JP2009255718A - 車両用シートのダブルフォールディング機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートクッション20をシートクッション着座姿勢状態位置20Xとシートクッション格納姿勢状態位置20Zとの間を起倒回動可能とする回動機構に、シートクッションの起倒回動の姿勢変化に伴う回動機構の姿勢変化を検知することのできる回動機構姿勢検知部位80が設定され、保持機構60には、シートクッション20と回動機構を固定することができる保持有効位置と、シートクッション20と回動機構の固定を解除した保持退避位置とに切り替える切替機構70を有し、シートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20Xに位置するときに保持有効位置とされるように、ワイヤーケーブル90によって接続されている。
【選択図】図1
Description
図6に図示されるように、このダブルフォールディング機構120は、シートクッション200と車体フロアFとの連結構造であるシートクッション連結構造140、シートバック300と車体フロアFとの連結構造であるシートバック連結構造160から構成されている。
シートクッション連結構造140は、着座部となるシートクッション200が、その前端部に設けられた回動機構330によって、車体フロアFに対して倒伏したシートクッション着座姿勢状態位置200Xから、車体フロアFに対して起立したシートクッション格納姿勢状態位置200Zに起こし上げられるようになっている。
そして、シートバック連結構造160は、背もたれ部となるシートバック300が、その下端部に設けられたリクライニング機構360を回動中心として、シートクッション着座姿勢状態位置200Xの設置スペースに向けて車両前方側に倒し込めるようになっている。したがって、シートの不使用時には、シートクッション200を起こし上げることにより、その設置されていたスペースを空けて、この空いたスペースにシートバック300を倒し込むことにより、全体としてシートをコンパクトな姿勢状態に格納することができる。
先ず一つ目は、シートクッション200の車体フロアF側に面した下面部位に保持機構600が設けられており、シートクッション200と回動機構330を固定するものである。この保持機構600は、シートクッション200の車体フロアFに対する車両前後方向の姿勢が、回動機構330の回動によって変化するのを規制するためのものである。
二つ目は、シートクッション200の後部下端部に設けたシートクッション側係合部材260と、車体フロアF側のシートバック300の下端部位置の場所に設けられた車体フロア側被係合部材390とを係合させて固定するものである。この両係合部材による係合は、シートクッション200がシートクッション着座姿勢状態位置200Xからの上方移動を規制させるものである。以上二つの固定機構によって、回動機構330によるシートクッション200の起倒回動の動きを規制して、シートクッション200をシートクッション着座姿勢状態位置200Xに保持することができるようになっている。
この状態で、シートクッション200を車体フロアF上の着座姿勢状態の位置に倒伏回動するとシートクッション200は見た目上はシートクッション着座姿勢状態位置200X(図6参照)に戻った位置となっているが、シートクッション側係合部材260が、車体フロア側被係合部材390の上に乗り上げた状態となり両係合部材が係合しない状態となる。そのためシートクッション200の固定機構のうちの一つが有効に働かず、正規のシートクッション着座姿勢状態位置200X(図6参照)に戻らないという問題があった。また、シートクッション200の後端部がシートバック300と干渉して着座姿勢状態の位置に戻すことができないというおそれもあった。
そこで本発明者は、かかる問題について鋭意検討の結果、シートクッション200と回動機構330を固定する保持機構600について、シートクッション200が起倒回動する際の回動機構330の姿勢位置に伴って、保持機構600の作動が有効、無効に切替可能にできることでシートクッション200と回動機構330との不要な固定を防ぐことに着目したものである。
本発明の第1の発明は、シートクッションとシートバックから構成されて着座使用可能な姿勢状態に保持されているシートが、該保持状態を解除する解除手段の操作によって、着座部であるシートクッションが車体フロアに対して倒伏したシートクッション着座姿勢状態位置から、車体フロアに対して起立したシートクッション格納姿勢状態位置に起こし上げられると共に、該起こし上げられる前のシートクッションの設置スペースに背もたれ部であるシートバックが倒し込まれたシートバック格納姿勢状態位置に作動する車両用シートのダブルフォールディング機構であって、前記シートクッションを前記シートクッション着座姿勢状態位置と前記シートクッション格納姿勢状態位置との間を起倒回動可能とする回動機構が前記シートクッションと前記車体フロアとの間に配設されており、該回動機構は前記シートクッションと前記車体フロアとの間を連結する連結リンク部材を備え、該連結リンク部材の一端と他端とにおける前記シートクッションと前記車体フロアとの連結は起倒回動可能に枢支された連結とされており、該回動機構により支持されたシートクッションを車体フロアに対してシートクッションの前端部が車両上方側へ浮き上がるシートクッション跳ね上げ状態位置に起こし上げる回動方向に付勢する付勢手段を有しており、該付勢手段により回動付勢されたシートクッションを該付勢手段の付勢力に抗してシートクッション着座姿勢状態位置に保持する保持機構を有しており、前記回動機構には、シートクッションの起倒回動の姿勢変化に伴う回動機構の姿勢変化を検知することのできる回動機構姿勢検知部位が設定されており、前記保持機構には、シートクッションと回動機構を固定することができる保持有効位置と、シートクッションと回動機構の固定を解除した保持退避位置とに切り替える切替機構を有しており、前記回動機構姿勢検知部位と前記保持機構の切替機構は、前記シートクッションがシートクッション着座姿勢状態位置に位置するときに前記保持機構が保持有効位置とされるように、ワイヤーケーブル等の機械的伝達手段によって接続されていることを特徴とする。
そのため、回動機構の姿勢変化に伴って、切替機構を連動させて保持機構を保持有効位置と保持退避位置に切り替えることができる。これにより、シートクッション格納姿勢状態位置から、シートクッション着座姿勢状態位置への倒伏作動過程において、シートクッションがシートクッション着座姿勢状態位置に倒伏するまで、保持機構を無効状態にすることができる。すなわち倒伏作動過程において、シートクッションと回動機構との不要な固定を防ぐことができる。よって、シートクッションの姿勢を容易にシートクッション跳ね上げ状態位置にして車体フロア上の着座姿勢状態の位置に倒伏することができるため従来よりダブルフォールディング機構のシートクッションの操作性が向上する。また、シートクッションとシートバックとの干渉を未然に防ぐことができる。
先ず、上記第1の発明の車両のシートのダブルフォールディング機構によれば、シートクッション格納姿勢状態位置から、シートクッション着座姿勢状態位置への倒伏作動過程において、シートクッションがシートクッション着座姿勢状態位置に倒伏するまで、保持機構を無効状態にすることができるため、シートクッションと回動機構との不要な固定を防ぐことができる。よってシートクッションの姿勢を容易にシートクッション跳ね上げ状態位置にして車体フロア上の着座姿勢状態の位置に倒伏することができるため従来よりダブルフォールディング機構のシートクッションの操作性が向上することができる。また、シートクッションがシートバックとの干渉を未然に防ぐことができる。
次に、上記第2の発明の車両のシートのダブルフォールディング機構によれば、従来と同様のシートクッション起倒回動操作を行えば自動で保持機構の保持有効位置と保持退避位置に切り替えることができるためより一層ダブルフォールディング機構のシートクッションの操作性が向上することができる。
図1は、本実施例に係る車両用シートの着座姿勢状態と格納姿勢状態を表した側面図である。図2は、本実施例に係る車両用シートのシートクッションがシートクッション着座姿勢状態位置からシートクッション跳ね上げ状態位置となる状態を表した側面図である。図3は、本実施例に係る車両用シートのシートクッションがシートクッション跳ね上げ状態位置からシートクッション格納姿勢状態位置となる状態を表した側面図である。
このダブルフォールディング機構12は、図1に図示されるように、シートクッション20と車体フロアFとの連結構造であるシートクッション連結構造14、シートバック30と車体フロアFとの連結構造であるシートバック連結構造16から構成されている。以下にダブルフォールディング機構12の構成について詳細に説明する。
図4は、本実施例に係る車両用シート10のシートクッションフレーム22を表した斜視図である。図5は、本実施例に係る車両用シート10の車体フロア側部材37及びシートバックフレーム32を表した斜視図である。なお、シートクッション20及びシートバック30のクッションパッドは、公知の方法で取付けられるものであり図示を省略している。また、中央付近に備えられた保持機構60を図示するためにフレームの中央部の一部を省略している。
このシートクッション連結構造14は、概略、シートクッションフレーム22と車体フロア側部材37とが、この間に配設された回動機構40の連結リンク部材46(図1参照)によって連結されている。
そして、左右一対に構成された第1連結リンク部材46a(図4参照)及び第2連結リンク部材46bが連結されることによって、連結リンク部材46(図1参照)として構成されている。よって、シートクッションフレーム22(図4参照)を車体フロアF(図1参照)に対して起倒回動可能にかつ、枢支する連結構成とされている。
サイドフレーム38の後側に配設された補強部材38bの略中央位置には、シートクッション着座姿勢状態位置において、シートクッション側係合部材26と係合可能な車体フロア側被係合部材39が配設されている。
このロック爪62は、シートクッション20と回動機構40(図4参照)を保持するためのものである。このロック爪62は、板部材から形成されており、ストライカ64と係合する係合凹部62aを有しており先端が先細ったテーパー形状に形成されている。そして、このロック爪62は、シートクッション20の下面部側のパネル部材24の凹部の略中央位置において、後述するロック爪切替部材72を介して回動自在に回動軸62cにおいて枢支され、垂下状に配設されている。
すなわちシートクッション20(図1参照)の車体フロアF(図1参照)に対する車両前後方向の姿勢変化と連動してロック爪62と係合する構成となっている。
ウェビングストラップ66は、保持機構60であるロック爪62とストライカ64の係合状態を解除する解除レバーとして構成されている。このウェビングストラップ66は、繊維体を帯状に形成されたものである。このウェビングストラップ66の一端はロック爪62の先端部に固定されており、他端部は操作部として、車両後方Re側にシートクッション20の下面部に面して延びて、シートバック30の下端部とシートクッション20の後端部の隙間部から車両前側Frに突出して配置されている(図1参照)。そして、図2に図示されるように、このウェビングストラップ66の操作部を車両前側Fr方向に引くとロック爪62が付勢力に抗して車両後方Re側に回動軸62cを中心として回動してストライカ64との係合が解除される構成となっている。
この検知をするために次の構成からなっている。車体フロア側部材37に取付けられた第2連結リンク部材46bのシートクッション起倒回動軸48の下部には、ワイヤーケーブル90を固定するためのブラケット82が設けられており、アウターケーシングの端部が固定されている。そしてブラケット82固定位置からインナーケーブルが延びて、第2連結リンク部材46bのシートクッション起倒回動軸48側の端部にワイヤーケーブル接続端部90aとして接続されている。このワイヤーケーブル接続端部90aの接続位置は、第2連結リンク部材46bにおいてシートクッション起倒回動軸48とシートクッション姿勢変更回動軸50の間に接続されている。
このロック爪切替部材72は、板部材によって略長方形状に形成されており、シートクッション20の下面部側のパネル部材24の凹部の略中央位置において、回動自在に枢支されて垂下状に配設され、その下方側にロック爪62が回動軸62cにより回動自在に枢支されている。このロック爪切替部材72とロック爪62の枢支位置には捩りばね部材63が備えられており、ロック爪62はこの捩りばね部材63の付勢によって常時は、図示上、時計回転方向に付勢されており、ストッパー62bの回動規制によってロック爪切替部材72と一体に垂下状に配設されている。このロック爪62が付勢されている方向は、ストライカ64が回動支軸42(図4参照)と共に回転移動してロック爪62の係合凹部62aと係合し、シートクッション20と回動機構40(図4参照)を固定することができる保持有効位置72aの方向である。
このロック爪切替部材72が付勢されている方向は、ストライカ64が回動支軸42(図4参照)と共に回転移動する軌道から外れて、ロック爪62の係合凹部62aとの係合ができない位置である。すなわち、シートクッション20と回動機構40(図4参照)の固定を解除した保持退避位置72bの方向である。
更に、ロック爪切替部材72の枢支位置より車両下面側であって、かつ、車両前方側の位置において、第2連結リンク部材46bと接続されたワイヤーケーブル90の他端側がワイヤーケーブル接続端部90bとして接続されている。
この接続により、シートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20Xまたは、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yに位置するときは、引張りばね部材74の付勢力に抗してロック爪切替部材72を車両前方方向に引張り、図1の図示上、時計回転方向に回動させる。すなわち、ロック爪62を保持有効位置72aの方向に移動させる。これにより、シートクッション20と回動機構40(図4参照)を固定することができる状態となる。
逆にシートクッション格納姿勢状態位置20Zに位置するときは、引張りばね部材74の付勢によって図1の図示上反時計回転方向に付勢される。すなわち、ロック爪62を保持退避位置72bの方向に移動させる。これにより、シートクッション20と回動機構40(図4参照)の固定ができない状態となる。
図5に図示されるように、シートバック連結構造16は、シートバック用回動機構33、捩りばね部材35、リクライニング機構36を有する。
詳しくは、シートバック用回動機構33は、車体フロアFと一体に固定された車体フロア側部材37と、この車体フロア側部材37に対しシートバック30の骨格を成すシートバックフレーム32を回動可能に連結する回動軸33bと、を有する。ここで、シートバックフレーム32は、パイプ状の部材と板状の部材とが剛接合されて形成されており、全体が門形状に形成されている。そして、車体フロア側部材37及び回動軸33bは、シートバックフレーム32の両脚部分の下端を回動可能に支持するために、シートバック30の幅方向に一対で設けられている。また、門形状のシートバックフレーム32は、その両脚部分に架け渡された補強部材32aと一体に剛接合されており、補強されている。
また、図5に良く示されるように、両リクライニング機構36は、これらの間に架け渡されるようにして設けられた連結軸36bによって互いに連結されている。この連結軸36bは、両リクライニング機構36の間で前述したロック機構の作動状態を同期させるべく、これらの間で回動力の伝達を行う。したがって、両リクライニング機構36は、リクライニングレバーの操作状態に応じて、常に、ロック作動状態の切換えが同期して行われる。
なお、このリクライニング機構36の構成は、公知のものであり、より詳しい内容は特開2003−9979号公報等の文献に開示されている。
先ず、車両用シート10を着座姿勢状態から格納姿勢状態にする作動構成について説明する。
図1に図示されるように、シートクッション20が車体フロアFに対して倒伏したシートクッション着座姿勢状態位置20X(仮想線)に位置し、シートバック30は車体フロアFに対して起き上がったシートバック起立姿勢状態位置30Xに位置している。
このとき、シートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20X(仮想線)に位置する状態では、回動機構姿勢検知部位80におけるブラケット82とワイヤーケーブル接続端部90aの距離は大きくなる。そのため、シートクッション20に設けられたロック爪切替部材72に接続されたワイヤーケーブル90bが、車両前側Frに引っ張られた状態を保っており、ロック爪切替部材72は、引張りばね部材74の付勢力に抗して図1の図示上、時計回転方向に回動付勢されて保持有効位置72aの状態を保っている。
この状態において、ウェビングストラップ66の操作部を車両前側Frに引っ張ると、ウェビングストラップ66の他端側と接続されたロック爪62のみが、捩りばね部材63の付勢力に抗して図1の図示上、回動軸62cを中心にして反時計回転方向に回動される。
図2に図示されるように、そうするとロック爪62の係合凹部62aとストライカ64の係合が解除されて、シートクッション20に備えられたトーションスプリング52(図4参照)の付勢力が働きシートクッション20は、前端部が車両上方側へ浮き上がったシートクッション跳ね上げ状態位置20Yに起こし上げられて回動付勢される。
これと同時に、シートクッション側係合部材26と車体フロア側被係合部材39の両係合部材は、シートクッション着座姿勢状態位置20Xの位置においての係合状態から、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yの位置では、シートクッション側係合部材26が車両前側Frに移動し両係合部材の係合状態が解除される。そのため、シートクッション20がシートクッション跳ね上げ状態位置20Yからシートクッション格納姿勢状態位置20Zへ起倒回動可能な状態となる。
次に図3に図示されるように、更にウェビングストラップ66の操作部を車両前側Frに引っ張ると、シートクッション20がシートクッション起倒回動軸48を中心に起倒回動されて、シートクッション格納姿勢状態位置20Zに回動移動する。
このシートクッション格納姿勢状態位置20Zの位置において、回動機構姿勢検知部位80におけるブラケット82とワイヤーケーブル接続端部90aの距離は小さくなる。そのため、シートクッション20に設けられたロック爪切替部材72は引張りばね部材74の付勢力によって、図1の図示上、反時計回転方向に回動付勢される。そしてロック爪62は、シートクッション20と回動機構40(図4参照)の固定を解除した保持退避位置72bに移動された状態となる。そのため、ストライカ64が回動する軌道上には、ロック爪62の係合凹部62aが位置しない状態となり、シートクッション20と回動機構40(図4参照)は固定できない状態となる。
そして、図1に図示されるように、シートバック30のリクライニング機構36を解除して、シートクッション20を起こし上げる前の設置スペースP内に倒し込み、シートバック格納姿勢状態位置30Zに倒伏させる。これにより、車両用シート10をコンパクトな姿勢状態として格納することができ、車両用シート10の設置されていたスペースを空けて荷室スペースLとして利用できるようになる。
図1に図示されるように、先ず、シートバック格納姿勢状態位置30Zに位置しているシートバック30をシートバック起立姿勢状態位置30X(仮想線)に起こし上げて、リクライニング機構36によって固定する。
次に、図3に図示されるように、シートクッション格納姿勢状態位置20Zに位置するシートクッション20をシートクッション起倒回動軸48を中心に車両後側Re方向に起倒回動させて、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yまで回動移動させる。このとき、シートクッション20がシートクッション格納姿勢状態位置20Zからシートクッション跳ね上げ状態位置20Yに回動移動完了するまでの間は、回動機構姿勢検知部位80におけるブラケット82とワイヤーケーブル接続端部90aの距離は小さい状態となる。そのため、シートクッション20に設けられたロック爪切替部材72は引張りばね部材74の付勢力によって、図3の図示上、反時計回転方向に回動付勢されて保持退避位置72bを保つ。
この状態は、ロック爪切替部材72に枢支されたロック爪62の係合凹部62aが、ストライカ64が回動する軌道上に位置しない状態のため、両部材は係合ができない状態であり、シートクッション20は回動機構40(図4参照)との固定ができない状態のまま、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yまで回動移動する。よって、シートクッション格納姿勢状態位置20Zからシートクッション跳ね上げ状態位置20Yの間は、シートクッション20は回動機構40(図4参照)と不要な固定をしないまま回動移動することができる。
そのため、シートクッション20は、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yの正規姿勢位置に回動移動が可能なため、シートクッション側係合部材26と車体フロア側被係合部材39の両係合部材が係合可能な状態にすることができる。
そして、シートクッション20が、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yに回動移動完了すると、回動機構姿勢検知部位80におけるブラケット82とワイヤーケーブル接続端部90aの距離は大きくなる。そうすると、シートクッション20に設けられたロック爪切替部材72に接続されたワイヤーケーブル90bが、車両前側Frに引っ張られて、ロック爪切替部材72は、引張りばね部材74の付勢力に抗して図1の図示上、時計回転方向に回動付勢されて保持有効位置72aとなる。
この状態は、ロック爪切替部材72に枢支されたロック爪62の係合凹部62aが、ストライカ64が回動する軌道上に位置する状態のため、両部材は係合可能状態となる。
図2に図示されるように、シートクッション20に備えられたトーションスプリング52(図4参照)の付勢力に抗して、シートクッション20の上部を下方に押圧してシートクッション着座姿勢状態位置20Xまで沈み込ませるように回動移動させると、ロック爪62の係合凹部62aと、ストライカ64が自動的に係合されて、シートクッション20と回動機構40(図4参照)の固定がされる。すなわち、シートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20Xにまで回動移動されると、ストライカ64は、ロック爪62の先端テーパー部に接触し、捩りばね部材63の付勢力に抗してロック爪62を反時計回転方向に回動させて係合凹部62aとの係合をする。
このとき、シートクッション跳ね上げ状態位置20Yにおける正規姿勢状態のシートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20Xまで回動移動すると、シートクッション20の後端部はシートバック30の下端部に潜りこむように回動する。この回動移動に伴って、シートクッション側係合部材26は車体フロア側被係合部材39との係合位置まで車両後側Re方向に移動をして係合を完了する。
この構成によれば、連結リンク部材46に設定された回動機構姿勢検知部位80は、シートクッション20の起倒回動の姿勢変化に伴う回動機構の姿勢変化を検知することができる。さらに、保持機構60に設けられた切替機構70はシートクッション20と回動機構40を固定することができる保持有効位置72aと、シートクッション20と回動機構40の固定を解除した保持退避位置72bとに切り替えることができる。そしてこの回動機構姿勢検知部位80と切替機構70はワイヤーケーブル90によって接続されている。
そのため、回動機構40の姿勢変化に伴って、切替機構70を連動させて保持機構60を保持有効位置72aと保持退避位置72bに切り替えることができる。これにより、シートクッション格納姿勢状態位置20Zから、シートクッション着座姿勢状態位置20Xへの倒伏作動過程において、シートクッション20がシートクッション着座姿勢状態位置20Xに倒伏するまで、保持機構60を無効状態にすることができる。すなわち倒伏作動過程において、シートクッション20と回動機構40との不要な固定を防ぐことができる。よって、シートクッション20の姿勢を容易にシートクッション跳ね上げ状態位置20Yにして車体フロアF上の着座姿勢状態の位置に倒伏することができるため従来よりダブルフォールディング機構12のシートクッション20の操作性が向上する。また、シートクッション20とシートバックとの干渉を未然に防ぐことができる。
例えば、本実施例においては、シートクッションフレーム22について、管状のワイヤー構造のフレーム構成を示したが他の構成も適用できる。例えば、合成樹脂製等の材料を用いてパネル形状に形成されたものでもよい。
また、付勢手段としてトーションスプリング52について、シートクッションフレーム22のパネル部材24に配置する構成を示したが、他の弾性部材の適用もできる。例えば回動支軸42と第1連結リンク部材46aの連結部につるまき形状の捩りばね部材を配設する構成であってもよい。
また、ワイヤーケーブル90について、プル式(引張りタイプ)のワイヤーケーブル90について示したが、押し引き両用のプッシュプル形式のワイヤーケーブル90であってもよい。また、機械的伝達手段の代表例としてワイヤーケーブル90の構成について説明したが、リンク伝達により伝達する構成であってもよい。
また、ロック爪切替部材72は、引張りばね部材74によって付勢された構成を示したが、図3の図示上、反時計回転方向となる保持退避位置72bの方向に付勢する構成であれば、引張りばね部材以外の種々の弾性部材も適用できる。例えば、ロック爪切替部材がシートクッション20に枢支された位置に捩りばね部材を配設して付勢する構成であってもよい。
そうすると、シートクッション格納姿勢状態位置20Zからシートクッション着座姿勢状態位置20Xの倒伏回動におけるシートクッション20の姿勢変化に伴って、ロック爪切替部材72が保持退避位置72bから保持有効位置72aに回動移動する間は、このばね部材は弾性変形をしない。そして、ロック爪切替部材72が保持有効位置72aに回動移動完了後に更に、シートクッションの倒伏回動が終了しない場合において、このばね部材が、弾性変形をする構成となっている。
すなわち、ロック爪切替部材72が保持退避位置72bから保持有効位置72aに回動移動する距離と、回動機構姿勢検知部位80におけるワイヤーケーブル90によるロック爪切替部材を引っ張る距離の差があっても、このバネ部材の弾性変形によって解消することができる。これにより、ロック爪切替部材を円滑に保持退避位置72bに回動移動させることができる。
12 ダブルフォールディング機構
14 シートクッション連結構造
16 シートバック連結構造
20 シートクッション
20X シートクッション着座姿勢状態位置
20Y シートクッション跳ね上げ状態位置
20Z シートクッション格納姿勢状態位置
22 シートクッションフレーム
24 パネル部材
26 シートクッション側係合部材
30 シートバック
30X シートバック起立姿勢状態位置
30Z シートバック格納姿勢状態位置
32 シートバックフレーム
32a 補強部材
32b 掛合部材
33 シートバック用回動機構
33b 回動軸
35 捩りばね部材
35a 支持部
35b 附勢部
36 リクライニング機構
36a 回動軸
36b 連結軸
37 車体フロア側部材
38 サイドフレーム
38a 補強部材
38b 補強部材
39 車体フロア側被係合部材
40 回動機構
42 回動支軸
44 連結軸
46 連結リンク部材
46a 第1連結リンク部材
46b 第2連結リンク部材
48 シートクッション起倒回動軸
50 シートクッション姿勢変更回動軸
52 トーションスプリング
60 保持機構
62 ロック爪
62a 係合凹部
62b ストッパー
62c 回動軸
63 捩りばね部材
64 ストライカ
66 ウェビングストラップ
70 切替機構
72 ロック爪切替部材
72a 保持有効位置
72b 保持退避位置
74 引張りばね部材
80 回動機構姿勢検知部位
82 ブラケット
90 ワイヤーケーブル
90a ワイヤーケーブル接続端部
90b ワイヤーケーブル接続端部
Fr 車両前側
Re 車両後側
F 車体フロア
L 荷室スペース
P 設置スペース
Claims (2)
- シートクッションとシートバックから構成されて着座使用可能な姿勢状態に保持されているシートが、該保持状態を解除する解除手段の操作によって、着座部であるシートクッションが車体フロアに対して倒伏したシートクッション着座姿勢状態位置から、車体フロアに対して起立したシートクッション格納姿勢状態位置に起こし上げられると共に、該起こし上げられる前のシートクッションの設置スペースに背もたれ部であるシートバックが倒し込まれたシートバック格納姿勢状態位置に作動する車両用シートのダブルフォールディング機構であって、
前記シートクッションを前記シートクッション着座姿勢状態位置と前記シートクッション格納姿勢状態位置との間を起倒回動可能とする回動機構が前記シートクッションと前記車体フロアとの間に配設されており、
該回動機構は前記シートクッションと前記車体フロアとの間を連結する連結リンク部材を備え、該連結リンク部材の一端と他端とにおける前記シートクッションと前記車体フロアとの連結は起倒回動可能に枢支された連結とされており、
該回動機構により支持されたシートクッションを車体フロアに対してシートクッションの前端部が車両上方側へ浮き上がるシートクッション跳ね上げ状態位置に起こし上げる回動方向に付勢する付勢手段を有しており、
該付勢手段により回動付勢されたシートクッションを該付勢手段の付勢力に抗してシートクッション着座姿勢状態位置に保持する保持機構を有しており、
前記回動機構には、シートクッションの起倒回動の姿勢変化に伴う回動機構の姿勢変化を検知することのできる回動機構姿勢検知部位が設定されており、
前記保持機構には、シートクッションと回動機構を固定することができる保持有効位置と、シートクッションと回動機構の固定を解除した保持退避位置とに切り替える切替機構を有しており、
前記回動機構姿勢検知部位と前記保持機構の切替機構は、前記シートクッションがシートクッション着座姿勢状態位置に位置するときに前記保持機構が保持有効位置とされるように、ワイヤーケーブル等の機械的伝達手段によって接続されていることを特徴とする車両用シートのダブルフォールディング機構。 - 請求項1に記載の車両用シートのダブルフォールディング機構であって、
前記保持機構の切替機構は、ロック爪切替部材とロック爪から構成されており、
ロック爪切替部材は、シートクッションに回動自在に枢支されており、
常時は弾性部材の付勢力によって保持退避位置方向に付勢されており、
前記ワイヤーケーブル等の機械的伝達手段は、該作動伝達力が保持有効位置へ作動されるように接続されており、
ロック爪は、ロック爪切替部材に回動自在に枢支されており、常時は弾性部材の付勢力によって保持有効位置に付勢されており、
前記解除手段の作動伝達力が保持退避位置へ作動されるように接続されていることを特徴とする車両用シートのダブルフォールディング機構。
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