JP2009256964A - 作業車両の油圧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業機を昇降させるリフトシリンダの昇降制御バルブに十分な圧油を供給することが可能であるとともに、昇降制御バルブを別種類のものに変更して昇降制御バルブの正常作動に必要な圧油量が変化した場合でも外部油圧取出バルブの容量や構成を変更する事態を防止する。
【解決手段】作業機を昇降させるリフトシリンダ13の昇降制御バルブ26と、外部油圧機器用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブ23と、前記昇降制御バルブ26及び外部油圧取出バルブ23に圧油を供給する油圧ポンプとを備えた作業車両の油圧装置において、油圧ポンプから前記外部油圧取出バルブ23への圧油経路の途中に、油圧ポンプからの圧油を昇降制御バルブ26側と外部油圧取出バルブ23側とに分流する分流弁27を設け、該分流弁27によって外部油圧取出バルブ23に供給した後の圧油を昇降制御バルブ26側に分流した圧油に再び合流させて昇降制御バルブ26に供給する。
【選択図】図3
【解決手段】作業機を昇降させるリフトシリンダ13の昇降制御バルブ26と、外部油圧機器用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブ23と、前記昇降制御バルブ26及び外部油圧取出バルブ23に圧油を供給する油圧ポンプとを備えた作業車両の油圧装置において、油圧ポンプから前記外部油圧取出バルブ23への圧油経路の途中に、油圧ポンプからの圧油を昇降制御バルブ26側と外部油圧取出バルブ23側とに分流する分流弁27を設け、該分流弁27によって外部油圧取出バルブ23に供給した後の圧油を昇降制御バルブ26側に分流した圧油に再び合流させて昇降制御バルブ26に供給する。
【選択図】図3
Description
この発明は、作業車両の油圧装置に関する。
作業機を昇降させるリフトシリンダの伸縮を制御する昇降制御バルブと、外部油圧機器用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブと、前記昇降制御バルブ及び外部油圧取出バルブに圧油を供給する油圧ポンプとを備えた作業車両の油圧装置が従来公知である。
しかし、作業車両の油圧装置は、外部油圧取出バルブと昇降制御バルブとが直列的に接続され、油圧ポンプからの圧油がまず外部油圧取出バルブに供給された後に昇降制御バルブに供給されるため、外部油圧機器への圧油供給時、その供給量によっては、昇降制御バルブに高圧の作動油(圧油)が供給されず、作動不良を起すことがあるという欠点を有していた。
上記欠点を改善したものとして、外部圧油機器への圧油供給時でも、昇降制御バルブ側に所定量の圧油を分流することが可能な特許文献1に示す作業車両の油圧装置が公知になっている。
特開平11−46512号公報
上記作業車両の油圧装置は、昇降制御バルブ側への圧油が常時所定量確保されるため昇降制御バルブやリフトシリンダの作動不良を極力防止できるというメリットがある一方で、外部油圧取出バルブ内で圧油を分流しているため、昇降制御バルブを別種類のものに変更して昇降制御バルブの正常作動に必要な圧油量が変化すると、それに対応して外部油圧取出バルブの構成や容量を変更する必要があり、課題が残る。
本発明は、上記課題を解決し、作業機を昇降させるリフトシリンダの伸縮を制御する昇降制御バルブに十分な圧油を供給することが可能であるとともに、昇降制御バルブを別種類のものに変更して昇降制御バルブの正常作動に必要な圧油量が変化した場合でも外部油圧機器用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブの容量や構成を変更する事態が極力防止される作業車両の油圧装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決し、作業機を昇降させるリフトシリンダの伸縮を制御する昇降制御バルブに十分な圧油を供給することが可能であるとともに、昇降制御バルブを別種類のものに変更して昇降制御バルブの正常作動に必要な圧油量が変化した場合でも外部油圧機器用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブの容量や構成を変更する事態が極力防止される作業車両の油圧装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明の作業車両の油圧装置は、作業機を昇降させるリフトシリンダ13の伸縮を制御する昇降制御バルブ26と、外部油圧機器21用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブ23と、前記昇降制御バルブ26及び外部油圧取出バルブ23に圧油を供給する油圧ポンプとを備えた作業車両の油圧装置において、油圧ポンプから前記外部油圧取出バルブ23への圧油経路の途中に、油圧ポンプからの圧油を昇降制御バルブ26側と外部油圧取出バルブ23側とに分流する分流弁27を設け、該分流弁27によって外部油圧取出バルブ23に供給した後の圧油を昇降制御バルブ26側に分流した圧油に再び合流させて昇降制御バルブ26に供給することを特徴としている。
以上のように構成される本発明の作業車両の油圧装置によれば、外部油圧取出バルブを介さない昇降制御バルブへの圧油経路が常に確保されるとともに外部油圧取出バルブ側の圧油も昇降制御バルブに供給されるため、昇降制御バルブを別種類のものに変更した場合でも、外部油圧取出バルブの構成を変更することなく、昇降制御バルブに十分な量の圧油を供給することができる。このことにより、外部油圧取出バルブを統一化させて様々な出力、特性のリフトシリンダーに用いることが可能になる。
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1,2は、本発明の作業車両の油圧装置を適用したトラクタの側面図及び平面図である。本トラクタは、左右一対のクローラ式の走行装置(走行部)1L,1Rと、左右の走行装置1L,1Rに機体フレーム2を介して支持される走行機体3と、走行機体3の後方に昇降装置4を介して昇降駆動可能に連結される図示しないロータリ耕耘装置(後部作業機,作業機)と、走行機体3の前方に昇降駆動可能に連絡されたドーザ(前部作業機)6とを備えている。
図1,2は、本発明の作業車両の油圧装置を適用したトラクタの側面図及び平面図である。本トラクタは、左右一対のクローラ式の走行装置(走行部)1L,1Rと、左右の走行装置1L,1Rに機体フレーム2を介して支持される走行機体3と、走行機体3の後方に昇降装置4を介して昇降駆動可能に連結される図示しないロータリ耕耘装置(後部作業機,作業機)と、走行機体3の前方に昇降駆動可能に連絡されたドーザ(前部作業機)6とを備えている。
上記走行機体3の機体フレーム2上の前部にはエンジン(図示しない)を収容するボンネット7が設置され、機体フレーム2上のボンネット4後方には操縦部を覆うキャビン8が設置されている。
上記昇降装置4は、走行機体3の後端部に上下揺動支持に支持される左右一対の前後方向のリフトアーム9,9と、リフトアーム9,9の下方に上下揺動自在な状態で配置される左右一対の前後方向のロアリンク11,11と、左右一対のリフトアーム9の先端部と左右のロアリンク11の中途部とをそれぞれ連結する左右のリフトロッド12,12と、左右のリフトアーム9をそれぞれ上下揺動させる左右のリフトシリンダ13(図3参照)とを備えている。ロータリ耕耘装置は、左右のロアリンク11,11及び図示しないトップリンクからなる3点リンク機構を介して、走行機体に昇降自在に支持される。
リフトシリンダ13は、走行機体3の後端部とリフトアーム9の中途部との間に介装される単動式の油圧シリンダであり、伸縮作動によってロータリ耕耘装置を昇降させる。くわえて、左右のリフトロッド12,12の何れか一方が複動式の油圧シリンダであるロッドシリンダ14からなり、このロッドシリンダ14を伸縮作動させることにより、圃場の傾斜に関わらず、ロータリ耕耘装置の左右傾斜を一定に保持するローリング制御を行なうことが可能になる。
上記ドーザ6は、機体フレーム2前端部の左右にそれぞれ固定設置された上下方向のドーザブラケット16,16と、左右の各ドーザブラケット16の下端部から前方に向かって突出した状態で上下揺動自在に支持された前後方向のドーザアーム17と、左右のドーザアーム17の先端部を連結する連結杆18と、連結杆18に設置された左右方向のブレード19とを備えている。
そして、左右一対のドーザシリンダ(油圧シリンダ,外部油圧機器)21,21の伸縮作動によって、このドーザ6(ブレード19)が走行機体3に対して昇降される。左右のドーザシリンダ21,21は、左右のドーザブラケット16上端部と左右のドーザアーム17中途部との間にそれぞれ設置されている。
前述したリフトシリンダ13、ロッドシリンダ14及びドーザシリンダ21は、油圧装置22(図3参照)によって圧油の供給・排出が行われ、伸縮が制御される。
次に、図1乃至3に基づき、油圧装置22の構成について説明する。
図3は油圧装置の油圧回路図である。油圧装置22(油圧回路)は、ドーザシリンダ21を含めた外部油圧機器用の圧油を取出す外部油圧取出バルブ(外部油圧取出部)23と、外部油圧取出バルブ23の下流側に配置されロッドシリンダ13への圧油の供給・排出を制御する電磁弁である姿勢制御バルブ24と、外部油圧取出バルブ23の下流側に配置されリフトシリンダ12への圧油の供給・排出を制御する昇降制御バルブ(昇降制御部)26と、外部油圧取出バルブ23の上流側に設けられた分流弁27と、姿勢制御バルブ24及び昇降制御バルブ26の上流側に設けられた分流弁であるプライオリティバルブ28とを備えている。
図3は油圧装置の油圧回路図である。油圧装置22(油圧回路)は、ドーザシリンダ21を含めた外部油圧機器用の圧油を取出す外部油圧取出バルブ(外部油圧取出部)23と、外部油圧取出バルブ23の下流側に配置されロッドシリンダ13への圧油の供給・排出を制御する電磁弁である姿勢制御バルブ24と、外部油圧取出バルブ23の下流側に配置されリフトシリンダ12への圧油の供給・排出を制御する昇降制御バルブ(昇降制御部)26と、外部油圧取出バルブ23の上流側に設けられた分流弁27と、姿勢制御バルブ24及び昇降制御バルブ26の上流側に設けられた分流弁であるプライオリティバルブ28とを備えている。
エンジンによって駆動される油圧ポンプ(図示しない)から圧送されてくる圧油は、油路29を介して上記分流弁27に供給される。分流弁27は、油路29からの圧油を油路31と油路32とに分流するように構成されている。油路31の圧油は上記外部油圧取出バルブ23内に流入され、油路32の圧油が油路33の圧油と合流する他、油路31から供給された外部油圧取出バルブ23内の圧油は上記油路33に流出する。プライオリティバルブ28は、上記のようにして油圧ポンプ側から圧送されてくる油路33内の圧油を、姿勢制御バルブ24側への圧油と昇降制御バルブ26側への圧油とに分流するように構成されている。
すなわち、上記油圧装置22は、分流弁27によって油圧ポンプからの圧油をプライオリティバルブ28(姿勢制御バルブ24側,昇降制御バルブ26側)への圧油と外部油圧取出バルブ23への圧油とに分流するとともに、上記分流弁27によって外部油圧取出バルブ23に供給した後の圧油をプライオリティバルブ28側に分流した上記圧油に再び合流させてプライオリティバルブ28(姿勢制御バルブ24,昇降制御バルブ26)に供給するように構成されている。
上記外部油圧取出バルブ23は手動操作可能な油圧バルブである手動切換バルブ34を2つ備えている。各手動切換バルブ34は、油路31側からの圧油を油路33側に送る流路を形成する送りモードと、複動式の油圧シリンダの伸長側圧力室(図示しない)に圧油を供給するとともに縮小側圧力室(図示しない)の圧油を油圧タンク(図示しない)に排出する伸長モードと、複動式の油圧シリンダの縮小側圧力室に圧油を供給するとともに伸長側圧力室の圧油を油圧タンク(図示しない)に排出する縮小モードとのモード切換が可能なように構成されている。
上記構成の2つの手動切換バルブ34,34の何れか一方に前述したドーザシリンダ21が接続される。そして、手動切換バルブ34の送りモード時、ドーザシリンダ21に対する圧油の供給・排出が停止されてドーザ6の昇降が停止されるとともに油路31側の圧油が油路33側に送られ、手動切換バルブ34の伸長モード時、ドーザシリンダ21が伸長作動してドーザ6を上昇させ、手動切換バルブ34の縮小モード時、ドーザシリンダ21が縮小作動してドーザ6を下降させる。なお、外部油圧機器を接続していない場合には常に送りモードになるように手段切換バルブ34が構成されている。
上記姿勢制御バルブ24は、電気的な制御信号によって、プライオリティバルブ28からの圧油を油圧タンクに戻す流路を形成する停止モードと、プライオリティバルブ28からの圧油をロッドシリンダ14の伸長側圧力室14aに供給するとともに縮小側圧力室14bの圧油を油圧タンク側に戻す流路を形成する伸長モードと、プライオリティバルブ28からの圧油をロッドシリンダ14の縮小側圧力室14bに供給するとともに伸長側圧力室14aの圧油を油圧タンク側に戻す流路を形成する縮小モードとのモード切換を行なうことが可能なように構成されている。
姿勢制御バルブ24の停止モード時、ロッドシリンダ14への圧油の排出・供給が停止されるため、走行機体3に対するロータリ耕耘装置の相対的な左右傾斜角が固定された状態になる一方で、姿勢制御バルブ24の伸長モード時はロッドシリンダ14が伸長作動し、姿勢制御バルブ24の縮小モード時はロッドシリンダ14が縮小作動する。
上記昇降制御バルブ26は、パイロット圧(作動油圧)によって開度が調整される油圧バルブである上昇バルブ36及び下降バルブ37と、上昇バルブ36へのパイロット圧を調製する上昇側比例電磁弁38と、下降バルブ37へのパイロット圧を調整する下降側比例電磁弁39とを備えている。
上昇バルブ36は、プライオリティバルブ28から左右のリフトシリンダ13,13への圧油経路の途中に設けられている。上昇側比例電磁弁38は、入力されるパルス信号のデューティ比に応じた開度で開作動し、この開度に応じた大きさのパイロット圧の圧油を上昇バルブ36側に供給する。
上記パイロット圧の大きさ応じた開度で開作動する上昇バルブ36は、プライオリティバルブ28からの圧油を油路41から左右の各リフトシリンダ13の伸長側圧油室13aに供給し、上昇バルブ36の開度に応じたスペードでロータリ耕耘装置を上昇駆動させる。すなわち、油圧装置22は、上昇側比例電磁弁38に入力するパルス信号のディーティ比を調整することによってロータリ耕耘装置の上昇速度を制御できるように構成されている。
下降バルブ37は、左右のリフトシリンダ13,13から油圧タンク19への圧油経路の途中に設けられている。下降側比例電磁弁39は、入力されるパルス信号のデューティ比に応じた開度で開作動し、この開度に応じた大きさのパイロット圧の圧油を下降バルブ37側に供給する。
上記パイロット圧の大きさ応じた開度で開作動する下降バルブ37は、ロータリ耕耘装置の自重等によって左右の各リフトシリンダ13の伸長側圧油室13aから油路41を通過して下降バルブ37に送出される圧油を油圧タンク側に排出することにより、下降バルブ37の開度に応じたスピードでロータリ耕耘装置を下降させる。
すなわち、油圧装置22は下降側比例電磁弁39に入力するパルス信号のディーティ比を調整することによってロータリ耕耘装置の下降速度を調整できるように構成される。なお油路41には開度調節可能な油圧バルブ42が設置されており、この油圧バルブ42を最閉することにより、リフトシリンダ13から油圧タンクへの圧油の排出を規制してロータリ耕耘装置の下降をロックすることができる。
13 リフトシリンダ(油圧シリンダ)
21 ドーザシリンダ(外部油圧機器,油圧シリンダ)
23 外部油圧取出バルブ(外部油圧取出部)
26 昇降制御バルブ
27 分流弁
21 ドーザシリンダ(外部油圧機器,油圧シリンダ)
23 外部油圧取出バルブ(外部油圧取出部)
26 昇降制御バルブ
27 分流弁
Claims (1)
- 作業機を昇降させるリフトシリンダ(13)の伸縮を制御する昇降制御バルブ(26)と、外部油圧機器(21)用の圧油を取出し可能な外部油圧取出バルブ(23)と、前記昇降制御バルブ(26)及び外部油圧取出バルブ(23)に圧油を供給する油圧ポンプとを備えた作業車両の油圧装置において、油圧ポンプから前記外部油圧取出バルブ(23)への圧油経路の途中に、油圧ポンプからの圧油を昇降制御バルブ(26)側と外部油圧取出バルブ(23)側とに分流する分流弁(27)を設け、該分流弁(27)によって外部油圧取出バルブ(23)に供給した後の圧油を昇降制御バルブ(26)側に分流した圧油に再び合流させて昇降制御バルブ(26)に供給する作業車両の油圧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008107323A JP2009256964A (ja) | 2008-04-16 | 2008-04-16 | 作業車両の油圧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2009256964A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111608976A (zh) * | 2020-04-29 | 2020-09-01 | 浙江科力车辆控制系统有限公司 | 一种电动商用车用的液压举升系统 |
-
2008
- 2008-04-16 JP JP2008107323A patent/JP2009256964A/ja active Pending
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