JP2009255168A - 高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤおよびその製造方法 - Google Patents

高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 全姿勢で高能率な溶接が可能で、且つ、耐割れ性に優れた、耐力690MPa以上の高強度鋼の溶接用フラックス入りワイヤおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 鋼製外皮にフラックスを充填してなる高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.25〜0.7%、Mn:1.0〜3.0%、Ni:1.0〜3.5%、B:0.001〜0.015%を含有し、Cr、Alは、Cr:0.05%以下、Al:0.05%以下に制限され、且つフラックスに、TiO:2.5〜7.5%、SiO:0.1〜0.5%、ZrO:0.2〜0.9%、Al:0.1〜0.4%を含有し、残部は、Fe、アーク安定剤および不可避不純物からなり、ワイヤの全水素量が15ppm以下であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、建築機械や海洋構造物等における耐力690MPa以上の高強度鋼に使用される高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤに関し、特に、全姿勢溶接が可能で耐割れ性に優れた高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤおよびその製造方法に関する。
建築機械や海洋構造物等で主に使用される高強度鋼の溶接は、衝撃靭性に優れた被覆アーク溶接棒やサブマージアーク溶接法、ソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法が適用されている。その中で、立向や上向、横向といった姿勢溶接が必要は部材には、被覆アーク溶接棒またはソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法を適用するのが一般的である。
しかしながら、被覆アーク溶接棒は溶接能率が低く、またソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法についても姿勢溶接ではメタル垂れ防止のため低電流での溶接が必要となることから、同様に高能率な溶接が困難である。
一方、一般的な耐力690MPa未満の低強度鋼の全姿勢溶接は、その大部分はフラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接が適用される。
フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接は、溶接時にワイヤ中に添加した高融点のスラグ剤が溶接金属より先に凝固しこれを保持するため、立向上進溶接のような姿勢溶接でもメタル垂れが発生し難く、高電流、即ち高溶着で高能率な溶接が可能となる。
しかし、フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接は、一般的に、フラックス入りワイヤに添加するスラグ剤が主に酸化物であるため、他の溶接法に比べ衝撃靭性が得にくいこと、また、フラックス原料に含有される水分やワイヤ保管時の吸湿により拡散性水素量がソリッドワイヤに比べ高いことから、高強度鋼の溶接への適用は困難であった。
高強度鋼用のフラックス入りワイヤについては、これまで種々の開発が進められており、例えば、特許文献1、2には、スラグ剤を添加しないメタル系フラックス入りワイヤが開示されているが、これらは下向溶接を主眼としており全姿勢溶接についてはソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法と同様にメタル垂れ防止のため低電流での溶接が必要となる。
また、特許文献3、4には、高強度鋼用の全姿勢用フラックス入りワイヤに関し、ルチールを主体としたスラグ剤に金属弗化物や塩基性酸化物を添加し、溶接金属の酸素量低減により低温靭性を改善したフラックス入りワイヤが開示されているが、これらは溶接金属の耐割れ性については考慮されていない。
特許文献5には、フラックス入りワイヤの水素量を低減する方法として、ワイヤを所定の温度で焼鈍する技術が公開されているが、この技術は、従来フラックス入りワイヤに対しては有効であるものの、本発明が目的とする耐力690MPa級用のフラックス入りワイヤに対しても有効であるかは明確ではない。一般に、690MPa級のフラックス入りワイヤに関しては、いわゆる水素吸蔵合金と呼ばれているNi、Mgなどの合金を添加する必要がある。これら元素を添加する理由は、溶接金属の強度および靭性を確保するためであるが、ワイヤ焼鈍中にフラックス内に存在する水素がワイヤ外に拡散していくのか、水素吸蔵合金内にとどまる形でワイヤ内部に残存するのかは、従来技術では明確にされていないのが現状である。そのため、耐割れ性を改善した高張力鋼溶接用フラックス入りワイヤは、従来技術の範囲では実現されていない。
特開2006−198630号公報 特開2007−144516号公報 特開平09−253886号公報 特開平03−047695号公報 特開平09−57489号公報
本発明は、耐力690MPa以上の高強度鋼に使用される高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤにおいて、全姿勢で高能率な溶接が可能で、且つ、耐割れ性に優れた高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 鋼製外皮にフラックスを充填してなる高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、
C:0.03〜0.10%、
Si:0.25〜0.7%、
Mn:1.0〜3.0%、
Ni:1.0〜3.5%、
B:0.001〜0.015%を含有し、
Cr、Alは、
Cr:0.05%以下、
Al:0.05%以下
に制限され、且つフラックスに、
TiO:2.5〜7.5%、
SiO:0.1〜0.5%、
ZrO:0.2〜0.9%、
Al2O:0.1〜0.4%
を含有し、残部は、Fe、アーク安定剤および不可避不純物からなり、ワイヤの全水素量が15ppm以下であることを特徴とする、高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
(2) ワイヤ全質量に対する質量%で、Mo:0.1〜1.0%、Nb:0.01〜0.05%、V:0.01〜0.05%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
(3) ワイヤ全質量に対する質量%で、Ti:0.1〜1.0%、Mg:0.01〜0.9%、Ca:0.01〜0.5%、REM:0.01〜0.5%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
(4) 鋼帯をこれの長手方向に送りながら成形ロールによりオープン管に成形し、この成形途中でオープン管の開口部からフラックスを供給し、開口部の相対するエッジ面を突合せ溶接し、溶接により得られた管に縮径と焼鈍を実施する際に、ワイヤ直径が10.0mm以下となるまで縮径された後に、ワイヤを700℃以上、1000℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする、上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤの製造方法。
本発明の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤによれば、耐力690MPa以上の高強度鋼の溶接において、被覆アーク溶接棒やソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法に比べ高能率な溶接が全姿勢で可能で、且つ耐割れ性に優れ、低温靭性が良好であるなど、溶接部の品質および溶接能率の向上を図ることができる。
本発明者らは、全姿勢溶接用のフラックス入りワイヤにおいて、高強度鋼溶接金属として690MPa以上の耐力をはじめとした強度および衝撃靭性等の機械的性能を確保し、且つ、耐割れ性に優れたワイヤ成分を得るべく、種々検討を行った。
その結果、ルチールを主成分とした全姿勢溶接用のスラグ成分における最適な合金剤添加量を見出し、更に、耐割れ性を改善する手段として、ワイヤ焼鈍の条件を明確にすることによりワイヤ中の全水素量を15ppm以下に低減できることを明らかにし、これらを両立できることを見出した。
以下に本発明の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤの成分等限定理由を述べる。
[C:0.03〜0.10質量%]
Cは、固溶強化による溶接金属の強度を確保する重要な元素である。鋼製外皮とフラックス成分合計(以下、ワイヤ成分という。)のCが0.03質量%(以下、%という。)未満では、前記強度確保の効果が得られず、0.10%を超えると過剰なCが溶接金属に歩留り、耐力および強度が過度に上昇して靭性が低下する。
[Si:0.25〜0.7%]
Siは、溶接金属の靭性向上を目的とする。ワイヤ成分のSiが0.25%未満では靭性が低下する。一方、0.7%を超えるとスラグ生成量が多くなって、多層盛溶接した場合スラグ巻き込み欠陥が生じる。また、溶接金属中への歩留が過剰となり、強度が過度に上昇するため靭性が低下する。
[Mn:1.0〜3.0%]
Mnは、溶接金属の靭性の確保と強度および耐力の向上を目的とする。ワイヤ成分のMnが1.0%未満では、靭性が低下する。一方、3.0%を超えるとスラグ生成量が多くなって、多層盛溶接した場合スラグ巻き込み欠陥が生じる。また、溶接金属中への歩留が過剰となり、強度が過度に上昇するため靭性が低下する。
[Ni:1.0〜3.5%]
Niは、溶接金属の強度および靭性向上を目的とする。ワイヤ成分のNiが1.0%未満ではその効果が不十分であり、3.5%を超えると強度が過度に上昇し靭性が低下する。
[B:0.001〜0.015%]
Bは、微量の添加で溶接金属の焼入れ性を高め、溶接金属の強度および低温靭性を向上させる。Bが、0.001%未満ではその効果が不十分であり、0.015%を超えると強度が過大となり低温靭性が劣化する。なお、Bの効果は、金属単体、合金または酸化物による何れでも発揮することができるため、フラックスに添加する場合の形態は自由である。
[Cr:0.05%以下]
Crは、溶接金属中で炭化物を形成し強度を向上させる効果があるが、反面、低温靭性を低下させる作用があるため、0.05%以下に制限する。
[Al:0.05%以下]
Alは、溶融池中に溶解した酸素と結合する脱酸剤としての効果があるが、フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接での比較的低い入熱条件の場合、形成された酸化物のスラグ浮上が不十分となり易く、溶接金属中に非金属介在物として残留し靭性低下を招くため、0.05%以下に制限する。
[TiO:2.5〜7.5%]
TiOは、アーク安定剤であると共に、スラグ剤の主成分である。溶接時に溶接金属を被包して大気から遮断すると共に、適度な粘性により溶接金属のビード形状を適正に保ち、特に、立向上進溶接では他の金属成分とのバランスによりメタルの垂れ性に大きく影響する。TiOが、2.5%未満では、立向上進溶接においてメタル垂れが発生し易く、全姿勢溶接が困難である。一方、7.5%を超えるとスラグ量が過剰となりスラグ巻込みが発生したり、非金属介在物が増加して靭性が低下する。
[SiO:0.1〜0.5%]
SiOは、溶融スラグの粘性を高めスラグ被包性を向上させる。SiOが、0.1%未満ではスラグの粘性が不足してスラグ被包性が不十分となり立向上進溶接においてメタル垂れが発生する。一方、0.5%を超えると溶融スラグの粘性が過剰となりスラグ剥離性およびビード形状が不良となる。
[ZrO:0.2〜0.9%]
ZrOは、溶融スラグの粘性および凝固温度を調整し、スラグ被包性を高める作用を有する。0.2%未満ではその効果が不十分で立向上進溶接においてメタル垂れが発生する。一方、0.9%を超えるとビード形状が凸状となりスラグ巻込みや融合不良を発生し易くなる。
[Al:0.1〜0.4%]
Alは、ZrOと同様に溶融スラグの粘性および凝固温度を調整し、スラグ被包性を高める作用を有する。0.1%未満ではその効果が不十分で立向上進溶接においてメタル垂れが発生する。一方、0.4%を超えるとビード形状が凸状となりスラグ巻込みや融合不良を発生し易くなる。
[ワイヤの全水素量:15ppm以下]
ワイヤ中の水素量は、不活性ガス融解熱伝導度法などにより測定することができる。ワイヤ中の水素は、溶接金属の拡散性水素源となるため、できるだけ低減する必要がある。ワイヤ中の水素量が15ppmを超えると拡散性水素量(JIS Z3118)は4ml/100gを超えるため、高強度鋼の溶接金属では低温割れの感受性が高まる。
なお、ワイヤの全水素量は、水素含有量の低い充填フラックスの選定およびフラックス充填後の焼成によって低減することができる。
[Mo:0.1〜1.0%、Nb:0.01〜0.05%、V:0.01〜0.05%]
Mo、NbおよびVは、いずれも溶接金属の耐力および強度向上を目的とする。これらは1種または2種以上を選択してワイヤ中に添加する元素であるが、上限のMoが1.0%、Nbが0.05%、Vが0.05%の夫々の規定量を超えると強度が過多となり靭性が低下する。
また、Moが0.1%未満、Nbが0.01%未満およびVが0.01%未満の1種または2種以上では、溶接金属の耐力および強度向上効果は得られない。
[Ti:0.1〜1.0%、Mg:0.01〜0.9%、Ca:0.01〜0.5%、REM:0.01〜0.5%]
Ti、Mg、CaおよびREMは、いずれも脱酸剤として溶接金属の酸素を低減し靭性の向上を目的とする。これらは1種または2種以上を選択してワイヤ中に添加する元素であるが、上限のTiが1.0%、Mgが0.9%、Caが0.5%、REMが0.5%の夫々の規定量を超えるとアーク中で激しく酸素と反応しスパッタやヒュームの発生が増大する。
また、Tiが0.1%未満、Mgが0.01%未満、Caが0.01%未満およびREMが0.01%未満では、脱酸剤として溶接金属の酸素を低減し靭性の向上効果は得られない。
[鋼製外皮に外気浸入の危険性のあるスリット状の継ぎ目が無いこと]
フラックス入りワイヤは、鋼製外皮をパイプ状に成型しその内部にフラックスを充填した構造で、製造の過程で成型した鋼製外皮を溶接して、外気浸入の危険性のあるスリット状の継ぎ目が無いワイヤと溶接を行わずスリット状の隙間を有するワイヤとに大別できる。本発明は、いずれの断面構造も採用することができるが、鋼製外皮に外気浸入の危険性のあるスリット状の継ぎ目が無いワイヤは、ワイヤ中の全水素量低減を目的とした熱処理が可能であり、また製造後の吸湿がないことから、拡散性水素量を低減し耐割れ性を向上する目的において、より望ましい。
なお、フラックス中の合金成分は、鋼製外皮の成分とその含有量を考慮して、各限定した範囲内で配合成分を調整する。フラックス中の合金成分を調整することで、種々の高強度鋼(母材)の成分に応じたフラックス入りワイヤとすることができる。
また、PおよびSは、共に低融点の化合物を生成して粒界の強度を低下させ、溶接金属の靭性を低下させるため、Pは0.015%以下、Sは0.010%以下とし、できるだけ低いことが好ましい。更に、鉄粉は、フラックス充填率を10〜20%に調整するために用いることができるが、酸素を持ち込むため、フラックス充填率、鉄粉添加量共に低いことが望ましい。
また、ワイヤ中のその他成分として、鋼製外皮、フラックス中に添加された鉄粉及び合金成分中のFe、アルカリ金属の酸化物および弗化物、アルカリ土類金属の酸化物および弗化物のアーク安定剤として、例えば、NaO、KO、NaF、KSiF、KZrF、NaAlF、MgF、防錆や通電性、耐チップ磨耗性に有効なワイヤ表面へのCuメッキ処理を施した場合はそのCuを含む。
次に、本発明におけるワイヤ製造方法について述べる。
本発明のフラックス入りワイヤの製造方法では、鋼帯をこれの長手方向に送りながら成形ロールによりオープン管(U字型)に成形して鋼製外皮とし、この成形途中でオープン管の開口部からフラックスを供給し、開口部の相対するエッジ面を突合せ溶接し、溶接により得られた管に縮径と焼鈍を実施する際に、ワイヤ直径が10.0mm以下となるまで縮径された後に、ワイヤを700℃以上、1000℃以下の温度で焼鈍することを特徴としている。これらの目的は、ワイヤ内の水素量を低減し、耐割れ性を確保することにある。
鋼製外皮の継ぎ目に隙間のあるCタイプのフラックス入りワイヤでは、ワイヤを焼鈍すると鋼製外皮の熱変形により隙間が拡大したり、内包するフラックスが酸化したりする危険があり、焼鈍にはそれなりの注意が必要である。一方、ワイヤは隙間のないOタイプの場合、焼鈍処理を行っても鋼製外皮の継ぎ目が開口することはなく、内包するフラックスは外気との接触が遮断されているので酸化や窒化などの変質は無い。
これまで、Oタイプのフラックス入りワイヤでも、650℃程度での熱処理を行うことはあったが、本発明が対象とする690MPa級以上の引張り強度を有するフラックス入りワイヤの水素量を低減することを目的とするものではない。尚、1000℃を超える高温で焼鈍を行うと、鋼製外皮の軟化が著しくなり、伸線工程でワイヤが破断する危険性が高くなるため、焼鈍温度の上限は1000℃とした。
尚、焼鈍を行う際のワイヤ直径を10mm以下と限定した。この理由は、10mmを超える太径のワイヤを焼鈍すると、ワイヤ内の空隙に溜まっている空気量が多すぎて、これが原因で、フラックスが窒化や酸化する危険が生じ、ワイヤが変質してしまう可能性があるからである。また、ワイヤ焼鈍による水素低減効果は、ワイヤ内部の水素が焼鈍中に鋼製外皮を透過してワイヤ外に逃げていくプロセスであるが、ワイヤが太いということはそれだけ水素の拡散距離が長いことでもあり、効率よく水素を低減する観点からは好ましくはない。一方、本発明に規定するように10mm以下の直径まで縮径された場合は、管内空隙、及びフラックス中の空気は縮径によって後方(管の送りとは逆方向)に押し出され、オープン管の状態にある管の開口部から外部へ排出されるため、管内に残存する空気量は無視できる程度に十分に減少している。尚、ワイヤ直径の下限値は特に規定しないが、2mm未満では生産性を阻害するので、2mm以上のワイヤ直径で焼鈍を実施するのが好ましい。
なお、本発明が開示しているワイヤ製造方法以外の製造方法を用いても、ワイヤ全水素量を15ppm以下にすることができる製造方法が存在する。例えば、継ぎ目なしワイヤに関しては、フラックスをワイヤに充填する前に、フラックスそのものを充分焼鈍する方法である。この場合は、フラックスの焼鈍の後に、フラックスが再び吸湿すれば焼鈍効果がなくなるので、焼鈍後、フラックスをArガス中に保管するなどの管理を厳しくする必要がある。また、継ぎ目ありのワイヤに関しては、ワイヤ焼鈍をArガス雰囲気中にて実施し、その後、継ぎ目からの吸湿を防ぐために、一般に、このような工程管理を厳しくする方法は、ワイヤ製造コストを増加させることを意味するため、特段の事情がない場合は、本発明が開示しているワイヤ製造方法を採用することが望ましい。
本発明のワイヤの径は、溶接時の電流密度を高くし高溶着率が得られる直径1.0〜2.0mmとすることができるが、好ましい範囲は1.2〜1.6mmである。
また、溶接時のシールドガスは、溶接金属中の酸素量を低減するためにAr−5〜25%COの混合ガスであることが好ましい。
以下、本発明の効果を実施例により具体的に説明する。
鋼製外皮を成型工程でU型に成型して各種成分のフラックスを充填し、更にO型に成型した後、鋼製外皮の合わせ目を溶接した、外気浸入の危険性のあるスリット状の継ぎ目が無いワイヤと、溶接しないスリット状の隙間の有るワイヤを造管、伸線して表1および表2に示すワイヤ径が1.2mmのフラックス入りワイヤを試作した。本実施例では、鋼製外皮として用いた鋼は、すべての試作フラックス入りワイヤに対して同じものを用いている。その成分は、質量%で、C:0.03%、Si:0.25%、Mn;0.4%、P;0.003%、S;0.002%、で、残部は鉄および不可避不純物である。すなわち、この成分に対して、不足している元素をフラックスに充填することにより表1、2に示すワイヤ成分を持つフラックス入りワイヤを試作した。但し、本発明においては、Niなどの合金元素をフラックスのみに含有させる場合に限定されるものではない。鋼製外皮にNiなどの合金元素が含有されている場合でも、ワイヤ全質量に対しての成分範囲が、本発明の範囲内であればよい。Niなどの合金元素を鋼製外皮に含有させるのか、フラックスに充填するのかは、ワイヤ製造コストなどの観点から決定されるべきもので、当該者であれば容易に判断できるものである。
各ワイヤは、伸線途中で焼鈍を実施しているが、スリット状の隙間のあるワイヤを焼鈍する場合に関しては、ワイヤ中のフラックスが隙間を通して大気に接触することを防ぐために、Arガス雰囲気中で焼鈍を実施した。そして、ワイヤ製造後は、フラックスの吸湿を防ぐために、ビニール製の袋に封入して、溶接開始直前までその状態で保管した。なお、比較例ワイヤB18では、このような焼鈍や保管を実施していない。一般に、Arガスシールド雰囲気での焼鈍やビニール袋への封入保管は費用が高くなる傾向があるため、これを防ぐ必要がある場合は、継ぎ目なしワイヤにすることが好ましい。
Figure 2009255168
Figure 2009255168
試作したワイヤは、(株)堀場製作所製の水素分析装置:EMGA−621を用いて全水素量を測定した後、JIS G3128 SHY685に規定される鋼板を用いて立向上進すみ肉溶接による溶接作業性の評価と溶着金属試験を実施した。更に、立向上進すみ肉溶接で溶接作業性が良好であったものについて割れ試験を実施した。これらの溶接条件を表3にまとめて示す。
Figure 2009255168
立向上進すみ肉溶接は、半自動溶接で実施し、メタル垂れ、スパッタ発生状態、スラグ剥離性およびビード形状を調べた後、マクロ断面を5断面採取してスラグ巻き込み欠陥の有無を調べた。
溶着金属試験では、引張試験片(JIS Z3111 A号)および衝撃試験片(JIS Z3111 4号)をそれぞれ溶着金属の板厚中央部から採取して試験に供した。機械的性能の評価は、0.2%耐力が690MPa以上で且つ試験温度−40℃における吸収エネルギーが47J以上を合格とした。
割れ試験は、U形溶接割れ試験方法(JIS Z3257)に準拠して実施した。溶接後48時間経過した試験体について、表面割れおよび断面割れ(5断面)の発生有無を浸透探傷試験(JIS Z2343)により調査した。それらの結果を表4にまとめて示す。
Figure 2009255168
表1、表2および表4のワイヤ記号A1〜A13が本発明例、ワイヤ記号B1〜B17は比較例である。これらワイヤのうちワイヤA13のみ、ワイヤ焼鈍温度が本発明の範囲外の状態で全水素量を本発明の範囲内にしたものである。ワイヤA13に関しては、フラックスをワイヤに充填する前に、Arガス雰囲気中にて800℃で焼鈍し、充填する直前までArガス中に保持してからワイヤに充填したArガス中で焼鈍した理由は、大気中での焼鈍ではフラックスが酸素や窒素と接触することになるため、フラックスの材質が変化する危険があるためである。一般に、フラックスをワイヤ充填する前にこのような高温度で焼鈍することはあまりない。ワイヤA13以外は、200℃の大気中でフラックスを焼鈍し、ワイヤ中の水分を低減させた。ワイヤA13をその後さらにワイヤ焼鈍した理由は、線引き中の加工硬化によるワイヤ硬さの調整のためである。
なお、ワイヤ焼鈍温度が1000℃を上回る、具体的には1050℃でのワイヤ製造も実施してみたが、焼鈍後のワイヤ強度が極めて低く、線引き中に断線を起こしたため、表1、表2には、このような高い焼鈍温度の実施例は記載されていない。
本発明例であるワイヤ記号A1〜A13は、C、Si、Mn、Ni、B、Cr、Al、TiO、SiO、ZrO、Alおよび全水素量が適量で、Mo、Nb、Vの1種または2種以上の量およびTi、Mg、Ca、REMの1種または2種以上の量も適量であるので、溶接作業性が良好で溶着金属の耐力および吸収エネルギーも良好な値が得られ、さらに低温割れも生じることがないなど、極めて満足な結果であった。なお、本発明のうち、ワイヤA13は、ワイヤA12と同じワイヤ成分系であり、かつワイヤA13のみ、ワイヤ焼鈍温度が本発明の範囲外にもかかわらず全水素量が低いため十分な耐割れ性を示したものである。これは、すでに述べたように、ワイヤ充填前に、Arガス雰囲気中でフラックスを十分焼鈍したことと、その後、Arガス中に保持してフラックスの吸湿を防いだためである。一般に、このような工程は費用増加をもたらすため、ワイヤ焼鈍で水素量を低減するのか、充填前のフラックスを焼鈍し、その後の保持をしっかりさせるのかは、ワイヤ製造上のコストに与える影響を考慮して決定すべきであるが、これらに比較は当業者であれば容易に判断できる。
比較例中ワイヤ記号B1は、Tiが多いのでスパッタ発生量が多かった。また、Cが少ないので0.2%耐力が低値であった。
ワイヤ記号B2は、TiOが少ないのでメタル垂れが生じた。また、Cが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B3は、SiOが少ないのでスラグ剥離性およびビード形状が不良であった。また、Siが少ないので吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B4は、ZrOが少ないのでメタル垂れが生じた。また、Siが多いのでスラグ巻き込み欠陥が生じ、吸収エネルギーも低値であった。
ワイヤ記号B5は、SiOが多いのでスラグ剥離性およびビード形状が不良であった。また、Mnが少ないので吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B6は、Alが少ないのでメタル垂れが生じた。また、Mnが多いのでスラグ巻き込み欠陥が生じ、0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B7は、REMが多いのでスパッタ発生量が多かった。また、Niが少ないので吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B8は、Alが多いのでビード形状が不良で、スラグ巻き込み欠陥も生じた。また、Niが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B9は、Bが少ないので吸収エネルギーが低値であった。また、全水素量が多いので割れが生じた。なお、ワイヤ焼鈍をArガス雰囲気中で実施したにもかかわらず全水素量が多かった理由は、表2に示すように、ワイヤ焼鈍温度が本発明の範囲外であったためと考えられる。このように、本発明の範囲外でのワイヤ焼鈍条件で全水素量を低くするためには、本発明例のA13のように、事前にフラックスを充分焼鈍し、さらにフラックスの吸湿を避けるためにワイヤ挿入前にはArガス中で保管して置くなどの厳しい工程管理が必要になる。これら工程管理はワイヤ製造コスト増をもたらすため、本発明が開示しているワイヤ製造方法を採用することが望ましい。
ワイヤ記号B10は、ZrOが多いのでビード形状が不良で、スラグ巻き込み欠陥も生じた。また、Bが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B11は、Caが多いのでスパッタ発生量が多かった。また、Crが高いので吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B12は、Alが多いので吸収エネルギーが低値であった。また、ワイヤ焼鈍温度が低く全水素量が多いので割れが生じた。
ワイヤ記号B13は、Mgが多いのでスパッタ発生量が多かった。また、TiOが多いのでスラグ巻き込み欠陥が生じ、吸収エネルギーも低値であった。
ワイヤ記号B14は、Nbが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。また、比較例B9と同様に、ワイヤ焼鈍をArガス中で実施したにもかかわらずワイヤ焼鈍温度が本発明の範囲外であったため、全水素量が多いので割れが生じた。
ワイヤ記号B15は、SiOが少ないのでスラグ剥離性およびビード形状が不良であった。また、Vが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号B16は、TiOが少ないのでメタル垂れが生じた。また、Moが多いので0.2%耐力が高く吸収エネルギーが低値であった。
B17は、ワイヤ成分はB16と同じものであるが、焼鈍時のワイヤ径が本発明の範囲外であるものである。また、充填前にフラックスを焼鈍するときも、ワイヤA13のような800℃Arガス雰囲気中での焼鈍は実施しておらず、ワイヤA1〜A12と同様に、大気中で200℃の焼鈍を実施しただけである。このフラックス焼鈍過程でフラックス内の水分を充分除去しきれない可能性があり、本発明例のワイヤA1〜A12では、ワイヤ焼鈍を本発明の範囲内の条件で実施したため、水素量低減が達成されたが、比較例のワイヤB17は、ワイヤ径が本発明の範囲外であった。そのため、ワイヤ焼鈍温度は本発明の範囲内であってもワイヤ焼鈍効果が十分発揮できず、全水素量が表2に示すように、B16ワイヤより高くなってしまったものである。その結果、表4に示すように、割れが発生した実施例である。さらには、表4に示すように、成分が同じであるはずのワイヤB16よりシャルピー吸収エネルギーがより低くなっているが、これは、焼鈍時のワイヤ直径が大きく、ワイヤ内部に残存する大気とフラックスが化学反応を起こし変質したためと考えられる。比較例ワイヤB17から理解できることは、水素量を低減させるためには、本発明が提供している方法でワイヤ製造を実施するか、本発明例のワイヤA13の示すような、フラックス焼鈍工程にArガスを利用した厳しい焼鈍管理を行うか、いずれかを選択する必要がある、ということである。一般に、Arガス利用のフラックス焼鈍による低水素化は、工程管理等の問題から、ワイヤ製造コストが増加する傾向にあり、それゆえ、本発明では、ワイヤ製造方法としては、フラックス焼鈍条件ではなく、管理の簡単なワイヤ焼鈍条件を限定する方法を提供している。しかし、ワイヤ製造設備条件等の問題から、ワイヤ焼鈍だけではなく、フラックス焼鈍による水素低減を検討するほうが好ましい場合もありえる。このような場合において、どちらの方法を選択するかは、当業者であれば容易に判断できることである。
ワイヤB18は、成分的にはワイヤB17と同等であるが、ワイヤの種類がC、すなわち、合わせ目ありのワイヤ製造工程で作製したものである。そして、ワイヤの種類がCのもののなかでは、ただ1つ、ワイヤ焼鈍をArガス雰囲気中ではなく、大気中で実施したものである。そのときの焼鈍温度は、650℃であった。この場合、ワイヤの水素量は25ppmと、本発明例のA13より2倍も高い値であることがわかった。そのため、本発明例のA13のように水素量を低減させるためには、ワイヤ製造方法を本発明例のA13の場合と同じようにするか、本発明が提供しているワイヤ製造方法を実施すべきである。さらにワイヤB18は、表4に示すように、ワイヤB17と比べても−40℃シャルピー特性が18Jと低い。これは、合わせ目がありかつ大気焼鈍を実施したため、フラックス中の窒素、酸素などが増加したことによるものと考えられる。そのため、大気焼鈍を行う場合は合わせ目なしのワイヤ製造方法を採用する、あるいは、合わせ目ありのワイヤ製造方法を採用する場合は、焼鈍はArガス雰囲気中で実施する、のいずれかを採用すべきである。なお、本発明では、製造管理の容易さから、合わせ目なしのワイヤ製造方法を提供しているが、どちらを採用するかは、当業者であればよいうに判断できる。
以上の試験結果から、本発明の高張力鋼溶接用フラックス入りワイヤ及びその製造方法により、優れた耐割れ性を確保しつつ、高強度鋼の溶接が可能となるので、本発明の産業的な意義は非常に多大であると結論づけられる。

Claims (4)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなる高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤにおいて、
    ワイヤ全質量に対する質量%で、
    C:0.03〜0.10%、
    Si:0.25〜0.7%、
    Mn:1.0〜3.0%、
    Ni:1.0〜3.5%、
    B:0.001〜0.015%
    を含有し、Cr、Alは、
    Cr:0.05%以下、
    Al:0.05%以下
    に制限され、且つフラックスに、
    TiO:2.5〜7.5%、
    SiO:0.1〜0.5%、
    ZrO:0.2〜0.9%、
    Al:0.1〜0.4%
    を含有し、残部は、を含有し、残部は、Fe、アーク安定剤および不可避不純物からなり、ワイヤの全水素量が15ppm以下であることを特徴とする、高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
  2. ワイヤ全質量に対する質量%で、
    Mo:0.1〜1.0%、
    Nb:0.01〜0.05%、
    V:0.01〜0.05%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
  3. ワイヤ全質量に対する質量%で、
    Ti:0.1〜1.0%、
    Mg:0.01〜0.9%、
    Ca:0.01〜0.5%、
    REM:0.01〜0.5%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
  4. 鋼帯をこれの長手方向に送りながら成形ロールによりオープン管に成形し、この成形途中でオープン管の開口部からフラックスを供給し、開口部の相対するエッジ面を突合せ溶接し、溶接により得られた管に縮径と焼鈍を実施する際に、ワイヤ直径が10.0mm以下となるまで縮径された後に、ワイヤを700℃以上、1000℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高強度鋼溶接用フラックス入りワイヤの製造方法。
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