JP2009257797A - エネルギ分散型x線検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上する。
【解決手段】ステンレス製の外パイプ(21)のX線入射窓(21a)の少なくとも内壁面(21b)を含む近傍部分に、チタンまたはチタンより重い元素によるコーティング(60)を形成する。
【効果】ステンレスが含むクロムから生じる二次蛍光X線がコーティング(60)により吸収される結果、クロムの不純線がバックグランドに生じることを抑制でき、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。
【選択図】図2

Description

本発明は、エネルギ分散型X線検出装置に関し、さらに詳しくは、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来るエネルギ分散型X線検出装置に関する。
デュワから突出したセンサ筒の先端部に放射線検出素子を備えたエネルギー分散型X線検出装置が知られている(特許文献1参照。)。
特開2006−210441号公報
従来のエネルギー分散型X線検出装置では、測定物にクロムが含有されているか否かを判別することが困難であった。それは、放射線検出素子を収容するための真空空間を区画する外パイプがステンレス製であり、ステンレスがクロムを含むため、クロムの不純線がバックグランドに生じてしまうからである。
そこで、本発明の目的は、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来るエネルギ分散型X線検出装置を提供することにある。
第1の観点では、本発明は、放射線検出素子(50)を収容するための真空空間(31)を区画するステンレス製の外パイプ(21)のX線入射窓(21a)の少なくとも内壁面(21b)がチタンまたはチタンより重い元素でコーティングされていることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)を提供する。
X線入射窓(21a)の内壁面が含むクロムで発生した二次蛍光X線が放射線検出素子(50)に入射することが、バックグランドにクロムの不純線が生じる主因になっている。
そこで、上記第1の観点によるエネルギ分散型X線検出装置(100)では、X線入射窓(21a)の少なくとも内壁面(21b)をチタンまたはチタンより重い元素でコーティングした。チタンまたはチタンより重い元素は、クロムから生じる蛍光X線に対する質量吸収係数の高いものが多い。このため、X線入射窓(21a)の内壁面(21b)が含むクロムから生じる二次蛍光X線がコーティングにより吸収される。この結果、バックグランドにクロムの不純線が生じることを抑制でき、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。
チタンより重い元素の例としては、ニッケルやロジウムが挙げられる。
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点によるエネルギ分散型X線検出器(100)において、前記元素がニッケルであることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)を提供する。
ニッケルは、クロムから生じる蛍光X線に対する質量吸収係数が高い。このため、X線入射窓(21a)の内壁面(21b)が含むクロムから生じる二次蛍光X線がコーティングにより吸収され、バックグランドにクロムの不純線が生じることを抑制でき、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。さらに、ニッケルはエネルギ分散型X線検出装置(100)の部品に元々含まれているため、新たな不純線が生じない。また、RoHS(Restriction of Hazardous Substances)規制の対象物質でもない。
第3の観点では、本発明は、前記第1の観点によるエネルギ分散型X線検出器(100)において、前記元素がロジウムであることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)を提供する。
ロジウムは、クロムから生じる蛍光X線に対する質量吸収係数が高い。このため、X線入射窓(21a)の内壁面(21b)が含むクロムから生じる二次蛍光X線がコーティングにより吸収され、バックグランドにクロムの不純線が生じることを抑制でき、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。さらに、ロジウムはX線源に使用している元素であるため、新たな不純線が生じない。また、RoHS(Restriction of Hazardous Substances)規制の対象物質でもない。
本発明のエネルギ分散型X線検出装置によれば、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。
以下、図に示す実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係るエネルギ分散型X線検出装置100を示す概略外観図である。
このエネルギ分散型X線検出装置100は、極低温冷媒を貯留するデュワ70からセンサ筒10を突出させ、センサ筒先端部10aに半導体X線検出素子50を設置した構成である。
図2は、センサ筒先端部10aの拡大断面図である。
外パイプ21は、センサ筒10の外壁である。外パイプ21の先端の開口は、ベリリウム窓30で封止されたX線入射窓21aになっている。外パイプ21の内部は、真空空間31になっている。
外パイプ21は、真空保持性と強度性の観点からステンレス製である。
外パイプ21のX線入射窓21aの少なくとも内壁面21bを含む近傍部分には、チタンまたはチタンより重い元素によるコーティング60が形成されている。チタンより重い元素は、例えばニッケルまたはロジウムである。
コーティング60は、例えば電解めっき法、無電解めっき法、溶融めっき法、溶射めっき法などにより形成しうる。
クロムから生じる二次蛍光X線の透過率Tはランベルトベールの法則による次式で与えられる。
T=exp(−μ・ρ・t)
μはコーティング60の質量吸収係数、ρはコーティング60の密度、tはコーティング60の厚さである。
透過率Tを0.5以下にすることが好ましい。
真空空間31には、冷熱を伝達するためのコールドフィンガー(図示省略)が設置されている。
コールドフィンガーは、真空保持性と伝熱性の観点から無酸素銅製である。
半導体X線検出素子50と絞り板42はカップ45に入れられ、そのカップはホルダ12に入れられ、そのホルダ12をコールドフィンガーに螺合することにより、半導体X線検出素子50が接続金具41に当接した状態で真空空間31に保持される。
絞り板42は、高エネルギーX線を阻止する観点から銅製である。カップ45およびホルダ12は、軽量性の観点からアルミニウム製である。
絞り板42は開口42を有し、その開口内面43aはX線検出素子50側へ拡径した漏斗状である。
外パイプ21には、キャップ22が取り付けら、その開口23は外部に開いている。外パイプ21とキャップ22の間は、極低温ガスが導入されるガス空間24になっている。極低温ガスは、開口23から外部へ漏出している。
キャップ22の開口内面23aは外部側へ拡径した漏斗状である。
キャップ22は、コスト低減の観点から真鍮製である。
図3は、無電解めっき法により厚さ10μmのニッケルのコーティング60を形成した場合のバックグラウンドのスペクトル「コーティングあり」とコーティング60を形成しない場合のバックグラウンドのスペクトル「コーティングなし」を示す特性図である。
「コーティングなし」の場合にはバックグランドにクロムの不純線(CrKα:5.412keV)が生じているが、「コーティングあり」の場合にはクロムの不純線が抑制されている。
実施例1のエネルギ分散型X線検出装置100によれば次の効果が得られる。
(1)外パイプ21のステンレスが含むクロムから生じる二次蛍光X線がコーティング60により吸収される結果、バックグランドにクロムの不純線(図3のCrKα)が生じることを抑制でき、測定物にクロムが含有されているか否かの判別精度を向上することが出来る。
(2)コーティング60をニッケルとすると、μ=151平方cm/g、ρ=8.908g/立方cmで、厚さt=10μmとすると、T=0.26となる。すなわち、クロムの不純線の74%を抑制できる。
(3)絞り板42の開口内面43aが半導体X線検出素子50側へ拡径した漏斗状であるため、絞り板42の開口内面43aで蛍光X線が発生して半導体X線検出素子50に入射することを防止できる。
(4)キャップ22の開口内面23aが外部側へ拡径した漏斗状であるため、キャップ22の開口内面23aで発生した蛍光X線の方向が半導体X線検出素子50に入射しないか入射しにくい方向となり、キャップ22の開口内面23aで発生した蛍光X線の悪影響を抑制することが出来る。
本発明のエネルギ分散型X線検出装置は、例えばRoHS(Restriction of Hazardous Substances)規制対象物質である六価クロムが測定物に含有されているか否かを判別するのに利用できる。
実施例1に係るエネルギ分散型X線検出装置の概略外観図である。 実施例1に係るセンサ筒先端部の拡大断面図である。 本発明の効果を示す特性図である。
符号の説明
10 センサ筒
10a センサ筒先端部
21 外パイプ
21a X線入射窓
21b 内壁面
50 半導体X線検出素子
60 コーティング
70 デュワ
100 エネルギ分散型X線検出装置

Claims (3)

  1. 放射線検出素子(50)を収容するための真空空間(31)を区画するステンレス製の外パイプ(21)のX線入射窓(21a)の少なくとも内壁面(21b)がチタンまたはチタンより重い元素でコーティングされていることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)。
  2. 請求項1に記載のエネルギ分散型X線検出器(100)において、前記元素がニッケルであることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)。
  3. 請求項1に記載のエネルギ分散型X線検出器(100)において、前記元素がロジウムであることを特徴とするエネルギ分散型X線検出装置(100)。
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