JP4976921B2 - 通話装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通話装置に関するものである。
従来、インターホンシステム等で屋内に設置される通話装置があり、他の場所に設置された通話装置からの音声を出力するスピーカや、他の通話装置へ伝達する音声を入力するマイクロホン等を備えている。
そして、スピーカから発生した音声がマイクロホンに回り込むとハウリングが生じることになるから、様々なハウリング防止対策が採られている。例えば、一対のマイクロホンと、両マイクロホンとスピーカとの距離の差に相当する音波の遅延時間だけスピーカに近いほうのマイクロホンの出力を遅延させる遅延回路と、両マイクロホンとスピーカとの距離の差に相当するレベル調整を行なってスピーカからの音声に対する両マイクロホンの出力レベルを一致させるレベル調整増幅回路と、遅延回路とレベル調整増幅回路とを通った両マイクロホンの出力を両入力とする差動増幅回路とを設け、差動増幅回路の出力を送話信号とする通話装置がある。
この通話装置では、一対のマイクロホンでスピーカからの音声を拾った後、遅延およびレベル調整を行なって両マイクロホンに入力されるスピーカからの音声成分を差動増幅回路で相殺しており、スピーカからの音声成分のみを除去して送話音声を伝送することができる。(例えば、特許文献1参照)。
特許第2607257号公報(2頁左欄第13行〜右欄第3行,4頁右欄第26行〜第49行、第1図,第5図)
図23は、従来の通話装置A’のハウジングA100にスピーカSPを取り付ける構成を示しており、スピーカSPは、鉄系材料で形成されて一端を開口した円筒状のヨーク120を具備し、ヨーク120は、その開口端から外側に向かって円形の支持体121が延設されている。ヨーク120の筒内には円柱型永久磁石122を配置し、ドーム型の振動板123の外周側の縁部が支持体121の縁端面に固定されている。振動板123の背面には筒状のボビン124が固定されており、このボビン124の後端にはボイスコイル125が設けられている。ボビン124およびボイスコイル125は、ボイスコイル125がヨーク120の開口端に位置するように設けられており、ヨーク120の開口端近傍を前後方向に自在に移動する。そして、ボイスコイル125のポリウレタン銅線に音声信号を入力すると、この音声信号の電流と永久磁石122の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生するため、ボビン124が振動板123を伴なって前後方向に振動させられる。このとき、振動板123から音声信号に応じた音が発せられる。
そして、スピーカSPの振動板123が対向するハウジングA100の前面内側には、リブ111が形成されており、スピーカSPの円形の支持体121の外周端部から前面側に突出した凸部121aの端面をリブ111に当接させた状態で、ハウジングA100内に設けた固定ブラケット130および取付ねじ131によって支持体121をハウジングA100の前面内側に固定する。而して、振動板123がハウジングA100の前面に内側から対向する状態でスピーカSPが固定される。
ハウジングA100内にスピーカSPが固定されると、ハウジングA100の前面内側とスピーカSPの表面側(振動板123側)とで囲まれた空間である前気室Bf、ハウジングA100の後面内側および側面内側とスピーカSPの裏面側(ヨーク120側)とで囲まれた空間である後気室Brが形成される。前気室Bfは、ハウジングA100の前面に複数設けた音孔112を介して外部に連通している。後気室Brは、スピーカSPの支持体121の凸部121aとハウジングA100の内面のリブ111とが密着することで、前気室Bfとは絶縁した(連通していない)空間となり、さらにカバーA111がボディA110の後面開口に密着することで、外部とも絶縁した密閉された空間となっている。
しかしながら、近年、小型化のために通話装置がますます薄型になってきており、スピーカSPを収納するハウジングA100の容量が小さくなっている。ハウジングA100の容量が小さくなり、スピーカSPの裏面側の空間である後気室Brの容量も小さくなると、スピーカSPの放射音圧が低下し、スピーカSPの最低共振周波数が高周波数側にずれて、スピーカSPの音質、効率が悪化するという課題があった。特に、図23に示す従来の構成では、後気室Br内に固定ブラケット130および取付ねじ131を設けるため、後気室Brの容量がさらに小さくなっていた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウリング防止、音質および効率の向上を実現可能な通話装置を提供することにある。
請求項1の発明は、ハウジングと、一方面側から音声情報を出力するスピーカと、音声を集音して音声信号を出力する第1のマイクロホンと、スピーカに対して第1のマイクロホンより遠い位置に配置され、音声を集音して音声信号を出力する第2のマイクロホンと、第2のマイクロホンの音声信号から第1のマイクロホンの音声信号を除去して外部へ伝達する音声処理部とを具備し、スピーカ、第2のマイクロホン、音声処理部をハウジングに設けて、ハウジング内でスピーカの他方面側に形成された空間である後気室を備え、スピーカは、振動板をハウジングに取り付けて、一方面側からハウジング外へ音声情報を出力することを特徴とする。
この発明によれば、音声処理部によってハウリング防止を図った通話装置において、振動板をハウジングに取り付けることによってハウジングとスピーカを一体構造にしており、スピーカをハウジングに固定するための固定用部品が後気室内に不要となる。また、スピーカの構成を簡略化できる。したがって、ハウジングの後気室の容量が、固定用部品の削減および構成の簡略化によって従来より増加するので、スピーカの放射音圧が増加し、スピーカの最低共振周波数が低周波数側にずれ、スピーカの音質、効率が向上する。さらに、部品点数の減少および構成の簡略化によって、組立工数の低減および低コスト化を図ることができる。すなわち、ハウリング防止、音質および効率の向上を実現している。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ハウジングは、前記振動板に設けた孔に挿通することで振動板の位置決めを行う突部を備えることを特徴とする。
この発明によれば、振動板の位置決めが容易にでき、スピーカとしての不良率を抑えている。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記ハウジングの外面に凹部を設け、当該凹部の底面上に前記振動板を取り付けることを特徴とする。
この発明によれば、振動板をハウジングに容易に取り付けることができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記ハウジングは、前記スピーカのヨークを支持する手段を備えることを特徴とする。
この発明によれば、ヨークの位置を一定にでき、スピーカの不良率を抑えている。
請求項5の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記ハウジングは金属で成形され、前記スピーカのヨークを一体に形成したことを特徴とする。
この発明によれば、ヨークを薄肉化できるので後気室の容量がさらに大きくなるとともに、ハウジングの遮音性能も向上するので、ハウリング防止効果がさらに向上する。また、一体形成によるコスト削減も期待できる。
請求項6の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記ハウジングは、前記振動板を取り付けた面に対向する面にスピーカのヨークを支持する手段を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、ヨークを所定位置に精度よく取り付けることができる。さらに、スピーカの出力が大きい場合でも、ヨークの前後方向の振動を抑圧でき、スピーカ出力が大音量であっても安定した音響性能を確保できる。
請求項7の発明は、請求項1乃至4、6いずれかにおいて、前記ハウジングは樹脂からなり、前記スピーカのヨークを樹脂インサート成形で一体成形したことを特徴とする。
この発明によれば、ヨークを所定位置に精度よく取り付けることができる。さらに、スピーカの出力が大きい場合でも、ヨークの前後方向の振動を抑圧でき、スピーカ出力が大音量であっても安定した音響性能を確保できる。
請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかにおいて、前記振動板の一方面側に覆設するパネルを前記ハウジングに設けて、ハウジングの内面とスピーカの一方面側とパネルとで囲まれた前気室を構成することを特徴とする。
この発明によれば、前気室を構成し、さらには振動板への人、物の接触を防止できる。
請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかにおいて、前記スピーカのボイスコイルを接続した端子台を前記ハウジングに設けたことを特徴とする。
この発明によれば、ボイスコイルは端子台を介して接続されるので、断線を防止できる。
請求項10の発明は、請求項1乃至9いずれかにおいて、前記第1,第2のマイクロホンは、支持部材を介して前記ハウジングに固定されることを特徴とする。
この発明によれば、第1,第2のマイクロホンの位置が精度よく固定される。したがって、音声処理部によるスピーカ音のキャンセル量が安定し、ハウリング防止効果が向上する。
請求項11の発明は、請求項1乃至10いずれかにおいて、前記ハウジングは、前記後気室内に音響管を設け、当該音響管の少なくとも一部はハウジングに一体形成されることを特徴とする。
この発明によれば、音響管によって、スピーカの最低共振周波数が低周波数側に移行し、さらにはスピーカの音圧レベルが増加するので、スピーカの音質および効率が向上する。また、音響管の少なくとも一部はハウジングに一体形成されることで、低コスト化を図ることができる。
請求項12の発明は、請求項11において、前記音響管は、スピーカの出力の音圧レベルを上げる周波数の1/4波長に基づく長さに設定されることを特徴とする。
この発明によれば、スピーカの最低共振周波数を所望の周波数に設定でき、スピーカの音質および効率を任意に設定できる。
請求項13の発明は、請求項11または12において、前記音響管は、前記ハウジングの内壁面を用いて形成されることを特徴とする。
この発明によれば、音響管を設けた場合に、後気室の容量低下を抑制できる。
以上説明したように、本発明では、ハウリング防止、音質および効率の向上を実現することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の通話装置Aは図1〜図4に示され、音声スイッチSW1を設けた矩形函状の装置本体A2に通話モジュールMJを収納して構成される。なお、装置本体A2は、例えば2つの樹脂成形部材を接合して形成され、通話モジュールMJを収納した後、各接合部材を嵌合手段または接着剤等によって接合する。
通話モジュールMJは、後面に開口を形成したボディA10と、ボディA10の開口に覆設した平面状のカバーA11とでハウジングA1を構成し、ハウジングA1に、スピーカSP、マイクロホン基板MB1、音声処理部10を備える。そして、スピーカSPの後述する振動板23が、装置本体A2の前面に穿設した複数の音孔60に対向するように配置される。
音声処理部10は、図4に示すように、通信部10a、音声スイッチ部10b,10c、増幅部10d、信号処理部10eを備えたICで構成され、ハウジングA1内に配置される。他の部屋等に設置されている通話装置Aから情報線Lsを介して送信された音声信号は、通信部10aで受信され、音声スイッチ部10bを介して増幅部10dで増幅された後、スピーカSPから出力される。また、通話スイッチSW1を操作することで通話可能状態となり、マイクロホン基板MB1上のマイクロホンM1(第1のマイクロホン),マイクロホンM2(第2のマイクロホン)から入力された各音声信号は信号処理部10eで後述する信号処理を施された後、音声スイッチ部10cを通過し、通信部10aから情報線Lsを介して他の部屋等に設置されている通話装置Aへ送信される。すなわち、部屋間で双方向の通話が可能なインターホンとして機能するものである。なお、通話装置Aの電源は、設置場所の近傍に設けたコンセントから供給されるか、あるいは情報線Lsを介して供給されてもよい。
スピーカSPは、図1に示すように、冷間圧延鋼板(SPCC,SPCEN)、電磁軟鉄(SUY)等の厚み0.8mm程度の鉄系材料で形成されて一端を開口した円筒状のヨーク20を具備し、ヨーク20の筒内にはネオジウムで形成された円柱型永久磁石22(例えば、残留磁束密度1.39T〜1.43T)を配置している。本実施形態では、ボディA10の前面に円形の凹部50を形成し、凹部50の底面には円形の開口部51が穿設されており、円柱型永久磁石22を組み込んだ円筒状のヨーク20を開口部51に挿通させる。開口部51を挿通したヨーク20は、ボディA10の開口部51の周縁から中心方向へ延設された支持部52(図5参照)が保持することで位置決めされており、後述するボイスコイル25との位置関係を一定にでき、スピーカSPの不良率を抑えている。支持部52は、ヨーク20を保持するための係止手段または嵌合手段等を構成する。
または、支持部52を含むボディA10を樹脂成形する際に、金属のヨーク20をインサート成形して、ヨーク20を支持部52に一体形成すれば、ヨーク20を所定位置に精度よく取り付けることができる。さらに、スピーカSPの出力が大きい場合でも、ヨーク20の前後方向の振動を抑圧でき、スピーカ出力が大音量であっても安定した音響性能が確保される。
そして、ドーム型の振動板23の外周側の縁部23aを、開口部51周縁の凹部50底面に固定することで、振動板23がハウジングA1の前面に取り付けられる。振動板23は、PET(PolyEthyleneTerephthalate)またはPEI(Polyetherimide)等の熱可塑性プラスチック(例えば、厚み12μm〜50μm)で形成される。振動板23の背面には筒状のボビン24が固定されており、このボビン24の後端にはクラフト紙の紙管にポリウレタン銅線(例えば、φ0.05mm)を巻回することによって形成されたボイスコイル25が設けられている。ボビン24およびボイスコイル25は、ボイスコイル25がヨーク20の開口端に位置するように設けられており、ヨーク20の開口端近傍を前後方向に自在に移動する。
ボイスコイル25のポリウレタン銅線に音声信号を入力すると、この音声信号の電流と永久磁石22の磁界とにより、ボイスコイル25に電磁力が発生するため、ボビン24が振動板23を伴なって前後方向に振動させられる。このとき、振動板23から音声信号に応じた音が発せられる。すなわち、動電型のスピーカSPが構成される。
本実施形態では、振動板23の外周側の縁部23aを、ハウジングA1の開口部51周縁に取り付けることによって、ハウジングA1にスピーカSPが固定されると、ハウジングA1の内壁面とスピーカSPの裏面側(ヨーク20側)とで囲まれた空間である後気室Brが形成される。そして、振動板23をハウジングA1に取り付けることによってハウジングA1とスピーカSPを一体構造にしており、スピーカSPをハウジングA1に固定するための固定用部品(例えば、図23の固定ブラケット130および取付ねじ131)が後気室Br内に不要となる。また、スピーカSPから支持体121(図23参照)を省略できるので、ヨーク20の構成を簡略化できる。したがって、後気室Brの容量が、上記固定用部品の削減および構成の簡略化によって従来より増加するので、スピーカSPの放射音圧が増加し、スピーカSPの最低共振周波数が低周波数側にずれ、スピーカSPの音質、効率が向上する。さらに、部品点数の減少および構成の簡略化によって、組立工数の低減および低コスト化を図ることができる。
次に、マイクロホン基板MB1は、図6に示すように、両面2a,2bを有するモジュール基板2を備え、マイクロホンのベアチップBC1とICKa1との対、マイクロホンのベアチップBC2とICKa2との対をモジュール基板2の一面2aに各々実装し、ベアチップBC1、ICKa1、モジュール基板2上の配線パターン(図示無し)の各間、およびベアチップBC2、ICKa2、モジュール基板2上の配線パターン(図示無し)の各間をワイヤWで各々接続(ワイヤボンティング)した後、ベアチップBC1とICKa1の対を覆うようにシールドケースSC1を実装し、ベアチップBC2とICKa2の対を覆うように、シールドケースSC2を実装することで、ベアチップBC1、ICKa1、シールドケースSC1で構成されるマイクロホンM1、ベアチップBC2、ICKa2、シールドケースSC2で構成されるマイクロホンM2を備えている。
ベアチップBC(ベアチップBC1またはBC2)は、図7に示すように、シリコン基板1bに穿設した孔1cを塞ぐようにシリコン基板1bの一面側にSi薄膜1dが形成され、このSi薄膜1dとの間にエアーギャップ1eを介して電極1fが形成され、さらに音声信号を出力するパッド1gが設けられており、コンデンサ型のシリコンマイクロホンを構成している。そして、外部からの音響信号がSi薄膜1dを振動させることで、Si薄膜1dと電極1fとの間の静電容量が変化して電荷量が変化し、この電荷量の変化に伴ってパッド1g,1gから音響信号に応じた電流が流れる。このベアチップBCは、シリコン基板1bをモジュール基板2上にダイボンディングし、特にベアチップBC2のSi薄膜1dは、モジュール基板2に穿設した音孔F2に対向している。
そして、マイクロホンM1は、音孔F1を穿設したシールドケースSC1の底面側を集音面とし、マイクロホンM2は、音孔F2を穿設したモジュール基板2への実装面側を集音面として、互いに逆方向となるモジュール基板2の両面方向に集音面を有するものになる。このように構成されたマイクロホン基板MB1は、モジュール基板2の一面2aにマイクロホンM1,M2の両方を実装しているので、マイクロホン基板MB1の厚さを薄くできる。
図8(a)は、マイクロホン基板MB1を、モジュール基板2の一面2a側から見た平面図であり、モジュール基板2は、マイクロホンM1を配置する矩形部2fと、マイクロホンM2を配置する矩形部2gと、矩形部2f,2g間を連結する連結部2hとで構成され、矩形部2gは矩形部2fより大きく形成される。そして、矩形部2gの縁部に沿って、負電源パッドP1,正電源パッドP2,出力1パッドP3,出力2パッドP4が設けられている。
そして、図8(b)に示すように、負電源パッドP1には外部から供給される電源電圧の負側、正電源パッドP2には電源電圧の正側が接続されて、モジュール基板2上の配線パターンを介してマイクロホンM1,M2に電源を供給している。また、出力1パッドP3からは、マイクロホンM1が集音した音声信号がモジュール基板2上の配線パターンを介して出力され、出力2パッドP4からは、マイクロホンM2が集音した音声信号がモジュール基板2上の配線パターンを介して出力される。なお、出力パッドP3,P4から出力される音声信号のグランドは、負電源パッドP1で兼用される。
このように、マイクロホンM1,M2の電源を共通の負電源パッドP1、正電源パッドP2から供給し、さらにマイクロホンM1,M2の各出力のグランドを負電源パッドP1で兼用することで、パッドの数を減らすことができ、構成が簡単になる。
次に、マイクロホン基板MB1の動作について説明する。
まず、集音した音響信号に応じてベアチップBC1,BC2から流れる各電流は、ICKa1,Ka2によってインピーダンス変換されるとともに電圧信号に変換され、音声信号として出力1パッドP3、出力2パッドP4から各々出力される。
ICKa(ICKa1またはKa2)は、図9の回路構成を備えており、電源パッドP1,P2から供給される電源電圧+V(例えば5V)を定電圧Vr(例えば12V)に変換するチップICからなる定電圧回路Kbを備えており、抵抗R11とベアチップBCとの直列回路に定電圧Vrが印加され、抵抗R11とベアチップBCとの接続中点はコンデンサC11を介してジャンクション型のJ−FET素子S11のゲート端子に接続される。J−FET素子S11のドレイン端子は動作電源+Vに接続され、ソース端子は抵抗R12を介して電源電圧の負側に接続される。ここで、J−FET素子S11は電気インピーダンスの変換用であり、このJ−FET素子S11のソース端子の電圧が音声信号として出力される。なお、ICKaのインピーダンスの変換回路は、上記構成に限定されるものではなく、例えばオペアンプによるソースフォロワ回路の機能を有する回路であってもよく、または必要に応じてICKa内に音声信号の増幅回路を設けてもよい。
そして、マイクロホン基板MB1は、上記のようにモジュール基板2上の配線パターンを介して信号伝達、給電を行うことで、信号線、給電線を効率よく構成できるとともに、ハウジングA1の外面に取付可能となる。
本実施形態では、モジュール基板2の一面2aをハウジングA1の前面外側に沿って配置し、マイクロホンM1は、その集音面をハウジングA1前面の凹部50に向けており、シールドケースSC1の底面に穿設したマイクロホンM1の音孔F1はスピーカSPの振動板23に対向して、音孔F1を介して伝達されるスピーカSPからの音声に対して高い指向性を有するので、スピーカSPが発する音声を確実に集音することができる。
また、マイクロホンM2は、ハウジングA1の前面に設けた凹部14に嵌合し、モジュール基板2に穿設したマイクロホンM2の音孔F2は装置本体A2の前面に穿設した音孔61に対向するように、スピーカSPの出力方向に向かってハウジングA1の外部(前方)に向かっているので、音孔F2を介して伝達される、通話装置Aの前方に位置する話者からの音声に対して高い指向性を有している。なお、スピーカSPの中心から各マイクロホンM1,M2の中心までの距離をそれぞれX1,X2とすると、X1<X2となる。
また、スピーカSPの裏面が面する後気室Brは、ハウジングA1内で密閉されるので、スピーカSPの裏面から放射される音声は後気室Brから漏れ難くなり、スピーカSPとマイクロホンM2との音響結合を低減させている。さらにスピーカSPの裏面(振動板23の裏面)から放射される音は、スピーカSPの表面(振動板23の表面)から放射される音と位相が反転しており、このスピーカSPの裏面から放射される音が前方に回り込むと、スピーカSPの表面から放射される音と互いに打ち消しあって、スピーカSPの放射音圧が低下し、前方にいる話者にはスピーカSPが発する音声が聞こえ難いものとなるが、上記のようにスピーカSPの裏面から放射される音はハウジングA1の外部に漏れ難いので、上記回り込みによるスピーカSPの放射音圧の低下を防いでいる。
また、マイクロホンM2を収納した凹部14は後気室Brと連通していない分離された空間であるので、マイクロホンM2はスピーカSPの発する音声をさらに集音し難くなり、スピーカSPとマイクロホンM2との音響結合をさらに低減させている。すなわち、上記構成によって、スピーカSPが発する音声と話者の発する音声とをマイクロホンM1,M2で分離して集音しているのである。
また、マイクロホン基板MB1をハウジングA1内に配置すると後気室Brの空間的な絶縁を維持することが困難であるが、本実施形態のようにマイクロホン基板MB1をハウジングA1の外面に取り付けることで、後気室Brの空間的な絶縁を維持することができる。
さらに、ハウジングA1は、図1、図10に示すように、スピーカSP裏面の後気室Brを包囲するボディA10の内壁面に沿って、一端を内壁面から離し、他端を内壁面に連続させた管壁11が立設されており、この管壁11とボディA10の内壁面とカバーA11の裏面とで中空の音響管40が形成され、この音響管40が小容量の後気室Br内に配置されている。音響管40は、後気室Brの3つの内壁面に沿って屈曲した矩形の断面形状を有する中空の閉管で、一端を開口し(開口端40a)、他端を閉塞して(閉塞端40b)形成され、管内は開口端40aを介して後気室Br内に連通している。音響管とは、閉管の共振周波数(管の全長が略1/4波長の奇数倍に一致する周波数)で入力インピーダンスが極めて小さくなることを利用したもので、共振周波数の音波が入射すると、その反射波は入射波に対して位相が反転した波形となり、入射波と反射波とが互いに打ち消しあうことで、開口端40aから外部へ伝播する音波を低減させている。
このような音響管40は、スピーカSPの最低共振周波数を低周波数側に移行させ、さらにはスピーカSPの音圧レベルを増加させるために設けられており、音響管40の全長を、音圧レベルを増大させたい低周波数(本実施形態では700〜800Hz付近)の略1/4波長に設定することで、後気室Brが小容量であってもスピーカSPの音質および効率が向上する。
また、音響管40を後気室Brの複数の内壁面に亘って連続して形成することで、小容量の後気室Br内に設けられる音響管40を必要に応じて長くすることができ、さらに音響管40を屈曲した形状に形成することで、小容量の後気室Br内に音響管40を配置することができる。
そして、本実施形態では、スピーカSPの音声出力をマイクロホンM1,M2が拾うことで発生するハウリングを防止するために、以下の構成を備えている。
まず、音声処理部10に収納されている信号処理部10eは、図11に示すように、マイクロホンM1の出力を非反転増幅する増幅回路30と、増幅回路30の出力から音声帯域(300〜4000Hz)以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター31と、バンドパスフィルター31の出力を遅延させる遅延回路32と、マイクロホンM2の出力を反転増幅する増幅回路33と、増幅回路33の出力から音声帯域(300〜4000Hz)以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター34と、遅延回路32とバンドパスフィルター34の各出力を加算する加算回路35とを備える。
図12〜図15は、スピーカからの音声をマイクロホンM1,M2で各々集音した場合における信号処理部10の各部の音声信号波形を示す。まず、スピーカSPの中心から各マイクロホンM1,M2の中心までの距離をそれぞれX1,X2とすると、X1<X2となる。したがって、スピーカSPからの音声をマイクロホンM1,M2で拾った場合、スピーカSPとマイクロホンM1,M2との距離、およびマイクロホンM1,M2の指向性によってマイクロホンM2の出力Y21のほうがマイクロホンM1の出力Y11よりも振幅が小さく、さらに両マイクロホンM1,M2とスピーカSPとの距離の差(X2−X1)に相当する音波の遅延時間[Td=(X2−X1)/Vs](Vsは音速)だけマイクロホンM2の出力Y21の位相が遅れている(図12(a)(b)参照)。
そして、増幅回路30が出力Y11を非反転増幅した出力Y12を生成し、増幅回路33が出力Y21を反転増幅して位相を180°反転させた出力Y22を生成する。このとき、両マイクロホンM1,M2とスピーカSPとの距離の差(X2−X1)に相当するレベル調整を行ない、スピーカSPからの音声に対する両マイクロホンM1,M2の出力レベルを一致させる(図13(a)(b)参照)。なお、本実施形態では、増幅回路30の増幅率は略1としており、増幅回路30は省略してもよい。
そして、バンドパスフィルター31,34は、出力Y12,Y22から音声帯域以外の周波数のノイズを除去した出力Y13,Y23を生成する(図14(a)(b)参照)。
次に、遅延回路32は、時間遅延素子またはCR位相遅延回路で構成されており、上記遅延時間TdだけスピーカSPに近いほうのマイクロホンM1の出力を遅延させることで、遅延回路32の出力Y14とバンドパスフィルター34の出力Y23との位相を一致させ、伝達する音声信号にのるノイズを低減させる。
そして、出力Y14に含まれるスピーカSPからの音声成分と、出力Y23に含まれるスピーカSPからの音声成分とは、上記増幅処理,遅延処理によって同一振幅、同一位相となり、加算回路35において出力Y14とY23とを加算することで、スピーカSPからの音声に対応する音声信号が打ち消された出力Yaが生成される(図15(a)〜(c)参照)。すなわち、出力Yaでは、スピーカSPからの音声成分が低減しているのである。
一方、マイクロホンM1,M2前方の話者Hが発する音声に対しては、話者Hが発する音声に対して高い指向性を有するマイクロホンM2の出力Y21の振幅が、マイクロホンM1の出力Y11の振幅よりも大きくなる。さらに、増幅回路33の増幅率は増幅回路30の増幅率より大きいので、出力Y23に含まれる話者Hからの音声成分は、出力Y14に含まれる話者Hからの音声成分よりさらに大きくなる。すなわち、出力Y14に含まれる話者Hからの音声成分と、出力Y23に含まれる話者Hからの音声成分との振幅差は大きくなり、加算回路35で上記加算処理を施しても、出力Yaには、話者Hが発する音声に応じた信号が十分な振幅を維持した状態で残る。
以上のようにして加算回路35の出力YaではスピーカSPからの音声成分が低減されて、通話装置A前方の話者Hからマイクロホン基板MB1に向って発した音声成分は残っており、出力Yaでは、残したい話者Hからの音声成分と、低減したいスピーカSPからの音声成分との相対的な差が大きくなる。すなわち、話者Hからの音声とスピーカSPからの音声とが同時に発生している場合でも、話者Hからの音声成分は十分な振幅を維持しながらスピーカSPからの音声成分のみが低減されるので、スピーカSPの音声出力をマイクロホンM1,M2が拾うことで発生するハウリングを防止することができるのである。
また、マイクロホンM1はスピーカSPが発する音声を確実に集音するので、上記信号処理部10eによるハウリング防止処理を確実に行うことができる。さらにマイクロホンM2は集音面をハウジングA1外部に向けるとともに、スピーカSPの出力方向とマイクロホンM2の指向性とを略同一方向にするので、スピーカSPとマイクロホンM2との音響結合は低減し、マイクロホンM2はスピーカSPの発する音声を集音し難くなって、マイクロホンM2をスピーカSPの近傍に隣接して配置でき、通話装置Aの小型化が可能となる。
次に、音声スイッチ部10bは受信した信号の伝送線路上に配置され、音声スイッチ部10cは送信する信号の伝送線路上に配置されており(図4参照)、音声スイッチ部10b,10cは互いの入力信号のレベルを比較し、入力信号のレベルが小さいほうの音声スイッチ部は、内部に具備した可変損失手段によって伝送線路上に損失量(例えば、48dBの損失量)を付与する。したがって、受信した信号と送信される信号とのうち、いずれかレベルの小さい信号は減衰し、ハウリングマージンがさらに増加するので(例えば、48dBの増加)、一層のハウリング防止が図られている。
なお、本実施形態では、情報線Lsを介した有線通信方式を用いて、通話装置A間における音声信号の授受を行っているが、通話装置Aに周知の無線通信手段を設けることで、無線通信方式による音声信号の授受を行ってもよい。
(実施形態2)
本実施形態の通話装置Aおよび通話モジュールMJの基本構成は実施形態1と同様であるが、図16に示すように、通話モジュールMJのボディA10に設けた凹部50の底面において、開口部51の周縁に1乃至複数の位置決め用の突部15を設け、さらに図17に示すように、振動板23の外周側の縁部23aに位置決め用の孔23bを設ける。そして、振動板23の孔23bを、ボディA10の突部15が挿通することで、振動板23の位置決めが容易にでき、スピーカSPとしての不良率が下がる。
また、ボディA10の前面には、凹部50に覆設するようにフロントパネルA12が設けられ、フロントパネルA12とスピーカSPの表面側(振動板23側)とで囲まれた空間である前気室Bfが形成される。前気室Bfは、フロントパネルA12に複数設けた音孔12が装置本体A2の前面に穿設した音孔61を介して外部に連通している。このフロントパネルA12は、ボディA10との一体の係止構造によって固定される、または熱、レーザ、超音波を用いた溶着によってボディA10に固定される、または接着剤によってボディA10に固定されており、振動板23への人、物の接触を防止している。
そして、マイクロホン基板MB1は、モジュール基板2の一面2aをフロントパネルA12の前面外側に沿って配置し、マイクロホンM1はフロントパネルA12の開口13を挿通して集音面を前気室Bfに向けており、シールドケースSC1の底面に穿設したマイクロホンM1の音孔F1はスピーカSPの振動板23に対向して、音孔F1を介して伝達されるスピーカSPからの音声に対して高い指向性を有するので、スピーカSPが発する音声を確実に集音することができる。また、マイクロホンM2は、ハウジングA1の前面に設けた凹部14に嵌合し、モジュール基板2に穿設したマイクロホンM2の音孔F2はスピーカSPの出力方向に向かってハウジングA1の外部(前方)に面しているので、音孔F2を介して伝達される、通話装置Aの前方に位置する話者からの音声に対して高い指向性を有している。
また、ボディA10の内面には端子台TB1が配置され、スピーカSPのボイスコイル25のリード線25aが端子台TB1に接続されており、ボイスコイル25は端子台TB1を介して音声処理部10に接続することで、断線を防止している。端子台TB1は、係止め構造によってボディA10に固定される、または熱、レーザ、超音波を用いた溶着によってボディA10に固定される、または接着剤によってボディA10に固定される。
なお、他の構成は実施形態1と同様であり、説明は省略する。
(実施形態3)
本実施形態の通話装置Aおよび通話モジュールMJの基本構成は実施形態1と同様であるが、図18、図19に示すように、通話モジュールMJに取り付けるマイクロホン基板MB1のモジュール基板2を、凹部50の直径より長く形成し、その両端に位置決め用の孔2cを設け、さらに、ボディA10の前面には位置決め用の突部16を設ける。そして、マイクロホン基板MB1の孔2cを、ボディA10の突部16が挿通することで、マイクロホンM1,M2の支持部材として用いられたモジュール基板2の位置決めが容易にでき、マイクロホンM1,M2の位置が精度よく固定される。したがって、信号処理部10eによるスピーカ音のキャンセル量が安定し、ハウリング防止効果が向上する。
また、本実施形態では、図18に示すように、マイクロホン基板MB1は、マイクロホンM1をモジュール基板2の一面2aに実装し、マイクロホンM2をモジュール基板2の他面2bに実装しており、マイクロホンM2がハウジングA1の前面に露出する構成としており、装置本体A2の前面に設けた図示しない開口をマイクロホンM2が挿通している。
なお、他の構成は実施形態1と同様であり、説明は省略する。
(実施形態4)
本実施形態の通話装置Aおよび通話モジュールMJの基本構成は実施形態1と同様であり、スピーカSPの振動板23の外周側の縁部23aをハウジングA1の開口部51周縁に取り付けているが、さらに図20に示すように、カバーA11の内面にヨーク支持用のリブ17を設け、スピーカSPのヨーク20の後面をリブ17上に載置して、ヨーク20を後方から支持している。したがって、ヨーク20を所定の位置に精度よく取り付けることができる。さらに、スピーカSPの出力が大きい場合でも、ヨーク20の前後方向の振動を抑圧でき、スピーカ出力が大音量であっても安定した音響性能を確保できる。
なお、他の構成は実施形態1と同様であり、説明は省略する。
また、上記実施形態1乃至4において、ハウジングA1を金属で成形し、スピーカSPのヨーク20とハウジングA1とを一体形成してもよい。この場合、ヨーク20を薄肉化できるので後気室Brの容量がさらに大きくなるとともに、ハウジングA1の遮音性能も向上するので、ハウリング防止効果がさらに向上する。また、一体形成によるコスト削減も期待できる。
(実施形態5)
実施形態1乃至4では、装置本体A2内に通話モジュールMJを収納する構成であるが、本実施形態では、図21、図22に示すように通話モジュールMJのハウジングA1を装置本体として用いており、ハウジングA1に通話スイッチSW1を設けることで、実施形態1乃至4に示した別構成の装置本体A2を不要としている。
他の構成は、実施形態1乃至4と同様であり、説明は省略する。
実施形態1の通話装置の構成を示す側面断面図である。 同上の構成を示す斜視図である。 同上の通話モジュールの構成を示す斜視図である。 同上の音声処理部の構成を示す回路図である。 同上のヨークの支持構造を示す平面図である。 同上のマイクロホン基板の構成を示す側面断面図である。 同上のベアチップの構成を示す側面断面図である。 同上のマイクロホン基板の構成を示す(a)簡略化した平面図、(b)簡略化した回路図である。 同上のインピーダンス変換回路の回路図である。 同上の音響管の構成の一部を示す斜視図である。 同上の信号処理部の回路構成図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)(b)同上の信号処理部の信号波形図である。 (a)〜(c)同上の信号処理部の信号波形図である。 実施形態2の通話装置の構成を示す側面断面図である。 同上の振動板を示す平面図である。 実施形態3の通話装置の構成を示す側面断面図である。 同上の前面の概略構成を示す平面図である。 実施形態4の通話装置の構成を示す側面断面図である。 実施形態5の通話装置の構成を示す側面断面図である。 同上の構成を示す斜視図である。 従来の通話装置の構成を示す側面断面図である。
符号の説明
A 通話装置
MJ 通話モジュール
A1 ハウジング
SP スピーカ
MB1 マイクロホン基板
M1,M2 マイクロホン
Br 後気室
10 音声処理部
23 振動板

Claims (13)

  1. ハウジングと、
    一方面側から音声情報を出力するスピーカと、
    音声を集音して音声信号を出力する第1のマイクロホンと、
    スピーカに対して第1のマイクロホンより遠い位置に配置され、音声を集音して音声信号を出力する第2のマイクロホンと、
    第2のマイクロホンの音声信号から第1のマイクロホンの音声信号を除去して外部へ伝達する音声処理部と
    具備し、
    スピーカ、第2のマイクロホン、音声処理部をハウジングに設けて、ハウジング内でスピーカの他方面側に形成された空間である後気室を備え、
    スピーカは、振動板をハウジングに取り付けて、一方面側からハウジング外へ音声情報を出力する
    ことを特徴とする通話装置。
  2. 前記ハウジングは、前記振動板に設けた孔に挿通することで振動板の位置決めを行う突部を備えることを特徴とする請求項1記載の通話装置。
  3. 前記ハウジングの外面に凹部を設け、当該凹部の底面上に前記振動板を取り付けることを特徴とする請求項1または2記載の通話装置。
  4. 前記ハウジングは、前記スピーカのヨークを支持する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の通話装置。
  5. 前記ハウジングは金属で成形され、前記スピーカのヨークを一体に形成したことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の通話装置。
  6. 前記ハウジングは、前記振動板を取り付けた面に対向する面にスピーカのヨークを支持する手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の通話装置。
  7. 前記ハウジングは樹脂からなり、前記スピーカのヨークを樹脂インサート成形で一体成形したことを特徴とする請求項1乃至4、6いずれか記載の通話装置。
  8. 前記振動板の一方面側に覆設するパネルを前記ハウジングに設けて、ハウジングの内面とスピーカの一方面側とパネルとで囲まれた前気室を構成することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の通話装置。
  9. 前記スピーカのボイスコイルを接続した端子台を前記ハウジングに設けたことを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載の通話装置。
  10. 前記第1,第2のマイクロホンは、支持部材を介して前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の通話装置。
  11. 前記ハウジングは、前記後気室内に音響管を設け、当該音響管の少なくとも一部はハウジングに一体形成されることを特徴とする請求項1乃至10いずれか記載の通話装置。
  12. 前記音響管は、スピーカの出力の音圧レベルを上げる周波数の1/4波長に基づく長さに設定されることを特徴とする請求項11記載の通話装置。
  13. 前記音響管は、前記ハウジングの内壁面を用いて形成されることを特徴とする請求項11または12記載の通話装置。
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