JP2009249245A - シリコン単結晶の引上げ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石英坩堝の表面に形成される気泡等に起因する微小欠陥や単結晶の有転位化を低減できるシリコン単結晶の引上げ方法を提供する。
【解決手段】CZ法により育成されるシリコン単結晶4の原料となるシリコン融液3を収容する石英坩堝1と、この石英坩堝1の外周面および外底面を保持するグラファイトサセプタ2と、これらを囲繞しシリコン融液3を加熱するヒータ5とを配したシリコン単結晶4の引上げ装置において、シリコン単結晶4の引上げを開始する前に、シリコン融液3を収容する石英坩堝1を回転させ、周期的に回転方向を反転させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)によるシリコン単結晶の育成に適用されるシリコン単結晶の引上げ方法に関する。さらに詳しくは、結晶原料が溶解されたシリコン融液が石英坩堝に収容されたのち、石英坩堝の表面に形成される気泡に起因する微小な欠陥(以下、単に「微小欠陥」という)および引き上げ初期における有転位化を低減することができるシリコン単結晶の引上げ方法に関する。
半導体材料のシリコンウェーハに用いるシリコン単結晶の育成に、最も広く採用されている方法がCZ法による単結晶引上げ方法である。このCZ法によるシリコン単結晶の育成では、引上げ装置の中央部に設置された石英坩堝内で多結晶シリコンが溶解され、シリコン融液が収容される。そして、シリコン融液に種結晶が浸漬され、種結晶および石英坩堝を回転させながら、その鉛直方向に種結晶を上方へ引き上げることにより、種結晶の下方にシリコン単結晶が育成される。
シリコン単結晶の育成における多結晶シリコン原料の溶解では、原料の形状が多様であることから、溶解に伴う原料の沈み込みによる石英坩堝の破損を防ぐため、原料のうち塊状のものを石英坩堝の上方に配置して溶解を開始する。しかし、溶解過程では原料の沈み込みが起こることから石英坩堝の内表面に傷が付き、この傷を起点として石英坩堝の内表面に気泡が形成され付着する。
また、石英坩堝は、不活性雰囲気中で高温成形されることから、その製造過程で内表面またはその近傍に気泡が残存しており、多結晶シリコン原料の溶解にともなって、石英坩堝の表面に気泡が発生し、付着することになる。
石英坩堝の表面に発生した気泡は、所定の大きさに成長し剥離する。シリコン単結晶の育成過程で、気泡が結晶成長界面に到達し結晶に取り込まれると、育成される単結晶中に微小欠陥が発生し、または気泡に起因して単結晶の有転位化を生じる。特に、近年の集積回路の微細化にともない、シリコンウェーハ中の微小欠陥にともなう品質問題がクローズアップされる。また、単結晶に有転位化が生じた場合には、引き上げられた単結晶を融液中に溶かし込むメルトバック作業等が必要となり、シリコン単結晶の育成効率が著しく低下することになる。
従来、融液中の気泡に起因する問題を解決するため、特許文献1では、多結晶シリコン原料の溶解を5〜60mbarの低圧で行い、溶解に続く単結晶の引き上げを100mbar以上の高圧で行う低圧・高圧の組み合わせ操業を提案している。
すなわち、多結晶シリコンの溶融を減圧下で行うと、融液中に存在する気泡の浮力が増加し、気体の溶解度も減少することから、融液表面から気泡が発散し易くなり、融液に含まれる気泡量が減少し、気泡に起因する結晶不良の発生率を低減できるとしている。
また、石英坩堝の内表面は、高温のシリコン融液にさらされることにより、シリコン融液に難溶性の物質が生成し、剥離しやすい状態に劣化する。この難溶性物質が剥離して、引上げ中のシリコン単結晶の表面に付着すると、シリコン単結晶が有転位化する。
特許文献2では、シリコン単結晶の製造前にシリコン融液が満たされた石英坩堝に磁場を印加することにより、石英坩堝の溶解速度を高めて、難溶性物質を生成し難くし、また、一旦起こった内表面の劣化を修復して、石英坩堝の内表面の劣化によるシリコン単結晶の有転位化を防止する方法が提案されている。
特許2635456号公報 特許3598634号公報
しかし、特許文献1で提案する低圧溶解・高圧引上げの組み合わせでは、低圧操業(低圧溶解)で発生する気泡に起因する微小欠陥や単結晶の有転位化の問題はある程度解決することができるが、高圧操業(高圧引上げ)で発生する結晶中の微小欠陥や単結晶の有転位化の問題を解消することができない。このため、特許文献1の低圧・高圧の組み合わせ操業によっては、単結晶の育成全体としてさほど単結晶歩留まりの向上を図れないことが判明した。
また、特許文献2で提案される方法では、石英坩堝の内表面の劣化に起因する有転位化を抑制することができるものの、石英坩堝の溶解速度が高められているため、石英坩堝中に含まれた気体が気泡として石英坩堝の表面に形成されやすい。したがって、育成された単結晶には気泡に起因する微小欠陥が発生しやすくなる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、シリコン単結晶の育成効率を低下させることなく、石英坩堝の表面に形成された気泡に起因する結晶中の微小欠陥や単結晶の有転位化を低減することができるシリコン単結晶の引上げ方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために、シリコン融液を収容した石英坩堝において内表面に付着した気泡の除去方法について検討した結果、石英坩堝が回転可能であり、回転方向を反転させることも可能であることに着目した。
すなわち、シリコン融液を収容した石英坩堝を回転させると、石英坩堝の側面および底面に沿うシリコン融液の流れが発生する。石英坩堝の回転方向とシリコン融液の流れの方向とは同一であるため、石英坩堝の内表面の気泡は付着したままである。この状態で、石英坩堝の回転方向を反転させると、反転直後にはシリコン融液の流れと反対方向に石英坩堝が回転する。このとき、石英坩堝とシリコン融液との界面およびその近傍において剪断力が発生し、石英坩堝の内表面から気泡を剥ぎ取るように除去することができる。この回転方向の反転を周期的に行うことにより、石英坩堝の内表面に順次発生する気泡を成長する前に除去することが可能となる。
また、シリコン融液を収容した石英坩堝に磁場を印加することにより、シリコン融液の流動が抑制される。これにより、シリコン融液と石英坩堝との間の摩擦力が増大し、石英坩堝の回転方向を反転させた直後の剪断力も増大するため、石英坩堝の内表面から気泡を除去する効率を向上させることが可能となる。さらに、増大した摩擦力によって、気泡の発生する起点となる石英坩堝の内表面の傷を除去することが可能となる。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ方法において、石英坩堝内に充填したシリコン原料溶解した後、シリコン単結晶の引上げを開始するまでの間で、シリコン融液を収容する石英坩堝を周期的に回転方向を反転させながら回転させる操作を行うことを特徴とするシリコン単結晶の引上げ方法である。ここで、シリコン単結晶の引上げの開始とは、シリコン融液に種結晶を浸して単結晶を引き上げる以降のプロセスを意味するもので、本発明ではシリコン融液に種結晶を浸す前までに上記操作を行うものである。
上記のシリコン単結晶の引上げ方法において、前記石英坩堝に磁場を印加することが望ましい。
また、前記石英坩堝の回転速度を5rpm以上15rpm以下とするのが望ましく、さらに、前記石英坩堝の回転速度を0.5rpm以上15rpm以下、前記石英坩堝の反転周期が10sec以上とするのが望ましい。磁場を印加する場合には、前記石英坩堝に印加する磁場の強度を100Gauss以上3000Gauss以下とするのが望ましい。また、石英坩堝を周期的に回転方向を反転させながら回転させる期間としては、600sec以上で6000sec以下とすることが望ましく、これにより、気泡の発生起点となる石英坩堝内表面の傷を確実に修復することができる。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法によれば、CZ法によるシリコン単結晶の育成を開始する前に、シリコン融液を収容する石英坩堝の内表面に付着する気泡を除去できる。したがって、シリコン単結晶の育成効率を低下させることなく、気泡に起因するシリコン単結晶中の微小欠陥やシリコン単結晶の有転位化を低減することができる。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法について、図面に基づいて説明する。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法は、シリコン融液を収容し、単結晶の引上げ軸を中心として回転可能な石英坩堝において、前記シリコン融液を収容した状態で、周期的に回転方向を反転させながら回転させたのち、シリコン単結晶の引上げを開始することを特徴とする。
図1は、本発明のシリコン単結晶の引上げ方法に用いられる引上げ装置の全体構成を示す図である。シリコン単結晶の引上げ装置の外観を形成するチャンバ12の内部には、シリコン融液3を収容する石英坩堝1が設けられ、この石英坩堝1の外周面および外底面はグラファイトサセプタ2により保持される。グラファイトサセプタ2は鉛直方向に平行な支持軸9の上端に固定され、この支持軸9を介して石英坩堝1を所定の方向に回転させるとともに、上下方向に移動できるように構成している。
石英坩堝1およびグラファイトサセプタ2の外周面はヒータ5により囲繞され、このヒータ5はさらに保温筒10により包囲される。シリコン単結晶の育成における原料溶解の過程では、ヒータ5の加熱により石英坩堝1内に充填された高純度の多結晶シリコン原料が加熱、溶解されてシリコン融液3になる。
一方、引上げ装置のチャンバ12の上端部には引上げ手段11が設けられる。この引上げ手段11には石英坩堝1の回転中心に向かって垂下されたワイヤケーブル7が取り付けられ、ワイヤケーブル7を巻き取りまたは繰り出す引上げ用モータ(図示せず)が配備される。ワイヤケーブル7の下端には種結晶6が取り付けられる。
育成中のシリコン単結晶4を囲繞するように、シリコン単結晶4と保温筒10との間に円筒状の熱遮蔽部材8が設けられる。この熱遮蔽部材8はコーン部8aとフランジ部8bとからなり、このフランジ部8bを保温筒10に取り付けることにより熱遮蔽部材8が所定位置に配置される。
さらに、石英坩堝1に磁場を印加する場合には、2個の電磁石コイルを備える磁場印加装置13が、チャンバ12の外側に石英坩堝1を挟んで対向するように配置される。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法は、図1に示される構成からなる引上げ装置を用いてシリコン単結晶の育成が行われる。結晶原料を溶解する段階では、高純度の多結晶シリコン原料を石英坩堝1に充填し、ヒータ5でシリコンの融点以上に加熱、溶解してシリコン融液3を石英坩堝1に収容する(溶融工程)。
次に、シリコン融液3を収容した石英坩堝1を回転させ、周期的に回転方向を反転させる。石英坩堝1を回転させると、石英坩堝1の側面および底面に沿うようにシリコン融液3の流れが発生する。石英坩堝1の反転直後にはシリコン融液3の流れと反対方向に石英坩堝1が回転する状態となり、石英坩堝1とシリコン融液3との界面およびその近傍において剪断力が発生する。この剪断力により、石英坩堝1の内表面に付着した気泡を剥ぎ取り、シリコン融液3から除去する(気泡除去工程)。
そして、気泡が除去されたシリコン融液3に種結晶6を浸し、種結晶6そのものを溶解した後、ワイヤケーブル7を回転させながら引き上げることにより、円柱状のシリコン単結晶4を育成する(育成工程)。このとき石英坩堝1はワイヤケーブル7の回転と反対の回転が加えられる。
このように、本発明のシリコン単結晶の引上げ方法によると、シリコン単結晶4の育成を開始する前に、石英坩堝1の内表面に付着した気泡を剥ぎ取り、シリコン融液3から気泡を除去する。したがって、前記育成工程のシリコン単結晶4の育成効率を低下させることなく、気泡に起因するシリコン単結晶中の微小欠陥やシリコン単結晶の有転位化を低減することができる。
前記気泡除去工程における、石英坩堝1の回転速度は、5rpm以上15rpm以下とするのが望ましい。さらに、石英坩堝1の回転速度を0.5rpm以上15rpm以下とし、反転周期を10sec以上とすることが望ましい。回転速度が0.5rpm未満では反転周期の長さに関わらず、回転速度が5rpm未満では反転周期が10sec未満であると、石英坩堝1の側面および底面に沿う流れが十分に発生せず、また、回転速度が15rpmを超えるとシリコン融液3の流れが大きく乱れ、いずれの場合も石英坩堝1の内表面に付着した気泡を十分に剥ぎ取ることができないからである。
前記気泡除去工程において、回転している石英坩堝1に、磁場印加装置13を用いて磁場を印加してもよい。磁場を印加することにより、シリコン融液3と石英坩堝1との間の摩擦力が増大し、石英坩堝1の回転方向を反転させた直後の剪断力も増大するため、石英坩堝1の内表面から気泡を除去する効率を向上させることが可能となる。さらに、増大した摩擦力により、気泡の発生する起点となる石英坩堝1の内表面の傷を除去することができ、気泡を低減させることができる。
磁場を印加する際の磁場の強度は、3000Gauss以下とするのが望ましく、500Gauss以上3000Gauss以下がより望ましい。500Gauss未満では、摩擦力の増大による、気泡を除去する効果および石英坩堝1の内表面の傷を除去する効果が十分に向上しないからである。また、3000Gaussを超えると、摩擦力が過大となるため、石英坩堝1の内表面を大きく削り取り、内表面の荒れを発生させるからである。石英坩堝1の内表面が荒れていると、石英坩堝1が回転する際にシリコン融液3の表面に振動が発生し、この振動が前記育成工程においてシリコン単結晶4の有転位化の原因となる。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法の効果を確認するため、下記の引上げ試験を行い、その結果を評価した。
1.引上げ条件
本実施例の試験では、前記図1に示す装置を用いて単結晶の育成を行った。溶融工程で石英坩堝内に仕込んだ160kgの多結晶シリコン原料を加熱、溶解し、気泡除去工程で石英坩堝の内表面に付着した気泡を除去した後、育成工程でシリコン融液から直径200mmのシリコン単結晶の引上げを行った。
多結晶シリコン原料の形状は、円柱形、円錐形および塊状であり、その構成比率および石英坩堝内での重点位置は各試験で一定とした。また、石英坩堝も各試験で同一使用のものを用いた。
多結晶シリコン原料が完全に溶解した後、気泡除去工程で石英坩堝を回転させ、回転方向を10回反転させた。このときの石英坩堝の回転速度、反転周期および磁場強度の条件は表1に示す通りとした。ただし、試験番号1は従来の方法として、石英坩堝の反転を行わず、回転速度1rpmで600秒保持した。
そして、気泡除去工程が完了したシリコン融液から、各試験とも5本のシリコン単結晶を引上げた。
Figure 2009249245
2.試験結果
上記条件で行った引き上げ試験において、各シリコン単結晶から得られたシリコンウェーハ全数について目視検査を行い、ウェーハ表面で観察される微小欠陥の発生率を評価した。評価は、試験番号1のシリコン単結晶から得られたウェーハ全数における微小欠陥の発生率を基準とし、これより微小欠陥の発生率が低い場合を△、微小欠陥の発生が観察されなかったものを○とし、その結果を表1に示した。
(試験番号2〜10)
石英坩堝の回転速度を0.1rpmで一定とし、反転周期を5〜600sec、磁場強度を0〜5000Gaussに変化させて評価した。本発明例である試験番号2〜10のシリコンウェーハではいずれも僅かな微小欠陥の発生が観察された。これは、石英坩堝の回転速度が0.1rpmと低いことから、石英坩堝とシリコン融液との界面およびその近傍において十分に剪断力が発生しなかったためと考えられる。しかしながら、比較例である試験番号1の結果よりも低い発生率であった。
(試験番号11〜19)
石英坩堝の回転速度を0.5rpmで一定とし、反転周期を5〜600sec、磁場強度を0〜5000Gaussに変化させて評価した。本発明例である試験番号12〜18のシリコンウェーハではいずれも微小欠陥は観察されず、石英坩堝の回転の有効性が確認できた。しかし、本発明例の試験番号11および19のシリコンウェーハでは、若干の微小欠陥が観察された。
これは、試験番号11では反転周期が5secでは反転してから次に反転するまでにシリコン融液に十分な流れが発生せず、反転時に石英坩堝とシリコン融液との界面およびその近傍において十分に剪断力が発生しなかったためと考えられる。また、試験番号19では磁場強度が5000Gaussと大きく、石英坩堝の内表面に発生した荒れにより、シリコン単結晶引上げ時に振動が発生したためと考えられる。しかしながら、試験番号11および19のいずれの場合も試験番号1の結果よりも低い発生率であった。
(試験番号20〜28および29〜37)
石英坩堝の回転速度を、試験番号20〜28では5rpm、試験番号29〜37では15rpmで一定とし、反転周期を5〜600sec、磁場強度を0〜5000Gaussに変化させて評価した。本発明例である試験番号20〜27および29〜36のシリコンウェーハではいずれも反転周期に関わらず、微小欠陥は観察されず、石英坩堝の回転の有効性が確認できた。しかし、本発明例の試験番号28および37のシリコンウェーハでは、若干の微小欠陥が観察された。これは、磁場強度が5000Gaussと大きいことから、試験番号19と同様の理由によると考えられる。しかしながら、試験番号28および37のいずれの場合も試験番号1の結果よりも低い発生率であった。
(試験番号38〜46)
石英坩堝の回転速度を20rpmで一定とし、反転周期を5〜600sec、磁場強度を0〜5000Gaussに変化させて評価した。本発明例である試験番号38〜46のシリコンウェーハではいずれも僅かな微小欠陥の発生が観察された。これは、回転が速いためシリコン融液の流れが大きく乱れ、石英坩堝の内表面に付着した気泡を十分に剥ぎ取ることができなかったためと考えられる。しかしながら、いずれの場合も試験番号1の結果よりも低い発生率であった。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法によれば、シリコン単結晶の引上げを開始する前に、石英坩堝の内表面に付着した気泡を剥ぎ取り、シリコン融液から気泡を除去するため、前記育成工程のシリコン単結晶の育成効率を低下させることなく、気泡に起因するシリコン単結晶中の微小欠陥やシリコン単結晶の有転位化を低減することができる。
したがって、本発明のシリコン単結晶の引上げ方法は、半導体材料のシリコンウェーハに用いるシリコン単結晶の育成に好適に利用することができる。
本発明のシリコン単結晶の引上げ方法に用いられる引上げ装置の全体構成を示す図である。
符号の説明
1 石英坩堝
2 グラファイトサセプタ
3 シリコン融液
4 シリコン単結晶
5 ヒータ
6 種結晶
7 ワイヤケーブル
8 熱遮蔽部材
8a コーン部
8b フランジ部
9 支持軸
10 保温筒
11 引上げ手段
12 チャンバ
13 磁場印加装置

Claims (5)

  1. チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の引き上げ方法において、石英坩堝内に充填したシリコン原料溶解した後、シリコン単結晶の引上げを開始するまでの間で、シリコン融液を収容する石英坩堝を周期的に回転方向を反転させながら回転させる操作を行うことを特徴とするシリコン単結晶の引上げ方法。
  2. 前記石英坩堝に磁場を印加することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の引上げ方法。
  3. 前記石英坩堝の回転速度が5rpm以上15rpm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン単結晶の引上げ方法。
  4. 前記石英坩堝の回転速度が0.5rpm以上15rpm以下であり、前記石英坩堝の反転周期が10sec以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン単結晶の引上げ方法。
  5. 前記石英坩堝に印加する磁場の強度が100Gauss以上3000Gauss以下であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のシリコン単結晶の引上げ方法。
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