JP2009248450A - 未加硫タイヤの製造装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルム状インナーライナーをタイヤ成型体内面に貼り付けるタクトタイムを低減すること。
【解決手段】図4Aに示すように、フィルム42aの先端部分を抑えローラ42でタイヤ成型体Tの内面に抑えつけながらタイヤ成型体Tを図1に示した押圧部11で回転させることで、貼付部50がフィルム供給装置40からフィルム42aを引き出しつつ、タイヤ周方向にフィルム42aを貼り付けていく(図4B参照)。このとき、タイヤ成型体Tの内周張り付け面に対応して、貼付部50の位置及びフィルム42aの貼付面の角度を変更しつつ、タイヤ成型体Tを回転させる。続いて、タイヤ成型体Tを回転させて、フィルム42aに引張応力及び曲げ応力を加えて変形させ、タイヤ成型体T内面に周方向螺旋状に、即ち貼り付けたフィルム42aとその幅方向の縁部が重なるように引き続きフィルム42aを貼り付けていく(図4C参照)。
【選択図】図4

Description

本発明は、フィルムインナーライナーを用いた未加硫タイヤの製造装置及び方法に関し、特に、タイヤ成型体内面にフィルムインナーライナーを貼り付ける未加硫タイヤの製造装置及び方法に関する。
空気入りタイヤは、図7(従来の空気入りタイヤの構造を示す断面図)に示すように、タイヤ幅方向両端にタイヤをリムに固定するためのビードワイヤー72を有し、このビードワイヤー72間にトロイダル状に延びたカーカス73がビードワイヤー72の周りでタイヤの内側から外側に向けて巻き上げるように配置されている。このカーカス73のタイヤ半径方向外側(図中上側)にはカーカス73を補強するためのベルト層74が配置され、その外側にはトレッド部75が設けられている。
また、カーカス73の両側方にはサイドウォールゴム76が貼り付けられ、他方、カーカス73の内側には、タイヤ空気圧を一定に保持するためにフィルム状のシートから成るインナーライナー77が配置されている。
このインナーライナー77は、少なくともタイヤ成型ドラムの円周以上の長さに裁断されたフィルム状シートを、タイヤ成型ドラムに貼り付けて、その端部同士を熱処理して接合して形成している。
図8は、従来のインナーライナーを成型するためフィルム状シートをタイヤ成型ドラムに貼り付けた状態を示す図であり、図8Aはフィルム状シートを貼り付けたタイヤ成型ドラムの斜視図、図8Bはその側面図である。
タイヤ成型ドラム81は、図8Aに示すように、供給手段(図示せず)から供給されたフィルム状シート82の先端部82aを同成型ドラム81上の図示しない吸着手段で吸着しながら、図中の矢印方向に回転して巻き取りを行う。
フィルム状シート82は、タイヤ成型ドラム81に巻き取られた後、図8Bに示すように、後端部82bを先端部82aの上に重ねてジョイント部82cを形成し、そのジョイント部82cを加熱しつつ圧着してフィルムインナーライナーを成型する。
ジョイント部82cでは、二枚のフィルム状シート82が熱溶着しているため、加熱処理を行っていない部分に比べて厚くなり、剛性が大きくなる。
なお、この現象はフィルム同士を溶着してインナーライナーを製造する場合だけではなく、例えば後端部82bに接着剤を塗布し、先端部82aと後端部82bとを接着して、フィルムインナーライナーを製造する場合においても起こり得る。即ち、上記ジョイント部82cの二枚のフィルム状シート82が接着剤の固化によって一体化すると、その部分の剛性が高くなり、伸張性が低下する。
その結果、筒状のタイヤ構成部材を生タイヤの形状に拡張させるとき、この加熱処理等をしたジョイント部82cだけが加熱処理等をしていない部分に比べて剛性が高いため、タイヤ全体として均一に拡張できず、結果としてタイヤのユニフォミティーが悪化するという問題が生じる。
この問題を解決するものとして、帯状のフィルム(リボン)をタイヤ成型ドラム上に螺旋状に巻回して空気透過防止層(フィルムインナーライナー)を形成し、この外周にタイヤを構成する各ゴム部材を配置して、未加硫タイヤを製造する方法が知られている(特許文献1参照)。
この未加硫タイヤの製造方法では、フィルムの重なり部分がタイヤ幅方向等間隔に形成されるため、タイヤ成型ドラム上に貼り付けられたタイヤ構成部材を拡張させても、タイヤ全体として均一に拡張することができる。
しかしながら、この未加硫タイヤの製造方法では、成型ドラム上のタイヤ構成部材をタイヤに近い形状にするために膨出変形させると、ジョイント部(フィルムの重なり部分)とそれ以外の部分(非ジョイント部)で剛性が異なることによって、ジョイント部と非ジョイント部との伸びの差がタイヤ成型後まで残り、伸びの差による部材内の残留応力により、帯状フィルムのジョイント部が開いたり、ジョイント断面でフィルム層が破断することがある。また、部材の設置精度が安定しないという問題がある。
上記の問題を解決するものとして、本出願人は先に、タイヤ成型体(ここでは、インナーライナーを除くタイヤ構成部材で、製品タイヤの形状に近い形状に成型された未加硫タイヤをいう)の幅に合わせて切断したフィルムを、その縁部同士を重ねてタイヤ成型体の内部全面に貼り付けることで、インナーライナーを膨出変形させずに未加硫タイヤを製造する方法を提案した(特許文献2参照)。
しかしながら、この未加硫タイヤの製造方法は、タイヤ成型体内部に貼り付けるフィルムを所定長に切断する必要があり、タクトタイムが掛かるという問題がある。また、タイヤ成型体内面の曲率半径が小さい部分にはフィルムとタイヤ成型体内面との間にエア残りが発生する虞がある。
なお、接合部分のない円筒状に形成したフィルムをタイヤ成型ドラムに嵌め、その外周に他のタイヤ構成部材を巻きつけて空気入りタイヤを製造する方法も知られているが(特許文献3参照)、円筒状のフィルムは保管にスペースを要するため、取り扱いが困難であり、生産性が悪いという問題がある。
特開平10−16509号公報 特願2006−307719号公報 特許第3159886号
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、フィルム状のインナーライナーを膨出変形させることなく未加硫タイヤを成型するとともに、フィルム状インナーライナーをタイヤ成型体内面に貼り付けるタクトタイムを低減することである。
本願の発明は、タイヤ成型体の内面に帯状のフィルムから成るフィルム層を備えた未加硫タイヤの製造装置であって、タイヤ成型体をタイヤ周方向に回転させる回転手段と、タイヤ成型体内面に帯状フィルムを供給するフィルム供給手段と、前記回転するタイヤ成型体の内周面に沿って、帯状フィルムをその幅方向縁部同士を重ねて貼り付けるフィルム貼付手段と、前記タイヤ成型体の内面に貼り付けられたフィルムを圧着するフィルム圧着手段と、を有することを特徴とする。
また、本願の発明は、タイヤ成型体の内面に帯状のフィルムから成るフィルム層を備えた未加硫タイヤの製造方法であって、帯状フィルムをタイヤ成型体の内面に供給する工程と、タイヤ成型体を回転させる工程と、回転するタイヤ成型体の内周面に沿って、帯状フィルムをその幅方向縁部同士を重ねて貼り付ける工程と、前記貼り付けたフィルムを前記タイヤ成型体内部全面に圧着する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、フィルム状のインナーライナーを膨出変形させることなく未加硫タイヤを成型することができ、インナーライナー同士の剥離を防止することができる。また、フィルム状インナーライナーをタイヤ成型体内面に貼り付けるタクトタイムを低減することができ、生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る未加硫タイヤの製造装置について、添付した図面を参照して説明する。
本発明の未加硫タイヤの製造装置の実施形態であるフィルムインナーライナー貼付装置は、タイヤ成型体を保持するタイヤ成型体ホルダと、熱可塑性樹脂から成るフィルムインナーライナー(以下、単にフィルムという)をタイヤ成型体の内面に周方向螺旋状に貼り付けるフィルム貼付手段であるフィルム貼付装置と、フィルムをフィルム貼付装置に供給するためのフィルム供給装置とから成っている。
図1は、フィルム貼付装置とタイヤ成型体ホルダを示す正面図である。
タイヤ成型体ホルダ10は、シリンダ機構やボールネジ機構等の図示しない駆動機構を有する本発明の回転手段に対応する複数の(図示されているのは上下2つ)押圧部11を備えており、この押圧部11はタイヤ成型体ホルダ10の図示しない本体部と固着している。この複数の押圧部11は環状に配置されており、その半径中心方向にタイヤ成型体Tに当接する略平面状の当接部11aを備えている。
タイヤ成型体Tを保持するときは、図示のように、この複数の押圧部11の内側にタイヤ成型体Tを配置して、押圧部11の当接部11aを図示しない駆動機構によりタイヤ成型体Tの半径中心方向に駆動して、タイヤ成型体Tの外周面上に当接部11aを当接させてタイヤ成型体Tを押圧して保持する。
このタイヤ成型体ホルダ10の押圧部11は、タイヤ成型体Tを保持した状態で、当接部11aをタイヤ径方向中心に向けたまま、タイヤの外周面に沿って移動することで、保持しているタイヤ成型体Tをタイヤ周方向に回転させることができる。また、このタイヤ成型体は所定ピッチで間欠的又は連続的に回転され、間欠的に回転される場合はそのピッチ毎の回転量を、連続的に回転される場合はその回転速度を設定によって変更することができる。
フィルム貼付装置20は、フィルム供給装置40から供給されるフィルムをタイヤ成型体T内に貼り付けて、インナーライナーを形成する。
図2は、図1に示すフィルム貼付装置20とフィルム供給装置40を拡大して示した斜視図である。
フィルム貼付装置20は、床面上を図中Y軸方向(タイヤ幅方向)に走行可能で図中X軸方向(Y軸と直交方法)に所定幅の溝21を有し、フィルムを貼り付けるタイヤ幅方向の位置を変更する位置変更手段である台車22と、その台車22の溝21上を摺動可能なスライド板23上に設置した支柱24と、その上端部に上記Y軸方向に取り付けたアーム26と、その先端部分に上記X軸方向に回転可能に取り付けられた回転軸27と、回転軸27を所定角度回転させるモータやギアなどから成る駆動装置25と、回転軸27の他端に鉛直下方向に取り付けられた鉛直板28aと鉛直板28aの下端部から上記X軸方向に延在する水平板28bとから成り、後述する貼付部50を支持するL字型の支持板28と、鉛直板28aの上下略中央部にX軸方向に取り付けられた円柱部材29と、水平板28bの先端に取り付けられ、フィルム供給装置40からフィルム42aを引き出しつつ、タイヤ成型体T内面に貼り付ける貼付部50とから成っている。
駆動装置25は、回転軸27を所定の角度回転させることで、回転軸27の他端に取り付けられた支持板28及び貼付部50を介して、フィルム供給手段から供給されたフィルム42aを回転軸27を中心とする円弧にそって移動させる回転移動手段である。即ち、駆動装置25と回転軸27、支持板28、貼付部50は、タイヤ成型体Tの内面に貼り付けるフィルム42aの角度を調節(変更)する角度変更手段を構成している。
なお、以上の説明では、支柱24はその長さが一定であるが、支柱24の内部に、例えばねじ杆などによる長さ変更手段を設けておき、この長さ変更手段により支柱24の長さを調節し、アーム26を上方に移動させるようにすれば、製造するタイヤサイズに合わせて、アーム26の高さを変更することができる。
また、貼付部50の位置を、サイズの異なるタイヤ成型体Tの内面に容易に合わせることができるよう、鉛直板28bの鉛直方向の長さを変更自在に構成してもよい。
フィルム供給装置40は、帯状のフィルム42aを巻軸41に巻いたフィルムロール42から成っており、巻軸41の両端は、図示しない支持手段によって回転可能に支持され、フィルムロール42はフィルム貼付装置20の移動に合わせて移動するように構成されている。このフィルム42aの片面(タイヤ成型体Tの内面に接触する面)には接着剤が塗布されている。
フィルムロール42からY軸方向に引き出されたフィルム42aは、フィルム貼付装置20の円柱部材29の外周に沿ってねじられながら鉛直下方向に、また、貼付部50の内部に設けられた後述するローラの外周に沿ってX軸方向に引き出される。
なお、このフィルム42aの接着剤の塗布面に予め剥離紙を貼り付けておき、剥離ライナーで剥がしながらフィルム貼付装置20にフィルム42aを供給してもよい。
図3は、図2に示した貼付部50の拡大図である。
貼付部50は、上面が開口して鉛直下方向に延在した箱状体51aと箱状体51aの下端部からX軸方向に延在した、一端面にフィルム42aを引き出すための引出口51cを形成した箱状体51bとから成り、全体として略L字型を成した箱体51と、箱体51の内部下方に回転可能に取り付けられたローラ52と、上記箱状体51bの引出口51cから引き出されるフィルム42aをタイヤ成型体T内面に抑えつけるための円筒状の抑えローラ53と、抑えローラ53を回転可能かつ、フィルム42aから接離自在に支持する抑えローラ支持杆54と、抑えローラ支持杆54上端に設けられた後述する直立杆54aの端部付近を押して、抑えローラ53をフィルム42aから接離させるピストンシリンダ機構56とから成っている。
抑えローラ支持杆54は、抑えローラ53の両端を回転可能に支持する両支持杆54bと、この両支持杆54bの一端と接合された両支持杆54bを揺動可能に支持する揺動杆54cと、一方の(図では右側の)支持杆54bと揺動杆54cとの接合部分から両杆に対して直角上方向に延在した直立杆54aとから成っている。
ピストンシリンダ機構56は、箱状体51aに任意の固定手段で固定されており、そのピストンの先端は抑えローラ支持杆54の直立杆54aの側面に当接している。
抑えローラ53をフィルム42aから離隔させるときには、ピストンシリンダ機構56を駆動させて、シリンダの先端で抑えローラ支持杆54の直立杆54aを図中矢印A方向に押して揺動させる。直立杆54aが揺動するのに連動して、抑えローラ支持杆54に取り付けられた抑えローラ53は、揺動杆54cを中心に所定の角度だけ図中矢印B方向に揺動し、フィルム42aから離隔する。
図4は、図2に示したフィルム貼付装置20でタイヤ成型体T内面にフィルム42aを貼り付ける手順を説明する図である。
このフィルム貼付装置20を用いてタイヤ成型体T内面にフィルム42aを貼り付けるときは、まず、フィルム供給装置40からフィルム貼付装置20にフィルム42aを供給し、フィルム貼付装置20を移動させて、タイヤ成型体Tの中心穴内に貼付部50を挿入する。即ち、タイヤ成型体の内面にフィルム42aを供給する。続いて、駆動手段25により回転軸27(図2参照)を回転させて、即ち、貼付部50を回転軸27を中心に円弧状に揺動させて、貼付部50の抑えローラ53及び貼付部50から引き出されるフィルム42aの貼付面の角度を変更してタイヤ成型体T内面の幅方向の傾斜に合わせる。
次に、図4Aに示すように、フィルム42aの先端部分を抑えローラ42でタイヤ成型体Tの内面に抑えつけながらタイヤ成型体Tを図1に示した押圧部11で回転させることで、貼付部50がフィルム供給装置40からフィルム42aを引き出しつつ、タイヤ周方向にフィルム42aを貼り付けていく(図4B参照)。このとき、図示しない制御手段で駆動手段25及び台車22(図2参照)を制御して、タイヤ成型体Tの内周張り付け面に対応して、貼付部50の位置及びフィルム42aの貼付面の角度を変更しつつ、タイヤ成型体Tを回転させる。
続いて、タイヤ成型体Tを回転させて、フィルム42aに引張応力及び曲げ応力を加えて変形させ、タイヤ成型体T内面に周方向螺旋状に、即ち貼り付けたフィルム42aとその幅方向の縁部が重なるように引き続きフィルム42aを貼り付けていく(図4C参照)。なお、このときタイヤ成型体Tのショルダー部など、曲率半径の小さい部分にフィルム42a同士の重なり部(ジョイント部)が位置するようにフィルム42aの貼り付けを行うことで、重なり部からエアが抜け、エア残りを防止することができる。
タイヤ成型体Tの内部全面にフィルム42aを貼り付けた後、フィルム押付装置で、フィルム42aをタイヤ成型体Tの内面に押し付けて圧着し、未加硫タイヤが完成する。
図5は、フィルム押付装置30の側面図である。
フィルム押付装置30は、床面に設置された板状の基部31の上面に設けられた二本の支柱32と、その支柱32に水平に支えられた板状の部材33aとその両端から上方に延在した側面33bから成る断面コ字型のねじ杆支持部33と、このねじ杆支持部33の側面33b間に水平に取り付けたねじ杆34と、このねじ杆34に螺合する部分を有する断面かぎ型の部材35aとこの部材35aの他端に縦方向に一体に形成された板状の部材35bとその両端から水平に延在した側面35cとからなるねじ杆支持部35と、このねじ杆支持部35の側面35c間に鉛直に取り付けられたねじ杆36と、このねじ杆36に螺合したアーム支持部材37と、これに一端が固着され、その他端にフィルム圧着手段であるローラ39を回動自在に取り付けた略U字型のローラアーム38とから成る。
ローラ39は円柱状を成し、その円柱長さは、ローラ39をタイヤ成型体Tの内面に押し付けたときに、円柱の側面でフィルムを押し付けることができるように、タイヤ成型体Tの曲率に合わせて決定する。ローラアーム38は、ローラ39がタイヤの内面に沿ってなめらかに動くように可撓性を有している。
ねじ杆34,36の一端部には駆動機構であるサーボモータMが連結されており、サーボモータMを駆動してねじ杆34,36を正逆回転させることにより、これらに螺合するねじ杆支持部35を水平方向に、アーム支持部材37を鉛直方向に移動させる。これにより、タイヤ成型体Tの中心穴に挿入したローラ39をその内面の幅方向に沿って移動させて、タイヤ成型体Tの内面にフィルム42aを圧着することができる。
なお、このフィルム押付装置30は、タイヤ成型体Tの幅方向にローラ39を移動させる構成であるが、これに限らず、例えばローラ39の回動軸方向がタイヤ成型体Tの軸方向に一致するようにローラアーム38で保持して、ローラ39をタイヤ成型体Tの周方向に沿って移動させるように構成してもよい。
なお、このモータの駆動はフィルムインナーライナー貼付装置の図示しない制御部によって制御される。
また、ローラ39の代わりとして、例えばブラダーなど、フィルム42aをタイヤ成型体Tの内面に圧着することができるものを用いてもよい。また、本実施形態では、ねじ杆34,36をサーボモータで回転させることでローラ39をタイヤ成型体Tの内面に沿って移動させているが、例えばシリンダ機構など、他の駆動機構でローラ39を駆動させてもよい。このローラ39とローラアーム38とをバネを介して接続すれば、ローラアーム38からローラ39へ伝達される押し付け力を一定に調整することもできる。
図6は、タイヤ成型体Tの内面に貼り付けたフィルム42aの拡大断面図である。
図示のように、タイヤ成型体Tの内面に貼り付けられたフィルム42aは、その幅方向の端部が重なるように貼り付けられている、即ち幅方向にジョイント部が形成されている。このジョイント量(ジョイント部の幅)は一定でなくてもよく、例えば、タイヤ中央部とビード部付近とでジョイント量が異なっていてもよい。
また、フィルム貼付装置20で貼り付けたフィルム42aは、既に説明したフィルム押付装置30で押し付けられ、また加硫時に加硫ブラダーによってもフィルム42aをタイヤ成型体内面に圧着させるから、フィルム貼付装置20でタイヤ成型体Tに貼り付けたときのフィルム42aに多少の皺が生じていても製品タイヤの品質に問題はない。
以上で説明したように、帯状のフィルム42aの縁部を周方向に重ねながら、タイヤ成型体Tの内部全面に螺旋状に貼り付けることで、様々なサイズのタイヤのインナーライナーを形成することができ、フィルム部材のストックスペースを縮小でき、材料管理を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、フィルム42aを切断することなくタイヤ成型体Tの内面に貼り付けることができるから、切断することによるタクトタイムを低減し、生産性を向上させることができる。
従来のフィルムインナーライナーをタイヤ成型体の内面に貼り付けて未加硫タイヤを製造する方法と比して、エア残りのない良質のタイヤを製造することができる。
タイヤ成型体の内面にフィルムインナーライナーを貼り付け、フィルムインナーライナーのインフレート工程が無いため、成型時インフレートによるジョイント部剛性差の影響を無くすことができる。
加えて、インナーライナーにゴム材料よりも軽量な熱可塑性樹脂のフィルムを用いているため、インナーライナーにゴム材料を用いた場合に比してタイヤ重量が軽減され、延いては自動車の燃費向上などのメリットが得られる他、エアの漏洩も少なくロングライフ化が可能である。また、使用部材を省資源化することができ、加硫時間の短縮など、生産性の向上も期待できる。
なお、タクトタイムの面では多少不利であるが、フィルム貼付装置20がカッターを備えている場合は、例えば、タイヤ成型体T内面に貼り付けるフィルム42aをタイヤ一周分貼り付ける毎に切断し、螺旋状ではなく、帯状のフィルム42aを複数枚幅方向に並べて貼り付けるようにすることもできる。
また、本実施形態では、フィルム42aの片面に接着剤を塗布してあるとして説明したが、フィルム42a自体に吸着性があるため、接着剤を必ずしも塗布しなくともよい。
また、本実施形態に係るタイヤ成型体Tの内面に貼り付ける上記フィルム42aはゴム製のインナーライナーと併用することもできる。
フィルムインナーライナー貼付装置を構成するタイヤ成型体ホルダとフィルム貼付装置を示す正面図である。 フィルム貼付装置とフィルム供給装置を示す拡大斜視図である。 貼付部の拡大図である。 フィルム貼付装置でタイヤ成型体内面にフィルムを貼り付ける手順を説明する図である。 フィルム押付装置の側面図である。 タイヤ成型体の内面に貼り付けたフィルムの拡大断面図である。 従来の空気入りタイヤの構造を示す断面図である。 従来のインナーライナーを成型するためフィルム状シートをタイヤ成型ドラムに貼り付けた状態を示す図であり、図8Aはフィルム状シートを貼り付けたタイヤ成型ドラムの斜視図、図8Bはその側面図である。
符号の説明
1・・・フィルムインナーライナー貼付装置、10・・・タイヤ成型体ホルダ、11・・・押圧部、11a・・・当接部、20・・・フィルム貼付装置、21・・・溝、22・・・台車、23・・・スライド板、24,32・・・支柱、25・・・駆動装置、26・・・アーム、27・・・回転軸、28・・・支持板、28a・・・鉛直板、28b・・・水平板、29・・・円柱部材、30・・・フィルム押付装置、31・・・基台、33,35・・・ねじ杆支持部、33a,35b・・・板状部材、33b,35c・・・側面、35a・・・かぎ型部材、34,37・・・ねじ杆、38・・・ローラアーム、39・・・ローラ、40・・・フィルム供給装置、41・・・巻軸、42・・・フィルムロール、42a・・・フィルム、50・・・貼付部、51・・・箱体、51a,51b・・・箱状体、51c・・・引出口、52・・・ローラ、53・・・抑えローラ、54・・・抑えローラ支持杆、54a・・・直立杆、54b・・・支持杆、54c・・・揺動杆、72・・・ビードワイヤー、73・・・カーカス、74・・・ベルト層、75・・・トレッド部、76・・・サイドウォールゴム、77・・・インナーライナー、82a・・・先端部、82b・・・後端部、82c・・・重なり部。

Claims (9)

  1. タイヤ成型体の内面に帯状のフィルムから成るフィルム層を備えた未加硫タイヤの製造装置であって、
    タイヤ成型体をタイヤ周方向に回転させる回転手段と、
    タイヤ成型体内面に帯状フィルムを供給するフィルム供給手段と、
    前記回転するタイヤ成型体の内周面に沿って、帯状フィルムをその幅方向縁部同士を重ねて貼り付けるフィルム貼付手段と、を有することを特徴とする未加硫タイヤの製造装置。
  2. 請求項1に記載された未加硫タイヤの製造装置において、
    前記タイヤ成型体の内面に貼り付けられたフィルムを圧着するフィルム圧着手段を有することを特徴とする未加硫タイヤの製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載された未加硫タイヤの製造装置において、
    前記フィルム貼付手段は、前記帯状フィルムをタイヤ成型体内面に螺旋状に貼り付けることを特徴とする未加硫タイヤの製造装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された未加硫タイヤの製造装置において、
    前記フィルム貼付手段は、前記帯状フィルムを貼り付けるタイヤ幅方向の位置を変更する位置変更手段と、前記帯状フィルムを貼り付ける角度を変更する角度変更手段と、を有することを特徴とする未加硫タイヤの製造装置。
  5. 請求項4に記載された未加硫タイヤの製造装置において、
    前記角度変更手段は、前記フィルム供給手段から供給された帯状フィルムを円弧に沿って回転移動させる回転移動手段を有することを特徴とする未加硫タイヤの製造装置。
  6. タイヤ成型体の内面に帯状のフィルムから成るフィルム層を備えた未加硫タイヤの製造方法であって、
    帯状フィルムをタイヤ成型体の内面に供給する工程と、
    タイヤ成型体を回転させる工程と、
    回転するタイヤ成型体の内周面に沿って、帯状フィルムをその幅方向縁部同士を重ねて貼り付ける工程と、を備えたことを特徴とする未加硫タイヤの製造方法。
  7. 請求項6に記載された未加硫タイヤの製造方法において、
    前記貼り付けたフィルムを前記タイヤ成型体内部全面に圧着する工程を備えたことを特徴とする未加硫タイヤの製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載された未加硫タイヤの製造方法において、
    前記重ねて貼り付ける工程は、前記帯状のフィルムをタイヤ成型体内面に螺旋状に貼り付けることを特徴とする未加硫タイヤの製造方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載された未加硫タイヤの製造方法において、
    前記重ねて貼り付ける工程は、タイヤ成型体の内周張り付け面に対応して帯状フィルム面の角度を変更して貼り付けることを特徴とする未加硫タイヤの製造方法。
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