JP2009248411A - 成形体および成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の成形フィルムは、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる成形基材(A)とポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を主成分とする配向層(B)が接着剤を介することなく一体化されてなる成形体であり、p−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの少なくとも片側に、p−フェニレンスルフィド以外の少なくとも1種以上の共重合成分を有する共重合ポリフェニレンスルフィド層が積層された積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムである配向層(B)をあらかじめ賦形したのち金型に配置し、配向層(B)の共重合ポリフェニレンスルフィド層側にポリアリーレンスルフィドを主成分とする樹脂組成物からなる成形基材(A)を射出成形により一体化する成形方法である。
【選択図】なし
Description
本発明によれば、以下に説明するとおり、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる成形基材と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を主成分とする配向層が接着剤を介することなく一体化された成形体を得ることができる。
本発明で用いるポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位としては、上記の式(A)で表される構造式が好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィドとしては、耐熱性と経済性の観点から、ポリフェニレンスルフィド(PPS)が好ましく例示される。本発明の成形基材(A)を構成する樹脂組成物に用いるポリアリーレンスルフィドとしては、ポリマーの主要構成単位として下記構造式で示されるp−フェニレンスルフィド単位を好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含むPPS樹脂であることが好ましい。かかるp−フェニレンスルフィド単位が80モル%未満では、ポリマーの結晶性やガラス転移温度などが低く、PPSの特徴である耐熱性、寸法安定性、機械特性および誘電特性などを損なうことがある。
さらに配向層(B)がp−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルム層(B1)の少なくとも片側に、p−フェニレンスルフィド以外の少なくとも1種以上の共重合成分を有する共重合ポリフェニレンスルフィド層(B2)が積層された積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムであることが好ましい。p−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムあるいは積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを構成する配向層(B1)のPPS樹脂は、上記PPS樹脂中繰り返し単位の8モル%未満、好ましくは5モル%未満であれば、共重合可能な他のスルフィド結合を含有する単位が含まれていても差し支えない。また、積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを構成する共重合ポリフェニレンスルフィド層(B2)においては、上記PPS樹脂中繰り返し単位の8モル%以上、20モル%以下であれば、共重合可能な他のスルフィド結合を含有する単位が含まれていても差し支えない。共重合可能なスルフィド結合を含有する単位としては、例えば、3官能単位、エーテル単位、スルホン単位、ケトン単位、メタ結合単位、アルキル基などの置換基を有するアリール単位、ビフェニル単位、ターフェニレン単位、ビニレン単位およびカーボネート単位などが例として挙げられる。これらのうち一つまたは二つ以上共存させて構成することができる。この場合、該構成単位は、ランダム型またはブロック型のいずれの共重合方法であってもよい。
本発明に用いられるポリエーテルイミドとしては、脂肪族、脂環族または芳香族系のエーテル単位と環状イミド基を繰り返し単位として含有するポリマであり、溶融成形性を有するポリマであれば、特に限定されない。例えば、米国特許第4141927号、特許第2622678号、特許第2606912号、特許第2606914号、特許第2596565号、特許第2596566号、特許第2598478号のポリエーテルイミド、特許第2598536号、特許第2599171号、特開平9−48852号公報、特許第2565556号、特許第2564636号、特許第2564637号、特許第2563548号、特許第2563547号、特許第2558341号、特許第2558339号、特許第2834580号に記載のポリマである。本発明の効果を阻害しない範囲であれば、ポリエーテルイミドの主鎖に環状イミド、エーテル単位以外の構造単位、例えば、芳香族、脂肪族、脂環族エステル単位、オキシカルボニル単位等が含有されていても良い。本発明では、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミンまたはp−フェニレンジアミンとの縮合物が、溶融成型性等の観点から好ましい。このポリエーテルイミドは、“Ultem”(登録商標)の商標名で、General Electric社より入手可能である。
(配向パラメータ)=(I1575/I740)(平行)/(I1575/I740)(垂直)
I1575/I740(平行):フィルム面に平行な偏光方向で測定したラマンスペクトルにおいて、1575cm-1付近のラマンバンドを740cm-1付近のラマンバンド強度で除したもの。
I1575/I740(垂直):フィルム面に垂直な偏光方向で測定したラマンスペクトルにおいて、1575cm-1付近のラマンバンドを740cm-1付近のラマンバンド強度で除したもの。
(1)樹脂およびフィルムの融解温度
JIS K7121―1987に準じて示差走査熱量計セイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、試料5mgをアルミニウム製受皿上で室温から340℃まで昇温速度20℃/分で昇温し、340℃で5分間溶融保持し、急冷固化して5分間保持した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。そのとき、観測される融解の吸熱ピークのピーク温度を融解温度(Tm)とした。
(2)ガラス転移温度
JIS K7121−1987に準じて測定した。示差走査熱量計セイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、試料5mgをアルミニウム製受皿上350℃で5分間溶融保持し、急冷固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。なお、ガラス転移温度(Tg)は下記式により算出した。
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
(3)溶融粘度
溶融粘度はキャピログラフ1C(東洋精機(株)社製、ダイス長10mm、孔直径0.5〜1mm)を用い、310℃、剪断速度1000/秒の条件で測定した。
(4)灰分
白金皿を純水で洗浄後、700℃で1時間焼成しデシケーター内で乾燥する。本白金皿の重量を、化学天秤を用いて0.1mgまで精秤し、この値をAgとする。次に、ボリマー試料を白金皿の中におよそ5g採り、白金皿と試料の合計量を化学天秤で0.1mgまで精秤した。この値をBgとする。その後、ステンレスバットにボリマー試料の入った白金皿を乗せ、440℃にセットされた高温オーブン内に入れ5時間焼成し、次いで高温オーブン設定を500℃に上げ、500℃に達してから5時間焼成した。処理後、高温オーブン温度が300℃以下になるまで冷却し、300℃以下に達した後白金皿を乗せたステンレスバットを取り出し、デシケーター内で処理後の白金皿を12時間保管した。その後、白金皿をデシケーター中から取り出し、538℃で安定しているマッフル炉に入れ、6時間焼成した。処理後、白金皿をマッフル炉から取り出し、試料中に炭化物(黒色)が完全に無くなっていることを確認した。なお、僅かでも炭化物が認められる場合は、焼成をさらに実施する。焼成終了後、マッフル炉から白金皿を取りだし、汚れのないステンレスバットに乗せデシケーター内で30分冷却した後、白金皿の重量を化学天秤で0.1mgまで精秤した。この値をCgとする。以上の方法で測定した重量A、B、Cを用い、以下式に従って灰分を算出した。
灰分(重量%)=(C−A)/(B−A)×100
(5)ナトリウム濃度
白金皿を純水で洗浄後、700℃で1時間焼成しデシケーター内で乾燥した。本白金皿の重量を、化学天秤を用いて0.1mgまで精秤した。この値をAgとする。次に、ボリマー試料を白金皿の中におよそ5g採り、白金皿と試料の合計量を化学天秤で0.1mgまで精秤した。この値をBgとする。その後、ステンレスバットにボリマー試料の入った白金皿を乗せ、440℃にセットされた高温オーブン内に入れ5時間焼成し、次いで高温オーブン設定を500℃に上げ、500℃に達してから5時間焼成した。処理後、高温オーブン温度が300℃以下になるまで冷却し、300℃以下に達した後白金皿を乗せたステンレスバットを取り出し、デシケーター内で処理後の白金皿を12時間保管した。その後、白金皿をデシケーター中から取り出し、538℃で安定しているマッフル炉に入れ、6時間焼成した。処理後、白金皿をマッフル炉から取り出し、試料中に炭化物(黒色)が完全に無くなっていることを確認した。なお、僅かでも炭化物が認められる場合は、焼成をさらに実施する。焼成終了後、マッフル炉から白金皿を取りだし、汚れのないステンレスバットに乗せデシケーター内で30分冷却した。次いで、白金皿内に純水:塩酸=1:1(以下1:1塩酸と称する)の液体を約2ml加えた。塩酸は特級品を使用した。その後、ホットプレートを用い1:1塩酸の入った白金皿を加熱した。加熱は溶液が緩く沸騰する程度で実施した。蒸発乾固近くまでになったら加熱を止め、白金皿を室温に冷却した。その後、TPX製50mlメスフラスコにTPX製ロートを用いて白金皿の内容物をイオン交換水で洗浄しながら数回に分けメスフラスコ内に入れ、メスフラスコの標線をイオン交換水で合わせた。このように調整した試料液を用い、イオン交換水をブランクとして原子吸光測定装置を用いて測定実施する。具体的には、測定前にナトリウムを含む標準液を用い検量線を作成し、試料液をXml採取し、イオン交換水で希釈しYmlにし、検量線の範囲に来るよう濃度を調整し、本試料液を用い測定実施した。得られた値をCppmとする。以上の数値を用い、以下に従って金属濃度を算出した。
濃度[ppm]=C/(B−A)×50×Y/X
(6)インサート射出成形性
射出成形機(住友重機械工業株式会社製)を用い、直径150mmの円板型金型を用い、射出/冷却速度12/15秒で加工し、得られた一体成形品の配向層(B)を剥離し、配向層(B)が材料破壊することなく、元々の表面を有して剥離した場合、また、成形基材(A)と配向層(B)の界面に1mm以上の気泡が存在し、ふくれ、剥がれが発生し、界面剥離した場合は不良品とした。不良品発生率を次の基準で評価した。なお、加工個数は各試料100個ずつとする。
○:不良率が0%を超え5%以下
△:不良率が6%を超え20%以下
×:不良率が20%を超える。
[使用原材料](A)PPS−1:撹拌機および底栓弁付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8.27kg(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2.94kg(70.63モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11.45kg(115.50モル)、酢酸ナトリウム0.513kg(6.25モル)、及びイオン交換水3.82kgを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水8.09kgおよびNMP0.28kgを留出した後、反応容器を200℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。その後200℃まで冷却し、p−ジクロロベンゼン10.34kg(70.32モル)、NMP9.37kg(94.50モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封し、240rpmで撹拌しながら0.6℃/分の速度で200℃から270℃まで昇温し、270℃で140分反応した。その後、270℃から250℃まで15分かけて冷却しながら水2.67kg(148.4モル)を圧入した。ついで250℃から220℃まで75分かけて徐々に冷却した後、室温近傍まで急冷し内容物を取り出した。内容物を約35リットルのNMPで希釈しスラリーとして85℃で30分撹拌後、80メッシュ金網(目開き0.175mm)で濾別して固形物を得た。得られた固形物を同様にNMP約35リットルで洗浄濾別した。得られた固形物を70リットルのイオン交換水で希釈し、70℃で30分撹拌後、80メッシュ金網で濾過して固形物を回収する操作を合計3回繰り返した。得られた固形物および酢酸32gを70リットルのイオン交換水で希釈し、70℃で30分撹拌後、80メッシュ金網で濾過し、更に得られた固形物を70リットルのイオン交換水で希釈し、70℃で30分撹拌後、80メッシュ金網で濾過して固形物を回収した。このようにして得られた固形物を窒素気流下、120℃で乾燥することにより、乾燥PPSを得た。得られたPPSは、溶融粘度が45Pa・s、灰分が0.02重量%、ナトリウム濃度85ppmであった。
このように重合したPPS樹脂100重量部にガラス繊維を67重量部配合し、2軸押出機で
溶融混練/ペレタイズを行った。
(参考例2)共重合ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造
オートクレ−ブに100モルの硫化ナトリウム9水塩、45モルの酢酸ナトリウムおよび25リットルのN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略称する。)を仕込み、撹拌しながら徐々に220℃の温度まで昇温して、含有されている水分を蒸留により除去した。脱水の終了した系内に、主成分モノマとして91モルのp−ジクロベンゼン、副成分モノマとして10モルのm−ジクロロベンゼン、および0.2モルの1,2,4−トリクロルベンゼンを5リットルのNMPとともに添加し、170℃の温度で窒素を3kg/cm2で加圧封入後、昇温し、260℃の温度にて4時間重合した。重合終了後冷却し、蒸留水中にポリマを沈殿させ、150メッシュ目開きを有する金網によって、小塊状ポリマを採取した。このようにして得られた小塊状ポリマを90℃の蒸留水により5回洗浄した後、減圧下120℃の温度にて乾燥して、溶融粘度が100Pa・sであり、融点が250℃の共重合ポリフェニレンスルフィド樹脂を得た。次いで、平均粒径1.2μmの炭酸カルシウム粉末0.3重量%を添加し均一に分散配合して、320℃の温度にて30mmφ2軸押出機によりガット状に押出し、共重合ポリフェニレンスルフィドのペレットを得た。
(参考例3)PPS樹脂の製造
p−フェニレンスルフィド単位を主成分とするPPS樹脂は、主成分モノマとして101モルのp−ジクロベンゼンを用い、副成分モノマを用いないこと以外は参考例(2)の共重合ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造と同様に実施して、PPS樹脂を製造した。なお、PPS樹脂の溶融粘度は、300Pa・sであり、融点は283℃であった。
(実施例1)
参考例(2)および(3)で得られた共重合ポリフェニレンスルフィド樹脂およびPPS樹脂を、それぞれ180℃の温度で3時間、1mmHgの減圧下で乾燥後、別々のエクストルーダに供給し、溶融状態で口金上部にある二重管型の積層装置で2層になるように導き、続いて設けられたTダイ型口金から吐出させ、25℃の温度の冷却ドラムで急冷し、実質的に共重合ポリフェニレンスルフィド/PPSの2層積層シートを得た。次いで、得られた各積層シートを、表面温度95℃の複数の加熱ロールに接触走行させ、加熱ロールの次に設けられた周速の異なる30℃の冷却ロールとの間で長手方向に3.5倍延伸した。このようにして得られた1軸延伸シートを、テンターを用いて長手方向と直交方向に100℃の温度で3.7倍に延伸し、引き続いて温度200℃で4秒間熱処理(1段目熱処理)を行い、続いて260℃4秒間熱処理(2段目熱処理)を行った。引き続き、260℃の弛緩処理ゾーンで4秒間横方向に5%弛緩処理を行った後、室温まで冷却した後、フィルムエッジを除去し、共重合ポリフェニレンスルフィド/PPS(10/65μm)の二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムを得た。
(実施例2)
実施例1と同様にしてあらかじめ射出成形して得られた成形基材の表面に、実施例1で用いた共重合ポリフェニレンスルフィド/PPS(10/65μm)の二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムを260℃、300kg/cm2の圧力をかけて熱プレスして、PPS樹脂組成物成形基材−フィルムの一体成形体を作製した。得られた成形体の不良率は、成形体100個中10個であり、不良率が10%であった。
(実施例3)
参考例3のPPS樹脂のみを用いること以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得た。得られた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを参考例5と同様にしてインサート射出成形し、PPS樹脂組成物成形体−フィルムの成形体を作製した。得られた成形体の不良率は、成形体100個中50個であり、不良率が50%であった。
(比較例1)
接着剤:ウレタン系接着剤、“アドコート”76P1
上記の接着剤の主剤と硬化剤の混合比を主剤/硬化剤=100/8とし酢酸エチルで固形分濃度が32%になるように調整し、グラビアロール法で実施例3で得られた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムのコロナ放電処理面に塗布した。乾燥条件は、80℃で3分間であり、塗布厚みは乾燥後で8μmにように調整した。また、実施例1でPPS樹脂組成物成形基材のみを射出成形して作製したものを、接着剤層側が成形基材側となるよう配置し、PPS樹脂組成物成形体−接着剤フィルムの成形体を80℃、10MPaでプレス圧着して作製した。得られた成形体を60℃の温度で50時間加熱し、接着剤を硬化させた。成形体の不良率は、成形体100個中100個であり、不良率100%であった。
(比較例2)
接着剤:“ケミットエポキシ”TE5920(東レ(株)社製)固形分濃度30wt%
接着剤の配合:A剤/B剤=15/100
グラビアロール法で比較例1と同様に二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムのコロナ放電処理面に塗布したのち、乾燥条件を100℃、3分とする以外は比較例1と同様にしてPPS樹脂組成物成形体−フィルムの成形体を作製した。得られた成形体を150℃の温度で1時間加熱し、接着剤を硬化させた。成形体の不良率は、成形体100個中100個であり、不良率100%であった。
Claims (5)
- ポリアリーレンスルフィドを含有する樹脂組成物からなる成形基材(A)と、ポリアリーレンスルフィドを主成分とする樹脂組成物からなる配向層(B)とが接着剤を介することなく一体化されてなることを特徴とする成形体。
- 配向層(B)が、p−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムからなる請求項1に記載の成形体。
- 配向層(B)が、p−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルム層(B1)の少なくとも片側に、p−フェニレンスルフィド以外の少なくとも1種以上の共重合成分を有する共重合ポリフェニレンスルフィド層(B2)が積層された積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムである請求項1に記載の成形体。
- インサート成形法により成形されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形体。
- p−フェニレンスルフィドを主成分とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルム層(B1)の少なくとも片側に、p−フェニレンスルフィド以外の少なくとも1種以上の共重合成分を有する共重合ポリフェニレンスルフィド層(B2)が積層された積層二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムである配向層(B)をあらかじめ賦形したのち金型に配置し、配向層(B)の共重合ポリフェニレンスルフィド層側にポリアリーレンスルフィドを含有する樹脂組成物からなる成形基材(A)を射出成形して一体化する成形方法。
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