JP2009263154A - 球状シリカの製造方法及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

球状シリカの製造方法及び樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】必要な純度をもつ球状シリカを低コストで製造することができる球状シリカの製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
【解決手段】不純物が全体として3000ppm以下、不純物を構成する元素である不純物元素についてそれぞれ100ppm以下であるケイ石と、前記不純物が全体として3000ppm以下、前記不純物元素についてそれぞれ1000ppm以下である高純度炭剤を30質量%以上含有する炭剤と、を混合・加熱して金属ケイ素材料を生成する還元工程と、前記金属ケイ素材料を火炎中にて酸素と反応させて球状シリカとする酸化工程とを有する製造方法。際の原料中の不純物含有量を規制したものを採用することにより、得られる金属ケイ素材料中に含まれる不純物の含有量が規制され、更には、製造される球状シリカに含まれる不純物の含有量も望ましい範囲に規制することが可能になる。
【選択図】なし

Description

本発明は、球状シリカの製造方法に関し、詳しくは、純度が高い球状シリカを簡便な方法にて製造できる球状シリカの製造方法に関する。また、その球状シリカの製造方法を採用した樹脂組成物の製造方法に関する。
半導体パッケージは熱的性質向上などを目指し、球状シリカを含有する樹脂組成物により封止されることが一般的である。また、電子部品を実装する基板材料についても熱安定性などの向上を目的として、球状シリカを含有する樹脂組成物が採用されることがある。
それら樹脂組成物に用いられる球状シリカとしては高い純度のものが要求される。例えば、不純物として含有されるアルカリ金属が樹脂組成物から溶出乃至拡散することにより、封止した電子部品などに悪影響を及ぼすことが知られている。従って、高い純度をもつ球状シリカが求められている。
球状シリカを製造する方法としては、金属ケイ素を火炎中にて酸素と反応させる方法(VMC法)やシリカ微粒子を火炎中にて熔融・冷却する方法(熔融法)が知られている。高い純度の球状シリカを得るためには原料(VMC法では金属ケイ素、熔融法ではシリカ)の純度を高くする方法や、製造後の球状シリカから不純物を抽出する方法が考えられる。
製造された球状シリカの性状に影響を与えない方法であるため、原料中の不純物濃度を減少させる方法が汎用されている。球状シリカを製造する方法に適用するために、高純度の金属ケイ素を製造する方法としては種々の方法が提案されている(特許文献1〜3)。
特公平7−61856号公報 特許公報第2665437号公報 特許公報第3415382号公報
しかしながら、従来の製造方法では高い純度を実現するためにフッ酸などの鉱酸にて洗浄しており、高純度の金属ケイ素を実現するとの観点では非常に好ましいものの、洗浄に用いた鉱酸の処理などを行うのに高いコストが必要であった。
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、必要な純度をもつ球状シリカを低コストで製造することができる球状シリカの製造方法を提供することを解決すべき課題とする。また、その方法を利用した樹脂組成物の製造方法を提供することも解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る球状シリカの製造方法の特徴は、金属元素及びリン元素からなる不純物が全体として3000ppm以下、不純物を構成する元素である不純物元素についてそれぞれ100ppm以下であるケイ石と、
前記不純物が全体として3000ppm以下、前記不純物元素についてそれぞれ1000ppm以下である高純度炭剤を30質量%以上含有する炭剤と、
を混合・加熱して金属ケイ素材料を生成する還元工程と、
前記金属ケイ素材料を火炎中にて酸素と反応させて球状シリカとする酸化工程と、
を有することにある。
上記課題を解決する請求項2に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1において、前記炭剤における前記不純物が全体として3000ppm以下、前記不純物元素のそれぞれについて1000ppm以下であることにある。
上記課題を解決する請求項3に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1又は2において、前記高純度炭剤が石油コークスであることにある。
上記課題を解決する請求項4に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1〜3の何れか1項において、前記金属ケイ素材料におけるアルカリ金属の総含有量が20ppm以下であることにある。
上記課題を解決する請求項5に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1〜4の何れか1項において、前記還元工程以後、前記酸化工程より前に、前記金属ケイ素材料を1450℃〜1800℃にて保持する精製工程を有することにある。
上記課題を解決する請求項6に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項5において、前記精製工程が、外部から電場を印加しながら撹拌を行い、前記不純物を偏析させた後、その偏析物を除去する工程をもつことにある。
上記課題を解決する請求項7に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1〜6の何れか1項において、前記還元工程より後、前記酸化工程より前に、前記金属ケイ素材料を熔解状態から徐冷して、前記不純物を偏析させた後、その偏析物を除去する工程をもつことにある。
上記課題を解決する請求項8に係る球状シリカの製造方法の特徴は、請求項1〜7の何れか1項において、前記酸化工程より後に、前記球状シリカの表面を塩基性物質及び/又は塩基性混合物で処理する表面処理工程を有することにある。
上記課題を解決する請求項9に係る樹脂組成物の製造方法の特徴は、請求項1〜8の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法にて製造された球状シリカと、
前記球状シリカを分散する有機樹脂材料と、
を混合する混合工程を有することにある。
請求項1に係る発明においては、金属ケイ素材料を製造する際の原料として不純物の含有量を規制したものを採用することにより、得られる金属ケイ素材料中に含まれる不純物の含有量が規制され、更には、製造される球状シリカに含まれる不純物の含有量も望ましい範囲に規制することが可能になる。
従来、金属ケイ素を精製する方法としては半導体分野にて汎用される手法であり且つ非常に高い純度となる金属ケイ素を得ることが可能な方法があったため、その精製方法を応用することが当業者における技術常識であった。それらの精製方法は非常に効果的な方法であったため、原料中に含まれる不純物の含有量の多寡にかかわらずに所望の不純物の含有量を実現可能であったため、原料中に含まれる不純物の含有量のみを制御することにより最終的な生成物である球状シリカにおける不純物の含有量が所望の範囲に規制できることに思い至ることはなかった。
しかしながら、本願発明者らは、原料を厳選することにより、所望の不純物の含有量をもつ金属ケイ素材料を十分に得られることを見出し請求項1に係る発明を完成させたものである。
請求項2に係る発明においては、前記炭剤における不純物の含有量を規制することにより、より確実に高純度な球状シリカを得ることが可能になる。
請求項3に係る発明においては、前記高純度炭剤として石油コークスを採用することにより、不純物の含有量が小さい球状シリカを得ることが可能になる。
請求項4に係る発明においては、金属ケイ素材料におけるアルカリ金属の総含有量を規制することにより、電子部品の封止などに用いる樹脂組成物に適用した場合に高い性能を発揮することができる球状シリカを製造することが可能となる。
請求項5に係る発明においては、還元工程以後、酸化工程より前に、金属ケイ素材料を熔解状態に保つことにより、高い純度をもつ金属ケイ素材料を得ることが可能になり、延いては高い純度をもつ球状シリカを得ることが可能になる。
請求項6に係る発明においては、精製工程において、熔解した金属ケイ素材料に対して電場を印加することにより、イオン化した不純物元素を偏析させることが可能になり、より高い純度をもつ球状シリカを得ることが可能になる。
請求項7に係る発明においては、熔解した金属ケイ素材料を徐冷することにより、含有する不純物を偏析させることが可能になり、高い純度をもつ球状シリカを得ることが可能になる。
請求項8に係る発明においては、塩基性物質及び/又は塩基性混合物にて表面処理を行うことにより、製造される球状シリカの性状を望ましいものに制御することが可能になる。例えば、高い流動性、樹脂組成物に適用する際の分散性の向上などであり、その結果、樹脂組成物中に多量の球状シリカを添加することが容易になる。採用される球状シリカとしては、上述したような高い純度をもつ球状シリカであるため、樹脂組成物中に多量に添加しても不純物の総量は大きくならず許容範囲にすることが容易になる。
請求項9に係る発明においては、上述したような高い純度の球状シリカを分散させているため、得られた樹脂組成物においても高い純度をもつことが期待できる。
本発明の球状シリカの製造方法及び樹脂組成物の製造方法について実施形態に基づき詳細に説明を行う。なお、本発明の球状シリカの製造方法及び樹脂組成物の製造方法は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
〈球状シリカの製造方法〉
本実施形態の球状シリカの製造方法は還元工程と酸化工程とその他必要な工程とを有する。
還元工程はケイ石と炭剤とを混合して金属ケイ素材料とする工程である。ケイ石としては不純物が全体として3000ppm以下(好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下)、不純物元素のそれぞれについて100ppm以下となるものを採用する。不純物がこのような範囲となるケイ石は、天然から産出される形成から選別することにより得ることができる。ここで、不純物としては周期律表中における金属元素及びリンを表しており、不純物の含有量はそれらの含有量の総量を表す。また、本明細書においては不純物を構成する元素を不純物元素と称している。不純物及び不純物元素の含有量の測定方法としてはXPS、ICP原子吸光光度法などの元素分析法が例示できる。
炭剤としては炭素を含有する材料であれば特に限定しないが、炭素の構成比が高いものを採用することが望ましい。例えば、(石油)コークス、炭、石炭などが例示できる。炭剤は、炭剤全体の質量を基準として高純度炭剤を30質量%以上含有する。高純度炭剤は不純物が全体として3000ppm以下(好ましくは2500ppm以下、より好ましくは2300ppm以下)、不純物元素のそれぞれについて1000ppm以下である。高純度炭剤は石油コークスが例示できる。
炭剤は炭剤全体の質量を基準として不純物が全体として3質量%以下(好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下)、不純物元素のそれぞれについて5000ppm以下(好ましくは4000ppm以下、より好ましくは2000ppm以下)であることが望ましい。不純物及び不純物元素の含有量の測定はケイ石に適用する方法と同様の方法が例示できる。
ケイ石と炭剤との混合比としては特に限定しないが、ケイ石中に含まれる二酸化ケイ素を十分に還元できる量を混合することが望ましい。具体的には炭剤の混合比はケイ石の質量を基準として40質量%〜60質量%程度とすることが望ましい。
ケイ石と炭剤はどのように混合しても良いが、双方共に粉砕などにより細粒化して混合することが望ましい。例えば、ケイ石及び炭剤の粒径としては50cm以下を採用することが望ましい。
ケイ石と炭剤とを混合した後、加熱(例えば、通電することにより加熱する)することにより、炭剤中の炭素と二酸化ケイ素中の酸素とが反応して、金属ケイ素材料が生成する。生成した金属ケイ素材料は金属ケイ素の融点である1420℃以上(特に1450℃以上)で加熱することが望ましい。また、1800℃以下で加熱することが望ましい。
得られた金属ケイ素材料中における不純物濃度は2000ppm以下であることが望ましい。特に、アルカリ金属の総含有量が20ppm以下(より好ましくは10ppm以下)であることが望ましい。
得られた金属ケイ素材料は、徐冷することにより不純物を偏析させることが可能になる。偏析した不純物を除去することにより金属ケイ素材料中における不純物の含有量を低減できる。また、熔解状態の金属ケイ素材料に対して電場を印加することにより、含有する不純物元素のうち、イオン化しているものを偏析させることが可能になる。偏析した不純物を除去することにより不純物の含有量を低下できる。電場を印加する際には撹拌することが望ましい。その場合に撹拌を中心部にて行い、その中心部から径方向外側に向けて不純物が移動するように電場を印加することができる。
酸化工程は、前述の金属ケイ素材料を用いていわゆるVMC法にて球状シリカを製造する工程である。金属ケイ素材料は何らかの方法(粉砕など)にて粉末化されている。VMC(Vaperized Metal Combustion)法は、酸素を含む雰囲気中でバーナーにより化学炎を形成し、この化学炎中に金属ケイ素材料を粉塵雲が形成される程度の量、投入し、爆燃を起こさせて酸化物粒子を得る方法である。具体的には、前述の金属ケイ素材料をキャリヤガスと共に酸素過剰の酸化炎中に投入する工程である。
VMC法の作用について説明すれば以下のようになる。まず、容器中に反応ガスである酸素を含有するガスを充満させ、この反応ガス中で化学炎を形成する。次いで、この化学炎に金属ケイ素材料を投入し高濃度(500g/m以上)の粉塵雲を形成する。すると、化学炎により金属ケイ素材料表面に熱エネルギーが与えられ、金属ケイ素材料の表面温度が上昇し、金属ケイ素材料表面から金属ケイ素の蒸気が周囲に広がる。この金属ケイ素蒸気が酸素ガスと反応して発火し火炎を生じる。この火炎により生じた熱は、さらに金属ケイ素材料の気化を促進し、生じた金属ケイ素蒸気と反応ガスが混合され、連鎖的に発火伝播する。このとき金属ケイ素材料自体も破壊して飛散し、火炎伝播を促す。燃焼後に生成ガスが自然冷却されることにより、シリカ粒子の雲ができる。得られたシリカ粒子は、バグフィルターや電気集塵器等により捕集される。
VMC法は粉塵爆発の原理を利用するものである。VMC法によれば、瞬時に大量のシリカ粒子が得られる。得られるシリカ粒子は、略真球状の形状をなす。投入する金属ケイ素材料の粒子径、投入量、火炎温度等を調整することにより、得られる球状シリカの粒子径を調整することが可能である。また、原料物質としては金属ケイ素材料に加えて、シリカ粉末も添加することができる。シリカ粉末は本方法により得られる球状シリカを採用することで得られる球状シリカの純度を保つことができる。
得られた球状シリカは、樹脂組成物に混合する場合に、樹脂との密着性を向上させる目的で、表面処理を施すことができる。例えば、シラン系、チタネート系、アルミネート系、ジルコネート系の各種カップリング剤、カチオン、アニオン、両性、中性の各種界面活性剤を混合することができる。
その他にも塩基性物質及び/又は塩基性混合物にて球状シリカに対して表面処理を行うことができる。塩基性物質、塩基性混合物としては、アンモニア、有機アミン、シラザン類、窒素を含む環状化合物又はその溶液、アミン系シランカップリング剤又はその溶液等が挙げられる。これら塩基性物質の中で、シラザン類が好ましく例示され、特に、へキサメチルジシラザン(HMDS)が好ましい。
表面処理を行う際の表面処理剤の添加量としては特に限定しないが、球状シリカの表面とすべて反応できる程度の量を添加することが望ましい。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態の樹脂組成物の製造方法は、前述の球状シリカの製造方法にて製造された球状シリカと有機樹脂材料とを混合し、球状シリカを有機樹脂材料中に分散させる方法である。本樹脂組成物は半導体液状封止材として半導体素子の封止に用いることができるほか、基板材料、無機ペースト、接着剤、接着テープ、コーティング剤、精密成形樹脂などに用いることができる。
球状シリカについては上述した通りなので更なる説明は省略する。球状シリカは全体の質量を基準として40質量%以上含有することが望ましく、更には50質量%以上含有することがより望ましい。
有機樹脂材料としては、エポキシ樹脂、オキシラン樹脂、オキセタン化合物、環状エーテル化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、ビニル化合物などが挙げられ、これらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
特に、エポキシ樹脂が入手性、取扱性などの観点から好ましい。エポキシ樹脂は特に限定されないが、1分子中に2以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂以外の具体例としては、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン化合物;トリメチレンオキサイド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタンなどのオキセタン化合物;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン、トリオキサン、1,3−ジオキソフラン、1,3,6−トリオキサシクロオクタンなどの環状エーテル化合物;β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物;エチレンスルフィド、3,3−ジメチルチイランなどのチイラン化合物;1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物;テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物;エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物;スピロオルトカルボナート化合物;環状カルボナート化合物;エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニル化合物;スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物が例示できる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂及びこれらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
エポキシ樹脂を採用した場合などに添加する硬化剤としては1級アミン、2級アミン、フェノール樹脂、酸無水物を用いることがあり、硬化触媒としてはブレンステッド酸、ルイス酸、塩基性触媒などが用いられる。塩基性触媒としては、イミダゾール系、ジシアンジアミド系、アミンアダクト系、ホスフィン系、ヒドラジド系が用いられる。
・試験1:不純物の総量が220ppm、不純物元素のうち、リン(P)が1ppm以下、ナトリウム(Na)が50ppm、カリウム(K)が40ppm、カルシウム(Ca)が30ppm、アルミニウム(Al)が90ppm、鉄(Fe)が10ppm含まれるケイ石と、不純物の総量が2030ppm、不純物元素のうち、Pが20ppm、Naが270ppm、Kが110ppm、Caが320ppm、Alが220ppm、Feが780ppm含まれる石油コークス(炭剤)とをケイ石:炭剤が2:1の質量比となるように混合した後、電極を挿入して通電加熱して金属ケイ素材料を得た。加熱後、得られた金属ケイ素材料を釜に移し、1800℃で、電場を30分間印加した。熔解状態にて得られた金属ケイ素材料について、その後、室温まで放置した。冷却速度は20℃/時程度であった。
得られた金属ケイ素材料は、不純物の総量が560ppm、不純物元素のうち、Pが10ppm、Naが3ppm、Kが1ppm、Caが10ppm、Alが110ppm、Feが230ppm含まれていた。
・試験2:不純物の総量が340ppm、不純物元素のうち、Pが1ppm以下、Naが60ppm、Kが80ppm、Caが20ppm、Alが90ppm、Feが30ppm含まれるケイ石と、不純物の総量が2230ppm、不純物元素のうち、Pが10ppm、Naが510ppm、Kが110ppm、Caが390ppm、Alが140ppm、Feが780ppm含まれる石油コークス(炭剤)とをケイ石:炭剤が2:1の質量比となるように混合した後、試験1と同様の方法で金属ケイ素材料を得た。
得られた金属ケイ素材料は、不純物の総量が1900ppm、不純物元素のうち、Pが16ppm、Naが3ppm、Kが2ppm、Caが20ppm、Alが700ppm、Feが890ppm含まれていた。
・試験3:試験1にて得られた球状シリカ(体積平均粒径0.5μm、比表面積6.0m/g)100質量部をミキサーに投入しながら、0.05質量部の塩基性物質としてのHMDSを噴霧した。窒素を流通させながら更に15分間撹拌して塩基性物質にて表面処理を行った球状シリカを得た。

Claims (9)

  1. 金属元素及びリン元素からなる不純物が全体として3000ppm以下、不純物を構成する元素である不純物元素についてそれぞれ100ppm以下であるケイ石と、
    前記不純物が全体として3000ppm以下、前記不純物元素についてそれぞれ1000ppm以下である高純度炭剤を30質量%以上含有する炭剤と、
    を混合・加熱して金属ケイ素材料を生成する還元工程と、
    前記金属ケイ素材料を火炎中にて酸素と反応させて球状シリカとする酸化工程と、
    を有することを特徴とする球状シリカの製造方法。
  2. 前記炭剤は前記不純物が全体として3000ppm以下、前記不純物元素のそれぞれについて1000ppm以下である請求項1に記載の球状シリカの製造方法。
  3. 前記高純度炭剤は石油コークスである請求項1又は2に記載の球状シリカの製造方法。
  4. 前記金属ケイ素材料はアルカリ金属の総含有量が20ppm以下である請求項1〜3の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法。
  5. 前記還元工程以後、前記酸化工程より前に、前記金属ケイ素材料を1450℃〜1800℃にて保持する精製工程を有する請求項1〜4の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法。
  6. 前記精製工程は、外部から電場を印加しながら撹拌を行い、前記不純物を偏析させた後、その偏析物を除去する工程をもつ請求項5に記載の球状シリカの製造方法。
  7. 前記還元工程より後、前記酸化工程より前に、前記金属ケイ素材料を熔解状態から徐冷して、前記不純物を偏析させた後、その偏析物を除去する工程をもつ請求項1〜6の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法。
  8. 前記酸化工程より後に、前記球状シリカの表面を塩基性物質及び/又は塩基性混合物で処理する表面処理工程を有する請求項1〜7の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の球状シリカの製造方法にて製造された球状シリカと、
    前記球状シリカを分散する有機樹脂材料と、
    を混合する混合工程を有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
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