JP2009264872A - 物体検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検出可能な物体が限定されず、かつ、物体の位置を検出することのできる物体検出装置を実現する。
【解決手段】 送信波を送信する素子Dと、反射波を受信する素子A,B,Cと、を有する超音波センサ21〜24がリヤバンパ7に配列されている。超音波センサ21が送信波を送信した場合に、超音波センサ22〜24に設けられた素子A,Bの指向性を広角に制御する。送信時間と受信時間との時間差によって障害物までの距離を求める。また、受信信号の素子A,Bにおける位相差によって障害物Pの水平方位を求め、素子A,Cにおける位相差によって垂直方位を求める。これにより、反射波の受信範囲が広がるので障害物の検出範囲を広げることができる。また、障害物の水平方向および垂直方向の位置を検出することができるため障害物の位置を高精度で検出することができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、送信波を送信し、物体にて反射した送信波の反射波に基づいて物体の位置を検出する物体検出装置に関する。
従来、この種の物体検出装置として、例えば、車両から超音波を送信し、その周辺の障害物を検出する障害物検出装置が知られている。その1つは、図22(a)に示すように、超音波の送信および受信を兼用する素子50a,50bをアレイ状に配置したものである。このものは、図22(b),(c)に示すように、各素子の送信波および受信波の指向性を狭角および広角に交互に切替えることにより、広範囲の障害物を検出しようというものである(特許文献1)。
他の1つは、図23に示すように、送受波兼用の複数の超音波ソナー71を車両のバンパー70に設けたものである。このものは、ある超音波ソナーが送受波兼用モードであるときに、その超音波ソナーに隣接する超音波ソナーを受信のみを行うモードに設定し、両超音波ソナーの検出情報に基づいて、広範囲の障害物を検出しようというものである(特許文献2)。
特開2006−343309号公報(第107段落、図4,6)。 特開2007−333609号公報(第46段落、図5)。
しかし、前者のものは、図24(a)に示すように、障害物の反射面が素子の方に向いている場合は障害物を検出可能であるが、同図(b)に示すように、障害物の反射面が素子の方に向いていない場合は、素子が反射波を受信できないため、障害物を検出できないという問題がある。つまり、検出可能な障害物が限定されてしまう。
また、後者のものは、指向性の境界における受信感度が小さいため、超音波ソナー間の境界に対応する空間にある、例えば、ポールなどの障害物Pを検出し難いという問題がある。また、超音波ソナーに備えられた素子が1つのみであり、反射波の位相差を求めることができないため、障害物の方向を求めることができないので、障害物の位置を検出できないという問題もある。
そこでこの発明は、上述の諸問題を解決するためになされたものであり、検出可能な物体が限定されず、かつ、物体の位置を検出することのできる物体検出装置を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項10に記載の発明では、送信波を送信し、物体(P)にて反射した前記送信波の反射波の受信結果に基づいて前記物体の位置を検出する物体検出装置(100)であって、前記送信波を送信する少なくとも1つの送信用の素子(D)と、前記反射波を受信するアレイ状に配置された複数の受信用の素子(A,B,C)と、を有する送受波器(21〜24)が複数配列されており、前記複数の送受波器に備えられた各受信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であり、前記複数の送受波器のうち、所定の送受波器が前記送信波を送信した場合に、前記所定の送受波器以外の送受波器の受信の指向性を広角にする制御装置(30,40)を備えたという技術的手段を用いる。
送受波器が複数配列されているため、検出対象である物体の反射面が1つの送受波器の方に向いていない場合であっても、他の送受波器によって物体からの反射波を受信する確率が高くなるので、検出可能な物体が限定されるおそれが少ない。
また、送信波を送信した送受波器以外の送受波器の受信の指向性を広角にすることができるため、物体の検出範囲を広げることができる。
さらに、送受波器が有する複数の受信用の素子はアレイ状に配置されているため、各受信用の素子によって受信された反射波の位相差を求めることができるので、物体の方向を求めて物体の位置を検出することもできる。
さらに、各受信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であるため、物体の検出範囲をその配置方向に広げることができる。
つまり、請求項1ないし請求項10に係る発明によれば、検出可能な物体が限定されず、かつ、物体の位置を検出することのできる物体検出装置を実現することができる。
反射波を受信する送受波器の指向性を広角にする技術的手段として請求項4に記載の発明を用いることができる。つまり、アレイ状に配置された複数の受信用の素子のうち、相互に隣接する受信用の素子から出力された両受信信号を、一方を逆相にして加算することにより、反射波を受信する送受波器の受信の指向性をそれぞれ広角にする。
また、物体の方向を求める技術的手段として請求項6に記載の発明を用いることができる。つまり、所定の送受波器が送信波を送信した時間と、前記所定の送受波器以外の送受波器が送信波の反射波を受信した時間との差に基づいて物体までの距離を算出し、かつ、反射波を受信した送受波器に備えられた各受信用の素子がそれぞれ受信した反射波の位相差に基づいて、物体の方向を算出する。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の物体検出装置において、前記少なくとも1つの送信用の素子は、アレイ状に配置された複数の送信用の素子であり、前記制御装置(30,40)は、前記複数の送受波器(21〜24)のうち、前記送信波を送信する送受波器の送信の指向性を広角にする機能をさらに備え、前記複数の送受波器に備えられた各送信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であるという技術的手段を用いる。
送信波を送信する送受波器の送信の指向性を広角にすることができるため、物体の検出範囲を広げることができる。
各送信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であるため、物体の検出範囲をその配置方向に広げることができる。
送信波を送信する送受波器の指向性を広角にする技術的手段としては、請求項5に記載の発明を用いることができる。つまり、アレイ状に配置された複数の送信用の素子のうち、相互に隣接する送信用の素子に入力される両送信信号の一方を逆相にすることにより、前記送信波を送信する送受波器の送信の指向性を広角にする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の物体検出装置において、前記複数の送受波器(21〜24)は、送信および受信を兼用するものであるという技術的手段を用いる。
複数の送受波器は、送信および受信を兼用するものであるため、送信専用の送受波器および受信専用の送受波器を備えるものよりも送受波器の数を減らすことができる。また、送受波器の数が減る分、物体検出装置を小型化することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の物体検出装置において、前記送信波および受信波は、それぞれ超音波であるという技術的手段を用いる。ここで、超音波とは、正常な聴力を持つ人に聴感覚を生じないほど周波数(振動数)が高い音波のことであり、例えば、20kHz以上の音波のことである。
超音波は、人の耳によって聴き取ることができないため、人に不快感を与えることもない。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の物体検出装置において、相互に隣接する送受波器の間隔は、0.11m以上であるという技術的手段を用いる。
後述するように、本願の発明者らの理論計算によると、送受波器の配置間隔が0.11m以上の場合は、反射波を受信する送受波器の指向性を広角に制御した場合の方が、広角に制御しない場合よりも、反射波の反射レベルが大きくなることが分かった。
しかし、送受波器の配置間隔が0.11m未満になると、反射波を受信する送受波器の指向性を広角に制御した場合と広角に制御しない場合とで、反射波の反射レベルの差がなくなることが分かった。
そこで、相互に隣接する送受波器の間隔は、0.11m以上に設定することが望ましい。
請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の技術的手段は、請求項9に記載するように、前記複数の送受波器がそれぞれ車両(1)に備えられた物体検出装置(100)に対して用いると、より一層効果的である。
つまり、車両の周辺に存在する障害物は大きさおよび形状などが様々であるが、請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の技術的手段を用いれば、そのような障害物であっても検出することができるため、その検出結果を用いることにより、車両と障害物との接触を回避することが可能になる。例えば、障害物が請求項10に記載のような柱状である場合でも、それを検出することができるため、車両と障害物との接触を回避することが可能になる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
<第1実施形態>
この発明に係る第1実施形態について図を参照しながら説明する。以下の各実施形態では、この発明に係る物体検出装置として、障害物を検出するために車両に備えられた障害物検出装置を例に挙げて説明する。
[全体構成]
最初に、この実施形態に係る障害物検出装置の全体構成について、それを概略的に示した模式図である図1を参照して説明する。
車両1のリヤバンパ7には、障害物検出装置を構成する超音波センサ21〜24が取付けられている。各超音波センサ21〜24は、超音波を送信し、その反射波に基づいて車両1の後方および斜め後方に存在する障害物を検出する。各超音波センサ21〜24は、リヤバンパ7に沿って配置されている。この実施形態では、リヤバンパ7の直線部分に2個、リヤバンパの左右のコーナ部分にそれぞれ1個の計4個の超音波センサ21〜24が所定の間隔で配置されている。
車両1には、障害物検出装置を構成するECU(Electric Control Unit:電子制御ユニット)3が備えられている。ECU3および各超音波センサ21〜24は、LAN(Local Area Network:構内通信網)ケーブル5を通じて双方向通信可能に接続されている。車両1には、障害物までの距離を音や表示などによって報知するための報知装置4が備えられている。報知装置4は、ケーブル6を通じてECU3と接続されている。
ECU3は、LANケーブル5を通じて各超音波センサ21〜24に対して送信波(超音波)の送信指示および反射波(超音波)の受信指示などを行う。また、ECU3は、LANケーブル5を通じて各超音波センサ21〜24から取得した、障害物の位置を示す情報に基づいて報知装置4を制御する。報知装置4は、リヤバンパ7から障害物までの距離を表示で報知する表示装置50と、音で報知する警報装置60を備える。ECU3が行う制御内容の詳細については後述する。
(表示装置50の構成)
ここで、表示装置50の構成について図2および図3を参照して説明する。図2は、表示装置50の構成を示す説明図である。図3(a)〜(d)は、図2に示す表示装置50に備えられた表示部の表示が変化する様子を示す説明図である。なお、図3においてハッチングの目の細かさは、表示色の違いを示す。
表示装置50は、リヤバンパ7から障害物までの距離に応じた表示を行う。表示装置50は、インスツルメントパネルなど、ドライバーが視認可能な箇所に配置される。表示装置50は、表示部51〜55を備える。表示部51〜54は、超音波センサ21〜24の障害物の検出範囲に対応している。表示部51は、リヤバンパ7の右角部から障害物までの距離を表示する。表示部52,53は、リヤバンパ7の直線部から障害物までの距離を表示する。表示部54は、リヤバンパ7の左角部から障害物までの距離を表示する。表示部55は、車両1の後部の概略形状を表示する。
この実施形態では、表示装置50は液晶表示装置であるが、有機ELやLEDを用いた表示装置でもよい。
表示部51〜54は、それぞれ4つの表示領域を有し、障害物までの距離を4段階で表示する。障害物までの距離が閾値以下になると、最も外側の表示領域が表示され、以降、障害物までの距離が近くなるに従って内側の表示領域が順に表示される。
ここで、駐車場の地面に間隔を置いて設置された一対の輪留めに対して車両を真っ直ぐにバックさせる場合を説明する。超音波センサ22,23から輪留めまでの距離が閾値以下になると、図3(a)に示すように、表示部52,53の最も外側の表示領域が黄色に表示される。そして、輪留めまでの距離がさらに短くなると、図3(b)に示すように、表示部52,53の外側から2番目の表示領域が橙色に表示される。そして、輪留めまでの距離がさらに短くなると、図3(c)に示すように、表示部52,53の外側から3番目の表示領域が薄い赤色に表示される。そして、輪留めまでの距離がさらに短くなると、図3(d)に示すように、表示部52,53の最も内側の表示領域が濃い赤色に表示される。
このように、輪留めまでの距離が短くなるに従って表示部の表示色が変化するため、ドライバーは、その変化を視認することにより、輪留めまでの距離を認識することができる。また、車両が一方の輪留めに対して斜めにバックするような場合は、その輪留めに最も近い超音波センサに対応する表示部が表示を行う。
また、輪留めの両方が複数の超音波センサによって検出されており、超音波センサによって検出距離が異なる場合は、最も短い距離を検出している超音波センサに対応する表示部の表示色を他の表示部よりも濃くする。これにより、ドライバーは、リヤバンパの各部と各輪留めとの距離を判断することができる。
つまり、各超音波センサが検出する障害物が複数存在し、各超音波センサが検出した障害物までの距離がそれぞれ異なる場合は、各超音波センサに対応する各表示部の表示を異ならせることにより、リヤバンパの各部と障害物との距離を認識することができる。
また、輪留めが1つであり、その輪留めが複数の超音波センサによって検出されている場合も上記と同様の表示を行うことにより、リヤバンパの各部と輪留めとの距離を認識することができる。
また、表示装置50は、輪留めに限らず、柱状の障害物や壁などに対しても上記と同様の表示を行う。また、車両の後退により、各超音波センサと障害物との位置関係が変化し、各超音波センサと障害物との距離が変化した場合は、その変化に対応して各表示部の表示が変化する。このため、ドライバーは、バックしながら障害物までの距離の変化を認識することができる。
また、表示装置50は、画面を備え、その画面に前記車両を示す画像を表示するとともに、前記車両周辺の障害物を表示するものでもよい。これによってドライバーは、車両と障害物との位置関係を容易に把握することができる。
警報装置60は、警報音を発生するスピーカと、このスピーカを駆動するアンプとを備える。警報装置60は、表示装置50が上記の表示を行うと同時に警報音を発生する。また、警報装置60は、表示装置50の表示の変化に応じて音を変化させる。例えば、表示装置50の表示領域が外側から内側に増加するに従って音量を大きくたり、音色を変化させる。
なお、表示装置50および警報装置60の一方のみを備える構成でもよい。
(超音波センサの構造)
次に、超音波センサ2の構造について図4および図5を参照して説明する。図4(a)は、リヤバンパ7の一部を示す正面図、(b)は、超音波センサ22の構造を示す正面図である。図5は、図4(a)のA−A矢視断面図である。なお、図5において図面左方向を車両の前方とし、右方向を車両の後方とする。
図4(a)に示すように、各超音波センサ21〜24は、リヤバンパ7に間隔L1(=0.11m以上)で配置されている。各超音波センサ21〜24は、車両が存在する面と平行になっている。例えば、車両が水平の地面に位置する場合は、各超音波センサの配列方向は、その地面に対して平行になる。
図4(b)に示すように、各超音波センサ22は、A,B,CおよびDの計4個の素子をそれぞれ備える。この実施形態では、各素子は、ピエゾ素子であり、超音波を送信する超音波スピーカおよび超音波を受信する超音波マイクを兼用するものである。素子A,Bは、送信波の波長λに対して半波長(λ/2)の間隔で水平(超音波センサの配置方向と同一方向)かつアレイ状に配置されており、素子C,Dも素子A,B間と同じ間隔で水平(超音波センサの配置方向と同一方向)かつアレイ状に配置されている。
素子A,Bの直下に素子C,Dが配置されており、素子A,Cおよび素子B,Dもそれぞれ素子間に半波長(λ/2)の間隔で垂直(超音波センサの配置方向と直交する方向)かつアレイ状に配置されている。素子A,Bの中心間を結ぶ線と、素子C,Dの中心間を結ぶ線とは平行になっている。また、素子A,Cの中心間を結ぶ線と、素子B,Dの中心間を結ぶ線とは平行になっている。換言すると、素子A〜Dは、一辺が、車両の存在する面に対して水平になっている正方形状に配置されている。なお、他の超音波センサ21,23,24も上記の超音波センサ22と同じ構成である。
図5に示すように、超音波センサ22は、ハウジング2g、圧電振動子2aおよび回路基板2bなどから構成される。ハウジング2gは、リヤバンパ7に貫通形成された貫通孔7dに嵌合されている。この実施形態では、ハウジング2gは、合成樹脂またはアルミニウムによって構成されている。
ハウジング2gのうち、前方の空間には、素子B,Dの圧電振動子2a,2aが収容されている。図面では描かれていないが、実際には、素子B,Dの圧電素子2a,2aの横には素子A,Cの圧電素子2a,2aがハウジング2gに収容されている。送信波を送信するときは、圧電振動子2aに電圧を印加して電歪効果によって圧電振動子2aを振動させる(歪ませる)ことにより、ハウジング2gの前面部2mを介して送信波を送信する。
また、送信され、障害物にて反射した送信波の反射波は、前面部2mを介して圧電振動子2aに伝達され、圧電振動子2aが歪んだときの圧電効果によって圧電振動子2aから得られる電圧に基づいて反射波が検出される。
圧電振動子2aの形成材料は、ピエゾ効果(圧電効果および電歪効果)を発生するものであれば限定されないが、この実施形態では、超音波の送受信性能および耐久性などに優れるという理由から、チタン酸バリウムなどの金属酸化物の粉末を圧縮焼成した圧電セラミックを用いる。
圧電振動子2aの周囲には、振動吸収体2dが密着している。振動吸収体2dは、前面部2mと対向する面を除いて圧電振動子2aを取り囲むように設けられている。振動吸収体2dは、圧電振動子2aによる振動がハウジング2gの前面部2m以外の部位に伝わることを低減するものである。この実施形態では、振動吸収性能に優れるという理由から、振動吸収体2dはシリコン製ゴムやポリウレタンなどの弾性を備える弾性体によって形成されている。
ハウジング2gの内部であって各圧電振動子2aの後方には、回路基板2bが収容されている。回路基板2bは、リード線2cによって各圧電振動子2aと接続されている。回路基板2bには、後述する送信制御部(図6において符号30で示す)および受信制御部(図6において符号40で示す)などが搭載されている。
回路基板2bの後面には、コネクタ2eが取付けられており、コネクタ2eの後面からはケーブル2nが導出されている。ケーブル2nはECU3と接続されており、回路基板2bおよびECU3は、ケーブル2nおよびコネクタ2eを通じて双方向通信を行う。
回路基板2bの後方の空間には、ハウジング2gの内部を気密に保持するための封止材2fが充填されている。
リヤバンパ7の内面7cのうち、貫通孔7dを臨む部位には、超音波センサ22を保持するための保持部材2hが取付けられている。保持部材2hは筒状に形成されており、その内周面は、超音波センサ22の外周形状に対応した形状に形成されている。超音波センサ22は、その前面部2mが貫通孔7dから外方へ露出し、かつ、リヤバンパ7の外面7bと面一となるように保持部材2hに保持されている。ハウジング2gの外周面に形成された突起部2jが、保持部材2hの周面に形成された嵌合穴2iに嵌合することにより、ハウジング2gが保持部材2hに位置決め固定されている。
なお、他の超音波センサ21,23,24も上記の超音波センサ22と同じ構成および取付構造である。また、各素子A〜Dは、圧電振動子を利用した構成の他、電波を送受信するアンテナ(例えば、ホーンアンテナ)でもよい。
図4(b)に示すように、素子A〜Dは、それぞれ円形の振動面を有し、各素子の指向性は水平方向および垂直方向に対して同じ形状である。素子A〜Dのうち、隣接する素子の位相を制御し、2つの素子を組み合わせることにより、超音波センサが本来持っている指向性を狭角または広角にすることができる。
相互に隣接する2素子の位相を同相にして駆動すると、図22(b)に示すように2素子により形成される指向性は狭角になる。また、相互に隣接する2素子の一方の位相を逆相(位相差が180度)にすると、図22(c)に示すように2素子により形成される指向性は広角になる。
この実施形態では、超音波の送信時は、素子Dのみを駆動し、障害物にて反射した反射波の受信時は、水平方向に隣接する素子A,Bの一方の位相を逆相にすることにより、反射波を受信する超音波センサの指向性を広角にする。これにより、超音波センサ1つ当たりの受信範囲を水平方向に広げることができるため、超音波センサ間の受信感度の弱い領域(死角)をなくすことができるので、障害物の検出範囲を広げることができる。
[主な電気的構成]
次に、超音波センサの主な電気的構成について図を参照して説明する。
図6は、各超音波センサの主な電気的構成をブロックで模式的に示す説明図である。各超音波センサ21〜24の各回路基板2bに搭載された各送信制御部30および受信制御部40は、ケーブル2nを通じてECU3と接続されている。
この実施形態の障害物検出装置100は、ECU3および超音波センサ21〜24から構成される。
(ECU3)
ECU3は、通常のコンピュータであり、CPU3a、ROM3b、RAM3c、I/O3dおよびこれらを接続するバス3eなどによって構成される。
この実施形態では、CPU3aは、1つの超音波センサに対して送信波の送信指示を行ったとき、他の3つの超音波センサに対しては反射波の受信指示を行う。例えば、送信波の送信指示は、配列方向の一端の超音波センサ21から配列順に行い、配列方向の他端の超音波センサ24に対して送信指示を行うと、次は、超音波センサ24から折り返して配列順に超音波センサ21まで送信指示を行う。つまり、送信指示は、超音波センサの配列順に往復して行う。
また、送信指示は、配列方向の一端の超音波センサから開始して他端の超音波センサまで行った後、再度、一端の超音波センサから開始してもよい。つまり、送信指示を反復して行ってもよい。なお、最初に送信指示を行う超音波センサは、必ずしも配列方向の端部に配置された超音波センサでなくてもよい。
換言すると、CPU3aは、超音波で障害物を走査して検出するように各超音波センサに指示を行い、その走査方向は往復方向でもよいし、反復方向でもよい。
また、送信指示は送信波の分布が重ならない程度に離れているものに対してであれば、同時に複数の超音波センサに行ってもよい。
また、CPU3aは、各受信制御部40に対して、検出した障害物の位置情報(障害物までの距離および障害物の方向を示す情報)を自身に送信するように指示する。そして、CPU3aは、受信した位置情報に基づいて報知装置4を駆動する。このとき、障害物での反射波を複数の超音波センサが受信しており、その受信レベルが閾値を超えている超音波センサが1つのみである場合は、CPU3aは、その超音波センサに対応する表示部(図2)の制御を行う。また、受信レベルが閾値を超えている超音波センサが複数ある場合は、CPU3aは、それら各超音波センサに対応する表示部の制御を行う。
(送信制御部30)
送信制御部30は、ECU3の送信指示に基づき送信信号を生成して素子Dに出力する部分である。図7は、図6に示す送信制御部30の構成をブロックで模式的に示す説明図である。送信制御部30は、発振回路32aおよび駆動回路32bを有する送信波形生成部32を備える。
発振回路32aは、ECU3からの送信タイミング信号を受け、予め設定された超音波領域の所定周波数の正弦波(超音波)を生成し、それをパルス変調したパルス信号を駆動回路32bに出力する。そして、駆動回路32bは、素子Dに入力される電源電圧の供給を受けて駆動し、発振回路32aからのパルス信号(駆動信号)により素子Dの圧電振動子2a(図5)を駆動させる。これにより、圧電振動子2aが送信振動し、図5に示したハウジング2gの前面部2mを介して車両外部に送信波(超音波)が送信される。
なお、ECU3から送信タイミング信号が送信波形生成部32に対して出力されている間は、送信波形生成部32と素子Dとが接続され、超音波センサから車両外部に超音波が送信される。
(障害物の位置を検出する手法)
図8は、障害物の位置を検出する手法を示す説明図である。送信波が送信された時間と、反射波が受信された時間との時間差に基づいて障害物までの距離を求める。また、水平方向に配列された素子A,Bによってそれぞれ受信された反射波の位相差に基づいて障害物の水平方位を求める。さらに、垂直方向に配列された素子A,Cによってそれぞれ受信された反射波の位相差に基づいて障害物の垂直方位を求める。
(受信制御部40)
図9は、図6に示す受信制御部40の構成をブロックで模式的に示す説明図である。受信制御部40は、素子A,B,Cから送られてきた信号に基いて、その信号が障害物の反射波であるか否かを判定し、反射波であると判定したときは、その反射波に基づいて障害物の位置を算出する部分である。
受信制御部40は、素子A,B,Cにそれぞれ接続されたアンプ41a,41b,41cと、A/D変換部42a,42b,42cと、直交復調部43a,43b,43cと、指向性制御部44と、振幅算出部45と、閾値判定部46と、距離算出部47と、水平方位算出部48aと、垂直方位算出部48bと、位置変換部49とを備える。指向性制御部44は、位相制御部44a,44bと、加算部44cとを備える。
アンプ41a〜41cは、それぞれ素子A〜Cから出力された信号を所定の増幅率で増幅する。A/D変換部42a〜42cは、それぞれアンプ41a〜41cから出力された信号をデジタル信号に変換する。直交復調部43a〜43cは、それぞれA/D変換部42a〜42cから出力されたデジタル信号を直交復調する。
つまり、直交復調部43aは、A/D変換部42aから出力されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波を掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I1および直交成分Q1を抽出する。また、直交復調部43bは、A/D変換部42bから出力されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波を掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I2および直交成分Q2を抽出する。
さらに、直交復調部43cは、A/D変換部42cから出力されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波を掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I4および直交成分Q4を抽出する。
図10は、素子A,Bの直交復調信号を複素平面(IQ平面)上に表した図であり、(a)は、位相差Δφを生じた直交復調信号を示し、(b)は、同位相の直交復調信号を示す。素子A,Bで受信した受信信号を直交復調すると、その復調信号は、所定の各周波数の正弦波に対する同相成分(I)および直交成分(Q)の信号に分離された形で得られる。
これを、同相成分(I)および直交成分(Q)の信号からなるIQ平面(複素平面)に表すと、所定の大きさおよび位相のベクトルとして表すことができる。また、素子A,Bの復調信号は、障害物の方向によって、それぞれ位相が変わってくる。また、素子A,Bの復調信号(Rx_A、Rx_B)をそれぞれIQ平面上にベクトルとして表すと、図10(a)に示すように、障害物の方向に応じて位相差Δφを生ずる。
また、同図には、これらのベクトルを合成した合成ベクトルも示している。このように、各復調信号を合成するということは、各復調信号に対応するベクトルを合成することと同じである。ここで、例えば、各復調信号(Rx_A、Rx_B)に対し、Rx_Bに位相差−Δφの複素係数exp(−jΔφ)を乗算すると、同図(b)に示すように、Rx_BとRx_Aは同位相にできる。
また、図10には、これらのベクトルを合成した合成ベクトルも示している。同図(a)に示す合成ベクトルの大きさと同図(b)に示す合成ベクトルの大きさを比べると、同図(b)に示す合成ベクトルの方が大きい。つまり、各復調信号に所定の複素係数を乗算すると、各復調信号を合成した信号の大きさが変わり、その結果、反射波の有無を判定する閾値判定に影響することになる。
換言すると、各復調信号に複素係数exp(−jΔφ)を乗算すれば、各復調信号の位相差がΔφに対応する方向からの反射波を最も強く受信できることになる。したがって、各復調信号に所定の複素係数を乗算して、各復調信号間の位相差を操作することにより、受信指向性を制御することができる。これにより、所望する方向の障害物を検出することができる。
また、このように、各復調信号を合成した信号の大きさに基づいて、反射波の存在を判定することにより、一つの素子の受信信号の大きさに基づいて判定するときよりも、受信感度を良くすることができる。また、反射波のない部分はノイズでありランダムな位相となるため、ベクトル合成によってノイズ成分の合成振幅は、小さくなるため、閾値判定する場合のSN比を良くすることができる。
位相制御部44a,44bは、直交復調部43a,43bにおいてそれぞれ抽出された同相成分I1,I2および直交成分Q1,Q2に所定の複素係数を乗算して復調信号の位相差を変える。この実施形態では、位相制御部44a,44bの一方が、復調信号の位相差を180度に変える(逆相にする)。
つまり、一方の復調信号に複素係数1を乗算し、他方に複素係数(−1)を乗算することにより、乗算する複素係数の位相差を逆相にする。
加算部44cは、位相制御部44a,44bにおいて位相を変えられた各復調信号の同相成分I1およびI2をベクトル加算して同相成分I3を算出し、かつ、直交成分Q1およびQ2をベクトル加算して直交成分Q3を算出する。このとき、ベクトル加算された同相成分の一方および直交成分の一方は、位相制御部において位相差が逆相になっているため、加算部44cにおいて算出して得られた信号の指向性は広角になる。
振幅算出部45は、加算部44cにおいてベクトル加算された信号の振幅(=(I3+Q31/2)を算出する。閾値判定部46は、振幅算出部45において算出された振幅が閾値よりも大きいか否かを判定する。つまり、加算部44cにおけるベクトル加算後の信号の振幅が閾値よりも大きいときは、受信信号が障害物Pからの反射波であると判定する。
図11(a)は、受信信号のベクトル加算後の振幅と時間との関係を示す説明図であり、図11(b)は、素子A,Bの受信波の位相を示す説明図である。距離算出部47は、図11(a)に示すように、受信信号のベクトル加算後の振幅が閾値を超えたときの時間と、送信波を送信したときの時間との時間差と、送信波の速度とから障害物までの距離を算出する。
水平方位算出部48aは、図11(b)に示すように、素子A,Bの各受信信号のベクトル加算後の振幅が閾値を超えた部分における素子A,Bの各復調信号の位相差に基づいて水平方位を算出する。また、水平方位算出部48aは、ベクトル加算後の振幅が閾値を超えた部分における複数のサンプルポイントにおいて、素子A,Bで受信する受信信号の位相差を、その受信信号の大きさを反映した位相差ベクトル(水平方位を示す位相差ベクトル)として算出する。
垂直方位算出部48bは、直交復調部43aによって直交復調された同相成分I1および直交成分Q1の位相と、直交復調部43cによって直交復調された同相成分I4および直交成分Q4の位相とを入力し、両位相の位相差を算出し、その位相差に基づいて垂直方位を算出する。また、垂直方位算出部48bは、素子A,Bの各受信信号のベクトル加算後の振幅が閾値を超えた部分における素子A,Cの各復調信号の位相差に基づいて垂直方位を算出する。
また、垂直方位算出部48bは、素子A,Bの各受信信号のベクトル加算後の振幅が閾値を超えた部分における複数のサンプルポイントにおいて、素子A,Cで受信する受信信号の位相差を、その受信信号の大きさを反映した位相差ベクトル(垂直方位を示す位相差ベクトル)として算出する。
図12は、間隔dで配置された2素子にθ方向から反射波が到来したことを示す説明図である。2素子間の距離をd、各復調信号の位相差をΔφ、反射波の波長をλとすると、反射波の到来方向θは次式(1)で表される。
θ=sinー1(Δφ*λ/(2π*d)) ・・・(1)
上記式(1)に反射波の波長λ(送信波の波長λと同じ)と、2素子間の距離d(λ/2)と、各復調信号の位相差Δφとを代入すれば、反射波の到来方向θを算出することができる。
ここで、各復調信号の位相差Δφを算出するために、先ず、ベクトル加算後の信号の振幅が閾値を超えた部分の複数のサンプルポイントにおいて、各復調信号の位相差を示す位相差ベクトルDefを算出する。位相差ベクトルDefは、受信信号の大きさを反映したものであり、次式(2)により算出する。
Def=X*Y*exp(j(φーφ))=X*Y*exp(j(Δφ)) ・・・(2)
なお、X、Yは、各復調信号の強度を示し、φ、φは各復調信号の位相を示す。ここで、各復調信号Rx_A,Rx_Bをそれぞれ次式(3),(4)のように同相成分(I)および直交成分(Q)の和で表す。図13(a)〜(c)は、複数のサンプルポイントの位相差ベクトルを加算することで各素子の受信信号の位相差を算出することを説明するための図である。
Rx_A→X*exp(jφ)=X*(a+jb)=(X*a)+j(X*b) ・・・(3)
Rx_B→Y*exp(jφ)=Y*(c+jd)=(Y*c)+j(Y*d) ・・・(4)
なお、上記式(3),(4)において、a+jbおよびc+jdは、それぞれ単位ベクトルである。上記式(3),(4)を式(2)に代入すると、位相差ベクトルDefの同相成分Def_Iと直交成分Def_Qは、それぞれ次式(5),(6)のように表される(図13(a)参照)。
Def_I=(X*a)*(Y*c)+(X*b)*(Y*d) ・・・(5)
Def_Q=(X*b)*(Y*c)−(X*a)*(Y*d) ・・・(6)
したがって、各復調信号の成分を上記式(5),(6)に代入することにより、位相差ベクトルDefを算出することができる(図13(b)参照)。そして、各サンプルポイントにおいて算出した位相差ベクトルを加算して、合成位相差ベクトルSum_Defを算出し(図13(c)参照)、この合成位相差ベクトルSum_Defの位相から、障害物Pの方向を算出するための、各復調信号の位相差Δφを算出する。
このように、受信信号の大きさを反映した位相差ベクトルを合成することで、受信信号の大きさを重みとしてもつ位相差の平均が可能となり、正確に位相差Δφを算出することができる。このΔφに基づき式(1)から反射波の到来方向θを算出する。
位置変換部49は、距離算出部47で算出した障害物Pまでの距離情報と、水平方位算出部48aで算出した水平方位を示す位相差ベクトルと、垂直方位算出部48bで算出した垂直方位を示す位相差ベクトルとから、障害物Pの位置を示す位置情報に変換する。
この実施形態では、素子A,Bが水平方向にアレイ状に配置されており、素子A,Cが垂直方向にアレイ状に配置されているため、素子A〜Cが属している平面上の2次元座標に変換する。そして、位置変換部49は、ECU3からの位置情報要求指示に基づいて上記の位置情報をECU3に送信する。
[障害物検出処理]
次に、ECU3に備えられたCPU3aが実行する障害物検出処理の流れについて、それを示す図14のフローチャートを参照して説明する。例えば、CPU3aは、車両の変速機が後退(バック)に選択されたことをトリガーとして以下に示す障害物検出処理を実行する。
CPU3aは、予め設定されている送信タイミングになったか否かを判定し(ステップ(以下、Sと略す)1)、送信タイミングになったと判定すると(S1:Yes)、m番目以外の超音波センサに対して受信指向性を広角に変えるように指示する(S2)。続いて、CPU3aは、m番目の超音波センサに対して送信波(超音波)を送信するように指示する(S3)。
例えば、図1に示した超音波センサ21〜24が、m=1〜4番目に対応し、mの初期値が「1」であるとすると、1番目の超音波センサ21以外の超音波センサ22〜24に対して受信指向性を広角に変えるように指示し(S2)、1番目の超音波センサ22に対して送信波を送信するように指示する(S3)。
続いて、CPU3aは、m番目以外の超音波センサ、つまりS2において受信指向性を広角に変えるように指示した各超音波センサに対して位置情報を送信するように指示する(S4)。この指示は、送信側の超音波センサが送信波を送信し、受信側の各超音波センサが反射波を受信してから位置情報を算出するまでに要する時間が経過してから行う。その時間は、予め実験などによって求めておき、CPU3aまたはROM3b(図6)にタイマ(カウンタ)などの形で格納しておく。
続いて、CPU3aは、受信側の超音波センサから位置情報を受信したか否かを判定し(S5)、位置情報を受信したと判定すると(S5:Yes)、その受信した位置情報を自身のキャッシュメモリ(図示せず)またはRAM3c(図6)などの格納領域に格納する(S6)。続いて、CPU3aは、S6において格納領域に格納した位置情報によって示される障害物までの距離が、予め設定されている設定距離以下であるか否かを判定する(S7)。
ここで、設定距離以下であると判定すると(S7:Yes)、報知装置4(図1)を駆動し、前述したように表示装置50および警報装置60による報知を行う(S8)。続いて、CPU3aは、送信波の送信指示を行う超音波センサを特定するための番号mに「1」を加算して更新する(S9)。続いて、CPU3aは、mが予め設定されたn、例えば「4」になったか否かを判定し(S10)、mがnになったと判定すると(S10:Yes)、mを初期値、例えば1に戻す(S11)。以降、CPU3aは、送信タイミングになる毎に上述のS2〜S11を繰返し実行する。
以上のように、CPU3aは、送信波を送信する超音波センサと、反射波を受信する超音波センサとを予め設定された順序で順番に指示する。そして、反射波を受信した超音波センサから位置情報を受信し、その受信した位置情報により示される距離が設定距離以下である場合に報知装置4を駆動する。
このとき、送信側の超音波センサ以外の各超音波センサの受信指向性は広角に制御されるため、反射波の受信範囲が広がるので、障害物の検出範囲を広げることができる。また、障害物の水平方向および垂直方向の位置を検出することができるため、障害物の位置を高精度で検出することができる。
特に、駐車場の輪留めのように、車両のリヤバンパに対して斜め下方に位置する障害物であっても、正確に検出することができる。また、障害物の検出範囲を広げることができるため、リヤバンパに配置する超音波センサの数を減らすことができるので、車両の製造コストを低減することもできる。
また、障害物が柱状である場合にも正確に検出することができる。図15は、受信指向性と障害物との関係を示す説明図であり、(a)は従来の受信指向性の説明図、(b)は受信指向性を広角にした場合の説明図である。
同図(a)に示すように、受信側の超音波センサ23の指向性の境界部分に柱状の障害物Pが存在する。この場合、指向性の境界部分における感度は弱いため、超音波センサ23によって障害物Pを検出できないおそれがある。
しかし、第1実施形態の障害物検出装置を使用すれば、同図(b)に示すように、超音波センサ23の指向性を広角にすることができるため、障害物Pは受信感度の強い範囲に入るので、超音波センサ23によって障害物Pを正確に検出することができる。
[実験]
ここで、本願発明者らが、上記第1実施形態の障害物検出装置の効果を実証するために行った実験について説明する。図16は、実験内容の概略説明図であり、図17は、実験結果を示すグラフである。
図16に示すように、検出対象となる障害物として駐車場の輪留めPを使用した。また、60cmの間隔で水平方向に配置された超音波センサ22,23を使用した。長手方向の長さが、超音波センサの配置間隔60cmよりも短い輪留めを使用した。超音波センサ22は送信用であり、超音波センサ23は受信用である。各超音波センサと対向する輪留めPの前面は平面である。そして、輪留めPの前面における長手方向の中心P1と超音波センサ22の中心との直線距離が50cmになるようにセットした。また、輪留めPの前面と、超音波センサ22,23の配置方向とを平行にセットした。
そして、輪留めの前面と、超音波センサ22,23の配置方向とが平行になっている状態を維持しながら、超音波センサ22,23を図中矢印F1で示す方向へ水平移動させた。移動前の超音波センサ22の中心に対応する位置を移動距離を0(D=0)とした。そして、最初は、15cm移動したときに(D=15cm)超音波センサ23から出力された受信信号に基いて、輪留めPからの反射波の反射レベル[V]を測定した。
以降、各超音波センサを矢印F1で示す方向へ5cm刻みで移動させ、移動毎に反射レベルを測定した。最終的には40cm(D=40cm)移動させた。また、各超音波センサを矢印F2で示す方向へ移動させながら上記と同様の測定を行った。また、このような反射レベルの測定を、超音波センサ23の指向性を広角に制御しない場合と、広角に制御した場合とについてそれぞれ行った。
その結果、図17に示すように、受信側の超音波センサの指向性を広角にした場合と、広角にしない場合とで、共に移動量が30cm(D=30cm)のときに反射レベルが最大になった。つまり、移動量が、超音波センサ22,23の配置間隔60cmの半分に達したときに反射レベルが最大になった。
また、各移動量において、受信指向性を広角に制御した場合の方が、広角に制御しなかった場合よりも、反射レベルが高いことが分かった。特に、反射レベルが最大になったときには、受信指向性を広角に制御した場合と制御しなかった場合とで反射レベルの差が最大になった。
つまり、受信側の超音波センサの指向性を広角に制御することにより、反射波の反射レベルを大きくすることができるため、障害物を広範囲に、かつ、正確に検出できることを実証できた。
なお、輪留めPの前面における長手方向の中心P1と超音波センサ22の中心との直線距離が10cm以下の場合は、反射レベルの測定を行うことができなかった。これは、センサの種類に関係なく、定量的に決まる事実であった。したがって、障害物を検出するためには、センサから障害物までの直線距離が、少なくとも10cmを超えていることが必要である。
[理論計算]
次に、本願発明者らは、受信指向性を広角に制御したことによる効果と、超音波センサの配置間隔との関係について調べた。この理論計算は、2つの超音波センサを輪留めに対して平行に配置し、一方の超音波センサを送信用に設定し、他方を受信用に設定した。そして、2つの超音波センサの間隔を変化させ、受信側の超音波センサの指向性を広角に制御した場合としない場合とで反射波の反射レベル(受信強度)を測定した。
そして、最初は、超音波センサの配置間隔を2mに設定し、受信側の超音波センサの受信信号に基づいて反射波の反射レベルを測定した。そして、受信側の超音波センサの指向性を広角に制御した場合の反射レベルと、指向性を広角に制御しない場合の反射レベルとの差を求め、その差がある場合(差が0を超える場合)を効果ありとし、差がない場合(差が0以下の場合)を効果なしと判定した。
受信側の超音波センサの配置間隔を2mから0.5m刻みで短くしながら、上記の測定および判定を行った。その結果、計算結果を示す図18のグラフのように、配置間隔が0.5mよりも短くなってきたときから、上記の効果が小さくなってくることが分かった。
そこで、配置間隔が0.5m以下になってからは、配置間隔を0.01m(1cm)刻みで短くして上記の測定および判定を行った。その結果、図18に示すように、配置間隔が0.11m(11cm)に達したときに効果がなくなった。
つまり、受信側の超音波センサの配置間隔が0.11m以下になると、受信側の超音波センサの指向性を広角に制御した場合と制御しない場合とで、反射波の反射レベルに差がなくなり、受信指向性を広角に制御することによる効果がなくなることが分かった。
したがって、受信側の超音波センサの配置間隔は、少なくとも0.11m以上に設定することが望ましい。
また、超音波センサを構成する素子の数を変えて上記計算を行った結果、上記と同じ計算結果を得た。さらに、送信波の強度および指向性の少なくとも一方が変化した場合でも上記と同じ計算結果を得た。
つまり、上記計算の結果は、超音波センサの種類および送信波などの影響を受けず、物理的に定まるものと推測される。このため、超音波センサのように音波を利用したセンサの他、電波または光などの電磁波を利用したセンサを用いて上記計算を行っても同じ計算結果を得ることが推測される。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態について図を参照しながら説明する。この実施形態に係る障害物検出装置は、送信波の送信範囲を広げることができることを特徴とする。
(送信波の位相制御)
図19は、送信波の合成指向性を説明するために、基準軸と空間の任意の位置との関係を示す図である。アレイ状に配置された2つの素子C,Dから送信される送信波の合成指向性E(θ、φ)は、次式(7)のように表される(以下、1次元の場合を示す)。
E(θ、φ)=E(θ、φ)*Σexp[j{(2π/λ)*(m*dx*sinθ*cosφ)+θ}]、(m=0、1、・・・、M−1) ・・・(7)
式(7)におけるθ、φは、図18において任意の点における、その任意の点と原点とを結んだ直線と基準軸との角度を表す。E(θ、φ)は、各素子単体の指向性、λは送信波の波長、dxは素子間隔、θは、各素子に入力する送信信号の位相、Mは素子数を示す。
ここで、1次元(x軸上)の指向性を考えるために、φ=0とし、さらに、素子数Mを2、素子間隔dxを半波長λ/2、各素子に入力する送信信号の位相差をΔθとするため、θ=0、θ=Δθとすると、2つの素子の合成指向性E(θ、φ)は、次式(8)のように表される。
E(θ、φ)=E(θ、φ)*[1+exp{j(π*sinθ+Δθ)}] ・・・(8)
この実施形態では、図22(c)に示したように、指向性E(θ、φ)を広角にするため、素子C,Dに入力する送信信号の位相差Δθを180度(逆相)にする。
(送信制御部30)
図20は、送信制御部30の概略構成を示す説明図である。送信制御部30は、送信波の位相を決定する送信位相決定部31と、素子C,Dの送信波形を生成する送信波形生成部32,33とを備える。送信位相決定部31は、素子Dの位相を素子Cの位相に対して逆相に設定する。送信波形生成部32,32は、ECU3からの送信タイミング信号を受け、送信位相決定部31から指示された位相で、かつ、超音波領域の所定周波数の正弦波(超音波)を生成し、それをパルス変調した信号を送信信号として素子C,Dに入力する。これにより、素子C,Dの各圧電振動子2aは、入力した送信信号に従って振動し、広角の指向性を有する超音波を送信する。
以上のように、第2実施形態の障害物検出装置を使用すれば、送信波の指向性を広角にすることにより、送信波の送信範囲を広げることができるため、障害物の検出範囲を広げることができる。
また、障害物が柱状である場合にも正確に検出することができる。図21は、送信指向性と障害物との関係を示す説明図であり、(a)は従来の送信指向性の説明図、(b)は送信指向性を広角にした場合の説明図である。
同図(a)に示すように、送信側の超音波センサ22の指向性の境界部分に柱状の障害物Pが存在する。この場合、指向性の境界部分における送信波の強度は低いため、受信側の超音波センサ23において受信レベルの高い反射波が受信されず、障害物Pを検出できないおそれがある。
しかし、第2実施形態の障害物検出装置を使用すれば、同図(b)に示すように、送信側の超音波センサ22の指向性を広角にすることができるため、障害物Pは送信波の強度が高い範囲に入り、反射波の受信レベルが高くなるので、超音波センサ23によって障害物Pを正確に検出することができる。
なお、受信側の各超音波センサは、それぞれ指向性を広角に制御するため、上記第2実施形態の障害物検出装置は第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
<他の実施形態>
(1)前述の各実施形態では、素子Dを送信用として用い、素子A〜Cを受信用として用いたが、素子A〜Dを送受信兼用とすることもできる。例えば、素子Dを送受信用として用い、素子A〜Dを受信用として用いる。そして、素子A,Bおよび素子C,Dにおける各位相差の平均値を求め、その平均値に基づいて障害物の水平方位を求める。また、素子A,CおよびB,Dにおける各位相差の平均値を求め、その平均値に基づいて障害物の垂直方位を求める。この構成によれば、障害物の位置の検出精度をより一層高めることができる。
(2)また、送信側の超音波センサの素子A〜Dによる指向性を広角に制御して送信波を送信することもできる。この構成によれば、1組の素子を広角に制御した第2実施形態よりも障害物の検出範囲を広げることができる。
(3)さらに、送信側の超音波センサの素子A〜Dのう、相互に隣接する1組の素子をそれぞれ同相に制御することにより、その1組の素子から送信される送信波の指向性を狭角に制御することもできる。この構成によれば、送信波の到達距離を延ばすことができるため、障害物の検出距離を長くすることができる。また、送信波の送信強度を高めることができるため、反射波の反射強度を高めることもできる。なお、素子A〜Dによる指向性を狭角に制御することもできる。
(4)超音波センサを地表面に対して縦方向に配列し、受信側の超音波センサにおいて垂直方向に配列された素子の指向性を広角に制御することもできる。この構成によれば、障害物の検出範囲を縦方向に広げることができる。例えば、ワンボックスカー、バス、トラックなど、後部の車高が高い車両に適用する場合、車両の後方角部に沿って超音波センサを縦方向に配列する。
この構成によれば、障害物の検出範囲を縦方向に広げることができるため、地表面から離れた位置に存在する障害物を高精度で検出することができる。例えば、駐車場の壁面から前方へ突出した障害物や上方から下方へ突出した障害物などを検出することができる。また、その車両のリヤバンパに沿って超音波センサを配列すれば、輪留めなどの地表面から低い位置に存在する障害物をも高精度で検出することができる。
(5)前述の各実施形態にて説明した障害物検出装置は、車両を駐車するときにドライバーを支援するための駐車支援システムに用いることもできる。この駐車支援システムに備えられたECU3には、超音波センサ取付位置記憶部および走行状態取得部が接続されている。超音波センサ取付位置記憶部は、各超音波センサ21〜24の車両に対する取り付け位置情報を記憶する超音波センサ取付位置記憶部を備える。
この超音波センサ取付位置記憶部は、車両の中心点を原点としたときの3次元座標および姿勢を記憶している。走行状態取得部は、車速センサ、地磁気センサ、ジャイロスコープおよび操舵角センサなどから、車両の各時刻における車速および方位などを示す走行状態を取得する。
ECU3のCPU3aは、障害物を検出する際には、走行状態取得部から取得する走行状態に基づき、車両の中心点の移動軌跡を時刻に対応付けてRAM3cに記憶していく。また、各受信制御部40から送られてきた障害物の位置情報を、車両の中心点を基準とした位置情報に変換し、時刻に対応付けてRAM3cに記憶しておく。このように、障害物の位置情報を車両の中心点を基準とした位置情報に変換しているのは、各超音波センサ21〜24から取得した複数の位置情報を統合して取り扱うためである。
そして、RAM3cに記憶した車両中心点の移動軌跡に基づいて、RAM3cに記憶した各時刻に対応する障害物の位置情報を、現在地を基準とした位置に変換する。つまり、CPU3aは、各時刻で検出した障害物の位置情報を現在の時刻、位置を基準にして認識している。これによって、走行中において検出した複数の障害物の位置情報から障害物の形状を認識することができる。
例えば、棒状の障害物の場合は、一点として算出し、棒状の障害物として認識でき、平面状の障害物の場合、移動に応じて異なる点を算出し、障害物が平面状であることを認識できる。例えば縦列駐車時のスペースを検索する用途で使用した場合、駐車車両の形状を検出し、駐車に使用できるスペースを検索することができる。同様に並列駐車スペース検索に適用した場合でも、駐車車両の形状を検出し、駐車に使用できるスペースを検索し、スペース有無の判定や、自動駐車の目標位置設定に使用することができる。
(6)前述の各実施形態では、この発明に係る障害物検出装置を車両に備えた場合を説明したが、ロボットなどにも用いることができる。例えば、ロボットの腕、足、頭部、胴体などに超音波センサを配列することにより、ロボットが動作するときに障害物を広範囲かつ高精度で検出することができる。なお、ロボットには、二足歩行ロボット、工業用ロボット、産業用ロボットなどを含む。
この発明の第1実施形態に係る障害物検出装置の全体構成を概略的に示した模式図である。 表示装置50の構成を示す説明図である。 (a)〜(d)は、図2に示す表示装置50に備えられた表示部の表示が変化する様子を示す説明図である。 図4(a)は、リヤバンパ7の一部を示す正面図、(b)は、超音波センサ22の構造を示す正面図である。 図4(a)のA−A矢視断面図である。 各超音波センサの主な電気的構成をブロックで模式的に示す説明図である。 図6に示す送信制御部30の構成をブロックで模式的に示す説明図である。 障害物の位置を検出する手法を示す説明図である。 図6に示す受信制御部40の構成をブロックで模式的に示す説明図である。 素子A,Bの直交復調信号を複素平面(IQ平面)上に表した図であり、(a)は、位相差Δφを生じた直交復調信号を示し、(b)は、同位相の直交復調信号を示す。 (a)は、受信信号のベクトル加算後の振幅と時間との関係を示す説明図であり、(b)は、素子A,Bの受信波の位相を示す説明図である。 間隔dで配置された2素子にθ方向から反射波が到来したことを示す説明図である。 (a)〜(c)は、複数のサンプルポイントの位相差ベクトルを加算することで各素子の受信信号の位相差を算出することを説明するための図である。 ECU3に備えられたCPU3aが実行する障害物検出処理の流れを示すフローチャートである。 受信指向性と障害物との関係を示す説明図であり、(a)は従来の受信指向性の説明図、(b)は受信指向性を広角にした場合の説明図である。 実験の内容の概略説明図である。 実験の結果を示すグラフである。 計算の結果を示すグラフである。 第2実施形態において送信波の合成指向性を説明するために、基準軸と空間の任意の位置との関係を示す図である。 送信制御部30の概略構成を示す説明図である。 送信指向性と障害物との関係を示す説明図であり、(a)は従来の送信指向性の説明図、(b)は送信指向性を広角にした場合の説明図である。 (a)は従来の素子の配置を示す説明図、(b)は狭角の指向性の説明図、(c)は広角の指向性の説明図である。 従来の障害物検出装置の説明図である。 (a)は障害物を検出可能な場合の説明図、(b)は障害物を検出不可能な場合の説明図である。
符号の説明
1・・車両、2a・・圧電振動子、7・・リヤバンパ、21〜24・・超音波センサ(送受波器)、A〜D・・素子。

Claims (10)

  1. 送信波を送信し、物体にて反射した前記送信波の反射波の受信結果に基づいて前記物体の位置を検出する物体検出装置であって、
    前記送信波を送信する少なくとも1つの送信用の素子と、前記反射波を受信するアレイ状に配置された複数の受信用の素子と、を有する送受波器が複数配列されており、
    前記複数の送受波器に備えられた各受信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であり、
    前記複数の送受波器のうち、所定の送受波器が前記送信波を送信した場合に、前記所定の送受波器以外の送受波器の受信の指向性を広角にする制御装置を備えたことを特徴とする物体検出装置。
  2. 前記少なくとも1つの送信用の素子は、アレイ状に配置された複数の送信用の素子であり、
    前記制御装置は、前記複数の送受波器のうち、前記送信波を送信する送受波器の送信の指向性を広角にする機能をさらに備え、前記複数の送受波器に備えられた各送信用の素子の配置方向は、各送受波器の配置方向と同一であることを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記複数の送受波器は、送信および受信を兼用するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の物体検出装置。
  4. 前記制御装置は、前記反射波を受信する送受波器における前記アレイ状に配置された複数の受信用の素子のうち、相互に隣接する受信用の素子から出力された両受信信号を、一方を逆相にして加算することにより、前記反射波を受信する送受波器の受信の指向性を広角にすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  5. 前記制御装置は、前記アレイ状に配置された複数の送信用の素子のうち、相互に隣接する送信用の素子に入力される両送信信号の一方を逆相にすることにより、前記送信波を送信する送受波器の送信の指向性を広角にすることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  6. 前記所定の送受波器が前記送信波を送信した時間と、前記所定の送受波器以外の送受波器が前記送信波の反射波を受信した時間との差に基づいて前記物体までの距離を算出し、かつ、前記反射波を受信した送受波器に備えられた各受信用の素子がそれぞれ受信した反射波の位相差に基づいて、前記物体の方向を算出する位置検出装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  7. 前記送信波および受信波は、それぞれ超音波であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  8. 相互に隣接する送受波器の間隔は、0.11m以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  9. 前記複数の送受波器は、それぞれ車両に備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の物体検出装置。
  10. 前記物体は、柱状であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の物体検出装置。
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