JP2009270453A - 送液システム、分析装置及び送液ポンプの寿命診断方法 - Google Patents

送液システム、分析装置及び送液ポンプの寿命診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送液ポンプの消耗部材の交換時期を的確に見極め、そのメンテナンス費用及び手間を軽減できる送液システム、この送液システムを用いた分析装置、及び送液システムに用いられる送液ポンプの寿命診断方法を提供する。
【解決手段】第1の液体容器31及び第2の液体容器36と、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ液体を送液する送液ポンプ33と、第2の液体容器36中の液面のレベルを測定する液面センサ35と、液面のレベルの測定により、第2の液体容器36へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまで時間から、送液の流量を計算する流量計算手段54と、予め設定した閾値と、流量と比較し、流量が閾値よりも小さければ、送液ポンプ33のメンテナンス時期であると判定する流量比較手段55とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、送液システム及びこの送液システムを用いた電気泳動装置等の分析装置に係り、更には、この送液システムに用いられる送液ポンプの寿命診断方法に関する。
簡易且つ安価な送液ポンプとして、ローラ型と蠕動運動式(ペリスタルティック方式)の2種が知られている。後者の蠕動運動型ポンプ(「蠕動型ポンプ」又は「蠕動ポンプ」とも呼ばれる。)は、弾性のあるチューブ(フレキシブルチューブ)の一点をしごきローラで押し潰し、しごきローラをそのまま移動させて、蠕動運動によりしごくことによりフレキシブルチューブ内部の液体を押し出して、フレキシブルチューブ内の液を送液するチューブポンプである(特許文献1参照。)。しごきローラが移動した後、押し潰された箇所はフレキシブルチューブの復元力によって元の形状に戻る。その際にフレキシブルチューブ内部には陰圧(あるいは負圧)が発生するので次の液体を吸引することができる。蠕動運動型ポンプはこの動作を連続的に行うことで吸引・吐出というポンプ機能を実現している。この“しごく”という物理的負荷により、フレキシブルチューブが劣化し、定期的なメンテナンスが必要となっている。ただ、フレキシブルチューブの交換時期については、見極めが難しく、統計的に設定した使用時間が経過したら、交換推奨時間としてフレキシブルチューブの交換を行っていた。
蠕動運動型ポンプに限られず、送液ポンプにおいては、送液ポンプが使用される環境、送液ポンプ個体差、使用頻度の違い等から、実際のポンプの寿命は千差万別であるにもかかわらず、設定寿命は一般的に安全サイドに設定する必要があるため、全く問題のない状態でも、送液ポンプの消耗部材を交換しているケースが多くあった。
特に、安価な送液ポンプとしての蠕動運動型ポンプでは消耗部材であるフレキシブルチューブの劣化が流量の低下に直結しており、定量送液が必要な用途では、確実に送液が行われたかを検知する手段との組合せでないと、長期使用にたえられないため、液面センサを同時に装備したり、より高価で機構が複雑な高価なポンプに代替する必要があった。
特開2000−345971号公報
本発明は、送液ポンプの消耗部材の交換時期を的確に見極め、そのメンテナンス費用及び手間を軽減できる送液システム、この送液システムを用いた分析装置、及び送液システムに用いられる送液ポンプの寿命診断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、送液の流量を計算するステップと、予め設定した閾値と、流量を比較し、流量が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップとを含む送液ポンプの寿命診断方法であることを要旨とする。
送液ポンプの消耗部材の劣化は、結局、ポンプ流量の低下へとつながる。したがってポンプ流量の経時変化を記録することで、消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、変化したポンプ流量に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第2の態様は、送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、送液の流量を計算するステップと、流量を格納するステップと、流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、複数回の送液の流量の平均値を計算するステップと、予め設定した閾値と、平均値を比較し、平均値が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップとを含む送液ポンプの寿命診断方法であることを要旨とする。
ポンプ流量の平均値の経時変化を記録することで、消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、ポンプ流量の平均値に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第3の態様は、送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、送液の流量を計算するステップと、流量を格納するステップと、流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算するステップと、予め設定した閾値と、微分値を比較し、微分値が閾値よりも大きければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップとを含む送液ポンプの寿命診断方法であることを要旨とする。
ポンプ流量の変化の微分値の経時変化を記録することで、消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、ポンプ流量の変化に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第4の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまで時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、予め設定した閾値と、流量を比較し、流量が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する流量比較手段とを備える送液システムであることを要旨とする。
送液ポンプの消耗部材の劣化は、結局、ポンプ流量の低下へとつながる。したがって流量計算手段によりポンプ流量を計算し、その経時変化を記録し、流量比較手段により消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、変化したポンプ流量に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第5の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまでの時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、流量を格納する流量記憶部と、流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、複数回の送液の流量の平均値を計算する平均値計算手段と、予め設定した閾値と、平均値を比較し、平均値が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する平均値比較手段とを備える送液システムであることを要旨とする。
平均値計算手段により複数回の送液の流量の平均値を計算することで、平均値比較手段が消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、ポンプ流量の平均値に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第6の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまでの時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、流量を格納する流量記憶部と、流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算する微分値計算手段と、予め設定した閾値と、微分値を比較し、微分値が閾値よりも大きければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する微分値比較手段とを備える送液システムであることを要旨とする。
微分値計算手段が計算したポンプ流量の変化の微分値の経時変化を記録することで、微分値比較手段が消耗部材の交換時期(寿命)を判断できる。又、ポンプ流量の変化に応じて、ポンプ作動時間を調整すれば、定量性を維持することが可能となる。安全サイドの設定された交換時期ではなく、実測値からの判断により消耗部材の交換を行うことで、メンテナンス費用の削減につながり、長期間に亘り定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第7の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまでの時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、予め設定した閾値と、流量を比較し、流量が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する流量比較手段とを備える分析装置であることを要旨とする。
本発明の第8の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまでの時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、流量を格納する流量記憶部と、流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、複数回の送液の流量の平均値を計算する平均値計算手段と、予め設定した閾値と、平均値を比較し、平均値が閾値よりも小さければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する平均値比較手段とを備える分析装置であることを要旨とする。
本発明の第9の態様は、第1及び第2の液体容器と、第1の液体容器から第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、液面のレベルの測定により、第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、液量が所定量なるまでの時間から、送液の流量を計算する流量計算手段と、流量を格納する流量記憶部と、流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算する微分値計算手段と、予め設定した閾値と、微分値を比較し、微分値が閾値よりも大きければ、送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する微分値比較手段とを備える分析装置であることを要旨とする。
本発明によれば、送液ポンプの消耗部材の交換時期を的確に見極め、そのメンテナンス費用及び手間を軽減できる送液システム、この送液システムを用いた分析装置、及び送液システムに用いられる送液ポンプの寿命診断方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。以下に示す第1〜第3の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。特に、以下の第1〜第3の実施の形態では、送液ポンプの一例として蠕動運動型ポンプについて例示的に説明するが、本発明の技術的思想は、蠕動運動型ポンプにのみ限定されて適用されるのではなく、ダイアフラム式ポンプ、ベローズ式ポンプ、プランジャー式ポンプ、ローラ式チューブポンプ、電磁ポンプ、渦巻きポンプ等でも構わないことは勿論である。但し、本発明の安価で、メンテナンス費用及び手間を軽減できるという効果を鑑みると、蠕動運動型ポンプ等の安価なポンプに適用するのが好適である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る送液システムは、図1に示すように、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ液体を送液する蠕動運動型ポンプ33、第2の液体容器36に設けられた液面センサ35、蠕動運動型ポンプ33及び液面センサ35の動作を制御する制御装置10とを備える。
本発明の第1の実施の形態に係る送液システムは、電気泳動装置等の分析装置に適用可能である。即ち、本発明の第1の実施の形態に係る分析装置は、図1に示したのと同様に、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ分析用の液体を送液する蠕動運動型ポンプ33に加え、更に第2の液体容器36に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段(図示省略。)あるいは、液体容器36の貯蔵された液体が泳動分離媒体であり、この液体を使用して試料の電気泳動分析を行う手段(図示省略)等を備える。
図1に示すように、第1の液体容器31から蠕動運動型ポンプ33へは、第1の配管を介して、蠕動運動型ポンプ33から第2の液体容器36へは、第1の配管を介して送液される。液面センサ35は、例えば、第2の液体容器36の上部に装備すればよい。液面センサ35としては、光学センサ、静電容量センサ、電極(液が導電性の場合)等、種々のセンサが採用可能であり、第2の液体容器36の液面高さをプローブで検知し、注入量を高さから計算する形式のセンサでもよい。液面検知のプローブは、別途用意してもよく、送液システムを適用する分析装置等の機器にもよるが、他の目的のプローブを液面検知のプローブとして転用しても構わない。第2の液体容器36は、送液システムを適用する機器にもよるが、単なる凹部でも構わない。
図1に示すように、制御装置10は、蠕動運動型ポンプ33及び液面センサ35を制御し、更に、蠕動運動型ポンプ33の寿命を診断するCPU1、操作者からのデータや命令などの入力を受け付ける入力装置4、CPU1の演算結果及び寿命診断結果等を出力する出力装置5及び表示装置6、液面センサ35が測定した液面のデータを格納する液面データ記憶部63、液面データ記憶部63に格納された液面のデータを用いて、流量計算手段54が計算した流量の値を格納する流量記憶部64、蠕動運動型ポンプ33の寿命診断に必要な寿命の閾値を格納する閾値記憶部67、CPU1が実施する蠕動運動型ポンプ33の寿命の診断に必要な所定のデータなどを格納したデータ記憶部69、CPU1が実施する蠕動運動型ポンプ33の寿命診断プログラムなどを格納したプログラム記憶部62とを備える。入力装置4、出力装置5及び表示装置6は入出力制御部3を介してバス2に接続される。CPU1、液面データ記憶部63、流量記憶部64、閾値記憶部67、データ記憶部69、プログラム記憶部62、蠕動運動型ポンプ33及び液面センサ35も同様にバス2に接続される。
CPU1は、蠕動運動型ポンプ33を駆動制御するポンプ駆動制御手段51、液面センサ35を駆動制御する液面センサ駆動制御手段52、液面センサ35の出力信号を、液面のデータに変換して液面データ記憶部63に格納させる液面データ入力手段53、液面データ記憶部63に格納された液面のデータを用いて、蠕動運動型ポンプ33が送液する液体の流量を計算する流量計算手段54、閾値記憶部67に格納された閾値と流量記憶部64に格納された流量とを比較する流量比較手段55、流量比較手段55の結果によりメンテナンス時期であるか否かを決定し、メンテナンス時期であると決定された場合は、表示装置6にメンテナンス時期である旨を表示させるメンテナンス時期表示手段56とを備える。
図1において、入力装置4はキーボード、マウス、ライトペン又はフレキシブルディスク装置などで構成される。入力装置4より分析実行者は、入出力データを指定したり、許容誤差の値及び誤差の程度を設定できる。更に、入力装置4より出力データの形態等の分析パラメータを設定することも可能で、又、演算の実行や中止等の指示の入力も可能である。又、出力装置5及び表示装置6は、それぞれプリンタ装置及びディスプレイ装置等により構成されている。表示装置6は入出力データや演算結果及び寿命診断結果等や分析パラメータ等を表示する。データ記憶部69は入出力データや分析パラメータ及びその履歴や演算途中のデータ等を記憶する。
蠕動運動型ポンプ33においては、消耗部材であるフレキシブルチューブの劣化は、しごきローラにより押し潰されたフレキシブルチューブの復元力の低下に現れ、結局、ポンプ流量の低下へとつながる。したがって、第1の実施の形態に係る送液システムによれば、蠕動運動型ポンプ33の流量の経時変化を流量記憶部64に記録することで、消耗部材であるフレキシブルチューブの交換時期(寿命)を流量比較手段55で閾値記憶部67に格納された閾値と比較して判断できる。又、変化したポンプ流量に応じて、蠕動運動型ポンプ33の作動時間を調整すれば、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持することが可能となる。
更に、第1の実施の形態に係る送液システムによれば、安全サイドの設定された蠕動運動型ポンプ33の交換時期ではなく、蠕動運動型ポンプ33の流量の実測値からの判断により消耗部材であるフレキシブルチューブの交換を行うことで、蠕動運動型ポンプ33のメンテナンス費用の削減につながる。又、長期間に亘り、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持した送液が可能となる。
図2のフローチャートを用いて、本発明の第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を蠕動運動型ポンプ33の場合を例示して説明する。なお、以下に述べる送液ポンプの寿命診断方法は、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の寿命診断方法により、実現可能であることは勿論である。
(イ)ステップS101において、ポンプ駆動制御手段51が送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33を起動して、第1の液体容器31から第2の液体容器36への送液を開始し、ステップS102に進む。
(ロ)ステップS102において、液面センサ駆動制御手段52が液面センサ35を駆動制御して、第2の液体容器36へ送液された液面レベル(液面データ)を計測する。即ち、液面データ入力手段53が液面センサ35の出力信号を、液面のデータに変換し、この液面のデータを逐次(順次)、一定の時間毎(所定期間毎)に、液面データ記憶部63に格納する。液面データ記憶部63に格納された液面のデータが、予め設定した所定量になれば、流量計算手段54が、第1の液体容器31から第2の液体容器36への、この所定量の送液にかかった時間から、流量を計算し、ステップS103に進む。
(ハ)流量比較手段55は、ステップS103において、閾値記憶部67に格納された閾値を読み出し、ステップS102で計算した流量と比較する。ステップS102で計算した流量が閾値よりも大きければステップS104に進む。ステップS102で計算した流量が閾値よりも小さければ、送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33のメンテナンス時期であると判定し、ステップS106に進み、メンテナンス時期表示手段56が表示装置6にメンテナンス時期であることを表示させる。
(ニ)ステップS104において、ステップS102で計算した流量を流量記憶部64に格納し、ステップS105に進む。ステップS105においては、次の分析があるか判定し、次の分析があれば、ステップS101に戻り、ステップS102〜ステップS105の手順を繰り返す。ステップS105において、次の分析がないと判定されれば、本発明の第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を終了する。
上記のような、本発明の第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法においては、流量計算手段54が計算した流量を流量記憶部64に格納することにより、蠕動運動型ポンプ33の履歴を管理することができる。又、上記の手順を繰り返すことにより、第1の実施の形態に係る送液システムの自己診断が可能となる。即ち、所定期間毎(場合によっては運転開始時毎)に行い、計測された流量から、所定量の送液にかかる時間を計算し、運転プログラムにフィードバックすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、経時変化により定量性に問題のあった送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33の流量をチェックし、送液ポンプの運転プログラムにフィードバックすることができる。このため、第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、安価な送液ポンプを、確実な送液が必要である分析装置に、適用することができる。
図2に示した一連の寿命診断操作は、図2と等価なアルゴリズムの運転プログラムにより、図1に示した制御装置10を制御して実行できる。この運転プログラムは、本発明の制御装置10を構成するコンピュータシステムのプログラム記憶部62に記憶させればよい。又、この運転プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体を制御装置10のプログラム記憶部62に読み込ませることにより、本発明の一連の寿命診断操作を実行することができる。ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばコンピュータの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD−ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。例えば、制御装置10の本体は、フレキシブルディスク装置(フレキシブルディスクドライブ)及び光ディスク装置(光ディスクドライブ)を内蔵若しくは外部接続するように構成できる。フレキシブルディスクドライブに対してはフレキシブルディスクを、又、光ディスクドライブに対してはCD−ROMをその挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納されたプログラムを制御装置10を構成するプログラム記憶部62にインストールすることができる。又、所定のドライブ装置を接続することにより、例えばゲームパック等に利用されているメモリ装置としてのROMや、磁気テープ装置としてのカセットテープを用いることもできる。更に、インターネット等の情報処理ネットワークを介して、このプログラムをプログラム記憶部62に格納することが可能である。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る送液システムは、図3に示すように、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ液体を送液する蠕動運動型ポンプ33、第2の液体容器36に設けられた液面センサ35、蠕動運動型ポンプ33及び液面センサ35の動作を制御する制御装置10とを備えており、概略の基本構成としては、第1の実施の形態に係る送液システムとほぼ同様である。
しかしながら、制御装置10が第1の実施の形態で説明したCPU1、入力装置4、出力装置5、表示装置6、液面データ記憶部63、流量記憶部64、閾値記憶部67、データ記憶部69、プログラム記憶部62、入出力制御部3等に加え、流量の平均値を格納する平均値記憶部65を更に備える点で、図1に示した構成とは異なる。更に、CPU1が、第1の実施の形態で説明したポンプ駆動制御手段51、液面センサ駆動制御手段52、液面データ入力手段53、流量計算手段54、メンテナンス時期表示手段56に加え、流量の平均値を計算する平均値計算手段57と、閾値記憶部67に格納された閾値と平均値記憶部65に格納された平均値とを比較する平均値比較手段58を更に備える点で、図1に示した構成とは異なる。他は、第1の実施の形態に係る送液システムと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
第2の実施の形態に係る送液システムによれば、蠕動運動型ポンプ33の流量の平均値の経時変化を平均値記憶部65に記録することで、消耗部材であるフレキシブルチューブの交換時期(寿命)を平均値比較手段58で閾値記憶部67に格納された閾値と比較して判断できる。又、変化したポンプ流量の平均値に応じて、蠕動運動型ポンプ33の作動時間を調整すれば、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持することが可能となる。
更に、第2の実施の形態に係る送液システムによれば、安全サイドの設定された蠕動運動型ポンプ33の交換時期ではなく、蠕動運動型ポンプ33の流量の平均値の実測値からの判断により消耗部材であるフレキシブルチューブの交換を行うことで、蠕動運動型ポンプ33のメンテナンス費用の削減につながる。又、長期間に亘り、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第2の実施の形態に係る送液システムは、電気泳動装置等の分析装置に適用可能である。即ち、本発明の第2の実施の形態に係る分析装置は、図3に示したのと同様に、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ分析用の液体を送液する蠕動運動型ポンプ33に加え、更に第2の液体容器36に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段(図示省略。)あるいは、液体容器36の貯蔵された液体が泳動分離媒体であり、この液体を使用して試料の電気泳動分析を行う手段(図示省略)等を備える。
図4のフローチャートを用いて、本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を蠕動運動型ポンプ33の場合を例示して説明する。なお、以下に述べる送液ポンプの寿命診断方法は、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の寿命診断方法により、実現可能であることは勿論である。
(イ)ステップS201において、ポンプ駆動制御手段51が蠕動運動型ポンプ33を起動して、第1の液体容器31から第2の液体容器36への送液を開始し、ステップS202に進む。
(ロ)ステップS202において、液面センサ駆動制御手段52が液面センサ35を駆動制御して、第2の液体容器36へ送液された液面レベル(液面データ)を計測する。即ち、液面データ入力手段53が液面センサ35の出力信号を、液面のデータに変換し、この液面のデータを逐次(順次)、一定の時間毎(所定期間毎)に、液面データ記憶部63に格納する。液面データ記憶部63に格納された液面のデータが、予め設定した所定量になれば、流量計算手段54が、第1の液体容器31から第2の液体容器36への、この所定量の送液にかかった時間から、流量を計算する。流量を計算したら、ステップS203に進み、ステップS202で計算した流量を流量記憶部64に格納し、更に、ステップS204に進む。
(ハ)ステップS204において、予め定めた回数(kを2以上の正の整数としてk回)目の送液か否かを判定し、k回目未満の送液であれば、ステップS207に進む。ステップS207で、次の分析があるか判定し、次の分析があれば、ステップS201に戻り、ステップS201〜ステップS207の手順を繰り返す。ステップS207において、次の分析がないと判定されれば、本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を終了する。ステップS204において、k回目の送液であると判定されれば、ステップS205に進む。ステップS205において、流量記憶部64に格納された1回目からk回目までの流量データを読み出し、平均値計算手段57が、k回の流量の平均値を計算する。k回の流量の平均値を計算したら、ステップS206に進む。
(ニ)平均値比較手段58は、ステップS206において、閾値記憶部67に格納された閾値を読み出し、ステップS205で計算した流量の平均値と比較する。ステップS205で計算した流量の平均値が閾値よりも大きければ、ステップS205で計算した流量の平均値を平均値記憶部65に格納し、ステップS207に進む。ステップS205で計算した流量の平均値が閾値よりも小さければ、送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33のメンテナンス時期であると判定し、ステップS208に進み、メンテナンス時期表示手段56が表示装置6にメンテナンス時期であることを表示させる。
(ホ)ステップS207において、次の分析があるか判定し、次の分析があれば、ステップS201に戻り、ステップS201〜ステップS207の手順を繰り返す。ステップS207において、次の分析がないと判定されれば、本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を終了する。
上記のような、本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法においては、平均値計算手段57が計算した流量の平均値を平均値記憶部65に格納することにより、蠕動運動型ポンプ33の履歴を管理することができる。又、上記の手順を繰り返すことにより、第2の実施の形態に係る送液システムの自己診断が可能となる。即ち、計測された流量の平均値のデータを運転プログラムにフィードバックすることができる。
本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、経時変化により定量性に問題のあった送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33の流量の平均値をチェックし、送液ポンプの運転プログラムにフィードバックすることができる。このため、第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、安価な送液ポンプを、確実な送液が必要である分析装置に、適用することができる。
図4に示した一連の寿命診断操作は、図4と等価なアルゴリズムの運転プログラムにより、図3に示した制御装置10を制御して実行できることは第1の実施の形態と同様である。この運転プログラムは、本発明の制御装置10を構成するコンピュータシステムのプログラム記憶部62に記憶させればよい。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る送液システムは、図5に示すように、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ液体を送液する蠕動運動型ポンプ33、第2の液体容器36に設けられた液面センサ35、蠕動運動型ポンプ33及び液面センサ35の動作を制御する制御装置10とを備えており、概略の基本構成としては、第1及び第2の実施の形態に係る送液システムとほぼ同様である。
しかしながら、制御装置10が第1の実施の形態で説明したCPU1、入力装置4、出力装置5、表示装置6、液面データ記憶部63、流量記憶部64、閾値記憶部67、データ記憶部69、プログラム記憶部62、入出力制御部3等に加え、流量変化の微分値を格納する微分値記憶部66を更に備える点で、図1及び図3に示した構成とは異なる。更に、CPU1が、第1の実施の形態で説明したポンプ駆動制御手段51、液面センサ駆動制御手段52、液面データ入力手段53、流量計算手段54、メンテナンス時期表示手段56に加え、流量変化の微分値を計算する微分値計算手段59と、閾値記憶部67に格納された閾値と微分値記憶部66に格納された平均値とを比較する微分値比較手段60を更に備える点で、図1に示した構成とは異なる。他は、第1及び第2の実施の形態に係る送液システムと実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
第3の実施の形態に係る送液システムによれば、蠕動運動型ポンプ33の流量変化の微分値の経時変化を微分値記憶部66に記録することで、消耗部材であるフレキシブルチューブの交換時期(寿命)を微分値比較手段60で閾値記憶部67に格納された閾値と比較して判断できる。又、流量変化の微分値に応じて、蠕動運動型ポンプ33の作動時間を調整すれば、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持することが可能となる。
更に、第3の実施の形態に係る送液システムによれば、安全サイドの設定された蠕動運動型ポンプ33の交換時期ではなく、蠕動運動型ポンプ33の流量変化の実測値からの判断により消耗部材であるフレキシブルチューブの交換を行うことで、蠕動運動型ポンプ33のメンテナンス費用の削減につながる。又、長期間に亘り、蠕動運動型ポンプ33の定量性を維持した送液が可能となる。
本発明の第3の実施の形態に係る送液システムは、電気泳動装置等の分析装置に適用可能である。即ち、本発明の第3の実施の形態に係る分析装置は、図5に示したのと同様に、第1の液体容器31,第2の液体容器36、第1の液体容器31から第2の液体容器36へ分析用の液体を送液する蠕動運動型ポンプ33に加え、更に第2の液体容器36に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段(図示省略。)あるいは、液体容器36の貯蔵された液体が泳動分離媒体であり、この液体を使用して試料の電気泳動分析を行う手段(図示省略)を備える。
図6のフローチャートを用いて、本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を蠕動運動型ポンプ33の場合を例示して説明する。なお、以下に述べる送液ポンプの寿命診断方法は、一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の寿命診断方法により、実現可能であることは勿論である。
(イ)ステップS301において、ポンプ駆動制御手段51が蠕動運動型ポンプ33を起動して、第1の液体容器31から第2の液体容器36への送液を開始し、ステップS302に進む。
(ロ)ステップS302において、液面センサ駆動制御手段52が液面センサ35を駆
動制御して、第2の液体容器36へ送液された液面レベル(液面データ)を計測する。即
ち、液面データ入力手段53が液面センサ35の出力信号を、液面のデータに変換し、こ
の液面のデータを逐次(順次)、一定の時間毎(所定期間毎)に、液面データ記憶部63に格納する。液面データ記憶部63に格納された液面のデータが、予め設定した所定量になれば、流量計算手段54が、第1の液体容器31から第2の液体容器36への、この所定量の送液にかかった時間から、流量を計算する。流量を計算したら、ステップS303に進む。ステップS303では、ステップS302で計算した流量を流量記憶部64に格納し、更にステップS304に進む。
(ハ)ステップS304において、2回目以上の送液か否かを判定し、1回目の送液で
あれば、ステップS310に進む。ステップS310では、次の分析があるか判定し、次の分析があれば、ステップS301に戻り、ステップS301〜ステップS310の手順を繰り返す。ステップS310において、次の分析がないと判定されれば、本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を終了する。ステップS304において、2回目以上の送液であると判定されれば、ステップS305に進む。
(ニ)ステップS305において、流量記憶部64に格納された前回の流量データを読み出し、ステップS306に進む。ステップS306において、微分値計算手段59が、前回と今回の流量変化の微分値を計算する。流量変化の微分値を計算したら、ステップS307に進む。
(ホ)微分値比較手段60は、ステップS307において、閾値記憶部67に格納された閾値を読み出し、ステップS306で計算した流量変化の微分値と比較する。ステップS304で計算した流量変化の微分値が閾値よりも小さければ、ステップS308に進む。ステップS308において、ステップS306で計算した流量変化の微分値を微分値記憶部66に格納し、ステップS310に進む。ステップS306で計算した流量変化の微分値が閾値よりも大きければ、送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33のメンテナンス時期であると判定し、ステップS309に進み、メンテナンス時期表示手段56が表示装置6にメンテナンス時期であることを表示させる。
(ヘ)ステップS310において、次の分析があるか判定し、次の分析があれば、ステップS301に戻り、ステップS301〜ステップS310の手順を繰り返す。ステップS310において、次の分析がないと判定されれば、本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を終了する。
上記のような、本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法においては、微分値計算手段59が計算した流量変化の微分値を微分値記憶部66に格納することにより、蠕動運動型ポンプ33の履歴を管理することができる。又、上記の手順を繰り返すことにより、第3の実施の形態に係る送液システムの自己診断が可能となる。即ち、計測された流量変化の微分値のデータを運転プログラムにフィードバックすることができる。
本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、経時変化により定量性に問題のあった送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)33の流量変化の微分値をチェックし、送液ポンプの運転プログラムにフィードバックすることができる。このため、第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法によれば、安価な送液ポンプを、確実な送液が必要である分析装置に、適用することができる。
図6に示した一連の寿命診断操作は、図6と等価なアルゴリズムの運転プログラムにより、図5に示した制御装置10を制御して実行できることは第1及び第2の実施の形態と同様である。この運転プログラムは、本発明の制御装置10を構成するコンピュータシステムのプログラム記憶部62に記憶させればよい。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
更に、第1〜第3の実施の形態で説明したそれぞれの技術的思想を互いに組合せることも可能である。例えば、第2の実施の形態に係る送液システムのCPU1には、流量比較手段55がないが、流量比較手段55を備えるようにし、図2のフローチャートで説明した流量比較のモードと図4のフローチャートで説明した平均値比較のモードを選択できるようにしてもよい。又、第3の実施の形態に係る送液システムのCPU1にも、流量比較手段55がないが、流量比較手段55を備えるようにし、図2のフローチャートで説明した流量比較のモードと図6のフローチャートで説明した微分値比較のモードを選択できるようにしてもよい。更に、CPU1に、流量比較手段55、平均値計算手段57、平均値比較手段58、微分値計算手段59、微分値比較手段60のすべてを備えるようにし、図2のフローチャートで説明した流量比較のモード、図4のフローチャートで説明した平均値比較のモード又は、図6のフローチャートで説明した微分値比較のモードを任意に選択できるようにしてもよい。
又、第1の実施の形態で説明した流量比較、第2の実施の形態で説明した平均値、第3の実施の形態で説明した微分値比較は、それぞれ、すべての送液毎に行う必要はなく、毎日の起動時等、特定の送液のタイミングでサンプリングするようにしてもよい。
又、第1〜第3の実施の形態で説明した送液システムは分析装置だけでなく、分析装置以外の理化学機器や医療機器、或いは医薬品の製造や半導体装置の製造における流体の送液に用いても構わない。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る送液システムの内容の概略を示すシステム構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る送液システムの内容の概略を示すシステム構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る送液システムの内容の概略を示すシステム構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係る送液ポンプの寿命診断方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…CPU
2…バス
3…入出力制御部
4…入力装置
5…出力装置
6…表示装置
10…制御装置
31…第1の液体容器
33…送液ポンプ(蠕動運動型ポンプ)
35…液面センサ
36…第2の液体容器
51…ポンプ駆動制御手段
52…液面センサ駆動制御手段
53…液面データ入力手段
54…流量計算手段
55…流量比較手段
56…メンテナンス時期表示手段
57…平均値計算手段
58…平均値比較手段
59…微分値計算手段
60…微分値比較手段
62…プログラム記憶部
63…液面データ記憶部
64…流量記憶部
65…平均値記憶部
66…微分値記憶部
67…閾値記憶部
69…データ記憶部

Claims (9)

  1. 送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、前記送液の流量を計算するステップと、
    予め設定した閾値と、前記流量を比較し、前記流量が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップと
    を含むことを特徴とする送液ポンプの寿命診断方法。
  2. 送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、前記送液の流量を計算するステップと、
    前記流量を格納するステップと、
    前記流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、前記複数回の送液の流量の平均値を計算するステップと、
    予め設定した閾値と、前記平均値を比較し、前記平均値が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップと
    を含むことを特徴とする送液ポンプの寿命診断方法。
  3. 送液ポンプを起動して、第1の液体容器から第2の液体容器への送液を開始するステップと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定し、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になるまでの時間から、前記送液の流量を計算するステップと、
    前記流量を格納するステップと、
    前記流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算するステップと、
    予め設定した閾値と、前記微分値を比較し、前記微分値が前記閾値よりも大きければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定するステップと
    を含むことを特徴とする送液ポンプの寿命診断方法。
  4. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記流量を比較し、前記流量が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する流量比較手段
    とを備えることを特徴とする送液システム。
  5. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    前記流量を格納する流量記憶部と、
    前記流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、前記複数回の送液の流量の平均値を計算する平均値計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記平均値を比較し、前記平均値が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する平均値比較手段
    とを備えることを特徴とする送液システム。
  6. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ液体を送液する送液ポンプと、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    前記流量を格納する流量記憶部と、
    前記流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算する微分値計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記微分値を比較し、前記微分値が前記閾値よりも大きければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する微分値比較手段
    とを備えることを特徴とする送液システム。
  7. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、
    記第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記流量を比較し、前記流量が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する流量比較手段
    とを備えることを特徴とする分析装置。
  8. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、
    記第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    前記流量を格納する流量記憶部と、
    前記流量記憶部に格納された複数回の送液の流量から、前記複数回の送液の流量の平均値を計算する平均値計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記平均値を比較し、前記平均値が前記閾値よりも小さければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する平均値比較手段
    とを備えることを特徴とする分析装置。
  9. 第1及び第2の液体容器と、
    前記第1の液体容器から前記第2の液体容器へ、分析用の液体を送液する送液ポンプと、
    記第2の液体容器に貯蔵された分析用の液体を分析する分析手段と、
    前記第2の液体容器中の液面のレベルを測定する液面センサと、
    前記液面のレベルの測定により、前記第2の液体容器へ送液された液量が、予め設定した所定量になったことを検知し、前記液量が前記所定量なるまでの時間から、前記送液の流量を計算する流量計算手段と、
    前記流量を格納する流量記憶部と、
    前記流量記憶部に格納された前回と今回の送液の流量から、流量変化の微分値を計算する微分値計算手段と、
    予め設定した閾値と、前記微分値を比較し、前記微分値が前記閾値よりも大きければ、前記送液ポンプのメンテナンス時期であると判定する微分値比較手段
    とを備えることを特徴とする分析装置。
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