光ファイバテープ心線であって、
前記光ファイバ心線は、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有していることを特徴とする。
本発明に係る光ファイバテープ心線において、前記光ファイバ心線は、前記一体化を解除した状態では、前記樹脂に対して前記ガラスファイバが偏心しており、その偏心位置が長手方向に螺旋状に変化する部分を有することが好ましい。
本発明に係る光ファイバテープ心線において、前記ガラスファイバの偏心回転数が0.2回/m以上8.0回/m以下であることが好ましい。
本発明に係る光ファイバテープ心線において、前記光ファイバ心線における前記ガラスファイバの偏心方向の回転の周期と、前記捻り歪の捻り方向の反転の周期が異なっていることが好ましい。
本発明に係る光ファイバテープ心線の製造方法は、ガラスファイバが樹脂で被覆されてなる光ファイバ心線を、長手方向に周期的に反転する弾性的な捻り歪を付与した状態で複数本並列させて、その全周をテープ化樹脂により覆って一体化することを特徴とする。
本発明に係る光ファイバテープ心線の製造方法において、前記ガラスファイバが長手方向に螺旋状に偏心した複数本の前記光ファイバ心線を、前記ガラスファイバの偏心位置を一方向に整列させて前記テープ化樹脂によって一体化することが好ましい。
本発明に係る光ファイバテープ心線の製造方法において、前記光ファイバ心線を、周期的に捻り方向を反転させて捻りながら前記テープ化樹脂によって一体化することが好ましい。
本発明の光ファイバテープ心線によれば、光ファイバ心線が、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有しているので、円偏波を生じさせることもなく各光ファイバ心線の偏波モード分散を低減することができる。また、一方向に連続的に捻りが付与された構造と比較して、光ファイバ心線の曲がりを極力抑えることができ、ハンドリング性を向上させることができる。
本発明の光ファイバテープ心線の製造方法によれば、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を付与した光ファイバ心線をテープ化するので、各光ファイバ心線の偏波モード分散が低減された光ファイバテープ心線を得ることができる。また、この方法により製造された光ファイバテープ心線は、一方向に連続的に捻りが付与された構造と比較して、光ファイバ心線の曲がりが極力抑えられてハンドリング性に優れている。
以下、本発明に係る光ファイバテープ心線及びその製造方法の実施形態の例について図面を参照して説明する。
図1は光ファイバ心線の製造装置の概略構成図である。
図1に示すように、光ファイバ心線の製造装置1は、光ファイバ心線の走行ラインにおける上流側に、光ファイバ母材Gを加熱する加熱炉2を備えている。この加熱炉2は、ヒータである発熱体3を備えており、この発熱体3を発熱させることで加熱炉2の内側の空間に加熱領域が形成される。ここでいう加熱領域とは、ガラスが軟化して線引き可能な温度となっている領域であり、例えば、1800℃以上となっている領域である。なお、加熱炉2の加熱領域には、ヘリウムや窒素等のガスが供給される。
光ファイバ母材Gは、送り装置によってその上部が把持されて、加熱炉2の加熱領域にその下端部分が位置するように加熱炉2内に送られる。このように、加熱炉2内に供給される光ファイバ母材Gは、その下端側が加熱領域内で加熱されて軟化し、下方に引き延ばされて細径化し、ガラスファイバG1とされる。
加熱炉2の下流側には、例えば、ヘリウムガス等の冷却溶媒を用いた冷却装置7が設けられており、ガラスファイバG1が数百℃から室温近くまで急速に冷却される。
冷却装置7の下流側には、ガラスファイバG1に紫外線硬化型樹脂を塗布するためのダイス8及び紫外線照射装置9が順に設けられている。これにより、ガラスファイバG1は、ダイス8と紫外線照射装置9を通過することにより、その外周側に樹脂が塗布されて被覆層が形成された光ファイバ心線G2となる。
その後、光ファイバ心線G2は、紫外線照射装置9の下流側に設けられた直下ローラ11、揺動ローラ12及びガイドローラ13により、走行ラインの方向が変更されてキャプスタン14によって引き取られ、ダンサローラ15及びガイドローラ16を介してリール17に巻き取られる。
次に、上記の光ファイバ心線の製造装置1を用いて光ファイバ心線G2を製造する方法について説明する。
まず、加熱炉2に光ファイバ母材Gを導入し、発熱体3によって加熱して下方に引き延ばし、細径化されたガラスファイバG1とする。
次いで、ガラスファイバG1の外周に、ダイス8によって紫外線硬化型樹脂を被覆し、さらに、紫外線照射装置9によって紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させ、樹脂が被覆された光ファイバ心線G2とする。
その後、光ファイバ心線G2を、直下ローラ11、揺動ローラ12及びガイドローラ13を介してキャプスタン14によって引き込んで所定の張力を加え、ダンサローラ15及びガイドローラ16を介してリール17へ送り込み、リール17に巻き取らせる。
図2に示すように、揺動ローラ12は、揺動機構12aによって、回転軸Xが左右両方向へ交互に揺動する。そして、この揺動ローラ12では、図2(a)〜(b)に示すように、一方向への揺動により、光ファイバ心線G2に横方向の力が加わり、揺動ローラ12の周面を光ファイバ心線G2が転動する。この転動により光ファイバ心線G2には、捻りが付与される。
続いて、図2(b)〜(d)に示すように、揺動ローラ12が反対方向に揺動することにより、今度は、揺動ローラ12の周面を光ファイバ心線G2が反対方向に転動する。これにより、光ファイバ心線G2には、逆方向への捻りが付与される。このように、揺動ローラ12が繰り返し周期的に揺動することにより、光ファイバ心線G2には、長手方向に周期的に反転する捻りが交互に付与される。
これにより、光ファイバ心線G2は、図3に示すように、ガラスファイバG1が樹脂からなる被覆H1に対して中心が偏心し、その偏心位置が長手方向に周期的に反転しながら螺旋状に変化した部分を有する状態となる。
次に、並列に配列した複数の光ファイバ心線G2を樹脂によって一体化した光ファイバテープ心線を製造する方法について説明する。
図4は光ファイバテープ心線を製造する製造装置を示す構成図である。
図4に示すように、光ファイバテープ心線の製造装置40は、サプライ41を有する。このサプライ41では、光ファイバ心線G2が巻き取られた複数のリール17から光ファイバ心線G2が繰り出され、この繰り出された光ファイバ心線G2は、ダンサローラ43によって所定の張力が付与され、ターンローラ44を介して集線ローラ50へ向かって繰り出される。
集線ローラ50は、それぞれの光ファイバ心線G2が通される溝部61を有するもので、光ファイバ心線G2の本数分、互いに所定の間隔をあけて配列されている。
集線ローラ50の下方には、複数の光ファイバ心線G2に被覆を施す二つの被覆装置51,52が設けられている。これら被覆装置51,52は、樹脂貯留タンク53から供給される紫外線硬化型樹脂(テープ化樹脂)を光ファイバ心線G2に塗布する塗布装置54と、塗布した樹脂に紫外線を照射して硬化させる紫外線照射装置55とを備えている。
被覆装置51,52の下方にはターンローラ56が設けられ、さらに、このターンローラ56の側方には、送出キャプスタン57、巻取張力制御ダンサ58及び巻取装置59が設けられている。
なお、被覆装置51,52は、テープ化樹脂として、紫外線硬化型樹脂ではなく熱可塑性樹脂を被覆するものであってもよい。その場合の被覆装置51,52は、熱可塑性樹脂を押し出す押し出し機と、押し出された樹脂を冷却する冷却装置を備えて構成される。また、被覆装置は、一つだけでもよい。
次に、上記の光ファイバテープ心線の製造装置40を用いて光ファイバテープ心線を製造する方法について説明する。
光ファイバテープ心線の製造装置40では、まず、サプライ41から繰り出された複数の光ファイバ心線G2を、集線ローラ50によって互いに所定の間隔をあけた状態に配列させる。
そして、この集線ローラ50で配列させた複数の光ファイバ心線G2に、二つの被覆装置51,52によってテープ化樹脂を被覆して一体化された光ファイバ心線光ファイバテープ心線G3とする。
その後、光ファイバテープ心線G3を、ターンローラ56により走行ラインの方向を変更させて送出キャプスタン57によって引き取らせ、巻取張力制御ダンサ58を経て、巻取装置59によってリール60に巻き取らせる。
図5は、光ファイバ心線G2を配列させる集線ローラ50の溝部61を示すものである。図5に示すように、溝部61は、内周側に、平面部61aを有しており、この平面部61aの両側部に、側壁61bを有している。なお、平面部61aと側壁61bとの隅部は、円弧状に形成されている。
この平面部61aは、その幅寸法が、光ファイバ心線G2の直径の約2倍となるように形成されている。例えば、光ファイバ心線G2の直径が0.25mmである場合、平面部61aの幅寸法は、約0.5mmである。
そして、このような平面部61aを有する集線ローラ50の溝部61に、所定の張力(約1N)を付与して光ファイバ心線G2を通すと、図6及び図7に示すように、光ファイバ心線G2は、横断面内の剛性が高い部分が湾曲の内側になるように、溝部61内における平面部61aで転動する。つまり、長手方向に周期的にガラスファイバG1が偏心した光ファイバ心線G2は、その剛性が高いガラスファイバG1側が平面部61a側となるように平面部61a上で転動し、捻られる。これにより、光ファイバ心線G2は、ガラスファイバG1の偏心位置が横断面内の一方側に配置される。よって、集線ローラ50の下流側では、光ファイバ心線G2は、長手方向で周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪が付与された状態となる。
したがって、図8に示すように、捻り歪が付与された複数の光ファイバ心線G2をテープ化樹脂からなる被覆H2によってテープ状に一体化した光ファイバテープ心線G3では、図9に示すように、長手方向で周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有する状態のまま、複数の光ファイバ心線G2が一体化された状態となる。なお、図8の例では図面下方向にガラスファイバG1の偏心位置が寄せられており、この配置は光ファイバテープ心線G3の全長に亘って連続している。各光ファイバ心線G2は、被覆H2による一体化を解除すると、ガラスファイバG1が長手方向に螺旋状に偏心した状態(図3参照)に戻る。
この光ファイバテープ心線G3では、光ファイバ心線G2が、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有しているので、長手方向で偏波モード分散を相殺させることができ、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散を低減することができる。また、一方向に連続的に捻りが付与された構造と比較して、光ファイバ心線G2の曲がりを極力抑えることができ、ハンドリング性を向上させることができる。
また、各光ファイバ心線G2は、被覆H2による一体化を解除すると、ガラスファイバG1が長手方向に螺旋状に偏心した状態(図3参照)に戻る。被覆H2による一体化時には、この偏心位置の螺旋状の変化が強制的に直線状にされることにより、光ファイバ心線G2に弾性的な捻り歪を付与することができる。それにより、偏波モード分散を低減することができる。
ガラスファイバG1の偏心回転数は、0.2回/m以上8.0回/m以下であることが好ましい。これにより、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散を確実に低減することができ、しかも、ハンドリング性を向上させることができる。
また、上記の光ファイバテープ心線の製造方法によれば、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有する光ファイバ心線G2をテープ化するので、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散が低減された光ファイバテープ心線G3を容易に得ることができる。
特に、ガラスファイバG1が長手方向に螺旋状に周期的に偏心した光ファイバ心線G2を、ガラスファイバG1の偏心位置を一方向に整列させてテープ化樹脂によって一体化するので、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散が低減された光ファイバテープ心線G3を容易に製造することができる。また、光ファイバ心線G2の曲がりが極力抑えられてハンドリング性に優れた光ファイバテープ心線G3を得ることができる。
なお、上記実施形態では、ガラスファイバG1が長手方向に周期的に反転しながら偏心した光ファイバ心線G2を用いたが、ガラスファイバG1が偏心していない光ファイバ心線G2を用いて光ファイバテープ心線G3を製造しても良い。
この場合、図10に示すように、非偏心の光ファイバ心線G2が巻回されたリール70から他のリール71へ巻き替えを行う際に、揺動ローラ72によって長手方向に周期的に捻りを付与する。そして、このように捻りを付与した光ファイバ心線G2を複数本配列させてテープ化によって一体化し、光ファイバテープ心線G3とする。
このようにして製造した光ファイバテープ心線G3においても、長手方向で周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有した複数の光ファイバ心線G2が一体化された状態となる。
なお、この場合、複数の光ファイバ心線G2を樹脂によって一体化させて光ファイバテープ心線G3とする光ファイバテープ心線の製造装置40では、平面部61aが形成された溝部61を有する集線ローラ50に代えて、図11に示すように、V字状の溝部73を有する集線ローラ74を用いる。つまり、このV字状の溝部73を有する集線ローラ74を用いれば、捻りが付与された光ファイバ心線G2を、その捻りを保持しつつ配列させて被覆H2によって一体化させることができる。
また、ガラスファイバG1が偏心していない非偏心の光ファイバ心線G2を用いて光ファイバテープ心線G3を製造する場合、図12に示すように、V字状の溝部73を有する集線ローラ74とサプライ41との間に、揺動ローラ80を設けた光ファイバテープ心線の製造装置81を用いても良い。
この光ファイバテープ心線の製造装置81によれば、サプライ41のリール70から繰り出される非偏心の光ファイバ心線G2を揺動ローラ12によって長手方向に周期的に捻りを付与する。そして、このように捻りを付与した光ファイバ心線G2を、V字状の溝部73を有する集線ローラ74によって捻りが付与された光ファイバ心線G2を、その捻りを保持しつつ配列させて樹脂によって被覆H2を施して一体化させる。
そして、このV字状の溝部73を有する集線ローラ74と揺動ローラ80とを備えた光ファイバテープ心線の製造装置81を用いれば、非偏心の光ファイバ心線G2に捻りを付与し、その捻りを保持しつつ配列させてテープ化樹脂によって被覆して一体化させることができる。
このようにして製造された光ファイバテープ心線によれば、光ファイバ心線G2を、周期的に方向を変えて捻りながらテープ化樹脂によって一体化するので、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散が低減され、ハンドリング性に優れた光ファイバテープ心線G3を容易に製造することができる。
また、揺動ローラ80を設けずに、サプライ41のリール70を、リール70の回転軸に直交する軸を回転軸として周期的に反転させながら揺動させても良い。
なお、ガラスファイバG1が長手方向に周期的に反転しながら偏心した光ファイバ心線G2の偏心を戻して捻り歪を付与するとともに、光ファイバ心線G2を周期的に方向を反転させて捻りながらテープ化しても良い。この場合、光ファイバ心線G2におけるガラスファイバG1の偏心方向の回転の周期と、弾性的な捻り歪の捻り方向の反転の周期を異ならせることが好ましく、このようにすると、各光ファイバ心線G2の偏波モード分散をさらに効果的に低減することができる。
光ファイバ心線の製造時、揺動ローラによるガラスファイバの偏心回転数を数水準変化させた場合の偏波モード分散と光ファイバ心線曲がり量(曲率半径)を調べた。
なお、ガラスファイバの偏心量を大きくし過ぎると光ファイバテープ心線としたときの配列段差が悪化するため、偏心量は3〜30μmで実験を行った。
その結果を、表1及び図13に示す。
Figure 2009271118
表1及び図13に示すように、ガラスファイバの偏心回転数を0.2(回/m)以上とすることにより、良好なPMD特性を得ることができことがわかった。しかし、偏心回転数を9(回/m)以上とすると、光ファイバの曲率が急激に増加して曲率半径が小さくなり、ハンドリング性に影響することがわかった。
このことから、光ファイバ心線におけるガラスファイバの偏心回転数を、一定の範囲(0.2回/m以上8.0回/m以下)内にすることで、PMDを0.15(ps/√km)以下、光ファイバの曲率半径を6(m)以上とすることができ、良好なPMD特性とハンドリング性との両立が可能であることがわかった。
なお、PMDの判定は、0.2(ps/√km)以下を良好、0.2(ps/√km)超を不良とした。また、光ファイバの曲率半径の判定は、4(m)以上を良好、4(m)未満を不良と判定した。表1における総合判定では、PMDと曲率半径の両方の判定で良好のものをA(良好)、何れか一方でも不良のものをB(不良)とした。
さらに、ガラスファイバの偏心回転数を3(回/m)とした光ファイバ心線を使用して4心の光ファイバテープ心線を製造し、この光ファイバテープ心線を収容するスロット溝を有する200心テープスロット型ケーブルに収容してケーブル化した場合のPMDを評価した。その結果、偏心回転無しの光ファイバ心線を収容したケーブルに比べ、PMDを40%低減することができた。
本発明に係る光ファイバテープ心線に用いられる光ファイバ心線の製造装置の一例を示す概略構成図である。 図1の製造装置の揺動ローラの動きを示す模式図である。 ガラスファイバが偏心した光ファイバ心線の概略斜視図である。 本発明に係る光ファイバテープ心線を製造する製造装置の一例を示す構成図である。 光ファイバ心線を配列させる集線ローラの溝部の概略断面図である。 集線ローラの溝部における光ファイバ心線の動きを示す集線ローラの溝部の概略断面図である。 集線ローラの溝部における光ファイバ心線の動きを示す集線ローラの概略側面図である。 本発明に係る光ファイバテープ心線の断面斜視図である。 本発明に係る光ファイバテープ心線を構成する光ファイバ心線の捻り歪を示すグラフである。 光ファイバ心線へ捻りを付与する他の方法を示す図である。 他の集線ローラの溝部を示す概略断面図である。 他の光ファイバテープ心線の製造装置を示す概略構成図である。 光ファイバテープ心線における光ファイバ心線の偏心回転数と諸特性との関係を示すグラフである。
符号の説明
1:光ファイバ心線の製造装置、12:揺動ローラ、40,81:光ファイバテープ心線の製造装置、50:集線ローラ、61:溝部、G1:ガラスファイバ、G2:光ファイバ心線、G3:光ファイバテープ心線、H1:被覆(樹脂)、H2:被覆(テープ化樹脂)

Claims (7)

  1. ガラスファイバが樹脂で被覆されてなる光ファイバ心線が複数本並列され、その全周がテープ化樹脂により覆われて一体化された光ファイバテープ心線であって、
    前記光ファイバ心線は、長手方向に周期的に捻り方向が反転する弾性的な捻り歪を有していることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 請求項1に記載の光ファイバテープ心線であって、
    前記光ファイバ心線は、前記一体化を解除した状態では、前記樹脂に対して前記ガラスファイバが偏心しており、その偏心位置が長手方向に螺旋状に変化する部分を有することを特徴とする光ファイバテープ心線。
  3. 請求項2に記載の光ファイバテープ心線であって、
    前記ガラスファイバの偏心回転数が0.2回/m以上8.0回/m以下であることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  4. 請求項2または3に記載の光ファイバテープ心線であって、
    前記光ファイバ心線における前記ガラスファイバの偏心方向の回転の周期と、前記捻り歪の捻り方向の反転の周期が異なっていることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  5. ガラスファイバが樹脂で被覆されてなる光ファイバ心線を、長手方向に周期的に反転する弾性的な捻り歪を付与した状態で複数本並列させて、その全周をテープ化樹脂により覆って一体化することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  6. 請求項5に記載の光ファイバテープ心線の製造方法であって、
    前記ガラスファイバが長手方向に螺旋状に偏心した複数本の前記光ファイバ心線を、前記ガラスファイバの偏心位置を一方向に整列させて前記テープ化樹脂によって一体化することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の光ファイバテープ心線の製造方法であって、
    前記光ファイバ心線を、周期的に捻り方向を反転させて捻りながら前記テープ化樹脂によって一体化することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
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