JP2009270994A - 膜厚検出センサの接続構造及び接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】潤滑油の油膜の厚さを検出するセンサヘッド1と、センサヘッド1と電気的に接続される内導体2a及び内導体2aの周りに絶縁体を介して配される外導体2bを備える同軸ケーブル2との接続構造であって、センサヘッド1には、内導体2aと電気的に接続されるセンサ電極1aの周りに絶縁体1bを介してセンサケース1cが設けられており、センサヘッド1と同軸ケーブル2とは、センサ電極1aと内導体2aとを電気的に接続させると共に、外導体2bとセンサケース1cとを電気的に接続させ、且つ、センサヘッド1と同軸ケーブル2とを着脱自在とさせる同軸コネクタ10を介して接続されているという構成を採用する。
【選択図】図2
Description
このような膜厚検出センサとして例えば特許文献1には、シリンダライナに設けられたセンサヘッド取付孔に圧入され、ピストンリング摺動面と面一に設けられて、センサ電極とピストンのピストンリングと対向させ、センサ電極とピストンとの間の静電容量を検出することにより、シリンダライナとピストンとの間隙に形成された油膜の厚さを計測するものが開示されている。
このような構成を採用することによって、本発明では、同軸ケーブルの外導体とセンサケースとが電気的に接続されるため、膜厚検出センサの直近で各々個別に電気的接地をとることが可能となる。また、膜厚検出センサと同軸ケーブルとが着脱自在となるため、同軸ケーブルの交換を容易とさせることができる。
このような構成を採用することによって、本発明では、一対のコネクタ部材を着脱方向に延びる軸周りに相対的に回転させることで、上記膜厚検出センサと上記同軸ケーブルとを着脱自在とさせることができる。
このような接続方法を採用することによって、本発明では、同軸ケーブルの外導体とセンサケースとが電気的に接続されるため、膜厚検出センサの直近で各々個別に電気的接地をとることが可能となる。また、膜厚検出センサと同軸ケーブルとが着脱自在となるため、同軸ケーブルの交換を容易とさせることができる。
このような接続方法を採用することによって、本発明では、一対のコネクタ部材を着脱方向に延びる軸周りに相対的に回転させることで、上記膜厚検出センサと上記同軸ケーブルとを着脱自在とさせることができる。
このような接続方法を採用することによって、本発明では、例えば、作業者の手が入らない狭く長いセンサヘッド取付孔の奥側に膜厚検出センサが配置されている場合であっても、当該治具により嵌合/嵌合解除が可能となる。
したがって、本発明は、同軸ケーブルの交換を容易にさせると共に、膜厚検出センサ間の信号の干渉を抑制することができる膜厚検出センサの接続構造を提供することができる効果がある。
図1は、本発明の実施形態におけるエンジンシリンダ装置Eの機能構成図である。この図に示すように、エンジンシリンダ装置Eは、エンジンシリンダSと、膜厚計測装置Mとを有する構成となっている。
このエンジンシリンダSは、例えば船舶等に設けられる大型の2サイクルエンジンのシリンダであり、図示するように、ピストンP、シリンダライナs1、クランクシャフトKとを有する。
シリンダライナs1は、センサヘッド取付孔s2、ピストン摺動面s3を有する構成となっている。
クランクシャフトKは、基端部が図1において紙面垂直方向に延びる回転軸周りに回転自在であり、先端部が同方向に延びる回転軸周りに回転自在にピストンロッドp2に接続されている。
静電容量検出アンプ3aは、同軸ケーブル2を介してセンサヘッド1に定電流を供給し、当該定電流によって充電される計測コンデンサの充電電圧の変化に基づいて上記計測コンデンサの静電容量を検出し、当該静電容量を示す電圧信号d1(アナログ信号)を電圧/電流変換器3bに出力する。電圧/電流変換器3bは、上記静電容量検出アンプ3aから入力される電圧信号d1を電流信号d2に変換して信号処理部6(具体的には電流/電圧変換器6a)に出力する。
クランク角度検出部5は、例えばエンコーダであり、クランクシャフトK、すなわちクランク軸の回転角度を検出し、当該回転角度を示す回転角信号を信号処理部6(具体的には膜厚演算部6c)に出力する。なお、このクランク軸の回転角度は、ピストンリングp1のピストン摺動方向に対する位置を示すものである。
上記信号処理部6において、電流/電圧変換器6aは、静電容量検出部3の電圧/電流変換器3bから入力される電流信号d2を電圧信号d3に変換してA/D変換器6bに出力する。A/D変換器6bは、アナログ信号である上記電圧信号d3をデジタル信号d4に変換して膜厚演算部6cに出力する。
図2は、本発明の実施形態におけるセンサヘッド1と同軸ケーブル2との接続構造を示す要部断面図である。
図3は、本発明の実施形態におけるセンサヘッド1の構成を説明する図である。
図4は、本発明の実施形態におけるセンサヘッド1と接続されるカップリング20の構成を説明する図である。
図5は、本発明の実施形態における同軸ケーブル2と接続されるカップリング30の構成を説明する図である。
センサヘッド1は、図3に示すように、円筒形状のセンサ電極1aを絶縁体1bで同心円状に被覆し、さらに絶縁体1bの外周を導電体のセンサケース1cによって同心状に被覆した構造となっている。センサケース1cは、センサ電極1aの軸方向において、漸次縮径するテーパ状に形成されており、縮径した端部には、雄ネジ1c1が形成されている。このようなセンサヘッド1は、図2に示すように、拡径した部位がピストン摺動面s3に対して面一となるようにセンサヘッド取付孔s2のテーパ孔s21に圧入されている。
同軸ケーブル2は、図2及び図5に示すように、内導体2aの周りに絶縁体を介して配される編組の外導体2bを有する。
シェル部23の一端部には、センサケース1cに形成された雄ネジ1c1と着脱方向において螺合可能な雌ネジ23aが形成されており、シェル部23の他端部には、外周面から半径方向に突出し、且つ、シェル部23の中心軸を挟んで対称的に配される一対のロックピン23bが形成されている。なお、シェル部23は、導電体である金属部材から形成される。
このような、カップリング20は、図2に示すように、雄ネジ1c1と雌ネジ23aとを螺合させることで、センサ電極1aと凸コネクタピン21とが電気的に接続され、センサケース1cとシェル部23とが電気的に接続される構成となっている。
凹コネクタピン31は、着脱方向において、凸コネクタピン21と嵌合して電気的に接続可能な構成となっている。
シェル部33の一端部には、着脱方向に延びる軸周りに螺旋溝35がシェル部33の中心軸を挟んで対称に形成され、シェル部33の他端部には、六角形状を有する嵌合部36が形成されている。螺旋溝35は、ロックピン23bの形状に対応する幅を有する構成となっており、螺旋溝35の終端には、螺旋溝35の当該幅より拡径したロック穴35aが形成されている。より詳しくは、ロック穴35aは、カップリング20に向かう着脱方向側に拡径する構成となっている。なお、シェル部33は、導電体である金属部材から形成される。
このような、カップリング30は、不図示であるが内部において内導体2aと凹コネクタピン31とが電気的に接続され、さらに、外導体2bとシェル部33とが電気的に接続される構成となっている。
図6は、本発明の実施形態におけるセンサヘッド取付孔s2内においてカップリング20とカップリング30とを嵌合/嵌合解除させる治具40の構成を説明する図である。
図7は、本実施形態におけるセンサヘッド1と同軸ケーブル2との接続方法を説明する図である。
ヘッド部41は、図6(a)に示すように、カップリング30の嵌合部36の六角形状に対応して、六角形状に形成された嵌合溝部41aを有する。グリップ部42は、図6(b)に示すように、センサヘッド取付孔s2の長さに対応する長さを有し、内部に同軸ケーブル2が挿通可能なケーブル逃がし孔42bが形成された円筒形状を有する。そして、嵌合溝部41aの底部は、ケーブル逃がし孔42bが連通する構成となっている。
そして、作業者は、センサヘッド1に接続されたカップリング20に向かう着脱方向に、カップリング30が嵌合した治具40をセンサヘッド取付孔s2内に挿入する。
そして、作業者は、同軸ケーブル2の端部において治具40を引き抜くことで、センサヘッド1と同軸ケーブル2とが同軸コネクタ10を介して接続される接続構造が得られる。
したがって、本実施形態は、同軸ケーブル2の交換を容易にさせると共に、センサヘッド1間の信号の干渉を抑制することができるセンサヘッド1の接続構造を提供することができる効果がある。
Claims (5)
- シリンダライナに設けられ、前記シリンダライナに沿って往復移動自在なピストンと前記シリンダライナとの間隙に形成された潤滑油の油膜の厚さを検出する膜厚検出センサと、前記膜厚検出センサと電気的に接続される内導体及び前記内導体の周りに絶縁体を介して配される外導体を備える同軸ケーブルとの接続構造であって、
前記膜厚検出センサには、前記内導体と電気的に接続されるセンサ電極の周りに絶縁体を介してセンサケースが設けられており、
前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとは、前記センサ電極と前記内導体とを電気的に接続させると共に、前記外導体と前記センサケースとを電気的に接続させ、且つ、前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとを着脱自在とさせる連結部材を介して接続されていることを特徴とする膜厚検出センサの接続構造。 - 前記連結部材は、互いに着脱自在な一対のコネクタ部材を備えて、
前記コネクタ部材の一方は、前記膜厚検出センサ及び前記同軸ケーブルのいずれか一方と接続され、且つ、前記着脱方向に延びる軸周りに形成された螺旋溝及び前記螺旋溝に嵌合するロックピンのいずれか一方を有し、
前記コネクタ部材の他方は、前記膜厚検出センサ及び前記同軸ケーブルの他方と接続され、且つ、前記螺旋溝及び前記ロックピンの他方を有し、
前記コネクタ部材の一方を、前記コネクタ部材の他方に対し前記軸周りに回転することで前記螺旋溝と前記ロックピンとを嵌合/嵌合解除させて、前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとを着脱自在とさせることを特徴とする請求項1に記載の膜厚検出センサの接続構造。 - シリンダライナに設けられ、前記シリンダライナに沿って往復移動自在なピストンと前記シリンダライナとの間隙に形成された潤滑油の油膜の厚さを検出する膜厚検出センサと、前記膜厚検出センサと電気的に接続される内導体及び前記内導体の周りに絶縁体を介して配される外導体を備える同軸ケーブルとの接続方法であって、
前記膜厚検出センサには、前記内導体と電気的に接続されるセンサ電極の周りに絶縁体を介してセンサケースが設けられており、
前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとを、前記センサ電極と前記内導体とを電気的に接続させると共に、前記外導体と前記センサケースとを電気的に接続させ、且つ、前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとを着脱自在とさせる連結部材を介して接続することと特徴とする膜厚検出センサの接続方法。 - 前記連結部材は、互いに着脱自在な一対のコネクタ部材を備えて、
前記コネクタ部材の一方は、前記膜厚検出センサ及び前記同軸ケーブルのいずれか一方と接続され、且つ、前記着脱方向に延びる軸周りに形成された螺旋溝及び前記螺旋溝に嵌合するロックピンのいずれか一方を有し、
前記コネクタ部材の他方は、前記膜厚検出センサ及び前記同軸ケーブルの他方と接続され、且つ、前記螺旋溝及び前記ロックピンの他方を有し、
前記コネクタ部材の一方を、前記コネクタ部材の他方に対し前記軸周りに回転することで前記螺旋溝と前記ロックピンとを嵌合/嵌合解除させて、前記膜厚検出センサと前記同軸ケーブルとを着脱自在とさせることを特徴とする請求項3に記載の膜厚検出センサの接続方法。 - 前記コネクタ部材の一方の形状に応じて形成された治具に前記コネクタ部材の一方を嵌合させ、前記コネクタ部材の一方が嵌合した前記治具を前記軸周りに回転させて、前記螺旋溝と前記ロックピンとの嵌合/嵌合解除を行うことを特徴とする請求項4に記載の膜厚検出センサの接続方法。
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