JP4588594B2 - 環状部材およびその成形方法 - Google Patents
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Description
これによれば、第1ゴム体は、基体および第2ゴム体がない状態で支持部材上に成形されるので、リボン状ゴム材を供給するゴム材供給装置は、基体および支持部材との干渉なしに第1ゴム体を成形できる。そして、第1ゴム体を、基体および第2ゴム体の形状に対応させて、一体化により基体および第2ゴム体との間に空隙を形成することがない形状および位置に成形することで、巻回されたリボン状ゴム材により、基体において、少なくとも第1ゴム体との間に空隙を形成することがないゴム体が簡単に成形される。
これによれば、第2ゴム体は、第1ゴム体が成形され支持部材上で成形されるので、第2ゴム体を成形するための別個の成形装置が不要になる。
これによれば、第1ゴム体が支持部材に成形されるのを待つことなく、基体上に第2ゴム体を成形できるので、第1ゴム体および第2ゴム体の成形を並行して行うことができる。
これによれば、環状部材を覆うスキムゴム体を、リボン状ゴム材を巻回することにより成形できる。
請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、第1ゴム体が成形される成形装置により第2ゴム体が成形されるので、コンパクトな装置で環状部材を成形できる。
請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、ゴム体および第2ゴム体の成形を並行して行うことができるので、生産性の向上に寄与する。
請求項4記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、スキムゴム体を巻回することにより成形できるので、スキムゴム体を備える環状部材の生産性が向上する。
図1〜図3は本発明の第1実施形態を説明するための図である。
図1を参照すると、ゴムを主体に形成された空気入りタイヤ1は、本発明が適用された成形方法により成形されたビードコア組立体B(図2,図3参照)が加硫工程で加硫されて形成されたビードコア6およびスティフナ7を備える。タイヤ1は、ホイールのリム8に嵌合する1対のビード部2と、路面に接触するトレッド部3と、各ビード部2からタイヤ1の径方向外方に延びてトレッド部3に連なる1対のサイドウォール部4とを備える。トロイド状のカーカス5は、トレッド部3およびサイドウォール部4を経て、ビードコア6およびスティフナ7の周囲を内側から外側へと折り返して径方向外方に巻き上げるように設けられる。
図2を参照すると、ビードコア組立体Bを成形する成形装置10は、環状の基体としてのビードコア6および環状のゴム体としての未加硫のスティフナ7を支持する支持部材11と、支持部材11をその回転軸線L1を中心に回転駆動する駆動装置としてのサーボモータ12と、未加硫のスティフナ7を支持部材11上およびビードコア6上で成形するために未加硫のリボン状ゴム材Rを供給するゴム材供給装置20とを備える。
なお、サーボモータ12、ヘッド部22、操作部24などの動作は、制御装置(図示されず)により制御される。
図3(A)を参照すると、第1形成工程では、サーボモータ12(図3(A)参照)により駆動されて回転する支持ディスク11aの成形面K上の所定位置に、ヘッド部22の貼付けローラ22b(図2(B)参照)から供給されたゴム材Rが、1層毎に渦巻き状に複数回巻回されつつ、軸線方向に順次積層されることにより、円環状の第1ゴム体31が成形面Kに付着して成形される(図3(E)参照)。このとき、ビードコア6(図2(B)参照)は、支持リム11bに支持されていないので、径方向および軸線方向でのヘッド部22の移動がビードコア6により制約されることがない。
なお、軸線方向とは回転軸線L1の方向であり、実施形態において、回転軸線L1はビードコア組立体Bの中心軸線L2およびタイヤ1の中心軸線に一致する。また、横断面とは回転軸線L1を含む平面での断面である。
なお、ゴム材Rの断面形状が円形である場合、角度θ1および角度θ2は、それぞれ一端部Taおよび他端部Tbにおける接線と平面Hとの間の角度である。
そして、第2ゴム体32は、ビードコア6の外周面Tにおいて、第1ゴム体31が付着している部分以外の残りの部分の全面に付着し、かつ第1ゴム体31に付着する。
ビードコア組立体Bの成形方法において、リボン状ゴム材Rを支持ディスク11a上で巻回しつつ積層してスティフナ7の第1ゴム体31を成形する第1成形工程と、ゴム材Rをビードコア6上で巻回しつつ積層してスティフナ7の第2ゴム体32を成形する第2成形工程と、第1成形工程後にビードコア6および第2ゴム体32を支持ディスク11a上の第1ゴム体31と一体化する一体化工程とを含むことにより、第1ゴム体31は、ビードコア6および第2ゴム体32がない状態で支持部材11上に成形されるので、ゴム材Rを供給するゴム材供給装置20は、ビードコア6および支持部材11との干渉なしに第1ゴム体31を成形できる。そして、第1ゴム体31を、ビードコア6および第2ゴム体32の形状に対応させて、一体化によりビードコア6および第2ゴム体32との間に空隙を形成することがない形状および前記所定位置に成形することで、巻回されたリボン状ゴム材Rにより、ビードコア6において、少なくとも第1ゴム体31との間に空隙を形成することがないゴム体31が簡単に成形される。この結果、ビードコア6の形状に関わらずビードコア6と第1,第2ゴム体31,32との結合力が高められたビードコア組立体Bの成形を容易にすることができる。
第1形成工程では、図4(A)に示されるように、成形装置10(図2参照)において第1実施形態と同様に第1ゴム体31,が成形される。
ビードコア6上で第2ゴム体32が成形された後、一体化工程が行われることにより、第1ゴム体31が支持ディスク11aに成形されるのを待つことなく、ビードコア6上に第2ゴム体32を成形できるので、第1ゴム体31および第2ゴム体32の成形を並行して行うことができるので、生産性の向上に寄与する。
第1成形工程では、支持ディスク11a上にゴム材Rを巻回しつつ積層して成形された第1スキムゴム体41上に第1ゴム体31が成形され、第2成形工程では、内周面Nに第2スキムゴム体42がゴム材Rを巻回しつつ積層して成形されたビードコア6の外周面Tに第2ゴム体32が成形され、一体化工程の後に第2,第3ゴム体32,33上にゴム材Rを巻回しつつ積層して第3スキムゴム体43を成形することにより、ビードコア組立体Bを覆うスキムゴム体40を、リボン状ゴム材Rを巻回することにより成形できるので、スキムゴム体40を備えるビードコア組立体Bの生産性が向上する。
ヘッド部22は、排出部22aおよび貼付けローラ22bの代わりに、リボン状ゴム材Rを排出すると共に貼り付けるノズルにより構成されてもよい。
環状部材は、ビードコア組立体B以外の部材であってもよく、また円環状以外の形状であってもよい。さらに、基体におけるゴム体30の付着面は内周面であってもよい。
第1実施形態において、第2ゴム体32および第3ゴム体33は、単一の成形工程により分けることなく成形されてもよい。また第1実施形態に、第3実施形態のスキム成形工程が付加されてもよい。
Claims (4)
- 環状の基体および環状のゴム体が一体化された環状部材の成形方法において、
前記ゴム体は第1ゴム体および第2ゴム体を含み、リボン状ゴム材を支持部材上で巻回して環状の前記第1ゴム体を成形する第1成形工程と、リボン状ゴム材を前記基体上で巻回して環状の前記第2ゴム体を成形する第2成形工程と、前記第1成形工程後に前記基体および前記第2ゴム体を前記支持部材上の前記第1ゴム体と一体化する一体化工程と、を含むことを特徴とする環状部材の成形方法。 - 前記基体を前記支持部材上で前記第1ゴム体と一体化した後、前記第2成形工程での前記第2ゴム体の成形の過程で前記第2ゴム体を前記支持部材上で前記第1ゴム体と一体化することを特徴とする請求項1記載の環状部材の成形方法。
- 前記基体上で前記第2ゴム体が成形された後、前記一体化工程が行われることを特徴とする請求項1記載の環状部材の成形方法。
- 前記第1成形工程では、前記支持部材上にリボン状ゴム材を巻回して成形された第1スキムゴム体上に前記第1ゴム体が成形され、前記第2成形工程では、内周面に第2スキムゴム体がリボン状ゴム材を巻回して成形された前記基体の外周面に前記第2ゴム体が成形され、前記一体化工程の後に前記第2ゴム体上にリボン状ゴム材を巻回して第3スキムゴム体を成形することを特徴とする請求項2または3記載の環状部材の成形方法。
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