JP2009259952A - ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な特性を示す、メサ構造部を備えたショットキーバリアダイオードおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】ショットキーバリアダイオードの製造方法では、GaN基板上に、当該基板の表面の一部を覆うと共に側面が基板の表面に対して順テーパ状になっている第1のマスク層を形成する工程(S10)を実施する。第1のマスク層の側面に接触するように、第2のマスク層となるべき膜を形成する工程(S20)を実施する。第1のマスク層を除去することにより、上記膜からなる第2のマスク層を形成する工程(S30,S40)を実施する。第2のマスク層をマスクとして、基板上にメサ構造部を構成するエピタキシャル膜を選択成長させる工程(S50)を実施する。第2のマスク層を除去する工程(S60)を実施する。
【選択図】図2

Description

この発明は、ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関し、より特定的には、メサ構造部を備えるショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関する。
従来、ショットキーバリアダイオードにおいてメサ構造部を備えるものが知られている(たとえば、特開平9−64381号公報:以下、特許文献1と呼ぶ)。上述のようなショットキーバリアダイオードにおいては、半導体層をウェットエッチングなどにより部分的に除去することによりメサ構造部を形成している。
ここで、いわゆるワイドバンドギャップ半導体がその優れた特性からショットキーバリアダイオードを構成する材料として注目されている。たとえば、ワイドバンドギャップ半導体の1つである窒化ガリウム(GaN)を用いて、ショットキーバリアダイオードを形成することを考える。この場合、GaNからなる半導体層において上記のようにメサ構造部を形成する必要がある。しかし、GaNに対しては十分なエッチング速度を実現できる有効なウェットエッチング方法が確立していないため、当該GaNからなる半導体層に対してドライエッチングやミリングなどの加工方法を用いてメサ構造部を形成することになる。だが、このような加工方法では、形成されたメサ構造部の表面に加工によるダメージが発生し、耐圧の低下などショットキーバリアダイオードの特性に悪影響を与える可能性が考えられる。
このため、たとえば特開平6−97186号公報(以下、特許文献2と呼ぶ)に開示されているように、マスク層を用いて形成した選択エピタキシャル成長によりメサ構造部を形成することが考えられる。なお、特許文献2ではシリコン基板を用いた半導体装置が開示されている。
特開平9−64381号公報 特開平6−97186号公報
しかし、上記特許文献2に開示された方法によりメサ構造部を形成する場合、以下のような問題があった。図9は、従来のメサ構造部の製造方法を説明するための断面模式図である。図9を参照して、従来のメサ構造部の製造方法における問題点を説明する。
図9に示すように、GaN基板102の主表面上に、メサ構造部が形成されるべき領域に開口部が形成されたマスク層101を形成する。当該マスク層101は、たとえば予めマスク層となるべき酸化珪素膜などの膜を形成し、当該膜上にレジストパターンを形成してから、当該レジストパターンをマスクとしてエッチングにより上記膜を部分的に除去することにより形成する。その後、当該マスク層101をマスクとしてGaN層を選択エピタキシャル成長させることにより、メサ構造部104を形成する。この場合、マスク層101の側壁115は、基板102の主表面に対して順テーパ状になっていることがある。そして、このような順テーパ状のマスク層101を用いて選択エピタキシャル成長法によりメサ構造部104を形成すると、メサ構造部104の側壁が基板102の主表面に対して逆テーパ状に傾斜した状態となる。また、図9に示すようにマスク層101の側壁115に沿って、メサ構造部104の端部に突出部103が形成される場合もある。このような突出部103は、メサ構造部104上への他の膜の形成時に、均一な膜の形成を阻害したり、あるいは当該メサ構造部104の端部での電界集中を助長したりする。この結果、形成されたショットキーバリアダイオードが良好な特性を示さないという問題が発生するおそれがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、良好な特性を示す、メサ構造部を備えたショットキーバリアダイオードおよびその製造方法を提供することである。
この発明に従ったショットキーバリアダイオードの製造方法では、基板上に、当該基板の表面の一部を覆うと共に側面が基板の表面に対して順テーパ状になっている第1のマスク層を形成する工程を実施する。第1のマスク層の側面に接触するように、第2のマスク層となるべき膜を形成する工程を実施する。第1のマスク層を除去することにより、上記膜からなる第2のマスク層を形成する工程を実施する。第2のマスク層をマスクとして、基板上にメサ構造部を構成するエピタキシャル膜を選択成長させる工程を実施する。第2のマスク層を除去する工程を実施する。
このようにすれば、メサ構造部を形成するためにドライエッチングなどを用いないため、メサ構造部の表面に当該ドライエッチングなどによる加工ダメージ層が形成されることを防止できる。このため、メサ構造部における加工ダメージ層の存在に起因するショットキーバリアダイオードの性能劣化を防止できる。たとえば、ダメージ層の存在に起因する耐圧の低下を抑制し、高い耐圧を示すショットキーバリアダイオードを得ることができる。
また、第1のマスクの側壁が順テーパ状の形状となっているため、結果的に第2のマスク層の側壁が逆テーパ状となり、当該第2のマスク層を利用して形成されるメサ構造部の側壁を順テーパ状とすることができる。
上記ショットキーバリアダイオードの製造方法において、第2のマスク層となるべき膜を形成する工程では、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化ケイ素(SiON)、酸化珪素(SiO)、窒化アルミニウム(AlN)、および融点が1400℃以上の金属(たとえばタングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)などの金属)からなる群から選択される1つを材料とする膜を形成してもよい。この場合、メサ構造部を構成するエピタキシャル膜として、高い成膜温度が必要な材料、たとえばGaNやAlGaNなどを用いることができる。
上記ショットキーバリアダイオードの製造方法において、第2のマスク層となるべき膜を形成する工程では、プラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法、電子線蒸着法、エピタキシャル成長法のいずれか1つを用いて上記膜を形成してもよい。このようにすれば、第2のマスク層となるべき膜の特性に合わせて、当該膜の形成に用いる方法を選択することができる。
上記ショットキーバリアダイオードの製造方法では、基板としてワイドバンドギャップ半導体基板を用いてもよく、たとえば窒化ガリウム(GaN)からなる基板(GaN基板)を用いてもよい。
この発明に従ったショットキーバリアダイオードは、ワイドバンドギャップ半導体からなる基板と、基板上に選択エピタキシャル成長法により形成されたメサ構造部とを備える。
このようにすれば、メサ構造部が選択エピタキシャル成長法により形成されるため、メサ構造部の表面にドライエッチングなどによる加工ダメージ層が形成されることを防止できる。このため、メサ構造部における加工ダメージ層の存在に起因するショットキーバリアダイオードの性能劣化を防止できる。たとえば、ダメージ層の存在に起因する耐圧の低下を抑制し、高い耐圧を示すショットキーバリアダイオードを得ることができる。
上記ショットキーバリアダイオードにおいて、メサ構造部の底壁と、メサ構造部の底壁下に位置する下地層との界面は、下地層においてメサ構造部の側方に位置する領域の上部表面と同一平面上に位置してもよい。この場合、下地層の形成工程とは別にメサ構造部を形成することになるので、メサ構造部の形状や組成を下地層の組成などと別個に制御することが可能になる。
上記ショットキーバリアダイオードにおいて、基板の転位密度は1×10cm−2以下であってもよい。また、基板のキャリア濃度は1×1017cm−3以上1×1019cm−3以下であってもよい。この場合、基板上に転位密度の低い高品質なエピタキシャル層を形成することができるとともに、基板自体でのリーク電流を減少させることができるため、結果的に優れた耐圧特性のショットキーバリアダイオードを得ることができる。なお、基板の転位密度を1×10cm−2以下としたのは、転位が多いほどリーク電流が増加するという理由による。また、キャリア濃度の下限は、基板の抵抗値を十分小さくするために必要なキャリア濃度の値に基づき決定されている。また、キャリア濃度の上限の決定理由は、上述したキャリア濃度の上限値を超える濃度のキャリアをドープする場合には基板の結晶性を維持できなくなる恐れがあるというものである。
なお、上記基板の転位密度の範囲は、好ましくは1×10−6cm−2以下、より好ましくは1×10−5cm−2以下である。
上記ショットキーバリアダイオードにおいて、メサ構造部の高さは0.2μm以上20μm以下であってもよい。このようにすれば、十分に高い耐圧を示すショットキーバリアダイオードを得ることができる。なお、メサ構造部の高さの下限の決定理由は、高さが0.2μm未満では電界緩和効果が小さく耐圧向上を図ることができないというものである。また、当該高さの上限の決定理由は、上記高さを超えるとエピ成長時のパーティクルの混入が多くなるというものである。
上記ショットキーバリアダイオードにおいて、メサ構造部でのキャリア濃度は1×1014cm−3以上1×1017cm−3以下であってもよい。この結果、ショットキーバリアダイオードのオン抵抗の上昇を抑制するとともに、耐圧の向上を図ることができる。なお、キャリア濃度の下限の決定理由は、上述した下限値よりキャリア濃度が低下すると、ショットキーバリアダイオードのオン抵抗が急激に高くなる、というものである。また、キャリア濃度の上限の決定理由は、上述した上限値よりキャリア濃度が高くなると、十分な耐圧が得られなくなる、というものである。
また、上記キャリア濃度の範囲は、好ましくは1×1015cm−3以上1×1017cm−3以下である。
本発明によれば、良好な特性のショットキーバリアダイオードを得ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本発明によるショットキーバリアダイオードの実施の形態を示す断面模式図である。図2は、図1に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するためのフローチャートである。図3〜図8は、図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。図1〜図8を参照して、本発明によるショットキーバリアダイオード及びその製造方法を説明する。
図1に示すように、ショットキーバリアダイオード1では、ワイドバンドギャップ半導体からなる基板としてのGaN基板2の主表面上にバッファ層3が形成されている。このバッファ層3上にGaNエピタキシャル層からなる(選択エピタキシャル成長法により形成された)メサ構造部4が形成されている。メサ構造部4の上部表面にはショットキー電極5が形成されている。また、GaN基板2においてバッファ層3が形成された表面と反対側の表面(裏面)には、オーミック電極6が形成されている。
メサ構造部4の側壁7、8は、それぞれGaN基板2の主表面に対して順テーパ状に傾斜している。つまり、メサ構造部4の断面形状は図1に示すように台形状になっている。
図1に示したショットキーバリアダイオード1では、後述するようにメサ構造部4が選択エピタキシャル成長法により形成されるため、メサ構造部4の表面にドライエッチングなどによる加工ダメージ層が形成されることを防止できる。このため、メサ構造部4における加工ダメージ層の存在に起因するショットキーバリアダイオードの性能劣化を防止できる。
上記ショットキーバリアダイオード1において、メサ構造部4の底壁と、メサ構造部4の底壁下に位置する下地層としてのバッファ層3との界面は、バッファ層3においてメサ構造部4の側方に位置する領域の上部表面と同一平面上に位置する。この場合、バッファ層3の形成工程とは別にメサ構造部4を形成することになるので、メサ構造部4の形状や組成をバッファ層3の組成などと別個に制御することが可能になる。
また、上記ショットキーバリアダイオード1において、GaN基板の転位密度は1×10cm−2以下である。また、GaN基板2のキャリア濃度は1×1017cm−3以上1×1019cm−3以下であることが好ましい。この場合、GaN基板2上に転位密度の低い高品質なエピタキシャル層からなるメサ構造部4を形成することができるとともに、GaN基板2自体でのリーク電流を減少させることができる。このため、結果的に優れた耐圧特性のショットキーバリアダイオード1を得ることができる。
また、ショットキーバリアダイオード1において、メサ構造部4のバッファ層3表面からの高さは0.2μm以上20μm以下でることが好ましい。このようにすれば、十分に高い耐圧を示すショットキーバリアダイオード1を得ることができる。また、上記ショットキーバリアダイオード1において、メサ構造部4でのキャリア濃度は1×1014cm−3以上1×1017cm−3以下であることが好ましい。この結果、ショットキーバリアダイオード1のオン抵抗の上昇を抑制するとともに、耐圧の向上を図ることができる。
次に、図2〜図8を参照して、図1に示したショットキーバリアダイオード1の製造方法を説明する。
まず、GaN基板2(図3参照)を準備する。その後、GaN基板2の主表面上に、GaNからなるバッファ層3(図3参照)を形成する。当該バッファ層3は、たとえばエピタキシャル成長法を用いて形成することができる。なお、基板としてはGaN基板に代えて、SiC基板など他のワイドバンドギャップ半導体基板を用いてもよい。ここで、ワイドバンドギャップ半導体基板の材料としては、たとえば上述したSiCのほかに、AlGaNなどを用いてもよい。
その後、図3に示すように、メサのパターン膜形成工程(S10)を実施する。具体的には、バッファ層3上にレジストを塗布する。その後、当該レジストに対してアライナー露光を行ない、現像処理を行なうことにより、図3に示すようなレジスト膜からなるメサパターン膜11を形成する。このメサパターン膜11は、形成するべきメサパターンの形状とほぼ同一となっており、その側壁14はGaN基板2の主表面に対して順テーパ状になるよう傾斜している。つまり、形成されたメサパターン膜11では、底辺の幅より上部表面の幅の方が狭くなっている。このようにして、基板としてのGaN基板2上に、当該GaN基板2の表面の一部を覆うと共に側面がGaN基板2の表面に対して順テーパ状になっている第1のマスク層としてのメサパターン膜11を形成する工程が実施される。
次に、マスク層形成工程(S20)を実施する。具体的には、メサパターン膜11を覆うようにマスク層12としてのシリコン酸化膜(SiO膜)を形成する。当該マスク層12の形成方法としては任意の方法を用いることができるが、たとえばスパッタ法を用いて形成することができる。この結果、図4に示す構造を得る。なお、マスク層12としては、上述したシリコン酸化膜に代えて、窒化ケイ素(SiN)膜、酸窒化ケイ素(SiON)膜、ケイ素(Si)膜、窒化アルミニウム(AlN)膜、酸化アルミニウム(Al)膜を用いることもできる。このような材料であれば、後述する工程(S50)においてGaN系のエピタキシャル膜を形成するときの高い成膜温度に十分耐えることが可能なマスク層12を得ることができる。また、上記工程(S20)では、マスク層12を形成するための方法として、プラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法、電子線蒸着法、エピタキシャル成長法など、形成するマスク層12の材質に合せて任意の方法を用いることができる。
図4に示すように、マスク層12においては、メサパターン膜11の側壁上に形成された部分と、他の領域上に形成された部分(たとえばメサパターン膜11の上部表面上やバッファ層3上に形成された部分)とでは、その厚みや膜質が異なる。そのため、この膜質や厚みの違いを利用して、次にメサ側壁上のマスク層を除去する工程(S30)を実施する。具体的には、メサパターン膜11の側壁上に形成されたマスク層12の部分のエッチングレートが他の部分のエッチングレートより大きくなるような条件で、エッチングを行なう。たとえば緩衝フッ酸(BHF)などを用いたウエットエッチングにより、メサパターン膜11の側壁上に形成されていたマスク層12の部分を除去する。この結果、図5に示すような構造を得る。このように、上記工程(S20)および工程(S30)により、第1のマスク層としてのメサパターン膜11の側面に接触するように、第2のマスク層となるべき膜としてのマスク層12を形成する工程が実施される。
次に、パターン膜除去工程(S40)を実施する。具体的には、剥離液などの薬液を用いて、レジスト膜からなるメサパターン膜11(図5参照)を除去する。この結果、メサパターン膜11上に残存していたマスク層12の部分も除去され、結果的に図6に示すような構造を得る。ここで、残存するマスク層12の側壁15は、メサパターン膜11の側壁14(図3参照)の形状を反映し、逆テーパ状の傾斜面となっている。このようにして、第1のマスク層としてのメサパターン膜11を除去することにより、上記膜としてのマスク層12(図5参照)からなる第2のマスク層12(図6参照)を形成する工程を実施する。
次に、選択成長工程(S50)を実施する。具体的には、たとえばMOCVD法(有機金属気相成長法)により、バッファ層3上にGaNのエピタキシャル膜16を成長させる。このようにして、第2のマスク層(図6のマスク層12)をマスクとして、GaN基板2上にメサ構造部4を構成するエピタキシャル膜を選択成長させる工程を実施する。なお、MBE法(分子線エピタキシー法)を用いてエピタキシャル膜16を形成する場合には、マスク層12上にも当該エピタキシャル膜16が形成されるため、図7に示すような構造となる。
その後、マスク層を除去する工程(S60)を実施する。この工程(S60)では、第2のマスク層としてのマスク層12を除去することが可能な薬液を用いたウエットエッチングなどを実施する。この結果、図7に示すようにマスク層12上にエピタキシャル膜16が形成されている場合でも、当該マスク層12上のエピタキシャル膜をマスク層12と同時に除去(リフトオフ)できる。この結果、図8に示すような構造を得る。図8に示すように、バッファ層3上に形成されたメサ構造部4は、その側壁が順テーパ状に傾斜している。
次に、後工程(S70)を実施する。具体的には、メサ構造部4の上部表面およびGaN基板2の裏面(バッファ層3が形成された表面と反対側の裏面)にそれぞれショットキー電極5、オーミック電極6を形成する。ショットキー電極5としては、たとえば金(Au)からなる電極を形成することができる。また、オーミック電極6としては、たとえばチタン(Ti)などを含む複数の金属層からなる多層構造の電極とすることができる。このようにして、図1に示した半導体装置としてのショットキーバリアダイオードを得ることができる。
また、上述したショットキーバリアダイオードの製造方法では、メサ構造部4を形成するためにドライエッチングなどを用いないため、メサ構造部4の表面に当該ドライエッチングなどによる加工ダメージ層が形成されることを防止できる。このため、メサ構造部4における加工ダメージ層の存在に起因するショットキーバリアダイオードの性能劣化を防止でき、高い耐圧を示すショットキーバリアダイオードを得ることができる。
また、メサパターン膜11の側壁が順テーパ状の形状となっているため、結果的にマスク層12の側壁が逆テーパ状となり、当該マスク層12を利用して形成されるメサ構造部4の側壁を順テーパ状とすることができるとともに、図9に示したような突出部103の形成を抑制できる。
(実施例)
上述した半導体装置の製造方法を用いて、ショットキーバリアダイオードを形成した。
まず、GaN基板として、キャリア濃度3×1018cm−3、厚さが400μm、平面形状が円形状でサイズが2インチのn型GaN基板を準備した。そして、当該GaN基板の主表面上に、MOCVD法を用いてバッファ層を形成した。バッファ層の膜厚は0.5μmとした。
次に、図2のメサのパターン膜形成工程(S10)として、レジストを塗布した。レジストの塗布膜厚は4μmとした。そして、形成するべきメサ構造部の平面形状と同じパターンをアライナー露光により当該レジストに転写し、現像処理を行なうことで図3に示すようなメサパターン膜11を形成した。メサパターン膜11の高さは3μm、底辺の幅は250μm、上部表面の幅は200μmであった。
次に、マスク層形成工程(S20)として、スパッタリング法によりSiO膜をマスク層12としてGaN基板の表面全体に形成した。このSiOからなるマスク層12の厚みは1μmとした。なお、このSiO2膜の形成条件としては、スパッタリング装置のパワーを500W、雰囲気圧力を0.5Pa、雰囲気ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスの流量を20sccm、酸素分圧を10%とした。この結果、図4に示したような構造を得た。
次に、図2に示した工程(S30)として、BHF(緩衝フッ酸)を用いてエッチング処理を行ない、メサパターン膜11の側壁上に位置するSiOからなるマスク層12の部分を除去した。BHFによるエッチングでは、メサパターン膜11の側壁上に形成されたSiO膜のエッチングレートが他の領域に形成されたSiO膜のエッチングレートより大きいことから、図5に示したような構造を得た。
次に、図2に示した工程(S40)として、剥離液などの薬液を用いて、レジスト膜からなるメサパターン膜11(図5参照)を除去した。また、同時にメサパターン膜11上に残存していたマスク層12の部分も除去(リフトオフ)された。この結果、図6に示すようなSiO2膜からなるマスク層12のみが残存した構造を得た。
次に、選択成長工程(S50)として、MOCVD法により、バッファ層3上にGaNのエピタキシャル膜16を成長させた。成膜条件としては、基板温度を1000℃以上1200℃以下、具体的には1050℃とし、雰囲気圧力を100Torr以上400Torr以下、具体的には300Torrとし、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH)、ドーピングガスとしてシラン(SiH)を使用した。
その後、マスク層を除去する工程(S60)として、BHFによりSiOからなるマスク層12を除去した。この結果、図8に示すようなメサ構造部4を得た。
次に、後工程(S70)として、メサ構造部の上部表面およびGaN基板の裏面にそれぞれ電極を形成した。具体的には、GaN基板の裏面を有機洗浄してから、さらに10%塩酸により洗浄した後、GaN基板の裏面にオーミック電極を形成した。当該オーミック電極としては、GaN基板側からチタン(Ti):20nm/アルミニウム(Al):100nm/Ti:20nm/金(Au):200nmという積層構造の電極を蒸着法により形成した。また、このような積層構造の電極を形成した後、RTAにより加熱温度600℃、加熱時間2分の合金化処理を行なった。
また、メサ構造部側について有機洗浄を行ない、10%塩酸にて3分間洗浄した後、金からなるショットキー電極をメサ構造部の上部表面に蒸着法により形成した。具体的には、予めショットキー電極が形成されるべき領域に開口パターンが形成されたレジストパターンをフォトリソグラフィ法により形成した後、レジストパターン全面にショットキー電極を構成する金(Au)膜(厚み400nm)を蒸着法により形成する。この後、レジストパターンを除去することにより、レジストパターン上に形成されたAu膜を除去(リフトオフ)する。このようにして、ショットキー電極をメサ構造部の上部表面に形成した。なお、当該ショットキー電極の平面形状はたとえば直径200μmの円形状とした。このようにして、メサ構造部を備えるショットキーバリアダイオードを形成することができた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、メサ構造部を備えるショットキーバリアダイオードに特に有利に適用される。
本発明によるショットキーバリアダイオードの実施の形態を示す断面模式図である。 図1に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 図2に示したショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面模式図である。 従来のメサ構造部の製造方法を説明するための断面模式図である。
符号の説明
1 ショットキーバリアダイオード、2 GaN基板、3 バッファ層、4,104 メサ構造部、5 ショットキー電極、6 オーミック電極、7,8,14,15,115 側壁、11 メサパターン膜、12,101 マスク層、16 エピタキシャル膜、102 基板、103 突出部。

Claims (8)

  1. 基板上に、前記基板の表面の一部を覆うと共に側面が前記基板の表面に対して順テーパ状になっている第1のマスク層を形成する工程と、
    前記第1のマスク層の前記側面に接触するように、第2のマスク層となるべき膜を形成する工程と、
    前記第1のマスク層を除去することにより、前記膜からなる前記第2のマスク層を形成する工程と、
    前記第2のマスク層をマスクとして、前記基板上にメサ構造部を構成するエピタキシャル膜を選択成長させる工程と、
    前記第2のマスク層を除去する工程と、を備える、ショットキーバリアダイオードの製造方法。
  2. 前記第2のマスク層となるべき膜を形成する工程では、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化珪素、窒化アルミニウム、および融点が1400℃以上の金属からなる群から選択される1つを材料とする膜を形成する、請求項1に記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
  3. 前記第2のマスク層となるべき膜を形成する工程では、プラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法、電子線蒸着法、エピタキシャル成長法のいずれか1つを用いて前記膜を形成する、請求項2に記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
  4. ワイドバンドギャップ半導体からなる基板と、
    前記基板上に選択エピタキシャル成長法により形成されたメサ構造部とを備える、ショットキーバリアダイオード。
  5. 前記メサ構造部の底壁と、前記メサ構造部の底壁下に位置する下地層との界面は、前記下地層において前記メサ構造部の側方に位置する領域の上部表面と同一平面上に位置する、請求項4に記載のショットキーバリアダイオード。
  6. 前記基板の転位密度は1×10cm−2以下であり、前記基板のキャリア濃度は1×1017cm−3以上1×1019cm−3以下である、請求項4または5に記載のショットキーバリアダイオード。
  7. 前記メサ構造部の高さは0.2μm以上20μm以下である、請求項4〜6のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  8. 前記メサ構造部でのキャリア濃度は1×1014cm−3以上1×1017cm−3以下である、請求項4〜7のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
JP2008105735A 2008-04-15 2008-04-15 ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法 Withdrawn JP2009259952A (ja)

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JP7438918B2 (ja) 2020-11-12 2024-02-27 株式会社東芝 半導体装置

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