JP2009268026A - アンテナ - Google Patents

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正太郎 堀井
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Abstract

【課題】雨などの水滴から給電部を保護するのに適した構造を有するアンテナを提供する。
【解決手段】アンテナ1は、放射導体2,3と、導線部4と、給電端子5とを備える。放射導体2,3および導線部4は、いずれも薄板状の導体であり、かつ、これらは一体化されている。放射導体2は、直線状に形成される。放射導体3は矩形状に形成され、その幅方向の長さは、放射導体2の線幅よりも大きい。放射導体3は、さらに細長い穴が形成されたスロット部6を有する。導線部4は、放射導体2と同様に直線状に形成され、その一方端は放射導体3に接続される。給電端子5は、放射導体2に接続され、放射導体2の表面と交わる方向に突出した形状を有する。アンテナ1の給電端子は1つのみであるので、この給電端子を簡単な構成で防水できる。
【選択図】図1

Description

本発明はアンテナに関し、特に、アンテナの給電部の構造に関する。
従来から、自動車にはラジオ放送あるいはテレビ放送を受信するためのアンテナが設けられている。たとえば、特開2003−309412号公報(特許文献1)では、自動車のエアースポイラー内部空間に収納されたアンテナエレメントが開示されている。
特開2003−309412号公報
自動車の車体とエアースポイラーとの間に隙間があった場合、その隙間からエアースポイラーの内部空間に雨が浸入することが起こり得る。特開2003−309412号公報に開示されたアンテナエレメントではケーブルとの接続部分が露出しているので、その接続部分に雨が付着した場合にはアンテナの性能への影響が生じ得る。しかしながら、特開2003−309412号公報では、このような給電部における水滴の付着の問題については開示されていない。
本発明の目的は、雨などの水滴から給電部を保護するのに適した構造を有するアンテナを提供することである。
本発明は要約すれば、アンテナであって、第1の導体と、第2の導体と、第3の導体と、給電端子とを備える。第1の導体は、線状に形成される。第2の導体は、第1の導体の幅方向の長さが第1の導体の線幅よりも大きい矩形状に形成される。第2の導体は、第1の導体の一方端に接続される。第2の導体は、スロット部を有する。第3の導体は、その一方端が第2の導体に接続される線状に形成され、第1の導体と対向する。給電端子は、第1の導体の表面と交わる方向に突出した形状を有し、かつ第1の導体の表面に接続される。
好ましくは、第3の導体の長さは、予め定められたアンテナの周波数範囲の下限に対応する波長の1/4以下である。
より好ましくは、アンテナは、導体により形成されて、第1の導体と第3の導体とを短絡する短絡部をさらに備える。
さらに好ましくは、アンテナは、実質的に接地された導体に近接して配置される。
さらに好ましくは、第1から第3の導体は、成形された樹脂の内部に配置される。給電端子の頂上は、成形された樹脂の表面から突出する。
さらに好ましくは、給電端子は、給電ケーブルを介してインピーダンス整合回路に接続される。
本発明によれば、雨などの水滴からアンテナの給電部を保護するのに適した構造を有するアンテナを実現できる。
以下において、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ1を示した図である。図1(a)は、アンテナ1の平面図である。図1(b)は、図1(a)に示したアンテナ1を矢印A1の方向から見た側面図である。
図1(a),(b)を参照して、アンテナ1は、放射導体2,3と、導線部4と、給電端子5とを備える。
放射導体2は、直線状に形成される。放射導体3は、矩形状に形成される。放射導体3の幅方向の長さ(矩形の短辺の長さであり、放射導体2の線幅方向の長さ)は、放射導体2の線幅よりも大きい。放射導体3は、さらに細長い穴が形成されたスロット部6を有する。
導線部4は、放射導体2と同様に直線状に形成される。導線部4は、放射導体2と対向して放射導体2とほぼ平行に配置され、その一方端は放射導体3に接続される。
給電端子5は、放射導体2に接続され、放射導体2の表面と交わる方向に突出した形状を有する。放射導体2において給電端子5に接続される位置がアンテナ1の給電点に相当する。
放射導体2,3および導線部4は、いずれも薄板状の導体であり、かつ、これらは一体化されている。たとえば1枚の金属板をプレス加工することにより、これらを一体的に形成することができる。
放射導体2,3は、給電部に対応する端部(給電端子5が接続された端部)の幅よりも、その端部の反対側の端部の幅が広い1つの放射導体と見なすことができる。このように放射導体を構成することによって、その放射導体の周波数帯域を広げることが可能になる。さらに、その放射導体の幅広部に相当する放射導体3の内部にはスロットが形成される。これによって、アンテナの主要な特性の1つであるVSWR(電圧定在波比)を小さくすることができる。VSWRとは交流の伝送路における進行波と反射波の関係を示す数値であり、その値が小さいほどアンテナの性能としては優れている。
導線部4は、放射導体2,3によって構成される放射導体に接続されたシュペルトップとして機能する。シュペルトップとは、アンテナに給電用の同軸ケーブルが接続された場合に、その同軸ケーブルの外側導体に高周波電流が漏洩するのを防止するためのものである。シュペルトップを放射導体2,3によって構成される放射導体に接続することによって、アンテナの性能(たとえば上述したVSWR)を高めることが可能になる。
一般的に、シュペルトップの長さは、アンテナの共振周波数に対応する波長の1/4の長さに定められる。本実施の形態では、導線部4の長さは、アンテナ1の周波数範囲として予め定められた範囲の下限に対応する波長の4分の1以下に設定される。これによって所望の周波数範囲内での特定の周波数領域でのアンテナ1の性能が、その周波数範囲の他の領域でのアンテナ1の性能に比較して低くなるのを防止することができる。
なお、導線部4の長さの下限は、たとえば上記の所望の周波数範囲の上限に対応する波長の1/4に定められる。
アンテナ1は、たとえば日本における地上デジタル放送の受信アンテナとして用いられる。日本における地上デジタル放送の受信周波数帯(主に約470〜約710MHzの範囲)は、日本のUHF(Ultra High Frequency)テレビ放送の周波数帯(470MHz〜770MHz)の範囲に含まれる。本実施の形態では、導線部4の長さは、470MHzの周波数に対応する波長の4分の1以下となるように定められる。周波数が470MHzである電波の波長は約640mmであるので、その4分の1の長さは約160mmとなる。図1に示されるように導線部4の長さは約120mmであり、160mmよりも短い。
上述のようにアンテナ1を構成することによって、アンテナ1を小型化することができる。具体的には、図1に示すようにアンテナ1の長さ方向のサイズを約240mm、アンテナ1の幅方向の長さを約25mmとすることが可能になる。なお、図1に示した寸法はアンテナ1の寸法の一例を示したものであって、この寸法により実施の形態1に係るアンテナ1が限定されるものではない。
さらに、アンテナ1は放射導体2の表面から突出した形状を有し、かつ放射導体2の表面に接続される給電端子5を備える。給電端子5は、たとえば金属製のピンによって構成される。このような給電端子5を備えることによって、雨などの水滴の付着によるアンテナの性能の低下を防止可能な給電構造を実現することができる。この点について、以下図面を参照しながら説明する。
図2は、図1に示したアンテナ1の防水のための構造を示した図である。図2を参照して、アンテナ1の表面は樹脂10に覆われる。給電端子5の先端(頂上)は樹脂10の表面から露出(突出)している。したがって、給電端子5の先端部分を覆うようにコネクタを給電端子5に接続すれば、給電端子5に水滴が付着するのを防止することができ、さらには樹脂10と給電端子5との隙間部分から水滴が樹脂10の内部に浸入するのを防ぐことができる。これにより、アンテナの性能の劣化あるいは変動を防ぐことが可能になる。
このように実施の形態1によればアンテナ1の給電端子は1つのみであるので、この給電端子を簡単な構成で防水できる。つまり実施の形態1によればアンテナの給電部の防水構造を簡素化できる。また、アンテナ1の主要部分すなわち図1に示す放射導体2,3および導線部4は薄板状に一体的に形成されているので、樹脂10の中にアンテナ1を埋込むことが可能になる。
樹脂10は、たとえば所定の形状に成形された樹脂成形品である。このような成形品では、軽量化のために樹脂の肉厚が薄いことが多い。実施の形態1のように薄い導体板によりアンテナ1を構成することによって、このような樹脂成形品の樹脂の内部にアンテナ1を挿入することができる。樹脂成形品の内部にアンテナ1を挿入する方法は、特に限定されるものではなく公知のさまざまな方法を用いることができる。たとえば、インサート成形のように、アンテナ1を金型内に装填した後に樹脂をその金型に注入することでアンテナ1を樹脂10内に埋込むことができる。
図3は、図2に示すアンテナ1の給電形態を示した図である。図3を参照して、アンテナ1が内部に埋め込まれた樹脂10は、その表面が金属板11の表面と略直交するように金属板11の表面上に載置される。したがって、アンテナ1の主表面(アンテナ1が形成された金属板の主表面)も金属板11の表面と略直交する。アンテナ1において金属板11の表面にもっとも近い部分から金属板11の表面までの距離をdとすると、距離dはたとえば約20〜40mmである。ただしこの値はアンテナ1が金属板11に近接して配置されることを説明するための一例であって、距離dは上記のように限定されるものではない。
金属板11は接地されている。アンテナ1は、給電ケーブル14を介してインピーダンス整合回路12と接続される。給電ケーブル14の先端にはコネクタ13が設けられる。コネクタ13が給電端子5と接続されることによってアンテナ1は給電ケーブル14およびインピーダンス整合回路12に接続される。
インピーダンス整合回路12は、給電ケーブル15およびコネクタ16を介して受信回路17に接続される。インピーダンス整合回路12はアンテナ1と給電ケーブル15との間のインピーダンス整合(インピーダンス変換を含む)を行なうためのものであり、アンテナ1から最大出力を取出すためのものである。インピーダンス整合回路12の基準電位は、インピーダンス整合回路12のグランド端子と金属板11とを接続することによって接地電位となる。
このようにアンテナ1を金属板11と近接して配置することで、アンテナ1はホイップアンテナとして機能する。
図4は、ホイップアンテナを説明するための模式図である。図4を参照して、アンテナ1は給電ケーブル14を介して給電回路20に接続される。給電回路20は図3で示したインピーダンス整合回路12に相当する。アンテナ1は給電ケーブル14によって給電回路20に接続される。
ホイップアンテナは、半波長ダイポールアンテナを構成するアンテナ1,1Aのうち、アンテナ1Aを大地(グランド)に置換えたタイプのものである。金属板11は、グランドに相当する。このようにアンテナを構成することによって、アンテナ1の長さを1/4波長とすることができる。すなわちホイップアンテナは小型化に適したアンテナである。
図5は、図3に示すインピーダンス整合回路12の具体例(その1)を示した図である。図5を参照して、インピーダンス整合回路12は、コンデンサ21と、コイル22と、を備える。コンデンサ21は、入力端子23と出力端子24との間に接続される。コイル22は、入力端子23にその一方端が接続され、その他方端は接地される。図5に示すインピーダンス整合回路12はLCタイプと呼ばれるものである。
図6は、図3に示したインピーダンス整合回路12の具体例(その2)を示した図である。図6(a)は、インピーダンス整合回路12のイメージ図である。図6(b)は、図6(a)に示したインピーダンス整合回路12の等価回路図を示したものである。図6(a),(b)を参照して、インピーダンス整合回路12は、メガネコア25と、1対の絶縁導線26,27とを備える。絶縁導線26,27はメガネコア25に巻付けられる。絶縁導線27の一方端は入力端子23に接続され、絶縁導線27の他方端は出力端子24に接続される。絶縁導線26の一方端は端子28に接続され、絶縁導線26の他方端は端子29に接続される。端子28,29はいずれも接地されている。たとえば端子28は、金属板11に接続され、端子29は、給電ケーブル15として用いられる同軸ケーブルの外部導体に接続される。
図6(a),(b)に示されたインピーダンス整合回路12は、いわゆる「4:1バラン」を構成する。図3に示した給電ケーブル15が同軸ケーブルである場合、そのインピーダンスは一般的に75Ωであることが多い。アンテナ1のインピーダンスが約300Ωであれば、アンテナ1のインピーダンスと給電ケーブル15(同軸ケーブル)のインピーダンスとの比は4:1となる。インピーダンス整合回路12に図6に示したバランを用いることによって、アンテナ1と給電ケーブル15とのインピーダンス変換が可能になる。
図7は、図5に示したインピーダンス整合回路12をより具体的に示した図である。図7(a)は、図5に示したインピーダンス整合回路12を平面的に示した図である。図7(b)は、図7(a)に示したインピーダンス整合回路12を金属板11に取付けた状態を、図7(a)に示す矢印A2の方向から見た図である。
図7(a),(b)を参照して、インピーダンス整合回路12は、誘電体基板31を備える。誘電体基板31の表面には銅箔によってアース領域32が形成される。アース領域32は、インピーダンス整合回路12のグランド端子に対応する。
また、誘電体基板31には、アース領域32および誘電体基板31を貫通する貫通孔33が形成される。図7(b)に示すように誘電体基板31は金属板11の上に設置され、金属製のねじ41を貫通孔33に通すことによって誘電体基板31が金属板11上に固定される。金属製のねじ41を用いることによってアース領域32と金属板11とが電気的に接続される。金属板11は接地されているのでアース領域32の電位も接地電位に設定される。
誘電体基板31の表面にはアース領域32と各々分離された導電領域34,35が銅箔パターンにより形成される。なお、導電領域34,35同士も互いに分離されている。
コンデンサ21の両端は、はんだ40によって、導電領域34,35にそれぞれ電気的に接続される。また、コイル22の両端も、はんだ40によって、導電領域34およびアース領域32にそれぞれ電気的に接続される。
さらに、接続端子36と導電領域34とがはんだ40によって接続される。接続端子36は、給電ケーブル14の一方端に設けられたコネクタ37に接続される。給電ケーブル14の他方端にはコネクタ13が設けられており、このコネクタ13はアンテナ1に設けられた給電端子5に接続される。
給電ケーブル15である同軸ケーブルは、内部導体である芯線38と、外部導体39とを備える。同軸ケーブルの一方端側では芯線38と外部導体39とが取出される。芯線38は導電領域35に、はんだ40によって接続される。一方、外部導体39はアース領域32に、はんだ40によって接続される。また、給電ケーブル15(同軸ケーブル)の他方端には、たとえばF型接栓等のコネクタ16が接続される。
図7は、説明を容易にするために誘電体基板31の表面が露出した状態を示してあるが、インピーダンス整合回路12は誘電体基板31の表面を覆うためのカバーをさらに備えることが好ましい。これによってインピーダンス整合回路12を防水することができる。
上記アンテナ1およびインピーダンス整合回路12は、たとえば自動車に搭載される。図8は、アンテナ1およびインピーダンス整合回路12が搭載される自動車を示した図である。
図8を参照して、スポイラー45は自動車のボディ46の後部上端に取付けられる。スポイラー45は図2等に示した樹脂10(樹脂成形品)に相当する。またボディ46は、図3等に示した金属板11に相当する。
図9は、図8のIX−IX線断面図である。図9を参照して、アンテナ1は、スポイラー45を形成する樹脂の内部に埋込まれている。給電端子5の先端はスポイラー45の内表面から突出している。給電端子5はコネクタ13および給電ケーブル14を介してインピーダンス整合回路12に接続される(なお、図示の便宜上、図7(a)に示した接続端子36およびコネクタ37は図9には示していない)。また、インピーダンス整合回路12からの給電ケーブル15はボディ46(アウターパネル)に形成された貫通孔46a、およびボディ46に接続されるインナーパネル47に形成された貫通孔47aをそれぞれ貫通して車室内へと導かれている。スポイラー45はねじ41,48によってボディ46に取付けられる。
アンテナ1は、スポイラー45の下側部分の樹脂の中に埋込まれる。これによって、たとえばスポイラー45の外観の見栄えの向上を図ることができる。また、スポイラー45を自動車に取付けることによって、アンテナ1を自動車に装備することができるので、アンテナ1を設置するための部材をスポイラー45とは別に用意しなくてもよくなる。
また、インピーダンス整合回路12を金属板に取付けるためのねじ41を、スポイラー45をボディ46に取付けるためのねじと共通させることによって、スポイラー45をボディ46に取付けるだけでインピーダンス整合回路12のグランド端子をボディ46に接続することができる。
ただしインピーダンス整合回路12はスポイラー45の内部に収納されると限定されるものではない。たとえば貫通孔46a(47a)に給電ケーブル14を通すことで、インピーダンス整合回路12をボディ46(またはインナーパネル47)に取付けることもできる。このように、インピーダンス整合回路12を接地された金属板である自動車のボディに取付けることが可能であれば、インピーダンス整合回路12の位置は特に限定されるものではない。
また、アンテナ1は、スポイラーに限らず、車体に取付けられる外装品(たとえばフロントバンパーやリヤバンパーなど)を構成する樹脂の内部に埋込まれてもよい。また、ミラーあるいは車内の内張り等(たとえばフロントガラスの窓枠として機能するピラーの内張り、あるいはダッシュボード、あるいは天井等)を構成する樹脂の内部に埋込まれてもよい。
車体に外装品(樹脂成形品)が取付けられた場合、その外装品と自動車のボディとの隙間から、外装品の内部空間に雨水が浸入することが起こり得る。外装品を構成する樹脂の内部にアンテナが埋め込まれ、かつ給電端子が樹脂表面から露出している場合、浸入した雨水がその給電端子に付着する可能性がある。ダイポールアンテナのように2つの給電点を有するアンテナの場合、給電端子に付着する水滴(雨水)がアンテナの性能にとって問題となる可能性が高い。この点について以下に説明する。
図10は、ダイポールアンテナと実施の形態1に係るアンテナ1とを比較して示す図である。図10(a)を参照して、ダイポールアンテナ1Bは、放射素子D1,D2を含む。ダイポールアンテナ1Bは樹脂10の内部に埋込まれており、放射素子D1の給電点および放射素子D2の給電点からは、それぞれ給電端子5A,5Bが樹脂10の表面に突出している。このように2つの給電端子5A,5Bが並んでいると、水滴によってこれらの給電端子が電気的に短絡することが起こり得る。たとえば本実施の形態1に係るアンテナ1と同様にダイポールアンテナ1BをUHFアンテナとした場合には、給電端子5A,5Bの間隔は約10〜20mm程度になると考えられる。したがって、水滴が給電端子5A,5Bの両方に付着する可能性が高くなる。水滴によって給電端子5A,5Bが短絡した場合、アンテナの動作の不具合が生じ得る。このような問題を防ぐためにダイポールアンテナ1Bの給電部を防水しようとした場合、その防水構造は複雑になると考えられる。
一方、図10(b)に示すように、本実施の形態1に係るアンテナ1は給電端子5のみを有しているため、この給電端子5を防水すればアンテナ1全体を防水することができる。したがって、ダイポールアンテナ1Bと比較して防水構造を簡単にすることができる。また、ダイポールアンテナ1Bのように2つの給電端子が水滴により短絡する可能性をなくすることができるので、アンテナの動作の不具合も回避できる。
さらに、図9に示すように給電端子5はスポイラー45の傾斜部分の上方に設けられている。これによって、スポイラー45とボディ46との隙間から浸入した雨水は傾斜部分の下方に溜まりやすくなるので、給電端子5に雨水が接触する可能性を小さくすることができる。よって図9に示した構成によればアンテナ1(特に給電端子5の周辺)を確実に防水することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、アンテナ1は放射導体2の表面と交わる方向に突出した形状を有しかつ放射導体2の表面に接続される給電端子5を備える。これによって、アンテナ1の給電部分である給電端子5およびその周辺の防水構造を簡素化することができる。
[実施の形態2]
図11は、本発明の実施の形態2に係るアンテナ51を示した図である。図11および図1を参照して、アンテナ51は、放射導体2と導線部4とを短絡する短絡部7をさらに備える点においてアンテナ1と異なる。アンテナ51の他の部分の構成は、アンテナ1の対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
実施の形態2では、短絡部7は給電端子5が設けられた放射導体2の端部とその端部に対応する導線部4の部分とを短絡する。但し、短絡部7の位置はこの位置に限定されるものではない。
短絡部7によって放射導体2および導線部4を接続することにより、スロット部6と同様のスロット部が形成される。これによって、アンテナ51は、アンテナ1よりも性能を向上させる(たとえばVSWRをより小さくする)ことが可能になる。なお、アンテナ51の長さおよび幅はアンテナ1の長さおよび幅とそれぞれ同じである。したがって、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に小型化されたアンテナを実現することができる。
アンテナ51はアンテナ1と同様に樹脂成形品の樹脂の内部に挿入される。図2および図3においてアンテナ1をアンテナ51に置換えることで、アンテナ51が樹脂の内部に挿入された状態を示すことができる。したがって、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に雨などの水滴の付着によるアンテナの性能の低下を防止することができるとともに、給電端子5およびその周辺の防水構造を簡素化することができる。アンテナ51に接続されるインピーダンス整合回路12は、図5あるいは図6に示した構成を有するインピーダンス整合回路12を用いることができる。
また、アンテナ51が挿入される樹脂成形品は、実施の形態1と同様にたとえば自動車のボディに装着されるスポイラーなどの外装品とすることができる。図9においてアンテナ1をアンテナ51に置換えることで、アンテナ51が挿入されたスポイラーをボディに装着した状態を示すことができる。すなわち、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、雨水が給電端子5に接触する可能性を小さくすることができるので、アンテナ51(特に給電端子5の周辺)を防水することができる。
[実施の形態3]
図12は、本発明の実施の形態3に係るアンテナ61を示した図である。図12および図11を参照して、アンテナ61は、放射導体2と接続される放射導体3の端部側に、放射導体2と直交する方向の切欠8が形成されている点においてアンテナ51と異なる。アンテナ61の他の部分の構成は、アンテナ51の対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
実施の形態1,2と同様に、アンテナ61は樹脂に覆われる。図2および図3等においてアンテナ1をアンテナ61に置換えることでアンテナ61が樹脂に覆われた状態を示すことができる。したがって、実施の形態1,2と同様に実施の形態3によればアンテナ1に水滴が付着する可能性を小さくすることができる。なお、アンテナ61に接続されるインピーダンス整合回路12は、図5あるいは図6に示した構成を有するインピーダンス整合回路12を用いることができる。
また、アンテナ61が挿入される樹脂成形品は、実施の形態1,2と同様にたとえば自動車のボディに装着されるスポイラーなどの外装品とすることができる。図9においてアンテナ1をアンテナ61に置換えることで、アンテナ61が挿入されたスポイラーをボディに装着した状態を示すことができる。すなわち、実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様に、雨水が給電端子5に接触する可能性を小さくすることができるので、アンテナ61(特に給電端子5の周辺)を防水することができる。
また、樹脂成形品においては、その強度を確保するためにリブが取付けられることが多い。インサート成形のように、金型内に金属板を装填した後、樹脂を金型内に注入する製法の場合、金属板に対応する部分の樹脂が薄くなる可能性や、樹脂が十分に流れない可能性が生じる。樹脂成形品の強度を確保する観点から、リブの周辺においてこのような状態が生じるのを回避する必要がある。実施の形態3に係るアンテナ61は、このような課題を解決することができる。
図13は、スポイラーの内部にアンテナ61を挿入した状態を示した図である。図13を参照して、リブ62がスポイラー45と一体的に形成される。アンテナ61の切欠8がリブ62を避けるようにアンテナ61が配置される。これによってアンテナを樹脂内部に挿入することによる樹脂成形品の強度の低下を回避することができる。
以上のように、本実施の形態によれば放射導体2,3によって構成される放射素子がホイップアンテナとして機能する。さらに、このホイップアンテナにシュペルトップとして機能する導線部4が接続される。これによって、所望の周波数帯(たとえば日本における地上デジタル放送の周波数帯)の電波を受信可能としつつ小型化が可能なアンテナを実現することができる。このような本実施の形態に係るアンテナの特性について、代表的にアンテナ61の特性を示す。以下に説明する特性は、自動車のボディの代わりに長さが約475mm、幅が約200mmの金属板を用い、その金属板の長辺から約20mmの位置にアンテナ61が金属板の側面と対向するように配置して測定したものである。
図14は、インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61の利得の周波数特性を示した図である。図14に示されるように、利得は約510〜約520MHzの周波数において最大となる。
図15は、インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61のVSWRの周波数特性を示した図である。図15を参照して、VSWRは約510〜約520MHzの付近において最小となる。すなわち、VSWRの最も小さくなる周波数帯は図14に示した、利得が最大となる周波数帯に対応する。この周波数帯は、日本の地上デジタル放送の低チャネルの周波数帯に対応する。
図16は、インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61の指向性を示す図である。図16を参照して、周波数が470MHz、620MHzの場合、メインローブの方向はともにほぼ0度方向となる。
図17は、インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61の利得の周波数特性を示す図である。図17を参照して、利得は680MHz付近において最大となる。
図18は、インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61のVSWRの周波数特性を示した図である。図18を参照して、VSWRは680MHzの付近において最も小さくなる。すなわち、VSWRの最も小さくなる周波数帯は図17に示した、利得が最大となる周波数帯に対応する。この周波数帯は、日本の地上デジタル放送の高チャネルの周波数帯に対応する。
また、図15と図18とを比較すると、インピーダンス整合回路12に4:1バランを用いることによってVSWRをより小さくすることができることがわかる。
図19は、インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61の指向性を示した図である。図19を参照して、周波数が470MHz、620MHzの各場合における指向性が示される。図16に示した指向性と同様に、メインローブの方向はほぼ0度方向となる。
なお、本実施の形態では、アンテナ1,51,61はUHFテレビ放送の周波数帯(特に地上デジタル放送の周波数帯)の電波を受信するアンテナであるとして説明した。しかし、本実施の形態に係るアンテナのサイズを図1等に示したサイズから適宜変更することによって、その共振周波数帯を変更することができる。したがって本発明のアンテナの周波数帯はUHF帯に限定されるものではない。また、本実施の形態に係るアンテナは、送信アンテナとして用いることもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1に係るアンテナ1を示した図である。 図1に示したアンテナ1の防水のための構造を示した図である。 図2に示すアンテナ1の給電形態を示した図である。 ホイップアンテナを説明するための模式図である。 図3に示すインピーダンス整合回路12の具体例(その1)を示した図である。 図3に示したインピーダンス整合回路12の具体例(その2)を示す図である。 図5に示したインピーダンス整合回路12をより具体的に示した図である。 アンテナ1およびインピーダンス整合回路12が搭載される自動車を示した図である。 図8のIX−IX線断面図である。 ダイポールアンテナと実施の形態1に係るアンテナ1とを比較して示す図である。 本発明の実施の形態2に係るアンテナ51を示した図である。 本発明の実施の形態3に係るアンテナ61を示した図である。 スポイラーの内部にアンテナ61を挿入した状態を示した図である。 インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61の利得の周波数特性を示した図である。 インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61のVSWRの周波数特性を示した図である。 インピーダンス整合回路12に図5のLC回路を用いた場合のアンテナ61の指向性を示す図である。 インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61の利得の周波数特性を示す図である。 インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61のVSWRの周波数特性を示した図である。 インピーダンス整合回路12に図6のバランを用いた場合のアンテナ61の指向性を示した図である。
符号の説明
1,1A,51,61 アンテナ、1B ダイポールアンテナ、2,3 放射導体、4 導線部、5,5A,5B 給電端子、6 スロット部、7 短絡部、8 切欠、10 樹脂、11 金属板、12 インピーダンス整合回路、13,16,37 コネクタ、14,15 給電ケーブル、17 受信回路、20 給電回路、21 コンデンサ、22 コイル、23 入力端子、24 出力端子、25 メガネコア、26,27 絶縁導線、28,29 端子、31 誘電体基板、32 アース領域、33 貫通孔、34,35 導電領域、36 接続端子、38 芯線、39 外部導体、45 スポイラー、46 ボディ、46a,47a 貫通孔、47 インナーパネル、62 リブ、A1,A2 矢印、D1,D2 放射素子。

Claims (6)

  1. 線状に形成された第1の導体と、
    前記第1の導体の幅方向の長さが前記第1の導体の線幅よりも大きい矩形状に形成され、前記第1の導体の一方端に接続され、スロット部を有する第2の導体と、
    その一方端が前記第2の導体に接続される線状に形成され、前記第1の導体と対向する第3の導体と、
    前記第1の導体の表面と交わる方向に突出した形状を有し、かつ前記第1の導体の前記表面に接続される給電端子とを備える、アンテナ。
  2. 前記第3の導体の長さは、予め定められた前記アンテナの周波数範囲の下限に対応する波長の1/4以下である、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 導体により形成されて、前記第1の導体と前記第3の導体とを短絡する短絡部をさらに備える、請求項1または2に記載のアンテナ。
  4. 前記アンテナは、実質的に接地された導体に近接して配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載のアンテナ。
  5. 前記第1から第3の導体は、成形された樹脂の内部に配置され、
    前記給電端子の頂上は、前記成形された樹脂の表面から突出する、請求項1から4のいずれか1項に記載のアンテナ。
  6. 前記給電端子は、給電ケーブルを介してインピーダンス整合回路に接続される、請求項1から5のいずれか1項に記載のアンテナ。
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