JP2002112379A - 超音波センサ及びこれを用いた電子機器並びに車両用バックソナー - Google Patents

超音波センサ及びこれを用いた電子機器並びに車両用バックソナー

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JP2002112379A
JP2002112379A JP2000304831A JP2000304831A JP2002112379A JP 2002112379 A JP2002112379 A JP 2002112379A JP 2000304831 A JP2000304831 A JP 2000304831A JP 2000304831 A JP2000304831 A JP 2000304831A JP 2002112379 A JP2002112379 A JP 2002112379A
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ultrasonic
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wave
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JP2000304831A
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Junji Ota
順司 太田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送波や受波における指向特性を簡易な構造で
尖鋭なものにできる超音波センサの提供を目的とする。 【解決手段】 振動により超音波を送波及び/又は受波
する少なくとも二つの圧電振動部分A,Aが並設される
状態でセンサケース3に設けられている超音波センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波センサ及び
これを用いた電子機器並びに車両用バックソナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】超音波センサの中には圧電振動素子から
超音波パルス信号を間欠的に送波することが可能な形態
のセンサや、周辺に存在する障害物からの反射波を圧電
振動素子で受波することにより物体を検知することが可
能な形態のセンサや、前記送波と受波とを兼用した形態
のセンサがある。
【0003】従来、この種の超音波センサとしては、例
えば特開2000−23289号公報に開示されている
ような構造のものが知られている。この構造について、
図14を参照して例えば送波と受波が共に可能な形態の
超音波センサを説明する。
【0004】図例の超音波センサSは、有底円筒状の樹
脂製ケース21の開口に薄肉とされた金属製の振動板2
2が装着され、その振動板の内面側のほぼ中央に、圧電
振動素子23が接着されて構成されている。圧電振動素
子23は、一般的なもので両面に素子電極が形成されて
いる。
【0005】ケース21の両側壁内それぞれに導電性を
有するリード端子24,25がインサート成形されてい
る。一方のリード端子24において、その一端側は、圧
電振動素子における一方の素子電極に導電接続され、そ
の他端側は外部回路との接続のためにケース21の外部
に引き出されている。他方のリード端子25において、
その一端側は振動板22を通じて他方の素子電極に接続
されるとともに、その他端側は前記リード端子24と同
様にケース外部に引き出されている。
【0006】そして、上記超音波センサの場合、外部回
路から両リード端子24,25を介して前記圧電振動素
子23の両素子電極間に電気信号が印加されると、その
電気信号の内容に応じて圧電振動素子23が機械的に振
動させられることで振動板22もそれに伴い励振されて
所要の形態で屈曲振動して、振動板22の前方に向けて
所要の送波音圧と送波周波数と送波形態とを含む超音波
を送波するようになっている。
【0007】また、その超音波センサSの場合、振動板
22が受波された超音波により強制振動させられると圧
電振動素子23もそれに伴い振動させられることで圧電
振動素子23はその振動に対応した電気信号を発生し、
この電気信号は外部回路に入力されて所要の処理を受け
る。
【0008】このような超音波の送波と受波とに関する
指向特性と、超音波を受波する感度特性は、振動板22
の形状等を調整することにより設定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波センサは、センサケースの底面部の中央箇所を音
源部や受波部として構成していたものであるから、その
センサ構造によって特定される送波や受波の所定の指向
特性に限定されるものであり、その指向特性は、音源部
の有効振動面の面積、および超音波の周波数のみで決定
され、精度良い検出を行うためより尖鋭な指向特性を得
たいにもかかわらず、単一の音源だけでは尖鋭な指向特
性を実現するのに物理的に限界があった。そして、従来
の超音波センサにおける具体的な問題としては、自動車
のバックソナーにおいて、車体後方の障害物の有無を検
出するものであるにもかかわらず、指向性が尖鋭でなか
ったので、地面から反射した超音波信号を誤検出する虞
れがあって、正確な障害物検出が行われにくいという問
題があり、このため、超音波センサにおいて指向特性を
尖鋭なものにすることが望まれていた。
【0010】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、送波や受波における指向特性を簡易な構造で
尖鋭なものにできる超音波センサの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
超音波センサは、振動により超音波を送波及び/又は受
波する少なくとも二つの圧電振動部分が並設される状態
でセンサケースに設けられていることを特徴構成とす
る。
【0012】本発明の請求項1に係る構成によれば、少
なくとも二つの圧電振動部分が並設される状態でセンサ
ケースに設けられることによって、その両圧電振動部分
からの送波及び/又は受波に関する特性が合成される状
態となることで単一の圧電振動素子における特性よりも
尖鋭なものとなり、指向性のきわめて高い超音波センサ
を得ることができ、精度の良い検出等が行える。
【0013】本発明の請求項2に係る超音波センサは、
請求項1に記載のものにおいて、少なくとも二つの前記
圧電振動部分が互いに対して超音波の送波及び/又は受
波に関しその指向特性が高指向性となるように影響しあ
う位置関係でセンサケースに設けられていることを特徴
構成とする。
【0014】本発明の請求項2の構成によれば、少なく
とも二つの圧電振動部分が互いに対して超音波の送波な
いしは受波に関してその指向特性が高指向性つまり送波
範囲や受波範囲が狭い尖鋭なものになるので、誤検出の
虞れを小さくできる。
【0015】本発明の請求項3に係る超音波センサは、
請求項1に記載の超音波センサにおいて、前記圧電振動
部分が、センサケースに設けられた薄肉部分と、その薄
肉部分の内面に設けられた圧電振動素子とで構成されて
いることを特徴構成とする。
【0016】本発明の請求項3に係る構成によれば、こ
の薄肉部分が超音波の送波や受波を行う圧電振動部分と
なり、圧電振動素子が複数個設けられるのにもかかわら
ず、単一の超音波発生源で高指向特性の超音波センサが
得られるものである。
【0017】本発明の請求項4に係る超音波センサは、
請求項1に記載の超音波センサにおいて、前記圧電振動
部分が、センサケースの開口部に設けられた薄肉の金属
板と、その金属板のケース内側面に設けられた圧電振動
素子とで構成されていることを特徴構成とする。
【0018】本発明の請求項4に係る構成によれば、薄
肉の金属板が超音波の送波や受波を行う圧電振動部分と
なり、圧電振動素子が複数個設けられるのにもかかわら
ず、単一の超音波発生源で高指向特性の超音波センサが
得られるものである。
【0019】本発明の請求項5に係る超音波センサは、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の超音波センサ
において、前記圧電振動素子は、各圧電振動部分それぞ
れに対して個別に設けられていることを特徴構成とす
る。
【0020】本発明の請求項5に係る構成によれば、単
一の圧電振動部分に複数個の圧電振動素子を設けるもの
と比較して、圧電振動部分同士の位置関係の調整を行い
やすいという利点がある。
【0021】本発明の請求項6に係る超音波センサは、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の超音波センサ
において、前記各圧電振動素子それぞれが、駆動電源に
対して互いに同相関係で駆動されることを特徴構成とす
る。
【0022】本発明の請求項6の構成によれば、各圧電
振動素子それぞれが、駆動電源に対して互いに同相関係
で駆動されるから、位相が揃った状態で超音波を送波で
きるものとなって、超音波としての指向特性を尖鋭にす
るのみならず、強度も大きなものにできる利点がある。
【0023】本発明の請求項7に係る超音波センサは、
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の超音波センサ
において、送波及び/又は受波に関する指向特性を所定
の放射面において高指向性にし、該所定の放射面と交差
する別の放射面において前記所定の放射面における指向
性よりも低い指向性になるように各圧電振動部分を配置
していることを特徴構成とする。
【0024】本発明の請求項7の構成によれば、送波及
び/又は受波に関する指向特性を高指向性とする必要の
ある放射面に対しては尖鋭な指向特性にし、その放射面
と交差する放射面例えば尖鋭な指向特性の放射面に対し
て直交する放射面の指向特性を低特性つまり指向性の低
いものとすることで、鋭く指向性を必要とする超音波の
放射面と逆に指向性を鈍いものにして広範囲にしたい超
音波の放射面とが異なる場合でも、単一の超音波センサ
を利用してそのような特異な指向性に対応して実現でき
る利点がある。
【0025】本発明の請求項8に係る超音波センサを用
いた電子機器は、超音波センサと、これを制御する制御
部とを有し、前記超音波センサは、振動により超音波を
送波及び/又は受波する少なくとも二つの圧電振動部分
が互いの超音波の送波及び/又は受波に関する指向特性
が影響し合う位置関係で並設され、前記制御部は、前記
圧電振動部分に対する電気信号の入力及び/又は出力を
制御して超音波センサに関する超音波の送波及び/又は
受波を制御するものであることを特徴構成とする。
【0026】本発明の請求項8の構成によれば、電子機
器に用いられているこの超音波センサは、指向特性が極
めて狭いものにできることで、超音波検出に関して精度
の極めて高い電子機器が得られる。
【0027】本発明の請求項9に係る超音波センサを用
いた車両用バックソナーは、車両に搭載されて該車両の
後方にある障害物に向けて超音波を送波するとともに該
障害物からの反射超音波を受波し、受波した反射超音波
を処理して前記障害物を検出する車両用バックソナーで
あって、超音波センサと、これを制御する制御部とを有
し、前記超音波センサは、振動により超音波を送受波す
る少なくとも二つの音源部分が互いの超音波送受波に関
する指向および感度特性が影響しあう位置関係で並設さ
れ、かつ、前記両音源部分の内面に圧電振動素子が接合
されて構成されているものであり、前記制御部は、前記
圧電振動素子に対する電気信号の入出力を制御して超音
波センサに関する超音波の送受波を制御するものである
ことを特徴構成とする。
【0028】本発明の請求項9の構成によれば、車両用
バックソナーに用いられているこの超音波センサは、指
向特性が極めて狭いものにできることで、精度の極めて
高い車両用バックソナーが得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。
【0030】図1は、防滴型空中超音波センサを示す縦
断面図である。この超音波センサにおいては、圧電振動
部分A,Aとしての2個の圧電振動素子1,2を収納す
るセンサケース3が、アルミニウム等の金属材料によっ
て、背面が開口した有底筒状に形成されている。センサ
ケース3は、図3に示すように、ほぼ筒状をした胴部4
の前端に底面を有しており、この底面が、振動を発生
し、反射波を受波する圧電振動部分A,Aとしての振動
板部分5を構成している。
【0031】各圧電振動素子1,2は、圧電セラミック
材料からなる圧電板の両主面に素子電極を形成したもの
であって、図1に示すように、それぞれの圧電振動素子
1,2は、振動板部分5の内面に取り付けられている。
振動板部分5は、図2に示すように、正面視で2つの円
が一部重なった形状(中間がくびれたひょうたん状の形
状)に薄肉に形成されて薄肉部分を構成しているととも
に、各円の中心位置にそれぞれ円板状の圧電振動素子
1,2(同一規格品)が取り付けられている。各圧電振
動素子1,2の電極にそれぞれ接続されるリード線6,
6と、センサケース2に接続された一つの共通電極に接
続されるリード線7とを小型のプリント基板8に接続
し、圧電振動素子1,2からのケース内への送波を低減
するためのフェルト等の吸音材9を設けた状態で、前記
プリント基板8を吸音材9上に配置している。さらに、
このプリント基板8の前記各リード線6,7が接続され
ているそれぞれの電極には、ケーブル線10,11が接
続されているとともに、圧電振動素子1,2等を封止す
るためにシリコンゴムやまたはウレタンゴム等の弾性を
有する絶縁性樹脂材12で封止している。図中、13は
温度補償用コンデンサである。
【0032】そして、図5に示すように、この超音波セ
ンサを使用する際には、交流信号源vに対して2つの圧
電振動素子1,2が並列接続された状態で電力供給さ
れ、互いに同相、つまり互いに同一位相で振動すること
になる。この2つの圧電振動素子1,2が振動すること
によって、振動板部分5におけるそれぞれの圧電振動素
子1,2が取り付けられた箇所が圧電振動部分A,Aと
してそれぞれベンディング振動すなわちたわみ振動し、
送波において、図4に示すように、両圧電振動素子1,
2の送波の音圧の指向特性(図4で破線で示す)が合成
されることによって、単一の圧電振動素子での送波の音
圧の指向特性よりも尖鋭な指向特性(図4で実線で示
す)となっている。すなわち、図6に示すように、両圧
電振動素子1,2の並設方向をx軸方向とし、両圧電振
動素子1,2の振動面(送波面または受波面)と直交す
る方向をz軸とし、x軸方向及びz軸方向に直交する方
向をy軸方向とすると、z軸に沿うように送波され、そ
のzx平面における送波の音圧の指向特性が両圧電振動
素子1,2の本来の振動特性が合成されたもの(図6で
破線で示す)となって尖鋭なものとなっている。尚、こ
の具体的な実施例については後述する。また、送波した
超音波信号の反射波の受波も振動板部分5で行うのであ
って、この受波における感度の指向特性も前記zx平面
において尖鋭なものとなっている。この具体的実施例に
ついても後述する。ただし、zy平面での送波の音圧の
指向特性や受波の感度の指向特性は単一の圧電振動素子
におけるその指向特性とほとんど変わらない。
【0033】なお、上記実施の形態では、2個の音源部
分を並設したものを示したが、3個以上並設されるもの
でも良い。また、3個以上の音源部分を備えるものにお
いて、その音源部分の配置は一列に並設されるものに限
定されるのでなく、それらの音源部分が環状に並ぶよう
に配置するものでも良い。このように、3個以上の音源
部分を環状に並べて配置するものにおいては、送波の音
圧の指向特性や、受波の感度の指向特性を、音源部分の
発振面に対して直交するどの面においても尖鋭なものに
できる作用がある。
【0034】また、上記実施の形態では、単一の振動板
部分、つまり圧電振動部分に複数個の圧電振動素子を設
けたものを示したが、隣り合うように並設される複数個
の圧電振動部分のそれぞれに圧電振動素子を設けて超音
波センサを構成しても良い。さらにまた、送波のみ専用
に行う超音波センサに、少なくとも二つの圧電振動部分
が互いに対して超音波の送波に関しその指向特性が高指
向性となるように影響しあう位置関係でセンサケースに
設けても良いとともに、受波のみ専用に行う超音波セン
サに、少なくとも二つの圧電振動部分が互いに対して超
音波の受波に関しその指向特性が高指向性となるように
影響しあう位置関係でセンサケースに設けても良い。
【0035】なお、上記実施の形態では、圧電振動部分
としてセンサケースの底面部を薄肉部に形成したものを
示したが、センサケースを前後に貫通する筒状に構成
し、そのセンサケースの一端側の開口部に薄肉の金属板
を取り付け、その金属板を圧電振動部分とし、金属板の
内面側に圧電振動素子を設ける構成にしても良い。
【0036】上記超音波センサを、車両用バックソナー
として適用したものを以下に説明する。図7及び図8
に、車両の一例としての乗用車Cを示している。この乗
用車Cの後部バンパに、車両後方の障害物の接近状態を
検出するためのバックソナーを構成する超音波センサS
を設けている。この超音波センサSの圧電振動素子1,
2に対して超音波を送波するための電気信号を出力する
とともに、超音波の受波により圧電振動素子1,2で発
生した電気信号を検出信号として入力する制御部15を
設けている。この制御部15は、乗用車C後方の障害物
を検出するために、超音波センサSから超音波信号を単
発的に送波させ、障害物からの反射超音波を受波したと
きの送波から受波までの経過時間に基き距離を算出する
とともに、障害物の存否も検出できるものとなってお
り、超音波センサに関する超音波の送受波を制御するよ
う構成されている。
【0037】そして、この超音波センサSでは、両圧電
振動部分A,Aが上下につまり垂直方向に並ぶように姿
勢を設定して設けており、これによって、超音波の放射
面としての垂直面での送波の音圧並びに受波の感度のそ
れぞれの指向特性が尖鋭なものとなっている(図7、図
8において有効に送波や受波がなされるおおよその範囲
を一点鎖線で示し、破線で従来におけるその範囲を示
す)。一方、超音波の放射面としての水平面での送波の
音圧並びに受波の感度のそれぞれの指向特性は音源部分
が単一の場合とほとんど変わらないものとなっていて、
水平方向においては比較的広範囲で障害物検出ができる
ものとなっている。これにより、このバックソナーの超
音波センサSでは、垂直面での送波の音圧並びに受波の
感度のそれぞれの指向特性が尖鋭なものとなっているか
ら、超音波信号はほぼ水平で後方向きの狭い上下角度範
囲で有効に送波されることとなって、地面に向かうよう
広がることがなく、地面からの反射波が発生するのが抑
制されているとともに、受波についても、その指向特性
が垂直面において尖鋭なものとなっているから、ほぼ水
平で後方向きの狭い上下角度範囲でのみ有効に受波でき
るものとなっており、例えば地面からの反射で超音波セ
ンサSに向かう超音波信号を受波し難くなっているの
で、地面からの反射超音波信号を誤検出することが抑制
されている。
【0038】なお、この超音波センサを車両用バックソ
ナーとして適用される車両は乗用車に限定されるもので
なく、例えば運送用車両や建設用車両等各種車両に適用
できる。また、本発明に係る超音波センサは、車両用バ
ックソナーとしてだけでなく、例えば図7及び図8に破
線で示すように、コーナーソナーS1,S2としても適
用できる。
【0039】図9に示すように、上記超音波センサは、
例えばリモコン装置等の各種電子機器Dに適用すること
ができる。この電子機器Dの端部には、本発明に係る超
音波センサSが設けられているとともに、この超音波セ
ンサSに対する超音波信号の送波するための駆動信号を
出力し、また超音波センサSが受波した超音波信号を検
出信号として入力する制御部15を備えている。この制
御部15は、圧電振動素子1,2に対する電気信号の入
出力を制御して超音波センサSに関する超音波の送受波
を制御する、すなわちリモコン装置の場合には、遠隔操
作する対象を操作するための超音波信号を送波するため
の電気信号を超音波センサSの圧電振動素子1,2に出
力する。この場合、従来よりも送波または受波における
指向特性が尖鋭なものとなっているため、所望方向にき
わめて近い狭い角度範囲で超音波信号の送波、または受
波を行えるものにでき、その所望方向に近い狭い角度範
囲から外れた方向に対する超音波信号の送波や受波がな
いようにでき、誤検出やノイズ等の影響を抑制できるも
のとなっている。
【0040】
【実施例】以下に、本発明に係る超音波センサの実施例
を説明する。
【0041】本発明の発明者は、上述の実施の形態の超
音波センサについて、2つの圧電振動部分を垂直方向に
沿って並ぶように配置設定した上での、送波における音
圧の指向特性、受波における感度特性の測定データを、
図10、図11、図12、図13に示すように得た。こ
こで、各図のグラフにおける横軸は超音波センサにおけ
る送波面、受波面と直交軸の方向を0度とし、送波面、
受波面をこの直交軸方向に対して90度とする角度範囲
である。図10、図11は、それぞれ、超音波センサの
垂直方向での送波の音圧の指向特性、超音波センサの垂
直方向での受波の感度の指向特性を示し、実線で示すグ
ラフは本発明に係る超音波センサの垂直方向での送波の
音圧、受波の感度の各指向特性であって、破線で示すグ
ラフは従来品の超音波センサの各指向特性である。図1
0に示すように、従来品の超音波センサにおいては、送
波方向の中心となる最高音圧から3デシベル低下する角
度が20度ないし35度位であるのに対して、本発明の
超音波センサでは10度位となるデータが得られ、垂直
方向での送波の音圧の指向特性が尖鋭なものとなってい
る。一方、垂直方向における受波の感度の指向特性につ
いても、従来品の超音波センサでは、図11に示すよう
に、受波方向の中心となる最高感度から3デシベル低下
する角度が20度位であるのに対して、本発明の超音波
センサでは10度位となるデータが得られ、垂直方向で
の受波の感度の指向特性も尖鋭なものとなっている。
【0042】また、図12、図13のグラフは、それぞ
れ、超音波センサの水平方向での送波の音圧、受波の感
度の指向特性を示している。この水平方向での各指向特
性は、従来品とほとんど変わらない測定データが得られ
ている。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る超音波センサに
よれば、少なくとも二つの圧電振動部分が並設される状
態でセンサケースに設けられることによって、その両圧
電振動部分からの送波及び/又は受波に関する特性が合
成される状態となることで単一の圧電振動素子における
特性よりも尖鋭なものとなり、指向性のきわめて高い超
音波センサを得ることができ、精度の良い検出等が行え
る。
【0044】本発明の請求項2に係る超音波センサによ
れば、少なくとも二つの圧電振動部分が互いに対して超
音波の送波ないしは受波に関してその指向特性が高指向
性つまり送波範囲や受波範囲が極めて狭い尖鋭なものに
なるので、検出に無関係の方向に対して送波や受波がな
されなくなって、誤検出の虞れをきわめて小さくでき
る。
【0045】本発明の請求項3に係る超音波センサによ
れば、薄肉部分が超音波の送波や受波を行う圧電振動部
分となり、圧電振動素子が複数個設けられるのにもかか
わらず、単一の超音波発生源で高指向特性の超音波セン
サが得られ、構造的にも簡易なものができる。
【0046】本発明の請求項4に係る超音波センサによ
れば、薄肉の金属板が超音波の送波や受波を行う圧電振
動部分となり、圧電振動素子が複数個設けられるのにも
かかわらず、単一の超音波発生源で高指向特性の超音波
センサが得られれ、構造的にも簡易なものができる。
【0047】本発明の請求項5に係る超音波センサによ
れば、単一の圧電振動部分に複数個の圧電振動素子を設
けるものと比較して、圧電振動部分同士の位置関係の調
整を行い易いという利点がある。
【0048】本発明の請求項6に係る超音波センサによ
れば、各圧電振動素子それぞれが、駆動電源に対して互
いに同相関係で駆動されるから、位相が揃った状態で超
音波を送波できるものとなって、超音波としての指向特
性のみならず、強度も大きなものにできる利点がある。
【0049】本発明の請求項7に係る超音波センサによ
れば、送波及び/又は受波に関する指向特性を高指向性
とする必要のある放射面に対しては尖鋭な指向特性に
し、その放射面と交差する放射面例えば尖鋭な指向特性
の放射面に対して直交する放射面の指向特性を低特性つ
まり指向性の低いものとすることで、鋭く指向性を必要
とする超音波の放射面と逆に指向性を鈍いものにして広
範囲にしたい超音波の放射面とが異なる場合でも、単一
の超音波センサを利用してそのような特異な指向性に対
応して実現できる利点がある。
【0050】本発明の請求項8に係る超音波センサによ
れば、電子機器に用いられているこの超音波センサは、
指向特性が極めて狭いものにできることで、超音波検出
に関して精度の極めて高い電子機器が得られる。
【0051】本発明の請求項9に係る超音波センサによ
れば、車両用バックソナーに用いられているこの超音波
センサは、指向特性が極めて狭いものにできることで、
精度の極めて高い車両用バックソナーが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波センサの一例の縦断面図
【図2】本発明の超音波センサのセンサケース及び圧電
振動素子を示す背面図
【図3】本発明の超音波センサのセンサケース等を示す
斜視図
【図4】本発明の超音波センサの送波ないしは受波の指
向特性を示す概略図
【図5】本発明の超音波センサの電気的接続を示す概略
【図6】本発明の超音波センサの指向性を座標との関係
で示す斜視図
【図7】車両におけるバックソナーの指向性を示す概略
側面図
【図8】車両におけるバックソナーの指向性を示す概略
平面図
【図9】超音波センサを備える電子機器を示す概略図
【図10】超音波センサの実施例に係る垂直方向での送
波の音圧の指向特性等を示すグラフ
【図11】超音波センサの実施例に係る垂直方向での受
波の感度の指向特性等を示すグラフ
【図12】超音波センサの実施例に係る水平方向での送
波の音圧の指向特性を示すグラフ
【図13】超音波センサの実施例に係る水平方向での受
波の感度の指向特性を示すグラフ
【図14】従来の超音波センサを示す縦断面図
【符号の説明】
1,2 圧電振動素子 3 センサケース 5 薄肉部分(振動板部分) 15 制御部 A 圧電振動部分 S 超音波センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 17/00 330 H04R 17/00 332Z 332 G01S 7/52 A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動により超音波を送波及び/又は受
    波する少なくとも二つの圧電振動部分が並設される状態
    でセンサケースに設けられている、ことを特徴とする超
    音波センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波センサにおい
    て、 少なくとも二つの前記圧電振動部分が互いに対して超音
    波の送波及び/又は受波に関しその指向特性が高指向性
    となるように影響しあう位置関係でセンサケースに設け
    られている、ことを特徴とする超音波センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の超音波センサにおい
    て、 前記圧電振動部分が、センサケースに設けられた薄肉部
    分と、その薄肉部分の内面に設けられた圧電振動素子と
    で構成されている、ことを特徴とする超音波センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の超音波センサにおい
    て、 前記圧電振動部分が、センサケースの開口部に設けられ
    た薄肉の金属板と、その金属板のケース内側面に設けら
    れた圧電振動素子とで構成されている、ことを特徴とす
    る超音波センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    の超音波センサにおいて、 前記圧電振動素子は、各圧電振動部分それぞれに対して
    個別に設けられている、ことを特徴とする超音波セン
    サ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    の超音波センサにおいて、 前記各圧電振動素子それぞれが、駆動電源に対して互い
    に同相関係で駆動される、ことを特徴とする超音波セン
    サ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項に記載
    の超音波センサにおいて、 送波及び/又は受波に関する指向特性を所定の放射面に
    おいて高指向性にし、該所定の放射面と交差する別の放
    射面において前記所定の放射面における指向性よりも低
    い指向性になるように各圧電振動部分を配置している、
    ことを特徴とする超音波センサ。
  8. 【請求項8】 超音波センサと、これを制御する制御部
    とを有し、 前記超音波センサは、振動により超音波を送波及び/又
    は受波する少なくとも二つの圧電振動部分が互いの超音
    波の送波及び/又は受波に関する指向特性が影響し合う
    位置関係で並設され、 前記制御部は、前記圧電振動部分に対する電気信号の入
    力及び/又は出力を制御して超音波センサに関する超音
    波の送波及び/又は受波を制御するものである、 ことを特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 車両に搭載されて該車両の後方にある障
    害物に向けて超音波を送波するとともに該障害物からの
    反射超音波を受波し、受波した反射超音波を処理して前
    記障害物を検出する車両用バックソナーであって、 超音波センサと、これを制御する制御部とを有し、 前記超音波センサは、振動により超音波を送波及び/又
    は受波する少なくとも二つの圧電振動部分が互いの超音
    波の送波及び/又は受波に関する指向特性が影響しあう
    位置関係で並設され、 前記制御部は、前記圧電振動部分に対する電気信号の入
    力及び/又は出力を制御して超音波センサに関する超音
    波の送波及び/又は受波を制御するものである、 ことを特徴とする車両用バックソナー。
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