JP2009270160A - 軟窒化用鋼材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性に優れ、軟窒化機械構造部品の素材として好適な軟窒化用鋼材の製造方法の提供。
【解決手段】質量%で、C:0.25〜0.50%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.3〜1.5%、P≦0.05%、S≦0.1%、Ti:0.005〜0.05%、Cr≦0.40%、Al≦0.05%及びN:0.005〜0.030%を含有し、残部はFe及び不純物からなる鋼を、1100〜1300℃に加熱し、仕上げ温度を900℃以上として熱間鍛造した後、570℃以上で、かつ、〔A1=723−10.7(Mn%)+29.1(Si%)−16.9(Ni%)+16.9(Cr%)〕の式で表されるA1℃以下の温度で焼なましする。必要に応じてさらに、Mo≦0.50%、Cu≦0.60%、Ni≦0.60%、Ca≦0.005%の中から選ばれた1種以上の元素を含有した鋼を用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、軟窒化用鋼材の製造方法に関する。詳しくは、自動車、産業機械および建設機械などに用いられるクランクシャフトやコネクティングロッドなど、所定の形状に熱間鍛造された後で焼なましを施され、さらにその後、軟窒化を施されて使用される機械構造部品の素材として好適な軟窒化用鋼材の製造方法に関する。
自動車、産業機械および建設機械などに用いられるクランクシャフトやコネクティングロッドなどの機械構造部品にとって、疲労強度は具備すべき重要な機械的特性である。
上記した部品の疲労強度を向上させるために、機械構造用炭素鋼鋼材や機械構造用合金鋼鋼材などを所望の形状に熱間鍛造し、鍛造ままの状態あるいは鍛造後さらに焼ならし処理を施した状態で、軟窒化が施されることがある。
軟窒化することによって、確かに機械構造部品の疲労強度は向上するが、例えば、クランクシャフトなどの部品の場合には、軟窒化を施すと「反り」が生じるので、反りの矯正が必要となる。なお、機械構造部品に生じた反りの矯正のし易さは、「曲げ矯正性」あるいは「曲がり取り性」などの用語で呼ばれることが多く、軟窒化を施された機械構造部品(以下、「軟窒化機械構造部品」という。)にとっては疲労強度とともに具備すべき重要な特性の一つである。
しかしながら、反りの矯正のし易さ(以下、「曲げ矯正性」という。)と疲労強度とは一般にトレードオフの関係にあるため、軟窒化後の機械構造部品に高い疲労強度と優れた曲げ矯正性を兼備させたいという要望が極めて大きくなっている。
そこで、前記した要望に応えるべく、A3点直上の温度で行なう焼ならし、合金成分の最適化、鍛造プロセスの最適化といった技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、「合金元素の含有率が質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.50%以下、Mn:0.20〜1.50%、Cr:0.05〜0.50%を含み、必要に応じてさらに、〈1〉Ni:0.50%以下、Mo:0.50%以下のうちの1種または2種、〈2〉N:0.005〜0.030%、V:0.3%以下、Nb:0.3%以下、Ti:0.2%以下、Zr:0.1%以下、Ta:0.2%以下のうちの1種または2種以上、〈3〉S:0.01〜0.30%、〈4〉Pb:0.3%以下、Ca:0.05%以下、Bi:0.2%以下、Te:0.05%以下のうちの1種または2種以上、の4元素群のうちの少なくとも1つの元素群から選ばれる元素を含み、残部はFeおよび不可避不純物からなり、熱間加工後の組織が実質上フェライト・パーライト組織であり、フェライトの面積率が30%以上かつフェライト粒度番号が5番以上の粒度であり、しかも、パーライトの平均寸法が50μm以下である窒化鋼」が開示されている。
特許文献2には、「質量%で、C:0.30〜0.45%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.6〜1.0%、Ti:0.005〜0.1%およびN:0.015〜0.030%を含有し、必要に応じてさらに、〈1〉Nb:0.003〜0.1%、Mo:0.01〜1.0%、Cu:0.01〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%およびB:0.001〜0.005%の中から選んだ1種以上、〈2〉S:0.01〜0.1%およびCa:0.0001〜0.005%のうち1種または2種、の2元素群のうちの少なくとも1つの元素群から選ばれる元素を含み、残部がFeおよび不純物よりなり、ベイナイトおよびフェライトからなる混合組織またはベイナイト、フェライトおよびパーライトからなる混合組織を有し、その混合組織中のベイナイト分率が5〜90%である軟窒化用非調質鋼」が開示されている。
特許文献3には、「重量%で、C:0.20〜0.50、Si:0.20〜0.40、Mn:0.50〜1.20、Cr:1.50以下、Mo:1.00以下。Al:1.00以下、Nb:0.025以下、V:0.05以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を、窒化処理前に加熱温度400〜700℃、加熱時間0.5〜10時間の条件で焼なまし処理を行うことにより、窒化層表面硬さをHv350〜500、窒化層硬さ勾配を300〜500Hv/mmに調整することを特徴とする軟窒化鋼の製造方法」が開示されている。
特開平9−291339号公報 WO2005/021816号公報 特開平3−104816号公報
前述の特許文献1で提案された技術は、主に組織を微細化することで、疲労強度と曲げ矯正性の両立を狙ったものである。しかしながら、曲げ矯正性に悪影響を及ぼすCrを疲労強度確保のために意図的に添加しており、Cr添加量の多いものについてはCの添加量を減らすことで曲げ矯正性を確保している。そのため、切欠き付きの小野式回転曲げ疲労試験による疲労強度は最大でも403MPaであり、高い疲労強度が要求される部材には使えない可能性がある。
特許文献2で提案された技術も同様に、組織を微細化することで、疲労強度と曲げ矯正性の両立を狙ったものである。この技術ではCrは曲げ矯正性劣化の原因となるため添加しないとしており、不純物であるCr量が高いスクラップを使用することができないため、原料の管理を厳しくする必要がある。
特許文献3で提案された技術は、窒化処理前に焼なましすることによってCr、AlおよびVを窒化物として析出させておき、これらの元素の固溶量を調整してから窒化処理することによって、新たな窒化物の生成量を制御して、窒化層の表面硬さおよび硬さ勾配を調整することで、疲労強度と曲げ矯正性の両立を図るものである。しかしながら、この特許文献3で提案されている鋼には、結晶粒微細化のためにNbを含有させているものの、このような鋼では880℃程度の焼ならし時の結晶粒微細化効果は期待できても、熱間鍛造を行う際の加熱温度である1200℃付近での粒成長を抑制するには十分とはいえず、熱間鍛造後の組織の粗大化が懸念される。そして、結晶粒が粗大化した組織は曲げ矯正性を劣化させてしまい、このため、必ずしも十分な高い曲げ矯正性を得ることができないものであった。
そこで、本発明は、軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性に優れ、軟窒化機械構造部品の素材として好適な軟窒化用鋼材の製造方法を提供することを目的とする。
クランクシャフトなどの機械構造部品には、芯部強度および耐摩耗性の確保が要求されることから、その素材としては中炭素鋼鋼材が用いられることが多い。そして、一般的に中炭素鋼鋼材の熱間鍛造後の組織は、特別な制御鍛造を実施しない限り、フェライトとパーライトの混合組織となる。このため、例えば熱間鍛造後に、さらにオーステナイト域に加熱して急冷するといったような特別な処理を施すことなく軟窒化を行う場合には、一般に、中炭素鋼鋼材を素材とする機械構造部品(以下、「中炭素鋼機械構造部品」という。)の軟窒化時における組織はフェライトとパーライトの混合組織である。なお、上記の「フェライト」とは光学顕微鏡観察した場合にいわゆる「ブロック」状に見える相(組織)であり、以下の説明においては、このフェライトをパーライトを構成するフェライトと区別するために、「ポリゴナルフェライト」という。これに対して、セメンタイトとともにパーライトを構成するフェライトは「ラメラーフェライト」ということとする。
そこで、本発明者らは、軟窒化後の組織がポリゴナルフェライトとパーライトからなる中炭素鋼機械構造部品の曲げ矯正性と疲労強度の双方を高めるために、種々の検討を行った。その結果、下記(a)〜(i)の知見を得た。
(a)軟窒化後の組織がポリゴナルフェライトとパーライトからなる中炭素鋼機械構造部品の曲げ矯正性は、ポリゴナルフェライトの延性とパーライトの延性の両方の影響を受ける。しかしながら、セメンタイトはほとんど延性を持たないため、パーライトの延性はラメラーフェライトの延性に支配されることになり、したがって、軟窒化後の上記中炭素鋼機械構造部品の曲げ矯正性はポリゴナルフェライトの延性とラメラーフェライトの延性によって決定される。
(b)曲げ矯正性に対して、CrやAlなどN(窒素)との親和力の大きい元素の悪影響が挙げられ、これらの元素のうちでも特に、鋼に不可避的に混入し易い元素であるCrが軟窒化時に固溶状態で存在すると、曲げ矯正性は大きく劣化してしまう。
(c)スクラップや鉄鉱石には、少量のCrが含まれており、意図的にCrを添加しなくとも、鋼中には質量%で、0.05〜0.20%程度のCrが混入してしまうことが多い。そして、Crが曲げ矯正性に及ぼす悪影響は、僅か0.05%程度でも顕著に表れ、その含有量が多くなるほど曲げ矯正性に及ぼす悪影響も大きくなるため、疲労強度と曲げ矯正性の両立を困難にしている。
(d)Crによる曲げ矯正性劣化のメカニズムはCrとNとの相互作用による。すなわち、Crがマトリックス中に固溶した状態で機械構造部品を軟窒化すると、表層近傍でCr窒化物あるいはCrとNのクラスターを生成するため、上記部品の表層近傍だけが著しく硬化する。また、固溶Crの存在によってN原子の拡散係数が低下するため、機械構造部品の芯部方向へのNの拡散が抑制されることとなる。したがって、固溶Crが存在すると、表層から芯部方向への硬さの傾きが急峻になり、曲げ矯正性が劣化する。
(e)上記のCrによる曲げ矯正性の劣化は、Crが固溶状態にある場合に生じるので、ポリゴナルフェライト中もしくはラメラーフェライト中の固溶Cr濃度、あるいは上記双方のフェライト中のCr濃度を低下させることによって、曲げ矯正性を高めることができる。
(f)Crはセメンタイト中に濃化しやすい元素である。したがって、セメンタイトをマトリックス中に残し、適度な温度で焼なましを施すことにより、マトリックス中に残ったセメンタイトにCrを固定することによって、特に、ポリゴナルフェライトとパーライトの混合組織においてパーライトを形成するラメラーフェライト中の固溶Cr濃度を低下させることができる。そして、ラメラーフェライト中のCr濃度が低下すれば、軟窒化を行ってもCrとNの相互作用によって機械構造部品の表層近傍だけが極端に硬化することはなく、しかも、軟窒化後のラメラーフェライトの延性が向上しているので、軟窒化機械構造部品の曲げ矯正性が向上する。
(g)軟窒化の前にセメンタイトをマトリックス中に残した状態にするためには、熱間鍛造した鋼材の温度を、
A1=723−10.7(Mn%)+29.1(Si%)−16.9(Ni%)+16.9(Cr%)・・・・・(1)
の式で表されるA1℃を超える温度域に上昇させてはならない。したがって、焼なましはA1℃以下の温度で行う必要がある。
なお、上記の(1)式における(Mn%)、(Si%)、(Ni%)および(Cr%)はそれぞれ、Mn、Si、NiおよびCrの質量%での鋼材中含有量を表す。
(h)しかしながら、熱間鍛造後の結晶粒が粗大化し、パーライトコロニーの径が150μmを超えるような場合には、たとえ前記A1℃以下の温度で焼なましを行っても、パーライトを形成するラメラー間隔も広くなるため、焼なまし中のCrの拡散に時間がかかり、Crのセメンタイトへの濃化が進行しにくくなる。
(i)熱間鍛造後の結晶粒を粗大化させないためには、熱間鍛造時に1100〜1300℃の温度域に加熱しても安定してピンニング作用を有する粒子を形成するTiを含有させることが効果的である。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(3)に示す軟窒化用鋼材の製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.25〜0.50%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.3〜1.5%、P:0.05%以下、S:0.1%以下、Ti:0.005〜0.05%、Cr:0.40%以下、Al:0.05%以下およびN:0.005〜0.030%を含有し、残部はFeおよび不純物からなる鋼を、1100〜1300℃に加熱し、仕上げ温度を900℃以上として熱間鍛造した後、570℃以上で、かつ、下記の(1)式で表されるA1℃以下の温度で焼なましすることを特徴とする軟窒化用鋼材の製造方法。
A1=723−10.7(Mn%)+29.1(Si%)−16.9(Ni%)+16.9(Cr%)・・・・・(1)
但し、(1)式中の(Mn%)、(Si%)、(Ni%)および(Cr%)はそれぞれ、Mn、Si、NiおよびCrの質量%での鋼材中含有量を表す。
(2)鋼がさらに、質量%で、Mo:0.50%以下、Cu:0.60%以下およびNi:0.60%以下のうちの1種以上を含有するものであることを特徴とする上記(1)に記載の軟窒化用鋼材の製造方法。
(3)鋼がさらに、質量%で、Ca:0.005%以下を含有するものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の軟窒化用鋼材の製造方法。
以下、上記(1)〜(3)の軟窒化用鋼材の製造方法に係る発明を、それぞれ、「本発明(1)」〜「本発明(3)」という。また、総称して「本発明」ということがある。
本発明の方法によれば、軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性に優れ、軟窒化機械構造部品の素材として好適な軟窒化用鋼材が得られる。そして、この軟窒化用鋼材を用いれば、疲労強度が同レベルであっても、50%以上優れた曲げ矯正性を有する軟窒化機械構造部品を得ることが可能となる。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:0.25〜0.50%
Cは、軟窒化機械構造部品の強度、靱性を担うための必須元素であり、熱間鍛造時のオーステナイトの安定化および製品(軟窒化機械構造部品)の耐摩耗性の確保、またCrを固定するためのセメンタイト量を増やすためにも0.25%以上の含有量が必要である。一方、その含有量が0.50%を超えると、焼入れ性が上がり過ぎて被削性を害する硬いマルテンサイトの生成を招きやすくなる。したがって、Cの含有量を0.25〜0.50%とした。なお、Cの作用をより十分に発揮させるためには、C含有量の下限を0.30%とすることが好ましい。また、焼入れ性の上がり過ぎを抑止してマルテンサイトを生成し難くするためには、C含有量の上限を0.45%とすることが好ましい。
Si:0.1〜0.5%
Siは、脱酸剤として製鋼工程で添加されるが、フェライトの固溶強化にも効くので0.1%以上の含有量が必要である。一方、Siの含有量が0.5%を超えると、鋼の熱間変形抵抗を高めたり、靱性や被削性を劣化させたりしてしまう。したがって、Siの含有量を0.1〜0.5%とした。なお、Siの脱酸およびフェライト強化の作用をより十分に発揮させるためには、Si含有量の下限を0.15%とすることが好ましい。また、熱間加工性、靱性の確保のためには、Si含有量の上限を0.3%とすることが好ましい。
Mn:0.3〜1.5%
Mnは、Siと同様に脱酸剤として製鋼工程で添加される。また、オーステナイトを安定化して焼入れ性を向上させる。さらに、Mnは鋼中のSと結合してMnSを形成し、被削性改善にも効果がある。そのためには0.3%以上のMnの含有量が必要である。一方、Mnの含有量が1.5%を超えると、焼入れ性が上がり過ぎて切削性に有害なマルテンサイトの生成を招きやすくなる。したがって、Mnの含有量を0.3〜1.5%とした。なお、Mnの作用をより十分に発揮させるためには、Mn含有量の下限を0.5%とすることが好ましい。また、焼入れ性の上がり過ぎを抑止してマルテンサイトを生成し難くするためには、Mn含有量の上限を1.2%とすることが好ましい。
P:0.05%以下
Pは、鋼に含有される不純物であり、粒界に偏析して粒界脆化割れを助長し、特に、その含有量が0.05%を超えると粒界脆化割れの発生が著しくなる。したがって、Pの含有量を0.05%以下とした。なお、Pの含有量は0.03%以下とすることが好ましい。
S:0.1%以下
Sは、鋼に含有される不純物であるが、鋼材の被削性を高める作用を有する元素でもある。しかしながら、Sを過剰に含有すると鋼片内での偏析欠陥が発生したり、熱間加工性の低下を招き、特に、Sの含有量が0.1%を超えると、鋼片内での偏析欠陥の発生や熱間加工性の低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を0.1%以下とした。なお、鋼片内での偏析欠陥の発生や熱間加工性の低下を抑止するためには、Sの含有量の上限は0.09%とすることが好ましい。一方、Sの被削性向上効果は、0.02%以上の含有量で確実に得られるので、被削性向上効果を得る場合にはSの含有量の下限は0.02%とすることが好ましい。
Ti:0.005〜0.05%
Tiは、熱間鍛造時の結晶粒粗大化を抑えるためのピンニング粒子を形成させるために必須の元素である。ピンニング粒子としてはTiの窒化物、炭化物および炭窒化物があり、十分な分布密度のピンニング粒子を生成させるために、0.005%以上の含有量とする必要がある。一方、Tiの含有量が0.05%を超えても前記の効果が飽和するうえに、ピンニング粒子として析出しきれなかった固溶Tiが軟窒化後の曲げ矯正性を劣化させるといった弊害を生じる。したがって、Tiの含有量を0.005〜0.05%とした。なお、固溶Tiによる弊害を抑止するためには、Ti含有量の上限を0.035%とすることが好ましい。
Cr:0.40%以下
Crは、スクラップや鉄鉱石に由来して、溶鋼中に0.05〜0.20%程度不可避的に混入する元素である。また、Crは、軟窒化後の表層硬度を高めて、疲労強度の増大を図るために意図的に添加されることもある。
しかしながら、Crの含有量が上記の不可避的に混入する程度の少量であっても、軟窒化後の曲げ矯正性が劣化してしまう。具体的には、Crの含有量が0.05%以上になると、軟窒化後の曲げ矯正性が劣化する傾向がある。この軟窒化後の曲げ矯正性の劣化に対して、後述する本発明の焼なましを施すことが有効である。すなわち、焼なましすることによってCrの表層硬さの上昇効果は若干低下するものの、Crによる軟窒化後の曲げ矯正性の劣化を抑止するという大きな効果が得られる。しかしながら、Crの含有量が多くなって0.40%を超えると、本発明の焼なましを施しても軟窒化後の曲げ矯正性の劣化を十分には防ぐことができなくなる。したがって、Crの含有量を0.40%以下とした。なお、軟窒化後の曲げ矯正性の劣化を確実に抑止するためには、Crの含有量を0.20%以下とすることが好ましい。
Al:0.05%以下
Alは、脱酸剤として、通常、溶製時に添加されるが、アルミナ粒子として鋼中に残存したり、Nと結合してAlNを形成して表面硬度を増大させて、軟窒化後の曲げ矯正性を劣化させてしまう。また、アルミナは硬さの高い酸化物系介在物であり、切削加工に使用される工具の寿命を短くしてしまう。さらに、Alは、セメンタイト/フェライトの分配係数、すなわち、セメンタイトとフェライトの両相に固溶する濃度の比率が小さく、後述する本発明の焼なましを行なってもセメンタイト中にほとんど濃縮することがないので、軟窒化後の曲げ矯正性を劣化させてしまう。加えて、AlNは熱間鍛造の際にマトリックスに固溶してしまうので、ピンニング粒子としての機能は期待できず、結晶粒の微細化にはほとんど役に立たない。したがって、Alの含有量は低い方がよく、0.05%以下とした。なお、Alの含有量は0.005%以下とすることが好ましい。
N:0.005〜0.030%
Nは、オーステナイトを安定化したり、結晶粒粗大化を抑えるためのピンニング粒子を構成したり、Fe窒化物を形成して析出強化に寄与したり、さらには、固溶窒素として固溶強化に寄与して母材強度を増大させたりする作用を有するので積極的に含有させる。上記の効果を得るためには、Nを0.005%以上の量で含有する必要がある。一方、Nの含有量が0.030%を超えると、インゴット中で気泡欠陥が生成して材質を損なうことがある。したがって、Nの含有量を0.005〜0.030%とした。なお、Nの作用をより十分に発揮させるためには、N含有量の下限を0.010%とすることが好ましい。また、インゴット中での気泡欠陥の発生を抑止するためには、N含有量の上限を0.025%とすることが好ましい。
上記の理由から、本発明(1)は、その化学組成が上述した範囲のCからNまでの元素を含有し、残部はFeおよび不純物からなる鋼を用いて軟窒化用鋼材を製造することと規定した。
なお、本発明の軟窒化用鋼材の製造方法においては、必要に応じてさらに、Mo、Cu、NiおよびCaの中から選ばれた1種以上の元素を含有した鋼を用いることができる。
以下、上記の任意元素に関して説明する。
Mo、CuおよびNiは、いずれも、疲労強度を向上させる作用を有する。このため、より大きな疲労強度を得たい場合には以下の範囲で含有してもよい。
Mo:0.50%以下
Moは、鋼の焼入れ性を高めて高強度化に寄与し疲労強度を向上させるので、この効果を得るためにMoを含有してもよい。しかしながら、Moの含有量が0.50%を超えると、焼入れ性が高くなりすぎて、マルテンサイトの生成が促進されるので、軟窒化後の曲げ矯正性や靱性の低下を招く。したがって、Moの含有量を0.50%以下とした。なお、軟窒化後の曲げ矯正性や靱性の低下を抑止するためには、Moの含有量の上限は0.30%とすることが好ましい。
一方、前記したMoの疲労強度向上効果を確実に得るためには、Moの含有量の下限は0.03%とすることが好ましく、0.05%とすれば一層好ましい。
Cu:0.60%以下
Cuは、フェライトを強化し、疲労強度を向上させるので、この効果を得るためにCuを含有してもよい。しかしながら、Cuは、融点が1083℃と低いので、製鋼工程における凝固の過程で液相として残存する時間が長くなり、鋼の粒界に偏析して熱間割れを誘起することとなり、特に、その含有量が0.60%を超えると、上記の傾向が著しくなる。したがって、Cuの含有量を0.60%以下とした。なお、熱間での割れの誘起を抑止するためには、Cuの含有量の上限は0.50%とすることが好ましい。
一方、前記したCuの疲労強度向上効果を確実に得るためには、Cuの含有量の下限は0.05%とすることが好ましく、0.10%とすれば一層好ましい。
Ni:0.60%以下
Niは、フェライトを強化し、疲労強度を向上させる作用を有する。また、Niは、鋼がCuを含む場合に、Cuに起因する熱間での割れを防止するのに有効な元素である。しかしながら、こうした効果はNiの含有量が多くなると飽和するので、製鋼コストを高めないために、Niの含有量を0.60%以下とした。
Niの効果を確実に得るためには、Niの含有量の下限は0.05%とすることが好ましく、0.10%とすれば一層好ましい。
なお、上記のMo、CuおよびNiは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有することができる。
Ca:0.005%以下
Caは、鋼材の被削性を高める作用を有するので、この効果を得るためにCaを含有してもよい。しかしながら、Caを過剰に含有させると鋼片内での偏析欠陥が発生したり、熱間加工性の低下を招き、特に、Caの含有量が0.005%を超えると、鋼片内での偏析欠陥の発生や熱間加工性の低下が著しくなる。したがって、Caの含有量を0.005%以下とした。なお、鋼片内での偏析欠陥の発生や熱間加工性の低下を抑止するためには、Caの含有量の上限は0.003%とすることが好ましい。
一方、前記したCaの被削性向上効果を確実に得るためには、Caの含有量の下限は0.0001%とすることが好ましく、0.0003%とすれば一層好ましい。
上記の理由から、本発明(2)は、本発明(1)の鋼に、さらに、Mo:0.50%以下、Cu:0.60%以下およびNi:0.60%以下のうちの1種以上を含有する鋼を用いて軟窒化用鋼材を製造することと規定した。
同様に、本発明(3)は、本発明(1)または本発明(2)の鋼に、さらに、Ca:0.005%以下を含有する鋼を用いて軟窒化用鋼材を製造することと規定した。
本発明で用いる鋼においては、前述したCからCaまでの元素以外は、意図的に添加するものではない。そこで、次に、不純物元素として鋼に混入する可能性のある元素のうちでも、特に、軟窒化後の曲げ矯正性に影響を及ぼすVに関して、その上限含有量について説明する。
V:0.05%未満
Vの含有量が多くなり、特に、0.05%以上になると、熱間鍛造の冷却速度が空冷程度であると、冷却中に完全に相界面析出しないので、一部のVは、マトリックスに固溶した状態のままで室温まで残ってしまう。そして、上記の固溶状態のVは、軟窒化時に析出して表層近傍を過度に硬化するので、曲げ矯正性が劣化してしまう。したがって、不純物元素中に多量のVを含むことは好ましくなく、Vの含有量は0.05%未満とするのがよい。より好ましいVの含有量は0.02%以下である。
(B)熱間鍛造条件
前記(A)項に記載の化学組成を有する鋼であっても、熱間鍛造時の加熱温度が高くなりすぎると、結晶粒の粗大化が生じる。結晶粒の粗大化を防ぐためには、熱間鍛造時の加熱温度の上限は1300℃にする必要がある。加熱温度の上限は1250℃とするのが好ましい。一方、熱間鍛造時の加熱温度はオーステナイト単相域であれば低ければ低いほど結晶粒が微細になり、続く軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性は向上するが、鍛造中の素材の温度が低くなると金型への負担が急激に大きくなるため、下限は1100℃とする必要がある。
同様に、熱間鍛造の仕上げ温度は、オーステナイト単相域であれば低ければ低いほど結晶粒が微細になり、続く軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性は向上するが、金型の負担を低減するためには、仕上げ温度の下限は900℃とする必要がある。好ましくは950℃以上である。
(C)焼なまし条件
前記(A)項に記載の化学組成を有する鋼を、(B)項に記載の条件で熱間鍛造した鋼材に、軟窒化を施す前の段階で、
A1=723−10.7(Mn%)+29.1(Si%)−16.9(Ni%)+16.9(Cr%)・・・・・(1)
の式で表されるA1℃以下の温度で焼なましを行えば、マトリックス中に残ったセメンタイトにCrを固定することができ、しかも、その鋼材は後述するパーライトコロニー径が150μm以下であって、結晶粒が粗大化していないので、軟窒化後に良好な曲げ矯正性を確保することができる。
なお、上記の(1)式における(Mn%)、(Si%)、(Ni%)および(Cr%)はそれぞれ、Mn、Si、NiおよびCrの質量%での鋼材中含有量を表す。
なお、焼なましによってCrを拡散させ、セメンタイトに固定するためには、Crの拡散係数が大きい高温域で処理を行うほうがよいが、前記(1)式で表されるA1℃を超える温度で焼なましすると、セメンタイトがマトリックス中に固溶するため、セメンタイトによる十分なCrの固定効果を確保することができない。一方、焼なまし温度が570℃を下回ると、Crがセメンタイトに固定されるのに長時間を要することとなる。
したがって、本発明においては、前記(A)項に記載の化学組成を有する鋼を、(B)項に記載の条件で熱間鍛造した後、570℃以上で、かつ、前記の(1)式で表されるA1℃以下の温度で焼なましすることとした。
なお、焼なまし時間が短いとCrの拡散が不十分になるため、上記焼なまし時間の下限は30分程度とすることが好ましい。一方、焼なまし時間が長くなりすぎるとセメンタイトが球状化し、素材の硬度が急激に低くなるため、上記焼なまし時間の上限は10時間程度とすることが好ましい。
(D)所望の軟窒化部品形状への仕上げ加工
所望の軟窒化部品形状への仕上げ加工は、例えば、切削加工など適宜の方法で行えばよく、部品形状に合わせて適宜選択すればよい。そして、この仕上げ加工は、熱間鍛造後、(C)項で述べた焼なましの前に行ってもよいし、熱間鍛造後にさらに(C)項で述べた焼なましを行った後で実施してもよい。
(E)軟窒化処理
本発明において軟窒化の方法は特に規定する必要はなく、ガス軟窒化、塩浴軟窒化やイオン窒化など通常の方法を用いることができる。
いずれの方法を用いても、製品(軟窒化機械構造部品)の表面に厚さ20μm程度の化合物層(窒化物層)とその直下の拡散層を均質に形成させることが可能である。
ガス軟窒化して、所望の軟窒化機械構造部品を得るためには、例えば、吸熱型変成ガス(RXガス)とアンモニアガスを1:1に混合した雰囲気中で均熱温度560〜620℃にて1〜3時間処理を行えばよい。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有する鋼A〜Gを180kg真空溶解炉によって溶製した後、インゴットを1250℃に加熱し、仕上げ温度が1000℃となるように熱間鍛造した後、大気中で放冷して、直径が50mmの丸棒とした。
表1中の鋼A〜Fは、化学組成が本発明で規定する範囲内にある本発明例の鋼であり、一方、鋼Gは、化学組成が本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。なお、表1には前記の(1)式で表されるA1の値を併記した。
Figure 2009270160
上記の熱間鍛造後に大気中で放冷したままの組織の粗さを定量的に比較するために、次に示す方法でパーライトコロニー径を測定した。
先ず、上記のようにして得た直径50mmの各丸棒のD/4部(「D」は丸棒の直径を表す。)から、鍛造方向(鍛錬軸)に平行な断面が被検面になるようにミクロ組織観察用のサンプルを採取し、樹脂に埋め込んで鏡面研磨した後ナイタール腐食液で腐食して、倍率を200倍として光学顕微鏡写真を撮影した。
次いで、写真上でパーライトコロニーを目視で判定して閉曲線で囲み、その面積に相当する円の直径、すなわち、円相当直径をもってパーライトコロニー径と定義した。
表2に、上記のようにして測定したパーライトコロニー径を示す。この表2から、比較例の鋼であるTi非添加とした鋼Gは、Tiを含む他の鋼に比べて、粗大な組織であることがわかる。
Figure 2009270160
また、前記の熱間鍛造後に大気中で放冷して得た直径50mmの丸棒に対して、種々の温度と時間で焼なましを行った。なお、焼なましは大気中で行い、焼なまし後は室温まで大気中で放冷した。
表3に、上記焼なましの詳細条件を示す。なお、表3の焼なまし欄における「−」は焼なましを行っていないことを示す。
Figure 2009270160
焼なまし後の各丸棒のD/4部から鍛造方向(鍛錬軸)に平行に、疲労強度測定用の小野式回転曲げ疲労試験片と曲げ矯正性測定用の三点曲げ試験片を採取した。
小野式回転曲げ疲労試験片は、深さが1mmでRが3mmの切欠きをつけた丸棒試験片であり、図1にその形状を示す。なお、図1における寸法の単位は「mm」である。
上記小野式回転曲げ疲労試験片に後述する軟窒化を行い、疲労試験に供した。
なお、疲労試験は室温、大気中、回転数3400rpmの条件で行い、応力付加繰返し回数107回において破断しない最大の応力を疲労強度とした。
三点曲げ試験片は、深さが5mmで底部曲率半径が10mmの切欠きをつけた長さ100mmの角状試験片であり、図2にその形状を示す。なお、図2における寸法の単位も「mm」である。
上記三点曲げ試験片に後述する軟窒化を行い、三点曲げ試験に供した。
なお、三点曲げ試験は図3の要領で行った。すなわち、切欠きを含む面の長手方向に切欠きを中心として支点間距離70mmとなるように二つの支点を設け、押し込み速度を0.5mm/分として室温、大気中で実施した。なお、切欠き底の歪量を測定するために、切欠きの一番底の両エッジ部二ヶ所に、試験片長手方向と平行な向きに歪ゲージを貼付し、押し込みストロークを一方のゲージが断線するまで増加させた際の、もう一方のゲージが示す歪値を矯正限界歪量として曲げ矯正性を評価した。
なお、小野式回転曲げ疲労試験片と三点曲げ試験片には、RXガスとアンモニアガスを1:1に混合した雰囲気中で580℃にて2時間保持する条件でガス軟窒化を施し、その後100℃の油中へ冷却した。
表3に、上記のようにして求めた疲労強度と矯正限界歪量を併せて示した。また、この表3における曲げ矯正性の指標である矯正限界歪量と疲労強度との関係を整理して、図4に示す。
図4から、本発明例と比較例とを、同レベルの疲労強度で比較すると、本発明例は比較例に比べて60%から340%程度矯正限界歪量が大きいことがわかる。したがって、本発明で規定する条件で製造した軟窒化用鋼材を用いれば、軟窒化機械構造部品に高いレベルで疲労強度と曲げ矯正性を兼備させることができることが明らかである。
本発明の方法によれば、軟窒化後の疲労強度と曲げ矯正性に優れ、軟窒化機械構造部品の素材として好適な軟窒化用鋼材が得られる。そして、この軟窒化用鋼材を用いれば、疲労強度が同レベルであっても、50%以上優れた曲げ矯正性を有する軟窒化機械構造部品を得ることが可能となる。
実施例で用いた疲労強度測定用の小野式回転曲げ疲労試験片の形状を示す図である。 実施例で用いた曲げ矯正性測定用の三点曲げ試験片の形状を示す図である。 実施例で実施した三点曲げ試験の方法について説明する図である。 実施例の試験番号1〜17について、曲げ矯正性の指標である矯正限界歪量と疲労強度との関係を整理して示す図である。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.25〜0.50%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.3〜1.5%、P:0.05%以下、S:0.1%以下、Ti:0.005〜0.05%、Cr:0.40%以下、Al:0.05%以下およびN:0.005〜0.030%を含有し、残部はFeおよび不純物からなる鋼を、1100〜1300℃に加熱し、仕上げ温度を900℃以上として熱間鍛造した後、570℃以上で、かつ、下記の(1)式で表されるA1℃以下の温度で焼なましすることを特徴とする軟窒化用鋼材の製造方法。
    A1=723−10.7(Mn%)+29.1(Si%)−16.9(Ni%)+16.9(Cr%)・・・・・(1)
    但し、(1)式中の(Mn%)、(Si%)、(Ni%)および(Cr%)はそれぞれ、Mn、Si、NiおよびCrの質量%での鋼材中含有量を表す。
  2. 鋼がさらに、質量%で、Mo:0.50%以下、Cu:0.60%以下およびNi:0.60%以下のうちの1種以上を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の軟窒化用鋼材の製造方法。
  3. 鋼がさらに、質量%で、Ca:0.005%以下を含有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の軟窒化用鋼材の製造方法。
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