JP5389374B2 - 着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法並びに着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物 - Google Patents

着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法並びに着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物 Download PDF

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本発明は、着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法並びにその着色非晶質シリカ微粒子を含有する着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物に関する。
従来から、電子部品の封止材、充填材などを構成する材料の1つとして、又、基板材料、プリプレグなどを構成する材料の1つとして、シリカ微粒子が用いられている。これらの用途において、レーザー光などを用いた後加工を行う場合がある。その場合に、レーザー光の吸収性を向上するために、着色する場合がある。
従来の着色シリカ微粒子としては、シリカ微粒子の表面を着色剤にて被覆する方法がある(特許文献1など)。
特開2005−272494号公報
従来の着色シリカ微粒子においては着色剤が着色していないシリカ微粒子と独立して含有されているか或いはシリカ微粒子の表面に局在しているため、以下の不都合があった。すなわち、レーザー加工を行う場合にレーザー光の吸収は着色剤にて行われるが、着色剤がシリカ微粒子とは別に存在しているためにシリカ微粒子全体に熱を速やかに伝達することが困難であった。そのため、近年の微細化が進行した加工に適用すると、十分にシリカ微粒子を加熱することが困難になること想定され、レーザー加工による加工性が十分とは云えなかった。また、シリカ微粒子とは別に着色剤が存在しているために、外観が重要となる用途に対して用いる場合、その美的外観が十分でない場合があった。本発明者らの検討の結果、これらの特性を向上するためにはシリカ微粒子に対して着色剤を均一に分散させることで解決できることを見出した。
本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、着色剤が均一に分散された着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法並びにその着色非晶質シリカ微粒子を採用した着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る着色非晶質シリカ微粒子の特徴は、JISZ8722で規定されるL値が94以下であり、Fe、Cu、V、Cr、Mn、Co、及びNiから選択される1種以上の着色元素が均一に分散され、結晶化度が10%以下であることにある。
上記課題を解決する請求項2に係る着色非晶質シリカ微粒子の特徴は、請求項1において、前記着色元素がFe及び/又はCuであり、前記着色元素の含有量は全体の質量を基準として0.03〜5質量%であることにある。
上記課題を解決する請求項3に係る着色非晶質シリカ微粒子の特徴は、請求項1又は2において、体積平均粒径が0.05〜10μmであって、球形度が80%以上であることにある。
上記課題を解決する請求項4に係る着色非晶質シリカ微粒子の特徴は、請求項1〜3の何れか1項において、表面に付着しているシランカップリング剤及び/又はシラザン類を有することにある。
上記課題を解決する請求項5に係る着色非晶質シリカ微粒子の特徴は、請求項1〜4の何れか1項において、前記着色元素及び金属ケイ素微粒子を全体として含有する金属微粒子を調製する金属微粒子調製工程と、
前記金属微粒子を酸素が存在する雰囲気中にて燃焼させることで金属酸化物微粒子を得る酸化工程と、
を有する製造方法にて製造され得ることにある。
上記課題を解決する請求項6に係る着色非晶質シリカ微粒子の製造方法の特徴は、請求項1〜5の何れかに記載の着色非晶質シリカ微粒子を製造する方法であって、
前記着色元素及び金属ケイ素微粒子を全体として含有する金属微粒子を調製する金属微粒子調製工程と、
前記金属微粒子を酸素が存在する雰囲気中にて燃焼させることで金属酸化物微粒子を得る酸化工程と、
を有することにある。
上記課題を解決する請求項7に係る着色非晶質シリカ微粒子の製造方法の特徴は、請求項6において、前記酸化工程後に、前記金属微粒子の表面にシランカップリング剤及び/又はシラザン類を接触させる表面処理工程を有することにある。
上記課題を解決する請求項8に係る着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物の特徴は、請求項1〜5の何れか1項に記載の着色非晶質シリカ微粒子又は請求項6若しくは7に記載の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法にて製造された着色非晶質シリカ微粒子と、前記着色非晶質シリカ微粒子を分散する有機樹脂材料と、
を有することにある。
請求項1及び5に係る発明においては、着色剤として上述の元素を採用し、粒子中に分散させているため、安定して着色状態を保持することができる。また、粒子中に着色元素を均一に分散しているため、レーザー加工などを適用する場合に、吸収したレーザー光のエネルギーにより粒子全体が均一に加熱されるという利点がある。加熱が均一に進行すると、レーザー光を照射した部位にある粒子を確実に熔融することが可能になり、加工精度が向上できる。更にL値について上述の範囲に設定していることにより、上述の効果をより確実に発現可能である。そして、結晶化度が上述の範囲であるため、着色元素の分散がより均一になる他、熔融がし易くなって、レーザー加工性に優れることになる。特に、請求項2に係る発明における着色元素を上述の含有量にて含有させることにより、これらの効果はより顕著に発現できる。
請求項3に係る発明においては、粒径分布及び球形度を上述の範囲に制御することにより、後述する樹脂組成物中に適用する際の流動性、充填性を改善することができる。
請求項4に係る発明においては、表面に付着するシランカップリング剤及び/又はシラザン類を有することにより、それらが有する官能基に応じた必要な性能を付与することができる。
請求項6に係る発明においては、着色元素を含む金属微粒子を酸化させることにより、粒子中に極めて均一に着色元素を分散させることが可能になるという効果が得られる。特に請求項7に係る発明のように、酸化工程後に、表面処理することにより、必要な成分を導入できる結果、必要な性能をもつ着色非晶質シリカ微粒子を製造できる。
請求項8に係る発明においては、上述のような着色非晶質シリカ微粒子が含有していることから、着色の品質が安定している樹脂組成物であると共に、レーザー加工性に優れることになる。
本発明の着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法並びに着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物について実施形態に基づき以下詳細に説明する。本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子は、半導体素子や電子デバイスなどを封止・実装するための封止材、基板材、接着剤、シール材、充填材、レジスト材などに適用されるフィラーとして用いることができる。また、着色を生かして化粧品、塗料の顔料などとしての用途も期待できる。
(着色非晶質シリカ微粒子)
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子は、着色元素が均一に分散されているシリカ微粒子である。着色元素はFe、Cu、V、Cr、Mn、Co、及びNiから選択される1種以上である。これらの着色元素から必要な発色が得られるように適正な元素を選択する。特にレーザー加工性の向上を意図する場合にはレーザー加工に用いるレーザーの波長における吸光度が高くなるように設定する。レーザー加工に用いられるレーザーの波長を例示すると、YAG(1.06μm)、ルビー(0.69μm)、二酸化炭素(10.6μm)、Ar(0.51μm)、エキシマ(0.15〜0.35μm)などである。これらレーザー加工に適用する場合において、具体的に望ましい着色元素としてはFe又はCuである。これらの着色元素は複数種類の元素を組み合わせることも可能である。例えば、Fe及びCuの組み合わせである。
着色元素を含有する量はJISZ8722:2000で規定されるL値が94以下になるように規定される。JISZ8722は、色の測定方法−反射及び透過物体色に関する規定である。具体的な測定は測色色差計(ZE2000型:日本電色工業製、照明条件:D65光源(標準光))を用い、粉末状態における表面の反射を測定する。L値としては90以下であることがより望ましく、80以下であることが更に望ましい。
着色元素としてFeやCuを採用する場合(他の着色元素を採用する場合でも大まかには適用できる)には全体の質量を基準として、下限値を0.03質量%以上にすることができ、更に望ましくは1質量%以上にすることができる。この範囲にすることにより着色の程度を十分(レーザー加工に適用する場合ならばレーザーの吸収性が十分である)にすることができる。また、上限値を4%にすることができ、更に望ましくは3質量%以下にすることができる。この範囲にすることにより、着色元素を添加してもシリカの特性を十分に保持することができる。
更に、本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子は結晶化度が10%以下であり、望ましくは5%以下である。結晶化度が低いほど、非晶質に近づくことになる。結晶化度はX線回折により測定した結晶ピークの大きさから算出した値である。
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子の粒径は特に限定しないが、体積平均粒径を0.05〜10μmにすることができる。この範囲にすることにより、充填材などに用いるフィラーなどに好適に使用できる。体積平均粒径は堀場製作所製のLA500にて測定を行った値である。最大粒径は特に限定しないが、必要に応じて設定可能である。最大粒径を規制する方法としては特に限定しないが、必要な目開きをもつ篩にて全量を篩分けする方法が挙げられる。
球形度も特に限定しないが、80%以上であることが望ましい。球形度はSEMでの観察結果から所定数の粒子について、その投影面積と周囲長とを測定し、(球形度)={4π×(投影面積)÷(周囲長)}にて算出した。具体的には着色非晶質シリカ微粒子100個を測定した値から平均値として球形度を求める。
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子は金属微粒子調製工程及び酸化工程を有する製造方法にて製造され得るものとすることができる。この製造方法は後述する本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法と同じなのでここでの説明は省略する。
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子は表面に付着するシランカップリング剤及び/又はシラザン類を有することができる。シランカップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系、ジルコネート系が例示できる。官能基としては、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、ビニル基、イソシアネート基を有するシランカップリング剤を採用することにより、シリカ微粒子と樹脂との親和性を高める効果が得られる。シラザン類としてはSi−NH−Si結合を有し、1つ以上の炭化水素基をもつ化合物であれば充分であり、特に限定しない。例えば、ジシラザン:(RSi)NH、シクロシラザン:(RSiNH)などが例示できる。ここで、Rはすべて独立して選択可能な炭化水素基である。特にヘキサメチルジシラザン(HMDS)を採用することが望ましい。シランカップリング剤やシラザン類は金属微粒子の表面積1m辺り0.05μモル〜5μモルの範囲で用いることが望ましく、0.07μモル〜3μモルの範囲で用いることがより望ましい。ここで、金属微粒子の表面積は窒素ガスを用いたBET法により測定した。
(着色非晶質シリカ微粒子の製造方法)
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法は上述した本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子を製造する方法である。本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法は、金属微粒子調製工程と酸化工程とその他の必要な工程とを有する。その他の必要な工程としては表面処理工程が挙げられる。
金属微粒子調製工程は着色元素及び金属ケイ素微粒子を全体として含有する金属微粒子を調製する工程である。着色元素は金属ケイ素微粒子中に含有(固溶、合金など)していても良いし、金属ケイ素微粒子とは独立した微粒子として含有しても良い。独立して含有する場合には着色元素は元素単体からなる微粒子としても良いし、最終的な形態、例えば、酸化物となる場合には最初から酸化物として含有していても良い。金属微粒子に加えて酸化ケイ素からなる微粒子を一定量含有することもできる。着色元素の含有量は最終的に必要な含有量になるように設定する。また、有機物などのように、燃焼によって揮散する化合物を混合しても良い。有機物を混合することにより金属微粒子の流動性などが改善できる。詳しくは後述する表面処理工程において詳述する。金属微粒子の粒径は特に限定しないが、最終的に製造する着色非晶質シリカ微粒子に求められる粒径分布に応じて選択できる。つまり、金属微粒子の粒径(粒径分布)によって製造される着色非晶質シリカ微粒子の粒径(粒径分布)が変化するので、必要な粒径(粒径分布)が実現できるように粒径(粒径分布)を設定する。
酸化工程は金属微粒子を酸素と反応させてシリカ微粒子(着色非晶質シリカ微粒子)を得る工程である。具体的には、金属微粒子を火炎中にて燃焼させることで、金属と火炎中の雰囲気ガスとを反応させ、着色非晶質シリカ微粒子を製造する。
表面処理工程は得られた着色非晶質シリカ微粒子にシランカップリング剤及び/又はシラザン類を接触させる工程である。シランカップリング剤及びシラザン類としては前述したものがそのまま適用できるため、更なる説明は省略する。
着色非晶質シリカ微粒子にシランカップリング剤やシラザン類(以下、「シランカップリング剤など」と適宜、省略する)を接触させる方法としては特に限定しない。例えば、シランカップリング剤などが液体状である場合にはそのままで、又は、何らかの溶媒を用いた溶液として添加して混合することができる。特に混合機や粉砕機中にて、よく撹拌しながら添加することで、着色非晶質シリカ微粒子の表面に対して、より均一に付着させることができる。シランカップリング剤などの添加方法についても特に限定しないが、シランカップリング剤などをそのまま又は何らかの溶媒を用いた溶液として、噴霧器を用いて霧状とした上で添加することが望ましい。また、着色非晶質シリカ微粒子の一部について、その表面処理をした後に、残りの着色非晶質シリカ微粒子に混合することで、全体を処理することもできる。ここで、シランカップリング剤などは、着色非晶質シリカ微粒子表面に単に付着しているものであっても良いし、その表面との間で化学反応が進行しているものでも良い。
酸化工程は、金属微粒子を高温火炎中に分散させて燃焼させる工程である。高温火炎中には酸素を含む。
(着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物)
本実施形態の着色非晶質シリカ微粒子含有樹脂組成物は上述の着色非晶質シリカ微粒子又は上述の製造方法にて製造された着色非晶質シリカ微粒子と、その着色元素微粒子を分散する有機樹脂材料とからなる。本着色元素微粒子含有樹脂組成物は半導体液状封止材として半導体素子や電子デバイスの封止に用いることができるほか、基板材料、接着剤、シール材、充填材、レジスト材、無機ペースト、コーティング剤、精密成形樹脂などに用いることができる。
着色非晶質シリカ微粒子については上述した通りなので更なる説明は省略する。着色非晶質シリカ微粒子は全体の質量を基準として40質量%以上含有することが望ましく、更には50質量%以上含有することがより望ましい。
有機樹脂材料としては、エポキシ樹脂、オキシラン樹脂、オキセタン化合物、環状エーテル化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、ビニル化合物などが挙げられ、これらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
特に、エポキシ樹脂が入手性、取扱性などの観点から好ましい。エポキシ樹脂は特に限定されないが、1分子中に2以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂以外の具体例としては、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン化合物;トリメチレンオキサイド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタンなどのオキセタン化合物;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン、トリオキサン、1,3−ジオキソフラン、1,3,6−トリオキサシクロオクタンなどの環状エーテル化合物;β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物;エチレンスルフィド、3,3−ジメチルチイランなどのチイラン化合物;1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物;テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物;エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物;スピロオルトカルボナート化合物;環状カルボナート化合物;エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニル化合物;スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物が例示できる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂及びこれらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
エポキシ樹脂を採用した場合などに添加する硬化剤としては1級アミン、2級アミン、フェノール樹脂、酸無水物を用いることがあり、硬化触媒としてはブレンステッド酸、ルイス酸、塩基性触媒などが用いられる。塩基性触媒としては、イミダゾール系、ジシアンジアミド系、アミンアダクト系、ホスフィン系、ヒドラジド系が用いられる。
本発明の着色非晶質シリカ微粒子及びその製造方法について実施例に基づき以下詳細に説明する。
試験に供する試験試料(比較例1及び2、実施例1〜6)の組成を表1に示す。比較例2、実施例1〜6については、この比率及び粒径となるように金属ケイ素及び添加元素の量及び粒径、燃焼条件を調節し、酸素含有雰囲気中で燃焼させることで各試験試料を得た。対照試料として着色元素を含まない比較例1の試験試料としてシリカ微粒子(体積平均粒径0.6μm:アドマファインSO−C2)を用いた。また、実施例1の試験試料に対して、KBM403を質量基準で1%の量となるように表面に反応させたものを実施例5の試験試料とした。
表中に、L値、シリカ中における添加元素の含有量及びXRD測定による結晶相の有無を示した。なお、L値は、日本電色工業製のZE2000にて測定した。シリカ中における添加元素の含有量は島津製作所製の高周波プラズマ質量分析装置ICPM−8500にて測定した。XRDはRIGAKU製のX線回折装置MultiFlexにて測定した。
Figure 0005389374
以上の結果から、着色元素を均一に分散した実施例1〜6ではL値を下げることができることが分かった。このL値は含有させる着色元素の種類・量によって制御可能である。また、実施例1〜6と比較例2とについてXRDパターンを比較したところ、比較例2は鉄の添加量が多かったため、酸化鉄のピークが確認された。酸化鉄は強磁性を示すため、電子材料としては適さない。
また、比較例1の試験試料に酸化鉄粉末を混合したところ、酸化鉄の偏りが激しく、特に樹脂と混合した後、酸化鉄とシリカが完全に分離してしまい、均一な色の組成物を得ることができなかった。これに対して、実施例1〜6の試験試料を用いて樹脂と混合することにより、均一な色の組成物を得ることができた。
(実施例7)
比較例1及び実施例1の試験試料を、それぞれ、主剤がエポキシ樹脂、硬化剤が酸無水物からなる熱硬化性樹脂と混合し、加熱して板状のテストサンプル(シリカ量は60質量%)を作成した。テストピースの上から発熱灯を照らし、10分後に表面温度を測定したところ、実施例1のテストサンプルの方が比較例1のサンプルよりも43℃高かった。このことから、均一に着色した実施例1の試験試料の方が、光の吸収性に優れていることが判明し、レーザ加工性が高いことが予測された。

Claims (4)

  1. JISZ8722で規定されるL値が94以下であり、Fe、Cu、V、Cr、Mn、Co、及びNiから選択される1種以上の着色元素が均一に分散され、結晶化度が10%以下の着色非晶質シリカ微粒子を製造する方法であって、
    前記着色元素及び金属ケイ素微粒子を全体として含有する金属微粒子を調製する金属微粒子調製工程と、
    前記金属微粒子を酸素が存在する雰囲気中にて燃焼させることで金属酸化物微粒子を得る酸化工程と、
    を有することを特徴とする着色非晶質シリカ微粒子の製造方法。
  2. 前記着色元素はFe及び/又はCuであり、前記着色元素の含有量は全体の質量を基準として0.03〜5質量%である請求項1に記載の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法
  3. 体積平均粒径が0.05〜10μmであって、球形度が80%以上である請求項1又は2に記載の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法。
  4. 前記酸化工程後に、前記金属酸化物微粒子の表面にシランカップリング剤及び/又はシラザン類を接触させる表面処理工程を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の着色非晶質シリカ微粒子の製造方法。
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