JP2009267740A - 通話装置 - Google Patents

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耕作 北田
Osamu Akasaka
修 赤坂
Hideo Sakamoto
英雄 阪本
恵一 ▲吉▼田
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Abstract

【課題】装置本体の形状や大きさに応じた通話設計を行う必要がなく、設計工数、設計コストを削減可能な通話装置を提供する。
【解決手段】通話装置Aは、音声情報を一面側から出力するスピーカSPをモジュール本体A20に備えて、モジュール本体A20の内面とスピーカSPの他面側とで囲まれた後気室Brを形成するスピーカモジュールA2と、スピーカモジュールA2が取り付けられて本装置の外郭を形成する装置本体A1と、装置本体A1の内面に取り付けられるマイクロホンM1,M2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インターホン等に用いる通話装置に関するものである。
従来、インターホンシステム等で屋内に設置される通話装置があり、他の場所に設置された通話装置からの音声を出力するスピーカや、他の通話装置へ伝達する音声を入力するマイクロホン等を備えている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−28543号公報
屋内で用いられる音声情報伝達装置や戸建住宅向けおよび集合住宅向けのインターホン装置等のように、スピーカやマイクロホンを備えた通話装置は、ユーザの要望、嗜好や、規格に合わせて専用の設計をする必要があった。
しかしながら、通話装置は、スピーカ裏面の後気室の容量によって音響特性が変化するため、後気室の容量に応じた通話設計を行う必要がある。したがって、通話装置の外郭を形成する装置本体の形状や大きさが変われば、後気室の容量も変わるため、この装置本体に応じた通話設計を行わなければならず、設計工数、設計コストがかかっていた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置本体の形状や大きさに応じた通話設計を行う必要がなく、設計工数、設計コストを削減可能な通話装置を提供することにある。
請求項1の発明は、音声情報を一面側から出力するスピーカをモジュール本体に備えて、モジュール本体の内面とスピーカの他面側とで囲まれた後気室を形成するスピーカモジュールと、スピーカモジュールが取り付けられて本装置の外郭を形成する装置本体と、装置本体の内面に取り付けられるマイクロホンとを備えることを特徴とする。
この発明によれば、スピーカモジュールによって後気室の容量、形状が予め決められているので、様々な形状や大きさの装置本体にスピーカモジュールを組み込むだけで所望の音響特性を得ることができるので、装置本体の形状や大きさに応じた通話設計を行う必要がなく、設計工数、設計コストを削減することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記マイクロホンは、第1のマイクロホンと、スピーカに対して第1のマイクロホンより遠い位置に配置された第2のマイクロホンとで構成され、第2のマイクロホンの音声信号から第1のマイクロホンの音声信号を除去して外部へ伝達する音声処理手段を備えることを特徴とする。
この発明によれば、音声処理手段によって第2のマイクロホンが出力する音声信号からスピーカが発した音を低減させる処理を行うことでハウリングを防止できる。
請求項3の発明は、請求項2において、前記第1のマイクロホンの集音面は、前記スピーカの振動板に対向することを特徴とする。
この発明によれば、スピーカが放射する音に指向性を持たせたとしても、スピーカの発する音を確実に集音でき、さらにはスピーカの発する音を位相の正しい状態で容易に集音できるので、音声処理手段によるハウリング防止効果が向上する。また、装置の小型化を図ることもできる。
請求項4の発明は、請求項3において、前記後気室は、モジュール本体の外部、および前記スピーカの振動板の一面側に形成される前気室とは絶縁された空間であることを特徴とする。
この発明によれば、スピーカの裏面から放射される逆位相の音がモジュール本体から漏れ難くなり、逆位相の音の回り込みによるスピーカの放射音圧の低下を防ぐとともに、マイクロホンが逆位相の音を集音することによって音声処理手段のハウリング防止処理へ与える悪影響を抑えることができる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記装置本体は、前記マイクロホンを収納する凹部を内面に設けることを特徴とする。
この発明によれば、マイクロホンの位置決めを容易に行うことができる。
請求項6の発明は、請求項5において、前記マイクロホンの外周に弾性体を設け、当該マイクロホンを前記凹部内に圧入することを特徴とする。
この発明によれば、マイクロホンを凹部に圧入すれば、弾性体によって凹部内に固定されるので、接着剤等の固定手段を用いることなく、組み立てが容易になる。
請求項7の発明は、請求項5において、前記凹部の少なくとも内面を弾性体で形成し、前記マイクロホンを凹部内に圧入することを特徴とする。
この発明によれば、マイクロホンを凹部に圧入すれば、弾性体によって凹部内に固定されるので、接着剤等の固定手段を用いることなく、組み立てが容易になる。また、マイクロホンに弾性体を設ける必要がない。
請求項8の発明は、請求項5乃至7いずれかにおいて、前記凹部は、前記装置本体の内面に突設した柱体の軸方向の端面に形成され、前記スピーカモジュールのモジュール本体の外面に、柱体が嵌合する凹部を設けることを特徴とする。
この発明によれば、装置本体にスピーカモジュールを組み付ける際に位置決めを容易に行うことができ、組み付け作業をスムーズに行うことができる。
請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかにおいて、前記装置本体の内面に、マイクロホンのリード線を配設経路に沿って収納する溝部が形成されることを特徴とする。
この発明によれば、マイクロホンのリード線とスピーカモジュールとの干渉を防止するとともに、配線経路を確保できる。
以上説明したように、本発明では、装置本体の形状や大きさに応じた通話設計を行う必要がなく、設計工数、設計コストを削減することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
本実施形態の通話装置Aは図1〜図3に示され、本装置の外郭を形成する装置本体A1と、装置本体A1に取り付けられるスピーカモジュールA2、音声処理モジュールA3、マイクロホンM1(第1のマイクロホン),マイクロホンM2(第2のマイクロホン)、各種ボタンスイッチSW1〜SW3とで構成されており、建物内の適所において埋め込み配設されたボックス90の前面に取り付けられる。そして、ボックス90を介して配線された情報線Lsが接続され、部屋間で情報線Lsを介した双方向の通話が可能なインターホン装置として機能する。通話装置Aの電源は、設置場所の近傍に設けたコンセントから供給されるか、あるいは情報線Lsを介して供給されてもよい。なお、図2において、後述するスピーカSPの構成要件の一部(ヨーク20や永久磁石22等)は省略している。
装置本体A1は、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene resin)またはPC−ABS(PolyCarbonate−Acrylonitrile-Butadiene-Styreneresin)を成形して、後面および上下面を開放した略函状に形成され、その側面下部から後方に延設されて外側に係止爪を具備する係止片101がボックス90の図示しない係止突起に係止し、さらに上下端略中央に形成された切欠部102を介して、図示しない取付ねじをボックス90の図示しないねじ孔に螺合させることで、装置本体A1がボックス90に取り付けられる。そして、装置本体A1は、その上下端に取付孔103を設けており、取付孔103にねじを挿通させることで壁面等の構造物に固定される。
また、装置本体A1の側面上部から後方へ延設されて内側に係止爪を具備する係止片104,105によって函状のスピーカモジュールA2の後面が係止されることによって、スピーカモジュールA2が装置本体A1の内側に取り付けられ、スピーカモジュールA2が対向する装置本体A1の前面には、スピーカモジュールA2が具備するスピーカSPからの音を通過させるための複数の音孔7が設けられている。この音孔7は、装置本体A1の前面上部の略中央に、複数の音孔7が略円状に形成されており、さらにその周囲にはディンプル加工による複数の凹部7aが形成されている。
また、装置本体A1の側面下部から後方へ延設されて内側に係止爪を具備する係止片106によって函状の音声処理モジュールA3の後面が係止されることによって、音声処理モジュールA3が装置本体A1の内側に取り付けられる。音声処理モジュールA3が対向する装置本体A1の前面には開口部110,111,112が設けられており、通話ボタンSW1、警報停止ボタンSW2、室内呼び出しボタンSW3の裏面に各々形成された突起が各開口部110,111,112に前方から挿通し、音声処理モジュールA3の前面に取り付けられ、装置本体A1の下部に形成された一対の取付孔103が通話ボタンSW1によって覆われる。
また、装置本体A1の上部には、複数の凹部7aが形成されたプレートA4が前方から係止によって取り付けられ、装置本体A1の上部に形成された一対の取付孔103がプレートA4によって覆われる。
さらに、図4(a)〜(c)に示すように(なお、図4(b)のZ1−Z1断面が図4(a)に示され、図4(b)のZ2−Z2断面が図4(c)に示される)、スピーカモジュールA2が対向する装置本体A1の内面において、略円状に複数形成された音孔7の略中央に1つ目の円柱型のボス71が突設され、音孔7の側方(音孔7に対向しない箇所)に2つ目の円柱型のボス72が突設されており、ボス71の軸方向の端面に形成された円状の凹部71aにマイクロホンM1が取り付けられ、ボス72の軸方向の端面に形成された円状の凹部72aにマイクロホンM2が取り付けられており(図5参照)、マイクロホンM1,M2の位置決めを容易に行うことができる。ここで、マイクロホンM1,M2は円盤状の外郭を有し、その外周面にゴムキャップGを設けており、マイクロホンM1,M2を凹部71a,72aに圧入すれば、ゴムキャップGの弾性によって凹部71a,72a内に固定されるので、接着剤等の固定手段を用いることなく、組み立てが容易になる。または、凹部71a,72aの内側面に弾性を有するエラストマを形成すれば、マイクロホンM1,M2にゴムキャップGを設ける必要がなく、マイクロホンM1,M2を凹部71a,72a内に容易に固定することができる。さらには、ボス71,72全体が弾性を有するエラストマで形成されてもよい。
さらに、マイクロホンM1,M2からは音声信号を出力する一対の配線W1,W2を各々導出しており、配線W1,W2は、凹部71a,72aから下方へ形成された溝部71b,72b内に配設されて、音声処理モジュールM3に引き込まれており、スピーカモジュールA2との干渉を防止するとともに、配線経路を確保している。
また、マイクロホンM(マイクロホンM1,M2)は、直径4mm、厚み1.3〜1.5mmのバックエレクトレット型のエレクトレットコンデンサマイクロホンで構成されており、図6に示すように、プリント基板200上に配置したリング201が真鍮からなる電極202を支持し、電極202とプリント基板100との間には真鍮リング203が設けられる。さらに、電極202に対向してテフロン(登録商標)の振動膜204が配置され、振動膜204は真鍮リング205によって支持されている。電極202と振動膜204との間に形成されたエアーギャップにはスペーサ206が配置されている。そして、プリント基板200上のケース207が上記各部を覆うことによって、エレクトレットコンデンサマイクロホンの外郭が構成され、プリント基板100上に配置したジャンクションFET208を介して増幅された音声信号が出力される。
上記構成を有するマイクロホンM1,M2は、電極202に近接して平行に振動板204が配置されており、電極202は、電荷が閉じ込められた(つまり、帯電した状態)エレクトレット膜で構成されている。そして、外部からの音響信号が振動板204を振動させることで、振動板204と電極202との間の距離が変動し、振動板204と電極202との間の静電容量が音響信号に応じて変化する。したがって、高抵抗を介して振動板204と電極202との間に直流電圧を印加すると、音響信号を電圧の変動として取り出すことができる。なお、電極202は、蒸着等によって金属を貼り付けたプラスチックフィルムや、真鍮等の金属薄膜で形成されて、コロナ放電等によって電荷注入が為され、半永久的に電荷を蓄える特性を有する。
而して、装置本体A1の内面には、スピーカモジュールA2、音声処理モジュールA3、マイクロホンM1,M2が取り付けられており、ボックス90内に設けた図示しない電源回路が、外部から供給される商用電源ACを安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源に変換して、各部へ供給している。
スピーカモジュールA2は、音孔7に対向して装置本体A1の内面に取り付けられており、図7〜図9に示すように、後面に開口を設けて樹脂成形されたボディA21と、ボディA21の開口に覆設する平面状に樹脂成形されたカバーA22とで幅40mm×高さ30mm×厚さ8mmのモジュール本体A20を構成し、モジュール本体A20内にスピーカSPを備える。
スピーカSPは、図1に示すように、ボディA21の前面に設けた円形の凹部11の底面に形成された冷間圧延鋼板(SPCC,SPCEN)、電磁軟鉄(SUY)等の厚み0.8mm程度の鉄系材料で形成された円環状のヨーク20と、ヨーク20の外周縁から前方に向かって延設された円筒状の支持体21とが、ボディA21の凹部11内に一体形成されている。
ヨーク20の円環内の開口20aにはNdFeBで形成された円柱型永久磁石22(例えば、残留磁束密度1.39T〜1.43T)を配置し、ドーム型の振動板23の外周側の縁部が支持体21の段差面21aに接着されている。
振動板23は、PET(PolyEthyleneTerephthalate)またはPEI(Polyetherimide)等の熱可塑性プラスチック(例えば、厚み12μm〜50μm)で形成される。振動板23の背面には筒状のボビン24が固定されており、このボビン24の後端にはクラフト紙の紙管にポリウレタン銅線(例えば、φ0.05mm)を巻回することによって形成されたボイスコイル25が設けられている。ボビン24およびボイスコイル25は、内側に円柱型永久磁石22を配置し、ヨーク20に対向して設けられており、ヨーク20の近傍を前後方向に自在に移動する。
ボイスコイル25は、一対のリード線W3を介して音声信号が入力されており(図7参照)、このリード線Wは、ボイスコイル25に接続される一端側を円状の振動板23の背面に沿って半径方向に樹脂で固定され、振動板23と支持体21の段差面21aとの間を通って他端側がモジュール本体A20外に導出される。
またボディA21の前面において、図7〜図9に示すように、スピーカSPを配置した凹部11の側方に設けた凹部12の底面には端子板30が配置され、この端子板30上に設けた一対の端子部30a,30bに一対のリード線W3の各他端が半田付けで接続され、音声処理モジュールA3からの出力配線も一対の端子部30a,30bに半田付けで接続される。したがって、リード線W3を音声処理モジュールA3からの出力配線に接続する処理や、断線時のメンテナンスを容易に行うことができる。
そして、リード線W3を介してボイスコイル25のポリウレタン銅線に音声信号を入力すると、この音声信号の電流と永久磁石22の磁界とにより、ボイスコイル25に電磁力が発生するため、ボビン24が振動板23を伴なって前後方向に振動させられる。このとき、振動板23から音声信号に応じた音が発せられる。すなわち、動電型のスピーカSPが構成される。
モジュール本体A20にスピーカSPが取り付けられると、モジュール本体A20の後面内側および側面内側とスピーカSPの裏面側(ヨーク20側)とで囲まれた空間である後気室Brが形成される。後気室Brは、スピーカSPの振動板23と支持体21の段差面21aとが密着し、さらにモジュール本体A20のボディA21とカバーA22とが密着することによって、モジュール本体A20外と絶縁した空間になる。
さらに、モジュール本体A20の内面には、図9(a)に示すように、スピーカSP裏面の後気室Brを包囲するボディA21の内壁面に沿って、一端を内壁面から離し、他端を内壁面に連続させた壁部41が立設されており、この壁部41の端面51がカバーA22の裏面に当接することで、この壁部41とボディA21の内壁面とカバーA22の裏面とで中空の音響管40が形成され、この音響管40が小容量の後気室Br内に配置されている。音響管40は、後気室Brの内壁面に沿って屈曲した矩形の断面形状を有する中空の閉管で、一端を開口し(開口端40a)、他端を閉塞して(閉塞端40b)形成され、管内は開口端40aを介して後気室Br内に連通している。音響管とは、閉管の共振周波数(管の全長が略1/4波長の奇数倍に一致する周波数)で入力インピーダンスが極めて小さくなることを利用したもので、共振周波数の音波が入射すると、その反射波は入射波に対して位相が反転した波形となり、入射波と反射波とが互いに打ち消しあうことで、開口端40aから外部へ伝播する音波を低減させている。
このような音響管40は、スピーカSPの最低共振周波数を低周波数側に移行させ、さらにはスピーカSPの音圧レベルを増加させるために設けられており、音響管40の全長を、音圧レベルを増大させたい低周波数(本実施形態では700〜800Hz付近)の略1/4波長に設定することで、後気室Brが小容量であってもスピーカSPの音質および効率が向上する。
また、ボディA21の後面において外周を構成する接合面50の四隅にはリブ52を突設し(図9(a)(b)参照)、カバーA22がボディA21の後面開口に覆設する際には、カバーA22の面取りされた四隅62(図8参照)がリブ52の内側に当接する。
このスピーカモジュールA2を装置本体A1に取り付けると、図1に示すように、装置本体A1の内面とスピーカSPの表面側(振動板23側)とで囲まれて、後気室Brとは絶縁された空間である前気室Bfが形成され、装置本体A1裏面のボス71に取り付けられたマイクロホンM1は、その集音面が振動板23の略中心に対向して前気室Bf内に配置され、スピーカSPからの音声に対して高い指向性を有する。
また、装置本体A1裏面のボス72は、スピーカモジュールA2のボディA21前面に設けた凹部31内に嵌まり、ボス72が凹部31に嵌合することで、スピーカモジュールA2を装置本体A1に組み付ける際に位置決めを容易に行うことができ、組み付け作業をスムーズに行うことができる。さらに、ボス72に取り付けられたマイクロホンM2は、その集音面を装置本体A1の前面に穿設された集音孔8を介して外部に連通しているので、集音孔8を介して伝達される、通話装置Aの前方に位置する話者からの音声に対して高い指向性を有している。
次に、音声処理モジュールA3は、図10に示すように、通信部81、音声スイッチ部82,83、増幅部84、信号処理部85を備えたICで構成され、他の部屋等に設置されている通話装置Aから情報線Lsを介して送信された音声信号は、通信部81で受信され、音声スイッチ部82を介して増幅部84で増幅された後、スピーカSPから出力される。また、通話ボタンSW1を操作することで通話可能状態となり、マイクロホンM1,マイクロホンM2から入力された各音声信号は信号処理部85で後述する信号処理を施された後、音声スイッチ部83を通過し、通信部81から情報線Lsを介して他の部屋等に設置されている通話装置Aへ送信される。また、警報停止ボタンSW2は他の端末装置から情報線Lsを介して受信した警報信号による発報を停止する際に操作し、室内呼び出しボタンSW3は他の部屋に設置した通話装置Aを呼び出す際に操作する。
そして、スピーカSPの振動板23の中心から各マイクロホンM1,M2の集音面の中心までの距離をそれぞれX1,X2とすると、X1<X2となり、本実施形態では、スピーカSPの音声出力をマイクロホンM1,M2が拾うことで発生するハウリングを防止するために、以下の構成を備えている。
まず、音声処理モジュールA3に収納されている信号処理部85は、図11に示すように、マイクロホンM1の出力を非反転増幅する増幅回路85aと、増幅回路30の出力から音声帯域(400〜3000Hz)以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター85bと、バンドパスフィルター85bの出力を遅延させる遅延回路85cと、マイクロホンM2の出力を反転増幅する増幅回路85dと、増幅回路85dの出力から音声帯域(400〜3000Hz)以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター85eと、遅延回路85cとバンドパスフィルター85eの各出力を加算する加算回路85fとを備える。
図12〜図15は、スピーカSPからの音声をマイクロホンM1,M2で各々集音した場合における信号処理部85の各部の音声信号波形を示す。まず、スピーカSPの振動板23の中心から各マイクロホンM1,M2の集音面の中心までの距離をそれぞれX1,X2とすると、X1<X2となる。したがって、スピーカSPからの音声をマイクロホンM1,M2で拾った場合、スピーカSPとマイクロホンM1,M2との距離、およびマイクロホンM1,M2の感度によってマイクロホンM2の出力Y21のほうがマイクロホンM1の出力Y11よりも振幅が小さく、さらに両マイクロホンM1,M2とスピーカSPとの距離の差(X2−X1)に相当する音波の遅延時間[Td=(X2−X1)/Cv](Cvは音速)だけマイクロホンM2の出力Y21の位相が遅れている(図12(a)(b)参照)。
そして、増幅回路85aが出力Y11を非反転増幅した出力Y12を生成し、増幅回路85dが出力Y21を反転増幅して位相を180°反転させた出力Y22を生成する。このとき、両マイクロホンM1,M2とスピーカSPとの距離の差(X2−X1)に相当するレベル調整を行ない、スピーカSPからの音声に対する両マイクロホンM1,M2の出力レベルを一致させる(図13(a)(b)参照)。なお、本実施形態では、増幅回路85aの増幅率は1未満とし、増幅回路85dの増幅率は略1としており、増幅回路85dは省略してもよい。
そして、バンドパスフィルター85b,85eは、出力Y12,Y22から音声帯域以外の周波数のノイズを除去した出力Y13,Y23を生成する(図14(a)(b)参照)。
次に、遅延回路85cは、時間遅延素子またはCR位相遅延回路で構成されており、上記遅延時間TdだけスピーカSPに近いほうのマイクロホンM1の出力を遅延させることで、遅延回路85cの出力Y14とバンドパスフィルター85eの出力Y23との位相を一致させる。
そして、出力Y14に含まれるスピーカSPからの音声成分と、出力Y23に含まれるスピーカSPからの音声成分とは、上記増幅処理,遅延処理によって同一振幅、同一位相となり、加算回路85fは、出力Y14とY23とを加算することで、スピーカSPからの音声に対応する音声信号が打ち消された出力Yaが生成される(図15(a)〜(c)参照)。すなわち、出力Yaでは、スピーカSPからの音声成分が低減しているのである。図16は、出力YaにおけるスピーカSPからの音声成分のキャンセル量を示しており、音声帯域(400〜3000Hz)において、20dB以上のキャンセル量を実現している。以降、この出力Yaをデジタル信号に変換して、音声スイッチ部83へ伝送する。
また、スピーカSPからの音声に対しては、集音面をスピーカSPの振動板23に対向させて配置したマイクロホンM1の出力Y11の振幅が、集音面を話者Hに向かって配置したマイクロホンM2の出力Y21の振幅に比べて大きくなり、一方、マイクロホンM1,M2前方の話者Hが発する音声に対しては、マイクロホンM2の出力Y21の振幅が、マイクロホンM1の出力Y11の振幅よりも大きくなる。さらに、増幅回路85dの増幅率は増幅回路85aの増幅率よりも大きいので、出力Y23に含まれる話者Hからの音声成分は、出力Y14に含まれる話者Hからの音声成分よりさらに大きくなる。すなわち、出力Y14に含まれる話者Hからの音声成分と、出力Y23に含まれる話者Hからの音声成分との振幅差は大きくなり、加算回路85fで上記加算処理を施しても、出力Yaには、話者Hが発する音声に応じた信号が十分な振幅を維持した状態で残る。
以上のようにして加算回路85fの出力YaではスピーカSPからの音声成分が低減されて、通話装置A前方の話者Hが発した音声成分は残っており、出力Yaでは、残したい話者Hからの音声成分と、低減したいスピーカSPからの音声成分との相対的な差が大きくなる。すなわち、話者Hからの音声とスピーカSPからの音声とが同時に発生している場合でも、話者Hからの音声成分は十分な振幅を維持しながらスピーカSPからの音声成分のみが低減されるので、スピーカSPの音声出力をマイクロホンM1,M2が拾うことで発生するハウリングを防止することができるのである。
また、マイクロホンM1は、その集音面をスピーカSPの振動板23の中心に対向させることで、スピーカSPが放射する音に指向性を持たせたとしてもスピーカ音を確実に集音することができ、さらに、マイクロホンM1の集音面をスピーカSPの振動板23の中心に対向させることで、マイクロホンM1は、スピーカSPの発する音を位相の正しい状態で容易に集音できる。したがって、上記信号処理部85によるハウリング防止効果が向上する。
また、マイクロホンM2は集音面を装置本体A1外部に向けるとともに、スピーカSPの出力方向とマイクロホンM2の指向性とを略同一方向にし、さらにはマイクロホンM2を収納した凹部31は後気室Brと連通していない分離された空間であるので、スピーカSPとマイクロホンM2との音響結合は低減し、マイクロホンM2はスピーカSPの発する音声を集音し難くなって、マイクロホンM2をスピーカSPの近傍、すなわち前気室Bfの近傍に隣接して配置でき、通話装置Aのさらなる小型化が可能となる。
また、スピーカSPの裏面(振動板23の裏面)から放射される音は、スピーカSPの表面(振動板23の表面)から放射される音と位相が反転しており、このスピーカSPの裏面から放射される逆位相の音が前方に回り込むと、スピーカSPの表面から放射される音と互いに打ち消しあって、スピーカSPの放射音圧が低下し、前方にいる話者にはスピーカSPが発する音声が聞こえ難いものとなる。しかし、スピーカSPの裏面が面する後気室Brはモジュール本体A20内で密閉されているので、スピーカSPの裏面から放射される逆位相の音は、後気室Brからモジュール本体A20の外部に漏れ難くなり、上記回り込みによるスピーカSPの放射音圧の低下を防いでいる。さらに、マイクロホンM1,M2が逆位相の音を集音することによる上記信号処理部85のハウリング防止処理への悪影響も抑えることができる。
次に、音声スイッチ部82,83(図10参照)では、以下の処理を行うことでさらなるハウリング防止を図っている。音声スイッチ部82は受信した信号の伝送線路上に配置され、音声スイッチ部83は送信する信号の伝送線路上に配置されており、音声スイッチ部82,83は互いの入力信号のレベルを比較し、入力信号のレベルが小さいほうの音声スイッチ部は、内部に具備した可変損失手段によって伝送線路上の伝送損失を大きくする。したがって、受信した信号と送信される信号とのうち、いずれかレベルの小さい信号は減衰し、ハウリングマージンがさらに増加するので、一層のハウリング防止が図られている。
このように本実施形態では、スピーカモジュールA2が、モジュール本体A20の内面とスピーカSPの裏面側とで囲まれた後気室Brを形成しており、後気室Brの容量はスピーカモジュールA2で決定されている。したがって、通話装置Aの外郭を形成する装置本体A1の形状や大きさが変わったとしても、スピーカモジュールA2を各装置本体に組み込むことで所望の音響特性を得ることができるので、形状や大きさの異なる装置本体毎に通話設計を行う必要がなく、設計工数、設計コストを削減できる。さらに、後気室Brが、モジュール本体A20内で密閉されて、モジュール本体A20の外部とは絶縁した空間に形成されることで、一層安定した音響特性を得ることができる。
例えば、図17(a)〜(e)に示すように、通話装置Aの種類として、マンションHAシステムのロビー側端末(図17(a))、マンションHAシステムの住戸側端末(図17(b))、戸建住宅向けドアホン装置(図17(c))、戸建住宅向け宅内埋め込み型インターホン装置(図17(d))、子供緊急通報システムに用いられる通報装置(図17(e))等が挙げられるが、互いに装置本体A1の形状や大きさが異なっている。このような各装置本体A1に上記スピーカモジュールA2を組み込むことで、装置本体A1の形状や大きさが変わったとしても所望の音響特性を得ることができるのである。
なお、本実施形態では、情報線Lsを介した有線通信方式を用いて、通話装置A間における音声信号の授受を行っているが、通話装置Aに周知の無線通信手段を設けることで、無線通信方式による音声信号の授受を行ってもよい。
実施形態の通話装置を示す断面図である。 同上の通話装置の一部を示す分解斜視図である。 同上の通話装置をボックスに取り付けた斜視図である。 同上の装置本体の一部拡大した裏面図である。 同上のマイクロホンの配置を示す概略図である。 同上のマイクロホンの構成を示す断面図である。 同上のスピーカモジュールを示す斜視図である。 同上のスピーカモジュールを示す分解斜視図である。 (a)(b)同上のボディを示す平面図である。 同上の音声処理モジュールの構成図である。 同上の信号処理部の回路構成図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)〜(c)同上の信号処理部の信号波形図である。 同上の信号処理部によるスピーカ音のキャンセル量を示す図である。 (a)〜(e)同上の通話装置の種類を示す図である。
符号の説明
A 通話装置
A1 装置本体
A2 スピーカモジュール
A20 モジュール本体
A3 音声処理モジュール
SP スピーカ
M1,M2 マイクロホン
Bf 前気室
Br 後気室

Claims (9)

  1. 音声情報を一面側から出力するスピーカをモジュール本体に備えて、モジュール本体の内面とスピーカの他面側とで囲まれた後気室を形成するスピーカモジュールと、
    スピーカモジュールが取り付けられて本装置の外郭を形成する装置本体と、
    装置本体の内面に取り付けられるマイクロホンと
    を備えることを特徴とする通話装置。
  2. 前記マイクロホンは、第1のマイクロホンと、スピーカに対して第1のマイクロホンより遠い位置に配置された第2のマイクロホンとで構成され、第2のマイクロホンの音声信号から第1のマイクロホンの音声信号を除去して外部へ伝達する音声処理手段を備えることを特徴とする請求項1記載の通話装置。
  3. 前記第1のマイクロホンの集音面は、前記スピーカの振動板に対向することを特徴とする請求項2記載の通話装置。
  4. 前記後気室は、モジュール本体の外部、および前記スピーカの振動板の一面側に形成される前気室とは絶縁された空間であることを特徴とする請求項3記載の通話装置。
  5. 前記装置本体は、前記マイクロホンを収納する凹部を内面に設けることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の通話装置。
  6. 前記マイクロホンの外周に弾性体を設け、当該マイクロホンを前記凹部内に圧入することを特徴とする請求項5記載の通話装置。
  7. 前記凹部の少なくとも内面を弾性体で形成し、前記マイクロホンを凹部内に圧入することを特徴とする請求項5記載の通話装置。
  8. 前記凹部は、前記装置本体の内面に突設した柱体の軸方向の端面に形成され、前記スピーカモジュールのモジュール本体の外面に、柱体が嵌合する凹部を設けることを特徴とする請求項5乃至7いずれか記載の通話装置。
  9. 前記装置本体の内面に、マイクロホンのリード線を配設経路に沿って収納する溝部が形成されることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載の通話装置。
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