JP2009250286A - 中継具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テーパーが前記側壁部に設けられた一対の接続部3と、前記接続部3が挿入されるにしたがって拡径する一対の拡径部5とを備え、前記一対の接続部3の間に、それぞれの前記接続部3が挿入されるように前記一対の拡径部5が配された状態で、一方の接続部3から他方の接続部3にわたってボルト10が挿通し、他方の接続部3から突出した前記ボルト10にナット12が螺合されるように構成され、前記一方の接続部3と前記ボルト10とがともに回転するように、前記一方の接続部3と前記ボルト10とを固定する第1の固定部が設けられ、前記他方の接続部3と前記ナット12とがともに回転するように、前記他方の接続部3と前記ナット12とを固定する第2の固定部が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
図19は、従来の中継具の例を示すものである。
図19を参照して、従来の接続構造について説明する。
(1)図19(a)に示すように、管体P同士の先端を付き合わせた状態で溶接することによって管体P同士が接続される。すなわち、管体P同士が溶接部201によって軸線方向に接続される。
(2)図19(b)に示すように、径寸法の異なる管体Pにねじ切りをして、小径の管体Pを大径の管体Pに締め付ける。すなわち、小径の管体Pの先端にねじ部202を形成して、このねじ部202を大径の管体Pに締め付けることによって、管体P同士が接続される。
(3)図19(c)に示すように、小径の管体Pを大径の管体Pに嵌合し、この状態で固定ねじ203を締め付けることにより、管体P同士が接続される。
(4)図19(d)に示すように、管体Pの先端にフランジ204を設け、これらフランジ204を付け合せた状態で、ボルト205及びナット206によって、管体P同士が接続される。
また、上記(2)のねじ切りや(3)のねじ止めの場合、径の異なる管体を管の端部に形成する必要がある。
また、上記(3)のねじ止めの場合、固定ねじ203が外れ易く、わずかな緩みで管体P同士が外れてしまう欠点があり、また(4)のフランジ止めの場合、継ぎ手部分の美観、収まり具合の問題がある。
本発明は、管体同士を軸線方向に接続する中継具であって、
前記管体の内部に配され、外径が漸次小さくなるテーパーが側壁部に設けられた一対の接続部と、前記管体の内部に配され、前記接続部の小径側の端部が挿入されるにしたがって前記テーパーにより拡径する一対の拡径部とを備え、前記接続部及び前記拡径部に前記軸線方向に貫通する貫通孔が形成され、前記小径側の端部が対向するように前記一対の接続部が配され、かつ前記一対の接続部の間に、それぞれの前記接続部の小径側の端部が挿入されるように前記一対の拡径部が配された状態で、一方の接続部から他方の接続部にわたって前記接続部の貫通孔と前記拡径部の貫通孔とをボルトが挿通し、他方の接続部の貫通孔から突出した前記ボルトにナットが螺合されるように構成され、前記一方の接続部と前記ボルトとが前記ボルトの軸を中心としてともに回転するように、前記一方の接続部と前記ボルトとを固定する第1の固定部が設けられ、前記他方の接続部と前記ナットとが前記ナットの軸を中心としてともに回転するように、前記他方の接続部と前記ナットとを固定する第2の固定部が設けられていることを特徴とする。
この状態で、管体同士を互いに逆方向に回転させると、摩擦力により拡径部が回転し、これにより接続部も回転する。そして、接続部が回転すると、第1及び第2の固定部を介して、ボルト及びナットが互いに回転し締め付けられていく。そして、管体同士の先端が当接したときに管体の回転を止める。このとき、接続部及び拡径部は管体内に配され、外観に現れることはない。
なお、接続後においても、管体同士を上記とは逆方向に回転させることにより、ボルト及びナットが緩められる。
これにより、管体同士を容易かつ強固に接続することができる。また、接続後においても、管体同士を回転させるだけで、容易に接続を解除することができる。さらに、管体同士を接続すると、中継具が管体の中に配されることにより、管体同士の継ぎ目を目立たなくすることができ、接続によるデザイン性の低減を防止することができる。
これにより、管体同士を同軸上に容易に接続することができる。
これにより、管体同士を容易に離隔させることができる。
なお、被係合部としては、軸線方向に延びる切欠や長溝、凹部なども含まれる。
以下、本発明の実施形態における中継具について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態としての中継具を示したものである。
中継具1は、有底円筒状の接続部3と、円筒状の円筒部(拡径部)5と、有底円筒状の軸合わせ円筒部(軸合わせ部)と、有底円筒状の大径部7とを備えている。これら接続部3、円筒部5、軸合わせ円筒部6及び大径部7は、それぞれ一対ずつ設けられている。
また、中継具1は、ボルト10とナット12とを備えている。
さらに、底部3aの内面側であって、貫通孔3dの縁部の周りには、ボルト10の六角形状の頭部10a(図1に示す)又は、六角形状のナット12を収容固定する収容凹部(ボルト収容凹部、ナット収容凹部、第1の固定部、第2の固定部)3eが形成されている。収容凹部3eは、六角形状に形成されており、ボルト10の頭部10a又はナット12が嵌合されるようになっている。そして、収容凹部3eに頭部10a又はナット12が収容固定されることにより、接続部3とボルト10、並びに、接続部3とナット12とがそれぞれ、ボルト10及びナット12の軸線を回転中心としてともに回転するようになっている。
また、側壁部5bの内周面には、先端から後端の長手方向に内径が漸次小さくなるようにテーパー5dが形成されている。
なお、円筒部5の筒孔5gには、ボルト10が挿通するようになっている。すなわち、筒孔5gが貫通孔として機能する。
そして、図9に示すように、軸合わせ円筒部6の外径r1は、管体Pの内径r3よりやや小さく(略同等)なっており、貫通孔6aの直径r2は、ボルト10の外径r4よりやや大きく(略同等)なっている。
底部7aには、貫通孔7cから底部7aの外縁部に至るまでの径方向全長にわたって延びる一対の切欠部7dが形成されている。これら切欠部7dによって、底部7aの周方向の一部が切断されている。さらに、一対の切欠部7dのうち、一方の切欠部7dは、貫通孔7cから側壁部7bにわたって延ばされており、一方の切欠部7dによって、底部7aの周方向の一部だけでなく、側壁部7bの周方向の一部も切断されている。これにより、貫通孔7cは、一方の切欠部7dを介して、大径部7の径方向外方に連通している。
なお、他方の切欠部7dは、側壁部7bまで延ばされることなく、底部7aのみに設けられている。
このように配された状態で、一方の接続部3から他方の接続部3にわたって、貫通孔3d,6a,7c及び筒孔5gをボルト10が挿通し、他方の接続部3の貫通孔3dを介して突出するボルト10の先端にナット12が螺合するようになっている。このとき、ボルト10の頭部10aが一方の接続部3の収容凹部3eに嵌合し、ナット12が他方の接続部3の収容凹部3eに嵌合する。これにより、ボルト10と一方の接続部3とがボルト10の軸を回転中心としてともに回転し、ナット12と他方の接続部3とがナット12の軸を回転中心としてともに回転するようになっている。
図1に示すように、接続部3、円筒部5、軸合わせ円筒部6及び大径部7を同軸上に配した状態で、ボルト10とナット12とにより、それぞれ連結する。これにより、図6及び図7に示すように、接続部3が底部3a側から円筒部5の先端に挿入され、軸合わせ円筒部6の互いに対向する底面が大径部7の底部7aの内面側に当接され、さらに大径部7の底部7aの外面側が互いに当接した状態になる。
なお、このとき、接続部3が円筒部5内において、より深く挿入されるスペースSを残しておく。
このとき、ボルト10及びナット12の軸線、並びに、貫通孔3d,6a,7c及び筒孔5gが管体Pの軸線A上に配され、円筒部5の側壁部5bの外面側が、管体Pの内周面に対向して配される。また、軸合わせ円筒部6の外径r1が管体Pの内径r3と同等に設定され、貫通孔6aの直径r2とボルト10の外径r4とが同等に設定されていることから、管体P同士が軸線A上に同軸上に配される。
なお、このとき接続部3の側壁部3bの外面と、円筒部5の側壁部5bの内面とも密着することにより、摩擦によって強固に固定される。
それから、図14及び図15に示すように、一方の管体Pと他方の管体Pとを、ボルト10とナット12とが締まる方向に、軸線Aを中心として互いに逆方向に回転させる。すると、管体Pと円筒部5とが摩擦により固定されていることから、管体Pの回転により、円筒部5も回転する。さらに、円筒部5と接続部3とが摩擦により固定されていることから、円筒部5の回転により、接続部3も回転する。そして、接続部3と、ボルト10及びナット12とは、収容凹部3eによって固定されていることから、接続部3の回転により、ボルト10とナット12とが互いに締まる方向に回転する。これにより、ボルト10とナット12とが互いに接近する方向に移動し、そのため、ボルト10及びナット12に押されて、管体P、軸合わせ円筒部6、円筒部5及び接続部3が一方側と他方側とで互いに接近する方向に移動する。そして、管体Pの先端同士と、軸合わせ円筒部6の底面同士が当接したところで、管体Pの回転を止める。
これにより、管体P同士が軸線A上において同軸上に接続される。
なお、管体P同士の接続を解除するためには、管体Pを上記とは逆の方向にそれぞれ回転させて、ボルト10及びナット12を緩めればよい。
すなわち、解体や再利用を可能にするだけでなく、外観に優れ、管体P同士を長期にわたって強固に接続することができる。
また、軸合わせ円筒部6が設けられていることから、管体P同士を軸線A上に容易に接続することができる。
また、収容凹部3eが形成されていることから、接続部3と、ボルト10及びナット12とを強固に固定することができる。
また、円筒部5の側壁部5bに切欠部5a及び長溝5cが形成されていることから、簡易な構成により円筒部5を容易に弾性変形させることができる。
また、図17に示すように、接続部3の側壁部3bの外面に、径方向外方に突出し、長溝(被係合部)5cに嵌合する複数の凸部(係合部)3fを設けてもよい。そして、長溝5cに凸部3fを嵌合させることにより、接続部3の側壁部3bの外面と、円筒部5の側壁部5bの内面との間の、周方向(軸線A周り)の摩擦を増大させることができ、管体P同士を容易かつ強固に接続することができる。なお、凸部3fと長溝5cとを、接続部3又は円筒部5のそれぞれ反体側に設けても、凹凸嵌合が可能である。
また、図18に示すように、接続部3の側壁部3bの外面に、径方向外方に突出し、切欠部(被係合部)5aに嵌合する凸部(係合部)3gを設けてもよい。そして、切欠部5aに凸部3gを嵌合させることにより、接続部3の側壁部3bの外面と、円筒部5の側壁部5bの内面との間の、周方向(軸線A周り)の摩擦を増大させることができ、管体P同士を容易かつ強固に接続することができる。
また、大径部7も設けなくてもよい。なだし、接続部3や円筒部5などを軸線A方向に容易に離隔させる点で、大径部7を設けた方が好ましい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
3 接続部
3a 底部
3b 側壁部
3c テーパー
3d 貫通孔
3e 収容凹部(ボルト収容凹部、ナット収容凹部、第1の固定部、第2の固定部)
3f,3g 凸部(係合部)
5 円筒部(拡径部)
5a 切欠部(被係合部)
5b 側壁部
5c 長溝(被係合部)
5f 長溝
5g 筒孔(貫通孔)
6 軸合わせ円筒部(軸合わせ部)
6a 貫通孔
7 大径部
7a 底部
7c 貫通孔
7d 切欠部
10 ボルト
12 ナット
A 軸線
P 管体
Claims (7)
- 管体同士を軸線方向に接続する中継具であって、
前記管体の内部に配され、外径が漸次小さくなるテーパーが側壁部に設けられた一対の接続部と、
前記管体の内部に配され、前記接続部の小径側の端部が挿入されるにしたがって前記テーパーにより拡径する一対の拡径部とを備え、
前記接続部及び前記拡径部に前記軸線方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記小径側の端部が対向するように前記一対の接続部が配され、かつ前記一対の接続部の間に、それぞれの前記接続部の小径側の端部が挿入されるように前記一対の拡径部が配された状態で、一方の接続部から他方の接続部にわたって前記接続部の貫通孔と前記拡径部の貫通孔とをボルトが挿通し、他方の接続部の貫通孔から突出した前記ボルトにナットが螺合されるように構成され、
前記一方の接続部と前記ボルトとが前記ボルトの軸を中心としてともに回転するように、前記一方の接続部と前記ボルトとを固定する第1の固定部が設けられ、
前記他方の接続部と前記ナットとが前記ナットの軸を中心としてともに回転するように、前記他方の接続部と前記ナットとを固定する第2の固定部が設けられていることを特徴とする中継具。 - 前記軸線方向に貫通する貫通孔が形成された一対の軸合わせ部を備え、
前記一対の軸合わせ部は、前記一対の拡径部の間に配されて、前記軸合わせ部の貫通孔に前記ボルトが挿通するように構成され、
前記軸合わせ部の外径が、前記管体の内径と略同等であり、
前記軸合わせ部の貫通孔の径が、前記ボルトの外径と略同等であることを特徴とする請求項1に記載の中継具。 - 前記軸線方向に交差する方向に延在する底部を有し、前記管体よりも大径に形成された一対の大径部を備え、
前記大径部の底部に、前記軸線方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記一対の大径部は、前記一対の拡径部の間に配されて、前記大径部の貫通孔に前記ボルトが挿通するように構成され、
前記大径部の底部には、前記大径部の貫通孔から当該底部の外縁に至るまでの径方向全長にわたって延ばされて、当該底部の周方向の一部を切断する切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中継具。 - 前記拡径部が筒状に形成されており、
前記拡径部の側壁部の外面側に、周方向に延びる長溝が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の中継具。 - 前記拡径部が筒状に形成されており、
前記拡径部の側壁部の内面又は前記接続部の側壁部の外面のいずれか一方に、前記拡径部及び前記接続部の径方向に没する被係合部が形成され、
前記拡径部の側壁部の内面又は前記接続部の側壁部の外面の他方に、前記拡径部及び前記接続部の径方向に突出し、前記被係合部に嵌合する係合部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の中継具。 - 前記接続部は、前記軸線方向に交差する方向に延在する底部と前記底部から立ち上げられた前記側壁部とを備え、
前記第1の固定部は、前記一方の接続部の底部に設けられ、かつ前記ボルトの頭部を収容固定するボルト収容凹部であり、
前記第2の固定部は、前記他方の接続部の底部に設けられ、かつ前記ナットを収容固定するナット収容凹部であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の中継具。 - 前記拡径部が、筒状に形成されており、
前記拡径部の側壁部には、前記軸線方向の両端部の全長にわたって延ばされ、当該側壁部の周方向の一部を切断する切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の中継具。
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