JP2009267915A - 放送用中継方法及び放送用中継装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐して検波し、その検波信号の振幅の有無を判断して無になるとスケルチ回路をONにして放送波信号の出力を停止させ、有になるとスケルチ回路をOFFにして放送波信号を出力させるようにした。受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐して検波し、その検波信号からAC成分を取出して検波し、検波されたAC成分と閾値とを比較して閾値以下になるとスケルチ回路をONにして放送信号の出力を停止させ、閾値以上になるとスケルチ回路をOFFにして放送信号を出力させるようにした。
【選択図】 図1
Description
1.地上デジタル放送では、SFN(Single frequency Network)方式が周波数有効利用の観点から一般的である。SFNでは親局から送信されて中継装置に入力されるチャンネル(周波数)と中継装置から出力されるチャンネル(周波数)が同一であるため、送信アンテナから出力される電波が受信アンテナに回り込んで発振する場合がある。その対策の一例として受信アンテナと送信アンテナ間の距離を離したり、高価なキャンセラをチャンネル毎に使用したりしている。前者の対策では広い敷地が必要であり、後者の対策ではコスト高になる。
2.AGC機能は、出力レベルを一定にするため、親局からの入力レベルが低い方が中継装置の利得が高くなり、アンテナ間の回り込みの影響を受け易くなる。
3.親局が停波した場合、AGC機能により装置利得が最大となり、装置利得が回り込み量を越えた時に発振を起こす(図7)。スケルチ機能が実行される前に発振が起きた場合は発振が継続してしまい、図4のA点の検波信号のスペクトラムは図8のようになる。
4.前記停波時には中継装置からOFDM変調波以外の電波(図7)が放射されるが、この放射は電波法上好ましくない。
5.ローパスフィルタ(LPF:図4)を通して、OFDMの電圧を平均化した後の電圧をCPUで監視しているため、CPUによるスケルチ回路の制御が遅く、スケルチ回路の応答も遅い。
1.AGC機能があるため、入力レベルの変動が可変減衰器(可変ATT)の制御範囲内の変動であれば、アンテナ間の回り込み量が変動しても発振することはない。
2.受信アンテナと送信アンテナ間の回り込み量が、装置利得と同一になった場合でも映像劣化は見られない。
3.通常の地上デジタル放送信号が出力されている場合の検波電圧(図5)と発振時の検波電圧(図6)では検波波形が異なる。地上デジタル放送波の変調信号は時間的に見て電圧が変動している(図5)が、発振時にはCW(continue wave:無変調波)のように時間変動がなく一定である(図6)。
1.既存の中継装置に入力経路10、AC取出回路20と検波回路21の簡潔な構成で安価に、発振対策機能を実現することができる。
2.検波直後の波形を検知するので、入力信号の断を瞬時に検知でき、変動する検波電圧が無くなった時(放送波信号が断の時)にスケルチ回路(SQ)がONになって発振前にスケルチ機能が実行されるので、発振を確実に防止することができる。
3.受信アンテナと、送信アンテナとの間の回り込み量が大きい場合、出力一定のAGC方式では親局の停波時に発振を起こすが、本発明では検波直後の波形を検知することにより発振または発振しかかりを検出して送信出力をOFFにすることができるので、回り込みのループが切れて発振が停止し、スケルチ機能が働き、親局復帰時には通常動作により発振を起こすことなく起動する。
本発明の放送用中継装置の一実施形態を図1に基づいて以下に説明する。図1の中継装置はRFアンプ1、利得制御器(GC)、RFアンプ2、検波器(DET1)、ローパスフィルタ(LPF)、DCアンプ3、スケルチ回路(SQ)、マイコン又はゲート回路(CPU)を備え、検波器(DET1)の出力をCPUに取込むための取込経路10を設けてある。
図1の放送用中継装置では、受信アンテナで受信された入力信号(放送波)がRFアンプ1で増幅され、利得制御器(GC)で利得制御され、RFアンプ2で増幅され、スケルチ回路(SQ)を経て送信アンテナから送信される。この間に、入力信号の一部が分岐器3で分岐され、DET1で検波される。図1のA点の検波電圧は正常時は図5のように振幅を持っているが、この検波電圧がある閾値以下になる(異常が発生する)とスケルチ回路(SQ)がONになって(動作して)、送信アンテナからの放送信号の出力が停止される。このときAGCが働いているため装置利得は最大(GCのロスが最少)となっているため、スケルチ回路(SQ)がONの状態で放送波信号が入力されると最初は利得最大のため検波電圧は高くなるが、AGCが次第に収束して図5のように安定する。図1では前記検波電圧(図1のA点電圧)をCPUにより監視してAGCの収束が判断され、且つ、その検波電圧が閾値以上になるとスケルチ回路(SQ)がOFFになって送信アンテナから放送信号が出力される。
本発明の放送用中継装置の第二の実施形態を図2に基づいて以下に説明する。図2の放送用中継装置はRFアンプ1、利得制御器(GC)、RFアンプ2、第1の検波器(DET1)、ローパスフィルタ(LPF)、DCアンプ3、スケルチ回路(SQ)、マイコン又はゲート回路(CPU)を備え、更に、コンデンサC1、C2とACアンプによるAC取出回路20、AC取出回路20で取出したAC成分を検波する第2のAC検波回路(DET2:図2の21)を備えている。
図2の放送用中継装置では、受信アンテナで受信された入力信号(放送波)がRFアンプ1で増幅され、利得制御器(GC)で利得制御され、RFアンプ2で増幅され、スケルチ回路(SQ)を経て送信アンテナから送信される。この間に、入力信号の一部が分岐器5で分岐され、DET1で検波される。図1のA点の検波電圧は正常時は図5のように振幅を持っている。図2ではA点の検波電圧をローパスフィルタ(LPF)で平均化し、図2のB点の電圧を基準にして利得制御器(GC)の利得が制御されて放送波出力レベルが一定に制御される。
3 分岐器
10 取込経路
20 AC取出回路
21 AC検波回路
Claims (4)
- 受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐し、分岐信号を検波した検波信号に基づいて利得制御器の利得を制御することにより、受信された放送波信号をチャンネルごとに制御して出力信号レベルを制御するAGC機能を備え、放送波信号が断になるとスケルチ機能により信号送信を停止させるようにした放送波中継方法において、前記検波信号の振幅の有無を判断して無になるとスケルチ回路をONにして放送波信号の出力を停止させ、有になるとスケルチ回路をOFFにして放送波信号を出力させることを特徴とする放送用中継方法。
- 受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐し、分岐信号を検波した検波信号に基づいて利得制御器の利得を制御することにより、受信された放送波信号をチャンネルごとに制御して出力信号レベルを制御するAGC機能を備え、放送波信号が断になるとスケルチ機能により信号送信を停止させるようにした放送波中継方法において、前記検波信号中のAC成分を取出して検波し、検波されたAC成分と閾値とを比較して閾値以下になるとスケルチ回路をONにして放送信号の出力を停止させ、閾値以上になるとスケルチ回路をOFFにして放送信号を出力させることを特徴とする放送用中継方法。
- 受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐する分岐器と、分岐信号を検波する検波器と、検波信号に基づいて入力信号をチャンネルごとに制御する利得制御器と、放送波信号が断になると作動して送信アンテナからの信号送信を停止させるスケルチ回路と、スケルチ回路をON、OFF制御する制御器を備えた放送用中継装置において、前記検波信号を前記制御器に取込むための取込経路を備え、制御器は検波信号の振幅の有無を判別して無になるとスケルチ回路をONにして放送波信号の出力を停止させ、有になるとスケルチ回路をOFFにして放送波信号を出力させることを特徴とする放送用中継装置
- 受信アンテナで受信された放送波信号の一部を分岐する分岐器と、分岐信号を検波する検波器と、検波信号に基づいて入力信号をチャンネルごとに制御する利得制御器と、放送波信号が断になると作動して送信アンテナからの信号送信を停止させるスケルチ回路と、スケルチ回路をON、OFF制御する制御器を備えた放送用中継装置において、前記検波信号中のAC成分を取出すAC取出回路と、AC取出回路で取出したAC成分を検波するAC検波回路と、制御器を備え、制御器は前記AC検波回路で検波され検波信号を閾値と比較して閾値以下になるとスケルチ回路をONにして放送信号の出力を停止させ、閾値以上になるとスケルチ回路をOFFにして放送信号を出力させることを特徴とする放送用中継装置。
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