JP2009254808A - 歯科インプラント用保護材 - Google Patents

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Abstract

【課題】インプラント処置期間中に、咬合などによって受けた力によりフィクスチャーやアバットメントの位置や角度にずれが生じることを防止すること。
【解決手段】 ショアA硬度が5〜50の範囲にある軟質材料、具体的には、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の37℃で液状のポリマー、及び該液状ポリマーに溶解した質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーを主成分とする軟質ポリマー組成物からなる軟質材料を、歯科インプラント用保護材として用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯科インプラント治療においてインプラントの埋入縫合直後より植立させたインプラントの保護を目的とした歯科インプラント用保護材に関する。
従来、歯科治療において、義歯装着法の一種として、歯科用インプラントを用いた手法が多用されている。ここで、歯科用インプラントの構造を図3の概略図に示す。すなわち、歯科用インプラントは、一般に、歯根として顎骨の歯槽骨5に固定されるフィクスチャー1と、フィクスチャーに螺設するアバットメント2とからなり、このアバットメント2に図示していない義歯構造体が固定される。療法としては、顎骨にフィクスチャー1を固定する処置を行い、フィクスチャー1の固定を強固にしてアバットメント2を取付けて、さらにアバットメントに対して義歯構造体を取付ける。したがって、入れ歯等における「すべり」、「ずれ」などがなく、手入れが容易となる等の利点から、多くの症例と症例に伴う様々なフィクスチャー、アバットメント等が開発されている。
歯科用インプラントでは、フィクスチャーの固定と、フィクスチャーに固定されるアバットメントの固定位置が確実に行われないと、顎骨や歯肉等の炎症を引き起こし、義歯構造体の歯並びや噛み合わせに不具合が生じる恐れがある。また、フィクスチャーを固定する顎骨等の状態(脆く、痩せ過ぎている等)によっては、フィクスチャーの固定の困難性とともに、アバットメントの取付けにおいて、フィクスチャーの固定を危うくさせる可能性もあり(患者等の健康状態、特に、顎骨等の状態によって、アバットメントを数回に渡り着脱させる作業が生じる可能性があり、フィクスチャーの固定を危うくさせる可能性がある)、歯並びや噛み合わせ等の調整作業が非常に困難となるケースが少なくない。
さらには、フィクスチャーは、顎骨等に固定される際、神経を回避して埋設しなければならず、フィクスチャーを顎骨等に略垂直方向に埋設することができないケースがあり、特に、前歯においては、噛み合わせに応じて歯の突出方向を内側にしなければならないため、角度付のアバットメントなどが開発されている。
現在までに様々な形態を有するフィクスチャーやアバットメントが開発されており、それらを歯肉及び顎骨等埋入するためにさまざまな外科的処置も必要となっている。埋入を目的とした外科的処置には幾つかの手段があるが、一例を挙げると以下の通りである(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。
ドリルを用いて歯茎を切開し、顎骨に穴を彫りフィクスチャーを埋め込んだ後、縫合して一旦終了する(1次処置)。経過観察をしながら縫合糸を1週間程度の除去した後、さらに3〜6ヶ月間隔をあけることでフィクスチャーと顎骨結合させる。その後メスなどで歯茎を開いてアバットメントなどを取り付け、歯茎が治癒するまでさらに数週間放置する(2次処置)。
また、この方法とは別にフィクスチャーとアバットメントが一体化したものを用いて1回の処置のみで終了できる方法もある。
このように、インプラント処理を行う上でフィクスチャー及びアバットメントの埋入位置及び角度は適切な義歯構造体を形成する上で極めて重要であり、これらがずれると最終的に得られる義歯構造体の咬合位置や精度も大きく狂うことにつながる。そのため埋入時の位置、角度の確認とその後の安定期間の保護がきわめて重要になる。
特開平9−238956公報
武田孝之、林揚春、椎貝達夫 著、「安心・安全 納得のインプラント治療」、医歯薬出版株式会社、2008年5月
歯科インプラントの処置によって、患者は1次処置から2次処置終了後歯茎や粘膜が治癒するまでの間は術部の保護と食事補助を目的として仮義歯などを装着することが多い。このとき、咬合によって仮義歯とフィクスチャー又はアバットメントが繰り返しぶつかり続けると、これらの位置や角度に狂いが生じる恐れがある。また、このような負荷によってフィクスチャー又はアバットメントにずれが生じる際にはその周辺の粘膜を圧迫し炎症を引き起こすこともある。それらのことから、フィクスチャーを埋入し、その位置が落ち着いてくるまでは仮義歯のその部分の裏面に凹部を設けて、仮義歯とフィクスチャー又はアバットメントのぶつかりを少なくしたり、もしくは何らかの保護手段をとる必要が生じてくる。
しかしながら、仮義歯の裏面に凹部を設けるのは操作が煩雑であり、仮義歯の装着の安定性も損なわれ問題が多い。さらに、フィクスチャー又はアバットメント保護するような役割を担う専用材料も現在のところ存在していないのが実状である。そのため歯科インプラントの1次処置及び2次処置後にフィクスチャーやアバットメントの位置や角度を保持するとともに、その周辺粘膜を保護するための最適な材料を提供する必要がある。
従って、本発明の目的は、インプラント処置期間中にフィクスチャーやアバットメントの位置や角度の保護及び周辺粘膜の炎症防止を目的として、仮義歯床下粘膜にインプラント材が存在する状態でも咬合などによって受けた力を緩和しその性質が保たれる歯科インプラント用保護材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の軟らかさを有する材料を、埋入したフィクスチャー又はアバットメントの上部に介在させて仮義歯を用いることでこれらの位置及び角度を保ち、さらには周辺の粘膜の炎症防止にも寄与することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ショアA硬度が5〜50の範囲にある軟質材料を用いることを特徴とする歯科インプラント用保護材である。
本発明の歯科インプラント用保護材を仮義歯の裏面に適用させることで、手術によって歯槽骨に植立したフィクスチャーの植立位置及び角度を、咬合などによって受けた力から保護して、良好に維持することができる。したがって、フィクスチャーの植立位置及び角度がずれて、最終的に得られる義歯構造体の咬合位置や精度が狂う問題が良好に解消される。
さらに、このようにフィクスチャー又はアバットメントにずれが生じるような場合において、周辺の粘膜が圧迫されて炎症が引き起こされることも大幅に抑制できる。
図1は、本発明の歯科インプラント用保護材を、仮義歯の裏面に塗布してインプラントの保護に使用した状態を示す概略図である。 図2は、本発明の歯科インプラント用保護材を、仮義歯の裏面に塗布してインプラントの保護に使用した、別の態様を示す概略図である。 図3は、歯科用インプラントの構造を示す概略図である。 図4は、実施例における繰り返し衝撃耐久性試験の方法を示す概略図である。
本発明の歯科インプラント用保護材は、ショアA硬度が5〜50の範囲にある軟質材料からなる。なお、ここでいうショアA硬度とはJIS規格に定められたゴム質体における硬さの指標であり、具体的にはJIS K7215に示されているデュロメータ硬さ試験方法に基づいて測定されるものである。
本発明の歯科インプラント用保護材を、インプラント(フィクスチャーやアバットメント)を植立させる手術を施したあとの粘膜上に用いる仮義歯の内面に塗布して用いることで、咬合によるフィクスチャーへの荷重負荷を大幅に軽減させ、精密に施されたフィクスチャーの植立位置及び角度を保護するとともに、フィクスチャーに接した粘膜をあわせて保護することができる。
本発明の歯科インプラント用保護材に用いる軟質材料とは、ショアA硬度が5〜50の範囲にある材料であれば制限なく用いることができる。ショアA硬度が5未満であるとペーストの流動性が高すぎるために、仮義歯に荷重負荷がかかると内面よりペーストが流失して保護効果が得られず、またショアA硬度が50を超えると固すぎて保護効果が得られない。保護効果により優れたショアA硬度は、植立したフィクスチャーの形状や角度によって異なるが、総じて10〜30の範囲が好ましい。
本発明の歯科インプラント用保護材に用いる軟質材料は、フィクスチャーの保護を目的としたものであるが、同時にこの材料はフィクスチャー周辺の粘膜にも接することになる。術後の粘膜は通常手術傷の治癒に伴い少しずつ形態を変化させることがあるが、その変化が大きいと本発明の保護材を用いて使用している際に、粘膜と保護材の間に空隙が生じて仮義歯が動くようになり、その結果保護効果が低減する可能性がある。そのため、本保護材は粘膜の形状変化に伴ってある程度変形する性質を有していることが好ましい。
本発明において、歯科インプラント用保護材の形状保持・変形性を示す指標として粘弾性が挙げられ、粘弾性を測定する際に算出される正弦正接が目安となる。正弦正接は物質の粘弾性を表す指標であり、前述の粘度測定の際に使用したストレス制御型粘度測定装置(CSレオメーター)によって測定できる。正弦正接は素材の粘性に対する弾性の比として表され、数字が大きいほど粘性が大きく、すなわち衝撃吸収性及び流動性を有するようになり、逆に小さくなるほど弾性が大きく、すなわち反発性及び形状安定性が大きくなることを意味する。
歯科インプラント用保護材として用いるためには、適度な衝撃吸収性と形状安定性があるものがより適しており、正弦正接で0.01〜0.80の範囲であることが好ましく、0.20〜0.50であることがより好ましい。
本発明の歯科インプラント用保護材として用いることができる軟質材料は、前記ショアA硬度の要件を満足し、37℃で固体状である限り、有機材料、または無機材料のいずれもが制限なく適用可能である。一般的に前記条件を満足したものの入手が容易であることから、有機材料が好適に使用される。このような有機材料としては、質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーを必要に応じて可塑剤と組合せた軟質材料が挙げられる。
この軟質材料において、ポリマー成分は、操作性の観点から37℃で固体状のものが使用され、該性状を確保するために係るポリマーの質量平均分子量は通常2万以上であるのが一般的である。さらに、該質量平均分子量は5万以上であるのがより好ましい。また、該ポリマーの質量平均分子量は、軟質材料とする観点から500万以下であるのが好ましく、100万以下であるのがより好ましい。このようなポリマーの代表的なものを例示すると、(メタ)アクリルポリマー系、シリコーンポリマー系、オレフィンポリマー系、スチレンポリマー系、ブタジエンポリマー系、イソプレンポリマー系、ホスファゼンポリマー系などの非架橋ポリマーが挙げられる。これらのポリマーは複数の成分から成り立っていても何ら問題はなく、それらの成分を混合して使用しても、前記要件の軟質ポリマー組成物が得られるのであれば有効に用いることができる。また混合の際、重合反応などを起こして上記硬度の性質を示すものであってもよい。
上記に示したポリマーの中でも(メタ)アクリル系非架橋ポリマーは、入手が容易であるだけでなく大変安価であることから材料として有用である。係る(メタ)アクリル系非架橋ポリマーは、歯科材料に用いられるものであれば制限なく用いることが可能である。一般に化学的安定性、透明性などの点で、メチルアクリレート、メチルメタクリレート(MMAと略記する)、エチルアクリレート、エチルメタクリレート(EMAと略記する)、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニルアクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニルメタクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、ネオペンチルアクリレート、ネオペンチルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、N−ブチルアクリルアミド等の単独重合体、もしくはこれらの共重合体が好適に用いられるが、入手面の容易さなどからメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニルアクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニルメタクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ヘキサデシルメタクレート、ネオペンチルアクリレート、ネオペンチルメタクリレート、フェニルアクリレート、N−ブチルアクリルアミド等の単独重合体が好適に用いられる。
他方、可塑剤は、これらの固体状ポリマーを溶解させて、柔軟性と可塑性とを付与する作用を有する。可塑剤は、特に、固体状ポリマーとして上記(メタ)アクリル系非架橋ポリマーを用いた場合に、該ポリマーに組合せて使用される。このような可塑剤の配合量は、得られる軟質材料が前記ショアA硬度が5〜50の範囲になる量であれば制限はないが、一般には、質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマー100質量部に対して50〜300質量部から採択され、80〜250質量部となる範囲がより好ましい。
上記可塑剤としては、該性状を有する限り公知のものが特に制限されることなく使用できる。具体的には、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ビス(エチルへキシル)フタレート、ブチルフタリルブチルグリコラート等のフタレート系可塑剤、あるいはジエチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ビス(エチルへキシル)セバケート等のセバケート系可塑剤等が例示できる。
これら可塑剤はいずれも低分子量であり、前記固体状ポリマーに配合されて形成された軟質ポリマー組成物は、該可塑剤の流出によって比較的短期間で粘弾性が失われ、硬くなる虞がある。この問題を解消するためには、該低分子量の可塑剤に変えて、特定の液状ポリマーを用いるのが好ましい。こうした液状ポリマーとしては、例えば、特開2006−225281号公報に記載されている、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の37℃で液状のポリマー等が好適に使用できる。
すなわち、本発明において、特に好適に使用できる軟質材料は、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の37℃で液状のポリマー、及び該液状ポリマーに溶解した質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーを主成分とする軟質ポリマー組成物である。斯様な可塑剤として液状ポリマーを用いた軟質ポリマー組成物を用いることにより、本発明の歯科インプラント用保護材は、その優れた粘弾性が、口腔内で使用しても長く維持されるものになり好ましい。さらに、前記低分子量の可塑剤を用いた場合には、その流出によって可塑剤を介してフィクスチャーに着色成分や汚れが付着しやすくなることがあるのに対して、このような着色の問題も抑制されるものになり好ましい。
当該液状ポリマーの材質は特に限定されるものではないが、入手が容易で、練和性や得られるペーストの各種物性に優れる点で、(メタ)アクリル系の液状ポリマーであることが好ましく、なかでも上記分子量の範囲で液状のポリマーが得やすい点で、(メタ)アクリル酸エステルがより好ましい。
このような液状ポリマーの製造方法は特に限定されるものではなく、公知の方法で製造されたものを特に制限されることなく使用できるが、代表的には、(メタ)アクリル系モノマー、又は(メタ)アクリル系モノマーと、該(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーを、質量平均分子量1000〜10000の範囲となるように重合させればよい。
上述の液状ポリマーを得るために用いるモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、(メタ)アクリレート系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。この場合、1種又は2種以上の(メタ)アクリレート系モノマーと、1種又はそれ以上のその他の共重合可能なモノマーを重合させて得られるコポリマーを用いることが可能であるが、溶解性の面から前記(メタ)アクリレート系モノマーに基づく単量体単位を50モル%以上、好ましくは80モル%以上含んでなるものが好適である。
中でも、液状ポリマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートより1種選んで重合させた単独重合体、もしくはこれらのうちの2種又はそれ以上の種類のモノマーを重合させた共重合体が特に好適に使用される。
このような(メタ)アクリレート系ポリマーをより具体的に例示すると、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリイソプロピル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ{2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート}、ポリ{エチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート}、ポリ{エチル(メタ)アクリレート−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート}、ポリ{エチル(メタ)アクリレート−メトキシエチル(メタ)アクリレート}、ポリ{エチル(メタ)アクリレート−グリシジル(メタ)アクリレート}、ポリ{ブチル(メタ)アクリレート−メトキシエチル(メタ)アクリレート}、ポリ{ブチル(メタ)アクリレート−グリシジル(メタ)アクリレート}等が挙げられる。
上記例のような単量体単位からなる質量平均分子量が1000〜10000の範囲にある液状ポリマーを得る方法は、一般的な重合反応を用いた方法で得ることができる。即ち、モノマーと重合開始剤の配合比を制御することで、所望の平均分子量を有する液状ポリマーを得ることができる。平均分子量の制御が容易なイオン重合やリビングラジカル重合が好適に用いられる。特にアニオン重合では分子量分布が非常にシャープで、質量平均分子量/数平均分子量が殆どの場合2以下の単分散に近い重合体(ポリマー)を得ることができ、分子量500以下の重合体を含まないという条件を満たすことも容易である。
むろん、本発明の歯科インプラント用保護材に配合する液状ポリマーとしては、上記分子量に関する条件を満たす限り、広い分子量分布を有するものを用いてもよいし、また、分子量分布の異なる2種以上のポリマーを併用してもよい。さらに、ポリマーを構成する単量体単位の種類や割合の異なる2種以上の液状ポリマーを併用してもよい。
本発明の歯科インプラント用保護材の包装形態に特に制限はなく、単一包装、分別包装のいずれでも構わない。単一包装の場合は、例えば予めミキサーなどの混練装置などを用いて混練し、適切な包装容器に充填して用いる。包装容器としては軟膏壷、箱型容器、シリンジ、チューブなどが例示される。いずれの場合も使用直前に術者が容器より必要量だけ取り出し、義歯に対して盛り付けて使用する。また混練装置としては食品製造などに用いるプラネタリーミキサー等が好適である。
分別包装の場合には、用いる分封容器によって使用形態は異なるが、例えば粉成分と液成分に分別包装する手段が挙げられる。すなわち粉材と、液材とを使用直前に混合、練和して均一なペースト状の軟質材料にして用いるものである。いずれの包装形態であっても問題なく使用することができるが術者の意図によって流動性や性状をある程度変化させる粉液型が好適に用いられる。
上述の粉液型とした場合の歯科インプラント用保護材を具体的に例示すると例えば(1)粉材が、液状ポリマーに溶解させる質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーの粉末が含有されたものであり、(2)液材が、可塑剤、特に、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の液状ポリマーからなる可塑剤が含有されたものになる。このような粉液型のものにおいて、(1)粉材に含有させる、上記固体状ポリマーは、通常、ガラス転移温度が10〜80℃の範囲のものが使用される。Tgが0℃未満のポリマーは、室温(使用前の歯科インプラント用保護材が保存される環境温度;18〜35℃程度)で粉材を保存する間に、該固体状ポリマー粒子同士が極めて強い凝集を起こす傾向がある。その結果、液材と練和してペーストを得ることが困難になる。
Tgが80℃を越える場合は、粉材と液材とを練和して得られるペーストが硬くなり、インプラント用保護材として用いることのできる柔軟性が不足する。該柔軟性をインプラント用保護材としてより適切なものとし、また保存時の凝集を防止する点で、固体状ポリマーのTgは10〜70℃の範囲にあることが好ましい。
このようなTgが10〜80℃の範囲にある固体状ポリマーとしては、例えば(メタ)アクリル系非架橋ポリマーであれば、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、ネオペンチルメタクリレート、フェニルアクリレート、N−ブチルアクリルアミド等の単独重合体が例示され、その中でもプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレートの単独重合体が入手の容易さ等の面から最も好適に用いられる。等が挙げられる。
このような粉液型の歯科インプラント用保護材では、練和性を制御する等の目的で、必要に応じて(2)液材に溶剤を用いてもよい。このような溶剤としては前記目的に整合するものであれば特に制限されることなく各種のものを用いることができる。口腔内での刺激性の面から勘案してアルコール類が適しており、エタノールやイソプロピルアルコール等が例示できるが、入手の容易さとより刺激性の少ないエタノールが好ましい。
溶剤の配合量は、本発明の効果を得られる範囲であれば特に制限はないが、組成物の取扱いや臭気、ペーストから溶出した後の物性変化が大きくなる可能性等の観点から、液材に配合される可塑剤100質量部に対して1〜30質量部の範囲であることが好ましい。特に3〜20質量部の範囲とすることにより、良好な操作感を得ることができる。
さらに、液状ポリマーの一部を、前記説明済みの低分子量の可塑剤に置き換えることで液材と粉材を混合する際に混和にかかる時間がより短縮でき、より良好な操作感を得ることができるため、液材に低分子量の可塑剤を加えてもよい。この場合において、低分子量の可塑剤は前記したように、単独使用した場合、軟質ポリマー組成物から流出して粘弾性を変動させたり、その流出によって可塑剤を介してフィクスチャーに着色成分や汚れが付着しやすくなるといった問題があるが、上記目的の範囲内で液状ポリマーと併用する場合は配合量を抑えることができ、上記現象は実質上問題にならないほどに緩和される。
このように粉液型の歯科インプラント用保護材において、可塑剤として、液上ポリマーと低分子量可塑剤を併用する場合において、該低分子量可塑剤の配合量は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に制限はないが、配合量が多すぎると流出による粘弾性の低下や硬くなるといった問題が生じる虞があるため、液状ポリマー/低分子量可塑剤からなる混合比が55以上/45以下とするのが好ましく、55/45〜90/10の範囲がより好ましく、75/25〜85/15の範囲が特に好ましい。
本発明の歯科インプラント用保護材には、さらに必要に応じて無機粉末を加えてもよい。無機粉末を加えることにより、最終的なさ組成物の粘弾性などを調整することができる。即ち、本発明の歯科インプラント用保護材に無機粉末が配合されることにより、最終的な硬度が高くなる。従って、得られる軟質材料の硬度が柔らかくなりすぎる場合には、無機粉末を加えて歯科インプラント用保護材として適切な所望の硬度に上げることが望ましい。
このような無機粉末の種類は特に制限されるものではなく、一般的な樹脂組成物に添加されている補強材、充填材の中から選択することが可能である。具体的に例示すると、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硅石粉末、ガラス粉末、珪藻土、シリカ、珪酸カルシウム、タルク、アルミナ、ベントナイト、ゼオライト、カオリンクレー、マイカ、石英ガラスなどが挙げられる。取扱の容易さ、液材とのなじみ、唾液への溶解性(溶出)等の観点からシリカやアルミナが好適に用いられる。
該無機粉末の粒径は特に限定されるものではないが、保存安定性、練和性等の観点から体積平均粒子径が1μm以下のものが好ましく、0.1μm以下のものがより好ましい。このような粒径の無機粒子の入手の容易さ等を考慮すると、ヒュームドシリカが最も好ましい。むろん、材質や平均粒径等の異なる2種以上の無機粉末を併用しても構わない。
さらに本発明の歯科インプラント用保護材には、上記各成分に加えて、必要に応じ、染料、顔料等の着色材料、香料、抗菌剤、防黴剤等を配合してもよい。
本発明の歯科インプラント用保護材は、その包装形態によって使用方法が異なってくるが、基本的にはインプラント(フィクスチャー)埋入手術後に用いる仮義歯において、図1に示すように、フィクスチャー1が埋入される歯肉部分の裏面に該当する部分に塗りつけて使用する。このようにインプラント用保護材6が塗布された状態で仮義歯3は、口腔に装着され、該インプラント用保護材6は、咬合などによって受けた力を緩和して、フィクスチャー1の植立位置及び角度にずれが生じるのを抑制する。上記インプラント用保護材6の塗布は、フィクスチャー1に対する保護効果を十分に発揮させるためには、通常、フィクスチャー1の上端口径の少なくとも5倍に当る、1.5cm以上の面積に対して行うのが好ましい。また、仮義歯3の裏面において、このインプラント用保護材6の塗布箇所に当る部分をくりぬいて凹部7を形成し、ここに充填するのは、仮義歯の安定性の観点から好適である。これらの塗布において、形成されるインプラント用保護材6の塗布厚みは、特に制限されるものではないが、一般には100〜5000μmである。
なお、図2ではフィクスチャー1は顎骨の歯槽骨に固定した後、その上部を歯肉で覆うように縫合しているが、斯様に埋入させず上部が開放した状態のものに適用しても良い。また、図3に示すように、該フィクスチャー1の上端にアバットメント2を螺設した状態のものに適用しても良い。
インプラント用保護材の塗布に供する仮義歯は、総義歯や部分床義歯のいずれでも良い。総義歯やそれに近い大型の部分床義歯の場合等において、上記インプラント用保護材6を塗布した部分以外の仮義歯3の裏面には、義歯床固定用糊剤、軟質裏装材、歯科用粘膜調整剤等の他の義歯床関連材料を塗布して用いても良い。仮義歯の材質は、ポリ(メチルメタアクリレート)等の(メタ)アクリル系ポリマーであるのが一般的である。
本発明の歯科インプラント用保護材が前記粉液型の包装形態である場合を例に、その使用方法を詳述すると、使用時に粉材と液材とを所定量計り取り、混合・練和して用いる。粉材と液材との混合比は適宜設定され、上述したような他の配合成分などにもよるが、好ましくは粉材に配合される固体状ポリマー100質量部に対して、液材に配合される液状ポリマー等の可塑剤の量が、前記した好適な配合量である50〜300質量部となる範囲であるのが好ましく、80〜250質量部となる範囲であるのがより好ましい。
また、粉材と液材との割合に大きく差があると、双方を混合してもペーストとならない場合があり、該観点から、粉材と液材とを質量比で粉/液=0.5〜2.5の範囲で混合すればよいように各配合成分が調整されていることが好ましく、使用時の計量や混合も容易である点で、質量比で粉/液=0.8〜2.0程度で混合すればよいように調整されていることがより好ましい。
なお、本発明のインプラント用保護材は、(メタ)アクリル系ホリマーからなる仮義歯に対する接着性が必ずしも高いものではない。従って、その裏面の前記適用箇所に塗布する際には、予め該仮義歯の裏面に適当な接着剤を塗布しておくことが好ましい。これにより該インプラント用保護材と義歯床とを強固に接着させることが可能である。このような接着剤は特に限定されるものではないが、好ましくは、メチル(メタ)アクリレートに基づく単量体単位、及び炭素数3以上のアルコール類の(メタ)アクリレートに基づく単量体単位の双方を有する重合体を0.5〜30質量%含む有機溶媒溶液からなる組成物が挙げられる。係る接着剤は、粘膜調整剤を義歯床に盛り付ける際に両者の接着力が強固になる接着剤として、本発明者等によって既に提案済みのものであるが(特願2006−225281号公報参照)、本発明のインプラント用保護材においても、仮義歯との接着力を高めるのに有効に使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各実施例、比較例における各種物性の評価方法は以下の通りである。
(1)硬度の測定方法
柔軟性の指標であるショアA硬度は、JIS−K7215(デュロメータ タイプA)に基づいて測定した。測定は練和後37℃で一晩静置した時点と、そのまま37℃で1ヶ月間水中浸漬させた時点でそれぞれ行った。
(2)正弦正接(tanδ)の測定方法
粘弾性測定装置CSレオメーター「CVO120HR」(ボーリン社製)を用いてオシレーションの測定を行い、時間ごとの貯蔵弾性率及び損失弾性率を測定した後、以下に示す計算式より粘弾性の指標となるtanδを算出した。
tanδ=損失弾性率/貯蔵弾性率
なお、CSレオメーターにおける測定条件としては、直径20mm、パラレルプレートを使用し、測定温度(プレート温度)37℃、ショアストレス500Paの条件で測定した。測定は試験開始より同一サンプルで行うものとし、サンプルをセットした後、そのままの状態で静置させ、24時間後に測定を行った。なお、測定の際は、プレートの周囲を樹脂板で覆ってサンプル及びプレートが水(37℃)に浸漬された状態で行った。
(3)繰り返し衝撃耐久性試験
埋め込まれたフィクスチャーの衝撃に対する耐久性を評価するために以下の試験を行った。
図4に示すような試験体を作成した。すなわち、6mmΦ×高さ20mmのSUS製の円柱試験体9(フィクスチャーに相当)をアクリル樹脂10(擬似歯槽骨)に対して下15mmの部分を包埋して十分に硬化させた後、更にアクリル樹脂面より高さ3mmの部分を、市販のシリコーン印象材11(擬似歯肉)にてさらに包埋した。なおこのとき試験体の植立角度90°以外に60°、45°としたものを準備した。
上記試験体とは別に60mmΦ×厚さ2mmの義歯床レジン硬化体12(「アクロン」ジーシー社製を使用)を用意し、これに歯科インプラント用保護材6を貼付し、貼付面と前記SUS円柱試験体頭部とが接するように水平にあわせ、そのまま繰り返し荷重試験機「サーボパルサー」13(島津製作所製)を用いて上方より10,000回の荷重負荷を行った。なお、「サーボパルサー」での試験は、負荷荷重10kg、周波数1.2Hzの条件で行った。
上記荷重負荷試験終了後に義歯床レジン硬化体およびそれに貼付された歯科インプラント用保護材を除去し、SUS製円柱試験体の植立角度を測定して試験開始前の角度と比較した。またさらに、45°に植立させたSUS製円柱試験体と接しているシリコーン印象材(擬似歯肉)の変形(破壊)をデジタル顕微鏡(10倍拡大)で観察し、形成しているシリコーン印象材と上記円柱試験体との適合状態を測定し、以下のように判定した。
○: シリコーン印象材(擬似歯肉)と円柱試験体の間に空隙などが見られず、密着した状態で保たれていた。
△: シリコーン印象材(擬似歯肉)と円柱試験体の間にわずかに空隙が見られていたが、シリコーン印象材に亀裂や破壊は観察されなかった。
×: シリコーン印象材(擬似歯肉)と円柱試験体の間に著しい空隙が見られ、シリコーン印象材に亀裂や破壊が観察された。
(4)衝撃吸収性試験
60mmΦ×厚さ2mmの義歯床レジン硬化体に歯科インプラント用保護材を2mmの厚さで貼付し、そのまま37℃水中で24時間静置させた。
歯科インプラント用保護材貼付面を上部にして水平な台の上におき、その面から高さ20cmの位置より10gのナイロン製球体を、アクリル樹脂製の透明パイプを介して落下させて跳ねかえった高さを測定し、衝撃吸収性を評価した。
(5)着色性試験
上記歯科インプラント用保護材を、予め顔料などで調色しておき、その状態で上記(3)の試験を実施した。ただし、「サーボパルサー」による繰り返し荷重試験は100,000回実施した。荷重試験の終了後、SUS製試験片への顔料などの色移りを目視で観察し、評価した。
(6)混和時間の測定方法
粉材1.74gと液材1.14gを測り取り、プラスチックスパチュラを用いてラバーカップ内で混和し、混和開始を0秒として、粉と液が全て混合された時間を測定した。
また、各実施例及び比較例で使用した各材料は以下のものである。
A)軟質材料
1.(メタ)アクリルポリマー系軟質材料
(メタ)アクリルポリマー系軟質材料を調製するために用いた原料は以下の通りである。
・ポリエチルメタクリレート 「テクポリマーEMA35」(積水化成品社製)
・ポリブチルメタクリレート「ハイパールM6003」(根上工業社製)
・可塑剤
低分子可塑剤
ジブチルフタレート (DBPと略す。東京化成社製)
ジブチルセバケート (DBSと略す。東京化成社製)
液状ポリマー
ポリプロピルアクリレート(PPA);製造例1にて合成
ポリエチルアクリレート(PEA);製造例2にて合成
ポリブチルアクリレート(PBA−1);製造例3にて合成
ポリブチルアクリレート(PBA−2);製造例4にて合成
・ヒュームドシリカ 「レオロシールMT−10」(トクヤマ社製)
・赤色着色剤 赤色1号
<液状ポリマーの合成方法>
製造例1
PPAの製造例;トリ(n−ブチル)アルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/l)3.0ml(3.0mmol)をトルエン40mlと混合し、−78℃に冷却した。これにt−ブチルリチウムのトルエン溶液(1.0mol/l)7.4ml(7.4mmol)を加え、数分間攪拌させた後、プロピルアクリレート14.8g(130mmol)を、反応系中の温度が上がらないように注意しながら加えた。この反応は窒素雰囲気下、標準的なシュレンク管中で行い、試薬の移動は注射器を用いて行った。トルエンはナトリウム上で還流した後、窒素雰囲気下で蒸留した。プロピルアクリレートは塩基性アルミナカラム及びモレキュラーシーブス4Aのカラムを通して精製した。24時間攪拌させた後、メタノールを加えて反応を停止させた。分液漏斗を用いて50%メタノール水溶液で洗浄した後120℃で真空乾燥して、10.2gの無色透明の液状化合物を得た(収率69%)。GPC測定したところ質量平均分子量が2000(ポリスチレン換算)、Mw/Mn=1.15であり、分子量500未満のものが5%含まれていた。
製造例2
PEAの製造例;トリ(n−ブチル)アルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/l)2.4ml(2.4mmol)、t−ブチルリチウムのトルエン溶液(1.0mol/l)5.9ml(5.9mmol)、エチルアクリレート13.0g(130mmol)を用いて製造例4と同様の方法で合成し、8.5gの無色透明の液状化合物を得た(収率65%)。GPC測定したところ質量平均分子量が2000(ポリスチレン換算)、Mw/Mn=1.20であり、分子量500未満のものは5%含まれていた。
製造例3
PBA−1の製造例;トリ(n−ブチル)アルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/l)3.0ml(3.0mmol)をトルエン40mlと混合し、−78℃に冷却した。これにt−ブチルリチウムのトルエン溶液(1.0mol/l)7.4ml(7.4mmol)を加え、数分間攪拌させた後、ブチルアクリレート16.1g(126mmol)を、反応系中の温度が上がらないように注意しながら加えた。この反応は窒素雰囲気下、標準的なシュレンク管中で行い、試薬の移動は注射器を用いて行った。トルエンはナトリウム上で還流した後、窒素雰囲気下で蒸留した。ブチルアクリレートは塩基性アルミナカラム及びモレキュラーシーブス4Aのカラムを通して精製した。24時間攪拌させた後、メタノールを加えて反応を停止させた。分液漏斗を用いて50%メタノール水溶液で洗浄した後120℃で真空乾燥して、11.6gの無色透明の液状化合物を得た(収率72%)。GPC測定したところ質量平均分子量が2000(ポリスチレン換算)、Mw/Mn=1.15であり、分子量500未満のものが5%含まれていた。
製造例4
PBA−2:トリ(n−ブチル)アルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/l)1.0ml(1.0mmol)、t−ブチルリチウムのトルエン溶液(1.0mol/l)2.5ml(2.5mmol)を用いて製造例2と同様の方法で合成し、10.1gの無色透明の液状化合物を得た(収率63%)。GPC測定したところ質量平均分子量が6000(ポリスチレン換算)、Mw/Mn=1.12であり、分子量500未満のものが1%未満であった。
<(メタ)アクリルポリマー系軟質材料の製造方法>
製造例5
粉液型(メタ)アクリルポリマー系軟質材料A〜L,N,Oの調製;以下の表1に示した組成の粉材と液材を用い、表1に示した粉液比で混ぜ合わせて軟質樹脂とした。各(メタ)アクリル系ポリマーは予め200メッシュのふるいを通して粗大粒子を除き、粉材とした。また、表1に示した液状ポリマー又は可塑剤80重量部、及びエタノール20重量部を混ぜ合わせて均一になるまで混合し得られた溶液を液材とした。最終的には粉材と液材を使用直前に術者が混ぜ合わせて使用するものとした。
Figure 2009254808
製造例6
ペースト型(メタ)アクリル系軟質材料Mの調製;表1に示した組成で調製した。予めすべての原料を混合し、プラネタリーミキサー(井上製作所製)を用いて減圧下で15分間混練して得られたペーストをチューブに充填して(メタ)アクリル系軟質材料Mとした。
2.スチレンポリマー系軟質材料
スチレンポリマー系軟質材料を調製するために用いた原料は以下の通りである。
・メタクリル−スチレンコポリマー 「ハイパールM−6701」
共重合比:メタクリル/スチレン=30/70
・可塑剤
低分子量可塑剤
ジブチルフタレート (東京化成製)
・エタノール (和光純薬製)
<スチレンポリマー系軟質材料の製造方法>
製造例7
M−6701は予め200メッシュのふるいを通して粗大粒子を除き、粉材とした。また、ジブチルフタレート80重量部、及びエタノール20重量部を混ぜ合わせて均一になるまで混合し得られた溶液を液材とした。最終的には粉材と液材を使用直前に術者が混ぜ合わせて使用するものとした。
3.シリコーンポリマー系軟質材料
シリコーン系ポリマー軟質材料を調製するために用いた原料は以下の通りである。
・ジビニルポリシロキサン 「ME−91」(東芝シリコーン社製)
・ポリハイドロジェンシロキサン 「TSF−484」(東芝シリコーン社製)
・ヒュームドシリカ 「レオロシールMT−10」(トクヤマ社製)
・塩化白金酸 (東京化成社製)
<シリコーンポリマー系軟質材料の製造方法>
製造例8
ME91を100重量部、TSF−484を3重量部、MT−10を10重量部混ぜ合わせて、プラネタリーミキサーを用いて混練したAペースト、及びME91を100重量部、MT−10を10重量部、塩化白金酸を0.5重量部混ぜあわて、プラネタリーミキサーを用いて混練したBペーストをそれぞれチューブに分封した。これらAペースト、及びBペーストは、最終的には使用直前に術者が、等量計りとってスパチュラで混練して軟質材料とした。
4.酢酸ビニルポリマー系軟質材料
酢酸ビニルポリマー系軟質材料を調製するために用いた原料は以下の通りである。
・酢酸ビニル樹脂(アルドリッチ社製)
・エタノール(和光純薬社製)
<酢酸ビニルポリマー系軟質材料の製造方法>
製造例9
酢酸ビニル樹脂70重量部、エタノール30重量部を混ぜ合わせてプラネタリーミキサーを用いて混練し、ペーストを調製した。得られたペーストをチューブに充填し組成物とした。
5.ポリオレフィンポリマー系軟質材料
ポリオレフィンポリマー系軟質材料として以下の製品を入手し、厚さ2mmのシート状に切り出して用いた。
・ポリオレフィンエラストマー樹脂「EXCELINK1101」(JSR社製)
B)接着剤
各実施例、比較例で歯科インプラント用保護材を義歯床レジンに接着する際に必要に応じて接着材を用いた。用いた接着材は以下の通りである。
・一般用瞬間接着材「アロンアルファ」 (商品名:東亞合成社製)
・調製接着材 以下の製造例10にて合成
なお製造例10で用いられている略号は、以下の(メタ)アクリレート系モノマーを指す。
MMA;メチルメタクリレート
BMA;n−ブチルメタクリレート
製造例10
MMAとBMA(30:70)共重合体の合成;三つ口にMMA3.0g(30mmol)、BMA10.0g(70mmol)、AIBN0.02g、及びトルエン10mlを加え、窒素ガスを5ml/分の割合で2時間流しつづけた。窒素ガスを止めた後、オイルバスを取り付け、バス温度70℃で6時間攪拌を続けた。反応物を10倍量のメタノールに入れ、生じた沈殿を回収し、メタノールで洗浄した。得られた沈殿物をベンゼンに溶解した後凍結乾燥を行い、8.6gの残留物を回収した(収率66%)。GPC測定したところ質量平均分子量が180,000(ポリスチレン換算)、Mw/Mn=2.10であった。
得られたポリマーを酢酸エチルに溶解させ、5wt%の溶液とした。ろ紙で不溶物を取り除き、褐色瓶に小分けして接着材とした。
実施例1〜15
粉液型(メタ)アクリルポリマー系軟質材料A〜Lを用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、着色性試験、および混和時間測定を実施した。
評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で角度のずれはほとんど見られず、植立時の角度が保たれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ一部の実施例でわずかに空隙のみられるものも見られたものの、いずれもシリコーン印象材の破壊などは見られず、繰り返し衝撃の影響をほとんど受けていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、一部の実施例で5cmないし11cmの反発高さが観察されたものの、多くの反発高さが0cmであり、初期の衝撃の大部分を吸収していることが示唆された。また、着色試験を行ったところ、実施例8、及び実施例9においてわずかに赤色部分が残存していることがわかったが、その他の実施例では試験体に着色は見られなかった。実施例14〜15には液状ポリマーと可塑剤を併用した例を示したが、混和時間を測定したところ、5〜9秒と短縮され、さらに良好な操作性を得ることができ、さらに、硬度を測定したところ、練和後1晩静置した時点と1ヶ月間水中浸漬させた時点での差が4程度と、硬度変化が小さいことが確認された。
以上の試験結果より、これら軟質樹脂を用いることにより、適度に衝撃を吸収しながら植立体の位置・角度、及び粘膜を保護するのに役立つことが確認できた。
比較例1
粉液型(メタ)アクリルポリマー系軟質樹脂Pを用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、着色性試験、および混和時間測定を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、軟質樹脂Pは硬度が3、tanδが0.80を示し、極めて軟らかく且つ粘性の高いものであった。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行ったところ、義歯床レジンに貼付した軟質材料の大部分が流出しており、試験終了時までには効果が大きく低減していることが示唆された。試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で大きく角度がずれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ、大きな空隙が見られシリコーン印象材の一部に亀裂が見られていた。これらのことから繰り返し衝撃の影響を強く受けており、粘膜への保護効果もほとんど見られていないことがわかった。
以上の試験結果より、本軟質材料を用いた場合、得られた練和物が流出しやすく、期待された植立体の位置・角度、及び粘膜を保護効果が得られないことがわかった。
比較例2
粉液型(メタ)アクリルポリマー系軟質樹脂Qを用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、着色性試験、および混和時間測定を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
軟質樹脂Qは硬度が57、tanδが0.12を示し固めの性質を有していることがわかった。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、60°及び45°で植立した試験体の角度がずれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ、大きな空隙が見られシリコーン印象材の一部に亀裂が見られていた。これらのことから繰り返し衝撃の影響を強く受けており、粘膜への保護効果もほとんど見られていないことがわかった。
以上の試験結果より、本軟質樹脂を用いた場合、得られた練和物が固く、期待された植立体の位置・角度、及び粘膜を保護効果が得られないことがわかった。
比較例3
義歯床レジン硬化体に軟質材料は何も貼付せずに、そのまま繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、および着色性試験を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、試験終了後の植立角度を計測したところ、いずれの角度で植立した試験体においても角度がずれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ、大きな空隙が見られシリコーン印象材の一部に亀裂が見られていた。これらのことから繰り返し衝撃の影響を強く受けており、粘膜への保護効果もほとんど見られていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、反発高さが15cmであり、何の処置もない状態では大きく反発することが示唆された。
以上の試験結果より、義歯床レジン面に対して何の処置も行わない場合は、植立体の位置・角度、及び粘膜を保護効果がほとんどないことがわかった。
実施例16
製造例7で得たスチレンポリマー系軟質材料を用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、および着色性試験を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、この軟質材料より作成した硬化体は硬度が15、tanδが0.32を示した。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で角度のずれは見られず、植立時の角度が保たれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ、試験体とシリコーン印象材の間に空隙は見られず密着している状態を保っていたことから繰り返し衝撃の影響をまったく受けていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、反発高さが0cmであり、初期の衝撃の大部分を吸収していることが示唆された。また、着色試験を行ったところ試験体にわずかに赤色成分が残存しているのが確認された。
以上の試験結果より、本軟質材料を用いることにより、適度に衝撃を吸収しながら植立体の位置・角度、及び粘膜を保護するのに役立つことが示唆された。
実施例17
製造例8で得たシリコーンポリマー系軟質材料を用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、および着色性試験を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、この軟質材料より作成した硬化体は硬度が25、tanδが0.05を示した。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で角度のずれは見られず、植立時の角度が保たれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところわずかに空隙のみられるものも見られたものの、シリコーン印象材の破壊などは見られず、ほとんど繰り返し衝撃の影響を受けていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、反発高さが11cmであり、初期の衝撃を吸収していることが示唆された。また、着色試験を行ったが試験体に着色は見られなかった。
以上の試験結果より、本軟質材料を用いることにより、適度に衝撃を吸収しながら植立体の位置・角度、及び粘膜を保護するのに役立つことが示唆された。
実施例18
製造例9で得た酢酸ビニルポリマー系軟質材料を用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、および着色性試験を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、この軟質材料より作成した硬化体は硬度が9、tanδが0.45を示した。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で角度のずれは見られず、植立時の角度が保たれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところわずかに空隙のみられるものも見られたものの、シリコーン印象材の破壊などは見られず、ほとんど繰り返し衝撃の影響を受けていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、反発高さが0cmであり、初期の衝撃の大部分を吸収していることが示唆された。また、着色試験を行ったが試験体に着色は見られなかった。
以上の試験結果より、本軟質材料を用いることにより、適度に衝撃を吸収しながら植立体の位置・角度、及び粘膜を保護するのに役立つことが示唆された。
実施例19
ポリオレフィンエラストマー樹脂「EXCELINK1101」(JSR社製)のシートを用いて、硬度、正弦正接(tanδ)、繰り返し衝撃耐久性試験、衝撃吸収性試験、および着色性試験を実施した。評価結果をそれぞれ表2に示した。
表2に示したように、この軟質材料より作成した硬化体は硬度が15、tanδが0.15を示した。3種類の植立角度で植立したSUS製円柱試験体に繰り返し衝撃試験を行い、試験終了後の植立角度を計測したところ、それぞれの試験体で角度のずれは見られず、植立時の角度が保たれていることがわかった。また、上記試験体に接するシリコーン印象材の適合状態を観察したところ、試験体とシリコーン印象材の間に空隙は見られず密着している状態を保っていたことから繰り返し衝撃の影響をまったく受けていないことがわかった。さらに、衝撃吸収性を測定したところ、反発高さが5cmであり、初期の衝撃の大部分を吸収していることが示唆された。また、着色試験を行ったが試験体に着色は見られなかった。
以上の試験結果より、本軟質材料を用いることにより、適度に衝撃を吸収しながら植立体の位置・角度、及び粘膜を保護するのに役立つことが示唆された。
Figure 2009254808
1;フィクスチャー
2;アバットメント
3;仮義歯
4;歯肉
5;歯槽骨
6;インプラント用保護材
7;凹部
8;歯肉縫合部
9;円柱試験体
10;アクリル樹脂(擬似歯槽骨)
11;シリコーン印象材(擬似歯肉)
12;義歯床レジン硬化体
13;繰り返し荷重試験機

Claims (7)

  1. ショアA硬度が5〜50の範囲にある軟質材料を用いることを特徴とする歯科インプラント用保護材。
  2. 37℃での正弦正接が0.01〜0.80の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の歯科インプラント用保護材。
  3. 軟質材料が、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の37℃で液状のポリマー、及び該液状ポリマーに溶解した質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーを主成分とする軟質ポリマー組成物からなるものである請求項1〜2記載の歯科インプラント用保護材。
  4. 液状ポリマーに溶解した質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーが、(メタ)アクリル系非架橋ポリマーである請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯科インプラント用保護材。
  5. 包装形態が、(1)粉材と(2)液材とに分割されてなり、使用時には両材を混和したペーストとして用いるものであって、(1)粉材に、液状ポリマーに溶解させる質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーの粉末が含有されてなり、(2)液材に、質量平均分子量が1000〜1万の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の液状ポリマーが含有されてなるものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科インプラント用保護材。
  6. (1)粉材に含有される、液状ポリマーに溶解させる質量平均分子量が2万以上である37℃で固体状のポリマーが、ガラス転移温度が10〜80℃の範囲のものである請求項5記載の歯科インプラント用保護材。
  7. (2)液材に低分子量の可塑剤が含有されてなるものである請求項5〜6のいずれか一項に記載の歯科インプラント用保護材。
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