JP2009268727A - かしめピン、およびチューブ部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブのハブへの固定をより強固なものとする。
【解決手段】その先端を体内に挿入して用いられるチューブと、このチューブの基端側に取り付けられるハブとを備えるチューブ部材に用いられる、前記チューブに前記ハブを固定するためのかしめピン40であって、前記チューブの一端に挿入される略円筒状の直管部41と、直管部41の基端部側に一体的に接合され、その開放端側に向かって略円筒錘状に開いたフレア部42とを備え、直管部41の外周面の少なくとも一部に微細凹凸43を形成して構成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、カテーテルなどの器具を血管などの脈管内に挿入する際に使用するシースイントロデューサや、体表に形成された孔を拡径するためのダイレータ等を含むチューブ部材、およびこれに用いて好適なかしめピンに関する。
カテーテルなどの器具を体内の脈管に挿入する際には、一般に、体表面から脈管内へのカテーテルなどの進入路を確保するために、シースイントロデューサが用いられる。シースイントロデューサは、例えば、下記特許文献1に開示されているように、脈管内に挿入されるシースチューブと、体表に形成された孔を拡径するためのダイレータやカテーテルなどの器具のシースチューブへの挿入を案内するシースハブ、および凝血防止剤や生理食塩水などをシースチューブを介して注入するための側柱管などを備えて構成されている。
これらのシースチューブやシースハブは、一般に樹脂を用いて形成されている。シースハブは、カテーテルなどの器具の外部からの挿入を案内する案内孔、および該案内孔の入口側に血液の流出を防止するための止血弁を有し、該案内孔の出口側にシースの基端部側が挿入・固定されている。
シースチューブのシースバブに対する固定は、接着剤による固定は適切でないことから、かしめピンの圧入により行うことが好ましい。かしめピンとしては、円筒状の直管部とその基端部側にその開放端に向かってテーパ状(円筒錐状)に開いたフレア部を一体的に有するものが用いられている。なお、シースイントロデューサに関するものではなく、留置針の固定に関するものではあるが、例えば、下記特許文献2および特許文献3に、これと同様の形態を備えるかしめピンが記載されている。
シースハブの案内孔の出口側近傍の部分に、かしめピンと概略相対する形状の被圧入部を形成し、シースチューブの基端部がその直管部に圧入されたかしめピンを、案内孔の入口側から該被圧入部に圧入することにより、シースチューブの基端部が案内孔の内壁とかしめピンとによって挟持されて、シースチューブをシースハブに固定することが可能である。
ところで、シースハブからシースチューブが抜けてしまうことが、術中に生じると、シースチューブが動脈などに挿入されている場合には血液の流出が生じ、極めて問題である。ここで、上述したようなかしめピンによる固定は、医療器具としての安全性を十分に担保できるものである。しかしながら、さらに強固な固定を実現することができるとすれば、それに越したことはない。
また、上述した事情は、シースイントロデューサに限らず、チューブとハブとを備えるダイレータやその他のチューブ部材においても同様である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、チューブのハブへの固定をより強固なものとすることができる、シースイントロデューサやダイレータ等のチューブ部材に用いて好適なかしめピン、およびこれを固定具として備えたチューブ部材を提供することを目的とする。
特開2007−144062号公報 実用新案登録第3116680号公報 特公平1−49502号公報
本発明の第1の観点によると、その先端を体内に挿入して用いられるチューブと、このチューブの基端側に取り付けられるハブとを備えるチューブ部材に用いられる、前記チューブに前記ハブを固定するためのかしめピンであって、前記チューブの一端に挿入される略円筒状の直管部と、前記直管部の基端部側に一体的に接合され、その開放端側に向かって略円筒錘状に開いたフレア部とを備え、前記直管部の外周面の少なくとも一部(一部または全部)に微細凹凸を形成したかしめピンが提供される。
本発明の第1の観点に係るかしめピンにおいて、前記微細凹凸はブラスト加工法により形成することができる。また、前記微細凹凸に係る表面粗さは、中心線平均粗さRaで、1.0μm〜5.0μmの範囲内で設定することができ、より好ましくは2.0μm〜3.5μmの範囲で設定することができる。
本発明の第2の観点によれば、本発明の第1の観点に係るかしめピンを、チューブとハブとの固定具として備えるチューブ部材が提供される。当該チューブ部材としては、前記チューブがシースチューブであり、前記ハブがシースハブであるシースイントロデューサ、または前記チューブがダイレータチューブであり、前記ハブがダイレータハブであるダイレータを例示することができる。
本発明に係るかしめピンは、直管部の少なくとも一部に微細凹凸を備えているので、直管部がチューブに挿入された場合に、チューブがこの微細凹凸によって係止され、チューブと直管部との位置関係が適正に保たれた状態でハブの被圧入部に圧入することができるとともに、ハブが被圧入部に圧入された後は、チューブがこの微細凹凸と該被圧入部の内面とで強固に挟持されるため、チューブのハブに対する固定をより強固なものとすることができる。
また、本発明に係るシースイントロデューサやダイレータ等のチューブ部材は、本発明に係るかしめピンをチューブとハブとの固定具として備えているため、かしめピンがハブの被圧入部から抜け出す方向への力に対する耐性が増大し、安全性をより高くすることができる。
以下、本発明の実施形態に係るシースイントロデューサについて、図面を参照して説明する。
〔シースイントロデューサの構成〕
図1は本発明の実施形態に係るシースイントロデューサおよびダイレータの概略構成を示す平面図、図2は同じくシースハブの構成を示す断面図である。このシースイントロデューサ10は、細長い管状体からなるシースチューブ11を備えており、そのシースチューブ11の先端部を患者の体外側から血管内に挿入して、シースチューブ11の内腔を介して、カテーテルなどの管状医療用器具を血管内に挿入するために用いられるものである。
シースイントロデューサ10は、シースチューブ11に加えて、シースチューブ11の基端部に接続されたシースハブ12と、シースチューブ11とシースハブ12との接続部に外嵌されたストレインリリーフ13と、シースハブ12の側部に接続された側注管14とを有している。
シースチューブ11としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびアリルグリシジルエーテルからなる共重合体(ゼオスパン8030、日本ゼオン株式会社製)と、ポリプロピレン樹脂(ノバテックFY6C、日本ポリプロ株式会社製)とを、所定の比率で、ドライブレンド方式により混合し、得られた組成物を、押出成形法によりチューブ形状に成形し、これを適切な長さに切断してから、先端部を熱成形により2mm程度の長さのテーパ形状に成形し、これにγ線照射装置(株式会社コーガアイソトープ製)を用いて、常温下でγ線を所定量照射し、架橋処理を行い架橋体とすることにより製造されたものを用いることができる。
シースハブ12は、図2に示されるように、シースハブ本体21およびキャップ22を概略備えて構成されている。シースハブ本体21は、その内部にシースチューブ11の内腔と連通する空洞(案内孔)23を有する略円筒状の部材である。シースハブ本体21の空洞23内には、後述するかしめピンを用いてシースチューブ11の基端部側をこのシースハブ本体21に固定するため、テーパ部23aおよび管状部23bからなる被圧入部が形成されている。
キャップ22は、シースハブ本体21の基端部側に嵌合または圧着により固定され、シースハブ本体21の空洞23に連通する貫通孔が形成された略円環状の部材である。キャップ22の貫通孔内には、後述するダイレータやカテーテルなどの挿入の有無に関わらず血液の通過を妨げるための止血弁25が設けられている。キャップ22の貫通孔の入口側(基端部側であり、図2で右側)は、ダイレータ30やカテーテルの空洞23内への導入を補助するため、外側に向かってテーパ状(漏斗状)に開いた形状のテーパ部26が形成されている。止血弁25としては、例えば、エラストマー材料により形成された板状体に、両面を貫通するスリットを設けることにより構成された弁体が用いられる。
また、シースハブ12の側面には、シースハブ12内の空洞23と外部とを連通する分岐管24が形成されており、分岐管24には、図1に示されるように、側注管14の一端が接続される。側注管14の他端には、切換レバー15により切換自在な二方活栓(または三方活栓)16が取り付けられている。活線18は、これらの何れかを用いて患者の血管内にヘパリンなどの抗凝固薬液を注入したり、これらの何れかに血圧測定器を繋いて血圧を測定するなどに使用される。
シースチューブ11とシースハブ12との接続部の外周面に外嵌されたストレインリリーフ13は、エラストマー材料で形成された略円錐状の外形を有する管状体であって、シースハブ12との接続部付近におけるシースチューブ11の折れ曲がり(Kink)などを防止する機能を果たすものである。
シースイントロデューサ10を患者の体内に挿入する際には、通常、図1に示すようなダイレータ30が用いられる。ダイレータ30は、先端側がテーパ状となっている管状体であるダイレータチューブ31と、ダイレータチューブ31の基端部側に取り付けられていてシースハブ12と接続可能な構造を有するダイレータハブ32により構成されている。ダイレータチューブ31の先端部側を、キャップ22のテーパ部26を介して、シースイントロデューサ10に挿入して、ダイレータハブ32とシースハブ12とを接続(螺合)すると、ダイレータチューブ31の先端のテーパ部分がシースチューブ12から突出し、シースチューブ12の先端部の縁は、ダイレータチューブ31の外周面と密接するようになっている。このように、シースイントロデューサ10と、ダイレータ30とを組み合わせた状態にして、ガイドワイヤを沿わせつつダイレータチューブ31のテーパ部分を患者に穿刺すれば、徐々に穿刺孔が広がるので、そのまま押し進めることでシースイントロデューサ10(シースチューブ11) を患者の体内に挿入することができる。
シースチューブ11を穿刺・挿入する際には、シースチューブ11の表面を生理食塩水などにより濡らせて、その表面を潤滑性表面とすることで、シースチューブ11の体内への挿入が容易となる。シースイントロデューサ10のシースチューブ11が患者の血管内に到達した後、ダイレータ30を外せば、イントロデューサー10を介して、カテーテルなどを患者の血管内に挿入することが可能となる。なお、ダイレータ30のダイレータチューブ31は、前述したシースチューブ11と同様に、特定の共重合体と他の基材高分子材料とを混合してなる組成物の架橋体により形成することができる。
シースチューブ11は、後に詳述するかしめピンを用いてシースハブ12(シースハブ本体21)に圧入・固定される。図3は、シースチューブ11をかしめピン40を用いてシースハブ12(シースハブ本体21)に固定する工程を示す図である。まず、図3(a)に示されるように、シースチューブ11をセットし、図3(b)に示されるように、シースチューブ11の基端部(同図では下端部)を加熱して、略円錐形状の拡張部材(不図示)を挿入するなどにより、該基端部を熱拡張してテーパ部11aを形成するフレア加工を施す。このテーパ部11aは、かしめピン40の挿入の容易化を図るためのものである。
次いで、図3(c)に示されるように、かしめピン40をセットして、かしめピン40の直管部41側の先端部をシースチューブ11の基端部に挿入して、図3(d)に示されるように、シースチューブ11の基端部にかしめピン40を圧入する。その後、図3(e)に示されるように、シースチューブ11がその先端部側からシースハブ12の空洞23内に挿入されるように、シースハブ12をセットし、シースチューブ11の基端部のかしめピン40を、シースハブ本体21の空洞23の被圧入部23aおよび23bに圧入することにより、シースチューブ11の基端部がかしめピン40と、シースハブ12の空洞23の被圧入部23a,23bの内壁との間で、強固に挟持される。
〔かしめピン〕
次に、シースチューブ11をシースハブ12(シースハブ本体21)に固定するために用いられるかしめピンの構成について、詳細に説明する。図4は本発明の実施形態に係るかしめピンを示す側面図、図5は同じく平面図、図6は同じく断面図である。
このかしめピン40は、シースチューブ11の一端(基端部)に挿入される略円筒状の直管部41と、直管部41の基端部側(図4で左側)に一体的に接合され、その開放端42aに向かって略円筒錘状(漏斗状)に開いたフレア部42とを備えて構成されている。直管部41の外周面を含むかしめピン40の外側表面には、非常に微細な凹凸からなる微細凹凸43が形成されている。この微細凹凸43は、中心線平均粗さRaで、1.0μm〜5.0μmの範囲内で設定されることが好ましく、2.0μm〜3.5μmの範囲内で設定されることが、より好ましい。この微細凹凸43は、シースチューブ11に直管部41が挿入された際に、シースチューブ11にかしめピン40から抜ける方向に力が作用した場合に、これに抗して抜けを防止するように機能するものである。なお、図示の関係上、この微細凹凸43は、図4および図5中では斑模様で表現されており、図6ではやや誇張して鋸刃状に表現されている。
フレア部42の内面は、ダイレータ30やカテーテルなどの挿入持にその先端を直管部41内に案内するように機能するものであるため、挿入の支障とならないように、そのような微細凹凸は形成されておらず、滑らかな面となっている。
かしめピン40は、ステンレス鋼(SUS304、SUS316)などの金属からなる柱状または環状のブロックを旋盤などを用いて切削加工することにより、あるいはプレス加工等により、かしめピンの中間品を形成し、この中間品の外周面に微細凹凸を形成することにより製造することができる。但し、かしめピンの中間品の製造にプレス加工を用いると、かしめピンの縁部にバリなどが生じて、その除去のための工程が必要になることがあるとともに、その先端部が内側に湾曲する傾向にあり、ダイレータ30などの挿入に支障が生じることがあるため、内面および外面ともに切削加工によるものが好ましい。
かしめピン40の外表面に形成される微細凹凸43は、例えば、ブラスト加工法を用いて形成することができる。ブラスト加工法とは、砂のように小さい粒(鉄系、ガラス系、アルミナ系などからなる粒状の研磨材)を圧搾空気等の圧力によって加工対象物に打ち付けて、その表面を梨地状(果物の梨の表面の様にざらざらした状態)に加工する加工法である。
但し、かしめピン40の外周面に形成される微細凹凸43の形成方法としては、このようなブラスト加工法に限られず、エッチング等の化学的表面処理法により、あるいはサンドペーパーや金属ブラシ等を用いて、その表面を不規則に削り取ることにより形成してもよい。
図4〜図6に示したかしめピン40は、その外周面(直管部41およびフレア部42の全体の外周面)に微細凹凸る43を形成したものであるが、微細凹凸43は、図7に示されるように、直管部41の外周面の全体にのみ、すなわちフレア部42の外周面を除いた部分に形成するようにしてもよい。微細凹凸43は、図7のように、直管部41の外周面の全体に形成することが好ましいが、図8に示されているように、直管部41の外周面の全体ではなく、一部に形成してもよい。この場合において、微細凹凸43の形成位置は、図8に示したように、直管部41の中間部分に形成するものに限られず、フレア部42と直管部41の接合部分に隣接して形成し、あるいは直管部41の先端部41aに隣接して形成するようにしてもよい。
また、微細凹凸43は、図8に示したように、単一のものにも限られず、図9に示されているように、互いに離間して2カ所に形成してもよい。微細凹凸43は、互いに離間して3カ所以上に形成してもよい。さらに、微細凹凸43は、上記では、直管部41の外周面に同一幅で帯状に周回して形成したものを示したが、必ずしも同一幅でなくてもよく、あるいは間欠的に形成したものであってもよい。また、直管部41の外周面の複数カ所に分散して形成してもよい。
加えて、かしめピン40の直管部41の形状は、上述したものでは、中心軸AX方向に同一の径のものを例示したが、図10に示されているように、直管部41の一部に帯状で円環状の凸部44,45を形成したものを用いてもよい。この場合には、同図に示されているように、微細凹凸43を凸部44,45の外周面を含む直管部41の全体に形成してもよく、あるいは図11に示されているように、凸部44,45の外周面にのみ、微細凹凸43を形成してもよい。これと反対に、直管部41の凸部44,45を除いた外周面にのみ形成してもよい。
このように、微細凹凸43を直管部41の外周面の一部(単一または複数カ所)に形成する場合には、直管部41の外周面の面積を100%として、20%以上の部分を微細凹凸43とすることが好ましい。
なお、上述した実施形態では、シースイントロデューサ10のシースチューブ11とシースハブ12との固定を上述したかしめピン40によって行うものを例示したが、ダイレータ30のダイレータチューブ31とダイレータハブ32との固定を同様のかしめピン40によって行うようにしてもよい。ダイレータチューブ31とダイレータハブ32とをかしめピン40を用いて固定する場合については、シースイントロデューサ10のシースチューブ11とシースハブ12とをかしめピン40を用いて固定する場合と同様であるので、その説明については省略する。
(かしめピンの仕様)
かしめピンの中間品(微細凹凸の形成前のもの)は、図4〜図6に示した構成のもので、その仕様は、全長が3.8mm、直管部全長が3mm、直管部直径がφ3.45mm、直管部肉厚が0.15mmのものを用いた。材質はステンレス鋼(SUS316)を用いた。
(微細凹凸の形成)
かしめピンの中間品をその内面をマスクするために、まず、かしめピンの内径よりも僅かに細い(−0.05mm程度)精密パイプに、20個のかしめピンを隙間がないように並べて串刺しにし、固定治具に固定した。次いで、ブラスト加工機(不二製作所社製、商品名:直圧式加圧タンク一体型手動サンドブラスト装置FDQ型)を用いて、かしめピンの外周面の全体に、その表面粗さが中心線平均粗さRaで、1.0μm〜5.0μmの範囲内の微細凹凸を形成した。
ブラスト加工の加工条件としては、以下のように設定して、各種のRaの微細凹凸が形成されたかしめピンを得た。
条件1:ブラストガン先端から加工対象物(かしめピン)の距離を約15cm、ブラスト加工機の設定投射圧力を0.2Kgf/cm(1.96N/cm)、投射時間を約60秒、投射材(研磨材)をアランダム(アルミナ質研磨材)、投射材の粒度#30,#60,#100(mesh/inch)の3種を用いて加工した。これにより、微細凹凸に係る中心線平均粗さRaが約2.0μm〜3.5μmのかしめピンが得られた。これらの中からRa2.0μm(#100)、2.3μm(#60)、3.5μm(#30)のかしめピンを、引抜試験用として選択した。なお、かっこ内は、用いた投射材の粒度を示している。
条件2:ブラスト加工機の設定投射圧力を0.4Kgf/cm(3.92N/cm)とした以外は、上記条件1と同様の条件で加工した。これにより、微細凹凸に係る中心線平均粗さRaが約3.0μm〜3.8μmのかしめピンが得られた。これらの中からRa3.0μm(#100)、3.3μm(#60)、3.8μm(#30)のかしめピンを、引抜試験用として選択した。
条件3:投射材(研磨材)をガラス(ソーダガラス研磨材)とし、投射材粒度が、#40,#80,#120の3種を用いた以外は、上記条件1と同様の条件で加工した。これにより、微細凹凸に係る中心線平均粗さRaが約1.2μm〜2.3μmのかしめピンが得られた。これらの中からRa1.2μm(#120)、1.8μm(#80)、2.3μm(#40)のかしめピンを、引抜試験用として選択した。
条件4:ブラスト加工機の設定投射圧力を0.4Kgf/cm(3.92N/cm)とし、投射材粒度が、#80,#120の2種を用いた以外は、上記条件3と同様の条件で加工した。これにより、微細凹凸に係る中心線平均粗さRaが約1.9μm〜2.3μmのかしめピンが得られた。これらの中からRa1.9μm(#120)、2.3μm(#80)のかしめピンを、引抜試験用として選択した。
無処理:比較用として、微細凹凸が形成されていない従来構成のかしめピンを準備した。この従来構成のかしめピンのRaを計測したところ、約0.5μmであった。
(引抜試験)
本実施形態に係るかしめピンの有効性を確認するため、以下のような引抜試験を実施した。まず、キャップ22を固着していないシースハブ本体21に、上述した図3に示した工程に従って、シースチューブ11を上述したかしめピン40を用いて圧入・固定した。次に、直管部41の先端41aの径と同程度の径のパイプを準備し、その先端面に瞬間接着剤(商品名:ロックタイト403)を塗布し、シースハブ本体21の空洞23内に該先端面から挿入し、その先端面を接着剤を介してかしめピンの内側に当接させた。パイプが直管部41の中心軸に対して傾かないように水平に保持して、10分間程度放置し、接着剤の固化を確認した。
これを引張試験機にセットし、負荷レンジを200N、ヘッドスピードを100mm/minに設定して、シースハブ本体21とパイプとの間に引張力を作用させ、パイプとともにかしめピン40がシースハブ本体21から抜けた時点で作用していた引張力を引抜強度[N]として評価した。
(試験結果)
上記条件1および条件2による試験結果を図12に、上記条件3および条件4による試験結果を図13に示した。なお、図12および図13において、比較のため、従来のかしめピン(微細凹凸を形成していないもの)を無処理として示している。
図12からわかるように、投射材としてアランダムを用いたブラスト加工により外周面に微細凹凸を形成したかしめピンは、無処理の従来構成のかしめピンと比較して、引抜強度[N]を大きく向上させることができた。また、図13からわかるように、投射材としてガラスを用いたブラスト加工により外周面に微細凹凸を形成したかしめピンでも、無処理の従来構成のかしめピンと比較して、引抜強度[N]を向上させることができた。
なお、以上説明した実施形態および実施例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態では、シースイントロデューサ10のシースチューブ11とシースハブ12との固定、およびダイレータ30のダイレータチューブ31とダイレータハブ32との固定を、それぞれかしめピン40を用いて行う場合について例示したが、これらと同様の構成を有するチューブとハブとを備えるチューブ部材に本発明を適用することができる
本発明の実施形態に係るシースイントロデューサおよびダイレータの全体構成を示す平面図である。 図1のシースハブ本体の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンを用いてシースチューブをシースハブ本体に圧入・固定する作業工程を示す図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの変形例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの変形例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの変形例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの変形例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るかしめピンの変形例を示す側面図である。 本発明の実施例の試験結果を示す図である。 本発明の実施例の試験結果を示す図である。
符号の説明
10…シースイントロデューサ、
11…シースチューブ、
12…シースハブ、
13…ストレインリリーフ
14…側柱管、
15…レバー、
16…二方活栓、
21…シースハブ本体、
22…キャップ、
23…空洞(案内孔)、
23a,23b…被圧入部、
24…分岐管、
25…止血弁、
30…ダイレータ、
31…ダイレータチューブ
32…ダイレータハブ
40…かしめピン、
41…直管部、
42…フレア部、
43…微細凹凸。

Claims (6)

  1. その先端を体内に挿入して用いられるチューブと、このチューブの基端側に取り付けられるハブとを備えるチューブ部材に用いられる、前記チューブに前記ハブを固定するためのかしめピンであって、
    前記チューブの一端に挿入される略円筒状の直管部と、
    前記直管部の基端部側に一体的に接合され、その開放端側に向かって略円筒錘状に開いたフレア部とを備え、
    前記直管部の外周面の少なくとも一部に微細凹凸を形成したかしめピン。
  2. 前記微細凹凸をブラスト加工法により形成した請求項1に記載のかしめピン。
  3. 前記微細凹凸に係る表面粗さを中心線平均粗さRaで、1.0μm〜5.0μmの範囲内で設定した請求項1又は2に記載のかしめピン。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のかしめピンを、チューブとハブとの固定具として備えるチューブ部材。
  5. シースチューブとシースハブとを備えるシースイントロデューサである請求項4に記載のチューブ部材において、前記チューブがシースチューブであり、前記ハブがシースハブであるチューブ部材。
  6. ダイレータチューブとダイレータハブとを備えるダイレータである請求項4に記載のチューブ部材において、前記チューブがダイレータチューブであり、前記ハブがダイレータハブであるチューブ部材。
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