JP2009260097A - 窒素リフロー炉化設備 - Google Patents

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【課題】窒素の消費量を少なくし、既存の大気リフロー炉を窒素リフロー炉化する設備を提供可能にすること。
【解決手段】ライン型の大気リフロー炉110の筐体の全面を覆ってリフロー炉を密閉する被覆体120と、窒素を被覆体内へ供給する窒素供給装置140と、被覆体120外部に設けられ、気体を冷却する熱交換器と、廃フラックス成分を凝着させるフィルタと、を有するフラックス除去装置130と、を有し、被覆体120には、リフロー炉の基板入口上流と基板出口下流にそれぞれ前シャッタ123と後シャッタとを設け、リフロー炉の排気ダクト口112とフラックス除去装置130とを接続する集気配管133と、フィルタを通過した窒素を被覆体内へ環流させる導気配管134と、を備えた窒素リフロー炉化設備100。
【選択図】図1

Description

本発明は、大気リフロー炉を窒素リフロー炉化する設備に関し、特に、窒素供給量を低減可能な循環型の窒素リフロー炉を構築する技術に関する。
近年、環境上の配慮に基づく法規制から、はんだは鉛を含まないPbフリーはんだに置換されてきている。回路基板にはんだ付けをする場合、はんだ微粒子とフラックスとを混合したペーストはんだを用い、雰囲気温度を上昇させて加熱によりはんだ付けをおこなう。このような装置としてリフロー炉が知られており、ライン上で移動してくるペーストはんだ塗布済みの基板を炉内で加熱することによりはんだを溶かし所望のはんだ付けをおこなう。
ここで、Pbフリーはんだの融点は約220℃であり、従来の共晶はんだの融点は約180℃であって、融点が約40℃程度も高く、また、加熱時間も長くなる傾向にある。一般的に、基板に載置する電子部品は小型で精密なものが多いため、はんだ付けに要求される物性は高い。
はんだ付けの品質を左右する要因の一つに酸化があり、雰囲気中の酸素濃度が高いと、フラックスの働きも含めはんだそのものの品質も低下してしまうことが知られている。特に、Pbフリーはんだの場合は、温度をより高くし加熱時間もより長くなるため酸化の影響が出やすい。
このため、大気リフロー炉に替え、装置の密閉性を上げ、窒素を炉内に供給する(換言すれば酸素を除外する)、いわゆる窒素リフロー炉が開発されている。
リフロー炉は、大気リフロー炉であれ窒素リフロー炉であれ、余熱ゾーン、本加熱ゾーン、場合によっては冷却ゾーンを有し、基板をライン上で一定の速度で流して加熱していく構造であり、長時間の高温暴露をしないため、おおよそ業務用のリフロー炉の長さは決まっており、たとえば、5m前後である。また、熱ムラを押さえ温度制御を容易化するため、ひいては、製造物の信頼性を向上させるため、一台に投入するライン数は1ラインであることが多く、リフロー炉の横幅もせいぜい1〜2mである。
よって、リフロー炉は、メーカーに依存せず大きさは大体同じであって、窒素リフロー炉についても、従来の大気リフロー炉の設計思想をそのまま受け継いだ同等の形状である。このため、炉の容積が大きく、窒素供給量を多くする必要があり、現行の窒素リフロー炉では、一分間あたり250リットル程度の窒素が供給される。また、このような窒素供給量が必要であるもう一つの要因として、気化・酸化・反応したフラックス成分である廃フラックスをダクトを介して除去する必要がある点が挙げられる。
なお、酸素濃度が10000ppmを下回る雰囲気下であると、はんだ付けの品質に差が出てくることが目視によっても確認できることが知られている。現行窒素リフロー炉では、250リットル/分程度の窒素供給量により、3000ppm〜1000ppmの酸素濃度雰囲気となり、良好なはんだ付けが実現されている。
特開2005−246476号 特開2006−22993号 特開平7−214371号 特開平6−21645号
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。
まず、先に説明したように、炉内を通過させるラインは1ラインであることが多く、また、たとえば基板裏面にも部品を実装する場合もあるなど、はんだ付け工程を数回にわたって施す場合もある。よって、大量生産する場合には、窒素リフロー炉をライン数×工程数の台数分導入する必要が生じる。
このようなはんだ付けをおこなう工場は、すでに大気リフロー炉を同数備えている場合がほとんどであり、設備投資の観点から、直ちに全数買い換えができないという問題点があった。また、買い換えた場合、基本的に顧客からは信頼性の高いはんだ付けが求められるので、大気リフロー炉は不要となり、廃棄コストがかかるという問題点があった。
また、窒素は安価であるとはいえ、一台につき毎分250リットルもの窒素を供給し続け、これが台数分必要となると、ランニングコストがかさばるという問題点もあった。
加えて、窒素リフロー炉は、廃フラックス蒸気や有害ガス(VOC)なども排出されやすく、環境負荷が懸念される。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、窒素の消費量を少なくし、既存の大気リフロー炉を窒素リフロー炉化する設備を提供可能にすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の窒素リフロー炉化設備は、ライン型の大気リフロー炉の筐体の全面を覆ってリフロー炉を密閉する被覆体と、窒素を被覆体内へ供給する窒素供給設備と、被覆体外部に設けられ、気体を冷却する熱交換器と、廃フラックス成分を凝着させるフィルタと、を有するフラックス除去装置と、を有し、被覆体には、リフロー炉の基板入口上流と基板出口下流にそれぞれ前シャッタと後シャッタとを設け、リフロー炉の排気口とフラックス除去装置とを接続する第1管体と、フィルタを通過した気体を被覆体内へ環流させる第2管体と、を備えたことを特徴とする。
すなわち、請求項1にかかる発明は、フラックスを効率的に除去しつつ、窒素を再利用することにより、供給窒素量を少なくすることが可能となる。また、窒素リフロー炉のように個々の接合部分で気密性を要することなく、全体を覆うことにより、大局的に簡便に気密性の確保が可能となる。また、窒素リフロー炉のように排気ダクトを用いないので、被覆体内が余圧となり、シャッタが開口した際も外気の流入が抑制される。
また、請求項2に記載の窒素リフロー炉化設備は、請求項1に記載の窒素リフロー炉化設備において、前シャッタまたは後シャッタの位置をライン方向に少なくとも基板長分は移動可能にしたことを特徴とする。
すなわち、請求項2にかかる発明は、シャッタが両方同時に開いてしまう状態をなくし大気の吹き込みを発生し難くすることにより窒素濃度の維持を図る。
また、請求項3に記載の窒素リフロー炉化設備は、請求項1または2に記載の窒素リフロー炉化設備において、リフロー炉の制御回路を冷却するように第2管体を配置したことを特徴とする。
すなわち、請求項3にかかる発明は、リフロー炉の稼働制御の信頼性を向上させる。
また、請求項4に記載の窒素リフロー炉化設備は、請求項1、2または3に記載の窒素リフロー炉化設備において、窒素供給設備が、99.9%以上の濃度の窒素を供給することを特徴とする。
すなわち、請求項4にかかる発明は、窒素リフロー炉と同等以上の低酸素濃度雰囲気を実現する。理論的には、酸素濃度を、1000ppmまで低減可能となる。なお、好ましい窒素供給濃度は、99.99%以上である。
また、請求項5に記載の窒素リフロー炉化設備は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の窒素リフロー炉化設備において、前シャッタと後シャッタとが同時には開かないように、または、同時に開いている状態が所定時間以内となるように、駆動制御することを特徴とする。
すなわち、請求項5にかかる発明は、窒素濃度の維持ないし酸素濃度の上昇抑止を実現する。
また、請求項6に記載の窒素リフロー炉化設備は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の窒素リフロー炉化設備において、単位時間あたりの窒素供給量、および/または、供給する窒素濃度、および/または、被覆体の容積、および/または、シャッタの開口面積、および/または、シャッタの開口時間、および/または、シャッタの開口時間間隔、に基づいて、リフロー炉内の酸素濃度を所定値以下とすることを特徴とする。
すなわち、請求項6にかかる発明は、複数の要因を考慮して効率的に酸素濃度を所定値以下にする。
本発明によれば、既存の大気リフロー炉を簡便にひいては追加設備投資を抑え、窒素リフロー炉化することができる。また、窒素を環流するので、使用窒素量を低減でき、ランニングコストを抑えることが可能となる。また、簡単な構成により、気密性を簡易に確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、汎用の大気リフロー炉に窒素リフロー炉化設備を実装した外観図である。図2は、汎用の大気リフロー炉に窒素リフロー炉化設備を実装した際の概念ブロック図である。
窒素リフロー炉化設備100は、大気リフロー炉110を窒素リフロー炉化する設備であって、大きく、被覆体120と、フラックス除去装置130と、窒素供給装置140と、により構成される。
大気リフロー炉110は、汎用のリフロー炉であって、ここでは、装置サイズが長手方向(ライン方向)に3.6m、高さが1.4m、奥行が1.2mである。大気リフロー炉110には、コンベア111が案内されており、コンベア111は基板が一定間隔で流れるように駆動されている。基板は、はんだペースト(Pbフリー)が塗布されたのち電子部品が搭載された状態であり、炉内で所定温度まで加熱されはんだ付けされる。
大気リフロー炉110内では、ヒータが並んでおり、徐々に温度勾配がつけられて、後段ではんだ融点を超えるように設定されている。なお、この温度プロファイルは、基板の移動速度や電子部品の実装数、用いるはんだペーストの特性により、適宜変更されるものである。
はんだペーストは、Pbフリーはんだ微粒子とフラックスとの混和物であり、ペースト状の半流動体の性状を有する。ここで、Pbフリーはんだは、従来の有鉛共晶はんだよりも融点が高いため、フラックスの果たす役割は大きい。フラックスは、主として、樹脂と活性剤と溶媒からなるが、樹脂は、活性剤安定化、再酸化防止、酸化膜除去等の役割を果たし、活性剤は酸化膜の除去やはんだのぬれを促進する等の役割を果たす。
はんだ接合に影響を与える要素として、酸化がある。ここで、Pbフリーはんだは、融点が高いため酸化されやすく、フラックスの作用も一定の限界がある。そこで、窒素リフロー炉が専用に開発されているが、本発明では、汎用の上述した大気リフロー炉110を窒素リフロー炉化する。
被覆体120は、カバー部121と、受皿台122と、前シャッタ123と、後シャッタ124(図では隠れている)と、を有し、大気リフロー炉110をシャッタ部分を除き密閉する。
カバー部121は、透明な耐熱性を有する素材であり、大気リフロー炉110の筐体から数cm〜10cm程度離して全面を覆う覆いである。透明であることにより、大気リフロー炉110の様子が従来通り視認できるとともに、操作盤などの表示や設定状態を外部から把握できる。
また、ビニル地を採用すると、めくり上げたり、被覆や取り払いを容易におこなうことが可能となる。なお、図示は省略するが、辺や角には支持骨を設けるようにしてもよい。大気リフロー炉110の直近で覆ってやることにより、所定濃度の窒素雰囲気にするまでの時間短縮を図ることができる。また、場合によっては、カバー部121の操作盤付近をガラス張りとし残りを金属製としてもよい。
受皿台122は、大気リフロー炉110の底に敷く金属製の床板であり、周囲には約10cm程度の高さの縁を立設し、角や稜線部分は適宜溶接し空気が漏れないようにしている。使用に際しては、この受皿台122に水を張り、カバー部121の下端を浸し、気体が漏れないようにする。なお、使用の態様によっては、不揮発性の油を張るようにしてもよい。
前シャッタ123は、大気リフロー炉110の基板入口上流近傍に配置され、また、後シャッタ124は、大気リフロー炉110の基板出口下流近傍に配置され、それぞれ、基板の入出に際し自動的にシャッタが開閉される。シャッタの形式は特に制限がないが、遮蔽板が上下に移動するものを挙げることができる。シャッタの口の大きさは、基板の横幅以上であればよいが、ここでは、横幅47cm、縦幅7cmとしている。
シャッタ開閉は開閉制御部125が制御する。汎用技術により開閉制御が可能であるが、たとえば、赤外線センサにより基板の到来を検知して開閉を制御する。なお、シャッタは金属製であるが、その周囲は、カバー部121のビニル地と隙間なく接合して気密性を保持している。
また、前シャッタ123は、コンベア111方向に移動可能であり、適切な位置で固定できるようにしている。この適切な位置とは、基板(コンベア111)の移動速度や基板の間隔により決定されるが、前シャッタ123と後シャッタ124とが同時に開いている状態をなくす位置をいう。なお、基板が基板長さ(移動方向側の長さ)分以上の間隔を空けて投入されるのであれば、前シャッタ123が基板の長さ分移動できれば、いずれかの位置において同時開放の状態は回避可能となる。
フラックス除去装置130は、熱交換器131とフィルタ132を有する。大気リフロー炉110の排気ダクト口112からの気体は集気配管133を介してフィルタ132を通過させた後、導気配管134により被覆体120内に環流させる。この経路も気密性を有し、系内に酸素が流入しないようにしている。
大気リフロー炉110の排気ダクト口112は、蒸発した廃フラックスを除去するために設けられており、通常は適宜フィルタリングして、気体を施設外に排出する。窒素リフロー炉化設備100では、使用窒素量の低減を図るため、この排気を再度環流させる。このとき、経路内に熱交換器131を設け、フィルタ132にフラックス蒸気成分である樹脂等を凝着させるようにしている。フィルタは、廃フラックス蒸気を効率的に凝着可能であれば特に制限はないが、たとえば、不織布や、活性炭、ゼオライトなどを挙げることができる。
なお、導気配管134は、大気リフロー炉110の制御盤ないし制御回路に、冷却された窒素があたるように接続する。熱交換器131を通過した窒素は、5℃程度まで冷えており、制御盤ないし制御回路を冷却することにより信頼性の高い稼働が実現できる。
フラックス除去装置130により、窒素リフロー炉化された大気リフロー炉は長期連続運転が可能となり、メンテナンスやオーバーホールの間隔を長くすることが可能となる。
窒素供給装置140は、窒素ボンベや窒素タンクを用いることができるが、ここでは、窒素分離装置により連続駆動を実現している。この装置は、酸素窒素分離用分子篩炭MSC(Molecular Sieving Carbon)を使用し、P・S・A(Pressure Swing Adsorption)方式により、大気から窒素を分離可能にしている。
供給する窒素濃度が99.99%であれば、酸素濃度(窒素以外の気体濃度)は、理論的に100ppmになる。後述するように、窒素リフロー炉化設備100では、供給する窒素濃度を99.99%として、供給量を40リットル/分とすると、稼働実績として酸素濃度を約300ppmまで下げることができる。従来の窒素リフロー炉が、窒素供給量が250リットル/分であって、稼働時の酸素濃度が約1000ppm〜3000ppmであるため、本方式の方が、窒素使用量の観点からも酸素濃度の観点からも優れているといえる。
なお、窒素供給装置140は、供給管141により被覆体120内に窒素を供給する。被覆体120内は温度が高いため、上方から窒素を供給しても下に下がってしまい、不要な気流を発生させてしまうので、被覆体120内の下部から窒素を供給するようにしている。これにより、下から常に酸素濃度の低い窒素が順次供給され、窒素リッチな層が形成される。前シャッタ123または後シャッタ124が開いて外気が流入しても、この外気も温度が低いため、被覆体120の下部に流入していく。この結果、窒素層と外気とが混ざり酸素が拡散されることとなり、加熱部分に外気(酸素)が直接流入していく事態を回避できるだけでなく、窒素リッチな層が順次押し上がっていき、加熱部分を満たし、はんだ付けの品質を飛躍的に向上させる。
<稼働例1>
大気リフロー炉110を窒素リフロー炉化設備100で被覆し、99.99%以上の濃度の窒素ガスを、供給量を150リットル/分〜40リットル/分として、窒素雰囲気下に約3時間かけて置き換えた。なお、このとき、大気リフロー炉110も作動させ、予熱した。酸素濃度の推移を図3に示す。酸素濃度が約500ppmとなったことを確認し、窒素供給量を、60リットル/分〜70リットル/分に落とし、基板を投入し稼働実験をおこなった。基板の投入時間間隔は35秒とし、前シャッタ123(または後シャッタ124)の開口時間は、7秒とした。ここで、両シャッタが同時には開かないようにシャッタ位置は事前に調整しておいた。
2時間の駆動実験の様子を図4に示した。シャッタは開口するものの、大気リフロー炉110内の酸素濃度は500ppmを下回ることが確認できた。なお、酸素濃度は、はんだが溶融する炉内位置で測定した。
<稼働例2>
次に、同様に予備運転をおこない、窒素純度99.99%、窒素供給量40リットル/分として、酸素濃度が635ppmとなった時点で、稼働実験をおこなった。このとき、基板の投入時間間隔は58秒とし、シャッタの開口時間は、8秒とした。酸素濃度の推移を図5に示す。約100分間の稼働による酸素濃度は400ppm〜640ppmであり、従来の窒素リフロー炉の稼働実績より低い酸素濃度を維持できることを確認した。
<稼働例3>
次に、シャッタを密閉して、炉を予熱し、80リットル/分の窒素供給量(窒素純度99.99%)として、酸素濃度が300ppmとなったとき、片方のシャッタを開放して、酸素濃度の変化を測定した。すると、約2分間はほぼ300ppmを維持するが、その後、約4分で500ppmまで緩やかに酸素濃度が上昇することを確認した。
一方、同様の実験で、両方のシャッタを開放したところ、開放1分後に、酸素濃度が急に1000ppmまで上昇し、開放2分後には約4500ppmとなった。これは、両方のシャッタが開くと、温度差と気圧差により空気の流入経路が形成され、勢いよく大気が浸入してくると考えられる。
この知見から、窒素リフロー炉化設備100では、基本的に両方のシャッタが同時に開いてしまう状態は回避するようにし、両方のシャッタを空けざるを得ない稼働条件となる場合には、窒素濃度および窒素供給量を多くするようにすることが好ましい。
<はんだ付けの状態>
図6は、大気リフロー炉(酸素濃度210000ppm)ではんだ付けした回路の様子と、これを窒素リフロー炉化設備100により、300ppmの酸素濃度雰囲気下としてはんだ付けした回路の様子と、を示した30倍拡大写真である。図示したように、大気リフロー炉では、はんだの幅が不均一となり、また、フラックスが大量に残っていることが確認できるが、窒素リフロー炉化すると、良好なはんだ付けとなることが確認できた。
以上のように、本発明の窒素リフロー炉化設備を用いれば、既存の大気リフロー炉を簡便にひいては追加設備投資を抑え、窒素リフロー炉化することができる。また、窒素を環流するので、使用窒素量を低減でき、ランニングコストを抑えることが可能となる。また、窒素リフロー炉は、筐体の気密性を随所で確保する必要があるものの目張りの程度が不明であり、万一、スポットホールができていても発見し難いところ、本発明によれば、簡単な構成であって、気密性を簡易に確保できるという利点を有する。
汎用の大気リフロー炉に窒素リフロー炉化設備を実装した外観図である。 汎用の大気リフロー炉に窒素リフロー炉化設備を実装した際の概念ブロック図である。 酸素濃度の推移を観測した図である。 酸素濃度の推移を観測した図である。 酸素濃度の推移を観測した図である。 大気リフロー炉(酸素濃度210000ppm)ではんだ付けした回路の様子と、これを窒素リフロー炉化設備100により、300ppmの酸素濃度雰囲気下としてはんだ付けした回路の様子と、を示した30倍拡大写真である。
符号の説明
100 窒素リフロー炉化設備
110 大気リフロー炉
111 コンベア
112 排気ダクト口
120 被覆体
121 カバー部
122 受皿台
123 前シャッタ
124 後シャッタ
125 開閉制御部
130 フラックス除去装置
131 熱交換器
132 フィルタ
133 集気配管
134 導気配管
140 窒素供給装置
141 供給管

Claims (6)

  1. ライン型の大気リフロー炉の筐体の全面を覆ってリフロー炉を密閉する被覆体と、
    窒素を被覆体内へ供給する窒素供給設備と、
    被覆体外部に設けられ、気体を冷却する熱交換器と、廃フラックス成分を凝着させるフィルタと、を有するフラックス除去装置と、
    を有し、
    被覆体には、リフロー炉の基板入口上流と基板出口下流にそれぞれ前シャッタと後シャッタとを設け、
    リフロー炉の排気口とフラックス除去装置とを接続する第1管体と、
    フィルタを通過した気体を被覆体内へ環流させる第2管体と、
    を備えたことを特徴とする窒素リフロー炉化設備。
  2. 前シャッタまたは後シャッタの位置をライン方向に少なくとも基板長分は移動可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の窒素リフロー炉化設備。
  3. リフロー炉の制御回路を冷却するように第2管体を配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の窒素リフロー炉化設備。
  4. 窒素供給設備は、99.9%以上の濃度の窒素を供給することを特徴とする請求項1、2または3に記載の窒素リフロー炉化設備。
  5. 前シャッタと後シャッタとが同時には開かないように、または、同時に開いている状態が所定時間以内となるように、駆動制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の窒素リフロー炉化設備。
  6. 単位時間あたりの窒素供給量、および/または、供給する窒素濃度、および/または、被覆体の容積、および/または、シャッタの開口面積、および/または、シャッタの開口時間、および/または、シャッタの開口時間間隔、に基づいて、リフロー炉内の酸素濃度を所定値以下とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の窒素リフロー炉化設備。
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