JP2009259687A - 照明装置用保護板、およびこれを具備した照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に微細凹凸構造を有する照明装置用保護板10であって、前記微細凹凸構造が、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成されたものである、照明装置用保護板10、および光源と、該光源から放射された光が透過する照明装置用保護板10を備えた照明装置であって、前記照明装置用保護板10が、前記微細凹凸構造が形成された側の表面の反対側の表面が、前記光源を向くように配置された、照明装置。
【選択図】図1
Description
熱可塑性樹脂組成物を成形してなる自動車用ランプハウジングと、ランプレンズとを有し、これらが熱板溶着法によって一体化された自動車用ランプ(特許文献1)。
また、特に冬場などは照明装置に水滴が付着すると、その水滴が凍って着氷することがあり、光が透過しにくくなったり、故障の原因になったりしやすかった。
そのため、定期的に掃除をして汚れや水滴を除去する必要があり、手間がかかりやすかった。
また、本発明の照明装置は、光源と、該光源から放射された光が透過する本発明の照明装置用保護板を備えた照明装置であって、前記照明装置用保護板が、前記微細凹凸構造が形成された側の表面の反対側の表面が、前記光源を向くように配置されたことを特徴とする。
本発明の照明装置は、防汚性に優れ、汚れや水滴が付着しにくく、掃除の手間がかかりにくい。
特に、疎水性を発現する照明装置用保護板を具備した照明装置は、水滴が付着しにくいので、着氷防止性にも優れる。
図1は、本発明の照明装置用保護板の一例を示す断面図である。照明装置用保護板10は、基材本体12と、基材本体12に接着剤層14を介して貼着された、表面に微細凹凸構造(図示略)を有する防汚フィルム16とを有する。
基材本体12は、光を透過できる基材である。基材本体12の材料としては、ガラス、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
接着剤層14の接着剤としては、両面接着テープ等が挙げられる。
防汚フィルム16は、フィルム本体18と、フィルム本体18の表面に形成された、微細凹凸構造(図示略)を有する硬化樹脂膜20とを有する。
フィルム本体18は、光を透過できるフィルムである。フィルム本体18の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
微細凹凸構造は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる複数の凸部を有し、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成される。
凸部間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する凸部間の間隔(凸部の中心から隣接する凸部の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部の高さは、電子顕微鏡観察によって50個の凸部の高さを測定し、これらの値を平均したものである。
照明装置用保護板10は、基材本体12と防汚フィルム16とを接着剤層14を介して貼着することにより製造される。
表面に微細凹凸構造(図示略)を有するロール状モールド22と、ロール状モールド22の表面に沿って移動する帯状のフィルム本体18との間に、タンク24から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を供給する。
剥離ロール32により、表面に硬化樹脂膜20が形成されたフィルム本体18を剥離することによって、防汚フィルム16を得る。
ロール状モールド22は、表面に陽極酸化アルミナを有するモールドである。表面に陽極酸化アルミナを有するモールドは、大面積化が可能であり、ロール状モールドの作製が簡便である。
(a)ロール状のアルミニウムを電解液中、定電圧下で陽極酸化して酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)ロール状のアルミニウムを電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)前記(c)工程と(d)工程を繰り返し行う工程。
図3に示すように、アルミニウム34を陽極酸化すると、細孔36を有する酸化皮膜38が形成される。
アルミニウムの純度は、99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上が特に好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析により可視光を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりすることがある。
電解液としては、硫酸、シュウ酸、リン酸等が挙げられる。
シュウ酸の濃度は、0.7M以下が好ましい。シュウ酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて酸化皮膜の表面が粗くなることがある。
化成電圧が30〜60Vの時、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向にある。
電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
硫酸の濃度は0.7M以下が好ましい。硫酸の濃度が0.7Mを超えると、電流値が高くなりすぎて定電圧を維持できなくなることがある。
化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。
電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がよりに好ましい。電解液の温度が30℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
図3に示すように、酸化皮膜38を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点40にすることで細孔の規則性を向上することができる。
図3に示すように、酸化皮膜を除去したアルミニウム34を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔36を有する酸化皮膜38が形成される。
陽極酸化は、(a)工程と同様な条件で行えばよい。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
図3に示すように、細孔36の径を拡大させる処理(以下、細孔径拡大処理と記す。)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
図3に示すように、(c)工程の陽極酸化と、(d)工程の細孔径拡大処理を繰り返すと、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔36を有する陽極酸化アルミナが形成され、表面に陽極酸化アルミナを有するモールド(ロール状モールド22)が得られる。
繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が2回以下では、非連続的に細孔の直径が減少するため、このような細孔を有する陽極酸化アルミナを用いて製造された硬化樹脂膜20の反射率低減効果は不十分である。
細孔36間の平均間隔は、700nm以下が好ましく、550nm以下がより好ましい。
細孔36のアスペクト比(細孔の深さ/細孔間の平均間隔)は、1.0〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。
図3に示すような細孔36を転写して形成された硬化樹脂膜20の表面は、いわゆるモスアイ構造となる。
このように、本発明の照明装置用保護板は、その表面に、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成された微細凹凸構造を有する。
表面に微細凹凸構造を有する照明装置用保護板が疎水性または親水性を発現するには、例えば活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、疎水性材料または親水性材料を形成しうる組成物を用いればよい。
硬化樹脂膜20の微細凹凸構造の表面の水接触角を90°以上にするためには、疎水性材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、フッ素含有化合物またはシリコーン系化合物を含む組成物を用いることが好ましい。
フッ素含有化合物としては、下記式(1)で表されるフルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。
−(CF2)n−X ・・・(1)。
ただし、Xは、フッ素原子または水素原子を表し、nは、1以上の整数を表し、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜8が特に好ましい。
フルオロアルキル基置換ビニルモノマーとしては、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリレート、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリルアミド、フルオロアルキル基置換ビニルエーテル、フルオロアルキル基置換スチレン等が挙げられる。
CH2=C(R21)C(O)O−(CH2)m−(CF2)n−X ・・・(2)。
ただし、R21は、水素原子またはメチル基を表し、Xは、水素原子またはフッ素原子を表し、mは、1〜6の整数を表し、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、nは、1〜20の整数を表し、3〜10が好ましく、4〜8がより好ましい。
(Rf)aR31 bSiYc ・・・(3)。
加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、R32C(O)O(ただし、R32は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、Cl、Br、I等が挙げられる。
R32C(O)Oとしては、CH3C(O)O、C2H5C(O)O等が挙げられる。
ポリ(オキシアルキレン)基としては、下記式(4)で表される基が好ましい。
−(OR41)p− ・・・(4)。
ただし、R41は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、pは、2以上の整数を表す。R41としては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−等が挙げられる。
シリコーン系化合物としては、(メタ)アクリル酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコーン系シランカップリング剤等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸変性シリコーンとしては、X−22−1602(信越化学工業社製)等のシリコーン(ジ)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
硬化樹脂膜20の微細凹凸構造の表面の水接触角を25°以下にするためには、親水性材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、下記の重合性化合物を含む組成物を用いることが好ましい。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートの10〜50質量%、
2官能以上の親水性(メタ)アクリレートの30〜80質量%、
単官能モノマーの0〜20質量%の合計100質量%からなる重合性化合物。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、5官能以上の多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリエチレングリコールジメタクリレートにおいて、一分子内に存在するポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位の合計は、6〜40が好ましく、9〜30がより好ましく、12〜20が特に好ましい。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が6以上であれば、親水性が十分となり、防汚性が向上する。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が40以下であれば、4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良好となり、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が分離しにくい。
親水性単官能モノマーとしては、M−20G、M−90G、M−230G(新中村化学社製)等のエステル基にポリエチレングリコール鎖を有する単官能(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のエステル基に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート、単官能アクリルアミド類、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート等のカチオン性モノマー類等が挙げられる。
また、単官能モノマーとして、アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドン等の粘度調整剤、基材への密着性を向上させるアクリロイルイソシアネート類等の密着性向上剤等を用いてもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上述した疎水性材料または親水性材料を形成しうる組成物に用いた化合物以外の重合性化合物および重合開始剤を含有してもよい。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。
R51 xSi(OR52)y ・・・(5)。
ただし、R51、R52は、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、x、yは、x+y=4の関係を満たす整数を表す。
R61O[Si(OR63)(OR64)O]zR62 ・・・(6)。
ただし、R61〜R64は、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは、3〜20の整数を表す。
特に、表面が疎水性材料から形成されていれば、超撥水性が得られ、水汚れが付着しにくくなり十分な防汚性が発揮される。また、水滴が付着しにくいため、着氷防止性も発現できる。
また、表面が親水性材料から形成されていれば、超親水性が得られ、表面に付着した汚れが水で洗い流され、また油汚れが付着しにくくなるため、十分な防汚性が発揮される。
本発明の照明装置は、光源と、該光源から放射された光が透過する本発明の照明装置用保護板を備えており、照明装置用保護板が、微細凹凸構造が形成された側の表面の反対側の表面が、光源を向くように配置されている。
光源としては、照明装置に用いられる光源であれば特に制限されず、市販のものを使用できる。
ハウジング52は、熱可塑性樹脂組成物を射出成形、押出成形、ブロー成形、インフレーション成形等の公知の成形方法により成形できる。
照明装置用保護板10とハウジング52との接合方法としては、ホットメルト接着剤による接着、熱板溶着、振動溶着など公知の溶着方法により接合できる。
さらに、本発明の照明装置によれば、汚れや水滴が付着しにくい状態を維持できるので、光源から放射される光が透過しやすく、明るさを保持できる。
陽極酸化アルミナの一部を削り、断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7400F)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて、断面を観察し、細孔の間隔、細孔の深さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
硬化樹脂膜の破断面にプラチナを10分間蒸着し、陽極酸化アルミナと同様に断面を観察し、凸部の間隔、凸部の高さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
各実施例で得たサンプルを南向き45°の角度で2ヶ月屋外に放置して屋外暴露試験を行った。試験後のサンプルの表面状態(汚染の様子、剥離の有無等)を目視にて観察し、以下に示す基準にて評価した。
◎:雨スジ、および黒ずみがない。
×:雨スジ、または黒ずみがある。
接触角測定装置(Kruss社製、DSA10−Mk2)を用い、硬化樹脂膜の微細凹凸構造の表面に、1.6μLの水を滴下した後、滴下の10秒後から1秒間隔で水接触角を10点測定し、平均値を求めた。さらに、水を滴下する位置を変えて同様の操作を3回行い、計4回の平均値をさらに平均した。
純度99.99%のアルミニウムからなるロールを、過塩素酸/エタノール混合溶液(1/4体積比)中で電解研磨した。
(a)工程:
該ロールについて、0.5Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で6時間陽極酸化を行った。
(b)工程:
酸化皮膜が形成されたロールを、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に6時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
該ロールについて、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
(d)工程:
酸化皮膜が形成されたロールを、32℃の5質量%リン酸に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った。
前記(c)工程および(d)工程を合計で5回繰り返し、平均間隔:100nm、深さ:240nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたロール状モールドaを得た。
ロール状モールドaを、オプツールDSX(ダイキン化成品販売社製)の0.1質量%希釈溶液に浸漬し、一晩風乾して、酸化皮膜表面のフッ素化処理を行った。
表1、表2に示す割合で各成分を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物A、Bを調製した。
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成社製、アロニックスM400)、
M260:ポリエチレングリコールジアクリレートn=13〜14(東亞合成社製、アロニックスM260)、
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート、
Ir184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)。
TAS:トリメチロールエタン・アクリル酸・無水コハク酸縮合エステル、
C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
X−22−1602:ラジカル重合性シリコーンオイル(信越化学工業社製)、
Ir184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)。
メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、1,3−ブタジエンおよびメタクリル酸アリルを重合してなるゴム含有多段重合体の75質量部、およびアクリル樹脂(三菱レイヨン社製、BR80)の25質量部をあらかじめ溶融押し出しした後、製膜して、厚さ200μmのアクリル樹脂フィルムを得た。
図2に示す製造装置を用いて、防汚フィルムを製造した。
ロール状モールド22としては、前記ロール状モールドaを用いた。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物としては、前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを用いた。
フィルム本体18としては、前記アクリル樹脂フィルムを用いた。
フィルム本体18側から、積算光量3200mJ/cm2の紫外線を、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの塗膜に照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの硬化を行った。
得られた防汚フィルムを、両面接着テープ(日東電工社製、CS9621)を介して、厚さ2mmのガラス板に貼着し、照明装置用保護板を得た。照明装置用保護板について、親水性試験、疎水性試験、および水接触角の測定を行った。結果を表3に示す。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bを用いた以外は、実施例1と同様にして、防汚フィルムおよび照明装置用保護板を得た。防汚フィルムについて、凸部間の平均間隔、凸部の高さを測定した。結果を表3に示す。また、照明装置用保護板について、親水性試験、疎水性試験、および水接触角の測定を行った。結果を表3に示す。
50 照明装置
54 光源
Claims (2)
- 表面に微細凹凸構造を有する照明装置用保護板であって、
前記微細凹凸構造が、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成されたものである、照明装置用保護板。 - 光源と、該光源から放射された光が透過する請求項1に記載の照明装置用保護板を備えた照明装置であって、
前記照明装置用保護板が、前記微細凹凸構造が形成された側の表面の反対側の表面が、前記光源を向くように配置された、照明装置。
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