JP2009262912A - スライドレール装置 - Google Patents

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Kazuyoshi Hara
和良 原
Yamahito Kariya
山人 苅谷
Kazuhiro Ohira
和広 大平
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Abstract

【課題】車両フロア面に設置された状態で、左右のレールが長手方向に対し各々異なる角度で傾斜した際にも、左右両レールでの確実な「スライド規制」が可能なスライドレール装置を、シンプルな構成で安価に提供すること。
【解決手段】ロック機構30は、アッパーレール20のスライド方向に沿って設けた側壁部21と、一端側に前記操作レバー40が結合され、他端側に前記ロアレール10における被係合部11に対する係脱を可能とする係合部32を備えて、前記側壁部21に対し前方支点33及び後方支点34の2箇所を回転中心として回動可能に配置されたロックレバー31と、当該ロックレバー31における係合部32が、ロアレール10における被係合部11に対し係合した状態を維持する方向に常時付勢するスプリング50とを有したこと。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートの前後位置を調整、固定するスライドレール装置に関するものであって、特に、左右のレールの設置角度に差が生じた場合であっても、該レール内部に配置されたロック機構を同時且つ確実に作用させることが可能なスライドレール装置に関するものである。
左右のレール内部に各々ロック機構を備えると共に、これら左右のロック機構の間に架け渡された操作レバーにより、前記両ロック機構の同時操作を可能とするスライドレール装置は従来より種々提案されている。斯様な構成のスライドレール装置を平坦な車両フロア面に設置した後にあっては、左右のレールにおいて各々「スライド規制」するので、車両用シートの前後位置を強固に維持することが可能となる。
しかし乍ら、当該スライドレール装置の構成部品の加工時や、当該スライドレール装置の車両用シートへの組み付け時、更には、当該車両用シートの車両フロア面への取り付け時に、若干の寸法誤差が生じうる。かかる誤差が生じた場合には、左右のレール間において各々異なる傾斜角度で設置固定されることもあり得る。斯様な事情により、左右のレールが長手方向に対し各々異なる角度で傾斜した場合には、前記操作レバーの「一端」が一方レールの「ロック機構」に対して不必要に入力してしまうため、当該一方レールにおける「スライド規制」が不十分となるおそれがある。即ち、左右レールのうち何れか一方のスライド規制が不十分だと、いわば「片持ち」の状態となり、スライドレール装置全体として所望の設計強度を発揮できないという問題があった。かかる「片持ち」という問題は、当該スライドレール装置を搭載した車両が衝突事故を起こした際にも発生し得る。何故なら、衝突事故により当該車両のフロア面が変形して、左右のレールが長手方向に対し各々異なる角度で傾斜した場合には、一方のレールに対し不必要な入力をしてしまうからである。斯様な問題を解決し得るスライドレール装置として、特許文献1に記載の発明が提案されている。
上記特許文献1に記載に記載の「操作機構」は、シート側に固定のアッパーレールおよび該アッパーレールを摺動自在に嵌合させた車体側に固定のロアーレールと、前記アッパーレールを任意位置にて固定するロック片と該ロック片が選択係合する係合部からなるロック機構とを有するシート調節装置において、前記ロック片をロックからアンロックに変位させる作動アームと該作動アームを操作する操作レバーとの取付部分には、予め所定量の「がた」を設け、この「がた」方向に作用するバネ体を介在させて固定したものである。かかる特許文献1に記載の「操作機構」によれば、比較的簡易な構成によって組立て誤差の吸収やガタ付きを防止できる点で、有効な技術であるといえる。
しかし乍ら上記特許文献1に記載の技術は、「所定量のがた」を実現するため、作動アームと操作レバーとの取付部分は、(バネ体で付勢されてはいるものの)事実上グラグラな状態で接合せざるを得ないものである。乗員がレバーを操作した際には当該取付部分に荷重が集中するため、該取付部分において作動アームと操作レバーとが折れ曲がってしまうこととなる。そのため、乗員が当該レバーを操作した際は、作動アーム延長上のロック片が係合部から離脱しているのか、或いは、「所定量のがた」の範囲内において未だ係合しているのか、俄には判別し難いものとなっていた。また、「所定量のがた」を実現するためには作動アームと操作レバーとの間にバネ体が不可欠であることから、ここから更に部品点数を減らすことができず、組立効率の向上や製品単価の低廉化を図るにも限界があった。
上記問題は、作動アームと操作レバーとを該取付部分で折り曲げる構成を採ることにより不可避的に生じるものである。本願発明は、上記作動アームのアッパーレールに対する取付角度を状況に応じて意図的に変化させることができれば、上記問題の解消が可能である点に気付き案出されたものであり、その解決しようとする課題は以下の通りである。
特開平2000−142190号公報
本発明の解決しようとする課題は、車両フロア面に設置された状態で、左右のレールが長手方向に対し各々異なる角度で傾斜した際にも、左右両レールでの確実な「スライド規制」が可能なスライドレール装置100を、シンプルな構成で安価に提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明の採った手段は以下の通りである。
まず、請求項1に係る発明は、車両フロア面に固定されるロアレール10と、当該ロアレール10に対し摺動自在に嵌合して、シートクッションが載置されるアッパーレール20と、前記ロアレール10に対するアッパーレール20のスライド規制及びその解除を行うロック機構30とを有するレール部材を左右一対に備え、これら左右のレール部材のロック機構30に結合されて該ロック機構30の同時操作を行う操作レバー40を有するスライドレール装置100であって、前記ロック機構30は、前記アッパーレール20のスライド方向に沿って設けた側壁部21と、一端側に前記操作レバー40が結合され、他端側に前記ロアレール10における被係合部11に対する係脱を可能とする係合部32を備えて、前記側壁部21に対し前方支点33及び後方支点34の2箇所を回転中心として回動可能に配置されたロックレバー31と、当該ロックレバー31における係合部32が、ロアレール10における被係合部11に対し係合した状態を維持する方向に常時付勢するスプリング50とを有していることを特徴とするものである。
即ち、本発明に係るスライドレール装置100は、操作レバー40の端部がそれぞれ接続される左右のロックレバー31を、アッパーレール20のスライド方向に沿って該アッパーレール20の上部(又は、側面)に形成した側壁部21に対し、前方支点33及び後方支点34の2箇所を回転中心として回動可能に配置したものである。
上記ロックレバー31は、乗員によるレバー操作或いは左右のレール部材同志間の設置角度のズレ(誤差)によって、その傾動角度が変化するものである。より具体的には、当該ロックレバー31が側壁部21に対して「前方支点33」又は「後方支点34」の何れを回転中心とするかにより、その回動角度(即ち、側壁部21に対するロックレバー31の取付角度)が変化して、「スライド規制ポジション」、「規制解除ポジション」及び「入力回避ポジション」の何れかへと移行することとなる。
ここで「スライド規制ポジション」というのは、乗員が操作レバー40を開放した状態であって、左右のロックレバー31が、後方支点34を回転中心として均衡を保ち、ロアレール10に対するアッパーレール20の前後スライドを規制した状態である。上記ロックレバー31は、その係合部32がロアレール10における被係合部11に対し係合した状態を維持する方向へとスプリング50によって常時付勢されている。そのため、乗員がレバーを開放することにより、上記ロックレバー31は、その係合部32がロアレール10における被係合部11に対し係合した状態を継続することとなる(図2参照)。
また「規制解除ポジション」というのは、乗員が操作レバー40を引き上げた状態であって、ロアレール10に対するアッパーレール20の前後スライドの規制が解除された状態である。具体的には、左右のロックレバー31が、前方支点33の下限を回転中心として回動し、当該ロックレバー31における操作レバー40接合端とは他方側の端部が下降して、該ロックレバー31における係合部32がロアレール10における被係合部11から離脱することにより、ロアレール10に対するアッパーレール20のスライド規制が解除されることとなる(図3参照)。
そして「入力回避ポジション」というのは、左右のレール部材どうし間の設置角度に誤差が生じた状態であって、ロックレバー31における係合部32への入力を回避(キャンセル)して、当該係合部32と前記被係合部11との係合(即ち、ロアレール10に対するアッパーレール20の前後スライドの規制)を維持した状態である。
上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係るスライドレール装置100について、
「前方支点33は、側壁部21又はロックレバー31の何れか一方に穿設して上下方向へ伸長した長穴33aと、側壁部21又はロックレバー31の何れか他方に突設して前記長穴33a内に挿通されると共にその上限と下限との間で移動する棒状部材33bとによって構成したこと」
である。
以上のように構成することによって、この請求項2に係るスライドレール装置100では、上述した2箇所の支点のうち前方支点33は、側壁部21(又は、ロックレバー31)に穿設して上下方向に伸長した長穴33aと、ロックレバー31(又は、側壁部21)に突設して前記長穴33a内に挿通されると共に、その上限と下限との間で移動する棒状部材33b(例えば、ピン或いはボルト)とによって構成したものである。かかる棒状部材33bが、上下方向に伸長した長穴33aの上限・下限間で移動することにより、ロックレバー31の傾斜角度を変化させることとなる。
具体的には、左右のロックレバー31のうち何れか一方が、その後方支点34を回転中心として回動し、前方支点33における棒状部材33bが長穴33aの上限に向けて移動することにより、当該ロックレバー31における操作レバー40接合端部が下降する。そのため、当該ロックレバー31における操作レバー40接合端とは他方側の端部の下降を抑制でき、該ロックレバー31における係合部32への入力を回避して、当該係合部32と前記被係合部11との係合状態を維持できる(図4参照)。
また、以上の課題を解決するために、請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または2のスライドレール装置100について、
「スプリング50を、側壁部21の内側に配置されるロックレバー31の前端部側にて一体化するとともに、このスプリング50の後端部に、アッパーレール20の上面に当接されることになるレール当接部51を一体的に形成したこと」
である。
すなわち、この請求項3のスライドレール装置100では、図9〜図13に示すように、その上記スプリング50をロックレバー31の前端部側に一体化したものである。このスプリング50の後端部には、例えば図12に示すように、レール当接部51が一体的に形成してあり、このレール当接部51はアッパーレール20の上面に当接されることになるものである。なお、当該スプリング50と側壁部21との長穴33aを介した連結部分が「前方支点33」となるものであり、「後方支点34」は、図10に示した被押圧部35を押圧する係合部32との接点となる。
このスプリング50は、前方支点33より前方にてロックレバー31と一体化してあるため、長穴33aと棒状部材33bとを介してロックレバー31を側壁部21に取り付けて、この側壁部21をアッパーレール20上に連結ピン22によって取り付けたとき、当該スプリング50の前方支点33より前方部分(換言すれば操作レバー40側)を上方に向けて付勢しているのである。勿論、このスプリング50の付勢力は操作レバー40を持ち上げる程のものではないが、この操作レバー40を上動させてロック解除を行う際の上動操作を軽くする機能を果たすものである。
また、この図9〜図13に示した実施例2のスプリング50は、棒状部材33bの長穴33aに対する取付位置を調整することにより、左右のスライドレール装置100において位置がズレていた場合の調整を行うのに支障を来すものではない。逆に、このスプリング50をロックレバー31の前端部側、つまり前方支点33の直近に一体化したことによって、この前方支点33を中心にしたロックレバー31の回動を、効果的かつ滑らかに行えるようにすることになるものである。
そして、このスプリング50は、上記ロックレバー31に一体的に形成したものであるから、ロックレバー31を形成する際に同時に形成することができ、スプリング50という部品を別途用意する必要がない。このことは、当該スライドレール装置100をシンプルな構成にできて、安価に提供できることの一つの理由となっている。
従って、この請求項3に係るスライドレール装置100は、上記請求項1または2のそれと同様な機能を発揮する他、スプリング50をロックレバー31に一体化したことによって構成がよりシンプルになっており、安価に提供できるものとなっているのである。
また、請求項4に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項3に記載のスライドレール装置100について、
「スプリング50とロックレバー31とをバネ鋼材によって一体的に形成したこと」
である。
すなわち、この請求項4のスライドレール装置100では、上記スプリング50とロックレバー31とをバネ鋼材によって一体的に形成したものであり、これにより、スプリング50のバネ機能を十分なものにしており、かつ製造も容易にしているものである。
従って、この請求項4に係るスライドレール装置100は、上記請求項1〜請求項3のそれと同様な機能を有する他、スプリング50の機能がより確実になっているとともに、一体化されたロックレバー31とスプリング50の製造も容易になっている。
さらに、上記課題を解決するために、請求項5に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスライドレール装置100について、
「ロックレバー31とレール当接部51との間に位置するアーム部52の前端に折曲部53を形成したこと」
である。
すなわち、この請求項5のスライドレール装置100では、そのロックレバー31とレール当接部51との間に位置するアーム部52の前端に折曲部53を形成したものであり、スプリング50の後方に延在する部分をアーム部52とし、このアーム部52の後端にレール当接部51を設けた形状にしたのである。
これにより、このスプリング50では、図12の(b)にて示すように、アーム部52が折曲部53を中心に大きく開くことになり、先端側(スライドレール装置100の後端側)に位置するレール当接部51の自由状態における実線で示した位置と、側壁部21のアッパーレール20に対する取付時におけるレール当接部51の仮想線で示した位置との間に大きな差異を形成することができる。換言すれば、このスプリング50が折曲部53を有することによって、当該スプリング50のアーム部52及びレール当接部51は、図12の(b)中の実線にて示した自由位置から、図12の(b)中の仮想線にて示した固定位置まで、大きく変化し得るものとなっているのであり、当該スプリング50の付勢力を十分なものとしている。
従って、この請求項5のスライドレール装置100は、上記請求項1〜4のそれと同様な機能を発揮する他、折曲部53の存在によってスプリング50の機能が十分なものとなっているのである。
請求項1に係るスライドレール装置100は、左右のレール部材同志間で設置角度に誤差が生じても、ロックレバー31が「入力回避ポジション」に移行することにより前記誤差を吸収することができる。その結果、当該操作レバー40による(一方又は両方の)レール部材に対する不必要な入力を回避できるので、「左右のシートレール部材での確実なスライド規制」が実現するのである。
とりわけ、請求項2に係る発明においては、ロックレバー31を側壁部21に対し、前方支点33及び後方支点34の2箇所を回転中心として回動可能に配置するものであって、尚かつ、当該前方支点33に係る長穴33a内で棒状部材33bを上下動させることにより、ロックレバー31の傾斜角度を変化させるものである。即ち、ロックレバー31と操作レバー40との接合部で「がた」を発生させなくとも、当該ロックレバー31のアッパーレール20に対する取付角度を状況に応じて意図的に変化させることができるため(即ち、ロックレバー31に対し操作レバー40を直接接続できるため)、少ない部品点数で「左右のレール部材どうし間での設置角度の誤差の吸収」が実現することとなる。即ち本発明によれば、少ない部品点数で誤差吸収が実現するため、製品としてのスライドレール装置自体の組立が容易となり、製品単価も抑えることができ、更には当該製品を実際の使用に供した際も故障のリスクを抑えることが可能となるという効果を奏することとなる。
なお、本発明によれば、車両衝突時時に生じるフロア面の歪みに起因する「設置角度の誤差」も吸収して「確実なスライド規制」が可能となる点を付言する。また、乗員が操作レバー40を任意に押し下げた場合にも、左右のロックレバー31は当該入力回避ポジションへ移行することとなる。
また、請求項3に係る発明においては、上記請求項1または2のスライドレール装置100について、
「スプリング50を、側壁部21の内側に配置されるロックレバー31の前端部側にて一体化するとともに、このスプリング50の後端部に、アッパーレール20の上面に当接されることになるレール当接部51を一体的に形成したこと」
にその構成上野特徴があり、これにより、上記請求項1または2のそれと同様な効果を発揮する他、スプリング50をロックレバー31に一体化したことによって構成をよりシンプルにすることができ、スライドレール装置100を安価に提供できるのである。
さらに、請求項4に係る発明においては、上記請求項1〜3に記載のスライドレール装置100について、
「スプリング50とロックレバー31とをバネ鋼材によって一体的に形成したこと」
にその構成上野特徴があり、これにより、上記請求項1〜3のそれと同様な効果を有する他、スプリング50の機能をより確実なものとすることができ、一体化されたロックレバー31とスプリング50の製造を容易に行うことができるのである。
そして、請求項5に係る発明においては、上記請求項1〜請求項4のスライドレール装置100について、
「ロックレバー31とレール当接部51との間に位置するアーム部52の前端に折曲部53を形成したこと」
にその構成上の特徴があり、これにより、上記請求項1〜4のそれと同様な効果を発揮する他、折曲部53の存在によってスプリング50の機能を十分なものにすることができたスライドレール装置100を提供することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を、実施例1及び実施例2を用いて説明する。
(実施例1)
図1乃至図4は、実施例1に係るスライドレール装置100を示すものである。
本実施例に係るスライドレール装置100は、図1に示すように、ロアレール10とアッパーレール20とロック機構30とを有するレール部材を左右一対に備え、これら左右のレール部材のロック機構30に結合されて該ロック機構30の同時操作を行う操作レバー40を有するものである。以下、各構成要素毎に説明する。
まず「ロアレール10」は、ローラ部材を介してアッパーレール20(後述)が摺動自在に嵌合されると共に車両フロア面に固定されるものであって、ロックレバー31(後述)における係合部32(後述)と係合可能な「被係合部11」を備えるものである。斯様な機能・役割を果たすことができれば、その構成は特段限定されるものではないが、本実施例では、図2(b)に示すように、鋼板を断面略凹字形状に曲げ加工すると共に、上方折り返し部分における下端を鋸歯状に形成して、櫛歯状に形成した係合部32に係合可能な「被係合部11」を構成している。尚この被係合部11に関しては上記構成の他、当該ロアレール10の底部に連続する複数の貫通孔(或いは凹部)を穿設して、鈎状に形成した係合部32に係合可能に構成することも考えられる。
次に「アッパーレール20」は、上記ロアレール10に対し摺動自在に嵌合され、シートクッションが載置されると共に、「側壁部21」を有するものである。この側壁部21は、当該アッパーレール20の上部又は側面に設けられるものであって、該アッパーレール20のスライド方向に沿って形成したものである。本実施例において当該側壁部21は、図1及び図4に示すように、アッパーレール20の上部にスライド方向に沿って配置された板状のブラケット(ライザー)により構成している。尚この側壁部21に関しては上記構成の他、図7及び図8に示すように、当該アッパーレール20の上方であって内側にオフセットして配置したり、更には、アッパーレール20と一体に形成した立壁とすることも考えられる。
また「ロック機構30」は、上記ロアレール10に対するアッパーレール20のスライド規制及びその解除を行うものである。当該ロック機構30は、ロアレール10における被係合部11に対してアッパーレール20の側壁部21に配置したロックレバー31における係合部32を任意に係脱することにより、その機能を果たすものである。
当該ロック機構30の構成要素の一つであるロックレバー31は、その一端側に(左右のロック機構30の同時操作を行う)操作レバー40が結合されるものである。この操作レバー40との接続方法は特段限定されるものではないが、本発明においては両部材の接合部分において「折れ曲がり」や「がた」が生じないことが求められる。そのため本実施例では、図1乃至図4に示すように、ロックレバー31に操作レバー40を接合させた後、両部材の接合部分を溶接している。斯様に構成することにより、容易且つ確実に両部材を一体に結合できる。尚、図5及び図6に示すように、ロックレバー31に前後一対の貫通穴を形成すると共に其処へ操作レバー40を差し込むと共に、スプリングで押圧することによって抜脱不可に結合することも考えられる。斯様に構成することにより、左右のレール部材を車両フロア面に設置固定した後、操作レバー40を差し込めばよいので、車両に対して本スライドレール装置100を容易に組み付けることが可能となるのである。
また当該ロックレバー31は、その他端側に上記ロアレール10における被係合部11に対する係脱を可能とする係合部32を備えるものである。この係合部32に関しては、ロアレール10における被係合部11に対し任意に係脱可能なものであれば特段その構成は限定されるものではないが、本実施例では、図2(a)に示すように、鋸歯状に形成した被係合部11に対して付勢力を以て回動して側方から係合可能な櫛歯状の「係合部32」を別部材によって構成している。尚この係合部32に関しては上記構成の他、鋸歯状に形成した被係合部11に対して係合可能な1又は2以上の鈎状部材(又は、貫通穴)からなる係合部32を、当該ロックレバー31と一体に構成することも考えられる。当該ロックレバー31は、前記係合部32が被係合部11に対し係合した状態を維持する方向へと、スプリング50により常時付勢されている。
更に当該ロックレバー31は、上記側壁部21に対し前方支点33及び後方支点34の2箇所を回転中心として回動可能に配置されるものである。まず「後方支点34」は、スプリング50により常時付勢されたロックレバー31における係合部32側端部の平面部を、その上方から押さえ付ける押圧部によって構成したものである。尚、本実施例では、図2(a)に示すように、側壁部21下側の一部をアーチ34a状に形成すると共に突起34bを設けることにより、当該押圧部を構成している。一方「前方支点33」は、側壁部21(又は、ロックレバー31)に穿設して上下方向に伸長した長穴33aと、ロックレバー31(又は、側壁部21)に突設して前記長穴33a内に挿通されると共に、その上限と下限との間で移動する棒状部材33b(例えば、ピン或いはボルト)とによって構成したものである。尚、本実施例では、図2(a)に示すように、ロックレバー31側に長穴33aを穿設し、側壁部21側にボルト体からなる棒状部材33bを突設している。
そして、当該ロックレバー31が「スライド規制ポジション」にあるときは、該ロックレバー31における係合部32側端部が上昇して前記平面部が突出部へと押し当てられるため、後方支点34に荷重が集中することとなる。該ロックレバー31が「スライド規制ポジション」にある状態において、乗員が操作レバー40を操作した場合には、当該棒状部材33bが前記長穴33aの下限に向けて移動するため、当該ロックレバー31の傾斜角度が「規制解除ポジション」へと変化することとなる。一方、該ロックレバー31が「スライド規制ポジション」にある状態において、左右のレール部材どうし間の設置角度のズレが発生した場合には、当該棒状部材33bが前記長穴33aの上限に向けて移動するため、当該ロックレバー31の傾斜角度が「入力回避ポジション」へと変化することとなる。
尚、上記「後方支点34」に関しては、「前方支点33」と同様に、側壁部21(又は、ロックレバー31)に穿設して上下方向に伸長した長穴33aと、ロックレバー31(又は、側壁部21)に突設して前記長穴33a内に挿通されると共に、その上限と下限との間で移動する棒状部材33b(例えば、ピン或いはボルト)とによって構成することによっても、その機能を果たすことができる点を付言する。
(実施例2)
続いて、図9乃至図13は、実施例2に係るスライドレール装置100を示すものである。この実施例2に係るスライドレール装置100は、上記実施例1と共通する構成部材を有するため、特に異なる構成につき詳説し、共通する部分については、各図中に上記実施例1で使用したのと同じ符号を付して、その説明を省略する。
図9には左側のスライドレール装置100の平面図が示してあり、このスライドレール装置100では、スプリング50が側壁部21側に、図10にも示したロックレバー31を介して連結してある。このスプリング50にはレール当接部51が一体化してあるが、このレール当接部51は側壁部21の下側であってアッパーレール20の上面に係合している。なお、図9に示したロック機構30のロック爪36は、ロック爪付勢スプリング36aによってロアレール10の被係合部11に係合される方向に付勢されている。
図10は、図9に示したスライドレール装置100の側面図を示しており、スプリング50の図示右端に形成した上記レール当接部51は、アッパーレール20の上面に係合しているが、このレール当接部51が後方支点34に該当することになるものである。前方支点33は、側壁部21の図示後側に配置してあるロックレバー31を連結する棒状部材33bである。この棒状部材33bや、これを通す長穴33aについては、上記実施例1の場合と同様であり、その機能、つまり、当該スライドレール装置100の位置が反対側のスライドレール装置100のそれと異なっている場合の調整を行うことは、この実施例2でも同様である。
なお、この図10には、ロック機構30を構成しているロック爪36が被押圧部35の図示右側に複数並んだ状態が、点線で示してある。
また、ロックレバー31の右端には係合部32が一体的に形成してあるが、この係合部32は、側壁部21に形成してある挿入口21aから側壁部21の手前側に突出ものであり、ロック機構30を構成している被押圧部35上に対向しているものである。つまり、アッパーレール20上には、図11にも示したように、連結ピン22によって側壁部21が固定されるのであり、その際には、ロックレバー31の右端の係合部32が、アッパーレール20内に組み込んであるロック機構30の被押圧部35上に対向するのである。
なお、側壁部21は、当該車両の座席の側方に位置するものであることは、前述した通りである。また、当該スプリング50と側壁部21との長穴33aを介した連結部分が「前方支点33」となるものであり、「後方支点34」は、上記被押圧部35と、これを押圧する係合部32との接点となる。
さて、スプリング50は、図12の(b)にて示したように、ロックレバー31の前端部下端に一体的に形成したものであり、ロックレバー31との境界部分を折曲部53として、この折曲部53から後方に延びるアーム部52と、このアーム部52の先端に形成した上記レール当接部51とを備えたものである。具体的には、このスプリング50とロックレバー31とは、バネ鋼材をプレスして同時に形成されるものであり、このスプリング50を一体的に有したロックレバー31は、12の(a)にて示したように、前述した棒状部材33bを使用して側壁部21の側面に一体化されるものである。なお、このロックレバー31の内側面には、12の(a)中の仮想線にて示したように、操作レバー40が連結されるものである。
以上の、ロックレバー31に一体化したスプリング50、ロックレバー31が棒状部材33bを利用して取り付けられるべき側壁部21、及び操作レバー40の、ロアレール10とアッパーレール20とを組み合わせたレール部材に対する位置関係は、図13に示した分解斜視図の通りである。
本発明の実施例1に係るスライドレール装置の平面図である。 (a)図1に示すスライドレール装置のA−A断面図であって、「スライド規制ポジション」を示すものである。(b)図aにおけるB−B断面図である。 (a)図2aに示すスライドレール装置の「規制解除ポジション」を示すものである。(b)図aにおけるC−C断面図である。 図2aに示すスライドレール装置の「入力回避ポジション」を示すものである。 他の実施例に係るスライドレール装置の平面図である。 (a)図5に示すスライドレール装置のD−D断面図である。(b)図aにおけるE−E断面図である。 他の実施例に係るスライドレール装置の平面図である。 (a)図7に示すスライドレール装置のF−F断面図である。(b)図aにおけるG−G断面図である。 実施例2に係るスライドレール装置の平面図である。 同側面図である。 ロアレールとアッパーレールとを組み合わせたレール部材に対して、スプリングと一体的なロックレバーを取り付けた側壁部を取り付けようとしている様子を示す側面図である。 スプリングを一体的に設けたロックレバーを示すもので、(a)は被押圧部のロックレバーを側壁部に取り付けた平面図、(b)はスプリングを一体的に設けたロックレバーの側面図である。 同スライドレール装置の分解斜視図である。
符号の説明
10 ロアレール
11 被係合部
20 アッパーレール
21 側壁部
21a 挿入口
22 連結ピン
30 ロック機構
31 ロックレバー
32 係合部
33 前方支点
33a 長穴
33b 棒状部材
34 後方支点
34a アーチ
34b 突起
35 被押圧部
36 ロック爪
40 操作レバー
50 スプリング
51 レール当接部
52 アーム部
53 折曲部
100 スライドレール装置

Claims (5)

  1. 車両フロア面に固定されるロアレールと、当該ロアレールに対し摺動自在に嵌合して、シートクッションが載置されるアッパーレールと、前記ロアレールに対するアッパーレールのスライド規制及びその解除を行うロック機構とを有するレール部材を左右一対に備え、これら左右のレール部材のロック機構に結合されて該ロック機構の同時操作を行う操作レバーを有するスライドレール装置であって、
    前記ロック機構を、
    前記アッパーレールのスライド方向に沿って設けた側壁部と、
    一端側に前記操作レバーが結合され、他端側に前記ロアレールにおける被係合部に対する係脱を可能とする係合部を備えて、前記側壁部に対し前方支点及び後方支点の2箇所を回転中心として回動可能に配置されたロックレバーと、
    当該ロックレバーにおける前記係合部を、ロアレールにおける被係合部に対し係合した状態を維持する方向に常時付勢するスプリングと
    によって構成したことを特徴とするスライドレール装置。
  2. 前記前方支点を、
    側壁部又はロックレバーの何れか一方に穿設して上下方向へ伸長した長穴と、
    側壁部又はロックレバーの何れか他方に突設して前記長穴内に挿通されると共に、その上限と下限との間で移動する棒状部材と
    によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール装置。
  3. 前記スプリング50を、前記側壁部21の内側に配置される前記ロックレバー31の前端部側にて一体化するとともに、このスプリング50の後端部に、前記アッパーレール20の上面に当接されることになるレール当接部51を一体的に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスライドレール装置100。
  4. 前記スプリング50とロックレバー31とをバネ鋼材によって一体的に形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスライドレール装置100。
  5. 前記ロックレバー31とレール当接部51との間に位置するアーム部52の前端に折曲部53を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスライドレール装置100。
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