JP2009252467A - 巻回素子の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻回素子における短絡等の不具合の発生をより確実に防止し、生産品質の向上を図る。
【解決手段】巻回素子の製造装置10は、正極箔5、負極箔6、及び、セパレータ3,4を巻回可能な回転手段16を備える巻取手段11と、正極箔5を巻取手段11へと供給する正極箔供給部21と、負極箔5を巻取手段11へと供給する負極箔供給部31と、セパレータ3,4を巻取手段11へと供給するセパレータ供給部41,51とを備える。また、巻回素子の製造装置10は、正極箔供給部21を覆う第1正極箔側カバー61と、正極箔供給経路25を覆う第2正極箔側カバー62と、負極箔供給部31を覆う第1負極箔側カバー71と、負極箔供給経路35を覆う第1負極箔側カバー72とを有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リチウムイオン電池や電気二重槽コンデンサ等に代表される巻回素子の製造装置に関する。
例えば、リチウムイオン電池等の二次電池として用いられる電池素子は、正極箔及び負極箔と、両電極箔間に介在するセパレータとからなる帯状体が巻回されることで構成されている(例えば、特許文献1等参照)。また、正極箔の表面及び負極箔の表面には、それぞれ異なる活物質が塗布されている。
加えて、帯状体を巻回するための装置として、両電極箔及びセパレータを巻取るべく、自身の軸線を中心軸として回転可能な回転手段を備えた巻取手段と、当該巻取手段に対して正極箔を供給する正極箔供給手段と、前記巻取手段に対して負極箔を供給する負極箔供給手段と、巻取手段にセパレータを供給するセパレータ供給手段とを備えるものが一般的に知られている(例えば、特許文献2等参照)。
特開2000−123818号公報 特開2003−341893号公報
ところで、前記活物質は微細な粉末状のものである。そのため、電極箔を供給する際等において、前記活物質が電極箔から剥離してしまい、空気中に浮遊状態で存在してしまうことがある。ここで、一方の電極箔に塗布されていた活物質が、他方の電極箔やセパレータに付着してしまい、この状態で帯状体が巻回されると、活物質が帯状体に巻き込まれてしまい、巻回後の電池素子に短絡等の不具合が生じてしまうおそれがある。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、一方の電極箔に塗布された活物質の他方の電極箔に対する付着を防止することで、巻回素子における短絡等の不具合の発生をより確実に防止することができ、ひいては生産品質の向上を図ることができる巻回素子の製造装置を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.正極活物質が表面に塗布された正極箔、及び、負極活物質が表面に塗布された負極箔が、絶縁性のセパレータを介して絶縁状態で巻回されてなる巻回素子の製造装置であって、
前記正極箔、前記負極箔、及び、前記セパレータを巻き取るべく、自身の軸線を中心軸として回転可能な回転手段を備える巻取手段と、
前記正極箔がロール状に巻回されてなる正極箔原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記正極箔を供給する正極箔供給部と、
前記負極箔がロール状に巻回されてなる負極箔原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記負極箔を供給する負極箔供給部と、
前記セパレータがロール状に巻回されてなるセパレータ原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記セパレータを供給するセパレータ供給部とを備えるとともに、
前記正極箔供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記正極箔の供給を許容する第1正極箔開口部を有してなる第1正極箔側カバーと、
前記第1正極箔開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記正極箔の供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2正極箔開口部を有してなる第2正極箔側カバーと、
前記負極箔供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記負極箔の供給を許容する第1負極箔開口部を有してなる第1負極箔側カバーと、
前記第1負極箔開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記負極箔の供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2負極箔開口部を有してなる第2負極箔側カバーとを具備することを特徴とする巻回素子の製造装置。
上記手段1によれば、正極箔供給部及び正極箔供給経路を覆うようにして、第1正極箔側カバーと第2正極箔側カバーとが設けられている。すなわち、両正極箔側カバーによって、正極箔から剥離した正極活物質が存在し得る空間と、負極箔やセパレータが位置する空間とが物理的に隔てられている。これにより、正極箔から剥離した正極活物質が負極箔やセパレータに付着してしまうことをより確実に防止することができる。
また、負極箔供給部及び負極箔供給経路を覆うようにして、第1負極箔側カバーと第2負極箔側カバーとが設けられている。すなわち、両負極箔側カバーによって、負極箔から剥離した負極活物質が存在し得る空間と、正極箔やセパレータが位置する空間とが物理的に隔てられている。その結果、負極活物質が正極箔やセパレータに付着してしまうことをより確実に防止することができる。
以上のように、本手段1によれば、両正極箔側カバーと、両負極箔側カバーとを設けることによって、一方の電極箔から剥離した活物質が、他方の電極箔やセパレータに付着してしまうことを効果的に防止することができる。これにより、巻回素子において短絡等の不具合の発生をより確実に防止することができ、生産品質の飛躍的な向上を図ることができる。
手段2.前記第2正極箔側カバー内の気体を前記第1正極箔側カバー内へと吸引する正極箔側吸引手段と、
前記第2負極箔側カバー内の気体を前記第1負極箔側カバー内へと吸引する負極箔側吸引手段とを備えることを特徴とする手段1に記載の巻回素子の製造装置。
上記手段2によれば、正極箔側吸引手段を設けることにより、第2正極箔側カバー内の気体を第1正極箔側カバー内へと吸引することができ、また、負極箔側吸引手段を設けることにより、第2負極箔側カバー内の気体を第1負極箔側カバー内へと吸引することができる。すなわち、第2カバーから第1カバーへと至る気体の流れを作ることができる。これにより、両第2カバー内に存在する活物質を両第1カバー内へと吸引することができ、ひいては、両第2カバーに形成された両第2開口部から活物質が出てしまうことを一層確実に防止できる。その結果、一方の電極箔から剥離した活物質が、他方の電極箔やセパレータに付着してしまうことをより一層確実に防止することができ、巻回素子における短絡等の不具合の発生をより一層確実に防止することができる。
手段3.前記正極箔を切断すべく、前記巻取手段の直上流に配設される正極箔切断手段と、
前記負極箔を切断すべく、前記巻取手段の直上流に配設される負極箔切断手段とを備えるとともに、
前記正極箔切断手段が、前記第2正極箔側カバーで覆われ、かつ、
前記負極箔切断手段が、前記第2負極箔側カバーで覆われていることを特徴とする手段1又は2に記載の巻回素子の製造装置。
従来、帯状体の巻回後においては、電極箔がカッタなどの切断手段によって切断されるが、切断時の衝撃等によって、電極箔に塗布された活物質が剥離してしまったり、電極箔から金属片等の異物が生じてしまったりすることがある。ここで、一般的に切断手段は、巻取手段に比較的近接した位置に設けられるため、切断手段によって生じた活物質や異物が、巻取手段にまで至りやすく、ひいては一方の電極箔から剥離した活物質や金属片が、他方の電極箔等に付着してしまうことが懸念される。(尚、金属片が電極箔やセパレータに付着した状態で当該電極箔等が巻回されると、異物がセパレータを貫通してしまい、ひいては巻回素子に短絡等の不具合が生じてしまうおそれがある。)
この点、上記手段3によれば、正極箔を切断するための正極箔切断手段が、第2正極箔側カバーで覆われるとともに、負極箔を切断するための負極箔切断手段が、第2負極箔側カバーで覆われている。これにより、電極箔の切断時に電極箔から剥離した活物質や発生した金属片が、カバーから巻取手段側に出てしまうことを効果的に抑制できる。その結果、一方の電極箔から剥離した活物質等が他方の電極箔やセパレータに付着してしまうことをより確実に抑制することができ、巻回素子における短絡等の不具合の発生をより効果的に防止することができる。
また、上記手段2の両吸引手段を併せて設けた場合には、電極箔の切断時に剥離した活物質や生じた金属片等を両第1カバー内方向へと吸引することができる。これにより、剥離した活物質や生じた金属片等が両第2開口部から出てしまうことをより一層防止することができ、一方の電極箔から剥離した活物質等の他方の電極箔等への付着をより効果的に防止することができる。
手段4.前記第2正極箔側カバーのうち前記巻取手段側の端部の内周面を、前記第2正極箔開口部に向けて窄めて形成するとともに、
前記第2負極箔側カバーのうち前記巻取手段側の端部の内周面を、前記第2負極箔開口部に向けて窄めて形成したことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の巻回素子の製造装置。
上記手段4によれば、両第2カバーの巻取手段側の端部の内周面が、両第2開口部側に向けて窄まるように構成されている。すなわち、両第2カバー開口部の開口面積が、比較的小さなものとなるように構成されている。これにより、前記両第2カバーの開口部から活物質等が巻取手段側に出てしまうことをより確実に防止することができ、一方の電極箔から剥離した活物質等の他方の電極箔等への付着をより一層確実に防止することができる。
また、上記手段2を採用した場合には、両第2開口部における第1カバー内方向への気体の流速を比較的大きなものとすることができる(オリフィス効果)。すなわち、活物質等がカバー内から出てしまうことが最も懸念される両第2開口部において、第1カバー内方向への活物質等の吸引力を一層強めることができる。これにより、電極箔から剥離した活物質等が、第2開口部から巻取手段側へと出てしまうことを一層防止することができ、ひいては一方の電極箔から剥離した活物質等が、他方の電極箔等に付着してしまうことをより確実に防止することができる。
手段5.前記第2正極箔開口部から、前記第1正極箔側カバー内へとクリーンエア又は不活性ガスを送る正極箔側送風手段を設けたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の巻回素子の製造装置。
尚、「クリーンエア」とは、フィルタ等によって、埃等の異物の混入が極力抑制された空気をいうものである。
上記手段5によれば、正極箔側送風手段を設けることによって、正極箔から剥離した正極活物質等が、第2正極箔開口部から出てしまうことを一層確実に防止することができ、正極活物質等の負極箔等への付着を一層抑制することができる。
また、空気中に浮遊する埃(特にナトリウムを含有するもの)が電極箔に付着し、電極箔に巻き込まれてしまうと、巻回素子の短絡等の不具合が生じてしまうおそれがあるが、本手段5において送風される気体はクリーンエア又は不活性ガスであるため、正極箔への埃等の付着を防止でき、巻回素子の短絡等をより確実に防止することができる。
手段6.前記第2負極箔開口部から、前記第1負極箔側カバー内へとクリーンエア又は不活性ガスを送る負極箔側送風手段を設けたことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の巻回素子の製造装置。
上記手段6によれば、負極箔側送風手段を設けることによって、負極箔から剥離した負極活物質が、第2負極箔開口部から巻取手段側へと出てしまうことをより一層確実に防止することができる。これにより、負極活物質等の正極箔等への付着をより確実に抑制することができる。また、送風される気体がクリーンエア又は不活性ガスであるため、負極箔への埃等の付着を防止でき、巻回素子の短絡等をより確実に防止することができる。
手段7.前記セパレータ供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記セパレータの供給を許容する第1セパレータ開口部を有してなる第1セパレータ側カバーと、
前記第1セパレータ開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記セパレータの供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2セパレータ開口部を有してなる第2セパレータ側カバーとを具備することを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の巻回素子の製造装置。
一般的にセパレータは、例えば、ポリプロピレン等の樹脂材料によって形成されるが、樹脂材料は静電気を帯びやすく、ひいては埃等の異物が比較的付着しやすい。
この点、上記手段7によれば、セパレータ供給部及びセパレータ供給経路が、第1セパレータ側カバー及び第2セパレータ側カバーに覆われている。これにより、セパレータ供給部やセパレータ供給経路が存在する空間に、外部から埃等の異物が侵入してしまうことを効果的に防止できる。その結果、セパレータへの異物の付着をより確実に抑制することができ、巻回素子の短絡等の不具合をより効果的に防止することができる。
手段8.前記第2セパレータ側カバー内の気体を、前記第1セパレータ側カバー内へと吸引するとともに、前記第1セパレータ側カバー内の気体を外部へと排出するセパレータ側吸引手段を設けたことを特徴とする手段7に記載の巻回素子の製造装置。
上記手段8によれば、セパレータ側吸引手段によって、第2セパレータ側カバー内に存在する埃等の異物を、第1セパレータ側カバー内方向へと吸引し、当該異物を外部へと排出することができる。これにより、セパレータへの異物の付着をより一層確実に防止することができる。
手段9.前記第1正極箔開口部の開口面積を、前記第2正極箔開口部の開口面積以下に構成するとともに、
前記第1負極箔開口部の開口面積を、前記第2負極箔開口部の開口面積以下に構成したことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の巻回素子の製造装置。
電極箔からの活物質の剥離は、特に正極箔供給部や負極箔供給部において電極箔が巻取手段に対して繰り出される際に発生しやすい。そのため、第1カバーと第2カバーとを比較すると、供給部を覆う第1カバー内に剥離した活物質が多く存在し得る。
この点において、上記手段9によれば、両第1開口部の開口面積が、両第2開口部の開口面積よりも小さくなるように設定されている。これにより、第1カバー内から第2カバー内へと剥離した活物質が移動してしまうことをより確実に防止することができる。従って、第2カバー内に存在する活物質の量を減少させることができ、ひいては第2開口部から巻取手段側へと活物質が出てしまうことを効果的に抑制することができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態の巻回素子の製造装置によって得られる巻回素子としてのリチウムイオン電池素子の構成について説明する。図1に示すように、リチウムイオン電池素子(以下、「電池素子」と称す)1は、筒状の巻芯コア2に対して、2枚のセパレータ3,4と正極箔5と負極箔6とによって構成される帯状体7が巻回されることで構成されている。尚、図1においては、説明の便宜上、セパレータ3,4、正極箔5、及び、負極箔6の相互の間隔をあけて示している。
本実施形態において、前記巻芯コア2は、十分な剛性を有する材料(例えば、硬質樹脂やアルミニウム等)により形成されている。また、当該巻芯コア2は、断面非円形状(本実施形態では、断面正方形状)の挿通孔8を有している。
さらに、前記セパレータ3,4は、巻芯コア2の長手方向に沿った長さと同一の幅を有するものであり、正極箔5及び負極箔6が互いに接触して短絡を起こしてしまうのを防止すべく、絶縁体、特に本実施形態では熱可塑性樹脂素材たるポリプロピレン(PP)により構成されている。
加えて、前記正極箔5及び負極箔6もまた、前記セパレータ3,4と同様、巻芯コア2の長手方向に沿った長さと略同一の幅を有するものである。
前記正極箔5の裏表両面には、図示しない正極活物質(例えば、コバルト酸リチウム粒子等)が塗布されており、一方で、前記負極箔6の裏表両面には、図示しない負極活物質(例えば、ケイ素等を含有する粒子)が塗布されている。これにより、正極活物質及び負極活物質を介して、正極箔5及び負極箔6間におけるイオン交換ができるようになっている。より詳しくは、充電時には、正極箔5側から負極箔6側へとイオンが移動し、反対に、放電時には、負極箔6側から正極箔5側へとイオンが移動する。また、正極箔5の幅方向一端縁からは図示しない複数の正極リードが延出するとともに、負極箔6の幅方向他端縁からは図示しない複数の負極リードが延出している。
リチウムイオン電池を得るに際しては、前記電池素子1が金属製で筒状をなす電池容器(図示せず)内に配設されるとともに、前記正極リード及び負極リードがそれぞれまとめられる。そして、まとめられた正極リードを正極端子部品(図示せず)に接続するとともに、同じくまとめられた負極リードを負極端子部品(図示せず)に接続し、両端子部品を前記電気容器の両端開口に設けることで、リチウムイオン電池を得ることができる。
次に、前記電池素子1を製造するための巻回素子の製造装置10について説明する。図2に示すように、巻回素子の製造装置10は、前記帯状体7を巻取るための巻取手段11と、前記正極箔5を前記巻取手段11側に供給するための正極箔供給部21と、前記負極箔6を前記巻取手段11側に供給するための負極箔供給部31と、前記セパレータ3,4をそれぞれ巻取手段11側に供給するためのセパレータ供給部41,51とを備える。尚、巻取手段11、正極箔供給部21、負極箔供給部31、及び、セパレータ供給部41,51は、断面矩形状のハウジング20内に収容されている。
前記巻取手段11は、図3に示すように、回転可能に設けられたターレット12を備えている。当該ターレット12は、2枚の円盤状のテーブル14,15が相対向するようにして構成されており、両テーブル14,15間に跨って、回転手段16が、テーブル14,15の中心を対称中心として2つ設けられている。尚、両テーブル14,15(ターレット12)は時計回りに回転可能に構成されている(両テーブル14,15を、180°ずつ反転可能に構成することとしてもよい)とともに、両テーブル14,15が同期回転するように設定されている。これにより、各回転手段16が、巻芯コア2を着脱するための着脱ポジションP1、及び、巻芯コア2に帯状体7を巻取るための巻取ポジションP2間を移動できるようになっている。尚、前記着脱ポジションP1においては、巻芯コア2を挟持可能な着脱手段13によって巻芯コア2の着脱が行えるようになっている。
また、前記回転手段16は、自身の軸線を中心軸として回転可能に構成されており、前記巻芯コア2がその外周部分に装着される。尚、前記巻芯コア2の挿通孔8の断面形状に対応すべく、前記回転手段16のうち少なくとも巻芯コア2が装着される部位が断面正方形状に形成されている。これにより、前記回転手段16の回転時に、前記巻芯コア2が前記回転手段16に対して相対移動してしまうことを防止できるようになっている。
図2に戻り、前記正極箔供給部21は、自身の軸線を中心軸として自由回転可能な回転軸22を備え、当該回転軸22には、前記正極箔5がロール状に巻回されてなる正極箔原反23が装着されている。尚、正極箔供給部21から前記巻取手段11へと正極箔5が供給される経路(正極箔供給経路25)は、正極箔5を支持するためのプーリ24等によって、常に略同一となるよう、つまり、正極箔5が常に略同一の軌道上を通過するように設定されている。また、正極箔供給経路25の途中には、正極箔5に対して所定のテンションを付与し、正極箔5の弛みを防止するための正極箔側テンション付与機構(図示せず)が設けられている。
加えて、前記正極箔供給部21は、正極箔自動継機構(図示せず)を備えている。当該正極箔自動継機構は、前記回転軸22に装着された正極箔原反23がなくなる直前において、新たな正極箔原反23の始端部と、なくなる直前の正極箔原反23の終端部との接続等を行うことで、巻取手段11に対する正極箔5の連続的な供給を可能とするものである。
さらに、前記正極箔供給経路25の巻取手段11側には、前記正極箔5を巻取手段11へと案内するための正極箔案内手段29が設けられている。より詳しくは、正極箔案内手段29は、前記正極箔5を挟持可能であるとともに、前記巻取手段11側へ移動可能な正極箔クランプ(図示せず)を備え、当該正極箔クランプが正極箔5の端部を挟持した上で、前記巻取手段11に対して接近移動することにより、正極箔5を巻取手段11に案内できるようになっている。また、正極箔案内手段29は、帯状体7の巻回後において、前記正極箔5を切断するための正極箔切断手段としての正極箔カッタ26を備えている。さらに、正極箔案内手段29は、正極箔5が蛇行状態で供給されてしまうことを防止するための正極箔蛇行補正機構(図示せず)を備えている。
また、前記負極箔供給部31は、自身の軸線を中心軸として自由回転可能な回転軸32を備え、当該回転軸32には、前記負極箔6がロール状に巻回されてなる負極箔原反33が装着されている。尚、負極箔供給部31から巻取手段11へと負極箔6が供給される経路(負極箔供給経路35)は、負極箔6を支持するためのプーリ34等によって、常に略同一となるよう、つまり、負極箔6が常に略同一の軌道上を通過するように設定されている。また、負極箔供給経路35の途中には、供給時における負極箔6の弛みを防止すべく、負極箔6に対して所定のテンションを付与可能な負極箔テンション付与機構(図示せず)が設けられている。
さらに、前記負極箔供給部31は、負極箔自動継機構(図示せず)を備えており、当該負極箔自動継機構により、巻取手段11に対する負極箔6の連続的な供給が可能とされている。
併せて、前記負極箔供給経路35の巻取手段11側には、前記負極箔6を巻取手段11へと案内するための負極箔案内手段39が設けられている。より詳しくは、負極箔案内手段39は、前記負極箔6を挟持可能であるとともに、前記巻取手段11側へ移動可能な負極箔クランプ(図示せず)を備え、当該負極箔クランプが負極箔6の端部を挟持した上で、前記巻取手段11に対して接近移動することにより、負極箔6を巻取手段11に案内できるようになっている。また、負極箔案内手段39は、帯状体7の巻回後において、前記負極箔6を切断するための負極箔切断手段としての負極箔カッタ36と、負極箔6が蛇行した状態で供給されてしまうことを防止するための負極箔蛇行補正機構(図示せず)とを備えている。
さらに、セパレータ供給部41(51)は、自身の軸線を中心軸として自由回転可能な回転軸42(52)を備え、当該回転軸42(52)に対して、前記セパレータ3(4)が巻回されてなるロール状のセパレータ原反43(53)が装着されている。尚、当該セパレータ供給部41(51)から巻取手段11側へとセパレータ3(4)が供給される経路〔セパレータ供給経路45(55)〕は、セパレータ3(4)を支持するためのプーリ44(54)等によって、常に略同一となるよう、つまり、セパレータ3(4)が常に略同一の軌道上を通過するように設定されている。また、セパレータ供給経路45(55)の途中には、セパレータ3(4)の弛みを防止するためのセパレータテンション付与機構(図示せず)が設けられている。
加えて、セパレータ供給経路45(55)の巻取手段11側には、セパレータ3(4)を巻取手段11へと案内するためのセパレータ案内手段49(59)が設けられている。当該セパレータ案内手段49(59)は、セパレータ3(4)を挟持可能であるとともに、挟持したセパレータ3(4)を巻取手段11側へと案内するセパレータクランプ(図示せず)と、帯状体7の巻回後において、前記セパレータ3(4)を切断するためのセパレータカッタ46(56)とを備えている。
さらに、本実施形態においては、前記正極箔供給部21を覆うようにして第1正極箔側カバー61が設けられている(尚、前記正極箔自動継機構についても、第1正極箔側カバー61で覆われている)。また、当該第1正極箔側カバー61は、前記正極箔5の下流側(巻取手段11側)への供給を許容するための第1正極箔開口部68を備えている。ここで、前記第1正極箔開口部68は、その開口面積が、後述する第2正極箔開口部69の開口面積以下となるように構成されている。
また、前記第1正極箔開口部68から前記巻取手段11の近傍までの前記正極箔供給経路25を覆うようにして第2正極箔側カバー62が配設されている。加えて、当該第2正極箔側カバー62は、前記正極箔5の供給を許容すべく、前記巻取手段11の直上流に第2正極箔開口部69が設けられている。尚、前記正極箔案内手段29(前記正極箔カッタ26)、前記正極箔テンション付与機構、及び、前記正極箔蛇行補正機構についても、第2正極箔側カバー62で覆われている。
また、前記第2正極箔側カバー62のうち、前記巻取手段11側に位置する端部の内周面が、前記第2正極箔開口部69側に向けて窄められるようにして形成されている。これにより、前記第2正極箔開口部69の開口面積が比較的小さなものとされている。
さらに、前記負極箔供給部31を覆うようにして、第1負極箔側カバー71が設けられており、当該第1負極箔側カバー71は、前記負極箔6の巻取手段11側への供給を許容するための第1負極箔開口部78を備えている。尚、前記負極箔自動継機構についても、前記第1負極箔側カバー71で覆われている。また、前記第1負極箔開口部78は、その開口面積が、後述する第2負極箔開口部79の開口面積以下となるように構成されている。
加えて、前記第1負極箔開口部78から前記巻取手段11の近傍までの前記負極箔供給経路35を覆うようにして第2負極箔側カバー72が配設されている。当該第2負極箔側カバー72は、前記負極箔6の供給を許容すべく、前記巻取手段11の直上流に第2負極箔開口部79を備えている。また、前記負極箔案内手段39(前記負極箔カッタ36)、前記負極箔テンション付与機構、及び、前記負極箔蛇行補正機構についても、第2負極箔側カバー72で覆われている。
さらに、前記第2負極箔側カバー72のうち、前記巻取手段11側に位置する端部の内周面が、前記第2負極箔開口部79側に向けて窄められるようにして形成されている。これにより、第2負極箔開口部79の開口面積が比較的小さなものとされている。
また、前記セパレータ供給部41(51)を覆うべく、第1セパレータ側カバー81(91)が設けられている。当該第1セパレータ側カバー81(91)は、セパレータ3(4)の巻取手段11への供給を許容すべく、第1セパレータ開口部88(98)を備えている。
さらに、前記第1セパレータ開口部88(98)から前記巻取手段11の近傍までの間に位置する前記セパレータ供給経路45(55)を覆うための第2セパレータ側カバー82(92)が設けられている。当該第2セパレータ側カバー82(92)は、前記巻取手段11の直上流に位置する第2セパレータ開口部89(99)を備えており、前記セパレータ案内手段49(59)は、前記第2セパレータ側カバー82(92)で覆われている。また、第2セパレータ側カバー82(92)の巻取手段11側端部の内周面が、前記第2セパレータ開口部89(99)側に向けて窄められるようにして形成されている。これにより、前記第2セパレータ開口部89(99)の開口面積が比較的小さなものとされている。尚、前記第1セパレータ開口部88(98)は、その開口面積が、前記第2セパレータ開口部89(99)の開口面積以下となるように構成されている。
加えて、前記第1正極箔側カバー61には、前記ハウジング20の外部へと連通する一対の連通孔63,64が形成されており、当該連通孔63,64は、所定の排気管65を介して、前記ハウジング20外の正極箔側吸引手段66に接続されている。当該正極箔側吸引手段66は、前記第1正極箔側カバー61内の空気を連通孔63,64からハウジング20外へと排出するためのものである。尚、第1正極箔側カバー61内の空気を外部に排出することによって、第2正極箔側カバー62内の空気を第1正極箔側カバー61内へと送ることができるようになっている(すなわち、第2正極箔側カバー62から第1正極箔側カバー61への空気の流れを作ることができるようになっている)。
さらに、前記第1負極箔側カバー71には、前記ハウジング20の外部へと連通する一対の連通孔73,74が形成されており、当該連通孔73,74が所定の排気管75を介して負極箔側吸引手段76に接続されている。尚、当該負極箔側吸引手段76によって、前記第1負極箔側カバー71内の空気をハウジング20の外に排出することができ、ひいては前記第2負極箔側カバー72内の空気を第1負極箔側カバー71内へと送ることができるようになっている(すなわち、第2負極箔側カバー72から第1負極箔側カバー71への空気の流れを作ることができるようになっている)。
また、前記第2カバー62,72,82,92の巻取手段11側に位置する各第2開口部69,79,89,99との間で、前記巻取手段11を挟むような位置に、正極箔側送風手段及び負極箔側送風手段としてのエア供給手段101が設けられている。当該エア供給手段101は、図示しない空気清浄用のフィルタを有しており、当該フィルタによって空気中の埃等の異物を極力排除するとともに、異物を排除したクリーンエアを巻取手段11側(白抜き矢印方向)へと送風するようになっている。
次に、上述した巻回素子の製造装置10を用いて、電池素子1を製造するための方法について説明する。
まず、正極箔側吸引手段66、負極箔側吸引手段76、及び、エア供給手段101を作動させる。これにより、ハウジング20内に存在する埃等が外部に排出され、巻取手段11やその近傍に埃等が極力存在していない状態とされる。尚、以降の帯状体7の巻取時において、正極箔側吸引手段66、負極箔側吸引手段76、及び、エア供給手段101は、常に作動した状態となっている。
次いで、ターレット12を時計回りに半回転させることで、一方の回転手段16を着脱ポジションP1に移動させる。このとき、他方の回転手段16は巻取ポジションP2に位置することとなる。例えば、それまで巻取ポジションP2に位置しており帯状体7の巻回がほぼ完了した回転手段16が、着脱ポジションP1へと移動される。一方、それまで着脱ポジションP1に位置しており新たな巻芯コア2の装着された回転手段16が巻取ポジションP2へと移動させられる。
かかる巻取ポジションP2に位置する回転手段16においては、巻芯コア2が装着されており、例えば、巻芯コア2が樹脂製である場合等には、図示しない熱溶着手段によって、前記セパレータクランプによって案内されたセパレータ3,4の端部が巻芯コア2に対して熱溶着される。尚、例えば、巻芯コア2が金属製である場合等には、巻芯コア2に対してテープ等によりセパレータ3,4を接着することとしてもよい。
次いで、前記正極箔クランプ及び負極箔クランプによって、所定のタイミングで正極箔5及び負極箔6が巻取手段11(巻芯コア2)側へと供給され、正極箔5及び負極箔6がセパレータ3,4を介して絶縁状態で巻取られる。帯状体7の巻回がほぼ完了したならば、前記各カッタ26,36,46,56によって、正極箔5、負極箔6、及び、セパレータ3,4が切断される。その後、ターレット12を時計回りに半回転させることで、先ほどの回転手段16(帯状体7が巻芯コア2に巻回された側)が着脱ポジションP1に移動させられる。そして、前記着脱手段13によって、帯状体7が巻回された巻芯コア2を回転手段16から取外すことで電池素子1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態の巻回素子の製造装置10によれば、正極箔供給部21及び正極箔供給経路25を覆うようにして、第1正極箔側カバー61と第2正極箔側カバー62とが設けられている。すなわち、両正極箔側カバー61,62によって、正極箔5から剥離した正極活物質が存在し得る空間と、負極箔6やセパレータ3,4が位置する空間とが物理的に隔てられている。これにより、正極箔5から剥離した正極活物質が負極箔6やセパレータ3,4に付着してしまうことをより確実に防止することができる。
また、負極箔供給部31及び負極箔供給経路35を覆うようにして、第1負極箔側カバー71と第2負極箔側カバー72とが設けられている。すなわち、両負極箔側カバー71,72によって、負極箔6から剥離した負極活物質が存在し得る空間と、正極箔5やセパレータ3,4が位置する空間とが物理的に隔てられている。その結果、負極活物質が正極箔5やセパレータ3,4に付着してしまうことをより確実に防止することができる。
このように本実施形態によれば、両正極箔側カバー61,62と、両負極箔側カバー71,72とを設けることによって、一方の電極箔5(6)から剥離した活物質が、他方の電極箔6(5)やセパレータ3,4に付着してしまうことを効果的に防止することができる。これにより、電池素子1において短絡等の不具合の発生をより確実に防止することができ、生産品質の飛躍的な向上を図ることができる。
また、正極箔側吸引手段66及び負極箔側吸引手段76を設けることによって、両第2カバー62,72内に存在する活物質を両第1カバー61,71内へと吸引することができ、ひいては、両第2開口部69,79から活物質が出てしまうことを一層確実に防止できる。その結果、一方の電極箔5(6)から剥離した活物質が、他方の電極箔6(5)やセパレータ3,4に付着してしまうことをより一層確実に防止することができ、電池素子1における短絡等の不具合の発生をより一層確実に防止することができる。
さらに、本実施形態においては、正極箔カッタ26が、第2正極箔側カバー62で覆われるとともに、負極箔カッタ36が、第2負極箔側カバー72で覆われている。これにより、電極箔5,6の切断時に電極箔5,6から剥離した活物質や発生した金属片が、カバー62,72から巻取手段11側に出てしまうことを効果的に抑制できる。その結果、一方の電極箔5(6)から剥離した活物質等が他方の電極箔6(5)やセパレータ3,4に付着してしまうことをより確実に抑制することができ、電池素子1における短絡等の不具合の発生をより効果的に防止することができる。
また、両吸引手段66,76によって、電極箔5,6の切断時に剥離した活物質や生じた金属片等を両第1カバー61,71内方向へと吸引することができる。これにより、剥離した活物質や生じた金属片等が両第2開口部69,79から出てしまうことをより一層防止することができ、一方の電極箔5(6)から剥離した活物質等の他方の電極箔6(5)等への付着をより効果的に防止することができる。
加えて、両第2カバー62,72の巻取手段11側の端部の内周面が、両第2開口部69,79側に向けて窄められるように構成されている。すなわち、両第2カバー開口69,79部の開口面積が、比較的小さなものとなるように構成されている。これにより、前記両第2開口部69,79から活物質等が巻取手段11側に出てしまうことをより確実に防止することができ、一方の電極箔5(6)から剥離した活物質等の他方の電極箔6(5)等への付着をより一層確実に防止することができる。
また、第2開口部69,79の開口面積を比較的小さくすることで、両吸引手段66,76によって生じる、両第2開口部69,79における第1カバー61,71内方向への気体の流速を比較的大きなものとすることができる。すなわち、活物質等がカバー内から出てしまうことが最も懸念される両第2開口部69,79において、第1カバー61,71内方向への活物質等の吸引力を一層強めることができる。これにより、電極箔5,6から剥離した活物質等が、第2開口部69,79から巻取手段11側へと出てしまうことを一層防止することができ、ひいては一方の電極箔5(6)から剥離した活物質等が、他方の電極箔6(5)等に付着してしまうことをより確実に防止することができる。
併せて、エア供給手段101を設けることによって、電極箔5,6から剥離した活物質等が、第2正極箔開口部69,79から出てしまうことを一層確実に防止することができる。これにより、活物質等の電極箔5,6等への付着を一層抑制することができ、電池素子1の短絡等をより確実に防止することができる。
また、本実施形態では、エア供給手段101によって、正極箔側送風手段及び負極箔側送風手段が一挙に実現されている。このため、装置の複雑化を防止することができる。
さらに、エア供給手段101によって送られる気体はクリーンエアであるため、両電極箔5,6やセパレータ3,4に埃等の異物が付着してしまうといった事態を効果的に抑制することができる。その結果、電池素子1の短絡等をより一層確実に防止することができ、生産品質のより一層の向上を図ることができる。
加えて、セパレータ供給部41(51)及びセパレータ供給経路45(55)が、第1セパレータ側カバー81(91)及び第2セパレータ側カバー82(92)に覆われている。これにより、セパレータ供給部41(51)やセパレータ供給経路45(55)が存在する空間に、外部から埃等の異物が侵入してしまうことを効果的に防止できる。その結果、セパレータ3(4)への異物の付着をより確実に抑制することができ、電池素子1の短絡等の不具合をより効果的に防止することができる。
また、両第1開口部68,78の開口面積を、両第2開口部69,79の開口面積よりも小さくなるように設定されているため、第1カバー61,71内から第2カバー62,72内へと剥離した活物質が移動してしまうことをより確実に防止することができる。これにより、第2カバー62,72内に存在する活物質の量を減少させることができ、ひいては第2開口部69,79から巻取手段11側へと活物質が出てしまうことを効果的に抑制することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、第1セパレータ側カバー81,91及び第2セパレータ側カバー82,92が設けられているが、セパレータ側カバー81,82,91,92の全部或いは一部を設けないように構成することとしてもよい。
(b)上記実施形態では、正極活物質としてコバルト酸リチウム粒子を例示しているが、例えば、ニッケル酸リチウムやマンガン酸リチウム等、他のリチウム含有金属酸化物等を用いることとしてもよい。また、負極活物質としてフッ素等を含有する粒子を例示しているが、負極活物質として、例えば、炭素質材料等を用いることとしてもよい。
(c)上記実施形態では、正極活物質の平均粒径は特に規定していないが、近年、リチウムイオン電池の急速充放電を図るという観点から、平均粒径を比較的小さなもの(例えば、1μm〜30μm)とすることが行われている(例えば、特開2000−21391号公報等)。また、負極活物質の平均粒径についても上記実施形態では特に規定していないが、負極活物質も同様に、平均粒径が比較的小さなもの(例えば、20μm以下)が用いられている(例えば、特開2007−128766号公報等)。ところが、活物質の平均粒径を小さくすることで、活物質が電極箔5,6から一層剥離しやすくなってしまい、ひいては活物質の電極箔5,6等への付着がより一層懸念される。この点において、上記実施形態の巻回素子の製造装置10を用いることで、活物質の電極箔5,6等への付着を効果的に防止することができる。すなわち、前記巻回素子の製造装置10は、活物質の平均粒径が比較的小さい場合においてより有意である。
(d)上記実施形態においては、正極箔側吸引手段66及び負極箔側吸引手段76が設けられているが、第2セパレータ側カバー82,92内の気体を、第1セパレータ側カバー81,91側へと吸引し、外部へと排出するセパレータ側吸引手段を併せて設けることとしてもよい。この場合には、両セパレータ側カバー81,82,91,92内の埃等の異物を効果的に排除することができ、セパレータ3,4への異物の付着をより一層確実に防止することができる。
(e)上記実施形態では、セパレータ3,4をPPにより形成することとしているが、他の絶縁性材料によってセパレータ3,4を形成することとしてもよい。
(f)上記実施形態では、エア供給手段101からクリーンエアが送風されているが、例えば、不活性ガス等を送風することしてもよい。
電池素子の構成を示すための断面模式図である。 本実施形態における巻回素子の製造装置を示す模式図である。 本実施形態における巻取手段を説明するための正面図である。
符号の説明
1…巻回素子としての電池素子、3,4…セパレータ、5…正極箔、6…負極箔、10…巻回素子の製造装置、11…巻取手段、16…回転手段、21…正極箔供給部、25…正極箔供給経路、26…正極箔切断手段としての正極箔カッタ、31…負極箔供給部、35…負極箔供給経路、36…負極箔切断手段としての負極箔カッタ、41,51…セパレータ供給部、45,55…セパレータ供給経路、61…第1正極箔側カバー、62…第2正極箔側カバー、66…正極箔側吸引手段、68…第1正極箔開口部、69…第2正極箔開口部、71…第1負極箔側カバー、72…第2負極箔側カバー、76…負極箔側吸引手段、78…第1負極箔開口部、79…第2負極箔開口部、81,91…第1セパレータ側カバー、82,92…第2セパレータ側カバー、83,93…セパレータ側仕切板、88,98…第1セパレータ開口部、89,99…第2セパレータ開口部、101…正極箔側送風手段及び負極箔側送風手段としてのエア供給手段。

Claims (9)

  1. 正極活物質が表面に塗布された正極箔、及び、負極活物質が表面に塗布された負極箔が、絶縁性のセパレータを介して絶縁状態で巻回されてなる巻回素子の製造装置であって、
    前記正極箔、前記負極箔、及び、前記セパレータを巻き取るべく、自身の軸線を中心軸として回転可能な回転手段を備える巻取手段と、
    前記正極箔がロール状に巻回されてなる正極箔原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記正極箔を供給する正極箔供給部と、
    前記負極箔がロール状に巻回されてなる負極箔原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記負極箔を供給する負極箔供給部と、
    前記セパレータがロール状に巻回されてなるセパレータ原反を回転可能に支持し、前記巻取手段へと前記セパレータを供給するセパレータ供給部とを備えるとともに、
    前記正極箔供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記正極箔の供給を許容する第1正極箔開口部を有してなる第1正極箔側カバーと、
    前記第1正極箔開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記正極箔の供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2正極箔開口部を有してなる第2正極箔側カバーと、
    前記負極箔供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記負極箔の供給を許容する第1負極箔開口部を有してなる第1負極箔側カバーと、
    前記第1負極箔開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記負極箔の供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2負極箔開口部を有してなる第2負極箔側カバーとを具備することを特徴とする巻回素子の製造装置。
  2. 前記第2正極箔側カバー内の気体を前記第1正極箔側カバー内へと吸引する正極箔側吸引手段と、
    前記第2負極箔側カバー内の気体を前記第1負極箔側カバー内へと吸引する負極箔側吸引手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の巻回素子の製造装置。
  3. 前記正極箔を切断すべく、前記巻取手段の直上流に配設される正極箔切断手段と、
    前記負極箔を切断すべく、前記巻取手段の直上流に配設される負極箔切断手段とを備えるとともに、
    前記正極箔切断手段が、前記第2正極箔側カバーで覆われ、かつ、
    前記負極箔切断手段が、前記第2負極箔側カバーで覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の巻回素子の製造装置。
  4. 前記第2正極箔側カバーのうち前記巻取手段側の端部の内周面を、前記第2正極箔開口部に向けて窄めて形成するとともに、
    前記第2負極箔側カバーのうち前記巻取手段側の端部の内周面を、前記第2負極箔開口部に向けて窄めて形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の巻回素子の製造装置。
  5. 前記第2正極箔開口部から、前記第1正極箔側カバー内へとクリーンエア又は不活性ガスを送る正極箔側送風手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の巻回素子の製造装置。
  6. 前記第2負極箔開口部から、前記第1負極箔側カバー内へとクリーンエア又は不活性ガスを送る負極箔側送風手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の巻回素子の製造装置。
  7. 前記セパレータ供給部を覆うように配設され、かつ、前記巻取手段側への前記セパレータの供給を許容する第1セパレータ開口部を有してなる第1セパレータ側カバーと、
    前記第1セパレータ開口部から前記巻取手段の近傍に至るまでの前記セパレータの供給経路を覆うようにして配設され、かつ、前記巻取手段の直上流に第2セパレータ開口部を有してなる第2セパレータ側カバーとを具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の巻回素子の製造装置。
  8. 前記第2セパレータ側カバー内の気体を、前記第1セパレータ側カバー内へと吸引するとともに、前記第1セパレータ側カバー内の気体を外部へと排出するセパレータ側吸引手段を設けたことを特徴とする請求項7に記載の巻回素子の製造装置。
  9. 前記第1正極箔開口部の開口面積を、前記第2正極箔開口部の開口面積以下に構成するとともに、
    前記第1負極箔開口部の開口面積を、前記第2負極箔開口部の開口面積以下に構成したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の巻回素子の製造装置。
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