JP2009253061A - 基板支持部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温での熱処理条件下においても高い温度均一性および熱効率を保つことができ、破損することなく且つ充分な耐食性を有する基板支持部材を提供する。
【解決手段】 半導体製造装置40Aの反応容器41内部に設置されて基板Wの熱処理に使用される基板支持部材42Aであって、その内部には通電加熱される発熱体44Aを有する空間が設けられており、この基板支持部材42Aはニッケルを95重量%以上含む材料からなる。この基板支持部材42Aの表面のうち、少なくとも反応容器内部に露出している表面にはフッ化ニッケルから成る耐食膜45が形成されても良い。
【選択図】 図4

Description

本発明は、成膜装置や熱処理装置等の半導体製造装置に用いられる基板支持部材の構造に関するものである。
図1は、従来の成膜装置等で用いられる基板支持部材10を概略的に示した縦断面図である。シリコンウェハ等の基板Wを載置する基板支持部10Aは円管状支持体10Bにより支えられており、基板支持部10Aの内部には抵抗発熱体10Cが埋設されている(特許文献1)。抵抗発熱体10Cは、抵抗線をフィラメント状に巻き線にしたもの、金属箔にエッチング等を施して所定の形状の発熱回路パターンを描いたもの、あるいは金属ペーストをスクリーン印刷等で塗布し発熱体回路を描いたもの等が用いられている。
抵抗発熱体10Cには給電のための端子10Dが接続されており、端子10Dは基板支持部10Aの内部から下方に向かってのびている。この端子10Dを介して抵抗発熱体10Cに通電することにより基板支持部10Aが加熱され、さらにはその上に載置される基板Wが加熱され、基板Wに成膜等所定の処理が施される。
抵抗発熱体は当然導電体であるため、その周囲は電気的に絶縁されていなければならないが、基板の処理は普通300℃以上の高温で行われるため、絶縁体として樹脂等は使用できない。一方、基板処理時には基板に対して高い温度均一性が求められる。このような理由から、基板支持部の材質としては熱伝導率の高いセラミックスが用いられている。
図2は、従来の熱処理装置等で用いられている別の形式の基板支持部材20を概略的に示した縦断面図である。基板支持部20A及び円管状支持体20Bの形状は図1の基板支持部材10と同様であるが、抵抗発熱体20Cとしてシースヒーターを用いている(特許文献2)。この場合、抵抗発熱体20C自体が絶縁構造になっているため、基板支持部20Aは絶縁体である必要はなく、セラミックスの他、金属を用いることもできる。
図3は、従来の熱処理装置等で用いられている更に別の形式の基板支持部材30を概略的に示した縦断面図である。基板Wを載置する基板支持部30Aは、支持体30Bにより支えられて反応容器30Cの中に設置されている(特許文献3)。基板Wの加熱は、反応容器30Cの壁の一部に設けられた赤外線等の輻射を透過する透過窓30Dを通して、反応容器30Cの外に配置された反射板30Eを備えた発熱体30Fにより輻射加熱される。この構造も図2の基板支持部材20と同様、基板支持部30Aは絶縁体である必要はないため、セラミックスの他、金属や黒鉛が用いられている。
特開平05−267191号公報 特開2000−133698号公報 特開2000−124141号公報
熱処理時間の短縮を目的として、または成膜される膜材質の変更などに伴い、熱処理温度の高温化が顕著になってきており、これにより種々の問題が発生してきている。例えば、図1に示す基板支持部材10では、前述のように、これまで基板支持部10Aの材質として、高熱伝導率のセラミックスが好適に用いられてきた。しかし、セラミックスは温度の上昇に伴い急激に熱伝導率が低下するという特性がある。このため、近年多く行われている従来よりも高温条件下での熱処理においては、基板の温度均一性が不充分となり基板に成膜される膜質等が不均一になる、といった不具合が生じていた。
熱処理時間の短縮および熱処理温度の高温化に伴う基板支持部材10に関する別の問題として、急速な温度の上昇および降下に耐えられないという問題がある。即ち、半導体製造コストの低減のためには、熱処理プロセス中の温度変更時間を短縮することが重要であるが、基板支持部材10を従来よりも短時間でより高い温度まで昇温、あるいは短時間で降温を行うと、脆性材料であるセラミックスは熱応力により破損を引き起こすことがあった。
破損しないように従来通りの速度で昇降温を行うと、熱処理温度が高温化している分、昇降温に長時間を要することになる。従って、高温化により熱処理そのものに要する時間は短縮できるものの、昇降温に要する時間を含めると却って長時間化する、という問題が発生していた。
熱処理温度の高温化に伴う更に別の問題として、耐食性の不足がある。成膜プロセスにおいては、反応容器内部のクリーニングを目的として腐食性のガスが導入されるため、反応容器内は従来から腐食環境にあった。この反応容器内の腐食環境が、熱処理温度の高温化に伴い、更に厳しい腐食環境となる。基板支持部材以外の部材は冷却等の対応が可能であるが、基板支持部材は基板の熱処理温度を上げるために高温化は避けられず、このため従来は問題となっていなかった基板支持部材の腐食により、基板の汚染、パーティクルの発生等の問題が生じていた。
更に、基板支持部材の材料としてセラミックスを用いた場合、高コストであるという根本的な問題点があった。金属や黒鉛等と比べ、セラミックスは原材料自体が高価であることに加え、その難加工性から加工や接合に多大なコストが発生し、金属製又は黒鉛製の基板支持部材に比べ、極めて高価であった。
以上の課題の多くは、基板支持部材の材料として金属あるいは黒鉛を用いることで改善することが期待できる。即ち、金属や黒鉛は、セラミックスに比べて温度上昇に伴う熱伝導率の低下が小さいので、高温での温度均一性の向上が期待できる。また、金属は脆性材料ではないので、急速な昇降温による破損の心配がない。更に、製造コストもセラミックスを用いる場合と比べ、大幅な低減が可能である。
しかし、セラミックスに代えて金属や黒鉛を用いても、問題が全て解決するわけではない。基板支持部材に金属や黒鉛を用いる場合は、基板支持部と抵抗発熱体とを絶縁しなければならないため、図2又は図3に示す基板支持部材20又は30の構造を用いることになる。基板支持部材20の構造を採用した場合、発熱体にシースヒーターを用いていることから、発熱体を基板支持部内に配置したときに、構造上隣接する発熱体同士の間隔が広くなり、材料に金属または黒鉛を用いても、温度分布が却って不均一になる。
また、基板支持部材30の構造を用いた場合は、輻射加熱を用いているため温度均一性は良好であるものの、反射板30Eを備えていても不可避的に基板支持部以外に輻射が漏れることから熱効率が低くなり、特に熱処理温度が高温化するほど熱効率が低下する、といった新たな問題が発生する。更に耐食性については、金属や黒鉛は、多くの場合セラミックスに比べ耐食性に劣るため、問題をより悪化させてしまう。
以上の問題点は、ごく最近の熱処理温度の高温化に伴って顕著になったものであり、これまで考慮されることはなかった。本発明者らは、これらの問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、高温での熱処理においても高い温度均一性および熱効率を保つことができ、破損することなく且つ充分な耐食性を有する構造を見出し本発明に至った。
本発明が提供する基板支持部材は、半導体製造装置の反応容器内部に設置されて基板の熱処理に使用される基板支持部材であって、その内部には通電加熱される発熱体を有する空間が設けられており、この基板支持部材はニッケルを95重量%以上含む材料から成ることを特徴とする。
上記本発明の基板支持部材においては、基板支持部材の表面のうち、少なくとも反応容器内部に露出している表面にフッ化ニッケルから成る耐食膜が形成されていても良い。また、上記本発明の基板支持部材においては、基板支持部材が発熱体により輻射加熱されても良い。更に、上記本発明の基板支持部材においては、輻射加熱に使用される発熱体をハロゲンランプにすることができる。
また、上記本発明の基板支持部材においては、基板支持部材の基板搭載面と発熱体の間において、基板支持部材より高い熱伝導率を有する板状体を基板支持部材に結合しても良い。更に、上記本発明の基板支持部材においては、反応容器内部の空間と基板支持部材内部の空間との間を気密にすることができる。
本発明によれば、基板支持部材の内部の空間に設置される発熱体には特に制約がないため、高い温度均一性が得られる発熱体、例えば金属箔にエッチングを施し精密な回路パターンを描いた抵抗発熱体、またはハロゲンランプ、カーボンヒーター等の輻射加熱を利用した発熱体を用いることができる。また、本構造では基板支持部材の空間内で部材が比較的自由に膨張・収縮できるため、抵抗発熱体を導電性の基板支持部材に取り付ける場合でも、熱膨張についての特別な配慮をすることなく抵抗発熱体と基板支持部材の間に絶縁体を挟むことができ、容易に絶縁性を確保することができる。
また、輻射加熱を利用する場合であっても、基板支持部材の内部から加熱するため、輻射熱がほぼ全て基板支持部材に伝わり、熱効率を損ねることがない。さらにニッケルを95重量%以上含む材料で基板支持部材を構成することにより、高温においても高い熱伝導率を保ち、高温による軟化や変形が殆どなく、耐食性が高い基板支持部材を作製することができる。基板支持部材の表面にフッ化ニッケルから成る耐食膜を形成すれば、さらに高い耐食性を付与することができる。
以下、添付図面に基づき本発明に係る基板支持部材を具体的に説明する。図4は、本発明の一実施形態における基板支持部材を使用した半導体製造装置、例えば成膜装置を概略的に示した縦断面図である。即ち、この半導体製造装置40Aは、反応容器41の内部に、本発明による基板支持部材42Aを備えている。
基板処理時には、搬送装置(図示せず)により基板Wが基板支持部材42Aの上に載置され、基板支持部材42Aをその内部空間に備えた発熱体により加熱すると同時に、反応容器41の内部に所定の処理ガスを流すことにより、基板Wを加熱し、その表面に成膜等の処理を行う。
発熱体は基板支持部材42Aの内部の空間内に収めることさえできればよく、その他の制約は特にない。従って、高い温度均一性が得られる発熱体、例えば金属箔にエッチングを施し精密な回路パターンを描いた抵抗発熱体、またはハロゲンランプ、カーボンヒーター等輻射加熱を利用した発熱体を用いることができる。
発熱体は基板支持部材42Aに埋設されていないので、抵抗発熱体を用いる場合でも、熱膨張について特別な配慮をする必要がない。従って、基板支持部材42Aの基材43が導電性であっても、図4に示すように抵抗発熱体44Aと基材43の間に、例えばマグネシアなどの材質から成る絶縁性の板状体44Bを挟むことにより容易に絶縁性を確保することができる。
基材43の材料は、前述のように高い熱伝導率を有することが好ましいので、高温において熱伝導率が大幅に低下するセラミックスではなく、金属や黒鉛が望ましい。その中でも、熱伝導率、強度、耐食性、また価格を考慮するとニッケルが好ましい。特に耐食性においては、ニッケルは基板の熱処理時に導入されるフッ素ガスに対して不動態皮膜を生成するため、セラミックスを超える高い耐食性を示す。
ニッケル以外の材料としては、金、銀、銅、アルミニウム合金などの熱伝導率が特に高い材料、タングステン、モリブデンなどの高温における強度に優れた材料、黒鉛などの安価な材料などが考えられる。しかし、金、銀、タングステン、モリブデンは非常に高価であるため現実的ではない。また、金、銀、銅は反応容器内を汚染してしまい装置に深刻なダメージを与えるため、例え表面に耐食性の膜を形成したとしても信頼性を考慮すると好ましくない。更に、黒鉛は強度が低く使用中に破損の恐れがあるため好ましくなく、アルミニウム合金は高温で強度が低下するため、使用温度範囲が限定される。
このほか、ニッケルを主原料とする合金を使用することも考えられ、実際ニッケルを主原料とする多くの耐熱合金が開発され実用化されている。しかし、金属は一般に合金化すると熱伝導率が大幅に低下し、前述のニッケル基合金においても純ニッケルと比較すると熱伝導率はきわめて低い。また合金中に含まれるニッケル以外の金属により耐食性も低下する。従って、合金化による熱伝導率および耐食性の低下を考慮すると、ニッケルの純度は95重量%以上であることが望ましい。
ニッケル表面の不動態皮膜は、前述のように基板の熱処理時に導入されるフッ素ガスにより、自然発生的に生成させてもよいが、図4に示すように、少なくとも反応容器41の内部に露出している表面に、熱処理前に予め強固で厚いフッ化ニッケルからなる耐食膜45を形成させてもよい。これにより、反応容器41に腐食性ガスを導入する場合などの特に厳しい腐食環境に曝される高温での熱処理において、セラミックスを大幅に超える高い耐食性を示し、信頼性が向上する。
図5は、本発明の別の実施形態における基板支持部材を使用した半導体製造装置を概略的に示した縦断面図である。基板支持部材42Bでは、図4の基板支持部材42Aにおける抵抗発熱体44Aに代わり、発熱体として輻射加熱型ヒーター44Cを備え、これにより基板支持部材42Bを輻射により加熱している。
輻射が基板支持部材42Bの内部で反射を繰り返すことにより、図4の抵抗発熱体44Aを用いた基板支持部材42Aと比べ、より均一に加熱が行われるため温度均一性が向上する。また、ハロゲンランプ、カーボンヒーター等の輻射加熱型ヒーターは、大電力を投入して急激に加熱してもヒーターが損傷することがなく、かつ基材として金属を用いた場合にはセラミックスと異なり急激な温度変化に伴う熱応力による破損がないため、極めて短時間での昇温が可能になる。
更に、従来技術である図3の基板支持部材30と比べると、同じ輻射加熱であっても、発熱体が基板支持部材内部に存在して内部から加熱するため、輻射熱がほぼ全て基板支持部材42Bに伝わり、高温で利用しても熱効率を損ねることがない。
図5に示す輻射加熱型ヒーター44Cとしては、前述の通りハロゲンランプ、カーボンヒーターなどが考えられるが、加熱性能を考慮するとハロゲンランプが好ましい。ハロゲンランプはカーボンヒーター等と比べると、ランプの管径を細くすることができる上、ランプの発熱部分の長さに比較して高出力な設計が可能であるため、ランプを収納する基板支持部材42Bをコンパクト、低熱容量に設計することができ、その結果、短時間で昇温および降温が可能な生産性の高い基板支持部材42Bを実現することができる。
図4の基板支持部材42Aに設けられていた絶縁性板状体44Bは、輻射加熱を利用する基板支持部材42Bでは当然不要である。これにより基板支持部材42Bの薄型化や構造の単純化による低コスト化を図ることができる。一方、基板支持部材42Bの基材43よりも高い熱伝導率を有する高熱伝導板状体44Dを、基板支持部材42Bに備えることもできる。これにより、高熱伝導板状体44Dを介して熱が拡散され、より高い温度均一性を実現できる。
高熱伝導板状体44Dの材料としては、高熱伝導率の金属などを好適に用いることができる。輻射加熱型ヒーター44Cが存在する基板支持部材42B内部の空間と、基板Wが存在する反応容器41内部の空間との間は気密であるため、板状体44Dの材料による汚染の恐れがない。従って、板状体44Dの材料として、銅を利用することもできる。
発熱体を保護する目的から、基板支持部材内部の空間には、反応容器内部の空間から腐食性ガスが浸入しないような措置が必要である。そのためには、図5のような反応容器内部の空間と基板支持部材内部の空間との間が気密である構造のほかに、例えば図6のような構造も考えられる。図6において基板支持部材42Bは、反応容器41内部に完全に収納され、また反応容器41の底面には基板支持部材内部に通じる位置にガス導入孔44Gが設けられている。
このガス導入孔44Gを通じて、窒素、アルゴン等の不活性ガスを供給し続けることにより、輻射加熱型ヒーター44Cを腐食性ガスから保護することができる。この場合、反応容器内部の空間と基板支持部材内部の空間との間は気密にする必要がなく、基材43を支える支持体46は、反応容器41、基材43に対して、ネジ留め等により固定することができる。
一方で、反応容器内部の空間と基板支持部材内部の空間との間を気密にすることができれば、腐食性ガスの浸入を防ぎながら、図4および図5に示すように基板支持部材内部の空間を、外気に対して開放することもできる。この場合、支持体46と基材43との接触面は金属同士の接合であるので、例えば電子ビーム溶接等により気密的に接合することができる。また、支持体46と反応容器41の接触面44Fは、組立、メンテナンス等、装置の取り扱いの点から、気密かつ分離可能に結合することが望ましく、Oリング等を介してネジ留めすることができる。
図6に示した不活性ガスを導入する構造に比べ、図4および図5に示した反応容器内部の空間と基板支持部材内部の空間との間を気密にする構造では、支持体と基材の間のネジ留め、ガス導入孔、また不活性ガスを供給するためのボンベ、配管が不要になり、装置のコストが低減できるうえ、不活性ガスの供給が停止する等不測の事態によるトラブルが低減できるなどの利点があるため、より望ましい。
[実施例1]
耐食膜を設けなかった以外は図4に示す構造の基板支持部材を作製した。基板支持部材の材質にはニッケル純度96重量%を用いた。基板載置面は直径350mm、厚み15mmとし、金属箔(SUS316)にエッチングを施し精密な回路パターンを描いて抵抗発熱体を設けた。
この基板支持部材を、図7に示したようなウェハ温度計60と共に反応容器中に設置した。ウェハ温度計60は、加熱される基板として基板支持部材上に載置され、直径300mmのシリコンウェハ61の表面に熱電対の接点部分62が17点貼り付けられている。
まず最大電力を4kWに制限して反応容器中にて真空下で20℃から600℃まで温度を上げ、600℃到達までに要した時間を測定した。次に、600℃到達後10分間その温度を保持した後、基板搭載面上の温度分布を、ウェハ温度計60を用いて測定した(熱電対の素線、測定機器は図示せず)。17点の測定点の温度の最大値と最小値の差を温度ばらつきとした。また、600℃に温度を保持している時の消費電力を測定した。
その後、最大電力を12kWに設定し直し、再び600℃到達までに要した時間を測定した。さらにその後、一旦温度を下げて反応容器を大気開放してウェハ温度計を取り出した。この時点で、基板支持部材に何らかの不具合があった場合は、新品に交換することにした。基板支持部材のみをセットした状態で、再び反応容器中にて真空下で600℃まで温度を上げ、その後600℃に保持したまま、反応容器内の雰囲気をフッ素133Pa、窒素133Paとして、この状態で20時間保持して、基板支持部材表面の腐食状態を目視にて確認した。さらに同様の試験を温度700℃でも行い、基板支持部材表面の腐食状態を目視にて確認した。
[実施例2]
反応容器の内部に露出している表面に耐食膜を設けた以外は実施例1と同様にして基板支持部材を作製した。この実施例2の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[実施例3]
高熱伝導板状体を設けなかった以外は図5に示す構造の基板支持部材を作製した。輻射加熱にはカーボンヒーター(最大出力12kW)を使用した。基板支持部材の材料および基板載置面の直径は実施例1と同様にしたが、カーボンヒーターは薄型化が困難であるため、基板載置面の厚みは25mmとした。この実施例3の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[実施例4]
基板載置面の厚みを15mmにし、輻射加熱にハロゲンランプ(最大出力12kW)を使用した以外は実施例3と同様の基板支持部材を作製した。この実施例4の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[実施例5]
直径310mmの無酸素銅からなる高熱伝導板状体を設けた以外は実施例4と同様にして基板支持部材を作製した。この実施例5の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[比較例1]
比較のため、図1に示す従来の構造の基板支持部材を作製した。基板搭載面の直径は実施例1と同様にしたが、基板支持部材の材料には窒化アルミニウムを使用した。この比較例1の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[比較例2]
比較のため、図2に示す従来の構造の基板支持部材を作製した。基板支持部材の材料及び基板搭載面の直径は実施例1と同様にした。この比較例2の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[比較例3]
比較のため、図3に示す従来の構造の基板支持部材を作製した。基板支持部材の材料及び基板搭載面の直径は実施例1と同様にした。この比較例3の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
[比較例4]
ニッケル純度93重量%の材料を基板支持部材に用いた以外は実施例1と同様にして基板支持部材を作製した。この比較例4の基板支持部材を反応容器に設置して、実施例1と同様の試験を行った。
上記の実施例1〜5及び比較例1〜4の基板支持部材の構造を下記の表1にまとめた。尚、材質にニッケルを用いている基板支持部材については、下記の表1の耐食膜の有無の欄において、「無し」と記載されていても、フッ素雰囲気中で自然発生的に薄いフッ化ニッケル膜(約0.1μm)が形成されている。これに対し、同欄において「有り」と記載されているものは、予め約3μmの耐食膜が形成されている。また、下記の表1の加熱方法の欄において、「カーボン」はカーボンヒーターのことを示しており、「ハロゲン」はハロゲンランプのことを示している。
Figure 2009253061
また、これら実施例1〜5及び比較例1〜4について、600℃昇温時の温度ばらつき、600℃到達までに要した時間、600℃保持時の消費電力、600℃および700℃それぞれにおけるフッ化雰囲気中での腐食状態に関して比較した結果を下記の表2に示す。
Figure 2009253061
尚、上記表2のフッ化雰囲気での腐食状況の欄において、「○」は腐食がみられなかったことを示しており、「△」は僅かに腐食がみられたことを示しており、「×」は広い面積に亘って腐食がみられたことを示している。また、比較例3では、最大電力4kW時において600℃に到達しなかったため、600℃昇温時の温度ばらつき、及び600℃保持時の消費電力については、最大電力12kW時に再測定を行った。
この結果から、実施例1は、最大電力4kW時では温度ばらつきが小さく、600℃に短時間で到達でき、600℃保持時の消費電力の増加も見られない。ただし、最大電力12kW時では急激な加熱のため発熱体が断線している。耐食性は600℃では良好であるが、700℃では僅かに腐食が見られる。
一方、従来構造の基板支持部材においては、比較例1では、セラミックスである窒化アルミニウムの高温における熱伝導率の低下の影響で温度ばらつきが大きくなっており、耐食性については600℃でも僅かながら腐食が見られる。また、最大電力12kW時には熱応力により破損している。比較例2では、発熱体にシースヒーターを使っている影響で温度ばらつきが大きくなっている。比較例3では、輻射が漏れてしまう影響で最大4kWでは電力不足で600℃に到達できず、最大12kWで600℃に到達できるものの、実施例1の最大4kW時と比べ、600℃到達に要する時間は殆ど短くなっていない。
また、比較例4では、ニッケルの純度が低いため、合金化による熱伝導率低下の影響により、実施例1よりも温度ばらつきが大きくなっており、耐食性も悪化している。更に、比較例1および2では、基板支持部材が発熱体を内蔵しており、ある程度の厚みを有している上に、内部に空間を持たないため、熱容量が大きく、600℃到達まで長時間を要している。
実施例2は実施例1と比較して、予めフッ化ニッケルの耐食膜が形成されている効果により、高温(700℃)における耐食性が向上している。
実施例3は実施例2と比較して、抵抗加熱から輻射加熱に変更した効果により、温度ばらつきが小さくなっている。最大12kWで加熱しても何ら不具合が発生せず、極めて短時間で600℃に到達している。また比較例3と異なり、実施例3は輻射が基板支持部材以外に漏れることがないので、消費電力の増加が見られない。更に実施例3は発熱体としてカーボンヒーターを用いており、基板支持部材の厚みが増しているため、600℃到達までに要した時間が若干増加しているものの、比較例1および2と比較すればその増加量ははるかに小さい。
実施例4も実施例2と比較して、抵抗加熱から輻射加熱に変更した効果により、温度ばらつきが小さくなっており、最大12kWで加熱時に極めて短時間で600℃に到達しており、また比較例3と異なり、実施例4は輻射熱が基板支持部材以外に漏れることがないので、消費電力の増加が見られない。さらに実施例3と異なり、実施例4はハロゲンランプを使っており、基板支持部材の厚みが増加していないため、600℃到達までに要した時間に増加が見られない。
実施例5は、高熱伝導板状体の効果により温度ばらつきがさらに小さくなっており、それ以外についても他の実施例と比べて何ら遜色がない。
従来の基板支持部材の一形式を概略的に示した縦断面図である。 従来の基板支持部材の別の形式を概略的に示した縦断面図である。 従来の基板支持部材の更に別の形式を概略的に示した縦断面図である。 本発明の一実施形態における基板支持部材を使用した半導体製造装置を概略的に示した縦断面図である。 本発明の別の実施形態における基板支持部材を使用した半導体製造装置を概略的に示した縦断面図である。 本発明の更に別の実施形態における基板支持部材を使用した半導体製造装置を概略的に示した縦断面図である。 基板支持部材の基板載置面の温度を測定するウェハ温度計の概略平面図である。
符号の説明
10、20、30、42A、42B 基板支持部材
10A、20A、30A 基板支持部
10B、20B 円管状支持体
10C、20C、44A 抵抗発熱体
10D、20D、44E 端子
30B 支持体
30C、41 反応容器
30D 透過窓
30E 反射板
30F 輻射加熱用発熱体
40A、40B 半導体製造装置
43 基材
44B 絶縁性板状体
44C 輻射加熱型ヒーター
44D 高熱伝導板状体
44F 接触面
44G ガス導入孔
45 耐食膜
46 支持体
60 ウェハ温度計
61 シリコンウェハ
62 熱電対接点部分
W 基板

Claims (6)

  1. 半導体製造装置の反応容器内部に設置されて基板の熱処理に使用される基板支持部材であって、該基板支持部材の内部には通電加熱される発熱体を有する空間が設けられており、該基板支持部材はニッケルを95重量%以上含む材料から成ることを特徴とする基板支持部材。
  2. 前記基板支持部材の表面のうち、少なくとも前記反応容器内部に露出している表面にフッ化ニッケルから成る耐食膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板支持部材。
  3. 前記基板支持部材が前記発熱体により輻射加熱されることを特徴とする、請求項1または2に記載の基板支持部材。
  4. 前記発熱体がハロゲンランプであることを特徴とする、請求項3に記載の基板支持部材。
  5. 前記基板支持部材の基板搭載面と前記発熱体の間において、前記基板支持部材より高い熱伝導率を有する板状体が前記基板支持部材に結合されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の基板支持部材。
  6. 前記反応容器内部の空間と、前記基板支持部材内部の空間との間が気密であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の基板支持部材。
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