JP2009260264A - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウエハと補助板との隙間に落下した液体がステージ移動の際に溢れ出すことを低減し、良好な露光精度を実現できる露光装置を提供することができる露光装置を提供すること。

【解決手段】 液体LWを介して基板40を露光する露光装置は、ステージを備える。ステージは、基板40を保持し、移動する。またステージは、保持部802および補助部43を有する。保持部802は、基板40を保持する。補助部43は、保持部802の周囲に配置されている。また補助部43は、回収口109、空間100、液体回収機構104および部材101を持つ。
回収口109は、保持部802に保持された基板40と補助部43との隙間を含み液体LWを回収する。空間100は、回収口109で回収された液体LWを溜める。液体回収機構104は、空間100の下部に溜まった液体LWを排出する。部材101は、空間100内に配置され、液体LWの液面揺動を低減する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体を介して基板を露光する露光装置およびそれを用いたデバイス製造方法に関する。
図8(a),(b)を用いて従来の液浸露光装置を説明する。
図8(a),(b)は、ウエハ40の周辺部を露光する際の様子を説明する概略断面図である。図8(a)において、ウエハ保持部802は、表面801でウエハ40の裏面を支持し、真空吸着することで強固にウエハ40を固定する。一方、補助板843は、ウエハ40を囲むように配置されており、補助板の表面843aの高さは、ウエハ40の表面の高さと略等しい。
空間800の下部には液体回収機構が設けられている。液体回収機構は、回収口804と回収管805と吸引装置806から構成される。回収口804は、図8(b)に示したように空間800に落下した液体LWを排出するもので、回収管805を介して吸引装置806に接続されている。
なお、補助板の表面に親液領域を構成することで、液体の飛散及び液体の流れを制御することについては、特許文献1に記載がある。また、ウエハと補助板の隙間に落下した液体を回収する液体回収機構を設けることについては、特許文献2及び3に記載がある。
特開2006/186112号公報 国際公開第WO2004/112108号パンフレット 国際公開第WO2006/049134号パンフレット
従来の液浸露光装置の第一の課題を図8(a)を用いて説明する。第一の課題は、ウエハ40の周辺部を露光する際に、液体LWが隙間gを跨ぐと液体が千切れる恐れがあり、この千切れた液体dがウエハステージの移動の際に露光装置内に飛散することである。液体の飛散は、周辺部材を腐食、または、ウォーターマークを形成して露光装置の汚れの原因となる。この課題の解決策として、補助板の表面843aを親液性とし、液体dを表面843aに留め、液体dが露光装置内に飛散することを抑止する方法がある。しかしながら、この方法では、液体dを親液性の表面843aから回収することが困難になり、表面843a上にウォーターマークが形成される可能性がある。
第二の課題を図8(b)を用いて説明する。ウエハ40の周辺部を露光する際に、液体LWがウエハ40と補助板843との隙間gから空間800に落下する。すると、ウエハステージの駆動により隙間gから液体LWが溢れ出し、補助板843及びウエハ40上に飛散して露光装置汚れを引き起こす。これが第二の課題である。この課題を解決するために、吸引装置806を用いて空間800の液体LWを回収して液体LWの溢れ出しを抑止すると、液体LWの気化が促進され、周辺部材の熱変形を引き起こしてしまう可能性がある。
以上、説明したように、隙間gで千切れた液体dを露光装置内に飛散させることなく速やかに回収すること、及び、空間800に落下した液体LWがステージ移動の際に溢れ出さないようにすることが重要である。
そこで、本発明は、第一の課題と第二の課題の少なくともいずれか一方を解決し、良好な露光精度を実現できる露光装置を提供することを例示的な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、液体を介して基板を露光する露光装置において、前記基板を保持し、移動するステージを備え、前記ステージは前記基板を保持する保持部とその保持部の周囲に配置されている補助部とを有し、前記補助部は、前記保持部に保持された前記基板と前記補助部との隙間を含み前記液体を回収する回収口と、前記回収口で回収された前記液体を溜める空間と、前記空間の下部に溜まった前記液体を排出する液体回収機構と、前記空間に配置され前記液体の液面揺動を低減する部材と、を持つことを特徴とする。
本発明によれば、ウエハと補助板との隙間に落下した液体がステージ移動の際に溢れ出すことを低減し、良好な露光精度を実現できる露光装置を提供することができる。
本発明の他の側面については、以下の実施の形態によって明らかにする。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図2は、本実施形態の露光装置1の構成を示す概略断面図である。
露光装置1は、投影光学系30の最終面30aとウエハ40との間に供給される液体(浸液)LWを介して、レチクル(マスク)20のパターンをウエハ40上に露光する液浸露光装置である。また、露光装置1はステップ・アンド・スキャン方式でウエハ40を露光する。但し、ステップ・アンド・リピート方式でウエハ40を露光する露光装置を使用することもできる。
露光装置1は、図2に示すように、照明装置10と、レチクルステージ21と、投影光学系30と、ウエハステージ41と、補助板(補助部)43と、測距装置50を有している。
照明装置10は、光源11と、照明光学系12とを有する。本実施形態では、光源11として、波長193nmのArFエキシマレーザーを使用する。但し、光源として、波長約248nmのKrFエキシマレーザーや波長約157nmのF2レーザーを使用することもできる。照明光学系12は、レチクル20を、光源11からの光で照明する。
レチクルステージ21は、レチクルステージ21を固定するための定盤22に取り付けられている。レチクルステージ21は、レチクルチャックを介してレチクル20を保持し、図示しない移動機構及び後述する制御部によって移動制御される。原版としてのレチクル20は、石英製で、その表面上には回路パターンが形成されている。レチクル20の回路パターンから発せられた回折光は、ウエハ40上に投影光学系30で投影される。
投影光学系30は、レチクル20のパターンをウエハ40上に投影する。投影光学系30としては、屈折系や反射屈折系を使用することができる。
ウエハステージ41は、ウエハステージ41を固定するための定盤42に取り付けられて、ウエハ保持部を介してウエハ40を保持する。ウエハステージ41は、ウエハ40の上下方向(鉛直方向)の位置や回転方向、傾きを調整する機能を有し、ステージ制御部によって制御される。ウエハ40の露光時には、ステージ制御部により投影光学系30の焦点面にウエハ40の表面が常に高精度に合致するようにウエハステージ41が制御される。ウエハ40は、図示しないウエハ搬送系により露光装置1の外部から搬送され、ウエハステージ41に支持及び駆動される。本実施形態では、基板としてウエハ40を用いているが、基板としては液晶基板、その他を用いることもできる。また、ウエハ40にはフォトレジストが塗布されている。
補助板43は、ウエハ40の周囲に配置され、その表面の高さはウエハ40の表面と略同一の高さになるように調整されている。補助板43は、ウエハ40のエッジショットを露光する際に、ウエハ40とともに液体LWを支持する。
測距装置50は、レチクルステージ21の位置及びウエハステージ41の三次元的な位置を、参照ミラー51及び52、レーザー干渉計53及び54を介してリアルタイムに計測する。測距装置50による測距結果は、後述する制御部130に伝達される。そして、レチクルステージ21及びウエハステージ41は、制御部130の下で駆動され位置が決められる。
なお、液体LWは、露光光の吸収が少ないものの中から選択され、更に、出来るだけ高い屈折率を有することが好ましい。具体的には、液体LWは、純水、機能水、フッ化液(例えば、フルオロカーボン)、有機系液体などが使用される。また、液体LWは、予め、脱気装置を用いて溶存ガスが十分に取り除かれたものが好ましい。また、液体LWは、微量の添加物を加えた水を含む液体や炭化水素系の有機液体でも良い。
露光装置1は、供給回収装置110と、制御部130も有する。
供給回収装置110は、供給管111、回収管112、供給ノズル113、および回収ノズル114を介して、投影光学系30の最終面30aとウエハ40との間に液体LWを供給および回収する。供給回収装置110は、液体LWの供給と回収を兼用する構造を有し、制御部130によって制御されている。また、供給回収装置110は、ウエハステージ41の移動の際にも液体LWの供給及び回収を行う。これにより、供給回収装置110は、溶存ガス、或いは、不純物質の除去などが行えるので、液体LWの状態を一定に維持することができる。
制御部130は、図示しないCPUと、メモリとを有し、露光装置1の動作を制御する。制御部130は、照明装置10と、レチクルステージ21の図示しない移動機構と、ウエハステージ41の図示しない移動機構と、供給回収装置110と電気的に接続されている。制御部130は、例えば、露光の際に、ウエハステージ41に応じて、供給する液体LWの流れる方向を切り替えて、液体LWの供給及び回収を行うように制御してもよい。また、制御部130は、露光の際に、常に一定量の液体LWを供給及び回収するように制御してもよい。
以下、図1を参照して本実施形態の千切れた液体dの回収方法、及び、空間100に落下した液体LWの溢れ出しを抑制する方法を説明する。ここで、図1(a)は実施形態1を説明するウエハ40の周辺部の概略断面図である。
まず、本実施形態のウエハ40の周辺部の構成について説明する。補助板43の表面は、親液性を有する第一領域43aと、撥液性を有する第二領域43bとを有する。第一領域43aは、親液性材料(例えば、SiO2やSiCあるいは酸化チタンなどの金属酸化物)で構成される。このとき、第一領域の側面もまた親液性を有する。また、第一領域は、ウエハ40の周辺に配置されており、その幅wは数ミリから数十ミリである。ウエハ40と第一領域43aとの隙間gは0.1mmから2mm程度になるように調整されている。一方、第二領域は、第一領域を囲むように配置されている。このとき、隙間g2が第一領域と第二領域との間に形成される。第二領域の表面には、テフロン(登録商標)コーティングあるいはPFAなどの撥液処理が施されている。
隙間g2は、隙間gと伴に液体dを回収する回収口109を形成し、補助板43の表面の液体dを空間100に回収する。また、補助板の側面43cは親液性を有しており、液体dを空間100に滑らかに回収する。例えば、親液処理としては酸化チタンコーティングなどを施せばよい。さらに、ウエハ40の側面、及び、ウエハ保持部の側面802aを親液性としてもよい。また、第一領域43a内に液体dを回収する回収口を設けることで、さらに効果的に液体dを回収できる。例えば、第一領域43aの内部にスリット、ピンホール、あるいは多孔質体を形成することができる。
空間100は、ウエハ40を囲むように補助板43に環状に形成されており、回収口109で回収された液体を一時的に溜めておくことができる。
液面揺動低減部材としての多孔質体101は、ウエハ40を囲むように環状に形成されており、空間100の半分以上の体積を占める。本実施形態では、多孔質体101は、空間の下部100aから第一領域43aの近傍まで占める。多孔質体101としては、例えば、SiO2、SiC、あるいは、SUS、チタンなどの金属の焼結体を用いればよい。多孔質体の透水性の指標として透水係数がある。透水係数は、以下の数式1で示されるダルシーの法則で定義される係数である。ここで、vは見かけの浸透流速[cm/sec]、kは透水係数[cm/sec]、iは動水勾配である。
本実施形態の多孔質体は、透水係数が1000[cm/sec]以下である。透水係数が1000[cm/sec]以下である理由を後述する。
液体回収機構104は、空間100に溜まった液体を排出する機構である。本実施形態において、液体回収機構104は、空間100の下部において、溝102とピンホール103で構成される。溝102は、空間の下部100aにウエハ40を囲むように環状に形成されており、多孔質体101に透水した液体LWをピンホール103に導く。ピンホール103の直径は、数百ミクロンメータから数十ミリメータ程度の大きさであり、溝102内に複数個配置される。本実施形態では、ピンホール103は、ウエハ40の円周方向に沿って等間隔に配置されている。なお、多くのピンホール103を配置すると、多孔質体101に透水した液体LWはピンホール103に排出され易くなるので、溝102はなくてもよい。液体回収機構104は、空間の下部100aの真中付近あるいは回収口109の下部に設けられる。また、液体LWの排出を効果的に行うために、空間の下部100aに、液体回収機構104に向けて傾斜を付けても良い。
また、液体回収機構104は、図1(b)に示すように補助板の側面43cに設けてもよい。液体LWは、重力作用で空間の下部100aに溜まるので、図1(a)の形態と同様に液体LWを排出できる。
回収管105は、液体回収機構104から吸引装置108に液体を導くものである。吸引装置108は、気液分離装置106と減圧源107から構成される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
ウエハ40の周辺部(エッジショット)を露光するときに、液浸領域が隙間gを跨ると液体が千切れる恐れがある。しかしながら、本実施形態においては、千切れた液体dは親液性の第一領域43a上に留まり飛散を低減できる。したがって、液体dの飛散による周辺部材の腐食、および、ウォーターマークの形成を低減することができる。
さらに、第一領域43a上の液体dは、回収口109を介して空間100に排出される。したがって、第一領域43a上での液体dの蒸発を低減でき、ウォーターマークの生成を低減できる。
本実施形態においては、第一領域43aは親液性としたが、液体の千切れが発生しない場合、あるいは、千切れる液体の量が少量の場合は、第一領域は撥水性としてもよい。このとき、第一領域43aの液体に対する接触角と第二領域43bの液体に対する接触角は等しい。さらに、隙間g2をなくして補助板43の表面を単一領域のみから構成することも可能である。
また、千切れる液体の量が少量の場合には、図1(c)に示されるように親液性を有する第一領域43aと撥液性を有する第二領域43bを連続的に形成してもよい。このとき、隙間g2はなくなるが、親液性の第一領域43a上の液体dは少量なので、隙間g1から十分に回収することできる。例えば、補助板43の第一領域43aと第二領域43bをSiCなどの親液性材料で一体形成して、第二領域43bにのみテフロン(登録商標)などの撥液処理を行えばよい。第一領域43aと第二領域43bを一体で構成することにより、第一領域43aと第二領域43bとの間の高さのズレや間隙を無くすことができるため、ウエハステージ41がさらに高速で移動した場合でも、液体LWの状態を一定に維持することができる。
次に、回収口109から流入した液体LWは、多孔質体101を透水して空間100に溜められる。多孔質体101は、十分に透水性のよいものが選択される。
空間100に溜められた液体LWは、ウエハステージ41の移動の際に、回収口109から溢れ出す恐れがある。しかしながら、本実施形態においては、空間100には多孔質体101が設けられているので、液体LWの液面揺動が低減される。その結果、回収口109から液体LWが溢れ出すの低減することができる。実際、透水係数が1000[cm/sec]以下のとき、液体LWの溢れ出しは低減できる。特に、本実施形態では、第一領域43aを親液性としたために液体が空間100に落ち込み易いので、液体LWの溢れ出しを低減することがより重要となる。
次に、液体LWの溢れ出しの低減について数式2〜5、図3および図4を用いて説明する。
図3に示したようにZ座標をとると、透水係数を用いた液体LWの運動方程式は下記の数式2のようにおくことができ、この運動方程式の解は下記の数式3のようになる。
ここで、Zの最大値は、下記の数式4のように表すことができる。また、ステージ41の移動に伴う液面揺動により生じる液体LWの最大の上昇値Δzは、下記の数式5のように表すことができる。
透水係数kと液体の上昇値Δzの関係を図示すると図4のグラフのようになる。なお、Δzは、液体LWの上昇値(zの最大値―zの初期値)[m]を多孔質体101がないとき(k=∞に対応)の液体LWの上昇値(zの最大値―zの初期値)=v02/(2g)[m]で規格化した値である。このとき、液体LWの初速v0は高々ステージ41の移動速度程度であるので1m/sとした。図4から、多孔質体の透水係数が1000[cm/s]以下のとき、液体LWの上昇を低減する効果があるのが分かる。
本実施形態においては、空間100に溜まった液体LWは溢れ出すことがないので、液体回収機構104を介して常時液体LWを吸引回収する必要がない。例えば、ウエハ40露光時には、図1のバルブ105aを閉めることで吸引回収を止めて、露光後(非露光時)にバルブ105aを開けて吸引回収してもよい。あるいは、露光時には吸引回収力を弱め、露光後(非露光時)に吸引回収力を強めてもよい。その結果、露光時には吸引回収に伴う気化熱の影響を低減することができる。
以上、説明したように、本実施形態の露光装置では、補助板43の表面に親液性の第一領域43aと回収口109を設けたため、液体dを露光装置内に飛散させることなく空間100に回収することができる。また、空間100に多孔質体101を設けることで、ステージ移動に伴い空間100から液体LWを溢れ出すのを抑止することができる。その結果、ウエハ周辺の部品の腐食、及び、ウォーターマークの形成を抑止して露光装置の汚れを低減できる。また、空間100に溜まった液体を常時吸引する必要がないので気化熱を低減でき、気化熱に起因する露光精度の劣化を抑制することができる。
(実施形態2)
以下、図5を参照して、本発明の別の実施形態について説明する。ここで、図5は、図1に相当するウエハ40の周辺部の概略断面図である。以下の説明において、上述した実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。
図5において、空間100の上部には厚さ数ミリメートルの多孔質体501が液面揺動低減部材として設けられている。特に、本実施例においては、多孔質体501は空間100の半分よりも上側に設けられる。このとき、回収口109から排出された液体dは、多孔質体501を透水して空間の下部100aに回収される。一方、ウエハステージ41の移動の際に生じる液体LWの液面揺動は、多孔質体501によって低減される。その結果、液体LWは、回収口109からの溢れ出すことがない。このときの多孔質体501の透水係数は、上述の理由から1000[cm/sec]以下であることが必要である。また、空間の下部100aに溜まった液体LWは、液体回収機構104で回収管105に回収される。
以上の説明において、液面揺動低減部材を多孔質体501としたが、複数のピンホールが設けられた多孔板でもよい。多孔板の厚さは数ミリメートルであり、ピンホールの直径は数百ミクロンメートルから数ミリメートルである。また、多孔板を親液処理することで液体はピンホールを介して、空間100に排出され易くなる。
以上、説明したように、本実施形態の露光装置では、空間100の上部に液面揺動低減部材として多孔質体、あるいは、多孔板を用いることとで、回収口109から液体dを回収すると伴に、空間100の液体LWの液面揺動を低減することができる。その結果、液体LWが回収口104から溢れ出すことがなく、露光装置内に液体が飛散することを抑止できる。
(実施形態3)
以下、図6を参照して、本発明の別の実施形態ついて説明する。ここで、図6は、図1に相当する本発明の概略断面図である。以下の説明において、上述した実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。
図6(a)に示される本実施形態においては、ピンホール601を有した板602が空間100に層状に液面揺動低減部材として配置される。ピンホール601の直径は、数百ミクロンメートルから数ミリメートルである。本実施形態では、板602は3層であるが、ピンホール601の直径を小さくすることで、板602の枚数を減らすことができる。板602の枚数は、ピンホール601の直径に合わせて適宜決めればよい。液体dは、回収口109から回収されて多層の板602のピンホール601を介して空間100に溜まる。一方、ウエハステージ41の移動の際には、多層の板602により液面揺動が抑止され、回収口109から液体が溢れ出すのを抑止できる。また、このとき、上下に隣接する板602のピンホール602の位置を互い違いすることで、効果的に液体LWの液面揺動を抑止できる。また、ピンホール601の直径を上層の板から下層の板に向かって小さくしてもよい。
以上において、液面揺動を低減する多層の板として、ピンホール601を有する板602を用いたが、図6(b)のように板602と補助板43との隙間、あるいは、板602とウエハ保持部802との隙間で開口603を形成してもよい。このとき、上下に隣接する板602が形成する開口603の位置が互い違いになることで、効果的に液体LWの液面揺動を抑止できる。
また、本実施形態においては、板602は親液性を有してもよい。そうすることで、回収口109から回収された液体dを、速やかに空間100の下部に排出することができる。
以上、説明したように、本実施形態の露光装置では、空間100に液面揺動低減部材として、開口を有した多層の板602を用いることで、回収口109を介して液体dを回収すると伴に、空間100の液体LWの液面揺動を低減することができる。その結果、液体LWが回収口109から溢れ出すことを抑止でき、露光装置内に液体LWが飛散することを抑止できる。
(実施形態4)
以下、図7を参照して、本発明の別の実施形態ついて説明する。ここで、図7は、図1に相当する本発明の概略斜視図である。以下の説明において、上述した実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。
本実施形態においては、液面揺動低減部材である仕切り板701が空間100を複数の空間702に分割する。図7においては、仕切り板701は動径方向と円周方向に配置される。このとき、仕切り板701の枚数は、液体LWの粘性、ウエハステージ41、および、空間100の大きさに合わせて適宜決めればよい。また、仕切り板701は、空間の下部100aとの間に隙間703を形成する。隙間703は、数百ミクロンメートルから数ミリメートルである。これにより、回収口109から回収された液体dは、分割された空間702を介して空間100に溜まり、空間100の下部の全体に広がることができる。その結果、液体回収機構104は、溝102を介して空間100に在る液体dを全て回収することができる。また、仕切り板701は、親液性を有しており、液体dを速やかに回収することができる。
一方、ウエハステージ41の移動の際には、仕切り板701は液体の揺動を低減する役割を果たし、液体が回収口109から溢れ出すのを抑止できる。
本実施形態においては、仕切り板701は、ウエハ40の動径方向と円周方向に配置されているが、どちらか一方向のみでもよい。また、必ずしも動径方向と円周方向に配置される必要はなく、空間100を複数の空間に分割できればよい。
以上、説明したように、本実施形態の露光装置では、空間100に液面揺動低減部材として、仕切り板701を用いることで、回収口109を介して液体dを回収すると伴に、空間100の液体LWの液面揺動を低減することができる。その結果、液体LWが回収口109から溢れ出すことを抑止でき、露光装置内に液体LWが飛散することを抑止できる。
(実施形態5)
つぎに、本発明の別の実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。ここでは、半導体デバイスの製造方法を例に説明する。
半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤を塗布した基板を露光する工程と、その基板を現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。
本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
実施形態1を説明するためのウエハ周辺部の概略断面図である。 露光装置を示す概略断面図である。 液体LWの運動方程式を説明する図である。 透水係数と液体の上昇値の関係を表すグラフである。 実施形態2を説明するためのウエハ周辺部の概略断面図である。 実施形態3を説明するためのウエハ周辺部の概略断面図である。 実施形態4を説明するためのウエハ周辺部の概略斜視図である。 従来例を説明するためのウエハ周辺部の概略断面図である。
1 露光装置
40 ウエハ(基板)
41 ステージ
43 補助部(補助板)
109 回収口
100 空間
101 部材(液面揺動低減部材)
104 液体回収機構
802 保持部
LW 液体(浸液)

Claims (8)

  1. 液体を介して基板を露光する露光装置において、
    前記基板を保持し、移動するステージを備え、
    前記ステージは、前記基板を保持する保持部と、その保持部の周囲に配置されている補助部と、を有し、
    前記補助部は、
    前記保持部に保持された前記基板と前記補助部との隙間を含み、前記液体を回収する回収口と、
    前記回収口で回収された前記液体を溜める空間と、
    前記空間の下部に溜まった前記液体を排出する液体回収機構と、
    前記空間に配置され、前記液体の液面揺動を低減する部材と、を持つ
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記補助部の表面は、親液性を持つ第一領域と、撥液性を持つ第二領域と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記液面揺動を低減する部材は、1000[cm/sec]以下の透水係数を持つ多孔質体を有し、
    前記多孔質体の体積は、前記空間の半分以上である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記液面揺動を低減する部材は、1000[cm/sec]以下の透水係数を持つ多孔質体または多孔板を有し、
    前記多孔質体または多孔板は、前記空間の高さの半分よりも上側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  5. 前記液面揺動を低減する部材は、開口を有する複数の板を有し、
    前記複数の板は、層状に配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  6. 前記液面揺動を低減する部材は、複数の仕切り板を有し、
    複数の仕切り板は、前記空間を複数に分割する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  7. 前記液体回収機構は、前記基板を露光していない時にのみ前記液体を回収する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光し、
    その露光された基板を現像する
    ことを特徴とするデバイス製造方法。
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